遊技盤8には公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられ、多数の遊技釘27が植設されている。遊技領域26の略中央には、窓部28aを有する液晶枠飾り28が設けられており、演出図柄表示装置54b(図2参照)のLCD画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
また、窓部28aの上方左には、7セグメントLED等の発光部材により構成される第1特別図柄表示装置29、上方右には左と同一部材の第2特別図柄表示装置30と、中央には4個の発光部材で構成される第2特別図柄保留数表示装置30aが設けられており、窓部28a下には同様に4個の発光部材で構成される第1特別図柄保留数表示装置29aが設けられている。
液晶枠飾り28の左右両側又は左側には後述する普通図柄作動スイッチ42a(図2参照)を備える普通図柄作動ゲート42が設けられており、下側には第1始動口31と開放時のみ入賞可能となる普通電動役物40が第2始動口32として設けられている。また普通電動役物40には、7セグメントLED等の発光部材により構成される普通図柄表示装置41が配置されている。第2始動口32の下方には、アタッカー式の大入賞口33aを備える大入賞口ユニット33が配置され、該大入賞口ユニット33の下方にはアウト口34が設けられている。大入賞口33aの左側には4個のLEDで構成される普通図柄保留数表示装置41aが設けられている。また、大入賞口ユニット33の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ35b(図2参照)を備える一般入賞口35aが複数備えられる入賞口ユニット35が設けられている。
上記のように遊技盤8を構成することによって、普通図柄作動ゲート42に入球(普通図柄作動スイッチ42a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置41で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド40b(図2参照)を駆動させる。普通電役ソレノイド40bを駆動させると、ほぼ同期して普通電動役物40の羽根部材が駆動して、普通電動役物40への入球(第2特別図柄始動スイッチ32a(図2参照)での検出率)が可能となるように構成されている。尚、本実施形態におけるパチンコ機では、普通電動役物40の羽根部材が駆動する開放時間は、通常時は0.3秒(1回)、時短状態(開放延長状態)では5.0秒(1回)である。
第1始動口31に遊技球が入球(第1特別図柄始動スイッチ31a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、第1特別図柄表示装置29において第1特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第2始動口32である普通電動役物40に入球(第2特別図柄始動スイッチ32a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、第2特別図柄表示装置30において第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の変動中は、窓部28aに配置された演出図柄表示装置54bにおいて各々の特別図柄の変動に連動した演出態様を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、第1始動口と第2始動口への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動停止を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し且つ第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動を開始する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド33c(図2参照)を駆動させる。大入賞口ソレノイド33cを駆動させると、ほぼ同期して大入賞口ユニット33の扉部材が駆動して、大入賞口33aへの入球(カウントスイッチ33b(図2参照)での検出率)が可能となるように構成されている。
続いて、図2に本実施例におけるパチンコ機の電気配線を示すブロック図を示し説明する。図2には煩雑になる電源の供給系統に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には、電源装置(図示せず)から直接的又は間接的に供給される構成となっている。尚、遊技盤8を装着するパチンコ機本体に関する部品は図示を省略している。
図2に示す通り、主制御装置50の入力端には、遊技盤中継端子板62を介して第1始動口31に入球した遊技球を検出する第1特別図柄始動スイッチ31aと第2始動口32である普通電動役物40に入球した遊技球を検出する第2特別図柄始動スイッチ32aと、普通図柄作動ゲート42に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ42aと、大入賞口33aに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ33bと、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ35bとが接続されており、裏配線中継端子板63を介して前面枠が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ38と、意匠枠が閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bと、が接続されている。
主制御装置50の出力端には、遊技盤中継端子板62を介して大入賞口33aの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド33cと、普通電動役物31の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド40bとが接続されており、図柄表示装置中継端子板64を介して第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置29と、第1特別図柄の保留数を表示する第1特図保留数表示装置29aと、第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示装置30と、第2特別図柄の保留数を表示する第2特図保留数表示装置30aと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置41と、普通図柄の保留数を表示する普図保留数表示装置41aとが接続されており、裏配線中継端子板63及び外部接続端子板61を介して図示しないホールコンピュータ70と、が接続されている。
主制御装置50はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置51及びサブ統合制御装置53に出力する。ここで、主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信回路として構成され、主制御装置50とサブ統合制御装置53とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合制御装置53への一方向通信回路として構成されている。
払出制御装置51の入力端には、裏配線中継端子板63を介して球タンク(図示せず)又はタンクレール(図示せず)内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ22a又は23aと、裏配線中継端子板63及び払出中継端子板66を介して払い出した遊技球を検出する払出スイッチ24bと、各種端子板を介することなく下皿への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ13aと、が接続されている。払出制御装置51の出力端には、裏配線中継端子板63及び払出中継端子板66を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ24aが接続されている。
払出制御装置51はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置50及び発射制御装置52に出力する。ここで、払出制御装置51と主制御装置50とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置51と発射制御装置52とは払出制御装置51から発射制御装置52への一方向通信回路として構成されている。
また、払出制御装置51は、外部接続端子板61を介して賞球に関する情報などをホールコンピュータ70に送信するほか、発射制御装置52に対して発射停止信号を送信する。発射制御装置52は発射モータ36を制御して、遊技球を遊技領域26に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置52には払出制御装置51以外に発射ハンドル18からの回動量信号、タッチスイッチ20aからのタッチ信号、発射停止スイッチ19aから発射停止スイッチ信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル18を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル18を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ19aを押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置51に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル18を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置53の入力端には、遊技者により操作可能な遊技スイッチ14aが接続されている。サブ統合制御装置53の出力端には、図示しない意匠枠及び遊技盤8に備えられる各種LED・ランプ37と、前面枠及びスピーカユニットに備えられるスピーカ10と、が接続されている。尚、サブ統合制御装置53と主制御装置50とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合制御装置53への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置53と演出図柄制御装置54aとはサブ統合制御装置53から演出図柄制御装置54aへの一方向通信回路として構成されている。
サブ統合制御装置53はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ14aの入力ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット54の演出図柄制御装置54aに出力する。
また、サブ統合制御装置53には、音量を調節する音量調節スイッチ10aが備えられ、音量調節スイッチ10aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ10へ送信する内容とを判断し、スピーカ10から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。
演出図柄制御装置54aは、サブ統合制御装置53から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置50から送信されてきたものとサブ統合制御装置53が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置54bを制御して、疑似図柄等の演出画像を窓部28aに表示させる。
次に、主制御装置50が行う始動入賞処理について図3を用いて説明する。尚、メインルーチンとして行われる各処理は従来技術にそったものであるため説明は割愛する。始動入賞処理を開始すると、第1特図始動スイッチ31a、第2特図始動スイッチ32aの検出信号に基づいて、第1始動口31、第2始動口32に遊技球が入球したか否かを判定する(S10)。否定判定なら(S10:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S10:YES)検出信号が入力された側(第1特別図柄又は第2特別図柄)の保留記憶数について、記憶可能数まで既に記憶されているか否かを判定する(S20)。尚、本実施例での記憶可能数はそれぞれ4個であり、この値が本願発明における上限数に該当する。
S20が肯定判定なら(S20:YES)、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を、検出信号が入力された側(第1特別図柄又は第2特別図柄)の保留記憶として記憶し(保留記憶手段)、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算する(S30)。これにより、第1始動口31への入球により抽出された乱数値は第1保留記憶専用の記憶領域に記憶され、第2始動口32への入球により抽出された乱数値は第2保留記憶専用の記憶領域に記憶される。
S30の処理後は先読み判定処理を行なう(S40)。先読み判定処理は、第1始動口31又は第2始動口32に遊技球が入球したことにより保留記憶された乱数値を、後述する当否判定処理を実施する前に遊技者に大当りの期待を持たせる演出を行うことが可能か否かを判定(先読み判定)する処理である。具体的には、保留記憶された大当り判定用の乱数値が予め定められた大当り値と一致しているか否か、また、不一致の場合は変動パターン決定用の乱数値がいわゆるスーパーリーチとなる特定の変動パターン(図4に示す変動パターン10、12)となるものか否かを判定する(本願発明における先読み判定手段)。
続いてS40の判定結果が大当りか否か判定する(S50)。肯定判定なら(S50:YES)、先読み判定の対象となった保留記憶の大当り図柄決定用乱数1と大当り図柄決定用乱数2を用いて抽選結果(大当り判定結果)の報知となる図柄の種類を選択し(S60)、サブ統合制御装置53に送信する信号(先読み判定信号)として、当否判定の大当りとS60で選択した図柄の種類の情報を含んだ先読みコマンド1を選択する(S70)。S50が否定判定なら(S50:NO)、S40の判定結果がスーパーリーチか否か判定する(S80)。肯定判定なら(S80:YES)、抽選結果の報知となるスーパーリーチに応じた図柄の種類を選択し(S90)、サブ統合制御装置53に送信する信号(先読み判定信号)として、スーパーリーチ変動とS90で選択した図柄の種類の情報を含んだ先読みコマンド2を選択する(S100)。S80が否定判定なら(S80:NO)、抽選結果の報知となるハズレ図柄の種類を選択し(S110)、サブ統合制御装置53に送信する信号(先読み判定信号)として、抽選結果のハズレとS110で選択した図柄の種類の情報を含んだ先読みコマンド3を選択する(S120)。
次に上記した処理で選択した先読みコマンド(1、2、3)をサブ統合制御装置53に送信する(先読み判定信号送信手段)(S130)。続いて、加算した保留記憶カウンタの値を示す保留記憶数指示コマンドをサブ統合制御装置53に送信し(S140)(保留記憶数送信手段)リターンに抜ける。尚、先読みコマンドは、第1、第2どちらの始動口への入球に起因した信号であるかを判別可能とした構成となっている。
以上が始動入賞処理の内容となるが、始動口入賞時の遊技状態や他の条件によって、先読みコマンドを送信する否かを判定する構成としてもよい。例えば、開放延長機能が作動する時短状態では先読みコマンドを送信しない構成であったり、第1始動口31への入賞を検出したときのみ先読みコマンドを送信する構成としてもよい。また、どのような状態でも常に先読みコマンドを送信する構成とし、受信する側のサブ統合制御装置53が遊技状態やその他の条件を判断し受信した先読みコマンドを用いた処理を実施するか否かを判断する構成としてもよい。また、本実施例では先読みコマンドと保留記憶数指示コマンドを別々に送信しているが、ひとつのコマンドにまとめて送信する構成も考えられる。
次に図5に示したフローチャートを用いて主制御装置50が行う当否判定処理を説明する。当否判定処理を開始すると、特図の始動条件が成立しているか否か判定する(S200)。この判定処理では、大当り遊技中でないこと、第1及び第2特図が変動中又は確定表示中でないことを確認する。否定判定なら(S200:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S200:YES)、第2保留記憶が有るか否か判定する(S210)。肯定判定なら(S210:YES)、S230に進み、否定判定なら(S210:NO)第1保留記憶が有るか否か判定する(S220)。否定判定なら(S220:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S220:YES)、S230に進む。S210とS220の判定順により、第2保留記憶の当否判定を優先して実施する構成となっている。
S230では確変フラグの値が0か否か判定する(S230)。本実施例のパチンコ遊技機は確率変動機能を備えており、具体的には当否判定の大当り確率が1/60の高確率遊技状態と、1/300の通常確率遊技状態とが、大当り判定時に選択される大当り図柄の種類に応じて大当り遊技終了後に移行制御される構成となっている。確変フラグは、主制御装置50が記憶する値であり、値が「0」のときは、大当り確率が通常確率であることを、値が「1」のときは、高確率中(確変中)であることを主制御装置50が判断するための値である。肯定判定なら(S230:YES)、S240に進み、否定判定なら(S230:NO)、高確率中の処理に進む。高確率中の処理は、大当りとなる確率のみが異なる処理となるため説明は割愛する。
S240では、第1又は第2保留記憶のシフト処理を行い(S240)、これにより第1又は第2保留記憶の最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタから1を減算する。
続く、大当り判定用乱数比較処理(S250)では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数値と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、乱数値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率(低確率1/300)用と高確率(1/60)用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技(確変フラグ「0」)であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率の遊技状態(確変フラグ「1」)であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。
続いて、大当り判定用乱数の比較処理(S250)の結果が大当りであるか否か判定する。肯定判定なら(S260:YES)、図柄モード設定処理を行う(S270)。図柄モード設定処理では、当否判定の対象とした保留記憶の種類(第1保留記憶又は第2保留記憶)と、判定対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて、大当り遊技の内容(大入賞口33aの開放回数が14ラウンドか10ラウンドか)と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する。次に、設定した図柄モードの種類と判定対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数2に基づいて大当り図柄選択処理を行う(S280)(本願発明における図柄選択手段)。これは、図柄モードの設定によって決定した大当りの種類(大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態)を大当り図柄によって報知するために、図柄モードの種類毎に設定された図柄郡の中から表示する図柄を決定する処理となる。尚、前述した図6のS60においても同様の処理(S270、S280)によって図柄が選択される。
次にS270で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理を行う(S290)。モードバッファは当否判定時に決定した大当り遊技終了後の遊技状態の内容を、該遊技状態を設定する大当り遊技終了時まで記憶する装置である(大当り遊技中は遊技状態を設定する確変フラグ及び時短フラグをクリアする必要があるため)。モードバッファとしては、具体的な遊技内容(確変機能および開放延長機能(時短機能)の作動とその作動回数)は記憶せず、具体的な遊技内容を複数種類記憶したテーブルの中から図柄モードの値によって選択される遊技内容を、該遊技内容に対応した値として記憶する構成となっている。
次に、S270で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技の内容となる大入賞口の開放パターン設定処理を行い(S300)、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置29又は第2特別図柄表示装置30、及び演出図柄表示装置54bに表示する図柄の変動時間となる変動パターンを、変動パターン選択テーブル(図4参照)から選択する(S310)(本願発明における変動パターン選択手段)。
次に、選択した大当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示信号としてサブ統合制御装置53へ送信する(S320)(本願発明における変動指示信号送信手段)。この情報を受信したサブ統合制御装置53からの指示に基づいて、演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、大当り図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に、主制御装置50は、第1特別図柄表示装置29又は第2特別図柄表示装置30を直接制御して特図の変動を開始する(図示省略)。
S260が否定判定、即ちハズレなら(S260:NO)、大当り判定用乱数の比較処理(S250)の結果が小当りであるか否か判定し(1/150)(S330)、肯定判定なら(S330:YES)、小当り図柄を選択し(S340)(本願発明における図柄選択手段)、続いて小当り遊技の開放パターン設定処理を行い(S300)、小当り図柄に対応する変動パターン選択処理を行い(S310)(本願発明における変動パターン選択手段)、小当り図柄および変動パターンの情報となる変動指示信号をサブ統合制御装置53へ送信する(S320)(本願発明における変動指示信号送信手段)。この情報を受信したサブ統合制御装置53からの指示に基づき演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、小当り図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に、主制御装置50は、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30を直接制御して特図の変動を開始する。
S330が否定判定なら(S330:NO)、ハズレ図柄を選択し(S350)(本願発明における図柄選択手段)、続いてハズレ図柄に対応する変動パターン設定処理を行い(S310)(本願発明における変動パターン選択手段)、ハズレに関する図柄及び変動パターンの情報となる変動指示信号をサブ統合制御装置53へ送信する(S320)(本願発明における変動指示信号送信手段)。この情報を受信したササブ統合制御装置53からの指示に基づき演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、ハズレ図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に主制御装置50は、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30を直接制御して特図の変動を開始する。
以上が当否判定処理の説明となり、抽選の結果に応じて本願発明における図柄選択手段、変動パターン選択手段、変動指示信号送信手段が実施される処理となる。
次に、サブ統合制御装置53が実行する保留球数受信処理を図6に示すフローチャートを用いて説明する。保留球数受信処理は、主制御装置50から受信した保留記憶数指示コマンド(図3、S120)に基づき、演出図柄表示装置54bに保留記憶数表示を行うための保留球数表示指示信号を演出図柄制御装置54aに送信する処理である。保留球数受信処理を開始すると、主制御装置50から保留記憶数指示コマンドを受信したか否かを判定する(S400)。否定判定なら(S400:NO)リターンし、肯定判定なら(S400:YES)、受信した保留記憶数指示コマンドが示す第1又は第2保留記憶の種類に応じて該当する保留球数カウンタの値に1を加え(S410)、1を加えた値の表示態様を指定する信号(保留球数表示指示信号)を第1又は第2の区別が可能に演出図柄制御装置54aに送信する(S420)。保留球数カウンタは、演出図柄表示装置54bに表示する保留記憶数を示すカウンタであり、新たな変動表示が開始する毎に−1のデクリメント処理が行われる。この処理によって演出図柄表示装置54bには、主制御装置50が備える保留記憶手段が記憶する保留記憶の数を適時に表示することが可能となる。尚、サブ統合装置53と演出図柄制御装置54aが統合された構成の場合はS420(保留球数表示信号送信処理)をそのまま保留球数表示処理とすればよい。
次に、サブ統合制御装置53が実行する先読みコマンド受信処理を図7に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、主制御装置50から受信した先読みコマンドを記憶するとともに、その内容に応じて後述する停止図柄予告フラグを設定する処理であり、本願発明における停止図柄予告フラグ設定手段と、先読み予告演出フラグ設定手段と、停止図柄設定手段とを含む処理となる。
先読みコマンド受信処理を開始すると、先読みコマンドを受信したか否か判定する(S500)。否定判定なら(S500:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S500:YES)、先読みコマンド記憶処理を行う(S510)。この先読みコマンド記憶処理では、受信した先読みコマンドそのものを、受信した順番が特定可能に専用の記憶領域に格納する処理であり、受信した先読みコマンドの対象となる保留記憶の変動情報を受信すると該当する先読みコマンドの記憶を消去し、他に先読みコマンドの記憶が有る(残っている)場合は、記憶領域のシフト処理が行われる。
S510に続いては、振分乱数1抽出処理を行い(S520)、停止図柄予告フラグが「0」か否か判定する(S530)。停止図柄予告フラグはサブ統合制御装置53が記憶する値であり、図17(2)の表に示すように、値が「0」のときは停止図柄予告を未実施又は実施不可能な状態であることを、値が「1」のときは受信した先読みコマンド1に基づいて停止図柄予告を実中若しくは実施待機中の状態であることを、値が「2」のときは受信した先読みコマンド2に基づいて停止図柄予告を実中若しくは実施待機中の状態であることをサブ統合制御装置53が判断するための値である。このように停止図柄予告フラグの値を設定することにより、値が「1」であれば当否判定の結果が大当りとなることを前提にして処理を進行し、値が「2」であれば当否判定の結果はハズレだが遊技者の期待感を大きく振幅させるスーパーリーチとなることを前提にして処理を進行することが可能となっている。
S530が否定判定なら(S530:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S530:YES)、S510で記憶した現在記憶している先読みコマンドの中に大当りとなる内容の先読みコマンドがあるか否か判定する(S540)。この判定によって、連続する停止図柄予告演出の途中で、言い換えれば停止図柄予告の連続回数が設定された回数に至る前に大当りとなることを防止している。S540が否定判定なら(S540:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S540:YES)受信した先読みコマンドの種類が先読みコマンド1か否か判定する(S550)。肯定判定なら(S550:YES)、停止図柄予告フラグ1設定処理を行う(S560)。否定判定なら(S550:NO)受信した先読みコマンドの種類が先読みコマンド2か否か判定する(S570)。肯定判定なら(S570:YES)、停止図柄予告フラグ2設定処理を行う(S580)。S570の否定判定(S570:NO)又はS560、S580の処理の後リターンする。
この処理によって、先読みコマンドの種類、即ち図3のS40で主制御装置50が実行した先読み判定の結果に応じた停止図柄予告フラグの値を設定する。具体的には主制御装置50の先読み判定の結果が大当りであれば、停止図柄予告フラグの値に「1」を設定する処理を行い、先読み判定の結果がハズレでもスーパーリーチ変動であれば、停止図柄予告フラグの値に「2」を設定する処理を行う。先読み判定の結果がハズレでスーパーリーチ変動でもなければ、停止図柄予告フラグの設定は実施されないが、ハズレを示す先読み判定信号(3)がS510の処理によって記憶されるため、サブ統合制御装置53においても全ての保留記憶の当否判定内容が確認可能な構成となっている。
次にS560の停止図柄予告フラグ1設定処理を図8に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、本願発明における停止図柄予告フラグ設定手段と、先読み予告演出フラグ設定手段と、停止図柄設定手段とを含む処理となる。停止図柄予告フラグ1設定処理ではまず図7のS520で抽出した振分乱数1が停止図柄予告フラグ1の設定値か否か判定する(S600)。サブ統合制御装置53が備える振分乱数1は図10の図表に示すようにその総数を50個とし、停止図柄予告フラグ1の設定値は3、7、13、17、23、27、33、37、43、47の10個となる。従って、大当り判定を示す先読みコマンド1をサブ統合制御装置53が受信した場合は、1/5が停止図柄予告フラグ1の設定処理を継続し、少なくとも4/5が停止図柄予告フラグ1を成立させない構成となっている。
同様に、停止図柄予告フラグ2の設定値は5、25の2個となる。従って、ハズレスーパーリーチ判定を示す先読みコマンド2をサブ統合制御装置53が受信した場合は、1/25が停止図柄予告フラグ2の設定処理を継続し、少なくとも24/25が停止図柄予告フラグ2を成立させない構成となっている。
図8に戻り、S600が否定判定なら(S600:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S600:YES)、保留球数カウンタの値が4か否か判定する(S610)。肯定判定なら(S610:YES)、停止図柄予告フラグに「1」を設定し(S620)、予告連続カウンタに4をセットし(S630)、S510で記憶した最も新しい先読みコマンドが示す図柄の種類を参照し(S640)、停止図柄記憶領域に参照した図柄の種類を設定し(S650)リターンする。S640とS650が本願発明における停止図柄設定手段に該当する。予告連続カウンタは、図17(3)に示すように停止図柄予告を実施する連続回数を示すカウンタであり、停止図柄予告を実施する毎にその値がデクリメントされる。
S610が否定判定なら(S610:NO)、保留球数カウンタの値が3か否か判定する(S660)。肯定判定なら(S660:YES)、停止図柄予告フラグに「1」を設定し(S620)、予告連続カウンタに3をセットし(S670)、S510で記憶した最も新しい先読みコマンドが示す図柄の種類を参照し(S640)、停止図柄記憶領域に参照した図柄の種類を設定し(S650)リターンする。S660が否定判定なら(S660:NO)、先読み予告フラグに「1」を設定し(S680)リターンする。
本実施例では、停止図柄予告フラグ設定時に保留球数カウンタの値が3個よりも少ない場合、停止図柄予告演出の連続回数が不足と判断し、連続する停止図柄予告演出とは異なる後述する先読み演出を実施するため先読み予告フラグを設定する。この構成により、サブ統合制御装置53は、先読みコマンドを受信した場合の保留記憶数の数に拘わらず、常に有効な演出を選択することが可能な構成になっている。また、後述するように、先読み予告フラグの値もサブ統合制御装置53が受信する先読みコマンドの種類によって異なる値が設定される構成となっている。従って、S680が本願発明における先読み予告演出フラグ設定手段に該当し、停止図柄予告フラグ設定処理の構成全体が、保留記憶手段の保留記憶数に応じて停止図柄予告フラグ設定手段又は先読み予告演出フラグ設定手段のいずれかを実施する構成となっている。またこの構成は後述する停止図柄予告フラグ2設定処理においても同様となる。
次に図7のS580停止図柄予告フラグ2設定処理を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。この処理も、本願発明における停止図柄予告フラグ設定手段と、先読み予告演出フラグ設定手段と、停止図柄設定手段とを含む処理となる。処理の構成は、図8に示した停止図柄予告フラグ1設定処理と同様となるが停止図柄予告フラグ及び先読み予告演出フラグへ設定する値が異なる。停止図柄予告フラグ2設定処理でもまず図7のS520で抽出した振分乱数1が停止図柄予告フラグ2の設定値か否か判定する(S700)。上述したように1/25の確率で肯定判定になると以降の処理に進み(S700:YES)、否定判定なら(S700:NO)リターンに抜ける。S700が肯定判定なら、保留球数カウンタの値が4か否か判定する(S710)。肯定判定なら(S710:YES)、停止図柄予告フラグに「2」を設定し(S720)、予告連続カウンタに4をセットし(S730)、S510で記憶した最も新しい先読みコマンドが示す図柄の種類を参照し(S740)、停止図柄記憶領域に参照した図柄の種類を設定し(S750)リターンする。S740と750が本願発明における停止図柄設定手段に該当する。
S710が否定判定なら(S710:NO)、保留球数カウンタの値が3か否か判定する(S760)。肯定判定なら(S760:YES)、停止図柄予告フラグに「2」を設定し(S720)、予告連続カウンタに3をセットし(S770)、S510で記憶した最も新しい先読みコマンドが示す図柄の種類を参照し(S740)、停止図柄記憶領域に参照した図柄の種類を設定し(S750)リターンする。S760が否定判定なら(S760:NO)、先読み予告フラグに「2」を設定し(S680)リターンする。
上述したように図8、図9に示した停止図柄予告フラグ(1、2)設定処理は、本願発明における停止図柄予告フラグ設定手段に該当し、停止図柄予告フラグ(1、2)設定処理によって停止図柄予告フラグに先読み判定の結果に応じた値が設定されると、該設定時の保留記憶数を予告連続カウンタに設定する構成となっている。この構成は、停止図柄予告フラグ設定手段は、停止図柄予告フラグ成立時の保留記憶数に応じて、停止図柄予告演出の連続回数を計数する予告連続カウンタを設定する予告連続カウンタ設定手段を含む構成といえる。
次に、サブ統合制御装置53が実行する変動指示信号受信処理を図11に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、主制御装置50から受信した変動指示信号に応じて演出図柄表示装置54bに表示する演出図柄の表示態様を選択してその選択した内容を演出図柄制御装置54aに指示する処理であり、本願発明における停止図柄予告実施手段と、先読み予告演出実施手段と、停止図柄予告フラグ設定手段の一部と、先読み予告演出フラグ設定手段の一部とを含む処理となる。
変動指示信号受信処理を開始すると、主制御装置50から変動指示信号を受信したか否か判定する(S900)。否定判定なら(S900:NO)リターンし、肯定判定なら(S900:YES)振分乱数2を抽出し(S910)、保留球数カウンタのデクリメントを行い(S920)、受信した変動指示信号(抽選結果に応じた図柄および変動パターンの情報)と抽出した振分乱数2の値に応じて、サブ統合制御装置53が記憶する複数種類の変動態様及び演出図柄の中から演出図柄表示装置54bに表示する演出図柄の変動態様と確定表示する図柄の種類を選択する(S930)。
続いて停止図柄予告フラグの値が0より大きいか否か、即ち連続する停止図柄予告演出を実施中(設定中)か否か判定する(S940)。肯定判定なら(S940:YES)、停止図柄予告フラグの値(「1」又は「2」)と、予告連続カウンタの値(1、2、3、4の何れか)と、S650又はS750で設定した停止図柄指示情報とを参照し(S950、S960、S970)、停止図柄予告フラグの値と、予告連続カウンタの値と、停止図柄の種類を基に、停止図柄予告演出として実施する後述する図柄予告パターンを選択し(S980)、S930で選択した確定表示を実施する演出図柄と変動態様に、S980で選択した停止図柄予告演出の図柄予告パターンを組合せ、停止図柄予告演出時の変動態様を設定する(S990)。尚、停止図柄予告演出の図柄予告パターンは、停止図柄予告フラグの値と予告連続カウンタの値に応じて選択可能なテーブルとしてサブ統合制御装置53に記憶されている。
S990に続いては図12のフローチャートに進み、予告連続カウンタのデクリメントを行い(S1000)、予告連続カウンタの値が0か否か判定する(S1010)。肯定判定なら(S1010:YES)、停止図柄予告フラグをクリアし(S1020)、停止図柄指示情報をクリアする(S1030)。S1030又はS1010の否定判定(S1010:NO)に続いては、上記処理によって選択設定された変動態様を演出図柄表示装置54bに表示する指示信号を、演出図柄制御装置54aに送信し(S1040)、リターンに抜ける。
図11に戻り、S940が否定判定なら(S940:NO)、図13のフローチャートに進み、先読み予告演出フラグの値が0よりも大きいか否か判定する(S1100)。肯定判定なら(S1100:YES)、先読み予告演出フラグの値に応じて、後述する内容の先読み演出態様を選択し(S1110)、S930で選択した確定表示を実施する演出図柄と変動態様に、S1110で選択した先読み演出態様を組合せた変動態様を設定し(S1120)、先読み予告演出フラグの値をクリアし(S1130)、S1040に進む。
以上が、サブ統合制御装置53が実行する変動指示信号受信処理となる。S940の判定からS990までが本願発明における停止図柄予告実施手段に該当し、S1100の判定からS1130までが本願発明における先読み予告演出実施手段に該当し、S1000からS1020までが停止図柄予告フラグ設定手段の一部、S1130が先読み予告演出フラグ設定手段の一部に該当する処理となる。
S1000からS1020までの停止図柄予告フラグ設定手段の一部では、図8、図9を用いて説明した予告連続カウンタ設定処理(S630、S670、S730、S770)によって設定したカウンタ値の減算処理(S1000)と、該減算処理によって減算後のカウンタ値が所定値(本実施例では0)となることを条件に停止図柄予告フラグのフラグ値をクリアする処理(S1010、S1020)を行う構成となっている。従って、停止図柄予告フラグ設定手段には、停止図柄予告演出の実施回数を計数する予告実施カウンタと、停止図柄予告フラグ設定時に保留記憶手段が記憶する保留記憶の数と同一値を設定する予告実施回数設定手段(S630、S670、S730、S770)と、該予告実施回数設定手段の実施後に変動指示信号を受信すると予告実施カウンタの値を減算する演算手段(S1000)と、該演算手段による演算後の値が所定値となることを条件に停止予告フラグの値をクリアする停止図柄予告フラグクリア手段(S1010、S1020)と、を含む構成となる。
また、S1130の先読み予告演出フラグ設定手段の一部では、先読み演出の実施を設定したことに応じて先読み予告フラグ(先読み予告演出フラグ)のフラグ値をクリアする処理を行っている。
次に、図14、15、16を用いて、S990の設定に応じて演出図柄表示装置54bで連続して実施する停止図柄予告演出の演出態様(図柄予告パターン)の例を連続演出の流れに沿って説明する。図14(1)aは、停止図柄予告フラグが成立(フラグ値に「1」又は「2」がセット)し、予告連続カウンタの値に「4」又は「3」がセットされた停止図柄予告フラグ設定後の1回目の変動開始時を示す表示態様例となる。尚、停止図柄予告フラグの成立に応じて停止図柄指示情報には数字の5を示す内容が記憶されている。
この場合、複数回の変動表示に亘って連続して実施される停止図柄予告演出の1回目の予告演出として、大当りとなる期待度の最も低い図柄停止パターンを実施する。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する左図柄に被さるように停止図柄指定情報が示す「5」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。これにより、以後の変動表示において引き続き連続して停止図柄予告が実施されることを示唆する演出となっている。
図14(1)bは、1回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示のハズレを示す確定図柄の表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示すハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「211」を確定表示図柄として表示。この場合、停止図柄予告として表示した左図柄の「5」は、大当りとなる期待度が最も高い最後の演出時に表示される確定図柄を暗示するため「211」との関係は見られないが、変動指示信号受信時に抽出した振分乱数2の値によっては左図柄の確定表示が「5」となる場合もある。
図14(2)aは、連続した2回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となる。この場合、連続した2回目の予告演出として、停止図柄予告が連続したことを示唆する程度に留めた期待度の低い表示演出を実施する。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する右図柄に被さるように停止図柄指定情報が示す「5」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。尚、(1)aと順番を逆にして表示してもよい。
図14(2)bは、2回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示のハズレを示す確定図柄の表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示すハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「628」を確定表示図柄として表示。この場合、停止図柄予告として表示した右図柄の「5」は、大当りとなる期待度が最も高い最後の演出時に表示される確定図柄を暗示するため「628」との関係は見られないが、変動指示信号受信時に抽出した振分乱数2の値によっては右図柄の確定表示が「5」となる場合もある。
図15(3)a1は、連続した3回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となり、停止図柄予告フラグの値が「1」「2」のどちらの場合も出現する図柄停止パターンとなる。この場合、停止図柄予告演出が連続すると最終演出時の変動表示結果がリーチ以上となることを示唆する演出となる。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する左図柄と右図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる2個の「5」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。この場合に表示する2個の「5」も、停止図柄指示情報が示す内容となる。
尚、図15(3)a1が連続する3回目の停止図柄予告演出で且つ変動開始処理時の連続予告カウンタが「1」だった場合、即ち連続する停止図柄予告演出の最後の演出だった場合は、確定表示は、停止図柄予告フラグの値が「1」ならば図16(4)b2(大当り報知)を表示し、停止図柄予告フラグの値が「2」ならば図16(4)b1(リーチ態様後のハズレ報知)を表示する。
図15(3)a2は、(3)a1と同様に、3回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となり、停止図柄予告フラグの値が「1」の場合に限り出現する図柄停止パターンとなる。この場合には、すでに左図柄に「5」の停止を予告(図14(2)a)しているため、最終演出時の変動表示の結果が大当りを暗示する演出となる。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する右図柄と中図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる2個の「5」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。この場合も、表示する2個の「5」は停止図柄指示情報が示す内容となり、高速変動を開始時に左図柄と中図柄に「5」が被さるように表示するパターンの場合もある。
尚、図15(3)a2が連続する3回目の停止図柄予告演出で且つ変動開始処理時の連続予告カウンタが「1」だった場合、即ち連続する停止図柄予告演出の最後の演出だった場合は、確定表示は、図16(4)b2(大当り報知)を表示する。
図15(3)bは、3回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示の確定図柄表示時を示す表示態様例となる(3回目が停止図柄停止予告演出の最終演出ではない場合)。例では、受信した変動指示信号が示すハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「374」を確定表示図柄として表示。この場合も、停止図柄予告として表示した右、中図柄の「5」は、大当りとなる期待度が最も高い最後の演出時に表示される確定図柄を暗示するため「374」との関係は見られないが、変動指示信号受信時に抽出した振分乱数2の値によっては左・右・中図柄の何れかの確定表示が「5」となる場合がある。
図16(4)a1は、4回目(連続予告カウンタ「1」)の停止図柄予告演出、即ち連続する停止図柄予告演出の最終の表示態様例となり、停止図柄予告フラグの値が「1」「2」のどちらの場合も出現する図柄停止パターンとなる。この場合、当該変動において抽選結果がリーチ以上となることを示唆する演出となる。具体的な表示態様は、図15(3)a1と共通の内容となり、この場合に表示する2個の「5」も、停止図柄指示情報が示す内容となる。
図16(4)a2も、4回目(連続予告カウンタ「1」)となる最後の停止図柄予告演出の表示態様例となり、停止図柄予告フラグの値が「1」の場合に限り出現する図柄停止パターンとなる。この場合は、連続する停止図柄予告演出の最終段階として、当該変動での大当りを示唆する演出となる。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する左図柄と右図柄と中図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる3個の「5」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。この場合も、表示する3個の「5」は停止図柄指示情報が示す内容となる。
図16(4)b1は、停止図柄予告フラグが「2」で4回目の停止図柄予告演出が実施された場合の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示すスーパーリーチとなるハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「515」を確定表示図柄として表示するが、このリーチ図柄「5」は、先読みコマンド2の受信に応じて設定された停止図柄指定情報が示す内容と共通の図柄となっている。
図16(4)b2は、停止図柄予告フラグが「1」で4回目の停止図柄予告演出が実施された場合の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示す大当りとなる図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「555」を確定表示図柄として表示するが、この大当り図柄「5」は、先読みコマンド1の受信に応じて設定された停止図柄指定情報が示す内容と共通の図柄となっている
次に、先読み予告フラグの成立に応じて演出図柄表示装置54bで実施される、先読み予告演出の表示態様を図18を用いて説明する。図18(1)は、先読み予告フラグの値が「1」の時に実施される場合がある先読み予告演出の表示態様となる。この場合、左、中、右図柄が変動を開始すると、画面いっぱいのキャラクタ(達吉)を演出図柄の変動表示が視認可能な状態で約1.0秒間表示する。この先読み予告演出が実施されたことによって保留記憶の中に大当りが含まれることを告知する予告となる。
図18(2)は、先読み予告フラグの値が「1」「2」の時に実施される先読み予告演出の表示態様となる。この場合、左、中、右図柄が変動を開始すると、画面左上と画面右上にキャラクタ(達吉)を一体ずつ約1.0秒間表示する。この先読み予告演出が実施されたことによって保留記憶の中に少なくともリーチ以上(大当りを含む)の結果となるものを含むことを告知する予告となる。
次に実施例2について説明する。本実施例に於いて遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通となる。従って、重複する部分の説明は割愛する。
本実施例は、請求項3の内容を実施する構成となり、変動指示信号の受信時に停止図柄予告を実施する場合、停止図柄予告フラグの成立時に設定した停止図柄指示情報を参照し、参照した図柄が確率変動(確変)を示唆するものであれば、停止図柄予告の表示態様として図柄「7」(遊技者が最も確率変動をイメージする図柄)を選択する構成となる。この図柄「7」は、本願発明における高確率遊技状態を暗示する所定の表示態様に該当する。
本実施例が実施例1と異なる部分は、サブ統合制御装置53が実施する変動指示信号受信処理の一部と、停止図柄予告演出の表示態様となる。その他の説明は実施例1を援用する。
本実施例においてサブ統合制御装置53が実施する変動指示信号受信処理2を図19を用いて説明する。変動指示信号受信処理2の開始からS1240までの判定処理は、実施例1の変動指示信号受信処理と共通であるため援用とし、S1240が肯定判定なら(S1240:YES)、停止図柄予告フラグの値が「1」か否か判定する(S1250)。肯定判定なら(S1250:YES)、予告連続カウンタの値(1、2、3、4の何れか)と、S650で設定した停止図柄指示情報を参照し(S1260、S1270)、参照した停止図柄指示情報が大当り遊技終了後に確変状態を設定する図柄の種類を示すか否か判定する(S1280)。
S1280が肯定判定なら(S1280:YES)、確率変動を示唆する表示態様を用いて停止図柄予告演出を実施するために、確変専用停止図柄として「図柄7」を選択する(S1290)。S1280が否定判定なら(S1280:NO)、S1270の停止図柄指示情報の参照に応じて確変図柄以外の停止図柄を選択する(S1300)。
S1290又はS1300に続いては、停止図柄予告フラグの値「1」と、S1260で参照した予告連続カウンタの値と、S1290又はS1300で選択した停止図柄を基に、停止図柄予告演出として実施する図柄予告パターンを選択し(S1330)、S1230で選択した確定表示を実施する演出図柄と変動態様に、S1330で選択した停止図柄予告演出の図柄予告パターンを組合せ、停止図柄予告演出時の変動態様を設定する(S1340)。
S1250が否定判定なら(S1250:NO)、予告連続カウンタの値(1、2、3、4の何れか)と、S750で設定した停止図柄指示情報を参照し(S1260、S1270)、参照した停止図柄指示情報のリーチ図柄が大当り遊技終了後に確変状態を設定する図柄の種類を示すか否か判定する(S1310)。
S1310が肯定判定なら(S1310:YES)、確変専用停止図柄として「図柄7」を選択する(S1290)。S1310が否定判定なら(S1310:NO)、S1270の停止図柄指示情報の参照に応じて確変図柄以外の停止図柄を選択する(S1320)。
S1290又はS1320に続いては、停止図柄予告フラグの値「2」と、S1260で参照した予告連続カウンタの値と、S1290又はS1320で選択した停止図柄を基に、停止図柄予告演出として実施する図柄予告パターンを選択し(S1330)、S1230で選択した確定表示を実施する演出図柄と変動態様に、S1330で選択した停止図柄予告演出の図柄予告パターンを組合せ、停止図柄予告演出時の変動態様を設定する(S1340)。
S1340に続いては、実施例1で説明した図12に示す処理を実行し、S1240の否定判定(S1240:NO)に続いては、実施例1で説明した図13に示す処理を実行する。
上記した変動指示信号受信処理2によって、先読みコマンド1又は2の受信を基に停止図柄予告演出を実施する場合、該先読みコマンド1又は2に含まれる図柄の種類の情報が確率変動図柄(その時柄で大当りになった場合は大当り遊技終了に確率変動状態となる図柄)を示す場合は、停止図柄予告演出で表示する停止図柄は「図柄7」のみとなる。
次に、図20、21を用いて、実施例2において停止図柄予告フラグの値が「1」の場合にS1340の設定に応じて演出図柄表示装置54bで連続して実施する停止図柄予告演出の演出態様(図柄予告パターン)の例を連続演出の流れに沿って説明する。停止図柄予告フラグの値が「2」の場合も、停止図柄指示情報が示す図柄の種類が確変図柄を示すなら、停止図柄予告フラグの値が「1」の時と同様の停止図柄予告演出を行うが、大当り確定を示唆する停止図柄の組合せ表示、又は連続して実施したことにより結果的に大当りを示唆(例えば、右図柄と左図柄に「7」を表示した停止図柄予告の後に、右図柄と中図柄に「7」を表示する停止図柄予告を実施)する表示は実施例1の場合と同様に実施しない。
図20(1)aは、停止図柄予告フラグが成立(フラグ値に「1」)し、予告連続カウンタの値に「4」がセットされた場合、即ち停止図柄予告フラグ設定後の1回目の変動開始時を示す表示態様例となる。尚、停止図柄予告フラグの成立に応じて停止図柄指示情報には実施例1と同様に数字の「5」を示す内容が記憶されており、「5」は確率変動図柄である。
この場合も、複数回の変動表示に亘って連続して実施される停止図柄予告演出の1回目の予告演出として、大当りとなる期待度の最も低い図柄停止パターンを実施するが、停止図柄予告として表示する停止図柄は停止図柄指示情報が示す「5」ではなく、S1290で選択した遊技者に確率変動を最も暗示する「7」となる。具体的な表示内容は、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する左図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる確率変動を暗示する「7」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。これにより、「7」の表示によって確率変動を暗示させるが、表示個数が1個のため連続した停止図柄予告を開始したことを示唆する程度に留めた演出となる。
図20(1)bは、1回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示すハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「211」を確定表示図柄として表示。この場合、停止図柄予告として表示した左図柄の「7」とは異なる確定表示図柄となるが、変動指示信号受信時に抽出した振分乱数2の値によっては左図柄の確定表示が「7」となる場合もある。
図20(2)aは、連続した2回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となる。この場合、連続した2回目の予告演出として、停止図柄予告が連続したことを示唆する程度に留めた期待度の低い表示演出を実施する。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する右図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる確率変動を暗示する「7」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。尚、(1)aと順番を逆にして表示してもよい。
図20(2)bは、2回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示すハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「628」を確定表示図柄として表示。この場合、停止図柄予告として表示した右図柄の「7」とは異なる確定表示図柄となるが、変動指示信号受信時に抽出した振分乱数2の値によっては右図柄の確定表示が「7」となる場合もある。
図21(3)aは、連続した3回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となる。この場合、停止図柄予告演出が連続すると最終演出にあたる変動表示の結果がリーチ以上となることを示唆する演出となる。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する左図柄と右図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる確率変動を暗示する「7」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。このパターンの停止図柄予告演出によって遊技者はさらに確率変動となる大当りを期待する表示となる。
図21(3)bは、3回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示すハズレ図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した「374」を確定表示図柄として表示。この場合、停止図柄予告として表示した左・右図柄の「7」とは異なる確定表示図柄となるが、変動指示信号受信時に抽出した振分乱数2の値によっては左・右・中図柄の何れかの確定表示が「7」となる場合もある。
図21(4)aは、4回目の停止図柄予告演出、即ち連続する停止図柄予告演出の最後の表示態様例となる。この場合は、連続する停止図柄予告演出の最終段階として、当該変動での確変大当りを示唆する演出となる。具体的には、左、右、中の3個の図柄が高速変動を開始すると、高速変動する左図柄と右図柄と中図柄に被さるように停止図柄予告演出の表示態様となる確率変動を暗示する「7」を半透明(図柄の変動状態が確認可能)で約1.0秒間表示する。
図21(4)bは、4回目の停止図柄予告演出が実施された場合の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。例では、受信した変動指示信号が示す大当りとなる図柄情報に応じてサブ統合制御装置53が選択した確変図柄である「555」を確定表示図柄として表示するが、この確変大当り図柄「5」は、先読みコマンド1の受信に応じて設定された停止図柄指定情報が示す内容と共通となる。
次に実施例3について説明する。本実施例に於いて遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通となる。従って、重複する部分の説明は割愛する。
本実施例は、請求項4の内容を実施する構成となり、停止図柄予告演出の実施中に表示するハズレ報知となる確定表示の内容を、停止図柄指定情報を基にして選択決定する構成となる。
本実施例が実施例2と異なる部分は、サブ統合制御装置53が実施する変動指示信号受信処理2の一部と、停止図柄予告演出の表示態様となる。従って、以下にその説明を記し、他の説明は実施例1、2を援用する。
変動指示信号受信処理3は、図19を用いて説明した処理と、S1240の否定判定から続く図13の処理が同一内容となり、S1340から続く図12の処理において、S1010の否定判定からS1040の処理の間に、停止図柄指示情報を参照してS1230で選択したハズレ確定図柄の差換え処理を実施する構成となる。以下に、図12とは異なる部分を図22を用いて説明し、同一内容部分については援用とする。
S1340から続く図22では、図12と同様に予告連続カウンタのデクリメント(S1400)の後、予告連続カウンタの値が0か否か判定する(S1410)。肯定判定(S1410:YES)から続く処理は図12と同一のため援用とし、S1410が否定判定なら(S1410:NO)、先読みコマンド1又は2の受信に応じてS650又はS750で設定した停止図柄指示情報を参照して図柄の種類を確認し(S1440)、同一ルーチンのS1330で選択した図柄停止パターンを参照して停止図柄予告として図柄が停止する位置を確認する(S1450)。次に、確認した二つの内容に応じて差換え用のハズレ図柄を設定し(S1460)、この設定した内容をS1230で選択した確定表示図柄と差換える処理を行い(S1470)、図12のS1040と同一処理となるS1480に進む。
上記したS1440かS1470までの処理は、予告カウンタの値が0より大きい場合、即ち停止図柄予告演出を連続して実施する期間に、主制御装置50からの変動指示信号に応じて選択したハズレを報知する確定図柄を、停止図柄予告用に記憶した停止図柄指示情報と図柄停止パターン(停止図柄予告を実施する図柄停止位置)とを参照して差換える処理となる。
これは例えば、S650又はS750で設定された停止図柄指定情報の図柄の種類が「5」で、S1330で選択された図柄停止パターンの図柄停止位置が「左図柄のみ」だった場合、左図柄のみに「5」を表示するハズレ図柄を設定し、既に設定済のハズレ確定図柄と差換える処理となる。既に選択済みのハズレ図柄の左図柄のみを「5」に差換える構成も考えられるが、その場合、差換えを行わない右、中図柄に「5」が表示されないか否か確認し、「5」があれば他の図柄に差換える処理を行う。
次に、図23、24を用いて、実施例3において停止図柄予告フラグの値が「1」に設定され、図20、21で説明した内容と同一の停止図柄予告演出を実施した場合に、ハズレを報知する確定図柄がどのような確定図柄に差換えられるかを示す演出例を、連続演出の流れに沿って説明する。尚、停止図柄予告フラグの値が「2」の場合も、ハズレを報知する確定図柄は同様に差換えられる。
図23(1)aは、停止図柄予告フラグ設定後の1回目の変動開始時を示す表示態様例となり、演出内容は、図20(1)aと同一である。
図23(1)bは、1回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示のハズレ報知の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。このときに表示するハズレ図柄の組合せ「520」は、S1460、S1470で、停止図柄指示情報が示す「5」と、選択した図柄停止パターンの図柄停止位置(左図柄)とに応じて、左図柄のみに「5」を表示するように差換えられたハズレ図柄である。このハズレ図柄は、左図柄に確変図柄である「5」を表示させることによって、停止図柄予告で左図柄に確変大当りを暗示させる「7」が表示されたことに応じる内容となっている。
図23(2)aは、連続した2回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となり、演出内容は、図20(2)aと同一である。
図23(2)bは、2回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示のハズレ報知の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。このときに表示するハズレ図柄の組合せ「385」は、S1460、S1470で、停止図柄指示情報が示す「5」と、選択した図柄停止パターンの図柄停止位置(右図柄)とに応じて、右図柄のみに「5」を表示するように差換えられたハズレ図柄である。このハズレ図柄は、右図柄に確変図柄である「5」を表示させることによって、停止図柄予告で右図柄に確変大当りを暗示させる「7」が表示されたことに応じる内容となっている。
図24(3)aは、連続した3回目の停止図柄予告演出を示す表示態様例となり、演出内容は、図21(3)aと同一である。
図24(3)bは、3回目の停止図柄予告演出が実施された変動表示のハズレ報知の確定図柄表示時を示す表示態様例となる。このときに表示するハズレ図柄の組合せ「595」は、S1460、S1470で、停止図柄指示情報が示す「5」と、選択した図柄停止パターンの図柄停止位置(右、左図柄)とに応じて、右図柄と左図柄に「5」を表示するように差換えられたハズレ図柄である。このハズレ図柄は、右図柄と左図柄に確変図柄である「5」を表示させリーチ態様とすることによって、停止図柄予告で確変大当りを暗示させる「7」がリーチ態様で表示されたことに応じる内容となっている。
図24(4)aは、4回目の停止図柄予告演出、即ち連続する停止図柄予告演出の最後の表示態様例となり、演出内容は、図21(4)aと同一である。
図24(4)bは、4回目の停止図柄予告演出が実施された場合の確定図柄表示時を示す表示態様例となり、演出内容は、図21(4)bと同一となる。
このように、連続した停止図柄予告の実施時に表示されるハズレ確定図柄に、最も大当りの期待が大きくなる最後の停止図柄予告実施時に確定表示される大当り図柄又はリーチ図柄の一部を、停止図柄指示情報を基にして表示することで、個々の停止図柄予告と確定表示図柄の関係を保持したうえで、大当りの期待度を徐々に増幅させる演出の連続性を更に明確にする効果を発揮する。
本実施例では、停止図柄予告が実施された場合のハズレとなる確定表示図柄に、停止図柄指示情報が示す図柄を用いたが、該図柄が確率変動図柄(例えば実施例1、2、3で示した「5」)の場合、ハズレとなる確定表示図柄に停止図柄予告の態様とした「7」を使用する構成も考えられる。この構成とする場合、図22のS1410の否定判定に続く処理を、図25に示す構成とすることで実施可能となる。
具体的には、図25に示すように、予告連続カウンタの値が0でなければ(S1510:NO)、停止図柄指示情報の図柄が確変を示す図柄か否か判定し(S1540)、肯定判定なら(S1540:YES)停止図柄予告に対応したハズレ確定表示用の図柄に、確変専用図柄として「7」を選択する(S1550)。否定判定なら(S1540:NO)、停止図柄指示情報が示す図柄を停止図柄予告に対応したハズレ確定表示用の図柄として選択する(S1560)。S1550又はS1560に続くS1570以降の処理は、図22のS1450以降の処理と同一であるため援用する。
以上が実施例の説明となる。実施例1、2、3ともに停止図柄予告を開始すると、複数回の変動表示に亘って大当りの期待できる最終変動表示がどの図柄で停止するかを報知する演出を実施するが、実施例2、3では、該大当りの期待できる変動表示の停止図柄が確率変動図柄か否かまで把握した上で、それに応じた停止図柄態様で連続した停止図柄予告を実施することが可能な構成となっている。
更に、実施例3では、大当りの期待できる変動以前に表示される毎回のハズレ確定図柄も、大当りの期待できる変動表示の停止図柄に応じた表示することが可能な構成となっている。