JP5626219B2 - 無線通信システム、自律最適化システム、無線基地局および無線パラメータ設定方法 - Google Patents

無線通信システム、自律最適化システム、無線基地局および無線パラメータ設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線パラメータを無線基地局に設定する無線通信システム、自律最適化システム、無線基地局および無線パラメータ設定方法に関する。
一般に、無線通信システムは、図1に示すように、移動端末10と、無線基地局30と、移動通信コア網50と、を有する。
移動端末10は、無線基地局30との間で、通信トラフィックや制御トラフィックなどのデータの送受信を行う。
無線基地局30は、移動端末10および有線リンク40を介して接続された移動通信コア網50との間でデータの送受信を行う。なお、無線基地局30の周囲には、移動端末10との無線リンク20が有効な範囲として無線セル35が設けられる。無線基地局30は、自局の周囲に設けられた無線セル35を管理し、移動端末10は、無線基地局30が管理する無線セル35に接続し、無線基地局30との間でデータの送受信を行う。
移動通信コア網50は、不図示の交換局やサーバ装置からなり、無線基地局30と有線リンク40を介して接続されるとともに、外部網70と有線リンク60を介して接続され、無線基地局30および外部網70との間でデータの送受信を行う。
このような無線通信システムにおいては、サービス対象とするサービスエリア全域において所要の通信品質を満たすために、無線基地局30の無線パラメータを適切に設定することが求められる。この無線パラメータの例としては、無線基地局30の総送信電力、無線基地局アンテナの垂直・水平面での傾き角、隣接セルリスト、ハンドオーバ閾値、などが代表的である。
以下では、無線基地局30に無線パラメータとして隣接セルリストおよびハンドオーバ閾値を設定するものとして説明する。
まず、隣接セルリストについて説明する。
無線通信システムにおいては、無線セルをサービスエリア全域に面的に配置することで、サービスの提供が行われる。
移動端末10は、ある無線セルから他の隣接する無線セル(隣接セル)に移動する際に、ハンドオーバと呼ばれる接続先の無線セルの切り替え処理を行う。この処理は、移動端末10の接続先の無線セルの無線回線品質が劣化したら、測定した接続先の無線セルおよび隣接セルの無線回線品質を接続先の無線セルを管理する無線基地局30に報告するように移動端末10に対して予め指示しておき、移動端末10からの報告があった時点で無線基地局30が切り替え先の無線セルを判断することにより実現する。
このとき、移動端末10の負荷を軽減してハンドオーバを高速に処理するため、無線回線品質の測定対象を移動端末10の接続先の無線セルとその無線セルの隣接セルとに限定する方式が一般に用いられる。ここで、無線基地局30配下の移動端末10による無線回線品質の測定および報告の対象となる無線セルを示すのが隣接セルリストである。隣接セルリストは、無線セルごとに通信事業者が隣接セルを登録することで生成され、無線基地局30から下り回線を介して移動端末10に報知される。
無線基地局30は、移動端末10から無線回線品質が報告された無線セルの中から切り替え先の無線セルを判断する。そのため、移動端末10は、隣接セルリストに未登録であり、測定・報告の対象外である無線セルにはハンドオーバできない。したがって、隣接セルリストに無線セルの登録漏れがあると、適切な無線セルへハンドオーバできずに途中で異常切断が生じたり、不適切な無線セルへハンドオーバしたために通信品質が劣化したりするおそれがある。そのため、登録漏れのない隣接セルリストを如何に生成するかが、良好な通信品質を確保するうえで重要となる。
一方で、隣接セルリストの報知に要する回線の負荷ならびに無線回線品質の測定・報告に要する移動端末10の負荷を抑えるために、通常、隣接セルリストに登録される無線セル数には上限が設けられている。したがって、主要な隣接セルが隣接セルリストに収まるように、通信品質の向上に寄与する可能性が高い隣接セルから優先的に隣接セルリストに登録する必要がある。
次に、ハンドオーバ閾値について説明する。
一般に、移動端末10から無線基地局30に、接続先の無線セルの無線回線品質の劣化の報告を行う際のトリガの有無を判定する条件として、式(1)に示すようなトリガ条件が用いられる。
Figure 0005626219
ここで、Ps,Ptは、それぞれ接続先の無線セルと隣接セルとから送信されたパイロット信号の受信電力である。Os,Otは、いずれも受信電力のオフセット値であり、Osは接続先の無線セルから送信されたパイロット信号の受信電力に作用し、Otは隣接セルから送信されたパイロット信号の受信電力に作用する。Otは隣接セルごとに異なる値を設定することができる。
式(1)を式(2)
Figure 0005626219
のように書き換えて、パラメータThHOを、ハンドオーバの判定閾値(ハンドオーバ閾値)と呼ぶことがある。ここで、ハンドオーバ閾値とは、移動端末10に接続先の無線セルおよび隣接セルの無線回線品質を報告するか否かを判定させるための閾値であり、接続先の無線セルの無線回線品質と隣接セルの無線回線品質とにハンドオーバ閾値以上の差があることが、無線回線品質の報告のトリガとなる。
ハンドオーバ閾値が適切に設定されていないと、移動端末10は、無線回線品質を報告するタイミングが遅れてしまい、ハンドオーバが必要な地点より手前でハンドオーバの候補先の隣接セルの無線回線品質を無線基地局30に報告できず、ハンドオーバの実行が遅れて通信が異常切断する場合がある。また、一時的に無線回線品質が上昇した隣接セルがハンドオーバの候補先と判断されてしまい、その隣接セルにハンドオーバした直後に隣接セルの無線回線品質が低下して通信が異常切断する場合もある。したがって、オフセット値Os,Otのような、無線パラメータを決定するための要素を調節して、適切な地点でハンドオーバ行うことができるハンドオーバ閾値を如何に設定するかが、良好な通信品質を確保するうえで重要となる。
以下、無線パラメータを設定する方法の具体例について説明する。
無線パラメータを設定する方法として、無線エリア設計ツール(設計ツール)を用いる方法(第1の方法)が一般に知られている。
図2は、第1の方法により無線パラメータとして設定される隣接セルリストの生成方法を説明する図である。
図2を参照すると、第1の方法では、無線基地局30Aが管理する無線セル35A(Cell A)に対する隣接セルリストを生成するために、無線基地局30Aから一定範囲の距離にある無線基地局30B,30Cが求められる。そして、無線基地局30B,30Cがそれぞれ管理する無線セル35B(Cell B)および無線セル35C(Cell C)のカバレッジ(無線セル35の地理的範囲)と、無線セル35Aのカバレッジとの重複面積がそれぞれ算出される。
なお、図2においては、無線セル35Aのカバレッジと無線セル35Bのカバレッジとは重複しており(重複面積S)、無線セル35Bは、無線セル35Aの隣接セルとみなされる。一方、無線セル35Aのカバレッジと無線セル35Cのカバレッジとは重複していないため、無線セル35Cは、無線セル35Aの隣接セルとはみなされない。
そして、無線セル35Aの隣接セルの中から、隣接セルリストに登録可能なセル数を上限として、重複面積が大きい隣接セルから順に隣接セルリストに登録されて隣接セルリストが生成され、その隣接セルリストが無線基地局30Aに設定される。
なお、カバレッジの重複面積は、設計ツールが備えているカバレッジを推定する機能を用いて算出することができる。
また、第1の方法により無線パラメータとして設定されるハンドオーバ閾値は、エリア設計段階ではサービスエリア内の全ての無線セルに対して一律の設定値となる。
このようにして、第1の方法によれば、無線パラメータとして隣接セルリストおよびハンドオーバ閾値を設定することができる。
しかし、第1の方法により設定される隣接セルリストおよびハンドオーバ閾値には不具合がある場合がある。
図3は、第1の方法による隣接セルリストの生成方法の問題点を説明する図である。
第1の方法においては、無線基地局30Aが管理する無線セル35A(Cell A)および無線基地局30Bが管理する無線セル35B(Cell B)の真のカバレッジ351A,351Bを推定するとき、推定誤差のために真のカバレッジよりも小さいカバレッジ352A,352Bのように推定される場合がある。そのため、実際には真のカバレッジ351Aと351Bとの重複領域353がある程度の面積を有していても、推定されたカバレッジ352Aと352Bとが重複しない場合には、無線セル35A,35Bは互いに隣接セルとはみなされず、隣接セルリストへの登録漏れが生じる。
また、図4は、第1の方法により設定されるハンドオーバ閾値の問題点を説明する図である。
図4においては、無線セル35Bに接続する不図示の移動端末10が、無線セル35Aにハンドオーバを行うとする。ここで、第1の方法のように、ハンドオーバ閾値を一律の値に設定すると、無線基地局30A,30Bがそれぞれ管理する無線セル35A、35Bのカバレッジの重複領域353が狭いとき、ハンドオーバの実行地点321が重複領域353の外部に設定される場合がある。この場合、ハンドオーバの実行が早すぎるため、通信が異常切断する。
また、設定されるハンドオーバ閾値の値によっては、ハンドオーバの実行が遅すぎる場合もあり、そのような場合にも通信が異常切断する。
このように、第1の方法により無線パラメータとして設定された隣接セルリストおよびハンドオーバ閾値には不具合がある場合がある。
そこで、第1の方法により設定された無線パラメータの不具合に対応するため、エリア設計後、走行試験時などに判明した不具合に応じて適宜、無線パラメータの修正を行う必要があった。
そのため、近年、非特許文献1および非特許文献2に開示されているように、無線パラメータを自律的に最適化する自律化システムが検討されている。
図5は、自律最適化システムを備えた無線通信システムの構成の一例を示す図である。
図5に示す無線通信システムは、移動端末10と、無線基地局30と、移動通信コア網50と、自律最適化システム90と、を有する。なお、図5において、図1と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
自律最適化システム90は、有線リンク80を介して無線基地局30と接続されるとともに、有線リンク85を介して移動通信コア網50と接続され、移動通信コア網50内部の交換局やサーバ装置および無線基地局30を制御する。
非特許文献1には、自律最適化システムを備えた無線通信システムにおいて、無線パラメータとして設定される隣接セルリストを自律的に最適化して更新する方法(第2の方法)が記載されている。
図6は、第2の方法による隣接セルリストの生成方法を説明する図である。
非特許文献1に記載の自律最適化システムは、隣接セルリストに登録された無線セル(Listed Cell)ごとに、その無線セルを切り替え先とするハンドオーバの試行数(a)を集計する。また、非特許文献1に記載の自律最適化システムは、隣接セルリストに未登録の無線セル(Detected Cell)ごとに、移動端末からパイロット信号の受信電力が閾値以上であると報告された回数(n)を集計する。
そして、非特許文献1に記載の自律最適化システムは、これらの集計結果をもとに、報告数(n)が閾値以上であるDetected Cellのうち、報告数(n)が大きい無線セルから順に所定数の無線セルを隣接セルリストに登録し、試行数(a)が隣接セル全体の試行数に占める割合が閾値以下であるListed Cellを既存の隣接セルリストから除外することにより、無線パラメータである隣接セルリストを更新する。
しかしながら、第2の方法では、接続する移動端末が少ない無線セルで、地理的または時間的な移動端末の分布が偏ると、その無線セルを管理する無線基地局に設定される無線パラメータが局地的あるいは一時的な実測情報に基づいて更新されてしまう場合がある。このような場合、局地的あるいは一時的な実測情報に基づき無線パラメータを更新しても、更新前後で移動端末の分布が著しく異なることが多く、通信品質が改善されない可能性があるという課題がある。
また、この課題を回避するために、無線セルに接続する移動端末の総数または移動端末からの報告数が増えるまで無線パラメータの更新を行わないという方法があるが、この方法では、無線パラメータの設定値の不具合による通信品質の劣化が長期化するという課題がある。
本発明の目的は、上述した課題のいずれかを解決することができる無線通信システム、自律最適化システム、無線基地局および無線パラメータ設定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の第1の無線通信システムは、
セルを管理する無線基地局と、前記セルに接続し、前記セルの無線回線品質と前記セルに隣接する隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質とを測定する移動端末と、前記無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムと、を備える無線通信システムであって、
前記自律最適化システムは、
前記セルおよび前記隣接セルの通信トラフィック統計情報と、前記移動端末により測定された無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出する更新値算出部と、
前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
前記信頼度評価部による評価結果に基づき、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定する更新判定部と、
前記無線基地局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する。
上記目的を達成するために本発明の第2の無線通信システムは、
セルを管理する無線基地局と、前記セルに接続し、前記セルの無線回線品質と前記セルに隣接する隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質とを測定する移動端末と、前記無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムと、を備える無線通信システムであって、
前記自律最適化システムは、
前記無線パラメータを決定する要素の初期値を算出する初期値算出部と、
前記セルおよび前記隣接セルの通信トラフィック統計情報と、前記移動端末により測定された無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記要素の更新値を算出する更新値算出部と、
前記初期値算出部により算出された前記要素の初期値および前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
前記要素の初期値および更新値を、前記信頼度評価部により評価された前記要素の初期値および更新値の信頼度を用いて加重平均した値を前記無線基地局に適用すると判定する更新判定部と、
前記無線基地局に適用すると判定された値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する。
上記目的を達成するために本発明の自律最適化システムは、
セルを管理する無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムであって、
前記セルおよび前記セルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、前記セルに接続する移動端末により測定された前記セルの無線回線品質および前記隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出する更新値算出部と、
前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
前記信頼度評価部による評価結果に基づき、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定する更新判定部と、
前記無線基地局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する。
上記目的を達成するために本発明の無線基地局は、
セルを管理し、自局の無線パラメータを設定する無線基地局であって、
前記セルおよび前記セルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、前記セルに接続する移動端末により測定された前記セルの無線回線品質および前記隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出する更新値算出部と、
前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
前記信頼度評価部による評価結果に基づき、前記要素の更新値を自局に適用するか否かを判定する更新判定部と、
自局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを自局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する。
上記目的を達成するために本発明の無線パラメータ設定方法は、
セルを管理する無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムに適用される無線パラメータ設定方法であって、
前記セルおよび前記セルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、前記セルに接続する移動端末により測定された前記セルの無線回線品質および前記隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出し、
前記算出された前記要素の更新値の信頼度を評価し、
前記評価結果に基づき、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定し、
前記無線基地局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する。
本発明によれば、自律最適化システムは、無線基地局が管理するセルおよびそのセルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、セルに接続する移動端末により測定されたセルおよび隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき無線パラメータを決定するための要素の更新値を算出し、算出した要素の更新値の信頼度の評価結果に基づき要素の更新値を無線基地局に適用するか否かを判定し、適用すると判定された要素の更新値により決定される無線パラメータを無線基地局に設定する。
従って、セルに接続する移動端末の地理的な分布に偏りがある場合にも、要素の更新値の信頼度の評価結果に基づき無線基地局に適用するか否かを判定することができるので、無線パラメータを更新しても通信品質が改善されない可能性を低減することができる。
また、算出された要素の更新値の信頼度の評価結果に基づき無線基地局に適用するか否かを判定することができるので、セルに接続する移動端末の数や移動端末からの報告数が所定の数を超えるのを待つ必要が無く、無線パラメータの初期値の不備を迅速に改善することができ、通信品質の劣化の長期化を防ぐことができる。
一般的な無線通信システムの構成の一例を示す図である。 第1の方法による隣接セルリストの生成方法を説明する図である。 第1の方法により隣接セルリストの生成方法の問題点を説明する図である。 第1の方法により設定されるハンドオーバ閾値の問題点を説明する図である。 自律最適化システムを備えた無線通信システムの構成の一例を示す図である。 第2の方法による隣接セルリストの生成方法を説明する図である。 本発明の第1の実施形態の自律最適化システムの構成を示すブロック図である。 図7に示す自律最適化システムの動作を説明するフローチャートである。 図7に示す更新値算出部が管理する管理情報の一例を示す図である。 図7に示す更新値算出部の動作を説明するフローチャートである。 図7に示す信頼度評価部が、隣接関係の更新値が「隣接」を示す場合の隣接関係の更新値の信頼度を評価する際に用いる評価関数の一例を示す図である。 図11Aにおいて信頼度1を返すのに必要な報告数の閾値を決定する関数を示す図である。 図7に示す信頼度評価部が、隣接関係の更新値が「非隣接」を示す場合の隣接関係の更新値の信頼度を評価する際に用いる評価関数の一例を示す図である。 図11Cにおいて信頼度1を返すのに必要な報告数の閾値を決定する関数を示す図である。 図7に示す更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。 図7に示す更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の自律最適化システムの構成を示すブロック図である。 図14に示す自律最適化システムの動作を説明するフローチャートである。 図14に示す信頼度評価部が隣接関係の初期値の信頼度を評価する際に用いる評価関数の一例を示す図である。 図14に示す信頼度評価部がオフセット値の初期値の信頼度を評価する際に用いる評価関数の一例を示す図である。 図14に示す更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。 図14に示す更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。 図14に示す更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。 図14に示す更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態の自律最適化システムの更新判定部が管理する管理情報の一例を示す図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
なお、以下では、図5に示す無線通信システムにおいて、本発明による自律最適化システムが、無線基地局30に無線パラメータを設定する例について記載する。そのため、図5と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
しかし、本発明は、図5に示す無線通信システムに限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想を逸脱しない範囲で、例えば、移動通信コア網50と無線基地局30との間に無線基地局制御装置を備える無線通信システムや、自律最適化システムの機能が無線基地局制御装置あるいは無線基地局30の内部に組み込まれた無線通信システムにも適用することができる。さらには、自律最適化システムと無線基地局30との間に無線基地局管理装置が備わる場合にも適用することができる。
さらに、以下では、無線パラメータとは隣接セルリストまたはハンドオーバ閾値の少なくとも一方を意味する。なお、隣接セルリストは、無線セル間の隣接関係を要素として決定され、ハンドオーバ閾値は、式(1)におけるオフセット値を要素として決定される。従って、以下では、主に無線パラメータを決定するための要素である無線セル間の隣接関係および式(1)におけるオフセット値を如何に決定するかについて説明する。なお、無線セル間の隣接関係(隣接、非隣接)および式(1)におけるオフセット値は、自律最適化システムにおいて管理される例について記載するが、無線基地局制御装置あるいは無線基地局30の内部で管理する構成でもよい。
(第1の実施形態)
図7は、本発明の第1の実施形態の自律最適化システム100の構成を示す図である。
図7に示す自律最適化システム100は、基地局情報記憶部101と、初期値算出部102と、測定情報記憶部103と、通信統計記憶部104と、品質劣化検出部105と、更新値算出部106と、信頼度評価部107と、更新判定部108と、無線パラメータ更新部109と、を備えている。
基地局情報記憶部101は、無線エリア設計に関する無線基地局情報を記憶する領域である。無線基地局情報の具体例としては、無線基地局30の設置位置や総送信電力、無線基地局アンテナの利得や設置方位、さらに、地形や建物の構造や配置など、無線基地局30周辺の地物に関する情報がある。
初期値算出部102は、無線基地局30が管理する無線セルについて、無線基地局情報を基地局情報記憶部101から取得し、無線パラメータを決定するための要素の初期値を算出する。
測定情報記憶部103は、無線基地局30が管理する無線セルに接続する移動端末10により測定された無線回線品質の測定情報を記憶する領域である。無線回線品質の測定情報の具体例としては、移動端末10により測定された接続先の無線セルや隣接セルから送信されたパイロット信号の受信電力、接続先の無線セルから送信されたパイロット信号に対する隣接セルから送信されたパイロット信号の信号対干渉波比などがある。
通信統計記憶部104は、無線基地局30により測定された、運用中の無線通信システムに関する通信のトラフィック統計情報を記憶する領域である。トラフィック統計情報の具体例としては、各無線セルを切り替え先の無線セルとするハンドオーバの試行数、ハンドオーバの失敗原因ごとの失敗数などの無線セル単位の統計がある。なお、失敗原因ごとの失敗数は、例えば非特許文献2に記載の方法により、移動端末10の通信の履歴情報から早すぎるハンドオーバ実行や遅すぎるハンドオーバ実行などの失敗原因を特定して集計することができる。
品質劣化検出部105は、通信統計記憶部104に記憶されたトラフィック統計情報からハンドオーバの失敗率などの指標を算出して無線品質が劣化した無線セルを検出し、その無線セルを最適化対象セルとする。なお、最適化対象セルであるとされた無線セルを管理する無線基地局30には無線パラメータの更新が行われる。
更新値算出部106は、測定情報記憶部103から取得した最適化対象セルに関する無線回線品質の測定情報と、通信統計記憶部104から取得した最適化対象セルに関するトラフィック統計情報とから、最適化対象セルに対する要素の更新値を算出する。
信頼度評価部107は、更新値算出部106により算出された要素の更新値の信頼度を評価する。なお、信頼度評価部107は、更新値を算出する際に用いられた無線回線品質の測定情報およびトラフィック統計情報を更新値算出部106から取得し、その取得した情報を入力として、無線セルごとに固有の評価関数により更新値の信頼度を評価する。
更新判定部108は、信頼度評価部107による要素の更新値の信頼度の評価結果に基づき、要素の更新値を実際に無線基地局30に適用するか否かを判定する。
無線パラメータ更新部109は、更新判定部108により無線基地局30に適用すると判定された要素の更新値により無線パラメータを決定し、その無線パラメータを無線基地局30に設定する。
次に、自律最適化システム100の動作について説明する。
図8は、自律最適化システム100の動作を説明するフローチャートである。
初期値算出部102は、無線基地局30が管理する無線セルについて要素の初期値を算出し、無線パラメータ更新部109は、算出された要素の初期値から無線パラメータの初期値を決定し(ステップS100)、その無線パラメータの初期値を無線基地局30に設定する(ステップS101)。
ステップS100における要素の初期値は、第1の方法を用いて算出することができる。例えば、無線セル間の隣接関係は、ある無線セルのカバレッジと、その無線セルの周辺の無線セルのカバレッジとの重複面積から隣接セルを特定して初期値を算出することができる。あるいは、無線セルを管理する無線基地局30と距離が近い無線基地局30を順に抽出し、抽出した無線基地局30が管理する無線セルを隣接セルとみなして初期値を算出することも可能である。
一方、オフセット値は、無線通信システム全体で一律のオフセット値を初期値とすることができる。
また、本実施形態において、ステップS100における無線パラメータの初期値の決定は必須ではなく、ステップS100を実施しない場合には、無線パラメータとして、隣接セルを含まない空の隣接セルリスト、一律の値に設定されたハンドオーバ閾値を無線基地局30に設定する。
品質劣化検出部105は、通信統計記憶部104からトラフィック統計情報を取得し、無線品質が劣化している無線セルがあるか否かを判定する(ステップS102)。具体的には、品質劣化検出部105は、ハンドオーバの試行数と失敗数とから各無線セルのハンドオーバの失敗率を算出し、失敗率が閾値以上である無線セルを無線品質が劣化していると判定し、その無線セルを最適化対象セルとする。
最適化対象セルがある場合(ステップS102:YES)、更新値算出部106は、無線回線品質の測定情報とトラフィック統計情報とに基づき、最適化対象セルに対する要素の更新値を算出する(ステップS103)。
信頼度評価部107は、更新値算出部106により算出された要素の更新値の信頼度(R)を評価する(ステップS104)。なお、信頼度の算出方法の詳細は、図11を用いて後述する。更新判定部108は、信頼度Rが閾値(Th)より大きい場合に、要素の更新値を無線基地局30に適用すると判定する(ステップS105)。
無線パラメータ更新部109は、更新判定部108により無線基地局30に適用すると判定された要素の更新値により決定される無線パラメータを無線基地局30に設定して、無線パラメータを更新する(ステップS106)。
自律最適化システム100は、無線パラメータの更新後にも無線品質が劣化した無線セルの検出を行い(ステップS102)、無線パラメータの更新により無線セルの無線品質が所要水準を満たせば、その無線セルを管理する無線基地局30を無線パラメータ更新の対象から除外する。一方、無線セルの無線品質が所要水準を満たさない場合には、自律最適化システム100は、再び要素の更新値の算出から無線パラメータの更新までの処理を実施し(ステップS103〜ステップS106)、無線品質が所要水準を満たすか、無線パラメータの累積変更量が事前に定めた閾値を超えるまで更新を繰り返す。自律最適化システム100は、無線パラメータの調節が必要な無線セルがなくなれば全体の処理を終了する。
次に、更新値算出部106による要素の更新値の算出の動作について説明する。
更新値算出部106は、要素が無線セル間の隣接関係である場合には、第2の方法により隣接関係の更新値を算出することができる。
一方、更新値算出部106は、要素がオフセット値である場合には、通信統計記憶部104からトラフィック統計情報を取得して更新値を算出する。以下、図9および図10を用いてオフセット値の更新値を算出する方法を詳細に説明する。
図9は、更新値算出部106が、オフセット値の更新値を算出する際に管理する管理情報の一例を示す図である。
更新値算出部106は、最適化対象セル(source cell)から隣接セル(target cell)を切り替え先とするハンドオーバの通信統計を隣接セルごとに管理する。具体的には、source cellからtarget cell iを切り替え先とするハンドオーバの試行数(ai)、失敗数(fi)、失敗原因cjごとの失敗数(cij)を管理する。
図10は、オフセット値の更新値を算出する際の更新値算出部106の動作を説明するフローチャートである。
更新値算出部106は、通信統計記憶部104から取得したハンドオーバの試行数(ai)と失敗数(fi)とからtarget cellごとのハンドオーバの失敗率を算出する(ステップS200)。さらに、更新値算出部106は、target cell間の失敗率の偏りの有無を評価する(ステップS201)。
target cell間の失敗率の偏りの有無は、例えば、target cell間の失敗率分布の集中度を定量化した式(3)
Figure 0005626219
の指標H(ハーフィンダル係数)を用いて評価することができる。
ここで、iはtarget cellの識別子、Mはtarget cellの総数であり、piはsource cellからtarget cell iを切り替え先とするハンドオーバの失敗率である。指標Hの値域は1/M〜1であり、失敗率が、特定のtarget cellで著しく高い程1に近い値を示し、全体のtarget cellに一様分布する程1/Mに近い値を示す。
更新値算出部106は、例えば、指標Hが事前に定めた閾値(Rx)以上の場合にtarget cell間の失敗率の分布の偏りが著しく、ハンドオーバの失敗が一部のtarget cellに偏っている判定し、その他の場合には不特定のtarget cellとの間でハンドオーバの失敗が発生していると判定する(ステップS202)。なお、本実施形態では、偏りを定量化する指標の一例として、ハーフィンダル係数を用いる例について説明したが、偏りの定量化にはエントロピーなど他の指標を用いても構わない。
ステップS202において、target cell間の失敗率に偏りがあると判定された場合には、更新値算出部106は、source cellに隣接する個々のtarget cellを選択し(ステップS203)、ステップS200で算出した失敗率を参照して(ステップS204)、個々のtarget cellの失敗率の値を評価する(ステップS205)。
そして、更新値算出部106は、target cell iの失敗率RHOFail(i)が閾値(ThHOFail)以下である場合には(ステップS205:NO)、現状のオフセット値を更新値とする(ステップS206)。一方、更新値算出部106は、失敗率RHOFail(i)が閾値ThHOFailより大きい場合には(ステップS205:YES)、target cell iのハンドオーバの失敗数fiを失敗原因cjに応じて分計する(ステップS207)。具体的には、更新値算出部106は、ハンドオーバの失敗原因cjを、オフセット値を増加させることで改善される原因(CINC)と、オフセット値を減少させることで改善される原因(CDEC)とに分類する。さらに、更新値算出部106は、source cellからtarget cell iを切り替え先とするハンドオーバの失敗原因cjごとの失敗数cijから、CINCによる失敗数FINC(i)と、CDECによる失敗数FDEC(i)とを式(4)
Figure 0005626219
に従って集計する。
更新値算出部106は、FINC(i)とFDEC(i)との値を評価し(ステップS208、ステップS210)、FINC(i)がFDEC(i)よりヒステリシス値(Thhyst)以上大きければ、現状のオフセット値から固定値(Δx)だけ増加させた値をtarget cell iのみに適用するオフセット値の更新値とする(ステップSS09)。一方、FDEC(i)がFINC(i)よりヒステリシス値(Thhyst)以上大きければ、現状のオフセット値から固定値(Δx)だけ減少させた値をtarget cell iのみに適用するオフセット値の更新値とする(ステップS211)。FDEC(i)とFINC(i)との間にヒステリシス値(Thhyst)分の差がない場合には、現状のオフセット値を更新値とする(ステップS206)。
更新値算出部106は、ステップS203〜ステップS211の処理をsource cellに隣接する全てのtarget cellについて実施する(ステップS212)。
一方、ステップS202において、target cell間の失敗率に偏りがないと判定された場合には、更新値算出部106は、source cell全体の失敗率を算出し(ステップS213)、失敗率の値を評価する(ステップS214)。
source cell全体の失敗率RHOFailが閾値(ThHOFail)以下である場合には(ステップS214:NO)、更新値算出部106は、現状のオフセット値を更新値とする(ステップS215)。一方、失敗率RHOFailが閾値ThHOFailより大きい場合には(ステップS214:YES)、更新値算出部106は、target cell iの失敗数fiを失敗原因cjに応じて分計する(ステップS216)。具体的には、ステップS207と同様に、更新値算出部106は、ハンドオーバの失敗原因cjを、オフセット値を増加させることで改善される原因(CINC)と、オフセット値を減少させることで改善される原因(CDEC)とに分類する。さらに、更新値算出部106は、CINCによる失敗数FINCと、CDECによる失敗数とFDECとを式(5)
Figure 0005626219
に従って集計する。
更新値算出部106は、FINCとFDECとの値を評価し(ステップS217、ステップS219)、FINCがFDECよりヒステリシス値(Thhyst)以上大きければ、現状のオフセット値から固定値(Δx)だけ増加させた値をsource cellに隣接するtarget cell全体に適用するオフセット値の更新値とする(ステップS218)。一方、FDECがFINCよりヒステリシス値(Thhyst)以上大きければ、現状のオフセット値から固定値(Δx)だけ減少させた値をsource cellに隣接するtarget cell全体に適用するオフセット値の更新値とする(ステップS220)。FDECとFINCとの間にヒステリシス値(Thhyst)分の差がない場合には、現状のオフセット値を更新値とする(ステップS215)。
図11Aおよび図11Cは、信頼度評価部107が、要素の更新値の信頼度を評価する際に用いる評価関数の一例を示す図である。この評価関数は、無線セル間の隣接関係の更新値に対する関数であり、無線セルに接続する移動端末10からの面積あたりの報告数または移動端末10の数が多いほど高い信頼度を返す特性を備えている。
図11Aは、隣接関係の更新値が「隣接」を示す場合の信頼度の評価関数であり、source cellに接続する移動端末10が、target cell iから送信されたパイロット信号の受信電力が閾値以上であると報告した回数(ni)と更新値の信頼度(R)との関係を示している。図11Bは、図11Aにおいて信頼度1を返すのに必要な報告数の閾値(Thn)を決定する関数である。この関数は、source cellのカバレッジとtarget cell iのカバレッジとの重複面積(si)が大きいほど、高い閾値(Thn)を返す特性を備えている。なお、カバレッジの重複面積は、第1の方法と同様に設計ツールを用いて算出することができる。
図11Cは、隣接関係の更新値が「非隣接」を示す場合の評価関数であり、source cellに接続する移動端末10の端末数(m)と更新値の信頼度(R)との関係を示している。図11Dは、図11Cにおいて信頼度1を返すのに必要な報告数の閾値(Thm)を決定する関数である。この関数は、source cellのカバレッジの面積(s)が大きなほど、高い閾値(Thm)を返す特性を備えている。なお、カバレッジの面積は、第1の方法と同様に設計ツールを用いて算出することができる。
図11Aおよび図11Cでは無線セル間の隣接関係の更新値に対する評価関数を示したが、オフセット値の更新値に対しても同様な評価関数を用いることができる。すなわち、更新値が特定のtarget cell iに適用するオフセット値である場合には、source cellからtarget cell iを切り替え先とするハンドオーバの失敗数とカバレッジの重複面積(si)に対して、図11A、図11Bと同様な評価関数を定義し、更新値の信頼度を評価することができる。なお、更新値が現状のオフセット値を増加させた値である場合には、ハンドオーバの失敗数としてFINC(i)に対する信頼度を評価し、更新値が現状のオフセット値を減少させた値である場合には、FDEC(i)に対する信頼度を評価する。
また、更新値がsource cellに隣接するtarget cell全体に適用するオフセット値である場合には、個々のtarget cellを切り替え先とするハンドオーバの失敗数の総和と、個々のtarget cellとのカバレッジの重複面積の総和(s’)に対して、図11A、図11Bと同様な評価関数を定義し、更新値の信頼度を評価することができる。なお、更新値が現状のオフセット値を増加させた値である場合には、ハンドオーバの失敗数としてFINCに対する信頼度を評価し、更新値が現状のオフセット値を減少させた値である場合には、FDECに対する信頼度を評価する。
図12は、更新判定部108が、要素が無線セル間の隣接関係である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。
図12を参照すると、管理情報として、隣接セル(target cell)ごとに、隣接関係の初期値と、更新値およびその信頼度と、無線基地局30に適用される隣接関係の設定値およびその信頼度と、が管理されている。隣接関係の設定値は、更新値の信頼度が閾値(Th)より大きい場合には更新値が採用され、その他の場合には初期値が採用される。なお、図12においては、信頼度の閾値(Th)は0.4であるとする。初期値が採用された場合の設定値の信頼度は閾値(Th)と同じ値に設定する。
無線パラメータ更新部109は、まず、更新判定部108が管理する管理情報に含まれるtarget cellのうち、隣接関係の設定値が「隣接」を示すtarget cellを信頼度が高い順に抽出する。さらに、無線パラメータ更新部109は、隣接セルリストに登録可能なセル数を上限として抽出したtarget cellを登録した隣接セルリストを無線基地局30に設定する。
図13は、更新判定部108が、要素が特定のtarget cellに適用するオフセット値である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。
図13を参照すると、管理情報として、隣接セル(target cell)ごとに、オフセット値の初期値と、更新値およびその信頼度と、無線基地局30に設定するオフセット値の設定値と、が管理されている。オフセット値の設定値は、更新値の信頼度が閾値(Th)より大きい場合には更新値が採用され、その他の場合には初期値が採用される。初期値が採用された場合の設定値の信頼度は閾値と同じ値に設定される。
無線パラメータ更新部109は、更新判定部108が管理するtarget cellごとのオフセット値の設定値を無線基地局30に設定する。
このように、本実施形態によれば、自律最適化システム100は、最適化対象セルを管理する無線基地局30に設定する無線パラメータを決定するための要素の更新値を算出し、最適化対象セルに接続する移動端末10の数と、その移動端末10からの無線回線品質の報告数と、最適化対象セルのカバレッジと隣接セルのカバレッジとの重複面積と、最適化対象セルのカバレッジの面積と、に基づき更新値の信頼度を評価する。そして、自律最適化システム100は、評価した信頼度が所定の閾値を超える要素の更新値により無線パラメータを決定して、無線基地局30に設定する。
従って、最適化対象セルに接続する移動端末10の地理的または時間的な分布に偏りがある場合にも、移動端末10の実測情報より算出した要素の更新値の信頼度に応じて、更新値を無線基地局30に適用するか否かを判定することができるので、無線パラメータを更新しても通信品質が改善されないということが起こる可能性を低減することができる。
また、最適化対象セルに接続する移動端末10の数や移動端末10からの報告数が所定の数を超えるのを待つ必要が無く、無線パラメータの初期値の不備を迅速に改善することができ、通信品質の劣化の長期化を防ぐことができる。
なお、本実施形態においては、無線通信システムは無線基地局30とは別に自律最適化システム100を備え、自律最適化システム100が無線基地局30に無線パラメータを設定する例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、無線基地局30が自局に無線パラメータを設定することも可能である。
要素の更新値の算出に用いる、トラフィック統計情報は無線基地局30により測定されるものであり、無線回線品質情報は移動端末10から無線基地局30に報告される。したがって、無線基地局30は、これらの情報を基に要素の更新値を算出することができる。また、算出した要素の更新値を評価する評価関数などを無線基地局30において記憶しておくことで、無線基地局30は、要素の更新値の信頼度を評価することができ、その評価結果に基づき、要素の更新値を自局に適用するか否かを判定することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態の自律最適化システム200は、要素の初期値に対しても信頼度を評価し、要素の初期値と更新値との間でより信頼度が高い方の値を無線基地局30に適用するようにしたものである。以下、上述した第1の実施形態と同様の構成要素および動作ステップについては同一の符号を付して説明を省略し、相違部分を中心に説明する。
図14は、本発明の第2の実施形態の自律最適化システム200の構成を示す図である。
本実施形態の自律最適化システム200は、第1の実施形態の自律最適化システム100と比較して、初期値算出部102を初期値算出部202に変更した点と、信頼度評価部107を信頼度評価部207に変更した点と、更新判定部108を更新判定部208に変更した点と、が異なる。
初期値算出部202は、基地局情報記憶部101から取得した無線基地局情報に基づき要素の初期値を算出し、算出した要素の初期値を信頼度評価部207に出力する。
信頼度評価部207は、第1の実施形態の構成に加え、初期値算出部202により算出された要素の初期値の信頼度も評価する。なお、信頼度評価部207は、初期値を算出する際に用いられた無線基地局情報を基地局情報記憶部101から取得し、取得した情報を入力として、無線セルごとに固有の評価関数により初期値の信頼度を評価する。
更新判定部208は、信頼度評価部207により評価された要素の初期値および更新値の信頼度を比較し、更新値算出部106により算出された要素の更新値を無線基地局30に適用するかを判定する。
次に、自律最適化システム200の動作について説明する。
図15は、自律最適化システム200の動作を説明するフローチャートである。
ステップS100からステップS103までは上述した第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
信頼度評価部207は、更新値算出部106により算出された更新値の信頼度(R)を評価する(ステップS104)。さらに、信頼度評価部207は、初期値算出部202により算出された初期値の信頼度(R0)も評価する(ステップS110)。
更新判定部208は、更新値の信頼度Rと初期値の信頼度R0とを比較し(ステップS111)、更新値の信頼度Rが初期値の信頼度R0よりも大きい場合には更新値を無線基地局30に適用し、初期値の信頼度R0が更新値の信頼度R以上の場合には初期値を無線基地局30に適用すると判定する。なお、式(6)
Figure 0005626219
に示すように、判定条件に重み係数wを加えて、初期値または更新値の一方が優先されるようにしても構わない。
無線パラメータ更新部109は、更新判定部108により無線基地局30に適用すると判定された初期値または更新値により決定した無線パラメータを無線基地局30に設定し、無線パラメータを更新する(ステップS106)。
自律最適化システム200は、無線パラメータの更新後にも、無線品質が劣化した無線セルの検出を行い(ステップS102)、無線パラメータの更新により無線セルの無線品質が所要水準を満たせば、その無線セルを管理する無線基地局30を無線パラメータ更新の対象から除外する。一方、自律最適化システム200は、無線セルの無線品質が所要水準を満たさない場合には、再び無線パラメータの更新値の算出から無線パラメータの更新までの処理を実施し(ステップS103〜ステップS106、ステップS110〜ステップS111)、無線品質が所要水準を満たすか、無線パラメータの累積変更量が事前に定めた閾値を超えるまで更新を繰り返す。無線通信システムにおいて、無線パラメータの調節が必要な無線セルがなくなれば全体の処理を終了する。
図16Aおよび図16Bは、信頼度評価部207が、初期値の信頼度を評価する際に用いる評価関数の一例を示す図である。
図16Aは、隣接関係の初期値に対する評価関数であり、source cellのカバレッジとtarget cell iのカバレッジとの重複面積(si)と初期値の信頼度(R0)との関係を示している。第1の方法により算出される隣接関係の初期値は、カバレッジの重複面積(si)が著しく大きい場合と小さい場合に精度が高く、その中間ではカバレッジの推定誤差の影響により精度が低下するという特性がある。この特性を加味して、信頼度の評価関数は、重複面積(si)が閾値(ThSmall)と閾値(ThLarge)との間にある場合は低い信頼度を返し、その他の場合には高い信頼度を返す特性を備えている。
図16Bは、オフセット値の初期値に対する評価関数であり、source cellのカバレッジとtarget cell iのカバレッジとの重複面積(si)と初期値の信頼度(R0)との関係を示している。ハンドオーバの実行地点はsource cell のカバレッジとtarget cell iのカバレッジとの重複領域の内部に設定する必要がある。したがって、カバレッジの重複面積(si)が大きいほど、設計マージンに余裕が生まれるため一律に設定したオフセット値によるハンドオーバの実行地点が、カバレッジの重複領域の内部に収まる可能性が高くなる。この特性を加味して、信頼度の評価関数は、重複面積(si)が大きなほど高い信頼度を返す特性を備えている。
図17は、更新判定部208が、要素が無線セル間の隣接関係である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。また、図18は、更新判定部208が、要素がオフセット値である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。
図17および図18を参照すると、本実施形態による管理情報は、図12および図13に示す管理情報と比較して、初期値の信頼度を含む点が異なる。無線基地局30に適用する設定値は、要素の初期値と更新値のうち信頼度がより高い方の値が採用される。このとき、設定値の信頼度は、図17および図18に示すように初期値および更新値のうちより高い方の信頼度に設定する。
設定値の信頼度は、初期値および更新値のうち、無線基地局30に適用する方の値の信頼度と適用しない方の値の信頼度の和または差を設定しても構わない。例えば、設定値の信頼度(R’)は、初期値の信頼度(R0)、更新値の信頼度(R)、重み係数(w)を用いて、式(7)
Figure 0005626219
を用いて算出することができる。このとき、初期値と更新値が同じ場合には信頼度の和(0<w)、異なる場合には信頼度の差(w<0)を用いる。一方、更新値の信頼度も同様に、更新値として採用した方の値の信頼度と採用しなかった方の値の信頼度の差としても構わない。信頼度の和と差を用いる場合に、更新判定部108が管理する管理情報の一例を図19および図20に示す。
図19は、更新判定部208が、要素が無線セル間の隣接関係である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。また、図20は、更新判定部208が、要素がオフセット値である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。
このように、本実施形態によれば、自律最適化システム200は、要素の初期値の信頼度も評価し、初期値と更新値のうち信頼度が高い方の値を無線基地局30に適用する。
そのため、第1の実施形態においては、更新値の信頼度が閾値を超えるまで初期値が更新されなかったが、本実施形態によれば、要素の初期値の信頼度が更新値より低い場合には初期値が直ちに更新されるため、初期値の不備をより迅速に改善することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態の自律最適化システム300は、要素の初期値と更新値とをそれぞれの信頼度を用いて加重平均した値を無線基地局30に適用するようにしたものである。以下、上述した第2の実施形態と同様の構成要素および動作ステップについては同一の符号を付して説明を省略し、相違部分を中心に説明する。
本実施形態の自律最適化システム300は、第2の実施形態の自律最適化システム200と比較して、更新判定部208を更新判定部308に変更した点のみが異なる。
更新判定部308は、要素の初期値と更新値とをそれぞれの信頼度を用いて加重平均した値を無線基地局30に適用する。
次に、更新判定部308の動作を説明する。
図21は、更新判定部308が、要素がオフセット値である場合に管理する管理情報の一例を示す図である。
図21を参照すると、更新判定部308は、オフセット値の初期値および更新値のいずれか一方を無線基地局30に適用する設定値とするのではなく、式(8)
Figure 0005626219
に従って、初期値および更新値それぞれの信頼度を用いて加重平均した値を無線基地局30に適用する設定値とする。
ここで、O0およびOは、それぞれオフセット値の初期値および更新値であり、O’は、無線基地局30に適用する設定値である。R0およびRは、それぞれオフセット値の初期値と更新値の信頼度である。
このように、本発明の第3の実施形態によれば、自律最適化システムは、要素の初期値と更新値を、初期値および更新値それぞれの信頼度を用いて加重平均した値を無線基地局30に適用する。
そのため、第2の実施形態においては、要素の初期値と更新値の一方を無線基地局30に適用していたため、初期値と更新値との差が大きな場合には無線パラメータの更新前後で無線通信システムに大きな状態変化が生じて不安定になる場合があったが、要素の初期値と更新値の加重平均値を用いて無線パラメータを徐々に変更するため、無線パラメータ更新の際の無線通信システムの安定性を高めることができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2009年11月11日に出願された日本出願特願2009−258055を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (24)

  1. セルを管理する無線基地局と、前記セルに接続し、前記セルの無線回線品質と前記セルに隣接する隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質とを測定する移動端末と、前記無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムと、を備える無線通信システムであって、
    前記自律最適化システムは、
    前記セルおよび前記隣接セルの通信トラフィック統計情報と、前記移動端末により測定された無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出する更新値算出部と、
    前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
    前記信頼度評価部による評価結果に基づき、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定する更新判定部と、
    前記無線基地局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する無線通信システム。
  2. 請求項1記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線回線品質情報は、前記セルおよび前記隣接セルから送信されたパイロット信号の受信電力または信号対干渉波比、の少なくとも1つを含む、無線通信システム。
  3. 請求項1または2記載の無線通信システムにおいて、
    前記信頼度評価部は、前記セルに接続する移動端末の数、または該移動端末からの前記無線回線品質情報の報告数、を入力とする評価関数の出力を前記要素の更新値の信頼度とする、無線通信システム。
  4. 請求項3記載の無線通信システムにおいて、
    前記評価関数に入力される前記セルに接続する移動端末の数は、前記セルの地理的範囲を示すカバレッジの面積により定まり、前記評価関数に入力される前記移動端末からの前記無線回線品質情報の報告数は、前記セルのカバレッジと前記隣接セルのカバレッジとの重複面積により定まる無線通信システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記自律最適化システムは、
    前記要素の初期値を算出する初期値算出部を、さらに有する無線通信システム。
  6. 請求項5記載の無線通信システムにおいて、
    前記初期値算出部は、少なくとも前記無線基地局の設置位置を含む無線基地局情報に基づき前記要素の初期値を算出する、無線通信システム。
  7. 請求項5または6記載の無線通信システムにおいて、
    前記信頼度評価部は、前記セルのカバレッジと前記隣接セルのカバレッジとの重複面積を入力とする評価関数の出力を前記要素の初期値の信頼度とする、無線通信システム。
  8. 請求項7記載の無線通信システムにおいて、
    前記更新判定部は、前記要素の初期値の信頼度と更新値の信頼度との大小関係に基づき前記更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定する、無線通信システム。
  9. 請求項8記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線パラメータ更新部は、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用しないと判定された場合、前記要素の初期値により前記無線パラメータを決定する、無線通信システム。
  10. 請求項9記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線パラメータ更新部は、前記要素の初期値および更新値のうち前記無線基地局に適用する値と適用しない値の信頼度に所定の演算を行うことにより算出した値を前記無線基地局に適用する値の信頼度とする、無線通信システム。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記移動端末は、移動に伴い接続するセルを切り替えるハンドオーバを行い、
    前記通信トラフィック統計情報は、前記セルに接続する移動端末による前記隣接セルを切り替え先とするハンドオーバの試行数、ハンドオーバの失敗数、またはハンドオーバの失敗原因ごとの失敗数、の少なくとも1つを含む、無線通信システム。
  12. 請求項11記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線パラメータは前記特定の隣接セルを示す隣接セルリストである、無線通信システム。
  13. 請求項12記載の無線通信システムにおいて、
    前記セルの周辺の周辺セルを管理する周辺基地局をさらに有し、
    前記要素は、前記セルと前記周辺セルとの隣接関係である、無線通信システム。
  14. 請求項13記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線パラメータ更新部は、前記隣接関係の更新値に基づき、前記隣接セルを抽出し、該抽出した隣接セルと前記セルとの隣接関係の更新値の信頼度が高い隣接セルから順に、所定数の隣接セルを前記隣接セルリストに登録する、無線通信システム。
  15. 請求項13記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線パラメータ更新部は、前記隣接関係の初期値および更新値に基づき、前記隣接セルを抽出し、該抽出した隣接セルと前記セルとの隣接関係の初期値または更新値の信頼度が高い隣接セルから順に所定数の隣接セルを前記隣接セルリストに登録する、無線通信システム。
  16. 請求項11記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線パラメータは、前記セルの無線回線品質を示す値と前記隣接セルの無線回線品質を示す値との差の閾値であり、
    前記無線基地局は、前記移動端末に対し、前記セルの無線回線品質を示す値と前記隣接セルの無線回線品質を示す値との差が前記閾値を超えた場合に、前記セルの無線回線品質と前記隣接セルの無線回線品質とを報告させる、無線通信システム。
  17. 請求項16記載の無線通信システムにおいて、
    前記要素は、前記セルの無線回線品質を示す値の第1のオフセット値と、前記特定の隣接セルの無線回線品質を示す値の第2のオフセット値と、である無線通信システム。
  18. 請求項17記載の無線通信システムにおいて、
    前記更新値算出部は、前記ハンドオーバの失敗原因を、前記第1のオフセット値の更新により改善される第1の失敗原因と、前記第2のオフセット値の更新により改善される第2の発生原因とに分け、前記第1および第2の発生原因ごとにハンドオーバの失敗数を集計し、該集計した前記第1および第2の発生原因によるハンドオーバの失敗数の大小関係から、前記第1または第2のオフセット値の一方の更新値を算出する、無線通信システム。
  19. 請求項17記載の無線通信システムにおいて、
    前記更新値算出部は、前記ハンドオーバの試行数と失敗数とに基づき、前記隣接セルごとのハンドオーバの失敗率を算出し、該隣接セルごとに算出したハンドオーバの失敗率の前記隣接セル間の偏りを評価し、該評価の結果に基づき、前記隣接セル全てに共通の前記第2のオフセット値を算出するか、前記隣接セル毎に異なる前記第2のオフセットを算出するか、を決定する無線通信システム。
  20. 請求項19記載の無線通信システムにおいて、
    前記更新値算出部は、ハーフィンダル係数またはエントロピーを用いて前記隣接セル間のハンドオーバの失敗率の偏り度合いを定量化し、該定量化した前記隣接セル間のハンドオーバの失敗率の偏り度合いにより、前記ハンドオーバの失敗率の前記隣接セル間の偏りを評価する、無線通信システム。
  21. セルを管理する無線基地局と、前記セルに接続し、前記セルの無線回線品質と前記セルに隣接する隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質とを測定する移動端末と、前記無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムと、を備える無線通信システムであって、
    前記自律最適化システムは、
    前記無線パラメータを決定する要素の初期値を算出する初期値算出部と、
    前記セルおよび前記隣接セルの通信トラフィック統計情報と、前記移動端末により測定された無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記要素の更新値を算出する更新値算出部と、
    前記初期値算出部により算出された前記要素の初期値および前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
    前記要素の初期値および更新値を、前記信頼度評価部により評価された前記要素の初期値および更新値の信頼度を用いて加重平均した値を前記無線基地局に適用すると判定する更新判定部と、
    前記無線基地局に適用すると判定された値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する無線通信システム。
  22. セルを管理する無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムであって、
    前記セルおよび前記セルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、前記セルに接続する移動端末により測定された前記セルの無線回線品質および前記隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出する更新値算出部と、
    前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
    前記信頼度評価部による評価結果に基づき、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定する更新判定部と、
    前記無線基地局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する自律最適化システム。
  23. セルを管理し、自局の無線パラメータを設定する無線基地局であって、
    前記セルおよび前記セルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、前記セルに接続する移動端末により測定された前記セルの無線回線品質および前記隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出する更新値算出部と、
    前記更新値算出部により算出された前記要素の更新値の信頼度を評価する信頼度評価部と、
    前記信頼度評価部による評価結果に基づき、前記要素の更新値を自局に適用するか否かを判定する更新判定部と、
    自局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを自局に設定する無線パラメータ更新部と、を有する無線基地局。
  24. セルを管理する無線基地局に無線パラメータを設定する自律最適化システムに適用される無線パラメータ設定方法であって、
    前記セルおよび前記セルに隣接する隣接セルのトラフィック統計情報と、前記セルに接続する移動端末により測定された前記セルの無線回線品質および前記隣接セルのうち特定の隣接セルの無線回線品質を示す無線回線品質情報と、に基づき前記無線パラメータを決定する要素の更新値を算出し、
    前記算出された前記要素の更新値の信頼度を評価し、
    前記評価結果に基づき、前記要素の更新値を前記無線基地局に適用するか否かを判定し、
    前記無線基地局に適用すると判定された前記要素の更新値により決定される無線パラメータを前記無線基地局に設定する、無線パラメータ設定方法。
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