JP5627011B2 - レーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具に関する。
図1を用いて、従来技術に係るCO2レーザ照射によるレーザ融着治具の構成を説明する。図1(a)は、ヒンジ機構が閉じられた状態の従来技術に係るレーザ融着治具の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)で示されるa−a’断面を示す斜視図であり、図1(c)は、ヒンジ機構が開かれた状態の従来技術に係るレーザ融着治具の斜視図である。以下で示される各図において、図中のx軸方向は光ファイバのアレイ方向を示し、y軸方向は光ファイバの長尺方向を示し、z軸方向は高さ方向を示す。
図1(a)−(c)に示されるように、従来技術に係るレーザ融着治具は、ステージ1と、ステージ1に設けられた磁石2−L及び2−Rと、ねじ面を扁平にした扁平部7−L及び7−Rがそれぞれ端部に設けられた磁力調整ねじ3−L及び3−Rと、ステージ1上に設置されたV溝基板4と、光ファイバ5−a及び5−bをそれぞれ位置決めするための押さえ板6−a及び6−bと、ガイドピン8−L及び8−Rと、押さえ板6−a及び6−bをそれぞれ保持するアーム10−a及び10−bと、ステージ1に対してアーム10−a及び10−bを開閉するためのヒンジ機構回転軸11とで構成される。ここで、図1においては、簡略化のため、光ファイバ5−a及び5−bを1対だけV溝9に配置する構成を示しているが、複数対の光ファイバ5−a及び5−bをV溝9に配置する構成とすることができる。以下で示される各図においても、簡略化のため、1対の光ファイバ5−a及び5−bのみを示すこととする。
磁石2−Lは、ステージ1においてヒンジ機構回転軸11と近接する側に埋設され、またアーム10−a側及びアーム10−b側にそれぞれ埋設されている。磁石2−Rは、ステージ1においてヒンジ機構回転軸11から離れた側に埋設され、またアーム10−a側及びアーム10−b側にそれぞれ埋設されている。磁力調整ねじ3−L及び3−Rは、アーム10−a及び10−bにそれぞれ内蔵されている。アーム10−a及び10−bの磁力調整ねじ3−Lはそれぞれ、アーム10−a及び10−bを閉じると、扁平部7−Lを介して磁石2−Lと近接して磁石2−Lとの間で磁力を発生するように設置されている。アーム10−a及び10−bの磁力調整ねじ3−Rはそれぞれ、アーム10−a及び10−bを閉じると、扁平部7−Rを介して磁石2−Rと近接して磁石2−Rとの間で磁力を発生するように設置されている。磁力調整ねじ3−Lの押し込み量を調整することにより、アーム10−a及び10−bを閉じた場合に、扁平部7−Lと磁石2−Lとの間で発生する磁力を調整することができる。また、磁力調整ねじ3−Rの押し込み量を調整することにより、アーム10−a及び10−bを閉じた場合に、扁平部7−Rと磁石2−Rとの間で発生する磁力を調整することができる。扁平部7−Lは、磁石2−Lに対する磁力を高めるために磁力調整ねじ3−Lの磁石2−Lと近接する側の端部に設けられ、扁平部7−Rは、磁石2−Rに対する磁力を高めるために磁力調整ねじ3−Rの磁石2−Rと近接する側の端部に設けられている。V溝基板4は、光ファイバ5−a及び5−bとガイドピン8−L及び8−Rとを整列・収容するための複数のV溝9を有する。押さえ板6−aは、アーム10−aを閉じた場合に光ファイバ5−aをV溝基板4に押さえつけて一定のクリアランス内で収まるように収容するために用いられ、押さえ板6−bは、アーム10−bを閉じた場合に光ファイバ5−bをV溝基板4に押さえつけて一定のクリアランス内で収まるように収容するために用いられる。ガイドピン8−R及び8−Lは、アーム10−a及び10−bを閉じた場合にV溝基板4と押さえ板6−a及び6−bとの間の間隔を一定に保つために、V溝基板4のV溝9に配置される。アーム10−a及び10−bは、ヒンジ機構回転軸11を中心として回転可能に構成されている。アーム10−a及び10−bの開閉動作は、ヒンジ機構回転軸11により可能となる。図1(a)では、光ファイバ5−a及び5−bがV溝9に収容され、ヒンジ機構回転軸11によりアーム10−a及び10−bを閉じることよって光ファイバ5−a及び5−bがx軸方向及びz軸方向に関して位置決めされる。
また、押さえ板6−a及び6−bは、アーム10−a及び10−bを閉じた場合にV溝9に収容されたガイドピン8−R及び/又は8−Lと接触する構成となっており、ガイドピン8−R及び8−Lの径は、光ファイバ5−a及び5−bの径に比べてサブミクロンオーダーで僅かに大きく設定されている。この構成をとることによって、互いに対向してV溝9に収容された光ファイバ5−a及び5−b同士をサブミクロン精度で位置決め可能となる。
従来のレーザ融着治具を用いた光ファイバのレーザ融着方法においては、図1(a)で示されるように光ファイバ5−a及び5−bをV溝9に配置して、アーム10−a及び10−bを閉じて光ファイバ5−a及び5−b同士のx軸方向及びz軸方向の位置合わせを行った後に光ファイバ5−a及び5−b同士を突き合わせ、一方の光ファイバを他方の光ファイバに向けてy軸方向に突き進める結果、一方の光ファイバに座屈が発生する。この座屈による光ファイバ間押圧力下で、アーム10−a及び10−bの間を通して光ファイバ5−a及び5−bの接続部に向けて上部からCO2レーザを照射することによって、融着が完了する。レーザ照射完了後に、図1(c)で示されるようにヒンジ機構回転軸11によりアーム10−a及び10−bを開くことで、融着された光ファイバを取り出して融着工程は終了となる。
このような従来のレーザ融着治具を用いて光ファイバ5−a及び5−bの融着を行ったとしても、融着した光ファイバに関して十分な接続損失分布は得られていなかった。その原因を調べるために、V溝基板4に設置したガイドピン8−R及び8−Lの設置高さを調べた。その結果、一方のガイドピンの設置高さと他方のガイドピンの設置高さとで差異が生じているという結果が得られた。両端のガイドピンの設置高さの差異の原因として、ガイドピンの外径のばらつきに加えて、V溝基板4のV溝9の深さ精度や反り変形などが考えられる。
図2を用いて従来技術の問題点を説明する。図2は、レーザ融着治具の断面の模式図を示す。以下、簡略化のため、光ファイバ5−a及び5−bを光ファイバ5、押さえ板6−a及び6−bを押さえ板6、アーム10−a及び10−bをアーム10と総称して説明する場合がある。図2(a)は、両端のガイドピン8−L及び8−Rが同一の外径を有する場合のレーザ融着治具の模式図である。図2(b)は、両端のガイドピン8−L及び8−Rが互いに異なる外径を有する場合のレーザ融着治具の模式図である。なお、図2においては、ガイドピンの設置高さの差異の原因をガイドピンの外径差に集約して説明するが、実際にはガイドピンの外径差に限らず、基板偏差、V溝9内のごみなどの様々な原因によりガイドピンの設置高さに差異が生じる場合があることに留意されたい。また、現実的には、ガイドピンの外径約125μmに対して1μm程度の偏差が生じるものの、図2(b)では理解しやすいように偏差を大きくするように記載した。
図2には、V溝基板4と、光ファイバ5と、押さえ板6と、ヒンジ機構回転軸11から離れた側に設置されたガイドピン8−Lと、ヒンジ機構回転軸11側に設置したガイドピン8−Rと、回転中心12を有するヒンジ機構回転軸11とが示されている。以下、V溝基板4の底面からのガイドピン上面までのガイドピンの設定高さをHとし、V溝基板4の底面からガイドピン8−L上面までの設置高さをH1とし、V溝基板4の底面からガイドピン8−R上面までの設置高さをH2とし、V溝基板4の底面から光ファイバ5上面までの設置高さをHfとし、V溝基板4の底面から光ファイバ5の上面位置の直上に対応する押さえ板6の底面位置までの高さをHfplateとし、ヒンジ機構回転軸11の回転中心12からガイドピン8−Rまでのx軸方向の距離をLとし、特に、光ファイバ5が収容されるV溝の位置からガイドピン8−L又はガイドピン8−Rが収容されるV溝の位置までのそれぞれのx軸方向の距離は同一になるように構成されているものとし、それぞれの距離をPとした。ここで、上面とは、ガイドピン又は光ファイバの面上において、水平面と接する押さえ板側の部位を示す。なお、実際には、設定高さHは、光ファイバ5の設置高さHfよりわずかに高く設定するが、簡略化のため、以下、Hf=Hとする。
図2(a)では、ガイドピン8−L及びガイドピン8−Rの外径がともに同一であり、ガイドピン8−Lの設置高さH1とガイドピン8−Rの設置高さH2とで差異が生じていないことが示されている。さらに、光ファイバ5の外径もガイドピン8−L及び8−Rの外径と同一であり、理想的な設定高さHを設定、すなわち、H1=H2=Hf=Hと設定することができることが理解されよう。
図2(b)では、ガイドピン8−Rの外径がガイドピン8−Lの外径よりも大きい場合のレーザ融着治具の状態が示されている。図2(b)に示されるように、ガイドピン8−Rの外径がガイドピン8−Lの外径よりも大きい場合には、ガイドピン8−Rとガイドピン8−Lとの外径差により、光ファイバ5上面と押さえ板6とのクリアランス(Hfplate−Hf)が押し広げられる。
図2(b)に示されるような、ガイドピン8−Rの外径がガイドピン8−Lの外径よりも大きい場合における、光ファイバ5上面と押さえ板6とのクリアランスHfplate−Hは、押さえ板6の傾斜角度すなわち水平面と押さえ板6の底面とのなす角度をθとすると、以下の(式1)で表される。
Hfplate−H=(P+L)tanθ
=(P+L)(H2−H)/L (式1)
上記の(式1)で示されるクリアランスのため、光ファイバ5−a及び5−b間の位置決め精度が大きくなる。そのため、光ファイバ5−a及び5−b同士の位置関係を調節することが困難になり、光ファイバ5−a及び5−b同士の位置ずれが生じる。その結果、光ファイバ5−a及び5−b同士が適切な位置関係でないままレーザ融着をすることになり、融着接続損失の劣化を招くことが理解されよう。
Shinji Koike, Shuichiro Asakawa, Masaru Kobayashi, Ryo Nagase, Junya Kobayashi, Kentaro Uesugi, Kentaro Kajiwara, Akihisa Takeuchi, Yoshio Suzuki, Ichiro Hirosawa, and Yoshio Watanabe, "SPring-8 X-Ray Micro-Tomography Observations of Zirconium Inclusions in CO2 Laser Fusion Splice for Single Mode Optical Fibers", IEEE Transactions on Components, Packaging, and Manufacturing Technology, vol. 1, no. 1, pp. 100-110, January 2011.
従って、CO2レーザ照射による光ファイバのレーザ融着接続治具において、ガイドピンの設置高さの偏差を吸収することができ、それにより良好な光ファイバの融着接続損失分布を安定的に得ることができるレーザ融着接続治具を実現することが課題である。
本発明は、光ファイバ及びガイドピンを整列・収容するための複数のV溝を有するV溝基板と、前記V溝基板を保持するステージと、前記光ファイバを押さえつけて前記V溝に固定するための押さえ板と、前記押さえ板を保持するアームと、前記アームを前記ステージに対して開閉させるためのヒンジ機構回転軸と、前記ステージにおいて前記ヒンジ機構回転軸と近接した側に設けられた第1の磁石と、前記ステージにおいて前記ヒンジ機構回転軸から離れた側に設けられた第2の磁石と、前記ヒンジ機構回転軸により前記アームを閉じたときに前記第1の磁石と近接するように前記アームに設けられた第1の磁力調整ねじと、前記ヒンジ機構回転軸により前記アームを閉じたときに前記第2の磁石と近接するように前記アームに設けられた第2の磁力調整ねじとを備え、前記ヒンジ機構回転軸により前記アームを閉じることよって、前記V溝に収容された前記ガイドピンと前記押さえ板とが接触し、前記V溝に収容された前記光ファイバが前記押さえ板の底面と前記光ファイバが配置されたV溝との間に保持され、前記第1の磁力調整ねじの押し込み量を調整することにより前記第1の磁力調整ねじと第1の磁石との間で発生する磁力を調整可能であり、前記第2の磁力調整ねじの押し込み量を調整することにより前記第2の磁力調整ねじと第2の磁石との間で発生する磁力を調整可能であるレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具であって、前記ガイドピンは、前記光ファイバが配置されたV溝を挟んで両側のV溝に配置され、前記アームは、前記ヒンジ機構回転軸を収容可能に構成された孔を有し、前記孔と前記ヒンジ機構回転軸との間には、前記第1の磁力調整ねじ又は前記第2の磁力調整ねじの押し込み量を調整することにより前記アームを傾斜させるようにすきま公差が設定されていることを特徴とするレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具である。
請求項2に記載のレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具は、請求項1に記載のレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具において、前記孔及び前記ヒンジ機構回転軸は、すきまばめとなるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ融着治具によれば、ガイドピンの外径差などに起因するガイドピンの設置高さの偏差を吸収することができるため、光ファイバ同士のアライメント誤差を低減させることが可能となり、良好な融着接続損失分布を得ることができる。
本発明に係るレーザ融着治具によれば、従来技術に係るレーザ融着治具に比べ、光ファイバ間のアライメント精度の向上を図ることができるため、良好な融着接続損失を有する光ファイバを安定して得ることが期待でき、高品質な融着光ファイバを実現することが可能となる。
従来技術に係るレーザ融着治具の構成を示す図である。 従来技術の問題点を説明するためのレーザ融着治具の断面の模式図である。 本発明の原理を説明するための図である。 本発明の第1の実施例に係るレーザ融着治具を示す図である。 本発明の第1の実施例に係るレーザ融着治具を示す図である。 従来技術及び本発明の構成の効果を示す図である。
本発明は、押さえ板を自由に傾斜可能な構成とすることにより、2本のガイドピン間の設置高さの偏差を解消することを実現する。図3は、レーザ融着治具の断面の模式図を示す。図3を用いて本発明の原理を説明する。図3には、V溝基板4と、ガイドピン8−L及びガイドピン8−Rと、光ファイバ5と、押さえ板6とが示されている。図3においては、H2>H1=Hf=Hとし、水平面と押さえ板6の底面とのなす角度をαとした。図3に示されるような、ガイドピン8−Rの設置高さがガイドピン8−Lの設置高さよりも高い場合には、光ファイバの上面と押さえ板とのクリアランスHfplate−Hは、以下の(式2)で表される。
Hfplate−H=Ptanα
=(H2−H)/2 (式2)
図3で示される場合とは逆に、ガイドピン8−Lの設置高さがガイドピン8−Rの設置高さよりも高い場合にも、光ファイバの上面と押さえ板とのクリアランスHfplate−Hは、上記の(式2)を用いて算出される。以下、押さえ板を自由に傾斜可能にするための構成を説明する。
図4及び図5は、本発明に係るレーザ融着治具の構成を示す。図4及び図5を用いて、上述のような両端のガイドピンの設置高さの偏差に起因する光ファイバ同士の位置ずれを解消するための本発明に係る調整方法を説明する。図4及び図5には、ステージ1と、ステージ1と、ステージ1に埋設された磁石2−L及び2−Rと、扁平部7−L及び7−Rがそれぞれ端部に設けられた磁力調整ねじ3−L及び3−Rと、V溝基板4と、光ファイバ5と、押さえ板6と、ガイドピン8−L及び8−Rと、アーム10と、回転中心12を有するヒンジ機構回転軸11と、アーム10に設けられた孔13とが示されている。ここで、図4及び図5においては、図1に示される従来のレーザ融着治具と同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明し、図1に示される従来のレーザ融着治具と同様の機能についての詳細は省略する。
本発明に係る調整方法では、孔13を利用することにより、アーム10にガイドピンの設置高さの偏差に応じた傾斜をかけることを可能である。孔13は、アーム10、すなわちアーム10−a及び10−bにそれぞれ設けられている。孔13は、アーム10においてヒンジ機構回転軸11を収容可能に構成され、ヒンジ機構回転軸11をx軸方向及びz軸方向に移動することを許容するように構成されている。ヒンジ機構回転軸11のx軸方向及びz軸方向への移動を許容するために、ヒンジ機構回転軸11及び孔13は、すきまばめとなるように構成され、ヒンジ機構回転軸11の外径と孔13の孔径との間にはすきま公差Δ1が設定されている。すきま公差Δ1は、ガイドピン8−L及び8−Rの設置高さの偏差以上に設定することが好ましい。
図4は、ガイドピンの設置高さがヒンジ機構回転軸11側で高い場合、すなわちガイドピン8−Rの設置高さがガイドピン8−Lの設置高さよりも高い場合の本発明に係るレーザ融着治具を示し、図4(a)は、ガイドピン偏差を調整する前の本発明に係るレーザ融着治具の状態を示し、図4(b)は、ガイドピン偏差を調整した後の本発明に係るレーザ融着治具の状態を示す。図4(a)に示すように、アーム10を閉じこむのみの通常操作では、光ファイバ5と押さえ板6と間のクリアランスは大きいままである。そこで、孔13の中心の位置を回転中心12に対し、概して+z軸方向にずらすことによって、ガイドピン8−L及び8−Rの外径差を押さえ板6が吸収する形態となることが図4(b)から理解されよう。具体的には、ガイドピン8−L側の磁力調整ねじ3−Lの押し込み量を増加させて、扁平部7−Lをステージ1内の磁石2−Lに向けて近接させることにより、磁力による吸引力が増してガイドピン8−R上面を回転軸とした回転モーメントが高まる。これによって、わずかながらヒンジ機構回転軸11の回転中心12から孔13の中心位置を概して+z軸方向にずらすことができ、ガイドピン8−L及び8−Rの設置高さの偏差に応じて押さえ板6及びアーム10を傾斜させることができるため、ガイドピン外径差等による光ファイバ5と押さえ板6との間のクリアランスを小さくすることができる。
図5は、ガイドピン高さがヒンジ機構回転軸11から離れた側で高い場合、すなわちガイドピン8−Lの設置高さがガイドピン8−Rの設置高さよりも高い場合の本発明に係るレーザ融着治具の状態を示し、図5(a)は、ガイドピン偏差を調整する前の本発明に係るレーザ融着治具の状態を示し、図5(b)は、ガイドピン偏差を調整した後の本発明に係るレーザ融着治具の状態を示す。図5では、図4で示される場合とは逆に、外径の大きいガイドピンがヒンジ機構回転軸11から離れた位置にある場合のレーザ融着治具が示されている。図5(a)では、光ファイバ5と押さえ板6と間のクリアランスは大きいままであるが、図5(b)に示されるように、孔13の中心の位置を回転中心12に対し、概して−z軸方向にずらすことで、ガイドピンの外径偏差を押さえ板6が吸収する形態となる。具体的には、ヒンジ機構回転軸11に近い側の磁力調整ねじ3−Rの押し込み量を増加させて、扁平部7−Rをステージ1内の磁石2−Rに近接させることにより、磁力による吸引力が増してガイドピン8−L上面を回転軸とした回転モーメントが高まる。これによって、わずかながらヒンジ機構回転軸11の回転中心12から孔13の中心位置を概して−z軸方向にずらすことができ、ガイドピン8−L及び8−Rの設置高さの偏差に応じて押さえ板6及びアーム10を傾斜させることができるため、ガイドピン外径差等による光ファイバ5と押さえ板6との間のクリアランスを小さくすることができる。
図6は、本発明に係るレーザ融着治具及び図2で示される従来のレーザ融着治具に関する、光ファイバ直上のクリアランスと片側ガイドピンの設定高さからの偏差との関係を示す図である。図6において、横軸は設定高さHから寸法ずれが生じたガイドピン8−Rの設置高さの偏差H2−Hを示し、縦軸は光ファイバ上面と押さえ板底面とのクリアランスHfplate−Hを示す。P=3mm、L=13mm、H=3.01mmとして上記の(式1)及び(式2)を基に計算を行った。
図6に示すように、本発明に係るレーザ融着治具では、ヒンジ機構回転軸11の回転中心12をx軸方向及びz軸方向に自由に移動させることができるため、図2で示される従来のレーザ融着治具に比べて、クリアランスを約半分に低減することができる。そのため、融着する光ファイバ間のアライメント誤差を低減することができ、精度よく光ファイバ間の位置あわせを実現できることが期待できるため、光ファイバ挿入損失分布における損失の均一化が可能となる。
以上のように、本構成をとることによって、押さえ板6をガイドピンの外径差等に応じて自由に傾斜をつけることができ、これまで解消できなかった、ガイドピン外径差から生じる光ファイバ5の位置決めクリアランスを低減することができ、光ファイバ同士を高精度に位置合わせすることが可能となる。
1 ステージ
2−L、2−R 磁石
3−L、3−R 磁力調整ねじ
4 V溝基板
5、5−a、5−b 光ファイバ
6、20、21 押さえ板
7−L、7−R 扁平部
8−L、8−R ガイドピン
9 V溝
10、10−a、10−b アーム
11 ヒンジ機構回転軸
12 回転中心
13 孔

Claims (2)

  1. 光ファイバ及びガイドピンを整列・収容するための複数のV溝を有するV溝基板と、前記V溝基板を保持するステージと、前記光ファイバを押さえつけて前記V溝に固定するための押さえ板と、前記押さえ板を保持するアームと、前記アームを前記ステージに対して開閉させるためのヒンジ機構回転軸と、前記ステージにおいて前記ヒンジ機構回転軸と近接した側に設けられた第1の磁石と、前記ステージにおいて前記ヒンジ機構回転軸から離れた側に設けられた第2の磁石と、前記ヒンジ機構回転軸により前記アームを閉じたときに前記第1の磁石と近接するように前記アームに設けられた第1の磁力調整ねじと、前記ヒンジ機構回転軸により前記アームを閉じたときに前記第2の磁石と近接するように前記アームに設けられた第2の磁力調整ねじとを備え、前記ヒンジ機構回転軸により前記アームを閉じることよって、前記V溝に収容された前記ガイドピンと前記押さえ板とが接触し、前記V溝に収容された前記光ファイバが前記押さえ板の底面と前記光ファイバが配置されたV溝との間に保持され、前記第1の磁力調整ねじの押し込み量を調整することにより前記第1の磁力調整ねじと第1の磁石との間で発生する磁力を調整可能であり、前記第2の磁力調整ねじの押し込み量を調整することにより前記第2の磁力調整ねじと第2の磁石との間で発生する磁力を調整可能であるレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具であって、
    前記ガイドピンは、前記光ファイバが配置されたV溝を挟んで両側のV溝に配置され、
    前記アームは、前記ヒンジ機構回転軸を収容可能に構成された孔を有し、
    前記孔と前記ヒンジ機構回転軸との間には、前記第1の磁力調整ねじ又は前記第2の磁力調整ねじの押し込み量を調整することにより前記アームを傾斜させるようにすきま公差が設定されていることを特徴とするレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具。
  2. 前記孔及び前記ヒンジ機構回転軸は、すきまばめとなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ融着接続用光ファイバ整列収容治具。
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