JP5627218B2 - 車両用差動歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用差動歯車装置に関し、特に、リングギヤの一部への応力集中およびリングギヤのかたぎを抑制するための技術に関するものである。
相対向する一対のサイドギヤとそれらに噛み合うピニオンとをそのピニオンを回転可能に支持した状態で収容すると共に円筒状外周面から外周側へ一体に突設された円環状のフランジ部を有するデフケースと、そのフランジ部の軸心方向の一側面とその一側面に当接させられた一端面との間で溶接された円環状のリングギヤとを備え、そのリングギヤに入力された動力を前記一対のサイドギヤの回転差を許容しつつそれら一対のサイドギヤに連結された回転部材にそれぞれ伝達する車両用差動歯車装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたものがそれである。
上記特許文献1のデフケースには、そのデフケースとリングギヤとが溶接される前にそれらが組み合わされた状態において、フランジ部のリングギヤ側の一側面からリングギヤ側へ突き出し且つリングギヤに当接する環状突起(ウェブ)が設けられる。それにより、相互に組み合わされたデフケースのフランジ部とリングギヤとの間には、上記環状突起を挟んだ外周側および内周側にそれぞれ環状の隙間(第1の隙間および第2の隙間)が形成される。そして、相互に組み合わされたデフケースおよびリングギヤは、環状突起の外周側の隙間内に例えばニッケルを含んだ添加材料が供給されつつ例えばレーザービームにより相互に溶接される。その溶接時には、環状突起の内周側の隙間内に余剰添加材料が流出することで溶接ビードに局所的な盛り上がりが形成されず、外周面が平滑な溶接ビードが得られる。
EP1719572A2
ところで、上記従来の車両用差動歯車装置では、リングギヤの内周面とフランジ部側の一端面との間の角部がデフケースに干渉することを防止するために、上記角部に面取面が形成される場合がある。このような場合には、デフケースのフランジ部とリングギヤとの溶接に伴って溶接部位およびその周辺が膨張および収縮してデフケースおよびリングギヤにひずみが生じることにより、リングギヤの内周面と面取面との間の角がデフケースの円筒状外周面に押し付けられて、その角を含むリングギヤの一部すなわちリングギヤの内周面とフランジ部側の面取面との間の角部に局所的に応力が集中する、或いはリングギヤがかたぐすなわちリングギヤの軸心がデフケースの軸心に対して傾く可能性があった。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、リングギヤの内周面とフランジ部側の面取面との間の角部への応力集中およびリングギヤのかたぎを抑制することができる車両用差動歯車装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(1)相対向する一対のサイドギヤとそれらに噛み合うピニオンとをそのピニオンを回転可能に支持した状態で収容すると共に円筒状外周面から外周側へ一体に突設された円環状のフランジ部を有するデフケースと、そのフランジ部の軸心方向の一側面とその一側面に当接させられた一端面との間で外周側からレーザビーム溶接又は電子ビーム溶接された円環状のリングギヤとを備え、そのリングギヤに入力された動力を前記一対のサイドギヤの回転差を許容しつつそれら一対のサイドギヤに連結された回転部材にそれぞれ伝達する車両用差動歯車装置であって、(2)前記リングギヤの内周面と前記フランジ部側の一端面との間の角部には面取面が形成され、(3)前記フランジ部の前記リングギヤ側の一側面の内周側に形成された第1環状凹溝と、その第1環状凹溝の内周側の側縁と連通した状態で前記円筒状外周面に形成された第2環状凹溝とを、備え、(4)その第2環状凹溝の前記軸心方向の幅寸法は、前記リングギヤに形成された面取面の前記軸心方向の幅寸法よりも大きく設定されて、前記角部が前記フランジ部の一側面および前記円筒状外周面から前記第1環状凹溝内および前記第2環状凹溝内の空間を介して離間させられていることにある。
請求項1にかかる発明の車両用差動歯車装置によれば、前記フランジ部の前記リングギヤ側の一側面の内周側に形成された第1環状凹溝と、その第1環状凹溝の内周側の側縁と連通した状態で前記円筒状外周面に形成された第2環状凹溝とを備え、その第2環状凹溝の軸心方向の幅寸法は、前記リングギヤの内周面と前記フランジ部側の一端面との間の角部に形成された面取面の前記軸心方向の幅寸法よりも大きく設定されて、前記角部が前記フランジ部の一側面および前記円筒状外周面から前記第1環状凹溝内および前記第2環状凹溝内の空間を介して離間させられていることから、リングギヤの内周面とフランジ部側の面取面との間の角と円筒状外周面との間には環状の隙間が介在させられ、その角と円筒状外周面とは径方向において相互に離間させられている。このため、デフケースとリングギヤとの溶接に伴って溶接部位およびその周辺が膨張および収縮してデフケースおよびリングギヤにひずみが生じても、上記リングギヤの角と円筒状外周面との干渉が抑制されるので、その角を含むリングギヤの一部すなわちリングギヤの内周面とフランジ部側の面取面との間の角部に局所的に応力が集中したり、リングギヤがかたぐのを抑制することができる。
ここで、好適には、前記フランジ部と前記リングギヤとの溶接は、それらフランジ部およびリングギヤの外周側から前記第1環状凹溝に到達する深さの溶接ビードを形成するものである。このようにすれば、リングギヤとフランジ部とが円周方向に連続して径方向に貫通して溶接される。例えば、リングギヤとフランジ部とが円周方向に連続して半径方向に貫通して溶接されず、リングギヤとフランジ部との突合面が溶接後においても存在する場合には、溶接ビードが収縮するときにその溶接ビードに引張残留応力が発生して溶接部位の耐久性が低下するが、上記のようにリングギヤとフランジ部とが円周方向に連続して半径方向に貫通して溶接されることにより、溶接ビードに発生する引張残留応力を大幅に低減することができる。
また、好適には、前記フランジ部は、前記一側面のうち前記第1環状凹溝の外周側の径方向寸法が円周方向で略均一となるように形成される。このようにすれば、フランジ部とリングギヤとが溶接させられる前に相互に突き合わせられるフランジ部の一側面とリングギヤの一端面との突合部位の径方向寸法が略均一となるので、前述のようにフランジ部およびリングギヤの外周側から第1環状凹溝に到達する深さの溶接ビードを形成するように溶接されることによって、その溶接ビードの径方向寸法すなわち溶込深さを円周方向で略均一にすることができる。そのため、フランジ部とリングギヤとの溶接強度を安定的に得ることができる。
また、好適には、前記第1環状凹溝の径方向寸法は、前記リングギヤの面取面の径方向寸法よりも大きく設定されていることから、リングギヤの一端面とその内周側の面取面との間の角とフランジ部の一側面との間には環状の隙間が介在させられ、その角と一側面とは軸心方向において相互に離間させられている。このため、デフケースとリングギヤとの溶接に伴って溶接部位およびその周辺が膨張および収縮してデフケースおよびリングギヤにひずみが生じても、上記リングギヤの角とフランジ部の一側面との干渉が抑制されるので、その角を含むリングギヤの一部すなわちリングギヤの一端面とその内周側の面取面との間の角部に局所的に応力が集中したり、リングギヤがかたぐのを抑制することができる。
本発明の一実施例の車両用差動歯車装置を示す断面図である。 図1に示す車両用差動歯車装置のII矢視部を拡大して示す拡大図であって、デフケースとリングギヤとの接合部位を説明するための断面図である。 図1のIII-III矢視部断面におけるリングギヤだけを示す断面図であって、溶接ビードの深さを全周で示す断面図である。 従来の車両用差動歯車装置のデフケースとリングギヤとの接合部位を説明するための断面図である。 図4のV-V矢視部断面におけるリングギヤだけを示す断面図であって、溶接ビードの深さを全周で示す断面図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の車両用差動歯車装置(以下、差動歯車装置と記載する)10を示す断面図である。図1において、差動歯車装置10は、軸心C上において相対向する一対のサイドギヤ12、および軸心Cを挟んで相対向し且つ上記一対のサイドギヤ12にそれぞれ噛み合う一対のピニオン14を、それぞれ回転可能に支持した状態で収容すると共に、円筒状外周面16から外周側へ一体に突設された円環状のフランジ部18を有するデフケース20と、そのフランジ部18の軸心C方向の一側面22とその一側面22に当接させられた一端面24との間で溶接された円環状のリングギヤ26とを備えている。この差動歯車装置10は、例えば図示しない変速機、トランスファ、或いは終減速機などに設けられ、リングギヤ26に入力された動力を一対のサイドギヤ12の回転差を許容しつつそれら一対のサイドギヤ12にそれぞれ連結された回転部材たとえば左右一対の駆動車輪や前後一対の駆動車軸などにそれぞれ伝達する。
図2は、図1に示す差動歯車装置10のII矢視部を拡大して示す拡大図であって、デフケース20とリングギヤ26との接合部位を説明するための断面図である。図2に示すように、リングギヤ26の内周面28とフランジ部18側の一端面24との間の角部32には、その角部32とデフケース20との干渉を避けるために面取面34が形成されている。
デフケース20のフランジ部18のリングギヤ26側の一側面22の内周側には、半楕円状の断面形状を有する第1環状凹溝36が形成されている。この第1環状凹溝36は、径方向の中央から両側縁に向かうほど軸心C方向の深さがそれぞれ小さくなるように形成されている。そして、第1環状凹溝36とリングギヤ26の一端面24との間には円環状の隙間が形成されている。そして、第1環状凹溝36の径方向寸法aは、リングギヤ26に形成された面取面34の径方向寸法bよりも大きく設定されている。これにより、リングギヤ26の面取面34と一端面24との間の角38が一側面22から離間して位置させられている。そして、フランジ部18は、一側面22のうち第1環状凹溝36の外周側の径方向寸法cが円周方向で略均一となるように形成される。
また、デフケース20の円筒状外周面16には、上記第1環状凹溝36の内周側の側縁と連通させられた第2環状凹溝40が形成されている。この第2環状凹溝40は、第1環状凹溝36側の一側縁から反対側の他側縁に向かうにつれて径方向の深さが比較的急な勾配で増加して最も深い位置に到達し、その最も深い位置から他側縁に向かうにつれて径方向の深さが比較的緩やかな勾配で減少するような断面形状を有している。そして、第2環状凹溝40とリングギヤ26との間には円環状の隙間が形成されている。そして、第2環状凹溝40の軸心C方向の幅寸法dは、リングギヤ26に形成された面取面34の軸心C方向の幅寸法eよりも大きく設定されている。これにより、リングギヤ26の面取面34と内周面28との間の角42が円筒状外周面16から離間して位置させられている。
デフケース20は、例えば鋳造、切削加工、および研削加工などの工程を経て製作される例えば鋳鉄などの金属製である。そして、リングギヤ26は、例えば切削加工、歯切加工、および熱処理などの工程を経て製作される例えば合金鋼などの金属製である。これらデフケース20およびリングギヤ26は、デフケース20の円筒状外周面16にリングギヤ26の内周面28が嵌め着けられ且つデフケース20のフランジ部18の一側面22とリングギヤ26の一端面24とが突き合わせられた状態において、それら一側面22と一端面24との間で外周側から照射されるレーザービームLによって相互にレーザービーム溶接される。この溶接時のレーザービームLの出力は、フランジ部18およびリングギヤ26の間に形成される溶接ビード44の深さすなわち溶込深さが、互いに突き合わせられるフランジ部22の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合部位の径方向寸法すなわち一側面22のうち第1環状凹溝36の外周側の径方向寸法cよりも大きくなるように予め実験的に求められる。これにより、デフケース20とフランジ部18とが円周方向に連続して径方向に貫通して溶接される。そして、図2に示すように、フランジ部18およびリングギヤ26の外周側から第1環状凹溝36に到達する溶込深さの溶接ビード44が円周方向に連続して形成される。
図3は、図1のIII-III矢視部断面のリングギヤ26だけを示す断面図であって、溶接ビード44の深さを全周で示す断面図である。相互に突き合わせられたフランジ部18の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合部位の内周側には環状の隙間が形成されるため、外周側からその突合部位を貫通させられた溶接ビード44はそれ以上深くなり難い。そのため、溶接ビード44の溶込深さは、フランジ部22の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合部位の径方向寸法eと略同じとなる。
上述のように、本実施例の差動歯車装置10によれば、デフケース20のフランジ部18の一側面22の内周側に形成された第1環状凹溝36と、その第1環状凹溝36の内周側の側縁と連通した状態で円筒状外周面16に形成された第2環状凹溝40とを備え、その第2環状凹溝40の軸心C方向の幅寸法dは、リングギヤ26の面取面34の軸心C方向の幅寸法eよりも大きく設定されていることから、リングギヤ26の内周面28と面取面34との間の角42が円筒状外周面16から離間させられているので、デフケース20とリングギヤ26との溶接に伴って溶接ビード44およびその周辺が膨張および収縮してデフケース20およびリングギヤ26にひずみが生じても、上記角42と円筒状外周面16との干渉が抑制されるために、角42およびその周辺部位に局所的に応力が集中するのを抑制することができる。
また、本実施例の差動歯車装置10によれば、第1環状凹溝36の径方向寸法aは、リングギヤ26の面取面34の径方向寸法bよりも大きく設定されていることから、リングギヤ26の一端面24とその内周側の面取面34との間の角38がフランジ部18の一側面22から離間させられているので、デフケース20とリングギヤ26との溶接に伴って溶接ビード44およびその周辺が膨張および収縮してデフケース20およびリングギヤ26にひずみが生じても、上記角38と一側面22との干渉が抑制されるために、角38およびその周辺部位に局所的に応力が集中したり、リングギヤ26がかたぐすなわちリングギヤ26の軸心が軸心Cに対して傾くのを抑制することができる。さらに、上述のようにリングギヤ26の一端面24とその内周側の面取面34との間の角38がフランジ部18の一側面22から離間させられているので、角38とデフケース20との干渉を避けるために例えば角部32に2段面取加工を施す必要がなく、加工コストを低減することができる。
また、本実施例の差動歯車装置10によれば、フランジ部18とリングギヤ26との溶接は、それらフランジ部18およびリングギヤ26の外周側から第1環状凹溝36に到達する深さの溶接ビード44を円周方向に連続して形成することから、デフケース20とリングギヤ26とが周方向に連続して径方向に貫通して溶接されるので、フランジ部22の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合面が溶接後に残存することに起因して溶接ビード44が収縮するときにその溶接ビード44に引張残留応力が発生することが抑制される。
また、本実施例の差動歯車装置10によれば、フランジ部18は、一側面22のうち第1環状凹溝36の外周側の径方向寸法eが円周方向で略均一となるように形成されることから、フランジ部18とリングギヤ26とが溶接させられる前に相互に突き合わせられるフランジ部18の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合部位の径方向寸法が略均一となるので、その突合部位を貫通して溶接されることで溶接ビード44の径方向寸法すなわち溶込深さを円周方向で略均一にすることができる。そのため、フランジ部18とリングギヤ26との溶接強度を安定的に得ることができる。
因みに、図4は、従来の差動歯車装置50のデフケース20とリングギヤ26との接合部位を説明するための断面図である。図5は、図4のV-V矢視部断面のリングギヤ26だけを示す断面図であって、溶接ビード44の深さを全周で示す断面図である。図4および図5に示すように、従来の差動歯車装置50においては、リングギヤ26の角部32とデフケース20との干渉を避けるために角部32に2段面取加工が施され、第1面取面52および第2面取面54が形成される。リングギヤ26の内周面28と第1面取面52との間の角56はデフケース20の円筒状外周面16に当接させられ、また、リングギヤ26の一端面24と第2面取面54との間の角58はフランジ部18の一側面22に当接させられた状態とされる。このため、デフケース20とリングギヤ26との溶接に伴って溶接ビード44およびその周辺が膨張および収縮してデフケース20およびリングギヤ26にひずみが生じた場合には、角56およびその周辺部位と角58およびその周辺部位とに局所的な応力が作用してしまう。
また、互いに突き合わせられるフランジ部22の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合部位の径方向寸法fは溶接ビード60の最大溶込深さgよりも大きいため、デフケース20とリングギヤ26とが径方向に貫通して溶接されない。そのため、フランジ部22の一側面22とリングギヤ26の一端面24との突合面が溶接後に残存することに起因して、溶接ビード44が収縮するときにその溶接ビード44に引張残留応力が発生してしまう。さらには、溶接ビード44の溶込深さが周方向において最大溶込深さgから最小溶込深さhまでの間でばらつくので、フランジ部18とリングギヤ26との溶接強度が不安定になってしまう。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例において、第1環状凹溝36および第2環状凹溝40の断面形状は、その一例が示されたのであって、その他の断面形状を有するものであってもよい。例えば、矩形状やその他の多角形状であってもよい。
また、前述の実施例において、フランジ部18は、一側面22のうち第1環状凹溝36の外周側の径方向寸法eが円周方向で略均一となるように形成されていたが、必ずしも上記径方向寸法eが円周方向で略均一でなくてもよい。
また、前述の実施例において、フランジ部18およびリングギヤ26は相互にレーザービーム溶接されていたが、例えば電子ビーム溶接やその他の溶接によって溶接されてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用差動歯車装置
12:サイドギヤ
14:ピニオン
16:円筒状外周面
18:フランジ部
20:デフケース
22:一側面
24:一端面
26:リングギヤ
28:内周面
32:角部
34:面取面
36:第1環状凹溝
40:第2環状凹溝
C:軸心
d,e:幅寸法

Claims (1)

  1. 相対向する一対のサイドギヤとそれらに噛み合うピニオンとを該ピニオンを回転可能に支持した状態で収容すると共に円筒状外周面から外周側へ一体に突設された円環状のフランジ部を有するデフケースと、該フランジ部の軸心方向の一側面と該一側面に当接させられた一端面との間で外周側からレーザビーム溶接又は電子ビーム溶接された円環状のリングギヤとを備え、該リングギヤに入力された動力を前記一対のサイドギヤの回転差を許容しつつ該一対のサイドギヤに連結された回転部材にそれぞれ伝達する車両用差動歯車装置であって、
    前記リングギヤの内周面と前記フランジ部側の一端面との間の角部には面取面が形成され、
    前記フランジ部の前記リングギヤ側の一側面の内周側に形成された第1環状凹溝と、該第1環状凹溝の内周側の側縁と連通した状態で前記円筒状外周面に形成された第2環状凹溝とを、備え、
    該第2環状凹溝の前記軸心方向の幅寸法は、前記リングギヤに形成された面取面の前記軸心方向の幅寸法よりも大きく設定されて、前記角部が前記フランジ部の一側面および前記円筒状外周面から前記第1環状凹溝内および前記第2環状凹溝内の空間を介して離間させられていることを特徴とする車両用差動歯車装置。
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