JP5628701B2 - 熱可塑性樹脂の製造方法 - Google Patents

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本発明は、熱可塑性樹脂の製造方法に関する。さらに詳しくは、特別な造粒装置なしに粒化する新規な熱可塑性樹脂の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂は、造粒して成形等に供されることが多く、熱可塑性樹脂の造粒装置の主なものとしては、溶融樹脂をシート状に払い出した後固化させてチップ状に切断するか粉砕する装置、ストランド状に払い出して切断する装置、板上へ粒状に払い出す装置、ノズルから払い出し半溶融状態で、液中で切断して冷却固化させる装置等がある。
特許文献1には液晶性ポリエステルをストランド状に払い出して切断し、ペレット化する方法が記載されている。ここで対象としている液晶性ポリエステルの造粒の場合は、記載されている通り、溶融したストランドを冷却水にて冷却固化した後に切断するためのカッターが必要である。
特許文献2には熱可塑性樹脂を冷却水中に払い出す方法が記載されている。しかしここでも熱可塑性樹脂を冷却水中で固化前に切断する特別な造粒装置を使用している。
特開平8−192421号公報 特開昭62−184810号公報
本発明は、特定構造の熱可塑性樹脂を特別な造粒装置なしに造粒する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定構造の熱可塑性樹脂の溶融物を水中に払い出すことで、冷却固化すると同時に造粒できることを見出し、本発明に至った。即ち本発明は、下記1)〜7)である。
1)主として下記一般式(1)または(2)で示される単位の繰り返しからなる熱可塑性樹脂の溶融物を水中に払い出し、冷却固化することで粒化することを特徴とする、熱可塑性樹脂の製造方法。
−A−x−A−OCO(CHCOO− ...(1)
−A−x−A−COO(CHOCO− ...(2)
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは、各々独立して直接結合、−O−、−S−、−CH−CH−、−C=C−、−C=C(Me)−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。mは2〜20の整数を示す。)
2)前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が30000以下である、1)に記載の製造方法。
3)前記熱可塑性樹脂の溶融物を流水中に払い出す1)または2)に記載の製造方法。
4)前記熱可塑性樹脂の溶融物を直径30mm以下の口金からストランド状に払い出す1)〜3)のいずれかに記載の製造方法。
5)平均粒子径を10mm以下に粒化する1)〜4)のいずれかに記載の製造方法。
6)前記熱可塑性樹脂の−A−x−A−が下記一般式(3)であることを特徴とする、1)〜5)のいずれかに記載の製造方法。
Figure 0005628701
(式中、Rはそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、F、Cl、Br、I、CN、またはNO、yは2〜4の整数、nは0〜4の整数を示す。)
7)前記熱可塑性樹脂のmが4〜14の偶数から選ばれる少なくとも1種である1)〜6)のいずれかに記載の製造方法。
特定構造の熱可塑性樹脂を特別な造粒装置なしに造粒できる。
本発明の製造方法は主として下記一般式(1)または(2)で示される単位の繰り返しからなる熱可塑性樹脂に対し、好適に採用できる。
−A−x−A−OCO(CHCOO− ...(1)
−A−x−A−COO(CHOCO− ...(2)
(式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは、各々独立して直接結合、−O−、−S−、−CH−CH−、−C=C−、−C=C(Me)−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。mは2〜20の整数を示す。)
水中にて冷却固化する際に粒化しやすい熱可塑性樹脂としては、同一分子中に棒状で剛直なメソゲン基と柔軟性基を持ち、ここでは−A−x−A−がメソゲン基に相当し、−(CH−が柔軟性基に相当する。
ここで主としてとは、分子鎖の主鎖中に含まれる一般式(1)または(2)で示される単位の量について、全構成単位に対して50mol%以上であり、好ましくは70mol%以上であり、より好ましくは90mol%以上であり、最も好ましくは実質的に100mol%である。50mol%未満の場合は、水中にて冷却固化する際に粒化しない場合がある。
ここでA、Aは各々独立して、炭素数6〜12のベンゼン環を有する炭化水素基、炭素数10〜20のナフタレン環を有する炭化水素基、炭素数12〜24のビフェニル構造を有する炭化水素基、炭素数12〜36のベンゼン環を3個以上有する炭化水素基、炭素数12〜36の縮合芳香族基を有する炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式複素環基から選択されるものであることが好ましい。
、Aの具体例としては、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジル、チオフェニレン等が挙げられる。また、これらは無置換であっても良く、脂肪族炭化水素基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基などの置換基を有する誘導体であっても良い。xは結合子であり、直接結合、−O−、−S−、−CH−CH−、−C=C−、−C=C(Me)−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。これらのうち、結合子に相当するxの主鎖の原子数が偶数であるものが好ましい。すなわち直接結合、−CH−CH−、−C=C−、−C=C(Me)−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基が好ましい。xの主鎖の原子数が奇数の場合、メソゲン基の分子幅の増加と、結合回転の自由度の増加による屈曲性のため、結晶化度が低下し、水中にて冷却固化する際に粒化しない場合がある。
このような好ましいメソゲン基の具体例として、ビフェニル、ターフェニル、クォーターフェニル、スチルベン、ジフェニルエーテル、1,2−ジフェニルエチレン、ジフェニルアセチレン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、アゾベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、およびこれらの誘導体等から水素を2個除去した構造を持つ2価の基が挙げられるがこれらに限るものではない。
さらに熱可塑性樹脂の−A−x−A−が下記一般式(3)であることが好ましい。これらメソゲン基はその構造ゆえに剛直で配向性が高く、さらには入手または合成が容易である。
Figure 0005628701
(式中、Rはそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、F、Cl、Br、I、CN、またはNO、yは2〜4の整数、nは0〜4の整数を示す。)
一般式(1)および(2)中のmは結晶化度が高く冷却固化時に粒化しやすいことから4〜14の偶数であることが好ましく、6〜12の偶数であることがより好ましい。
本発明の数平均分子量とは、ポリスチレンを標準とし、p−クロロフェノールとトルエンの体積比3:8混合溶媒に2.5重量%濃度となるように溶解して調製した溶液を用いて高温GPC(Viscotek:350 HT−GPC System)にてカラム温度80℃、検出器を示差屈折計(RI)として測定した値である。
本発明の熱可塑性樹脂の数平均分子量は30000以下であることが好ましく、25000以下であることがより好ましく、20000以下であることがさらに好ましい。数平均分子量が30000より大きい場合、水中にて冷却固化する際に粒化しない場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂の溶融物は水中に払い出すのみで粒化するが、粒化しやすい点から流水中に払い出すことが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂の溶融物は直径30mm以下の口金からストランド状に払い出すことが好ましく、より粒子径の揃った樹脂が得られることから、口金の直径は10mm以下がより好ましく、4mm以下がさらに好ましい。直径が30mmより大きい口金から払い出した場合、水中で冷却固化して粒化した際に、粒子径が大きくなる場合や不揃いになる場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂の平均粒子系は10mm以下にすることが好ましく、7mm以下がより好ましく、4mm以下がさらに好ましい。平均粒子径が10mmより大きくなると、押出機にて他の充填材を樹脂に配合する際などにおいて、押出機へ定量的にフィード出来なくなる場合がある。
本発明に関わる熱可塑性樹脂は、公知のいかなる方法で製造されても構わない。構造の制御が簡便であるという観点から、メソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と柔軟性基の両末端にカルボキシル基を有する化合物、またはメソゲン基の両末端にカルボキシル基またはエステル基を有する化合物と柔軟性基の両末端に水酸基を有する化合物を反応させる製造方法が好ましい。
メソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と柔軟性基の両末端にカルボキシル基を有する化合物からなる熱可塑性樹脂の製造方法の一例としては、両末端に水酸基を有するメソゲン基を無水酢酸等の低級脂肪酸を用いてそれぞれ個別に、または一括して酢酸エステルとした後、別の反応槽または同一の反応槽で、柔軟性基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と脱酢酸重縮合反応させる方法が挙げられる。重合反応は、実質的に溶媒の存在しない状態で、通常230〜350℃好ましくは250〜330℃の温度で、窒素等の不活性ガスの存在下、常圧または減圧下に、0.5〜5時間行われる。反応温度が230℃より低いと反応の進行は遅く、350℃より高い場合は分解等の副反応が起こりやすい。減圧下で反応させる場合は段階的に減圧度を高くすることが好ましい。急激に高真空度まで減圧した場合モノマーが揮発する場合がある。到達真空度は100トル以下が好ましく、50トル以下がより好ましく、10トル以下が特に好ましい。真空度が100トル以上の場合、重合反応に長時間を要する場合がある。多段階の反応温度を採用してもかまわないし、場合により昇温中あるいは最高温度に達したらすぐに反応生成物を溶融状態で抜き出し、回収することもできる。
重合工程にて用いられる低級脂肪酸の酸無水物としては,炭素数2〜5個の低級脂肪酸の酸無水物,たとえば無水酢酸,無水プロピオン酸、無水モノクロル酢酸,無水ジクロル酢酸,無水トリクロル酢酸,無水モノブロム酢酸,無水ジブロム酢酸,無水トリブロム酢酸,無水モノフルオロ酢酸,無水ジフルオロ酢酸,無水トリフルオロ酢酸,無水酪酸,無水イソ酪酸,無水吉草酸,無水ピバル酸等が挙げられるが,無水酢酸,無水プロピオン酸,無水トリクロル酢酸が特に好適に用いられる。低級脂肪酸の酸無水物の使用量は,用いるメソゲン基が有する水酸基の合計に対し1.01〜1.50倍当量,好ましくは1.02〜1.20倍当量である。
メソゲン基の両末端にカルボキシル基またはエステル基を有する化合物と柔軟性基の両末端に水酸基を有する化合物からなる熱可塑性樹脂の製造方法としては、適当な触媒の存在下で溶融混練してエステル交換反応を行う方法が挙げられる。
触媒としては、例えば酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、シュウ酸第一スズ、酢酸第一スズ、アルキルスズ酸化物、ジアリールスズ酸化物等のスズ化合物、二酸化チタン、チタンアルコオキシド類、アルコオキシチタンケイ酸塩のようなチタン化合物、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、酢酸第一鉄のような有機酸の金属塩、BF、AlClのようなルイス酸類、アミン類、アミド類、塩酸、硫酸等の無機酸等を挙げられる。
本発明に関わる熱可塑性樹脂は、本発明の効果を失わない程度に他のモノマーを共重合して構わない。例えば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸またはカプロラクタム類、カプロラクトン類、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジオール、脂肪族ジアミン、脂環族ジカルボン酸、および脂環族ジオール、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールが挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−5−ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―7―ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―3―ナフトエ酸、4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、1,6―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジカルボキシビフェニル、3,4’―ジカルボキシビフェニル、4,4’’―ジカルボキシターフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェノキシ)ブタン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、ビス(3−カルボキシフェニル)エーテルおよびビス(3−カルボキシフェニル)エタン等、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジオールの具体例としては、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェノールエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび2,2’−ジヒドロキシビナフチル等、およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミンの具体例としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−アミノフェノール、3−アミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルエーテル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルメタン、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルスルフィドおよび2,2’−ジアミノビナフチルおよびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジアミンおよび芳香族アミノカルボン酸の具体例としては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノビフェノキシエタン、4,4’−ジアミノビフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルエーテル(オキシジアニリン)、4−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸および7−アミノ−2−ナフトエ酸およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂肪族ジアミンの具体例としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、および1,12−ドデカンジアミンなどが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジオールおよび脂環族ジオールの具体例としては、ヘキサヒドロテレフタル酸、トランス−1,4−シクロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状または分鎖状脂肪族ジオールなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールの具体例としては、4−メルカプト安息香酸、2−メルカプト−6−ナフトエ酸、2−メルカプト−7−ナフトエ酸、ベンゼン−1,4−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール、4−メルカプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレン、7−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレンなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下にあげる各試薬は特に特記しない限り和光純薬工業(株)製の試薬を用いた。
[評価方法]
数平均分子量:サンプルをp−クロロフェノール(東京化成工業)とトルエンの体積比3:8混合溶媒に2.5重量%濃度となるように溶解して試料を調製した。標準物質はポリスチレンとし、同様の試料溶液を調製した。高温GPC(Viscotek:350 HT−GPC System)にてカラム温度:80℃、流速1.00mL/min、の条件で測定した。検出器としては、示差屈折計(RI)を使用した。
平均粒子径:JIS K−0069に準拠して粒子径分布を測定し、この粒子径分布に基づいて算出した。
[実施例1]
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌棒を備え付けた密閉型反応器に、4,4‘−ジヒドロキシビフェニル、ドデカン二酸、無水酢酸をモル比でそれぞれ1:1.09:2.1の割合で仕込み、酢酸ナトリウムを触媒とし、常圧、窒素雰囲気下で145℃にて反応させ均一な溶液を得た後、酢酸を留去しながら2℃/minで260℃まで昇温し、260℃で1時間撹拌した。引き続きその温度を保ったまま、約40分かけて10Torrまで減圧した後、減圧状態を維持した。減圧開始から2時間後、窒素ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを25mmの口金から流水中に払い出した。樹脂は平均粒子径8mmに粒化した。数平均分子量は10000であった。分子構造を表1に示す。
[実施例2]
重合反応装置に4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチルと1,6−ヘキサンジオールを1:1.09のモル比で仕込み、触媒としてTBT(テトラブチルチタネート)をポリエステルの構成単位1モルに対し5×10−4モル添加し、260℃の温度で8時間維持し、エステル交換反応させてメタノールを留出させた後、約20分かけて10torrまで減圧し、260℃で0.5時間重縮合反応を行った。そののち窒素ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを25mmの口金から流水中に払い出した。樹脂は平均粒子径8mmに粒化した。数平均分子量は10000であった。分子構造を表1に示す。
Figure 0005628701
[比較例1]
実施例1の生成ポリマーをバットに払い出す以外は同様に実施した。バット上で冷却された樹脂は厚さ6mmの板状に固化し粒化せず、粒化するために粉砕機を使用する必要があった。
[比較例2]
実施例1の生成ポリマーを直径4mmの口金からストランド状にバット上に払い出す以外は同様に実施した。バット上で冷却されたストランドは粒化せず、粒化するために粉砕機またはペレタイザーを使用する必要があった。
本発明によれば工業的にも簡便に、特定構造の熱可塑性樹脂を特別な造粒装置なしに造粒できる。

Claims (7)

  1. 主として下記一般式(1)または(2)で示される単位の繰り返しからなる熱可塑性樹脂の溶融物を水中に払い出し、冷却固化することで粒化することを特徴とする、熱可塑性樹脂の製造方法。
    −A−x−A−OCO(CHCOO− ...(1)
    −A−x−A−COO(CHOCO− ...(2)
    (式中、AおよびAは、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは、各々独立して直接結合、−O−、−S−、−CH−CH−、−C=C−、−C=C(Me)−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。mは2〜20の整数を示す。)
  2. 前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が30000以下である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂の溶融物を流水中に払い出す請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂の溶融物を直径30mm以下の口金からストランド状に払い出す請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 平均粒子径を10mm以下に粒化する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記熱可塑性樹脂の−A−x−A−が下記一般式(3)であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
    Figure 0005628701

    (式中、Rはそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、F、Cl、Br、I、CN、またはNO、yは2〜4の整数、nは0〜4の整数を示す。)
  7. 前記熱可塑性樹脂のmが4〜14の偶数から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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