以下、この発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。図1には、ガイドレール2で囲まれ、遊技球を発射して遊技を行う遊技領域1aが前面側に形成された遊技盤1を示した。なお、遊技機の外枠であって島設備に固定される機枠や、遊技領域1aの前面を覆うクリア部材保持枠、遊技盤1を取り付ける前面枠、遊技領域1aの下側に設けられ遊技球を収容する上皿、下皿を有するとともに、遊技者が発射操作を行うための操作ハンドルを備えた操作パネルなどは図示を省略している。
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面にガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域1aの略中央にはセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、変動表示ゲームをなす特図変動表示ゲームに対応して複数の識別情報を変動表示する飾り特図変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置としての表示装置43が配されるようになっている。この表示装置43は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部43aがセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置43は液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
また、遊技領域1a内には、普図始動ゲート4と、普通変動表示ゲームをなす普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器15、普通変動表示装置として普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5が設けられている。また、遊技領域1a内には、第1始動入賞口13と、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口13に入賞した場合は、特図変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)が実行され、遊技球が普通変動入賞装置7に入賞した場合は、特図変動表示ゲームとして特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が実行されるようになっている。
また、遊技領域1a内には、変動表示装置として特図1変動表示ゲームを表示する特図1表示器8と、変動表示装置として特図2変動表示ゲームを表示する特図2表示器9と、が設けられている。また、特図1変動表示ゲームの未処理回数(特図1始動記憶)を表示する特図1記憶表示器18と、特図2変動表示ゲームの未処理回数(特図2始動記憶)を表示する特図2記憶表示器19が設けられている。また、遊技状態等を表示する遊技状態等表示LED6が設けられている。なお、普図記憶表示器15、普図表示器5、特図1表示器8、特図2表示器9、特図1記憶表示器18、特図2記憶表示器19は、セグメントLEDとして一体に設けられている。また、特別遊技状態となった場合のラウンド数(2R,15R)を表示するラウンド数表示器(LED)を備えても良い。
さらに遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図2に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器15にて表示されるようになっている。
普図変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた普図表示器5で実行されるようになっている。普図表示器5は、普通識別情報(普図、普通図柄)としての当たりを示すLEDと、普通識別情報としてのはずれを示すLEDとから構成され、二つのLEDを交互に点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、何れか一方のLEDを点灯することで結果を表示するようになっている。なお、表示装置43の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は普通識別情報として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図2変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態、第1状態)を保持している。ただし、上方に第1始動入賞口13が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電開閉SOL7b、図2に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態、第2状態)に変化させられるようになっている。
第1始動入賞口13の内部には第1始動口SW13a(図2に図示)が備えられ、この第1始動口SW13aによって遊技球を検出することに基づき、特図1変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置7の内部には第2始動口SW7d(図2に図示)が備えられ、この第2始動口SW7dによって遊技球を検出することに基づき、特図2変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を開始する始動権利が発生するようになっている。この特図1変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で特図1始動記憶(第1特図始動記憶)として記憶される。そして、この特図1始動記憶は、特図1記憶表示器18に表示される。また、特図2変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で特図2始動記憶(第2特図始動記憶)として記憶される。そして、この特図2始動記憶は、特図2記憶表示器19にて表示される。なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた特図1表示器8(変動表示装置、第1変動表示装置)、特図2表示器9(変動表示装置、第2変動表示装置)で実行されるようになっており、複数の特別識別情報(特図、特別図柄)を変動表示したのち、所定の結果態様(停止結果態様)を停止表示することで行われる。また、表示装置43にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。すなわち、特図1表示器8、表示装置43が特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)を表示する第1変動表示装置をなし、特図2表示器9、表示装置43が特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)を表示する第2変動表示装置をなす。また、特図1表示器8、特図2表示器9、表示装置43が、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示する変動表示装置をなす。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器8もしくは特図2表示器9の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も特別結果態様となる。
なお、特図1表示器8、特図2表示器9は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置43も、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機に特図1表示器8、特図2表示器9を備えずに、表示装置43のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。なお、後述するように、特図2始動記憶は特図1始動記憶よりも優先的に消化されるようになっており、特図2始動記憶がある場合は、特図1始動記憶があっても特図2変動表示ゲームが実行される。ただし、特図1変動表示ゲームの実行中に特図2始動記憶が発生した場合は、そのゲーム終了を待って特図2変動表示ゲームが実行される。
変動入賞装置としての特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図2に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(図2に図示)が配設されている。
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図2に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出発射制御装置50(図2に図示)によって払い出されるようになっている。排出発射制御装置50は、遊技制御装置30の制御の下で排出装置51を制御して所定数の賞球が払い出されるようにする。
また、図2に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御手段をなす遊技制御装置30、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行うサブ制御装置としての演出制御装置40、排出装置51による賞球または貸球の払い出しの制御と、発射装置52による遊技球の発射の制御を行うサブ制御装置としての排出発射制御装置50、電力を供給する電源供給装置60を備えている。
遊技制御装置30は、CPU31a、ROM31b、RAM31c等を有する遊技用マイクロコンピュータ31を備えるとともに、入出力インタフェース(入出力I/F)33、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(CLK)32(発振器)等により構成されている。
CPU31aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(実行態様)を決定するための変動パターン乱数1から3、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数などの各種乱数値なども生成している。RAM31cは、第1始動入賞口13に設けられた第1始動口SW13a、普通変動入賞装置7に設けられた第2始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。
ROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定するための各種テーブルや判定値などが記憶されている。また、普図変動表示ゲームの当り判定値、普図変動表示ゲームの変動パターン(変動表示時間として第1の変動表示時間、第2の変動表示時間)も記憶されている。
また、入出力インタフェース33には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、カウントSW10c、入賞口SW12a,12a,…、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121、排出発射制御装置50などが接続されている。そして、入出力インタフェース33は、これらから入力された各種信号を中継し、CPU31aに対し出力する。なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠が開放されていることを検出するものであり、内枠開放SW121は、前面枠が開放されていることを検出するものである。
また、入出力インタフェース33には、CPU31aから出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該入出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、特図1表示器8、特図1記憶表示器18(図1に図示)、特図2表示器9、特図2記憶表示器19(図1に図示)、普図表示器5、普図記憶表示器15(図1に図示)、遊技状態等表示LED6、普電開閉SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部出力端子16、演出制御装置40、排出発射制御装置50に出力される。
サブ制御装置としての演出制御装置40は、制御装置としてのCPU40a、ROM40b、RAM40c、入出力インタフェースや、表示装置43(液晶表示装置)における表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、画像や映像データが記憶されたCGROM40dなどを含むビデオ回路、グラフィックプロセッサとしてのVDP40e(video display processor)を備えている。また、遊技盤1や該遊技盤1の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられた装飾用の各種LED45などを駆動するドライバ40f、音の出力を制御する音源LSI40gを備えている。
この演出制御装置40は図示しない入出力インタフェースを有し、この入出力インタフェースにはローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置30が接続されている。そして、遊技制御装置30から入力される各種信号(演出制御データ(各種コマンドなど))は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPU40aに対し出力される。演出制御装置40は、この遊技制御装置30から受信した演出制御データ(各種コマンドなど)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機100の制御を行う。また、入出力インタフェースには、上皿に設けられた操作手段をなす操作ボタン158からの検出信号が入力されるようになっており、演出制御装置40はこれらの検出信号に基づき(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機100の制御を行う。
さらに、入出力インタフェースには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバ40fを介して各種LED45、遊技盤1に設けられる可動演出装置の可動モータ44、などに出力される。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40eに出力され、VDP40eから該制御信号に基づく画像データが液晶表示装置(表示装置43)に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音源LSI40gに出力され、音源LSI40gから該制御信号に基づく音声データがスピーカ145に出力される。
サブ制御装置としての排出発射制御装置50は、演算処理用CPU、ROM、RAM等を備え、遊技制御装置30からの賞球制御指令(賞球数データの受信)や、球貸機(図示略)からの球貸制御指令に基づいて、排出装置51に所定数の遊技球(賞球、貸球)を排出させる制御を行う。また、発射装置52による遊技球の発射制御を行うようになっており、排出発射制御装置50には、遊技者が操作ハンドルに触れることで、操作ハンドルに設けられたタッチセンサ54からの信号が入力されるようになっている。また、遊技者が操作ハンドルに設けられた発射停止スイッチ53を操作することで、該発射停止スイッチ53からの入力信号がタッチセンサ54からの入力信号と併せて入力されるようになっている。
また、遊技制御装置30には、電源供給装置60から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置60から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置60には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源61が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
そして、これらの制御装置においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30では、遊技に関する処理として、主に図3に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、4msecごと)に行われる図4に示すタイマ割込み処理とを行う。
メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。図3に示すように、メイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、電源投入時の初期化処理(ステップS1)を行い、そして、停電復旧処理(ステップS2)を行う。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、割込みタイマを起動する処理(ステップS3)を行って、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、割込みを禁止する処理(ステップS4)を行う。その後、大当り判定用乱数や大当り図柄乱数などの乱数の初期値を更新して乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS5)を行い、割込みを許可する処理(ステップS6)を行う。なお、初期値乱数更新処理(ステップS5)では、特図1変動表示ゲーム用の乱数および特図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
そして、RAM31cの停電検査領域をチェックし、停電が発生したか否かの判定(ステップS7)を行う。なお、停電検査領域には、停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定されるようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。
停電が発生したか否かの判定(ステップS7)において、停電が発生していない場合(ステップS7;No)は、上述の割込みを禁止する処理(ステップS4)に戻り、以降、電源の遮断がなければ割込みを禁止する処理(ステップS4)から停電が発生したか否かの判定(ステップS7)を繰り返し行う。一方、停電が発生したか否かの判定(ステップS7)において、停電が発生した場合(ステップS7;Yes)は、停電時処理(ステップS8)を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源61により停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
なお、この停電時処理(ステップS8)では、まず、割り込みを禁止する処理を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理を行い、停電検査領域をクリアする処理を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理を行った後、RAM31cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行い、RAM31cへのアクセスを禁止する処理を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
次に、タイマ割込み処理について説明する。図4に示すように、このタイマ割込み処理においては、まず、レジスタのデータを待避する処理(ステップS10)を行う。次に、各種センサ(第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121など)からの入力の処理や、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL10b、普電開閉SOL7b)等のアクチュエータの駆動制御を行うための出力の処理を行う入出力処理(ステップS11)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置40等に出力するコマンド送信処理(ステップS12)を行う。そして、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための大当り判定用乱数、特図変動表示ゲームの大当り図柄を判定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための当り判定用乱数を更新する乱数更新処理1(ステップS13)を行う。次に、乱数の初期値を更新し、乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS14)を行う。なお、特図に関する乱数は、特図1変動表示ゲーム用の乱数および特図2変動表示ゲーム用の乱数のそれぞれについて同様の処理がなされる。
次に、特図変動表示ゲームに関連した飾り特図変動表示ゲームにおける変動パターン(実行態様)を決定する変動パターン乱数1から3を更新するための乱数更新処理2(ステップS15)を行う。次に、第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10cから信号の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する入賞口スイッチ監視処理(ステップS16)を行う。そして、各信号とエラーの監視を行うエラー監視処理(ステップS17)を行い、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS18)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS19)を行う。
次に、遊技機100に設けられ、遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDに関する処理を行うセグメントLED編集処理(ステップS20)を行う。そして、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理を行う外部情報編集処理(ステップS21)を行う。次に、割込み終了宣言をする処理(ステップS22)を行い、待避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS23)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS24)を行い、タイマ割込み処理を終了する。
そして、遊技制御装置30では、以上のような処理のうち主に普図ゲーム処理(ステップS19)において、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出して普図始動記憶として記憶する。その後、当該普図始動記憶に基づく普図変動表示ゲームの開始時に記憶されている当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器5で普通識別情報を所定時間変動表示した後に停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器5に特別の結果態様(特定結果)を表示するとともに、普電開閉SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。すなわち、遊技制御装置30が、普通変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム)を実行する普通変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
普通変動入賞装置7の動作状態には、通常動作状態(第1動作状態)と、時短動作状態(第2動作状態)の二つの動作状態があり、遊技制御装置30では何れかの動作状態を設定するようになっている。すなわち、遊技制御装置30が、普通変動入賞装置7の動作状態を設定する動作状態設定手段をなす。通常動作状態は、普図変動表示ゲームの変動表示時間が第1の変動表示時間(例えば30秒)とされる。また、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合の開放態様は、開放時間が第1開放時間(例えば0.5秒)とされ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第1開放回数(例えば1回)とされる。また、時短動作状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が、通常動作状態に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間である第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される(普図時短状態)。また、時短動作状態における、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合の開放態様は、開放時間が第2開放時間(例えば1.5秒)とされ(開放期間延長状態)、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば3回)とされる(開放パターン変更状態)。なお、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御(普図確率変動状態)してもよい。すなわち、時短動作状態は通常動作状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加されるとともに一の当りに対する開放時間が延長され、結果的に単位時間あたりの開放時間が延長される状態である。これにより普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図2変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、遊技制御装置30では、後に詳細に説明するが特図ゲーム処理(ステップS18)において、第1始動入賞口13に備えられた第1始動口SW13aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特図1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7に備えられた第2始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに所定の上限数(例えば4)まで特図2始動記憶として記憶する処理を行う。
また、特図1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始時に、特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている特図1変動表示ゲーム用の大当り判定値(特定値)と比較し、特図1変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、この処理の後に特図1始動記憶数を1減算する。同様に、特図2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームの開始時に、特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている特図2変動表示ゲーム用の大当り判定値(特定値)と比較し、特図2変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、この処理の後に特図2始動記憶数を1減算する。また、特図1始動記憶及び特図2始動記憶の何れの処理においても、変動パターン乱数1から3に基づき変動パターン(実行態様)を決定する処理も行う。また、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合には、大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する処理を行う。そして、遊技制御装置30では、上述したような始動記憶の判定結果に基づき、特図1表示器8もしくは特図2表示器9に、特別識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
ここで、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される確率の状態である確率状態には、通常確率状態(第1確率状態)と、高確率状態(第2確率状態)の二つの確率状態があり、遊技制御装置30では何れか一つの確率状態を設定するようになっている。高確率状態は、特図変動表示ゲームでの大当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。通常確率状態では特定値として所定数の第1判定値が設定され、この特定値(第1判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。また、高確率状態では特定値として第1判定値および第1判定値とは別の第2判定値が設定され、この特定値(第1判定値、第2判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。すなわち、遊技制御装置30が、特図変動表示ゲームの結果が特別結果態様となる確率を、通常確率状態と高確率状態との何れかの確率状態で制御可能な確率設定手段をなす。
なお、特図変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に、所定条件の成立を伴う場合(特定の特別結果態様(高確率図柄)である場合)は特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とするようにされている。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。なお、確率状態である場合に特図変動表示ゲームで特別結果が導出された場合には、所定条件の成立を伴う特別結果態様であるか否かや確率状態に拘らず、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が一旦通常確率状態となる。そして、所定条件の成立を伴う特別結果態様であった場合は特別遊技状態の終了後に再び高確率状態となる。また、所定条件の成立を伴わない特別結果態様(通常図柄)であった場合は、特別遊技状態の終了後もそのまま通常確率状態とされる。
また、上述したように普通変動入賞装置7の動作状態としては通常動作状態と時短動作状態とがあり、特図変動表示ゲームでの確率状態としては通常確率状態と高確率状態とがあることから、これらの組合せにより通常遊技状態、第1確率変動状態、第2確率変動状態、時短遊技状態の四つの遊技状態が構成され、所定の条件に基づき遊技制御装置30が何れか一つの遊技状態を設定するようになっている。通常遊技状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態である遊技状態である。また、第1確率変動状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である遊技状態である。また、第2確率変動状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である遊技状態である。また、時短遊技状態は、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態である遊技状態である。すなわち、第1確率変動状態と時短遊技状態では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態とされ、特図2変動表示ゲームの実行権利の発生が容易となるように制御されており、これらが特定遊技状態をなす。つまり、遊技制御装置30が、特定遊技状態(第1確率変動状態、時短遊技状態)の発生中においては第2の変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利の発生を容易にする実行権利発生容易化手段をなす。
また、遊技制御装置30では、所定のタイミング(始動入賞時など任意のタイミング)で、特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数1から3などの判定を行い、特図1変動表示ゲームの大当り、はずれや大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読み処理を行う。同様に、遊技制御装置30では、所定のタイミング(始動入賞時など任意のタイミング)で、特図2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値や大当り図柄乱数、変動パターン乱数1から3などの判定を行い、特図2変動表示ゲームの大当り、はずれや大当りの図柄(特別結果態様の種類)、リーチの発生の有無を判定する先読み処理を行う。これらの判定の結果は、結果情報として遊技制御装置30から演出制御装置40へ送信される。なお、特図2始動記憶については遊技状態に関わらず常に先読み処理を行う。また、特図1始動記憶については普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態である遊技状態(第1確率変動状態、時短遊技状態)や特別遊技状態では先読み処理を行わない。もしくは、先読み処理は行ってもその結果に基づく予告報知は行わない。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置43を有し、該表示装置43が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置43の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置43の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている前記複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置43に表示される飾り変動表示ゲームが、表示装置43における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を仮停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャルリーチ1(SP1リーチ)、スペシャルリーチ2(SP2リーチ)が設定されている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されない場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
また、遊技制御装置30では、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特図表示器に表示する特別結果態様は大当り判定用乱数値と同時に抽出して記憶される大当り図柄用乱数に基づき決定されるようになっている。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、対応する特図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置30では、特別遊技状態を発生させる処理として、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または0.3秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回、2回の何れか)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。これにより、遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機として機能する。
また、遊技制御装置30では、各種入賞口に設けられたセンサ(第1始動口SW13a、第2始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出発射制御装置50を制御して排出装置51から所定数の遊技球が払い出されるようにする処理を行う。
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御を行う。
ここで、特別結果態様には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置30では大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで確率状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置の動作状態を時短動作状態とすることである。
図5に示すように、特別結果態様の種類には、15R通常A(図柄)、15R通常B(図柄)、15R高確率A(図柄)、15R高確率B(図柄)、2R高確率(図柄)がある。15R通常A(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を通常確率状態とする。また、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とするとともに確率状態を報知する報知状態とする。なお、報知状態とは少なくとも高確率状態であることを報知する状態であるが、ここでは通常確率状態であることを報知することも含む。15R通常B(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を通常確率状態とする。また、40、70、100回の何れかの特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とするとともに100回の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を報知しない非報知状態とする。なお、非報知状態とは少なくとも高確率状態であることを報知しない状態であるが、ここでは通常確率状態であることを報知しないことも含む。ここで、15R通常B(図柄)には図柄番号2から6の5種類の異なる特別結果態様が含まれている。
15R高確率A(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とする。また、次回の特別結果態様の導出まで動作状態を時短動作状態とするとともに確率状態を報知する報知状態とする。15R高確率B(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とする。また、40、70、100回の何れかの特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置の動作状態を時短動作状態とするとともに100回の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を報知しない非報知状態とする。なお、15R高確率B(図柄)には図柄番号8から12の5種類の異なる特別結果態様が含まれている。2R高確率(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とする。また、次回の特別結果態様の導出まで動作状態を時短動作状態とするとともに確率状態を報知する報知状態とする。なお、詳細には図10に示すように大当り図柄乱数に基づき図柄番号が決定されるとともに、時短回数や選択されるテーブルなども決定される。すなわち、遊技制御装置30が、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき乱数(大当り図柄乱数)を抽出し、該抽出された乱数値に基づき、特別遊技状態とは別に付加遊技価値を付与するか否か、或いは付与する付加遊技価値量を決定する付加遊技価値決定手段をなす。
ここで、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンド(第1の特別遊技状態)である場合は、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間が第1開放時間(25秒)であり、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンド(第2の特別遊技状態)である場合は、大入賞口の開放時間が第1開放時間よりも短い第2開放時間(0.3秒)とされる。また、2R高確率に基づく特別遊技状態では、大入賞口を0.3秒開放する動作を1秒のウエイト時間(閉鎖時間)を挟んで2回行うようになっている。このため大入賞口に遊技球が入賞することは非常に困難であるが、僅かに大入賞口に入賞する可能性はあり、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な状態である。また、このように遊技球の入賞は困難であるが、他の特別結果態様に基づく特別遊技状態の場合と同様に大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの監視も行われる。すなわち、15R通常A(図柄)、15R通常B(図柄)、15R高確率A(図柄)、15R高確率B(図柄)が所定期間実行される第1の特別遊技状態を発生させるものであり、2R高確率(図柄)が第1の特別遊技状態よりも実行期間が短く設定された第2の特別遊技状態を実行するものである。
次に、図4に示すタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS18)の詳細について説明する。図6に示すように特図ゲーム処理では、まず、第1始動入賞口および第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7への入賞の監視と、入賞に基づき各種乱数値の記憶を行う始動口SW監視処理(ステップS30)を行う。その後、カウントSW10cからの入力を監視するカウントスイッチ監視処理(ステップS31)を行う。
そして、ゲーム処理番号を取得して取得したゲーム処理番号に基づき実行する処理を選択するゲーム分岐処理(ステップS32)を行う。ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が0である場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、又は特図普段処理を行うために必要な情報の設定を行う特図普段処理(ステップS33)を行う。また、特図普段処理(ステップS33)では、特図変動表示ゲームの変動に係る情報の設定を行うようになっており、例えば、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行に伴い始動記憶を1デクリメントする処理や、特図変動表示ゲームにおける変動時間の設定処理などを行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が1である場合は、特図表示中処理(ステップS35)を行うために必要な情報(特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間など)の設定を行う特図変動中処理(ステップS34)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が2である場合は特図表示中処理(ステップS35)を行う。特図表示中処理(ステップS35)では、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、特図普段処理(ステップS33)へ移行するため情報の設定などを行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が3である場合は特別遊技状態における大入賞口の開放回数の更新などの処理を行うファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が4である場合は大入賞口開放中処理(ステップS37)を行う。この大入賞口開放中処理(ステップS37)では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル処理(ステップS36)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面のコマンドの設定や大入賞口残存球処理(ステップS38)を行うために必要な情報の設定を行う。
また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が5である場合は大入賞口残存球処理(ステップS38)を行う。この大入賞口残存球処理(ステップS38)では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントSW10cで検出されるまで時間の設定を行う。また、ゲーム分岐処理(ステップS32)において、ゲーム処理番号が6である場合は大当り終了処理(ステップS39)を行う。この大当り終了処理(ステップS39)では、特別遊技状態を終了する処理を行うとともに、特図普段処理(ステップS33)を行うために必要な情報の設定を行う。
ゲーム処理番号に基づく上述の処理を行った後、設定された各種データをセーブするテーブルデータセーブ処理(ステップS40)を行う。そして、特図1変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新などの処理を行う特図1変動制御処理(ステップS41)、特図2変動表示ゲームのゲーム処理タイマの更新などの処理を行う特図2変動制御処理(ステップS42)を行って特図ゲーム処理を終了する。
図7に示すように始動口SW監視処理では、まず、第1始動入賞があるか否かの判定(ステップS50)を行う。この第1始動入賞(第1始動入賞口13への入賞)があるか否かの判定(ステップS50)では、第1始動入賞口13への入賞があった場合に第1始動口SW13aから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行う。第1始動入賞があるか否かの判定(ステップS50)において、第1始動入賞がある場合(ステップS50;Y)は、特図始動口SW共通処理(ステップS54)を行い、始動口SW監視処理を終了する。また、第1始動口監視処理を終了する。また、第1始動入賞があるか否かの判定(ステップS50)において、第1始動入賞がない場合(ステップS50;N)は、普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)を行う。
この普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)では、普電(普通電動役物)をなす普通変動入賞装置7が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているかが判定される。普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)において、普電作動中である場合(ステップS51;Y)は、第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS51)を行う。また、普電作動中であるか否かの判定(ステップS51)において、普電作動中でない場合(ステップS51;N)は、不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)を行う。
不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)では、普通変動入賞装置7が閉状態である状態で発生した不正な入賞があるかが判定される。なお、普通変動入賞装置7が閉状態になった後の所定の期間に検出された入賞は不正な入賞ではないものとされる。この不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)において、不正入賞エラーが発生している場合(ステップS52;Y)は、始動口SW監視処理を終了する。また、不正入賞エラーが発生したか否かの判定(ステップS52)において、不正入賞エラーが発生していない場合(ステップS52;N)は、第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS53)を行う。
第2始動入賞(普通変動入賞装置7への入賞)があるか否かの判定(ステップS53)では、普通変動入賞装置7に入賞した遊技球を検出する第2始動口SW7dから出力される遊技球の検出信号があるかが判定される。第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS53)において、第2始動入賞がない場合(ステップS53;N)は、始動口SW監視処理を終了する。また、第2始動入賞があるか否かの判定(ステップS53)において、第2始動入賞がある場合(ステップS53;Y)は、特図始動口SW共通処理(ステップS54)を行い、始動口SW監視処理を終了する。
図8に示すように、特図始動口SW共通処理では、まず、対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)を行う。この対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)では、第1始動入賞口13と普通変動入賞装置7の何れの始動口への入賞により特図始動口SW共通処理が開始されたかに基づき始動入賞フラグを設定する。この始動入賞フラグとしては、第1始動入賞口13への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特図1フラグが設定され、普通変動入賞装置7への入賞により特図始動口SW共通処理が開始された場合は特図2フラグが設定される。そして、以下の処理では、特図1フラグが設定されていれば対応する処理として特図1始動記憶についての処理が行われ、特図2フラグが設定されていれば対応する処理として特図2始動記憶についての処理が行われる。
対応する始動入賞フラグを設定する処理(ステップS60)を行った後、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)を行う。この対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)において、対応する保留は上限(例えば4)である場合(ステップS61:Y)すなわち、これ以上対応する始動記憶を記憶できない場合は、始動口SW監視処理を終了する。また、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)において、対応する保留は上限(例えば4)でない場合(ステップS61:N)は、対応する始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップS62)を行い、保留数情報を設定する処理(ステップS63)を行う。
保留数情報を設定する処理(ステップS63)では、対応する始動記憶数が1インクリメントされたことに基づき、始動記憶数の情報である保留数情報を設定する。なお、保留数情報は、始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。その後、対応する大当り判定用乱数値を取得する処理(ステップS64)、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS65)、対応する変動パターン乱数1から3を取得する処理(ステップS66)を行う。
そして、特図保留情報判定処理(ステップS67)を行い、対応する大当り判定用乱数値を記憶する処理(ステップS68)、対応する大当り図柄乱数を記憶する処理(ステップS69)、対応する変動パターン乱数1から3を記憶する処理(ステップS70)を行う。これらの各種乱数値を記憶する処理(ステップS64から66)では、更新した始動記憶数に対応して設定される各種乱数値のセーブ領域に、取得した各種乱数値を記憶する処理を行う。すなわち、遊技制御装置30が、第1始動入賞口13への遊技球の入賞に基づき特図1変動表示ゲームを実行するための権利および取得(抽出)した各種の乱数値を、所定数を上限に始動記憶として記憶する特図1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置30が、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7への遊技球の入賞に基づき特図2変動表示ゲームを実行するための権利および取得(抽出)した各種の乱数値を、所定数を上限に始動記憶として記憶する特図2始動記憶手段をなす。よって、遊技制御装置30が、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を各種乱数値とともに所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段をなす。
その後、保留情報コマンドを設定する処理(ステップS71)を行って、始動口SW監視処理を終了する。なお、保留情報コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
図8に示す特図始動口SW共通処理で行われる特図保留情報判定処理(ステップS67)では、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行う。図9に示すように、この特図保留情報判定処理では、まず、特図2始動記憶についての処理であるか否かの判定(ステップS80)を行う。この特図2始動記憶についての処理であるか否かの判定(ステップS80)において、特図2始動記憶についての処理である場合(ステップS80;Y)は、対応する大当り判定用乱数を取得する処理(ステップS83)を行う。また、特図2始動記憶についての処理であるか否かの判定(ステップS80)において、特図2始動記憶についての処理でない場合(ステップS80;N)、すなわち、特図1始動記憶についての処理である場合は、時短中であるか否かの判定(ステップS81)を行う。
時短中であるか否かの判定(ステップS81)では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であるかが判定される。この時短中であるか否かの判定(ステップS81)において、時短中である場合(ステップS81;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、この場合は特図1始動記憶に対する先読み処理を行わない。また、時短中であるか否かの判定(ステップS81)において、時短中でない場合(ステップS81;N)は、大当り中であるか否かの判定(ステップS82)を行う。
大当り中であるか否かの判定(ステップS82)では、特別遊技状態中であるかが判定される。この大当り中であるか否かの判定(ステップS82)において、大当り中である場合(ステップS82;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、この場合は特図1始動記憶に対する先読み処理を行わない。また、大当り中であるか否かの判定(ステップS82)において、大当り中でない場合(ステップS82;N)は、対応する大当り判定用乱数を取得する処理(ステップS83)を行う。
対応する大当り判定用乱数を取得する処理(ステップS83)では、対応する大当り判定用乱数を取得する処理(ステップS64)で取得した大当り判定用乱数を先読み処理用に取得する処理を行う。そして、大当りであるか否かの判定(ステップS84)を行い、取得した大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかを判定する。この大当りであるか否かの判定(ステップS84)において、大当りでない場合(ステップS84;N)、すなわち、取得した大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS88)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。なお、始動口入賞演出コマンドは表示部43aでの始動記憶についての演出を行うための情報を含み、始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
また、大当りであるか否かの判定(ステップS84)において、大当りである場合(ステップS84;Y)、すなわち、取得した大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合は、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS87)を行う。この対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS87)では、対応する大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS65)で取得した大当り図柄乱数を先読み処理用に取得する処理を行う。
その後、大当り図柄乱数情報を設定する処理(ステップS86)を行い、始動口入賞演出情報を設定する処理(ステップS87)を行う。そして、始動口入賞演出コマンドを設定する処理(ステップS88)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。なお、始動口入賞演出コマンドには大当り図柄乱数情報を設定する処理(ステップS86)および始動口入賞演出情報を設定する処理(ステップS87)で設定された情報が含まれ、始動記憶に関する情報を含む保留情報コマンドの一つとして後に演出制御装置40に送信されるようになっている。すなわち、遊技制御装置30が、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されて特別変動表示ゲームの実行を待機している特図始動記憶に対応した乱数の取得(抽出)結果を特別変動表示ゲームの実行前に事前に判定する事前判定手段をなす。
以上のような始動記憶に関する処理により、特定の特図始動記憶(例えば、大当りとなる特図始動記憶)ついて、当該特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行前から結果に関する予告演出を行うことが可能となる。なお、特図保留情報判定処理では、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなるか否かを判定するようにしているが、このほかに変動パターン乱数1から3に基づき特定の変動パターン(例えばリーチ)となるかを判定し、その旨の情報を設定するようにしても良い。
ここで、本発明にかかわる遊技機は、特別結果態様の種類に基づき特別遊技状態の終了後の特図変動表示ゲームに関する様々な情報を予め設定するようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの進行や演出を事前に設定でき、遊技の興趣を向上させることができるようになっている。
本実施形態の遊技機では、特定の大当り(15R通常B及び15R高確率B)であった場合に、当該大当りに基づく特別遊技状態の終了後の所定期間(100回の特図変動表示ゲームを実行するまで)は、少なくとも高確率状態であることを報知しない非報知状態とするようになっている。なお、ここでは非報知状態とは高確率状態と通常確率状態の何れも報知しない状態である。そして、非報知状態としている期間における特図変動表示ゲームの変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを、直近の特別結果態様に基づき予め設定するようにしている。
変動パターンとは、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などである。この変動パターンは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りもしくははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態もしくは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置7の動作状態(通常動作状態もしくは時短動作状態)、確率状態の報知の有無(報知状態もしくは非報知状態)、始動記憶数などに基づいて、まず、当該特図変動表示ゲームにおける変動態様のうちの後半変動パターンを決定する。そして、決定された後半変動パターンに基づき前半変動パターンを決定する。この後半変動パターン、前半変動パターンは、遊技制御装置30が、変動パターン乱数1から3を取得(抽出)してROM31bに記憶されている判定値と比較することによって決定される。すなわち、遊技制御装置30が、特図変動表示ゲームの実行態様(変動パターン)を設定する実行態様設定手段をなす。
前半変動パターンとはリーチ状態となるまでの変動表示態様を意味し、後半変動パターンとはリーチ状態となった後の変動パターンを意味するものである。ただし、リーチ状態が発生しない場合、特図変動表示ゲームの変動パターンは後半変動パターンが変動なし(後半変動なし)となり、前半変動パターンのみで構成されることとなる。また、変動パターンが決定されることで、前半変動パターンを実行する時間である前半変動時間と、後半変動パターンを実行する後半変動時間が決まり、これらを合わせた時間が特図変動表示ゲームの変動時間となる。なお、前半変動パターン及び後半変動パターンの区切りはリーチ状態の開始時に限られるものではない。
また、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1から3を参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。図11から13に示すように本実施形態の遊技機では、変動パターンテーブルには、確率状態を報知する状態である報知状態における遊技状態に応じて変動パターンテーブルA、変動パターンテーブルB、変動パターンテーブルCの三種類が設定されている。また、各変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブルと、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブルが含まれる。さらに、はずれ変動パターンテーブル、大当り変動パターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
図11に示す変動パターンテーブルAは、確率状態を報知する報知状態であって遊技状態が通常遊技状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、図12に示す変動パターンテーブルBは、確率状態を報知する報知状態であって遊技状態が第1確率変動状態及び第2確率変動状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、図13に示す変動パターンテーブルCは、確率状態を報知する報知状態であって遊技状態が時短遊技状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。なお、変動パターンテーブルAとCは、確率状態を報知する報知状態では確率状態が通常確率状態である場合に選択されるテーブルであることから、これらが通常確率テーブルをなす。また、変動パターンテーブルBは、確率状態を報知する報知状態では確率状態が高確率状態である場合に選択されるテーブルであることから高確率テーブルをなす。また、確率状態を報知しない非報知状態である場合には確率状態に拘らず、直近の特別結果態様に基づく設定に従って変動パターンテーブルAからCのうちから一つが選択される。なお、高確率テーブルにより選択される実行態様では、通常確率テーブルにより選択される実行態様よりもリーチ状態の発生率が低くなっている(リーチなしの選択割合が高い)ので、遊技者は何れのテーブルが選択されているかが推測できるようになっている。
確率状態を報知しない非報知状態である期間においてどの変動パターンテーブルを選択するかは、特図ゲーム処理(図6参照)において大当りの終了時に選択される大当り終了処理において設定される。
図14に示すように、大当り終了処理では、まず、確率情報に基づく動作設定テーブルをセットする処理(ステップS90)を行う。この確率情報に基づく動作設定テーブルをセットする処理(ステップS90)では、以降の処理(特図普段処理)を通常確率状態と高確率状態の何れの確率状態で行うかの情報をセットする処理を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドを設定する処理(ステップS91)を行い、変動回数を設定する処理(ステップS92)を行う。変動回数を設定する処理(ステップS92)では、特別遊技状態の終了後、確率状態を報知しない非報知状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数を計数するためのゲームカウンタに初期値(ここでは100)を設定する。なお、変動回数を設定する処理(ステップS92)は常に行われるようにしても良いし、非報知状態が設定される場合(特別結果態様が15R通常Bもしくは15R高確率Bであった場合)のみ行われるようにしても良い。
その後、時短(回数)情報を設定する処理(ステップS93)を行う。時短(回数)情報を設定する処理(ステップS93)では、特別結果態様に基づき決定される普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数である時短回数を、時短回数情報として設定する処理を行う。この時短回数情報は後に演出制御装置40に送信される。また、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数である時短設定回数を時短回数カウンタに設定する処理も行う。なお、時短設定回数を時短回数カウンタに設定する処理は、次回の大当りまで普通変動入賞装置7を時短動作状態とする場合(特別結果態様が15R高確率Aもしくは2R高確率であった場合)は行わないようにしても良い。すなわち、遊技制御装置30が、特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームが実行される期間を限度として、普通変動入賞装置7の状態変換制御を変更することで当該普通変動入賞装置7への入賞を容易にした特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段をなす。また、遊技制御装置30が、特定遊技状態が終了することとなる変動表示ゲームの回数を予め定められた複数通りの回数のうちから選択する特定遊技状態継続数選択手段をなす。
そして、停止図柄情報を設定する処理(ステップS94)では、直近の特別結果態様の種類を停止図柄情報として設定する処理を行う。この停止図柄情報は後に演出制御装置40に送信される。また、直近の特別結果態様の種類(図柄番号)に基づき、図15に示すように変動パターンテーブルの選択情報である情報1から3をセットする処理を行う。なお、情報1は、特別遊技状態の終了から数えて1から40回目の特図変動表示ゲームにおいて選択する変動パターンテーブルを指定する情報であり、情報2は、特別遊技状態の終了から数えて41から70回目の特図変動表示ゲームにおいて選択する変動パターンテーブルを指定する情報である。また、情報3は、特別遊技状態の終了から数えて71から100回目の特図変動表示ゲームにおいて選択する変動パターンテーブルを指定する情報であり、ここでセットされた情報1から3に基づき非報知状態で選択される変動パターンテーブルが選択される。
次に、対応する変動パターンテーブルをセットする処理(ステップS95)において、情報1に基づき1から40回目の特図変動表示ゲームで選択する変動パターンテーブルを選択する。なお、本実施形態では、図15に示すように、非報知状態ではどの図柄番号であっても変動パターンテーブルBが選択されることとなる。
図16には、特別遊技状態の終了後における変動パターンテーブルの選択例を示した。図16(a)に示すように、高確率Aでの大当りが発生した場合、特別遊技状態の終了後、確率状態が報知される報知状態とされる。また、変動パターンテーブルは次回の大当りまで変動パターンテーブルBが選択される。また、図16(b)に示すように、高確率Bの大当りである図柄番号8での大当りが発生した場合、特別遊技状態の終了後、確率状態が報知されない非報知状態とされる。また、非報知状態における変動パターンテーブルは全て変動パターンテーブルBが選択される。この場合、普通変動入賞装置7が時短動作状態であるのは40回目までであるが、その後も変動パターンテーブルBが選択されることから、遊技者に高確率状態であることを推測させ、期待感を持たせることができる。なお、非報知状態が終了する100回目より後の特図変動表示ゲームでは、確率状態が報知される報知状態とされ、変動パターンテーブルBが選択される。
また、図16(c)に示すように、通常Bの大当りである図柄番号3での大当りが発生した場合、特別遊技状態の終了後、確率状態が報知されない非報知状態とされる。また、非報知状態における変動パターンテーブルは、1回目から40回目までの特図変動表示ゲームでは変動パターンテーブルBが選択され、41回目から70回目までの特図変動表示ゲームでは変動パターンテーブルAが選択される。さらに、71回目から100回目までの特図変動表示ゲームでも変動パターンテーブルAが選択される。この場合、普通変動入賞装置7が時短動作状態であるのは40回目までであり、その後変動パターンテーブルAとなるので、遊技者に通常確率状態であることを推測させることができる。そして、非報知状態が終了する100回目より後の特図変動表示ゲームでは、確率状態が報知される報知状態とされ、変動パターンテーブルAが選択される。
また、図16(d)に示すように、通常Bの大当りである図柄番号2での大当りが発生した場合、特別遊技状態の終了後、確率状態が報知されない非報知状態とされる。また、非報知状態における変動パターンテーブルは全て変動パターンテーブルBが選択される。この場合、普通変動入賞装置7が時短動作状態であるのは40回目までであるが、その後も変動パターンテーブルBが選択されることから、遊技者に高確率状態であることを推測させ、期待感を持たせることができる。なお、確率状態が報知される報知状態となる100回目より後の特図変動表示ゲームでは、変動パターンテーブルAが選択される。
このように、報知状態において確率状態が高確率状態である場合に選択される高確率テーブルを非報知状態において選択可能であるので、特図変動表示ゲームの実行態様により高確率状態であることに対する期待感を与えるという従来にない斬新な演出を行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
以下、上述のように直近の特別結果態様に基づき予め設定される変動パターンテーブルにより特図変動表示ゲームを実行するための処理について説明する。図6に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が0である場合に行われる特図普段処理(ステップS33)では図17に示すような処理を行う。この特図普段処理では、まず、特図2始動記憶があるか否かの判定(ステップS100)を行う。この特図2始動記憶があるか否かの判定(ステップS100)において、特図2始動記憶がある場合(ステップS100;Y)は、特図2変動開始処理(ステップS104)を行い、変動開始の情報を記憶する処理(ステップS103)を行って、特図普段処理を終了する。変動開始の情報を記憶する処理(ステップS103)においては、特図処理番号が1に変更され、次回のゲーム分岐処理(ステップS32)(図6参照)において特図変動中処理が選択されるようになる。また、特図2始動記憶があるか否かの判定(ステップS100)において、特図2始動記憶がない場合(ステップS100;N)は、特図1始動記憶があるか否かの判定(ステップS101)を行う。
特図1始動記憶があるか否かの判定(ステップS101)において、特図1始動記憶がある場合(ステップS101;Y)は、特図1変動開始処理(ステップS102)を行い、変動開始の情報を記憶する処理(ステップS103)を行って特図普段処理を終了する。また、特図1始動記憶があるか否かの判定(ステップS101)において、特図1始動記憶がない場合(ステップS101;N)は、客待ちデモフラグの設定があるか否かの判定(ステップS105)を行う。
客待ちデモフラグの設定があるか否かの判定(ステップS105)において、客待ちデモフラグの設定が有る場合(ステップS105;Y)は、特図普段処理を終了する。一方、客待ちデモフラグの設定があるか否かの判定(ステップS105)において、客待ちデモフラグの設定がない場合(ステップS105;N)は、客待ちデモフラグをセットする処理(ステップS106)を行い、客待ちデモコマンドの設定(ステップS107)を行って特図普段処理を終了する。なお、ここでセットされた客待ちデモコマンドは、後に演出制御装置40に送信される。演出制御装置40では、この客待ちデモコマンドの受信に基づき、例えば、表示装置43の表示部43aに客待ちデモ画像を表示する処理を行う。
すなわち、遊技制御装置30が、特図2始動記憶手段(遊技制御装置30)に特図2始動記憶がある場合に、当該特図2始動記憶に基づく変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を、特図1始動記憶に基づく変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)よりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
また、図17に示す特図普段処理において行われる特図1変動開始処理(ステップS102)では、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定が行われる。図18に示すように、この特図1変動開始処理では、まず、特図1はずれ情報をセットする処理(ステップS110)を行う。この特図1はずれ情報をセットする処理(ステップS110)では、例えば、特図1大当りフラグをクリアする処理が行われる。
その後、特図1(特図1変動表示ゲーム)が大当りであるか否かの判定(ステップS111)を行う。この特図1大当りであるか否かの判定(ステップS111)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかが判定される。この特図1大当りであるか否かの判定(ステップS111)において、大当りである場合(ステップS111;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合は、特図1大当り情報をセットする処理(ステップS112)を行い、特図1停止図柄設定処理(ステップS113)を行う。特図1大当り情報をセットする処理(ステップS112)では、例えば、特図1大当りフラグをセットする処理が行われる。また、特図1大当りであるか否かの判定(ステップS111)において、大当りでない場合(ステップS111;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、特図1停止図柄設定処理(ステップS113)を行う。
特図1停止図柄設定処理(ステップS113)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数値に基づき、特図1変動表示ゲームの停止図柄を決定する処理を行う。なお、詳細については後述する。その後、特図1停止図柄設定処理(ステップS113)で設定された停止図柄に関する情報に基づき、演出制御装置40に送信する特図1停止図柄データを設定する特図1停止図柄データ設定処理(ステップS114)を行う。
そして、特図1変動表示ゲームに関して設定された情報である特図情報を設定する処理(ステップS115)を行い、特図変動フラグを設定する処理(ステップS116)を行う。さらに、変動パターン乱数1から3に基づき特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定して設定するための処理として、後半変動パターン設定処理(ステップS117)、変動パターン設定処理(ステップS118)、変動開始情報設定処理(ステップS119)を行い、特図1変動開始処理を終了する。なお、これらの特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定して設定するための処理の詳細については後述する。以上のことから、遊技制御装置30が、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定値と比較判定する判定手段をなす。
図18に示す特図1変動開始処理において行われる特図1停止図柄設定処理(ステップS113)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数値に基づき、特図1変動表示ゲームの停止図柄を決定する処理が行われる。図19に示すように、この特図1停止図柄設定処理では、まず、はずれ停止図柄をセットする処理(ステップS130)を行い、大当りであるか否かの判定(ステップS131)を行う。
大当りであるか否かの判定(ステップS131)では、処理中の始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するかを判定する。この大当りであるか否かの判定(ステップS131)において、大当りでない場合(ステップS131;N)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しない場合は、飾り特図番号を設定する処理を行う。また、大当りであるか否かの判定(ステップS131)において、大当りである場合(ステップS131;Y)、すなわち、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致する場合は、処理中の始動記憶に記憶されている大当り図柄乱数を取得する処理(ステップS132)を行う。
そして、取得した大当り図柄乱数に基づき停止図柄を設定する処理(ステップS133)を行う。この処理では、図10に示すように大当り図柄乱数に基づき対応する図柄番号を設定する。その後、設定された停止図柄に関する情報である停止図柄情報を設定する処理(ステップS134)を行って、飾り特図番号を設定する処理(ステップS135)を行う。
飾り特図番号を設定する処理(ステップS135)では、設定された停止図柄に基づき、特図変動表示ゲームに対応して実行される飾り特図変動表示ゲームでの停止図柄を指定する飾り特図番号を設定する。その後、特定大当りであるか否かの判定(ステップS136)を行う。
特定大当りとは、特別遊技状態の終了後に100回の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を報知しない非報知状態とする大当りであり、15R通常B及び15R高確率Bが該当する。この特定大当りであるか否かの判定(ステップS136)において、特定大当りでない場合(ステップS136;N)は、特図1停止図柄設定処理を終了する。また、特定大当りであるか否かの判定(ステップS136)において、特定大当りである場合(ステップS136;Y)は、特定演出情報を設定する処理(ステップS137)を行い、特図1停止図柄設定処理を終了する。この特定演出情報が設定された場合は、特別遊技状態の終了後に少なくとも高確率状態であることを報知しない非報知状態となるようにされる。なお、この処理で設定された停止図柄情報、飾り特図番号、特定演出情報は、特図1停止図柄データとして演出制御装置40に送信されるようになっている。そして、演出制御装置40では、例えば、特定演出情報の受信に基づき、表示装置43などにおいて確率状態を報知しない非報知状態の演出を行うようになっている。
図18に示す特図1変動開始処理において行われる後半変動パターン設定処理(ステップS117)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている変動パターン乱数に基づき、特図1変動表示ゲームの後半変動パターンを決定する処理が行われる。図20に示すように、この後半変動パターンを設定するための後半変動パターン設定処理では、まず、変動パターン切替フラグがあるか否かの判定(ステップS140)を行う。
変動パターン切替フラグについては後述するが、特別遊技状態の終了から所定回数の特図変動表示ゲームを実行した際に設定されるものである。この変動パターン切替フラグがある場合には、変動パターンテーブルを選択する際に変動パターン切替フラグに従って情報2又は情報3を参照するようになっている。なお、変動パターン切替フラグには第1変動パターン切替フラグと第2変動パターン切替フラグとがあるが、何れかが設定されていれば変動パターン切替フラグありと判定する。
この変動パターン切替フラグがあるか否かの判定(ステップS140)において、変動パターン切替フラグがない場合(ステップS140;N)は、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)を行う。また、変動パターン切替フラグがあるか否かの判定(ステップS140)において、変動パターン切替フラグがある場合(ステップS140;Y)は、第1変動パターン切替フラグであるか否かの判定(ステップS141)を行う。
第1変動パターン切替フラグであるか否かの判定(ステップS141)において、第1変動パターン切替フラグである場合(ステップS141;Y)は、情報2を参照する処理(ステップS142)を行い、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)を行う。また、第1変動パターン切替フラグであるか否かの判定(ステップS141)において、第1変動パターン切替フラグでない場合(ステップS141;N)、すなわち、第2変動パターン切替フラグである場合は、情報3を参照する処理(ステップS143)を行い、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)を行う。
対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)では、遊技状態や変動パターンを選択するための情報1から3に基づき変動パターンテーブルを選択する。変動パターン切替フラグがない場合は、遊技状態に基づき変動パターンテーブルを選択する。ただし、非報知状態である場合であって特別遊技状態の終了後から所定期間(1回目から40回目まで)は、大当りの終了時に情報1を参照するように設定されていることから、情報1に基づき変動パターンテーブルを選択する。また、第1変動パターン切替フラグがある場合は、情報2に基づき変動パターンテーブルを選択し、第2変動パターン切替フラグがある場合は、情報3に基づき変動パターンテーブルを選択する。すなわち、遊技制御装置30が、判定手段(遊技制御装置30)が乱数値に基づく変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを選択するテーブル選択手段をなす。
その後、停止図柄情報をチェックする処理(ステップS145)を行い、停止図柄は大当りであるか否かの判定(ステップS146)を行う。この停止図柄は大当りであるか否かの判定(ステップS146)において、停止図柄は大当りである場合(ステップS146;Y)は、大当り変動パターンテーブルから変動パターン乱数1に対応する後半変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS147)を行う。そして、変動パターン乱数2に対応する後半変動パターン番号を取得する処理(ステップS148)を行い、後半変動パターン設定処理を終了する。
また、停止図柄は大当りであるか否かの判定(ステップS146)において、停止図柄は大当りでない場合(ステップS146;N)は、はずれ変動パターンテーブルから変動パターン乱数1に対応する後半変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS149)を行う。そして、変動パターン乱数2に対応する後半変動パターン番号を取得する処理(ステップS148)を行い、後半変動パターン設定処理を終了する。ここで選択された後半変動パターン番号は後に演出制御装置40に送信される。
また、図18に示す特図1変動開始処理において行われる変動パターン設定処理(ステップS118)では、処理中の特図1始動記憶に記憶されている変動パターン乱数に基づき、特図1変動表示ゲームの前半変動パターンを決定する処理が行われる。図21に示すように、この後半変動パターンを設定するための後半変動パターン設定処理では、まず、停止図柄情報をチェックする処理(ステップS150)を行う。
その後、停止図柄情報に対応する前半変動ポインタテーブルを取得する処理(ステップS151)を行い、遊技状態を取得する処理(ステップS152)を行う。この遊技状態を取得する処理(ステップS152)では、現在の遊技状態が通常遊技状態、第1確率変動状態、第2確率変動状態、時短遊技状態の何れであるかを取得する。
そして、遊技状態に対応する前半変動パターンテーブルを取得する処理(ステップS153)を行う。遊技状態に対応する前半変動パターンテーブルとは、報知状態においては遊技状態により選択される変動パターンテーブルAからCに含まれている前半変動パターンテーブルである。なお、非報知状態では、後半変動パターン設定処理において選択された変動パターンテーブルに含まれている前半変動パターンテーブルとする。
その後、取得した前半変動パターンテーブルから変動パターン乱数3に対応する前半変動パターンを取得する処理(ステップS154)を行い、変動パターン設定処理を終了する。なお、ここで取得された前半変動パターンは後に演出制御装置40に送信される。
また、図18に示す特図1変動開始処理において行われる変動開始情報設定処理(ステップS119)では、設定された変動パターンに基づく処理を行う。図22に示すように、この変動開始情報設定処理では、まず、上述の変動パターン設定処理で選択された前半変動パターンに対応する前半変動の情報を取得する処理(ステップS160)を行う。
そして、取得した前半変動の情報から前半変動時間値を取得する処理(ステップS161)を行い、変動時間を特定する処理(ステップS162)を行う。その後、上述の各処理で設定された変動パターンに関する情報を含む飾り特図変動パターンコマンドを設定する処理(ステップS163)を行い、飾り特図コマンドを設定する処理(ステップS164)を行う。これらのコマンドは後に演出制御装置40に送信され、演出制御装置40ではこれらのコマンドに基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御などの各種制御を行うようになっている。
次に、特図保留数を1デクリメントする処理(ステップS165)を行い、特図保留数に関する情報を含む飾り特図保留数コマンドを設定する処理(ステップS166)を行って、変動開始情報設定処理を終了する。この飾り特図保留数コマンドは後に演出制御装置40に送信される。
図23には、図17に示す特図普段処理において行われる特図2変動開始処理(ステップS104)を示した。また、図24には、図23に示す特図2変動開始処理において行われる特図2停止図柄設定処理(ステップS173)を示した。これらの処理(ステップS170からS179、S180からS187)は、上述の特図1変動開始処理、特図1停止図柄設定処理と同様の処理(ステップS110からS119、S130からS137)を特図2始動記憶について行うものであって、図18から図22の処理における特図1の記載を特図2と読み替えることにより説明されるものであるため、詳細な説明は省略する。
このような処理により、特図1表示器8もしくは特図2表示器9に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームが実行される。また、表示装置43にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが実行される。すなわち、遊技制御装置30が、判定手段(遊技制御装置30)による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、始動記憶に基づき、特図変動表示ゲームを実行制御可能な特別変動表示ゲーム実行制御手段をなすとも言え。特図1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲームの実行制御を行う第1実行制御手段として、また、特図2始動記憶に基づいて特図2変動表示ゲームの実行制御を行う第2実行制御手段として機能するとも言える。
図25には、図6に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が1である場合に行われる特図変動中処理(ステップS34)を示した。この特図変動中処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS190)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS190)において、大当りである場合(ステップS190;Y)は、大当り用停止表示時間設定処理(ステップS191)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS192)を行って特図表示中処理を終了する。また、大当りであるか否かの判定(ステップS190)において、大当りでない場合(ステップS190;N)は、はずれ用停止表示時間設定処理(ステップS193)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS192)を行って特図表示中処理を終了する。
図26には、図6に示すゲーム分岐処理(ステップS32)で処理番号が2である場合に行われる特図表示中処理(ステップS35)を示した。この特図表示中処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS200)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS200)において、大当りでない場合(ステップS200;N)は、はずれ情報をセットする処理(ステップS204)を行い、非報知状態中であるか否かの判定(ステップS205)を行う。はずれ情報をセットする処理(ステップS204)では、結果がはずれであったことを示すはずれ情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を0に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)で特図普段処理が実行されるようにする。また、大当りであるか否かの判定(ステップS200)において、大当りである場合(ステップS200;Y)は、特図2大当り(特図2変動表示ゲームの大当り)であるか否かの判定(ステップS201)を行う。
この特図2大当りであるか否かの判定(ステップS201)において、特図2大当りである場合(ステップS201;Y)は、特図2大当り情報をセットする処理(ステップS202)を行い、非報知状態中であるか否かの判定(ステップS205)を行う。特図2大当り情報をセットする処理(ステップS202)では、結果が特図2変動表示ゲームの大当りであることを示す情報である特図2大当り情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を3に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。また、特図2大当りであるか否かの判定(ステップS201)において、特図2大当りでない場合(ステップS201;N)は、特図1大当り情報をセットする処理(ステップS203)を行い、非報知状態中であるか否かの判定(ステップS205)を行う。特図1大当り情報をセットする処理(ステップS203)では、結果が特図1変動表示ゲームの大当りであることを示す情報である特図1大当り情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を3に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。
非報知状態中であるか否かの判定(ステップS205)では、確率状態を報知しない非報知状態中であるかが判定される。なお、後述するように、非報知状態で実行される特図変動表示ゲームの残り回数をカウントするゲームカウンタは特別遊技状態の終了時に初期値がセットされ(値が100とされ)、特図変動表示ゲームの停止表示時間経過時に実行される特図表示中処理において更新される(1デクリメントされる)ものである。よって、ゲームカウンタの値(変動回数)1から100であれば非報知状態であり、ゲームカウンタの値(変動回数)0であれば報知状態である。
この非報知状態中であるか否かの判定(ステップS205)において、非報知状態中でない場合(ステップS205)は、時短中であるか否かの判定(ステップS218)を行う。時短中であるか否かの判定(ステップS218)では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であるか否かの判定を行う。この時短中であるか否かの判定(ステップS218)において、時短中でない場合(ステップS218;N)は、特図表示中処理を終了する。また時短中であるか否かの判定(ステップS218)において、時短中である場合(ステップS218;Y)は、高確率中であるか否かの判定(ステップS219)を行う。
高確率中であるか否かの判定(ステップS219)では、確率状態が高確率状態であるかが判定される。この高確率中であるか否かの判定(ステップS219)において、高確率中である場合(ステップS219;Y)は、特図表示中処理を終了する。すなわちこの場合は、時短回数が次回の大当りまでであるため、時短回数に関する処理を行わない。また、高確率中であるか否かの判定(ステップS219)において、高確率中でない場合(ステップS219;N)は、時短設定回数を取得する処理(ステップS214)を行う。
一方、非報知状態中であるか否かの判定(ステップS205)において、非報知状態中である場合(ステップS205;Y)は、変動回数を取得する処理(ステップS206)を行い、変動回数を1デクリメントする処理(ステップS207)を行う。変動回数を取得する処理(ステップS206)では、特図変動表示ゲームの実行回数をカウントするゲームカウンタの値を取得し、変動回数を1デクリメントする処理(ステップS207)ではゲームカウンタの値を1デクリメントする処理を行う。このゲームカウンタは特別遊技状態の終了時に初期値がセットされ(値が100とされ)、特図変動表示ゲームの停止表示時間経過時に実行される特図表示中処理において更新される(1デクリメントされる)ものであり、非報知状態で実行される特図変動表示ゲームの残り回数をカウントするものである。なお、ゲームカウンタの値(変動回数)が0である場合は、変動回数を1デクリメントする処理(ステップS207)ではゲームカウンタの値を減算せずに0のままとする。
なお、ゲームカウンタの値(変動回数)1から100であれば非報知状態であり、ゲームカウンタの値(変動回数)0であれば報知状態である。これにより、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームが実行されるまで非報知状態となり、その後、報知状態に変更されるようになる。すなわち、遊技制御装置30が、確率状態を遊技者に報知する報知状態と、確率状態を遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段をなす。非報知状態では、例えば、表示装置43における表示での演出パターンとして確率状態が高確率状態や通常確率状態とは異なる表示がなされ、確率状態を判別できないようにされる。なお、変動回数が0になった場合には、例えば、報知状態とするための情報をセットする処理を行う。また、この情報は演出制御装置40にも送信され、例えば、表示装置43における表示での演出パターンが確率状態に応じた表示となるようにする。
その後、設定回数1であるか否かの判定(ステップS208)を行う。ここでは、ゲームカウンタの値が設定回数1である60であるかが判定される。この設定回数1であるか否かの判定(ステップS208)において、設定回数1でない場合(ステップS208;N)は、設定回数2であるか否かの判定(ステップS210)を行う。また、設定回数1であるか否かの判定(ステップS208)において、設定回数1である場合(ステップS208;Y)は、第1パターンテーブル切替フラグをセットする処理(ステップS209)を行い、設定回数2であるか否かの判定(ステップS210)を行う。すなわち、非報知状態では、特別遊技状態の終了後から40回目の特図変動表示ゲームが終了すると第1パターンテーブル切替フラグがセットされ、以降の特図変動表示ゲームから情報2に基づく変動パターンテーブルが選択されるようになる。
設定回数2であるか否かの判定(ステップS210)では、ゲームカウンタの値が設定回数2である30であるかが判定される。この設定回数2であるか否かの判定(ステップS210)において、設定回数2でない場合(ステップS210;N)は、設定回数3であるか否かの判定(ステップS212)を行う。また、設定回数2であるか否かの判定(ステップS210)において、設定回数2である場合(ステップS210;Y)は、第2パターンテーブル切替フラグをセットする処理(ステップS211)を行い、設定回数3であるか否かの判定(ステップS212)を行う。すなわち、非報知状態では、特別遊技状態の終了後から70回目の特図変動表示ゲームが終了すると第2パターンテーブル切替フラグがセットされ、以降の特図変動表示ゲームから情報3に基づく変動パターンテーブルが選択されるようになる。
設定回数3であるか否かの判定(ステップS212)では、ゲームカウンタの値が設定回数3である0であるかが判定される。この設定回数3であるか否かの判定(ステップS212)において、設定回数3でない場合(ステップS212;N)は、時短設定回数を取得する処理(ステップS214)を行う。また、設定回数3であるか否かの判定(ステップS212)において、設定回数3である場合(ステップS212;Y)は、パターンテーブル切替フラグをクリアする処理(ステップS213)を行って、時短設定回数を取得する処理(ステップS214)を行う。すなわち、特別遊技状態の終了後から100回目の特図変動表示ゲームが終了するとパターンテーブル切替フラグがクリアされ、以降の特図変動表示ゲームから遊技状態などに基づく変動パターンテーブルが選択されるようになる。なお、設定回数1から3で特定されるゲーム回数(40、70、100回)は、特定遊技状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数と同じ回数である。
時短設定回数を取得する処理(ステップS214)では、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数である時短設定回数を取得する処理を行う。そして、時短設定回数を1デクリメントする処理(ステップS215)を行う。この時短設定回数は、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数を計数するための時短回数カウンタの値である。時短回数カウンタは、特別遊技状態の終了時に実行される大当り終了処理(図14参照)における時短(回数)情報を設定する処理(ステップS93)において、特別結果態様に基づき所定の初期値(40,70,100の何れか)が設定される。そして、特図変動表示ゲームの停止表示時間経過時に実行される特図表示中処理において更新される(1デクリメントされる)ことで、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数をカウントするようになっている。
その後、時短終了であるか否かの判定(ステップS216)を行う。この時短終了であるか否かの判定(ステップS216)では、時短設定回数が0であるかを判定する。時短終了であるか否かの判定(ステップS216)において、時短終了でない場合(ステップS216;N)、すなわち時短設定回数が0でない場合は、特図表示中処理を終了する。また、時短終了であるか否かの判定(ステップS216)において、時短終了である場合(ステップS216;Y)、すなわち時短設定回数が0である場合は、時短終了コマンドを設定する処理(ステップS217)を行い、特図表示中処理を終了する。この時短終了コマンドを設定する処理(ステップS217)により、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態から通常動作状態に変更される。また、時短終了コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。
以上のような処理により、特別結果態様の種類により特別遊技状態の終了後における変動パターンテーブルが予め決定されるようになる。これにより、確率状態を報知しない非報知状態で、高確率状態であることに対する期待感を持たせることや、変動パターンの変化に基づき確率状態を推測することができるという従来にない斬新な演出を行うことができる。
なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの二種類の特図変動表示ゲームを実行するようにしているが、第1始動入賞口13と普通電動入賞装置7の何れに入賞しても同じ一種類の特図変動表示ゲームのみを実行するようにしても良い。また、選択可能な時短回数として40,70、100回の三種類としたが、これ以上の複数種類の時短回数を選択可能としても良い。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器8、特図2表示器9、表示装置43)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機100において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置30)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、判定手段が変動表示ゲームの結果を特別結果と判定する確率の状態である確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも特別結果と判定する確率が高い高確率状態との何れかに設定する確率設定手段(遊技制御装置30)と、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段(遊技制御装置30)と、を備え、ゲーム状態選択手段は、変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブル(変動パターンテーブル)を選択するテーブル選択手段(遊技制御装置30)を備え、該変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルには、通常確率テーブルと、高確率テーブルと、が含まれ、高確率状態であることを報知する報知状態である場合には、高確率テーブルを選択し、高確率状態であることを報知しない非報知状態である場合には、確率状態にかかわらず通常確率テーブルと高確率テーブルの何れも選択可能であることとなる。
なお、「実行態様」とは、実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを含むものである。また、通常確率テーブルにより選択される実行態様と高確率テーブルにより選択される実行態様は、少なくとも遊技者が何れかのテーブルが選択されていることを区別できるものであればよく、例えば、高確率テーブルにより選択される実行態様の方が通常確率テーブルにより選択される実行態様よりもリーチ状態の発生率が低くなるようにする。また、高確率テーブルにより選択される実行態様の方が通常確率テーブルにより選択される実行態様よりも変動時間が短くなるようにしても良い。
したがって、ゲーム状態選択手段は、変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを選択するテーブル選択手段を備え、該変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルには、通常確率テーブルと、高確率テーブルと、が含まれ、テーブル選択手段は、高確率状態であることを報知する報知状態である場合には、高確率テーブルを選択し、高確率状態であることを報知しない非報知状態である場合には、確率状態にかかわらず通常確率テーブルと高確率テーブルの何れも選択可能であるので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことを可能とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。すなわち、報知状態において確率状態が高確率状態である場合に選択される高確率テーブルを非報知状態において選択可能であるので、変動表示ゲームの実行態様により高確率状態であることに対する期待感を与えるという従来にない斬新な演出を行うことができる。
また、始動入賞口は、遊技球が入賞困難もしくは入賞不可能な第1状態と遊技球が入賞可能な第2状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置7を備え、特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームが実行される期間を限度として、普通変動入賞装置7の状態変換制御を変更することで当該普通変動入賞装置7への入賞を容易にした特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段(遊技制御装置30)を備え、特定遊技状態発生手段は、該特定遊技状態が終了することとなる変動表示ゲームの回数を予め定められた複数通りの回数のうちから選択する特定遊技状態継続数選択手段(遊技制御装置30)を含み、テーブル選択手段(遊技制御装置30)は、非報知状態である場合に特定遊技状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数と同回数目の変動表示ゲームの終了を契機にテーブルを変更可能であることとなる。
したがって、テーブル選択手段は、非報知状態である場合に特定遊技状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数と同回数目の特図変動表示ゲームの終了を契機にテーブルを変更可能であるので、従来にない斬新な演出を行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。すなわち、特定遊技状態が終了する可能性のある区切りにおいて、その後に特定遊技状態が継続するかという期待感に加え、その後に変化する実行態様が高確率状態である可能性の高いものであるかという期待感も持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第1変形例について図27から30を参照して説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、普通変動入賞装置7の動作状態が異なる。
上述したように、特定大当り(15R通常B、15R高確率B)であった場合、特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を報知しない非報知状態とされる。また、時短回数は、特別結果態様の種類により、40、70、100回の何れかから選択される。また、非報知状態では、変動パターンテーブルとして変動時間の短い変動パターンテーブルBや変動パターンテーブルCが選択される可能性がある。
ここで、時短回数によってはこれらの変動時間の短い変動パターンテーブルが選択されている場合に、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態となっていることもある。このような場合、始動入賞口への入賞による始動記憶の増加速度よりも、特図変動表示ゲームの実行による始動記憶の減少速度の方が大きくなり、特図変動表示ゲームが連続して実行されない状態となる可能性が高い。そこで、本変形例の遊技機では、普通変動入賞装置7の動作状態として通常動作状態が設定され得る場合であって、変動時間の短い変動パターンテーブルが選択される可能性がある場合に、普通変動入賞装置7の動作状態を第3動作状態とするようにしている。
図27には、普通変動表示ゲームと普通変動入賞装置7の動作状態を示した。図27(a)は通常動作状態である場合であり、図27(b)は第3動作状態である場合である。また、図28には、各動作状態の設定を示した。図28(a)は各動作状態の普通変動表示ゲームの変動時間である変動パターン(普図変動時間)であり、通常動作状態では変動パターンAが選択され、第3動作状態では変動パターンBが選択され、時短動作状態では変動パターンCが選択される。図28(b)は各動作状態で普通変動表示ゲームが当りとなった場合に普通変動入賞装置7が開状態に変換される時間である開放パターン(普電開放時間)であり、通常動作状態では開放パターンAが選択され、第3動作状態では開放パターンBが選択され、時短動作状態では開放パターンCが選択される。図28(c)は各動作状態で普通変動表示ゲームが当りとなる確率である普図当選確率であり、通常動作状態では確率Aが選択され、第3動作状態では確率Bが選択され、時短動作状態では確率Cが選択される。
このように第3動作状態は、普図変動時間、普電開放時間、普図当選確率が通常動作状態と時短動作状態のほぼ中間の状態であって、通常動作状態よりも普通変動入賞装置7への入賞の可能性が高く、また、時短動作状態よりも普通変動入賞装置7への入賞の可能性が低い動作状態である。
本変形例の遊技機では、図20に示す後半変動パターン設定処理に替えて図29に示す後半変動パターン設定処理を行う。この後半変動パターン設定処理では、変動パターン切替フラグがある場合(ステップS140;Y)に普図普電パターン切替処理(ステップS230)を行う点が異なる。
図30に示すように普図普電パターン切替処理では、まず、対応する情報を参照する処理(ステップS240)を行う。対応する情報とは、特別遊技状態の終了からのゲーム数や普通変動入賞装置7の動作状態である。
その後、最大時短回数が終了したか否かの判定(ステップS241)を行う。最大時短回数は、特定遊技状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数のうち最大のもの(「次回大当りまで」は除く)であり、本変形例の遊技機では100回である。また、本変形例の遊技機では非報知状態が終了するゲーム回数と同じ回数となっている。この最大時短回数が終了したか否かの判定(ステップS241)において、最大時短回数が終了している場合(ステップS241;Y)は、普図普電パターン切替処理を終了する。また、最大時短回数が終了したか否かの判定(ステップS241)において、最大時短回数が終了していない場合(ステップS241;N)は、時短中であるか否かの判定(ステップS242)を行う。
時短終了であるか否かの判定(ステップS242)では、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数をカウントする時短回数カウンタの値が0であるかが判定される。この時短終了であるか否かの判定(ステップS242)において、時短終了でない場合(ステップS242;N)は、普図普電パターン切替処理を終了する。また、時短終了であるか否かの判定(ステップS242)において、時短終了である場合(ステップS242;Y)、すなわち、時短回数カウンタの値が0である場合は、普図変動パターンBを設定する処理(ステップS243)を行う。
普図変動パターンBを設定する処理(ステップS243)では、図28(a)に示す普図変動パターンから変動パターンB(4秒)を選択する処理を行う。その後、普電開放パターンBを選択する処理(ステップS244)を行い、図28(b)に示す普電開放パターンから開放パターンB(3秒)を選択する処理を行う。そして、普図当選確率Bを設定する処理(ステップS245)を行い、図28(c)に示す普図当選確率から確率Bを選択する処理を行って普図普電パターン切替処理を終了する。この処理により普通変動入賞装置7の動作状態として第3動作状態が設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置30が、所定条件の成立に基づき、普通変動表示ゲームの実行時間を変更可能な普通変動表示ゲーム実行時間変更手段をなす。また、遊技制御装置30が、所定条件の成立に基づき、普通変動入賞装置7が第2状態に変換される期間を変更可能な開放期間変更手段をなす。
なお、非報知状態において普通変動入賞装置7が通常動作状態となる場合に第3動作状態を設定するとしたが、非報知状態終了後で普通変動入賞装置7が通常動作状態となり得る場合であって、確率状態が高確率状態である場合にも第3動作状態を設定するようにしても良い。また、非報知状態、報知状態に拘らず普通変動入賞装置7が通常動作状態となり得る場合であって変動パターンテーブルBおよびCが設定される場合に第3動作状態を設定するようにしても良い。また、普図変動時間、普電開放時間、普図当選確率の全てを変更するようにしたが、少なくとも一つを変更するようにしても良い。
以上のことから、複数の普通識別情報を変動表示する普通変動表示ゲームを表示可能な普通変動表示装置5を備え、該普通変動表示ゲームの結果が特定結果となる場合に、普通変動入賞装置7を所定期間にわたり前記第2状態に状態変換するように構成し、所定条件の成立に基づき、普通変動表示ゲームの実行時間を変更可能な普通変動表示ゲーム実行時間変更手段(遊技制御装置30)を備えたこととなる。
なお、「所定条件の成立」とは、特定遊技状態である場合や、特定遊技状態でなくかつ非報知状態である場合(高確率テーブル選択時のみとしても良い)などを含むものである。
したがって、所定条件の成立に基づき、普通変動表示ゲームの実行時間を変更可能な普通変動表示ゲーム実行時間変更手段を備えたので、遊技者に不利益とならない遊技進行とすることができる。すなわち、一定の期間において、普通変動表示ゲームの実行時間が短いほど普通変動入賞装置7が第2状態となる期間は増え、始動記憶が発生しやすくなる。よって、特定遊技状態である場合に普通変動表示ゲームの実行時間を短くすることで普通変動入賞装置7への入賞を容易にした状態とすることができ、遊技者に不利益とならない遊技進行とすることができる。また、特定遊技状態でなくかつ非報知状態である場合には、報知状態かつ高確率状態で選択される高確率テーブルが選択される可能性がある。この高確率テーブルにより選択される実行態様は、通常確率テーブルにより選択される実行態様よりも変動表示ゲームの実行時間が短い場合が多く、特定遊技状態でなければ変動表示ゲームが連続して実行されない場合が発生し、遊技の興趣が低下する可能性がある。このような場合に普通変動表示ゲームの実行時間を短くすることで普通変動入賞装置への入賞を増やすことができ、変動表示ゲームが連続して実行されやすくなる。なお、この場合は、特定遊技状態である場合よりも普通変動表示ゲームの実行時間を長くすることが望ましい。
また、所定条件の成立に基づき、普通変動入賞装置7が第2状態に変換される期間を変更可能な開放期間変更手段(遊技制御装置30)を備えたこととなる。
なお、「所定条件の成立」とは、特定遊技状態である場合や、特定遊技状態でなくかつ非報知状態である場合(高確率テーブル選択時のみとしても良い)などを含むものである。
したがって、所定条件の成立に基づき、普通変動入賞装置7が第2状態に変換される期間を変更可能な開放期間変更手段を備えたので、遊技者に不利益とならない遊技進行とすることができる。すなわち、普通変動入賞装置7が第2状態に変換される期間を長くすれば、始動記憶が発生しやすくなる。よって、特定遊技状態である場合に普通変動入賞装置7が第2状態に変換される期間を長くすることで普通変動入賞装置7への入賞を容易にした状態とすることができ、遊技者に不利益とならない遊技進行とすることができる。また、特定遊技状態でなくかつ非報知状態である場合には、報知状態かつ高確率状態で選択される高確率テーブルが選択される可能性がある。この高確率テーブルにより選択される実行態様は、通常確率テーブルにより選択される実行態様よりも変動表示ゲームの実行時間が短い場合が多く、特定遊技状態でなければ変動表示ゲームが連続して実行されない場合が発生し、遊技の興趣が低下する可能性がある。このような場合に普通変動入賞装置7が第2状態に変換される期間を長くすることで普通変動入賞装置7への入賞を増やすことができ、変動表示ゲームが連続して実行されやすくなる。なお、この場合は、特定遊技状態である場合よりも普通変動表示ゲームの実行時間を長くすることが望ましい。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第2変形例について図31から35を参照して説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、変動パターンテーブルの変更を遊技者に報知する停止間演出を行うようにしている。
変動パターンテーブルの変更を遊技者に報知する停止間演出は、変動パターンテーブルが変更される可能性がある、特別遊技状態の終了後から40、70、100回目の特図変動表示ゲームの停止表示時間に行われる。この停止間演出は例えば図31に示すような演出であって、図31(a)に示すように、特図変動表示ゲームの結果態様(はずれ結果態様)が表示された後、図31(b)に示すように演出表示として回転するルーレットと矢が表示される。このルーレットは変動パターンテーブルの種類によって領域が分割されている。そして、遊技者が操作手段をなす操作ボタン158を操作することに基づき回転するルーレットに向かって矢が発射され、図31(c)に示すように、ルーレットに矢が刺さった表示がなされる。このとき矢が刺さった領域に表示されている変動パターンテーブルが次回の特図変動表示ゲームから使用される変動パターンテーブルとなる。
本変形例の遊技機では、図25に示す特図変動中処理におけるはずれ用停止表示時間設定処理(ステップS193)において図32に示す処理を行う。このはずれ用停止表示時間設定処理では、まず、非報知状態であるか否かの判定(ステップS250)を行う。非報知状態であるか否かの判定(ステップS250)において、非報知状態でない場合(ステップS250;N)は、通常停止表示時間(0.6秒)を設定する処理(ステップS255)を行い、飾り特図停止情報を設定する処理(ステップS257)を行って、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、非報知状態であるか否かの判定(ステップS250)において、非報知状態である場合(ステップS250;Y)は、変動回数を取得する処理(ステップS251)を行う。
変動回数を取得する処理(ステップS251)では、非報知状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数を計数するためのゲームカウンタの値を取得する。その後、設定回数1であるか否かの判定(ステップS208)を行う。ここで、設定回数1であるか否かの判定(ステップS252)は特別遊技状態の終了から数えて40回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する処理であるが、ゲームカウンタの更新(1デクリメント)が特図変動中処理の後に行われる特図表示中処理で行われる(図6,26参照)ので、ここでは、ゲームカウンタの値が61であるかが判定される。
この設定回数1であるか否かの判定(ステップS252)において、設定回数1である場合(ステップS252;Y)は、演出用停止表示時間を設定する処理(ステップS256)を行い、飾り特図停止情報を設定する処理(ステップS257)を行って、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。ここで演出用停止表示時間は15秒であって通常停止表示時間(0.6秒)よりも長い時間である。すなわち、演出用停止表示時間が延長停止時間をなす。また、設定回数1であるか否かの判定(ステップS252)において、設定回数1でない場合(ステップS252;N)は、設定回数2であるか否かの判定(ステップS253)を行う。
設定回数2であるか否かの判定(ステップS253)は、特別遊技状態の終了から数えて70回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する処理であり、ゲームカウンタの値が31であるかが判定される。この設定回数2であるか否かの判定(ステップS253)において、設定回数2である場合(ステップS253;Y)は、演出用停止表示時間を設定する処理(ステップS256)を行い、飾り特図停止情報を設定する処理(ステップS257)を行って、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、設定回数2であるか否かの判定(ステップS253)において、設定回数2でない場合(ステップS253;N)は、設定回数3であるか否かの判定(ステップS254)を行う。
設定回数3であるか否かの判定(ステップS254)は、特別遊技状態の終了から数えて100回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する処理であり、ゲームカウンタの値が1であるかが判定される。この設定回数3であるか否かの判定(ステップS254)において、設定回数3である場合(ステップS254;Y)は、演出用停止表示時間を設定する処理(ステップS256)を行い、飾り特図停止情報を設定する処理(ステップS257)を行って、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、設定回数3であるか否かの判定(ステップS254)において、設定回数3でない場合(ステップS254;N)は、通常停止表示時間(0.6秒)を設定する処理(ステップS255)を行い、飾り特図停止情報を設定する処理(ステップS257)を行って、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。すなわち、遊技制御装置30が、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段をなす。
また、演出制御装置40では、特別遊技状態の終了時に図33に示す大当り終了時処理を行う。この大当り終了時処理では、まず、大当り関連情報を受信したか否かの判定(ステップS260)を行う。大当り関連情報とは、遊技制御装置30から送信される情報であって、時短回数情報や停止図柄情報である。この大当り関連情報を受信したか否かの判定(ステップS260)において、大当り関連情報を受信していない場合(ステップS260;N)は、大当り終了時処理を終了する。また、大当り関連情報を受信したか否かの判定(ステップS260)において、大当り関連情報を受信している場合(ステップS260;Y)は、停止図柄情報を取得する処理(ステップS261)を行う。そして、取得した停止図柄情報を設定する処理(ステップS262)を行い、直近の特別結果態様の種類を記憶する処理を行う。
その後、時短回数情報を取得する処理(ステップS263)を行う。そして、取得した時短回数情報を設定する処理(ステップS264)を行い、直近の特別結果態様の種類に基づき決定された時短回数を記憶する処理を行う。
また、演出制御装置40では、図31に示すような停止間演出の内容を決定するために図34に示す停止時演出設定処理を行う。この停止時演出設定処理では、まず、停止に関する情報を受信したか否かの判定(ステップS270)を行う。停止に関する情報とは遊技制御装置30から送信される特図変動表示ゲームの停止表示時間に関する情報である。
この停止に関する情報を受信したか否かの判定(ステップS270)において、停止に関する情報を受信していない場合(ステップS270;N)は、停止時演出設定処理を終了する。また、停止に関する情報を受信したか否かの判定(ステップS270)において、停止に関する情報を受信している場合(ステップS270;Y)は、停止表示時間を取得する処理(ステップS271)を行う。
停止表示時間を取得する処理(ステップS271)では、図25,32の処理で設定される停止表示時間を取得する。そして、演出用停止表示時間であるか否かの判定(ステップS272)を行う。この演出用停止表示時間であるか否かの判定(ステップS272)において、演出用停止表示時間でない場合(ステップS272;N)は、通常停止情報を設定する処理(ステップS276)を行い、停止時演出設定処理を終了する。また、演出用停止表示時間であるか否かの判定(ステップS272)において、演出用停止表示時間である場合(ステップS272;Y)は、停止図柄情報を取得する処理(ステップS273)、時短回数情報を取得する処理(ステップS274)を行う。そして、停止時用演出情報を設定する処理(ステップS275)を行い、停止時演出設定処理を終了する。
停止時用演出情報を設定する処理(ステップS275)では、取得した停止図柄情報や時短回数情報に基づき、図31に示したような演出の演出内容を決定する。なお、演出制御装置40にも図15に示すような振分テーブルが記憶されており、これらの情報から次に選択される変動パターンテーブルを知ることが可能となっている。そして決定した演出内容に関する情報を停止時用演出情報として設定する。
そして、演出制御装置40では、図31に示すような停止間演出を実行するための図35に示す停止時演出処理を行う。この停止時演出処理では、まず飾り特図停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS280)を行う。この飾り特図停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS280)において、飾り特図停止コマンドを受信していない場合(ステップS280;N)は、停止時演出処理を終了する。また、飾り特図停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップS280)において、飾り特図停止コマンドを受信している場合(ステップS280;Y)は、停止時用演出情報の設定があるか否かの判定(ステップS281)を行う。
この停止時用演出情報の設定があるか否かの判定(ステップS281)において、停止時用演出情報の設定がない場合(ステップS281;N)は、通常停止処理(ステップS289)を行い、停止時演出処理を終了する。通常停止処理(ステップS289)では、結果態様を停止表示するのみの通常の停止態様とする処理を行う。また、停止時用演出情報の設定があるか否かの判定(ステップS281)において、停止時用演出情報の設定がある場合(ステップS281;Y)は、停止時演出処理(ステップS282)を行う。停止時演出処理(ステップS282)では、停止時用演出情報に基づき図31に示すような演出を開始する処理を行う。
その後、ボタン操作監視期間設定処理(ステップS283)を行い、演出において操作手段をなす操作ボタン158の操作を受け付ける期間として所定の時間を設定する。そして、操作ボタンの操作があるか否かの判定(ステップS284)を行う。
この操作ボタンの操作があるか否かの判定(ステップS284)において、操作ボタンの操作があった場合(ステップS284;Y)は、報知処理(ステップS285)を行う。報知処理(ステップS285)では、停止時用演出情報に基づき図31(c)に示すように、選択される変動パターンテーブルを報知する画像(映像)を表示する処理を行う。そして、停止時演出を終了する処理(ステップS287)を行って停止時演出を終了する。
一方、操作ボタンの操作があるか否かの判定(ステップS284)において、操作ボタンの操作がない場合(ステップS284;N)は、タイムアップしたか否かの判定(ステップS286)を行う。タイムアップしたか否かの判定(ステップS286)では、ボタン操作監視期間設定処理(ステップS283)で設定されたボタン操作監視期間が経過(タイムアップ)したかを判定する。このタイムアップしたか否かの判定(ステップS286)において、タイムアップしていない場合(ステップS286;N)は、操作ボタンの操作があるか否かの判定(ステップS286)を行う。すなわち、ボタン操作監視期間が経過するまで操作ボタン158の操作を監視するようになっている。また、タイムアップしたか否かの判定(ステップS286)において、タイムアップした場合(ステップS286;Y)は、停止時演出を終了する処理(ステップS287)を行って停止時演出を終了する。この場合、報知は行われずに停止時演出が終了する。
その後、演出パターンを変更(追加)する処理(ステップS288)を行って、停止時演出処理を終了する。演出パターンを変更(追加)する処理(ステップS288)では、演出制御装置40で演出の選択に用いる演出パターンテーブルを、変動パターンテーブルの変更に伴い変更する処理を行う。すなわち、演出制御装置40が、停止時間において所定の演出を行う停止期間演出手段をなす。
なお、ボタン操作があった場合には特定の演出パターンを追加するようにしても良い。また、ボタン操作がなかった場合には演出パターンの変更を行わないようにしても良い。
以上のことから、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段(遊技制御装置30)と、停止時間において所定の演出を行う停止期間演出手段(演出制御装置40)と、を備え、停止時間制御手段は、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長い延長停止時間とを設定可能であり、特定遊技状態継続数選択手段(遊技制御装置30)の選択肢として設定されている回数と同回数目の変動表示ゲームに対して延長停止時間を設定するものとし、停止期間演出手段は、停止時間制御手段により設定された延長停止時間においてテーブルの変更に関わる演出を行うようにしたこととなる。
なお、「所定の演出」は、変動表示装置での画像による演出、音声による演出、発光による演出、振動による演出などである。また、「演出」とは報知や装飾を行うもので、所定の遊技状態の終了報知、所定の遊技状態の継続報知、遊技状態の変更(終了)を決定するゲーム自体やそのゲームの装飾などである。
したがって、停止時間制御手段は特定遊技状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数と同回数目の変動表示ゲームに対して延長停止時間を設定するものとし、停止期間演出手段は、停止時間制御手段により設定された延長停止時間においてテーブルの変更に関わる演出を行うので、通常確率テーブルと高確率テーブルの何れが選択されているのかを明確に報知でき、変動表示ゲームの実行態様により高確率状態であることに対する期待感を与えるという従来にない斬新な演出をより効果的に行うことができる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第3変形例について図36から39を参照して説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、所定のリーチ状態において、始動記憶数が上限値となっている状態で第1始動入賞口13や普通変動入賞装置7に入賞した遊技球の数であるオーバーフロー数に基づき、変動パターンを変更、追加するようにしている。
本変形例の遊技機では、図25に示す特図変動中処理に替えて図36に示す特図変動中処理を行う。この特図変動中処理では、まず、変動中であるか否かの判定(ステップS290)を行う。変動中であるか否かの判定(ステップS290)では、特図変動表示ゲームの変動時間中であるかが判定される。この変動中であるか否かの判定(ステップS290)において変動中でない場合(ステップS290;N)は、特図変動中処理を終了する。また、変動中であるか否かの判定(ステップS290)において変動中である場合(ステップS290;Y)は、特定のリーチが発生したか否かの判定(ステップS291)を行う。
特定のリーチとは、例えば、SP2リーチである。なお、この他のリーチ(SP1リーチやノーマルリーチ)を特定のリーチに含んでも良い。この特定のリーチが発生したか否かの判定(ステップS291)において、特定のリーチが発生していない場合(ステップS291;N)は、変動終了か否かの判定(ステップS293)を行う。また、特定のリーチが発生したか否かの判定(ステップS291)において、特定のリーチが発生した場合(ステップS291;Y)は、オーバーフロー監視フラグをセットする処理(ステップS292)を行い、変動終了か否かの判定(ステップS293)を行う。このオーバーフロー監視フラグのセットに伴い、オーバーフロー数が計数されるようになる。
変動終了か否かの判定(ステップS293)では、特図変動表示ゲームの変動表示時間が終了したかが判定される。この変動終了か否かの判定(ステップS293)において、変動終了でない場合(ステップS293;N)は、再び変動終了か否かの判定(ステップS293)を行う。また、変動終了か否かの判定(ステップS293)において、変動終了した場合(ステップS293;Y)は、大当りであるか否かの判定(ステップS294)を行う。
大当りであるか否かの判定(ステップS294)において、大当りである場合(ステップS294;Y)は、大当り用停止表示時間設定処理(ステップS295)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS296)を行って特図表示中処理を終了する。また、大当りであるか否かの判定(ステップS294)において、大当りでない場合(ステップS294;N)は、はずれ用停止表示時間設定処理(ステップS297)を行い、飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップS296)を行って特図表示中処理を終了する。
また、本変形例の遊技機では、図8に示す特図始動口SW共通処理に替えて図37に示す特図始動口SW共通処理を行う。この図37に示す特図始動口SW共通処理では、対応する保留は上限(例えば4)であるか否かの判定(ステップS61)において、対応する保留は上限である場合(ステップS61:Y)すなわち、これ以上対応する始動記憶を記憶できない場合の処理が異なる。この対応する保留は上限である場合(ステップS61:Y)は、オーバーフロー監視フラグがあるか否かの判定(ステップS300)を行う。
オーバーフロー監視フラグがあるか否かの判定(ステップS300)において、オーバーフロー監視フラグがある場合(ステップS300;Y)は、オーバーフローカウンタを1インクリメントする処理(ステップS301)を行い、特図始動口SW共通処理を終了する。また、オーバーフロー監視フラグがあるか否かの判定(ステップS300)において、オーバーフロー監視フラグがない場合(ステップS300;N)は、特図始動口SW共通処理を終了する。すなわち、遊技制御装置30が、特定遊技状態での変動表示ゲームにおいて、予め定められた特定のリーチ態様が発生した場合に、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶可能な所定の上限数を超えて遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)に入賞したことを検出する検出手段をなす。また、遊技制御装置30が、検出手段により検出された遊技球数を計数する計数手段をなす。
また、本変形例の遊技機では、図26に示す特図表示中処理に替えて図38に示す特図表示中処理を行う。この図38に示す特図表示中処理では、結果が大当りでない場合(ステップS200;N)の処理が異なる。結果が大当りでない場合(ステップS200;N)は、はずれ情報をセットする処理(ステップS204)を行い、オーバーフローカウンタがあるか否かの判定(ステップS310)を行う。
オーバーフローカウンタがあるか否かの判定(ステップS310)において、オーバーフローカウンタがない場合(ステップS310;N)、すなわち値が0である場合は非報知状態中であるか否かの判定(ステップS202)を行う。また、オーバーフローカウンタがあるか否かの判定(ステップS310)において、オーバーフローカウンタがある場合(ステップS310;Y)、すなわち値が0でない場合は、変動パターン追加/変更処理(ステップS311)を行い、非報知状態中であるか否かの判定(ステップS202)を行う。以降の処理は図26に示す特図表示中処理と同様である。
図39に示すように、変動パターン追加/変更処理では、まず、オーバーフローカウンタの値を取得する処理(ステップS320)を行い、カウンタ値に基づき変動パターンを追加/変更する処理(ステップS321)を行う。その後、オーバーフロー監視フラグをクリアする処理(ステップS322)を行い、変動パターン追加/変更処理を終了する。なお、オーバーフロー監視フラグをクリアする処理(ステップS322)に伴いオーバーフローカウンタの値はクリアされる(0とされる)。
カウンタ値に基づき変動パターンを追加/変更する処理(ステップS321)では、図11から13に示した変動パターンテーブルに変動パターンを追加する処理を行う。また、図11から13に示す変動パターンテーブルをリーチ状態の発生率や各実行態様への振分確率が異なる別のテーブルに変更する処理を行うようにしても良い。なお、オーバーフロー数が多いほど期待度の高い変動パターンが選択されやすくして遊技の興趣が高まるようにすることが望ましい。
また、カウンタ値に基づき変動パターンを追加する処理(ステップS321)では、既に記憶されている始動記憶の先読み結果に基づき変動パターンの追加や変更を行うようにしても良い。ここで、先読み結果とは図9に示すように始動記憶の発生時に行われた判定による結果であり、特定の結果とは、例えば大当りとなることや特定のリーチが発生することである。また、カウンタ値に基づき変動パターンを追加する処理(ステップS321)では、確率状態を報知しない非報知状態である場合に、確率状態が通常確率状態である場合は変動パターンテーブルAを設定し、確率状態が高確率状態である場合は変動パターンテーブルBを設定するようにして、確率状態が推測しやすくするという特典を与えるようにしても良い。
以上のことから、特定遊技状態での変動表示ゲームにおいて、予め定められた特定のリーチ態様が発生した場合に、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶可能な所定の上限数を超えて遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)に入賞したことを検出する検出手段(遊技制御装置30)と、該検出手段により検出された遊技球数を計数する計数手段(遊技制御装置30)と、を備え、テーブル選択手段(遊技制御装置30)は、非報知状態である場合に計数手段の計数結果が所定数となったことを条件にテーブルを変更可能としたこととなる。
したがって、特定遊技状態での変動表示ゲームにおいて、予め定められた特定のリーチ態様が発生した場合に、始動記憶手段に記憶可能な所定の上限数を超えて遊技球が始動入賞口に入賞したことを検出する検出手段と、該検出手段により検出された遊技球数を計数する計数手段と、を備え、テーブル選択手段は、非報知状態である場合に計数手段の計数結果が所定数となったことを条件にテーブルを変更可能であるので、遊技者が止め打ちすることを防止でき、遊技機の稼働率が低下することを防止できる。また、遊技者が止め打ちをしなかった遊技者に対して、テーブルを変更可能として確率状態が推測しやすくするという特典を与えることができる。
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機では、特定の大当り(15R通常B、15R高確率B)であった場合に、当該大当りに基づく特別遊技状態の終了後の所定期間(100回の特図変動表示ゲームを実行するまで)は、確率状態を報知しない非報知状態とするようになっている。そして、非報知状態としている期間における特図変動表示ゲームの停止表示時間を、直近の特別結果態様に基づき予め設定するようにしている。
本実施形態の遊技機は、図1,2に示す構成を有し、図3,4に示す処理、図6から9に示す処理を行う。また、図5,10に示す特別遊技状態の種類は、図40に示すようになっている。なお、図40では、15R高確率A、2R高確率Aについての記載は省略している。また、15R通常Aは設定されていない。さらに、時短回数は、15R通常Bでは図柄番号にかかわらず100回となっており、15R高確率B、15R高確率A、2R高確率Aでは、次回の大当りまでとなっている。
また、図11から13に示す変動パターンテーブルに替えて図41から43に示す変動パターンテーブルが設定されている。図41に示す変動パターンテーブルAは、確率状態を報知する報知状態であって遊技状態が通常遊技状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、図42に示す変動パターンテーブルBは、確率状態を報知する報知状態であって遊技状態が第1確率変動状態及び第2確率変動状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、図43に示す変動パターンテーブルCは、確率状態を報知しない非報知状態である場合に選択される変動パターンテーブルである。また、各変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブルと、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブルが含まれる。さらに、大当り変動パターンテーブルには、大当り変動1パターンテーブル、大当り変動2パターンテーブル、大当り変動3パターンテーブルの三種類が含まれる。また、各変動パターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、図14に示した大当り終了処理における停止図柄情報を設定する処理(ステップS94)では、直近の特別結果態様の種類を停止図柄情報として設定する処理を行う。この停止図柄情報は後に演出制御装置40に送信される。また、直近の特別結果態様の種類(図柄番号)に基づき、図44に示すような停止表示時間の選択情報である情報1から3を停止情報領域にセットする処理を行う。なお、情報1は、特別遊技状態の終了から数えて20回目の特図変動表示ゲームにおいて選択する停止表示時間を指定する情報であり、情報2は、特別遊技状態の終了から数えて40回目の特図変動表示ゲームにおいて選択する停止表示時間を指定する情報である。また、情報3は、特別遊技状態の終了から数えて100回目の特図変動表示ゲームにおいて選択する停止表示時間を指定する情報であり、ここでセットされた情報1から3に基づき非報知状態で選択される停止表示時間が選択される。
ここで、図45に示すように、停止表示時間には停止表示時間AからDの四種類が設定されており、これに対応して特図停止情報0から3が設定されていて、図44に示す停止表示時間の選択情報である情報1から3には、特別結果態様の種類に応じて特図停止情報が設定される。なお、停止表示時間Dは通常停止表示時間をなすものであって、情報1から3で停止表示時間が指定されない場合の停止表示時間でもある。また、停止表示時間AからCは延長停止時間をなすものであり、停止表示時間Cは高確率状態である場合にのみ選択される停止表示時間(特定の延長停止時間)である。
また、対応する変動パターンテーブルをセットする処理(ステップS95)では、確率状態を報知する状態であるか否かや設定された確率状態に応じて図41から43に示すような変動パターンテーブルが選択される。
また、図17から25に示す処理も行うが、図20に示す後半変動パターン設定処理においてステップS140からS143の処理は行わない。また、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)では、確率状態を報知する状態であるか否かや確率状態に応じて図41から43に示すような変動パターンテーブルが選択される。
また、図25に示す特図変動中処理におけるはずれ用停止表示時間設定処理(ステップS193)において、図46に示す処理を行う。このはずれ用停止表示時間設定処理では、まず、時短中であるか否かの判定(ステップS330)を行う。この時短中であるか否かの判定(ステップS330)では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であるかが判定される。時短中であるか否かの判定(ステップS330)において、時短中でない場合(ステップS330;N)は、通常停止表示時間を設定する処理(ステップS336)を行い、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、時短中であるか否かの判定(ステップS330)において、時短中である場合(ステップS330;Y)は、停止情報領域の情報を取得する処理(ステップS331)を行う。
停止情報領域の情報を取得する処理(ステップS331)では、大当り終了処理で停止情報領域にセットされる停止表示時間の選択情報である情報1から3を取得する。その後、変動回数を取得する処理(ステップS332)を行い、設定回数1であるか否かの判定(ステップS333)を行う。
ここで、設定回数1であるか否かの判定(ステップS333)は特別遊技状態の終了から数えて20回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する処理であるが、変動回数(ゲームカウンタ)の更新(1デクリメント)が特図変動中処理の後に行われる特図表示中処理で行われるので、ここでは、変動回数が81であるかが判定される。
この設定回数1であるか否かの判定(ステップS333)において、設定回数1である場合(ステップS333;Y)は、情報1に基づく停止表示時間を設定する処理(ステップS337)を行い、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、設定回数1であるか否かの判定(ステップS333)において、設定回数1でない場合(ステップS333;N)は、設定回数2であるか否かの判定(ステップS334)を行う。
設定回数2であるか否かの判定(ステップS334)は、特別遊技状態の終了から数えて40回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する処理であり、変動回数が61であるかが判定される。この設定回数2であるか否かの判定(ステップS334)において、設定回数2である場合(ステップS334;Y)は、情報2に基づく停止表示時間を設定する処理(ステップS338)を行い、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、設定回数2であるか否かの判定(ステップS334)において、設定回数2でない場合(ステップS334;N)は、設定回数3であるか否かの判定(ステップS335)を行う。
設定回数3であるか否かの判定(ステップS335)は、特別遊技状態の終了から数えて100回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する処理であり、変動回数が1であるかが判定される。この設定回数3であるか否かの判定(ステップS335)において、設定回数3である場合(ステップS335;Y)は、情報3に基づく停止表示時間を設定する処理(ステップS339)を行い、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、設定回数3であるか否かの判定(ステップS335)において、設定回数3でない場合(ステップS335;N)は、通常停止表示時間(停止表示時間D)を設定する処理(ステップS336)を行い、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。
以上のような処理により、特別結果態様の種類により特別遊技状態の終了後における停止表示時間が予め決定されるようになる。これにより、確率状態を報知しない非報知状態で、高確率状態であることに対する期待感を持たせることや、停止表示時間の変化に基づき確率状態を推測することができるという従来にない斬新な演出を行うことができる。
なお、特別遊技状態の終了後、実行回数が20,40、100回目となる特図変動表示ゲームでの停止表示時間を選択するようにしたが、これ以外の実行回数となる特図変動表示ゲームでの停止表示時間は停止表示時間Dが選択されているとも言える。すなわち、特別結果態様の種類に基づき全ての実行回数における停止表示時間を設定しているとも言える。すなわち、特図変動表示ゲームの停止表示時間を選択する実行回数の設定は上述の回数に限られるものではない。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する表示装置(特図1表示器8、特図2表示器9、表示装置43)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機100において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに所定の上限数まで始動記憶として記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置30)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、特別遊技状態の終了後に、当該特別遊技状態を発生させる契機となった特別結果の種類に基づいて、判定手段が変動表示ゲームの結果を特別結果と判定する確率の状態である確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも特別結果と判定する確率が高い高確率状態との何れかに設定する確率設定手段(遊技制御装置30)と、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段(遊技制御装置30)と、を備え、ゲーム状態選択手段は、特別遊技状態の終了から所定期間において、ゲーム状態を非報知状態とし、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき予め設定された停止時間を設定するようにしたこととなる。
したがって、特別遊技状態の終了から所定期間の間において、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態とするゲーム状態選択手段と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段と、を備え、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき予め設定された停止時間を設定するので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことができる。すなわち、単に変動表示ゲームの結果を確認するのみで従来では何の意味もない位置づけであった停止時間を特別結果に基づいて設定するという新たな機能を有することで、変動時間だけでなく、停止時間も遊技者にとって有意なものとすることができ、演出の幅を広げることができる。また、確率状態と停止時間とが特別結果に基づき設定されるので、確率状態と停止時間に関連を持たせることができ、非報知状態において、停止時間から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上することができる。
また、停止時間には、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長く、互いに時間値の異なる複数種類の延長停止時間とがあり、停止時間制御手段(遊技制御装置30)は、特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態としない特別結果に基づき予め設定される停止時間よりも、特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とする特別結果に基づき予め設定される停止時間を長い停止時間とするようにしたこととなる。
したがって、停止時間には、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長く、互いに時間値の異なる複数種類の延長停止時間とがあり、停止時間制御手段は特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態としない特別結果に基づき予め設定される停止時間よりも、特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とする特別結果に基づき予め設定される停止時間を長い停止時間とするので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことができる。すなわち、非報知状態において、停止時間から確率状態を推測することが可能となる。
また、停止時間制御手段(遊技制御装置30)は、非報知状態である場合に特別遊技状態の終了からの変動表示ゲームの実行回数が予め設定された特定の回数となる変動表示ゲームの停止時間を直近の特別結果の種類に基づき予め設定された停止時間とするようにしたこととなる。
したがって、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に特別遊技状態の終了からの変動表示ゲームの実行回数が予め設定された特定の回数となる変動表示ゲームの停止時間を直近の特別結果の種類に基づき予め設定された停止時間とするので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことができる。すなわち、特定の回数となる変動表示ゲームに対して遊技者の期待感を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態の遊技機では、図26示す特図表示中処理に替えて図47に示す特図表示中処理を行う。この特図表示中処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS340)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS340)において、大当りでない場合(ステップS340;N)は、はずれ情報をセットする処理(ステップS344)を行い、時短中であるか否かの判定(ステップS345)を行う。はずれ情報をセットする処理(ステップS344)では、結果がはずれであったことを示すはずれ情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を0に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)で特図普段処理が実行されるようにする。また、大当りであるか否かの判定(ステップS340)において、大当りである場合(ステップS340;Y)は、特図2大当り(特図2変動表示ゲームの大当り)であるか否かの判定(ステップS341)を行う。
この特図2大当りであるか否かの判定(ステップS341)において、特図2大当りである場合(ステップS341;Y)は、特図2大当り情報をセットする処理(ステップS342)を行い、時短中であるか否かの判定(ステップS345)を行う。特図2大当り情報をセットする処理(ステップS342)では、結果が特図2変動表示ゲームの大当りであることを示す情報である特図2大当り情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を3に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。また、特図2大当りであるか否かの判定(ステップS341)において、特図2大当りでない場合(ステップS341;N)は、特図1大当り情報をセットする処理(ステップS343)を行い、時短中であるか否かの判定(ステップS345)を行う。特図1大当り情報をセットする処理(ステップS343)では、結果が特図1変動表示ゲームの大当りであることを示す情報である特図1大当り情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を3に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。
時短中であるか否かの判定(ステップS345)では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であるかが判定される。この時短中であるか否かの判定(ステップS345)において、時短中でない場合(ステップS345;N)は、特図表示中処理を終了する。また、時短中であるか否かの判定(ステップS345)において、時短中である場合(ステップS345;Y)は、高確率中であるか否かの判定(ステップS346)を行う。
高確率中であるか否かの判定(ステップS346)では、確率状態が高確率状態であるかが判定される。この高確率中であるか否かの判定(ステップS346)において、高確率中である場合(ステップS346;Y)は、変動回数を取得する処理(ステップS351)を行う。また、高確率中であるか否かの判定(ステップS346)において、高確率中でない場合(ステップS346;N)は、時短設定回数を取得する処理(ステップS347)および時短設定回数を1デクリメントする処理(ステップS348)を行う。この時短設定回数を取得する処理(ステップS347)および時短設定回数を1デクリメントする処理(ステップS348)は、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数をカウントする時短回数カウンタの値を更新する処理である。
その後、時短終了であるか否かの判定(ステップS349)を行う。この時短終了であるか否かの判定(ステップS349)では、時短設定回数(時短回数カウンタの値)が0であるかを判定する。時短終了であるか否かの判定(ステップS349)において、時短終了でない場合(ステップS349;N)、すなわち時短設定回数が0でない場合は、変動回数を取得する処理(ステップS351)を行い、変動回数を1デクリメントする処理(ステップS352)を行って、特図表示中処理を終了する。また、時短終了であるか否かの判定(ステップS349)において、時短終了である場合(ステップS349;Y)、すなわち時短設定回数が0である場合は、時短終了コマンドを設定する処理(ステップS350)を行う。この時短終了コマンドを設定する処理(ステップS350)により、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態から通常動作状態に変更される。また、時短終了コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。その後、変動回数を取得する処理(ステップS351)を行い、変動回数を1デクリメントする処理(ステップS352)を行って、特図表示中処理を終了する。
以上のように特別遊技状態の終了後、所定回数目の特図変動表示ゲームの停止表示時間が複数の停止表示時間から選択可能となる。そして、停止表示時間AからCの何れかが設定された場合は、図48から50に示すような停止間演出が行われる。
停止表示時間Aが設定された場合は、停止間演出として図48に示すような特定演出Aが実行される。この特定演出Aでは、まず図48(a)に示すように非報知状態である場合に選択される背景である非報知背景が、図48(b)に示すように表示部43aの左右の側端から中央へ向かって閉まるように動作する扉により徐々に覆い隠される。なお、この扉は表示部43aでの表示であっても良いし、遊技盤に設けられる可動役物でも良い。そして、完全に扉が閉鎖する前に図48(c)に示すように扉が逆方向に動作し、図48(d)に示すように完全に開いた状態となる。このとき背景は非報知背景のままであり、これにより少なくとも次回の停止間演出まで非報知状態が継続されることが報知される。
停止表示時間Bが設定された場合は、停止間演出として図49に示すような特定演出Bが実行される。この特定演出Bでは、まず、図49(a)に示すように非報知状態である場合に選択される背景である非報知背景が、図49(b)に示すように表示部43aの左右の側端から中央へ向かって閉まるように動作する扉により徐々に覆い隠される。ここまでは特定演出Aと同様である。その後、図49(c)に示すように、扉が完全に閉鎖されるとともに、操作ボタン158の操作を指示する操作指示表示(「PUSH!」の表示)がなされる。ここで、遊技者が操作ボタン158を操作すると、図49(d)に示すように扉が徐々に開くように動作する。このとき背景は高確率状態である場合に選択される背景である高確率背景となっているが、扉が完全に開く前に図49(e)に示すように再び閉鎖される。そして、図49(f)に示すように扉が開くように動作し、図49(g)に示すように完全に開いた状態となる。このとき背景は非報知背景となっており、これにより少なくとも次回の停止間演出まで非報知状態が継続されることが報知される。なお、図49(c)に示す状態で所定期間内に遊技者が操作ボタン158を操作しなかった場合には、図49(d)から(f)のような動作をせずに扉が開いて非報知背景が表示される。
高確率状態である場合にのみ選択される停止表示時間Cが設定された場合は、停止間演出として図50に示すような特定演出Cが実行される。この特定演出Cでは、まず、図50(a)に示すように非報知状態である場合に選択される背景である非報知背景が、図50(b)に示すように表示部43aの左右の側端から中央へ向かって閉まるように動作する扉により徐々に覆い隠される。ここまでは特定演出A,Bと同様である。その後、図50(c)に示すように、扉が完全に閉鎖されるとともに、操作ボタン158の操作を指示する操作指示表示がなされる。ここで、遊技者が操作ボタン158を操作すると、図50(d)に示すように扉が徐々に開くように動作する。このとき背景は高確率状態である場合に選択される背景である高確率背景となっている。ここまでは特定演出Bと同様である。そして、図50(e)に示すように扉は開く方向に動作を続け、図50(f)に示すように完全に開いた状態となる。このとき背景は高確率背景であり、これにより高確率状態であることが報知される。なお、図50(c)に示す状態で所定期間内に遊技者が操作ボタン158を操作しなかった場合には、図50(d)から(f)のような動作をせずに扉が開いて高確率背景が表示される。
このような停止間演出は、演出制御装置40において図33から35に示したような処理を行うことにより実行される。なお、図34に示す停止時演出設定処理における停止表示時間を取得する処理(ステップS271)では、図25,46の処理で設定される停止表示時間を取得する。また、演出用停止表示時間であるか否かの判定(ステップS272)では、停止表示時間AからCであった場合に演出用停止表示時間であると判定(ステップS272;Y)する。さらに、停止時用演出情報を設定する処理(ステップS275)では、取得した停止図柄情報や停止表示時間に基づき図48から50に示した演出から対応する演出を選択し、その情報を停止時用演出情報として設定する。
そして、図35に示す停止時演出処理における停止時演出処理(ステップS282)では、停止時用演出情報に基づき図48から50に示すような演出を開始する処理を行う。また、その後のボタン操作に関する処理(ステップS283からS286)は、特定演出Aである場合には行わない。また、演出パターン変更(追加)処理(ステップS288)において、停止表示時間Cに基づく演出を行った場合は高確率状態を報知する演出パターンに切り替えるようにする。
このような処理により実行される遊技では、図51に示すように、特別結果態様が15R高確率A、2R高確率Aであれば、図51(a)に示すように特別遊技状態の終了後に報知状態(モードA)となり、次回大当りまでこの状態が継続する。また、特別結果態様が15R通常B、15R高確率Bであれば、図51(c)に示すように特別遊技状態の終了後に非報知状態(モードB)となる。そして、図51(e)に示すように所定ゲーム数(20,40、100回)となる特図変動表示ゲームの停止表示時に、停止間演出が行われ、停止表示時間AまたはBにおける停止間演出であれば図51(g)に示すように非報知背景が表示されて再度非報知状態(モードB)での遊技が行われる。また、停止表示時間Cにおける停止間演出であれば図51(f)に示すように高確率背景が表示されて報知状態(モードA)での遊技に移行するようになる。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する表示装置(特図1表示器8、特図2表示器9、表示装置43)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機100において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置30)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、特別遊技状態の終了後に、当該特別遊技状態を発生させる契機となった特別結果の種類に基づいて、判定手段が変動表示ゲームの結果を特別結果と判定する確率の状態である確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも特別結果と判定する確率が高い高確率状態との何れかに設定する確率設定手段(遊技制御装置30)と、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段(遊技制御装置30)と、を備え、ゲーム状態選択手段は、特別遊技状態の終了から所定期間において、ゲーム状態を非報知状態とし、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき予め設定される停止時間を設定するように構成され、停止時間制御手段により設定された停止時間において確率状態の報知に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段(演出制御装置40)を備えていることとなる。
なお、「所定の演出」は、変動表示装置での画像による演出、音声による演出、発光による演出、振動による演出などである。また、所定の演出は、全ての停止時間において行っても良いし、一部の(特定の)停止時間において行っても良い。また、「確率状態の報知に関わる」とは、確率状態を明確に報知するものや、示唆するものである。
したがって、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段と、を備え、ゲーム状態選択手段は、特別遊技状態の終了から所定期間において、ゲーム状態を非報知状態とし、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき停止時間を設定するように構成され、停止時間制御手段により設定された停止時間において確率状態の報知に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段を備えるので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことができる。すなわち、単に変動表示ゲームの結果を確認するのみで従来では何の意味もない位置づけであった停止時間を特別結果に基づいて設定するという新たな機能を有することで、変動時間だけでなく、停止時間も遊技者にとって有意なものとすることができ、演出の幅を広げることができる。また、確率状態と停止時間とが特別結果に基づき設定されるので、確率状態と停止時間に関連を持たせることができ、非報知状態において、停止時間から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上することができる。さらに、停止時間制御手段により設定された停止時間において確率状態の報知に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段を備えるので、非報知状態において、停止時間での演出から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上させることができる。
また、停止時間には、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長く、互いに時間値の異なる複数種類の延長停止時間とがあり、停止時間制御手段(遊技制御装置30)は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき通常停止時間及び複数種類の延長停止時間のうちから一つを選択して設定し、停止期間演出手段(演出制御装置40)は、通常停止時間及び複数種類の延長停止時間のそれぞれにおいて、互いに異なる演出を行うようにしていることとなる。
したがって、停止時間には、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長く、互いに時間値の異なる複数種類の延長停止時間とがあり、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき通常停止時間及び複数種類の延長停止時間のうちから一つを選択して設定し、停止期間演出手段は、通常停止時間及び複数種類の延長停止時間のそれぞれにおいて、互いに異なる演出を行うので、非報知状態において停止時間や演出により確率状態を推測することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、延長停止時間には、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含んでいることとなる。
したがって、延長停止時間には、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含むので、当該特定の延長停止時間を認識できる遊技者に対しては非報知状態から停止時間により遊技者に高確率状態であることを報知することができるという従来にない斬新な演出を行うことができる。
また、停止期間演出手段(演出制御装置40)は、特定の延長停止時間において高確率状態であることを報知する演出を行うようにしていることとなる。
したがって、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において高確率状態であることを報知する演出を行うので、非報知状態から停止時間により遊技者に高確率状態であることを報知することができるとともに、演出によっても高確率状態であることを報知でき、遊技者に確実に報知を行うことができる。
なお、演出パターン変更(追加)処理(ステップS288)において、停止表示時間Cに基づく演出を行った場合は高確率状態を報知する演出パターンに切り替えるようにしたが、停止表示時間Cが選択された場合に変動回数を0(ゲームカウンタの値を0)とすることで報知状態とするようにしても良い。すなわち、ゲーム状態選択手段(遊技制御装置30)は、特定の延長停止時間(停止表示時間C)の終了後、ゲーム状態を報知状態とするようにしても良い。
また、特定演出Cにおいて、図50(c)に示す状態で所定期間内に遊技者が操作ボタン158を操作しなかった場合には、図50(d)(g)のような動作をせずに扉が開いて非報知背景が表示されるようにし、少なくとも次回の停止間演出まで非報知状態が継続されるようにしても良い。この場合、演出パターン変更(追加)処理(ステップS288)においても演出パターンを切り替えないようにする。
すなわち、遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタン158)を備え、停止期間演出手段(演出制御装置40)は、特定の延長停止時間において操作手段の操作がなされた場合にのみ高確率状態であることを報知する演出を行うようにしても良い。
なお、「操作手段」は、ボタンを押下するものや、タッチパネル、トラックボール、十字キーなど遊技者による操作を検出するものであればなんでも良い。
このように、遊技者が操作可能な操作手段を備え、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において操作手段の操作がなされた場合にのみ高確率状態であることを報知する演出を行うことで、遊技者が所望のタイミングで高確率状態である報知を受けることができ、遊技の興趣を向上することができる。また、高確率状態であるか否かを明確に知りたくない遊技者は操作手段を操作しなければ良く、遊技者の意思に沿った報知を行うことができる。
また、停止表示時間BとCは異なる長さの時間としているが、同じ長さの時間として遊技機の内部でのみこれらを区別するようにしても良い。このようにすれば遊技者が停止表示時間から確率状態を推測しにくく、図48から50に示すような演出の効果を高めることができる。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第1変形例について図52から54を参照して説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特定演出Cにおいて、図50(c)に示す状態で所定期間内に遊技者が操作ボタン158を操作した場合に、変動パターンテーブルを、報知状態であって遊技状態が第1確率変動状態及び第2確率変動状態である場合に選択される変動パターンテーブルBに切り替えるようにしている。
ここで、第2実施形態の遊技機では、図14に示す大当り終了処理における対応する変動パターンをセットする処理(ステップS95)で、図52に示すような処理を行っており、まず、特定大当り(15R高確率B、15R高確率B)であるか否かの判定(ステップS360)を行う。そして、特定大当りである場合(ステップS360;Y)は、非報知状態である場合に選択される変動パターンテーブルCをセットする処理(ステップS361)を行う。また、特定大当りでない場合(ステップS360;N)は、対応する変動パターンテーブルをセットする処理(ステップS362)を行う。なお、対応する変動パターンテーブルをセットする処理(ステップS362)では、本実施形態の遊技機では、15R通常Aは設定されていないので、報知状態であって遊技状態が第1確率変動状態及び第2確率変動状態である場合に選択される変動パターンテーブルBがセットされる。
本変形例の遊技機では、図46に示すはずれ用停止表示時間設定処理に替えて図53に示すはずれ用停止表示時間設定処理を行う。このはずれ用停止表示時間設定処理では、設定回数1から3のいずれかであった場合に設定された停止表示時間が停止表示時間Cであるか否かの判定(ステップS370)行う。そして、停止表示時間が停止表示時間Cでない場合(ステップS370;N)は、はずれ用停止表示時間設定処理を終了する。また、停止表示時間が停止表示時間Cである場合(ステップS370;Y)は、変動パターンテーブル切替フラグをセットする処理(ステップS371)を行う。
また、図20に示す後半変動パターン設定処理に替えて、図54に示す後半変動パターン設定処理を行う。この後半変動パターン設定処理では、まず、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)を行う。この対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)では、確率を報知する状態であるか否かや確率状態に応じて図41から43に示すような変動パターンテーブルが選択される。
その後、変動パターン切替フラグがあるか否かの判定(ステップS380)を行う。この変動パターン切替フラグがあるか否かの判定(ステップS380)において、変動パターン切替フラグがない場合(ステップS380;N)は、停止図柄をチェックする処理(ステップS145)を行う。また、変動パターン切替フラグがあるか否かの判定(ステップS380)において、変動パターン切替フラグがある場合(ステップS380;Y)は、変動パターンテーブルBを選択する処理(ステップS381)を行い、停止図柄をチェックする処理(ステップS145)を行う。停止図柄をチェックする処理(ステップS145)の後は、図20に示す処理と同様である。
すなわち、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な停止表示時間Cが選択された場合は、変動パターンテーブル切替フラグがセットされ、以降の特図変動表示ゲームにおいて、報知状態であって遊技状態が第1確率変動状態及び第2確率変動状態である場合に選択される変動パターンテーブルBが選択されるようになる。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する表示装置(特図1表示器8、特図2表示器9、表示装置43)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置30)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、特別遊技状態の終了後に、当該特別遊技状態を発生させる契機となった特別結果の種類に基づいて、判定手段が変動表示ゲームの結果を特別結果と判定する確率の状態である確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも特別結果と判定する確率が高い高確率状態との何れかに設定する確率設定手段(遊技制御装置30)と、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段(遊技制御装置30)と、を備え、ゲーム状態選択手段は、判定手段が変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを選択するテーブル選択手段(遊技制御装置30)を備え、テーブル選択手段は、報知状態である場合であって確率状態が高確率状態である場合に高確率テーブルを選択し、非報知状態である場合には、確率状態にかかわらず非報知テーブルを選択し、ゲーム状態選択手段は、特別遊技状態の終了から所定期間において、ゲーム状態を非報知状態とするとともに、テーブル選択手段が非報知テーブルを選択し、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき予め設定された停止時間を設定するように構成され、延長停止時間には、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含み、テーブル選択手段は、特定の延長停止時間が選択された場合に、当該特定の延長停止時間の終了後、テーブルを高確率テーブルに変更するようにしたこととなる。
なお、「実行態様」とは、実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを含むものである。また、非報知テーブルにより選択される実行態様と高確率テーブルにより選択される実行態様は、少なくとも遊技者が何れかのテーブルが選択されていることを区別できるものであればよく、例えば、高確率テーブルにより選択される実行態様の方が通常確率テーブルにより選択される実行態様よりもリーチ状態の発生率が低くなるようにする。また、高確率テーブルにより選択される実行態様の方が通常確率テーブルにより選択される実行態様よりも変動時間が短くなるようにしても良い。
したがって、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段と、を備え、ゲーム状態選択手段は、判定手段が変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを選択するテーブル選択手段を備え、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき予め設定された停止時間を設定するように構成され、延長停止時間には、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含み、テーブル選択手段は、特定の延長停止時間が選択された場合に、当該特定の延長停止時間の終了後、テーブルを高確率テーブルに変更するので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことができる。すなわち、単に変動表示ゲームの結果を確認するのみで従来では何の意味もない位置づけであった停止時間を特別結果に基づいて設定するという新たな機能を有することで、変動時間だけでなく、停止時間も遊技者にとって有意なものとすることができ、演出の幅を広げることができる。また、確率状態と停止時間とが特別結果に基づき設定されるので、確率状態と停止時間に関連を持たせることができ、非報知状態において、停止時間から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上することができる。さらに、延長停止時間には、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含むので、当該特定の延長停止時間を認識できる遊技者に対しては非報知状態から停止時間により遊技者に高確率状態であることを報知することができるという従来にない斬新な演出を行うことができる。そして、特定の延長停止時間が選択された場合に、当該特定の延長停止時間の終了後、テーブル選択手段がテーブルを高確率テーブルに変更するので、高確率状態であることの報知に対する矛盾が生じることを防止できるとともに、確率状態に則した演出を行うことができる。
また、停止時間制御手段(遊技制御装置30)により設定された停止時間において確率状態に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段(演出制御装置40)を備え、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において高確率状態であることを報知する演出を行うようにしたこととなる。
なお、「所定の演出」は、変動表示装置での画像による演出、音声による演出、発光による演出、振動による演出などである。また、所定の演出は、全ての停止時間において行っても良いし、一部の(特定の)停止時間において行っても良い。また、「確率状態の報知に関わる」とは、確率状態を明確に報知するものや、示唆するものである。
したがって、停止時間制御手段により設定された停止時間において確率状態に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段を備えるので、非報知状態において、停止時間での演出から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上させることができる。また、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において高確率状態であることを報知する演出を行う、演出によっても高確率状態であることを報知でき、遊技者に確実に報知を行うことができる。
なお、上述したように特定演出Cにおいて、図50(c)に示す状態で所定期間内に遊技者が操作ボタン158を操作しなかった場合には、図50(d)(g)のような動作をせずに扉が開いて非報知背景が表示されるようにし、少なくとも次回の停止間演出まで非報知状態が継続されるようにしても良い。この場合、演出パターン変更(追加)処理(ステップS288)においても演出パターンを切り替えないようにする。
すなわち、遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタン158)を備え、停止期間演出手段(演出制御装置40)は、特定の延長停止時間において操作手段の操作がなされた場合にのみ高確率状態であることを報知する演出を行うようにしても良い。
なお、「操作手段」は、ボタンを押下するものや、タッチパネル、トラックボール、十字キーなど遊技者による操作を検出するものであればなんでも良い。
このように、遊技者が操作可能な操作手段を備え、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において操作手段の操作がなされた場合にのみ高確率状態であることを報知する演出を行うことで、遊技者が所望のタイミングで高確率状態である報知を受けることができ、遊技の興趣を向上することができる。また、高確率状態であるか否かを明確に知りたくない遊技者は操作手段を操作しなければ良く、遊技者の意思に沿った報知を行うことができる。
また、停止表示時間Cが選択された場合に変動回数を0(ゲームカウンタの値を0)とすることで報知状態とするようにしても良い。すなわち、ゲーム状態選択手段(遊技制御装置30)は、特定の延長停止時間(停止表示時間C)が選択された場合に、当該特定の延長停止時間の終了後、ゲーム状態を報知状態に変更するようにしても良い。
このように、ゲーム状態選択手段は、特定の延長停止時間が選択された場合に、当該特定の延長停止時間の終了後、ゲーム状態を報知状態に変更すれば、高確率状態であることの報知に対する矛盾が生じることを防止できる。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。本変形例の遊技機は、第1実施形態の遊技機の構成である直近の特別結果態様に基づき変動パターンテーブルを選択する構成を有する。
遊技機の構成を第1実施形態の遊技機と同様の構成とし、図14に示す大当り終了処理における停止図柄情報を設定する処理(ステップS94)において、図15に示す情報に加えて図44に示すような停止表示時間の情報も設定するようにする。また、図25に示す特図変動中処理におけるはずれ用停止表示時間設定処理において、図46に示すような処理を行うようにする。このようにすることで、直近の特別結果態様の種類に基づき変動パターンと停止表示時間の両方が設定されるようになる。
なお、停止表示時間の選択と変動パターンテーブルの選択に関連性を持たせるような設定とすれば、より効果的である。例えば、停止表示時間Aが選択された場合は、その後変動パターンテーブルAを選択するようにし、停止表示時間Bが選択された場合は、その後変動パターンテーブルCを選択するように設定する。
また、停止時間Cが選択された場合、それ以降の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルBとするように設定すれば、上述の第2実施形態の遊技機の第1変形例と同様の制御を行うことが可能となる。
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機では、所定条件が成立した際に記憶されている始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしている。
本実施形態の遊技機は、図1,2に示す構成を有し、図3,4に示す処理、図6から9に示す処理を行う。また、図5,10に示す特別遊技状態の種類は、図55に示すようになっており、全ての特別結果態様に基づく特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を高確率状態とするようになっている(いわゆる回数切り)。また、高確率状態とする回数は特別遊技状態の種類によって異なる。また、高確率状態である期間は普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とするようになっている。また、変動パターンテーブルは図11に示す変動パターンテーブルAと図12に示す変動パターンテーブルBの二つが設定されており、確率状態に応じて選択されるようになっている。
また、図14に示す大当り終了処理では、確率状態を報知しない非報知状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数を計数するためのゲームカウンタに初期値(ここでは100)を設定する処理である変動回数を設定する処理(ステップS92)は行わない。また、時短(回数)情報を設定する処理(ステップS93)では、特別結果態様に基づき決定される普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数である時短回数を、時短回数情報として設定する処理を行うが、本実施形態の遊技機では、この時短回数と高確率状態とする回数が同じである。よって、時短回数の設定により高確率状態とする特図変動表示ゲームの実行回数も設定される。すなわち、遊技制御装置30が、特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームが実行される期間を限度として、確率状態を高確率状態とする高確率状態状態発生手段をなす。また、遊技制御装置30が、高確率状態が終了することとなる変動表示ゲームの回数を予め定められた複数通りの回数のうちから選択する高確率状態継続数選択手段をなす。
また、停止図柄情報を設定する処理(ステップS94)では、直近の特別結果態様の種類を停止図柄情報として設定する処理を行うが、直近の特別結果態様の種類(図柄番号)に基づき、変動パターンテーブルの選択情報である情報1から3をセットする処理は行わない。また、対応する変動パターンテーブルをセットする処理(ステップS95)では変動パターンテーブルBをセットする。
また、図17から26に示す処理も行うが、図20に示す後半変動パターン処理に替えて図57に示す後半変動パターン処理を行い、図26に示す特図表示中処理に替えて図56に示す特図表示中処理を行う。
図56に示す特図表示中処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS390)を行う。この大当りであるか否かの判定(ステップS390)において、大当りでない場合(ステップS390;N)は、はずれ情報をセットする処理(ステップS394)を行い、時短中であるか否かの判定(ステップS395)を行う。はずれ情報をセットする処理(ステップS394)では、結果がはずれであったことを示すはずれ情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を0に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)で特図普段処理が実行されるようにする。また、大当りであるか否かの判定(ステップS390)において、大当りである場合(ステップS390;Y)は、特図2大当り(特図2変動表示ゲームの大当り)であるか否かの判定(ステップS391)を行う。
この特図2大当りであるか否かの判定(ステップS391)において、特図2大当りである場合(ステップS391;Y)は、特図2大当り情報をセットする処理(ステップS392)を行い、時短中であるか否かの判定(ステップS395)を行う。特図2大当り情報をセットする処理(ステップS392)では、結果が特図2変動表示ゲームの大当りであることを示す情報である特図2大当り情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を3に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。また、特図2大当りであるか否かの判定(ステップS391)において、特図2大当りでない場合(ステップS391;N)は、特図1大当り情報をセットする処理(ステップS393)を行い、時短中であるか否かの判定(ステップS395)を行う。特図1大当り情報をセットする処理(ステップS393)では、結果が特図1変動表示ゲームの大当りであることを示す情報である特図1大当り情報をセットする。また、特図ゲーム処理番号を3に変更し、次回の特図ゲーム処理(図6参照)でファンファーレ・インターバル処理が実行されるようにする。
時短中であるか否かの判定(ステップS395)では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であるかが判定される。この時短中であるか否かの判定(ステップS395)において、時短中でない場合(ステップS395;N)は、特図表示中処理を終了する。また、時短中であるか否かの判定(ステップS395)において、時短中である場合(ステップS395;Y)は、時短設定回数を取得する処理(ステップS396)および時短設定回数を1デクリメントする処理(ステップS397)を行う。この時短設定回数を取得する処理(ステップS396)および時短設定回数を1デクリメントする処理(ステップS397)は、普通変動入賞装置7を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの残り実行回数をカウントする時短回数カウンタの値を更新する処理である。
その後、時短終了であるか否かの判定(ステップS398)を行う。この時短終了であるか否かの判定(ステップS398)では、時短設定回数(時短回数カウンタの値)が0であるかを判定する。時短終了であるか否かの判定(ステップS398)において、時短終了でない場合(ステップS398;N)、すなわち時短設定回数が0でない場合は、特図表示中処理を終了する。また、時短終了であるか否かの判定(ステップS398)において、時短終了である場合(ステップS398;Y)、すなわち時短設定回数が0である場合は、時短終了コマンドを設定する処理(ステップS399)を行う。この時短終了コマンドを設定する処理(ステップS399)により、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態から通常動作状態に変更される。なお、本実施形態の遊技機では、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数が時短回数と同じであるので、確率状態を通常確率状態とする処理も後に行われる。また、時短終了コマンドは後に演出制御装置40に送信されるようになっている。その後、保留(始動記憶)があるか否かの判定(ステップS400)を行う。
保留があるか否かの判定(ステップS400)において、保留がない場合(ステップS400;N)は、特図表示中処理を終了する。また、保留があるか否かの判定(ステップS400)において、保留がある場合(ステップS400;Y)は、変更保留数カウンタに設定する処理(ステップS401)を行う。
変更保留数カウンタに設定する処理(ステップS401)では、変更保留数カウンタの値に始動記憶数を設定する処理を行う。このとき設定される始動記憶数は特図1始動記憶数と特図2始動記憶数を合わせた数である。なお、特図2始動記憶数のみを設定するようにしても良い。その後、変動パターン変更フラグをセットする処理(ステップS402)を行い、特図変動中処理を終了する。
また、図57に示す後半変動パターン設定処理では、まず、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)を行う。この処理では、確率状態が通常確率状態であれば図11に示す変動パターンテーブルAを選択し、確率状態が高確率状態であれば図12に示す変動パターンテーブルBを選択する。
その後、変動パターン変更フラグがあるか否かの判定(ステップS411)を行う。この変動パターン変更フラグがあるか否かの判定(ステップS411)において、変動パターン変更フラグがない場合(ステップS411;N)は、停止図柄をチェックする処理(ステップS145)を行う。以降は図20に示す処理と同様である。
また、変動パターン変更フラグがあるか否かの判定(ステップS411)において、変動パターン変更フラグがある場合(ステップS411;Y)は、変更保留数カウンタの値を取得する処理(ステップS412)を行い、変更保留数カウンタの値を1デクリメントする処理(ステップS413)を行う。その後、変動パターンテーブルBを選択する処理(ステップS414)を行う。
変動パターンテーブルBを選択する処理(ステップS414)では、対応する変動パターンテーブルを選択する処理(ステップS144)で選択された変動パーンテーブルに替えて変動パターンテーブルBを選択する。そして、変更保留数カウンタの値が0であるか否かの判定(ステップS415)を行い、変更保留数カウンタの値が0でない場合(ステップS415;N)は、停止図柄をチェックする処理(ステップS145)を行う。また、変更保留数カウンタの値が0である場合(ステップS415;Y)は、変動パターン変更フラグをクリアする処理(ステップS416)を行い、停止図柄をチェックする処理(ステップS145)を行う。以降の処理は図20に示す処理と同様である。
すなわち、本実施形態の遊技機では、所定条件の成立とは、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態に変更される条件の成立である。また、高確率状態から通常確率状態に変更される条件の成立でもある。そして、この所定条件が成立した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしている。このような処理により、高確率状態で記憶された始動記憶に対しては、高確率状態である場合に選択される変動パターンテーブルBが選択されるようになり、高確率状態と同様の変動態様で特図変動表示ゲームを実行することができるため、遊技者の損をしたという感覚を払拭できる。
以上のことから、始動入賞口(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する表示装置(特図1表示器8、特図2表示器9、表示装置43)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機100において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として乱数値とともに所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、始動記憶手段に記憶された乱数値を判定する判定手段(遊技制御装置30)と、判定手段による判定結果に基づき変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームの実行態様の選択に用いるテーブルを選択するテーブル選択手段(遊技制御装置30)を備え、テーブル選択手段は、所定条件が成立した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしたこととなる。
ここで、「所定条件の成立」とは、遊技の状態の変更がなされることであって、特別結果となる確率の変更や、始動入賞口に入賞が容易な開状態と入賞が困難な閉状態とに変換可能な普通変動入賞装置の動作状態の変更(いわゆる普電サポートの有無)、特別結果となる確率を報知する状態と報知しない状態との間の変更などを含むものである。
したがって、テーブル選択手段は、所定条件が成立した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するので、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。例えば、遊技者にとって有利となる高確率状態や普電サポート期間が終了した時点での保留、つまり、当該遊技者にとって有利な状態において入賞した保留に対し、特典として入賞時の変動パターンを維持するようにしたので、遊技者が損をした感覚を払拭することができ、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。
なお、第3実施形態の第1変形例として、図56に示す特図表示中処理における保留(始動記憶)があるか否かの判定(ステップS400)を所定数(例えば3)以上の保留があるか否かの判定とし、所定数以上の保留(始動記憶)がある場合にのみ変更保留数カウンタに設定する処理(ステップS401)、変動パターン変更フラグをセットする処理(ステップS402)を行うようにしても良い。
すなわち、テーブル選択手段(遊技制御装置30)は、所定条件が成立した際に始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されている始動記憶の数が所定数以上である場合に、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしても良い。
このようにすることで、テーブル選択手段は、所定条件が成立した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶の数が所定数以上である場合に、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するので、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。例えば、遊技者にとって有利となる高確率状態や普電サポート期間が終了した時点での保留、つまり、当該遊技者にとって有利な状態において入賞した保留が多いほど遊技者が損をした感覚が高まるが、このように遊技者が損をした感覚が高い場合に特典として入賞時の変動パターンを維持するようにしたので、効果的に遊技者が損をした感覚を払拭することができ、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。
また、第3実施形態の第2変形例として、図56に示す特図表示中処理における保留(始動記憶)があるか否かの判定(ステップS400)を、先読み結果が特定の結果である始動記憶があるか否かの判定とし、先読み結果が特定の結果である始動記憶がある場合にのみ変更保留数カウンタに設定する処理(ステップS401)、変動パターン変更フラグをセットする処理(ステップS402)を行うようにしても良い。ここで、先読み結果とは図9に示すように始動記憶の発生時に行われた判定による結果であり、特定の結果とは、例えば大当りとなることや特定のリーチが発生することである。
すなわち、始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶された乱数値を当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの実行前に事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置30)を備え、テーブル選択手段(遊技制御装置30)は、所定条件が成立した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶に、事前判定手段による判定結果が特定の結果である始動記憶がある場合に、当該始動記憶より前に記憶された始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしても良い。
このようにすれば、テーブル選択手段は、所定条件が成立した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶に、事前判定手段による判定結果が特定の結果である始動記憶がある場合に、当該始動記憶より前に記憶された始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、所定条件の成立前において最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するので、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。すなわち、入賞時のテーブルが維持されていればその特図変動表示ゲームで大当りが発生する可能性が高いことなどの報知となるため、遊技の状態が変更された後においても遊技者の期待感を維持できる。
また、第3実施形態の第3変形例として、第1実施形態の遊技機に本実施形態の所定条件の成立前において選択された変動パターンテーブルと同じテーブルを選択する構成を適用することも可能である。この場合、所定条件の成立を、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態に変更される条件の成立とするのであれば、図26に示す特図表示中処理におけるS214からS217の処理を図56に示す特図表示中処理におけるS396からS402の処理に置き換える。さらに、図20に示す後半変動パターン設定処理に替えて図58に示すような後半変動パターン設定処理を行う。なお、図58では図20,57に示す処理と同様の処理には同じ符号を付しており詳細な説明は省略する。この場合、一度選択された変動パターンテーブルが、対応する変動パターンを選択する処理(ステップS144)を行わなければ変更されないものとし、変動パターン変更フラグがある場合には対応する変動パターンを選択する処理(ステップS144)を行わないようにしている。
これにより、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。例えば、変動パターンテーブルBが選択されている状態で時短が終了しても、それまでに記憶されていた始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対しては変動パターンテーブルBが選択されるので、高確率状態への期待感を継続させることができる。なお、所定条件の成立前において変動パターンテーブルBが選択されていた場合にのみ最後に選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしても良い。
また、第3実施形態の第4変形例として、第2実施形態の遊技機に本実施形態の所定条件の成立前において選択された変動パターンテーブルと同じテーブルを選択する構成を適用することも可能である。この場合、所定条件の成立を、普通変動入賞装置7の動作状態が通常動作状態に変更される条件の成立とするのであれば、図47に示す特図表示中処理における時短終了コマンドを設定する処理(ステップS350)の後に、図56に示す特図表示中処理におけるS400からS402の処理を行うようにする。なお、保留がない場合(ステップS400;N)は、変動回数を取得する処理(ステップS351)を行うようにする。さらに、図20に示す後半変動パターン設定処理に替えて図57に示す後半変動パターン設定処理を行うようにする。なお、図57に示す後半変動パターン設定処理における変動パターンテーブルBを選択する処理(ステップS414)は、変動パターンテーブルCを選択する処理とする。また、特定の延長停止時間(延長停止時間C)が設定された場合は、図56に示す特図表示中処理におけるS400からS402の処理を行わないようにしても良い。または特定の延長停止時間を設定しないようにしても良い。
これにより、非報知状態で発生した始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対して、非報知状態で選択される変動パターンテーブルCが選択されるようになり、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。
次に、第3実施形態の第5変形例について説明する、本変形例の遊技機は、図55に示す特別結果態様の種類に替えて図59に示すような特別結果態様の種類が設定されている。すなわち、全ての特別結果態様に基づく特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を高確率状態とするようになっている(いわゆる回数切り)。また、高確率状態とする回数は特別遊技状態の種類によって異なるが、普通変動入賞装置7の動作状態を時短動作状態とする時短回数は、何れも100回となっている。さらに、特別遊技状態でのラウンド数が15Rであった特別遊技状態の終了後には、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を報知しないようになっている。
また、変動パターンテーブルは図41から43に示す変動パターンテーブルが確率状態や報知状態により選択されるようにする。また、高確率状態の回数を管理するようにする。さらに、特図表示中処理は図56に示す処理に替えて、図60に示す処理を行う。この図60に示す処理では、高確率状態が終了である場合(ステップS420;Y)であって、特定の大当り(高確率状態50回の大当り)であり、保留がある(ステップS400;Y)場合にのみ変更保留数カウンタに設定する処理(ステップS401)、変動パターン変更フラグをセットする処理(ステップS402)を行うようにしている。なお、図57に示す後半変動パターン設定処理における変動パターンテーブルBを選択する処理(ステップS414)は、変動パターンテーブルCを選択する処理とする。
このような処理とすることで、50回で高確率状態が終了してもそれまでに発生した始動記憶は非報知状態と同じ実行態様となるため、非報知状態が継続することに対する期待感を持たせることができる。
なお、本変形例において特別結果態様の種類にかかわらず確率状態を報知するようにしても良い。この場合、高確率状態の回数は報知しないようにする。さらに、変動パターンテーブルは、図11に示す変動パターンテーブルAと図12に示す変動パターンテーブルBの二つを設定し、確率状態に応じて選択するようにする。また、図57に示す後半変動パターン設定処理では、変動パターンテーブルBを選択する処理(ステップS414)は、そのまま変動パターンテーブルBを選択する処理とする。このようにすることで、50回で高確率状態が終了してもそれまでに発生した始動記憶は高確率状態と同じ実行態様となるため、高確率状態が100回まで継続することに対する期待感を持たせることができる。
すなわち、判定手段(遊技制御装置30)が変動表示ゲームの結果を特別結果と判定する確率の状態である確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも特別結果と判定する確率が高い高確率状態との何れかに設定する確率設定手段(遊技制御装置30)と、特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームが実行される期間を限度として、確率状態を高確率状態とする高確率状態発生手段(遊技制御装置30)を備え、高確率状態発生手段は、該高確率状態が終了することとなる変動表示ゲームの回数を予め定められた複数通りの回数のうちから選択する高確率状態継続数選択手段(遊技制御装置30)を含み、テーブル選択手段(遊技制御装置30)は、高確率状態継続数選択手段により選択された回数が、高確率状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数のうち最大の回数でない場合に、高確率状態における最後の変動表示ゲームが終了した際に始動記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されている始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、高確率状態における最後の変動表示ゲームにおいて選択されたテーブルと同じテーブルを選択するようにしても良い。
このようにすることで、テーブル選択手段は、高確率状態継続数選択手段により選択された回数が、高確率状態継続数選択手段の選択肢として設定されている回数のうち最大の回数でない場合に、高確率状態における最後の変動表示ゲームが終了した際に始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく変動表示ゲームに対して、高確率状態における最後の変動表示ゲームにおいて選択されたテーブルと同じテーブルを選択するので、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。すなわち、遊技者にとって有利となる高確率状態が終了した時点での保留、つまり、当該遊技者にとって有利な状態において入賞した保留に対し、特典として入賞時の変動パターンを維持するようにしたので、遊技者が損をした感覚を払拭することができ、遊技の状態が変更されても遊技者の期待感を維持できる。特に、確率状態を報知しない非報知状態(例えば少ない回数の高確率状態や普電サポート回数が設定されている場合)においては、見た目上、設定回数以降も期待の持てる変動パターンにて変動表示ゲームが実行されるため、遊技者の期待感を継続させることができる。
次に、第3実施形態の第6変形例について説明する。本変形例の遊技機では、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7の一の第2状態への変換期間内に当該普通変動入賞装置7に入賞して発生した特図2始動記憶について、当該特図2始動記憶に基づく複数の特図2変動表示ゲームに対し、特定の変動パターンテーブルを選択するようにしている。
本実施形態の遊技機では図7に示す始動口SW監視処理に替えて図61に示す始動口SW監視処理を行う。この始動口SW監視処理では、第2始動入賞があった場合(ステップS53;Y)に特図2変動パターン変更/追加処理(ステップS430)を行うようになっている。
図62に示すように、特図2変動パターン変更/追加処理では、まず、時短中であるか否かの判定(ステップS440)を行う。この時短中であるか否かの判定(ステップS440)では、普通変動入賞装置7の動作状態が時短動作状態であるかが判定される。時短中であるか否かの判定(ステップS440)において、時短中である場合(ステップS440;Y)は、特図2変動パターン変更/追加処理を終了する。また、時短中であるか否かの判定(ステップS440)において、時短中でない場合(ステップS440;N)は、特図1変動表示ゲーム(特図1)が実行中であるか否かの判定(ステップS441)を行う。
この特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かの判定(ステップS441)において、特図1変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップS441;N)は、特図2変動パターン変更/追加処理を終了する。また、特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かの判定(ステップS441)において、特図1変動表示ゲームが実行中である場合(ステップS441;Y)は、特図2始動記憶数を取得する処理(ステップS442)を行う。
その後、特図2始動記憶数が上限値より1少ない値(例えば3)であるか否かの判定(ステップS443)を行う。この特図2始動記憶数が上限値より1少ない値(例えば3)であるか否かの判定(ステップS443)において、特図2始動記憶数が上限値より1少ない値でない場合(ステップS443;N)は、特図2変動パターン変更/追加処理を終了する。また、特図2始動記憶数が上限値より1少ない値(例えば3)であるか否かの判定(ステップS443)において、特図2始動記憶数が上限値より1少ない値である場合(ステップS443;Y)は、変動パターン変更フラグをセットする処理(ステップS444)を行う。そして、変更保留数カウンタに4をセットする処理(ステップS445)を行い、特図2変動パターン変更/追加処理を終了する。
なお、特図2始動記憶数を取得する処理(ステップS442)で取得される特図2始動記憶数は、現在処理中の普通変動入賞装置7への入賞に基づき発生する特図2始動記憶を含んでいない。よって、特図2始動記憶数が上限値より1少ない値である場合(ステップS443;Y)は、この後に実行される特図始動口SW共通処理(図8参照)において第2始動記憶数が上限数となる場合である。
このような処理を行うことで、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7の一の第2状態への変換期間内に当該普通変動入賞装置7に入賞して発生した特図2始動記憶に基づく複数の特図2変動表示ゲームに対して、この後に行われる図57に示す後半変動パターン設定処理により、特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択されるようになる。
なお、普通変動入賞装置7の一の第2状態への変換期間(開放時間)を上述の実施形態よりも長くし、時短動作状態でない場合における普通変動入賞装置7への入賞を容易にするようにしても良い。また、特定の変動パターンテーブルとして変動パターン変更フラグがセットされた場合にのみ選択される変動パターンテーブルを設定しても良い。また、上限値となる4つ目の特図2始動記憶に対して通常では出現しないもしくは出現の可能性が低い特殊な変動パターン(いわゆるプレミアリーチなど)を設定するようにしても良い。
以上のことから、始動入賞口は、第1始動入賞口13と、遊技球が入賞不可能な第1状態と遊技球が入賞可能な第2状態とに変換可能な第2始動入賞口(普通変動入賞装置7)と、を備え、始動記憶手段(遊技制御装置30)は、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づき特別変動表示ゲームの実行権利を第1始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する第1始動記憶手段(遊技制御装置30)と、第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づき前記特別変動表示ゲームの実行権利を第2始動記憶として所定の上限数まで乱数値とともに記憶する第2始動記憶手段(遊技制御装置30)と、を備え、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)は、第2始動記憶手段に第2始動記憶がある場合に、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段(遊技制御装置30)を備え、テーブル選択手段(遊技制御装置30)は、第2始動入賞口の、一の第2状態への変換期間内に、当該第2入賞口に入賞して第2始動記憶手段に記憶された複数の第2始動記憶に基づいて実行される複数の変動表示ゲームに対して、特定のテーブルを選択するようにしている。
したがって、テーブル選択手段は、第2始動入賞口の、一の第2状態への変換期間内に、当該第2入賞口に入賞して第2始動記憶手段に記憶された複数の第2始動記憶に基づいて実行される複数の変動表示ゲームに対して、特定のテーブルを選択するので、テーブルの選択態様により第1始動記憶に基づく特別変動表示ゲームとは異なる趣向の演出を実行でき、第2始動入賞口への入賞に基づく特別変動表示ゲームの興趣を向上することができる。これにより、通常遊技状態における第2始動口(普通変動入賞装置7)への入賞に意味を持たせることができ、遊技者が期待感を持って遊技を行うことができるようになる。また、これにより第1始動記憶が上限若しくは上限に近い状態でも止め打ちを防止できる。また、第2始動記憶に基づく大当りを第1始動記憶に基づく大当りよりも遊技者に有利(例えば、獲得可能な賞球数の平均値が高い)とした場合は、遊技者にとって有利な第2始動入賞口への入賞に基づく特別変動表示ゲームの興趣が向上することで遊技全体の興趣を向上することができる。
特許請求の範囲に記載した以外の発明の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利を乱数値とともに所定の上限数まで始動記憶として記憶可能な始動記憶手段と、
前記始動記憶手段に記憶された乱数値を判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づき前記変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行制御手段と、
前記特別遊技状態の終了後に、当該特別遊技状態を発生させる契機となった特別結果の種類に基づいて、前記判定手段が前記変動表示ゲームの結果を前記特別結果と判定する確率の状態である確率状態を、通常確率状態と、該通常確率状態よりも前記特別結果と判定する確率が高い高確率状態との何れかに設定する確率設定手段と、
前記高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、前記高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段と、
前記変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段と、
を備え、
前記ゲーム状態選択手段は、前記特別遊技状態の終了から所定期間において、前記ゲーム状態を前記非報知状態とし、
前記停止時間制御手段は、前記非報知状態である場合に直近の前記特別結果の種類に基づき予め設定される停止時間を設定するように構成され、
前記停止時間制御手段により設定された前記停止時間において前記確率状態の報知に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段を備えることを特徴とする遊技機。
ここで、「所定の演出」は、変動表示装置での画像による演出、音声による演出、発光による演出、振動による演出などである。また、所定の演出は、全ての停止時間において行っても良いし、一部の(特定の)停止時間において行っても良い。
また、「確率状態の報知に関わる」とは、確率状態を明確に報知するものや、示唆するものである。
上記(1)の発明によれば、高確率状態であることを遊技者に報知する報知状態と、高確率状態であることを遊技者に報知しない非報知状態と、の何れかのゲーム状態を選択するゲーム状態選択手段と、変動表示ゲームの結果を表示する停止時間を設定する停止時間制御手段と、を備え、ゲーム状態選択手段は、特別遊技状態の終了から所定期間において、ゲーム状態を非報知状態とし、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき停止時間を設定するように構成され、停止時間制御手段により設定された停止時間において確率状態の報知に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段を備えるので、遊技状態(確率状態)を非報知とした状態においても、従来にない斬新な演出を行うことができる。すなわち、単に変動表示ゲームの結果を確認するのみで従来では何の意味もない位置づけであった停止時間を特別結果に基づいて設定するという新たな機能を有することで、変動時間だけでなく、停止時間も遊技者にとって有意なものとすることができ、演出の幅を広げることができる。また、確率状態と停止時間とが特別結果に基づき設定されるので、確率状態と停止時間に関連を持たせることができ、非報知状態において、停止時間から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上することができる。さらに、停止時間制御手段により設定された停止時間において確率状態の報知に関わる所定の演出を行う停止期間演出手段を備えるので、非報知状態において、停止時間での演出から確率状態を推測することを可能としており、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)前記停止時間には、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長く、互いに時間値の異なる複数種類の延長停止時間とがあり、
前記停止時間制御手段は、前記非報知状態である場合に直近の前記特別結果の種類に基づき前記通常停止時間及び複数種類の前記延長停止時間のうちから一つを選択して設定し、
前記停止期間演出手段は、前記通常停止時間及び複数種類の前記延長停止時間のそれぞれにおいて、互いに異なる演出を行うことを特徴とする(1)に記載の遊技機。
上記(2)の発明によれば、停止時間には、通常停止時間と、該通常停止時間よりも時間が長く、互いに時間値の異なる複数種類の延長停止時間とがあり、停止時間制御手段は、非報知状態である場合に直近の特別結果の種類に基づき通常停止時間及び複数種類の延長停止時間のうちから一つを選択して設定し、停止期間演出手段は、通常停止時間及び複数種類の延長停止時間のそれぞれにおいて、互いに異なる演出を行うので、非報知状態において停止時間や演出により確率状態を推測することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
(3)前記延長停止時間には、前記確率状態が前記高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含むことを特徴とする(2)に記載の遊技機。
上記(3)の発明によれば、延長停止時間には、確率状態が高確率状態である場合にのみ選択可能な特定の延長停止時間を含むので、当該特定の延長停止時間を認識できる遊技者に対しては非報知状態から停止時間により遊技者に高確率状態であることを報知することができるという従来にない斬新な演出を行うことができる。
(4)前記停止期間演出手段は、前記特定の延長停止時間において前記高確率状態であることを報知する演出を行うことを特徴とする(3)に記載の遊技機。
上記(4)の発明によれば、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において高確率状態であることを報知する演出を行うので、非報知状態から停止時間により遊技者に高確率状態であることを報知することができるとともに、演出によっても高確率状態であることを報知でき、遊技者に確実に報知を行うことができる。
(5)遊技者が操作可能な操作手段を備え、
前記停止期間演出手段は、前記特定の延長停止時間において前記操作手段の操作がなされた場合にのみ前記高確率状態であることを報知する演出を行うことを特徴とする(4)に記載の遊技機。
ここで、「操作手段」は、ボタンを押下するものや、タッチパネル、トラックボール、十字キーなど遊技者による操作を検出するものであればなんでも良い。
上記(5)に記載の発明によれば、遊技者が操作可能な操作手段を備え、停止期間演出手段は、特定の延長停止時間において操作手段の操作がなされた場合にのみ高確率状態であることを報知する演出を行うので、遊技者が所望のタイミングで高確率状態である報知を受けることができ、遊技の興趣を向上することができる。また、高確率状態であるか否かを明確に知りたくない遊技者は操作手段を操作しなければ良く、遊技者の意思に沿った報知を行うことができる。
なお、以上の各実施形態で説明した遊技機は、遊技機として、前記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。