JP5623378B2 - ジェットキャッチャおよび該キャッチャを備えたジェット加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、ウォータージェットまたはアブレシブウォータージェットによる加工作業時に、被加工物を貫通したジェットを受け止めるためのジェットキャッチャ及びこのジェットキャッチャを備えたジェット加工機に関するものである。
現在、三次元形状の被加工物を超高圧のアブレシブジェットで加工する際には、アブレシブジェットの噴射・停止時の反力が大きく、ジェット自体の破壊力も大きいため、図4に示すようなロボットと組み合わせた加工機10が採用されている。このようなアブレシブウォータージェット加工機では、ロボットアームの先端11にアブレシブウォータージェットを噴射するノズル装置13を備えており、ロボットアームの駆動制御により被加工物Wに対するノズル装置13の位置制御を行うことができる。
また、ノズル装置は、アブレシブヘッド内にてウォーターノズルから噴射される超高圧水と研磨材(アブレシブ)とを混合し、アブレシブウォータージェットとして先端のアブレシブノズルから噴射するものであり、通常、オンオフ自動バルブによってウォーターノズルからの超高圧水の噴射(オン)・停止(オフ)、即ちアブレシブウォータージェットの噴射・停止が制御される。
このようなアブレシブウォータージェット加工機は、ノズル装置13の対向位置に、被加工物Wを貫通したジェットに対する緩衝器やジェットを受け入れるジェットカップ、ジェットキャッチャ20が一定の間隔で治具12によりロボットアーム先端11に固定されており、ノズル装置13と同期移動することにより、常に被加工物Wのジェット貫通後や加工時以外で噴射されたジェットが受け止められる(例えば、特許文献1〜2参照。)。
ジェットキャッチャとしては、略筒状の部材からなり、該部材がアブレシブノズルと同軸上に固定され、被加工物を貫通したジェットを内部に受け入れ、そのジェットが部材底部に衝突することによりジェット自体の勢いを減衰させるものが一般的である。衝突後のアブレシブ液体は排出口から外部に排出される。
特開平4−244399号公報 実用新案登録番号第2601530号公報 特開2011−84138号公報
上記のようなジェットキャッチャは、通常、超硬合金製であるが、開口部から導入されたジェットが衝突する底面部は、アブレシブを含むジェットの流体エネルギーを機械的衝撃力として受け止め続けるため、ジェットキャッチャの使用時間の経過と共に損傷する。キャッチャの底部分はある程度の部材厚みを備えているが、損傷部では穿孔が進み、最終的にはその底部の部材を貫通することがある。しかしながら、いつアブレシブジェットが該底部材を貫通してしまうのかわからないため、近くにいる人間に貫通後のジェットが当たって危害を与える危険性があった。
これを防ぐには、実際はまだ使用可能時間が充分残っているとしても、穿孔が底部材の後端側に進む前に早めに底部材あるいはキャッチャ自体を交換するしかなかった。このため、従来のジェットキャッチャは、部材等の交換頻度が高いと共に部材の無駄も避けられず、コスト高を招くことにもなっている。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、ジェットキャッチャの底部材が貫通する前の好適な交換時期を容易に判断できると共に、従来より長期に亘って無駄なく安全に使用できるアブレシブジェットキャッチャを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るジェットキャッチャは、ノズル装置から噴射されたジェットを受け止めるためのジェットキャッチャにおいて、
一端側が開口となる内部空間を同軸上に備えた略筒状部材からなり、
該筒状部材は、前記内部空間を前記開口と対向する他端側で閉塞して該開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底面と、底面に衝突した後のジェットを内部空間から外部へ排出する排出口とを有すると共に、該底面から筒状部材後端部に亘る底部分に予め定められた肉厚を備えており、
前記底部分には、前記筒状部材後端部付近の予め定められた位置に、前記筒状部材の中心軸と交差する方向に沿って穿設されたジェット検知用通路を備え
該ジェット検知用通路は、少なくともその一端が筒状部材の外に開放され、前記底部分を前記底面から穿孔して該検知用通路に達したジェットが外側へ放出される開口備えているものである。
請求項2に記載の発明に係るジェットキャッチャは、請求項1に記載のジェットキャッチャにおいて、前記筒状部材は、両端が開放された略筒状の本体部材と、該本体部材の他端部に装着されて一端側の開口との間に内部空間を形成すると共に前記開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底部材と、を備え、
前記本体部材は、前記底部材に衝突した後のジェットを前記内部空間から外部へ排出する排出口を有し、
前記底部材は、その後端部付近の予め定められた位置に、前記本体部材の中心軸と交差する方向に沿って穿設され、少なくともその一端が筒状部材の外に開放される開口を有するジェット検知用通路を有するものである。
請求項3に記載の発明に係るジェットキャッチャは、請求項1又は2に記載のジェットキャッチャにおいて、前記筒状部材は、前記本体部材の一端部に装着されて前記ジェットを外側開口から受け入れて本体部材の内部空間へ導入する貫通路を本体部材と同軸上に設けた導入側部材を更に備え、
前記導入側部材の貫通路は、前記外側開口の口径が前記内部空間に露呈する内側開口の口径より大きく、前記外側開口から本体部材内側に向かって連続的に縮径するテーパ領域を有するものである。
請求項4に記載の発明に係るジェットキャッチャは、請求項1〜3の何れか1項に記載のジェットキャッチャにおいて、前記検知用通路の開口から排出される霧状ジェットを検知するセンサ装置をさらに備えていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明に係る加工機は、前記請求項1〜4の何れか1項に記載のジェットキャッチャが、加工用ジェットを噴射するノズルと対向すると共に該ノズルの中心軸延長上に前記内部空間を位置付けて、前記ノズルから予め定められた一定間隔で備え付けられていることを特徴とするものである。
本発明のジェットキャッチャにおいては、底部の部材後端部付近の予め定められた位置にジェットの噴射軸と合致する筒状部材の中心軸と交差する方向に沿って、少なくとも一端が部材外に開放される開口を有するジェット検知用通路を備えることにより、被加工物を貫通したジェットを受け止め続けて底部に生じる穿孔が進んでも、ジェットはまず該検知用通路に達して該通路を経て霧状のジェットとなって通路開口から外側へ放出されるため、該放出を確認した時点でノズルからのアブレシブウォータージェットの噴射を停止することができ、また該時点から底部の部材後端部まで穿孔が更に進んで完全に底部を貫通するまでの間に、付近にいる人間が退避することができる。
従って、底部の部材後端部から検知用通路までの前記中心軸方向距離が、停止余裕又は退避余裕に相当し、該検知用通路に穿孔が達するまで充分部材を使用することができると共に、部材の交換頻度も従来より低減できるため、部材やコストの無駄を省け、従来より安全で効率的なアブレシブウォータージェット加工が可能となるという効果がある。
本発明の第1の実施例によるジェットキャッチャの概略構成図であり、(a)は側面縦断面図、(b)は正面縦断面図である。 図1のジェットキャッチャをアブレシブウォータージェット加工機ロボットアーム先端に備え付けた状態を示す概略部分構成図である。 本発明の第2の実施例によるジェットキャッチャの概略構成を示す側面縦断面図である。 アブレシブウォータージェット加工機の一例を示す概略構成図である。
本発明のジェットキャッチャは、一端側が開口となる内部空間を備えた略筒状部材からなり、該筒状部材に、前記内部空間を開口と対向する他端側で閉塞するとともに該開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底面を備え、前記開口から内部空間を経て底面に衝突したジェットが、その衝突により流体エネルギーの損失で機械的衝撃力が減衰した状態で前記内部空間から排出口を通って外部へ排出されるものであり、該底面から筒状部材後端部に亘って予め定められた肉厚を備えた底部分の、筒状部材後端部付近の予め定められた位置に、筒状部材の中心軸と交差する方向に沿って穿設され、少なくともその一端が筒状部材の外に開放される開口を有するジェット検知用通路を備えているものである。
従って、本発明においては、ジェットを噴射するノズルと同軸上に設置されたジェットキャッチャが被加工物を貫通したジェットを受け続けた場合、該ジェットキャッチャの底部分にその衝突面の損傷から穿孔が進んでも、該穿孔はまずジェット噴射軸と交差する方向に沿って形成されたジェット検知用通路に達し、この穿孔を通ったジェットは前記検知用通路を経て該通路の開口から底部分の外側に霧状のジェットとして放出される。この放出されるジェットは、検知用通路内での内壁との衝突・反射、摩擦により機械的衝撃力が緩和されて霧状となったものであるため、付近の人間に何ら危害を加えることはない。
即ち、霧状のジェットが確認された時点で、底部分は部材後端部付近まで穿孔が進んだことが判断でき、直ちにノズルからのジェット噴射を停止すれば、ジェットが完全に底部分を貫通するのを防ぐことができる。また、前記霧状ジェットの放出が確認された時点で噴射軸延長線上近傍にいる人間が移動すれば、後端部までの残りの距離を穿孔が進んで完全な貫通が生じるまでに安全に退避できる。
よって、実際の底部分のジェット検知用通路を形成する位置は、部材後端部からの噴射軸方向距離が、検知用通路に達したジェットによる穿孔がその距離を進むのに、ノズルからの噴射を停止したり、周辺の人間が退避するのに充分な時間、即ち停止余裕又は退避余裕に相当する時間を、例えば数十秒〜数分だけ確保できる距離とすればよい。これは、アブレシブウォータージェットの噴射条件に応じて、たとえば底部分の素材をジェットの穿孔が進む速度から適宜設定することができる。
以上のように、本発明のジェットキャッチャによれば、底部分は、穿孔貫通するまでにノズルからの噴射停止動作、又は退避に必要な時間相当分の厚さだけを有しているので、まだ充分使用できる状態で部材が交換されることはなくなり、その交換頻度や材料の無駄が省かれ、その分、コストも低減できる。
なお、本発明で云うジェットとは、ウォータージェットおよびアブレシブウォータージェットのいずれかに限定されるものではない。また本発明のジェット検知用通路においては、霧状ジェットの放出が確認できる開口を少なくとも一つ有していれば充分であるが、前記検知用通路を貫通状態で形成することにより、その両端が部材外に開放される2つの開口を有する構成としても良い。この場合、2箇所で同時に前記霧状ジェットが放出されるため、その目視による認知がより早く、確実になされる点で好ましい。
また、底部分に形成されるジェット検知用通路は、底部材に生じる穿孔の中心が必ずしも筒状部材の中心軸に重なって進行するとは限らないことから、該中心軸からずれた穿孔に対しても検知用通路が連通されるように前記中心軸に対して直交する平面方向に充分な幅を持たせたることが望まれる。例えば、断面形状が長孔状となる幅広の検知用通路を1本形成する構成が最も簡便である。また、相対的に断面積の小さい複数の通路を互いに近接して並設する構成としてもよい。この場合、全体で実質的に1本の幅広型通路と同様に前記中心軸とずれた穿孔に対応できる。
また、本発明の筒状本体は、一部材のみで構成することもできるが、これに限らず、別体の部材を組み合わせて構成するものとしてもよい。例えば、底部分をその上方部分と別体の部材で形成し、底部材のみを交換可能とする構成が考えられる。
即ち、筒状部材を、両端が開放された略筒状の本体部材と、該本体部材の他端部に装着されて一端側の開口との間に内部空間を形成すると共に前記開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底部材と、を備えたものとし、本体部材には、底部材に衝突した後のジェットを内部空間から外部へ排出する排出口を設け、底部材の後端部付近の予め定められた位置に、本体部材の中心軸と交差する方向に沿って穿設され、少なくともその一端が部材の外に開放される開口を有するジェット検知用通路を設ける構成が挙げられる。この構成においては、該検知用通路に穿孔が達するまで充分に使用された底部材のみを交換して、筒状本体は引き続き使用可能であるため、より部材の無駄が省かれ、作業効率も向上する。
さらに、ジェットを受け入れる開口部分も別部材の導入側部材とすることにより、ジェットキャッチャを、基本的に筒状本体部材と底部材との3部材構成としてもよい。この導入側部材は、本体部材の一端部に装着されてジェットを外側開口から受け入れて本体部材内に導入する貫通路を本体部材と同軸上に備えたものとする。この場合、外側開口から導入されたジェットは、導入側部材と本体部材の他端部に装着された底部材との間の内部空間を経て底部材に衝突し、その衝突により流体エネルギーの損失で機械的衝撃力が減衰した状態で内部空間から排出口を通って外部へ排出される。
導入側部材は、そのアブレシブウォータージェットを導入する貫通路が、外側開口の口径を内部空間に露呈する内側開口の口径より大きくし、外側開口から本体部材内側に向かって連続的に縮径するテーパ領域を有するという、いわゆる漏斗状形態であるため、ジェットは、口径の大きい外側開口から本体部材内に導入されやすく、導入後は外側に跳ね返り難い。
この導入側部材も、部材に損傷等の不都合が生じれば、当該部材のみを交換すれば済む。さらに、外側開口や内側開口の口径、テーパ角度、貫通路長などが異なる種々のものを選択可能に用意しておけば、実際の加工条件に応じて最適な導入側部材を採用することができる。特に切り遅れによりジェットが貫通路の中心軸から逸れて開口周辺部への直撃が頻発する加工の場合には、損傷も激しくなるが、導入側部材のみを交換することにより部材の無駄が省ける。
なお、検知用通路の開口からの霧状ジェットの放出の検知確認は、目視でも行えるが、各種センサ装置を利用し、感知部を検知用通路の開口付近に設定して自動的に検知を警告できる構成としてもよい。例えば、気体・液体の双方に対応可能な圧力センサにより霧状ジェットの圧力を検知したり、また漏液検知センサや水検知センサで霧状ジェットの水分を検知する構成が挙げられるが、ジェットキャッチャはアブレシブジェットと同期移動するもので、キャッチャ自身が小型・軽量であることが好まれることから、センサ装置もできるだけ小型・軽量のものが望ましい。
以上の構成を備えた本発明のジェットキャッチャをアブレシブウォータージェット加工機に備え付けることによって、安全で効率的な作業環境が実現する。この加工機への設置は、ジェットキャッチャがアブレシブウォータージェットを噴射するアブレシブノズルと同期して移動しながら、被加工物を貫通した後のアブレシブウォータージェットを常に受け止めるように、ジェットキャッチャをアブレシブノズルとの相対的位置が一定間隔を設けて維持されるように固定する。
即ち、ジェットキャッチャを、アブレシブノズルと対向してアブレシブウォータージェットの噴射軸上に本体部材の中心軸が重なる位置に、アブレシブノズルから予め定められた一定間隔で備え付ける。例えば、従来と同様に、アブレシブノズルを含むノズル装置が装着されているロボットアーム先端部分に所望の長さを持つ固定用治具を介してジェットキャッチャを固定する構成が簡便である。なお、アブレシブノズルとジェットキャッチャとの間隔は、実際のジェット噴射条件等に応じて任意の間隔が選択できるように、該間隔を変更・調整可能に固定できる構成とすることが好ましい。
本発明の一実施例によるジェットキャッチャを図1に示す。図1(a)は本ジェットキャッチャの側面視での縦断面図、(b)は本ジェットキャッチャの正面視での縦断面図である。本実施例におけるジェットキャッチャ1は、基本構成として、円筒状の本体部材2と、該本体部材2の一端部に装着され、アブレシブウォータージェットを受け入れて本体部材2内に導入する貫通路5を本体部材2と同軸上に備えた導入側部材としてのインレット部材4と、本体部材2の他端部に装着されて本体部材2内に導入されたアブレシブウォータージェットを受け止める底部材としてのプラグ部材6とから構成されるものである。即ち、インレット部材4と本体部材2とプラグ部材6の3部材の組み合わせにより、一端側が開口となる内部空間と該内部空間を開口と対向する他端側で閉塞するとともに該開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底面とを備えた本発明の略筒状部材が構成されるものである。
円筒状の本体部材2内の、インレット部材4とプラグ部材6との間の内部空間が減衰部8となり、該内部空間に対する底部材6の露呈面が減衰部8の底面、即ち衝突面7となる。従って、インレット部材4の貫通路5を通過して本体部材2内に導入されたジェットは、底部材6の前記衝突面7に衝突し、その勢いが減衰される。減衰されたアブレシブ液は、減衰部8から、本体部材2の側部に形成された排出口3を経て外部へ排出される。
なお、インレット部材4の貫通路5は、外側開口から本体部材内側に向かって口径が連続的に縮径するテーパ領域5aと、該テーパ領域5aの縮径端部から内側開口にわたって口径が一定である領域5bとを備え、いわゆる漏斗状形状を有している。従って、外側開口から減衰部8内へのジェットの導入はスムーズであるが、減衰部8から外側への跳ね返りは少なく、衝突時の騒音も押さえられる。
そして、プラグ部材6には、その後端部付近の予め定められた位置に、本体部材2の中心軸と交差する方向に沿って形成されたジェット検知用通路9を備えている。本実施例においては、該ジェット検知用通路9を貫通状態で形成し、その両端がプラグ部材6外に開放される2つの開口を有するものである。従って、ジェットキャッチャ1が被加工物を貫通したアブレシブウォータージェットを受け止め続け、プラグ部材6にその衝突面7から損傷・穿孔が進んでも、その穿孔はまずジェット検知用通路9に達する。このため、該穿孔を通過したジェットは、検知用通路9を経て勢いを緩衝されてから、付近の人間に何ら危害を加える危険のない霧状のジェットとなって検知用通路9の両端開口から底部材6の外側へ放出される。
したがって、霧状のジェットの放出が確認された時点で、底部材6は後端部付近まで穿孔が進んだことが判断でき、直ちにアブレシブノズルからの噴射を停止すれば、アブレシブウォータージェットが完全に底部材を貫通するのを防ぐことができる。また、前記霧状ジェットの放出が確認された時点で、加工領域周辺、特に噴射軸延長線上近傍にいる人間は、後端部までの残りの距離を穿孔が進んで完全な貫通が生じるまでに安全に退避移動できる。
よって、検知用通路9の形成位置は、穿孔が検知用通路9からプラグ部材6の後端部に貫通するまでの残りの噴射軸方向に重なる本体部材2の中心軸方向の距離dが、上記のような噴射停止、退避移動に必要な時間分に相当する厚みとなるように適宜設定すれば良い。なお、プラグ部材の材質やその密度などによって貫通時間は異なるため、実際に用いる部材に対応した設定を行う。また本実施例におけるジェット検知用通路9は、断面が長孔形状のものを1本設けた構成としている。このように検知用通路9を本体部材2の中心軸に直交する平面方向に幅広の形状とすることによって、プラグ部材6に生じる穿孔が該中心軸と若干ずれて進行した場合も、穿孔は検知用通路9に良好に連通される。
例えば、超硬合金、セラミックなどの超硬材プラグ部材に対して、アブレシブウォータージェットの噴射圧力が300MPaである場合、前記距離dを3〜5mmとすると、完全貫通までの時間的余裕は10〜60分確保できる。
また、本実施例では、インレット部材4の本体部材2への装着は、インレット部材4の端部の本体部材2の一端側開口への嵌合挿入状態での固定でなされているが、この挿入側寸法は、貫通路5の口径一定領域5bの長さが充分確保できるものとする。即ち、例えばインレット部材4の挿入端部が図1(a)のY位置までしかなく口径一定領域5bの長さが不十分であると、本体部材2および貫通路5の中心軸からずれたジェットJyが、口径一定領域5bの内壁面に当たることなく本体部材2の内部空間に入って本体部材2の内壁面に衝突しやすくなる。この場合、該本体部材内壁面だけでなく、プラグ部材6と本体部材2との間のOリング溝まで損傷する恐れがある。そこで、本実施例では、前記中心軸からずれたジェットのうち、口径一定領域5bの内壁面に当たることなく内部空間へ導入されてしまうジェットJzは全て衝突面7に達することになるような口径一定領域5bの長さを設定してインレット部材4の特に本体部材2への挿入側の寸法を規定した。
一方、プラグ部材6の衝突面7は、外側全周に段差7xを備えた窪み形状の底面として形成した。これによって、衝突面7に衝突したジェットが、外側へ流れて本体部材2の内壁面へ干渉するのを防止できる。
以上の構成を備えたジェットキャッチャ1であれば、従来のように充分使用可能分を残しながらも安全のために早めに交換する必要なく、ジェット検知用通路9に達するまで使用できるため、部材の交換頻度も低減して無駄が省け、コスト低減が図れる。また、本実施例によるジェットキャッチャ1は、主に本体部材2とインレット部材4とプラグ部材6とが組み合わされて構成されているため、プラグ部材6のみの交換で済むため、より効率的である。
また、インレット部材4も交換可能であるため、貫通路壁面へのジェットの衝突等による損傷が生じても、インレット部材4のみを交換すればよい。また、このインレット部材4は、貫通路5の全長、テーパ領域5の外側開口の口径やテーパ角度などが異なる種々の設計のものを選択可能に複数用意することができる。これによって、例えば切り遅れの大きい場合に適している大口径タイプ、狭いスペースでの使用に適した小型タイプなど、実際の加工に適したものを適宜選択して採用できる。
なお、ジェット検知用通路9の開口からの霧状ジェット放出は、目視で確認可能であるが、センサ装置を備えれば、自動的に霧状ジェットの放出を検知し、警告する構成とすることもできる。例えば、圧力センサや漏液検知センサ・水検知センサ等の感知部を検知用通路9の開口付近に設置すれば、これらのセンサにより、霧状ジェットの圧力や水分を検知することでその放出が確認できる。
本実施例によるジェットキャッチャ1をアブレシブウォータージェット加工機に備え付ける場合は、アブレシブノズルと対向して本体部材2が同軸上となる位置に固定することにより、ジェットキャッチャ1が常にノズルと同期移動できる状態とする。この状態は、例えば図2に示すように、従来型ジェットキャッチャ20に代えて、ノズル装置13が装着されているロボットアーム先端11に固定用治具12を介して固定するだけで容易に実現でき、何ら特別な手段を新たに設けることなく従来の固定手段をそのまま利用できる。
なお、上記実施例では、ジェットを受け入れる開口部分とジェットを受け止める底部分と減衰部分とをそれぞれ互いに別体とし、これら3部材を組み合わせることによって略筒状部材を構成して一つのジェットキャッチャとした場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、本発明の第2の実施例として、開口部分、減衰部分、底部分を一体的に形成した一つの略筒状部材からなるジェットキャッチャを示す。
本実施例によるジェットキャッチャ21は、図3の縦断面図に示すように、一つの略円筒状本体部材22の一端側に外側開口からジェットを受け入れて内側へ導入する貫通路25を本体部材22と同軸上に備え、本体部材22のほぼ中央領域には、貫通路25の内側開口が露呈する内部空間が連続して形成されている。本実施例においては、この内部空間が減衰部28となり、貫通路25の開口と対向する内部空間の底面がジェットを受け止める衝突面27となる。
また、本体部材22の側部には、衝突後のジェットを減衰部28から外部へ排出するための排出口23が本体部材22の中心軸と直交方向に形成されている。なお、本ジェットキャッチャ21をアブレシブウォータージェット対応のものとして本体部材22が超硬合金製で排出口23に直接外部配管を接続するのが困難である場合は、該排出口23が本体部材22の外周に取り付けられたジョイント部材24を介して外部配管に接続される構成とすればよい。
さらに、本体部材22の減衰部28より他端側が底部分となり、その後端部から本体部材22の中心軸方向の距離dの位置に、本体部材22の中心軸と交差する方向に沿って形成されたジェット検知用通路29を備えている。よって、本実施例によるジェットキャッチャ21においても、実施例1のジェットキャッチャの場合と同様に、使用の経過に伴って衝突面27に生じる損傷・穿孔が、ジェット検知用通路29に達した時点でそれが確認でき、ジェットが安全に部材を貫通する前に、ジェット噴射を停止、あるいは近辺の作業員が退避することができる。
従って、ジェットキャッチャ21は、充分に無駄なく使用することができる。しかも基本的に一部材構成としたため、複数部材を軸合わせしながら一体化するための組み立て工程が必要ない分、製造工程が簡略化できる。
なお、以上の実施例においては、ジェット検知用通路として、筒状部材の中心軸に直交する平面方向に幅広となる断面長孔形状のものを1本設けた場合を示したが、本発明はこれに限らず、相対的に断面積の小さい複数の通路を互いに近接して並設する構成としてもよい。この場合でも、全体で実質的に1本の幅広型通路と同様に前記中心軸とずれた穿孔に対応できる。
1,21:ジェットキャッチャ
2,22:本体部材
3,23:排出口
4:インレット部材(導入側部材)
5,25:貫通路
5a:テーパ領域
5b:口径一定領域
6:プラグ部材(底部材)
7,27:衝突面
7x:段差
8,28:減衰部
9,29:ジェット検知用通路
d:ジェット検知用通路からプラグ部材の後端部までの厚み距離
10:アブレシブウォータージェット加工機
11:ロボットアーム先端
12:固定用治具
13:ノズル装置
14:アブレシブヘッド
15:アブレシブノズル
16:オンオフ自動バルブ
20:ジェットキャッチャ
24:配管ジョイント部材
W:被加工物

Claims (5)

  1. ノズル装置から噴射されたジェットを受け止めるためのジェットキャッチャにおいて、
    一端側が開口となる内部空間を同軸上に備えた略筒状部材からなり、
    該筒状部材は、前記内部空間を前記開口と対向する他端側で閉塞して該開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底面と、底面に衝突した後のジェットを内部空間から外部へ排出する排出口とを有すると共に、該底面から筒状部材後端部に亘る底部分に予め定められた肉厚を備えており、
    前記底部分には、前記筒状部材後端部付近の予め定められた位置に、前記筒状部材の中心軸と交差する方向に沿って穿設されたジェット検知用通路を備え
    該ジェット検知用通路は、少なくともその一端が筒状部材の外に開放され、前記底部分を前記底面から穿孔して該検知用通路に達したジェットが外側へ放出される開口備えていることを特徴とするジェットキャッチャ。
  2. 前記筒状部材は、両端が開放された略筒状の本体部材と、該本体部材の他端部に装着されて一端側の開口との間に内部空間を形成すると共に前記開口から内部空間に導入されたジェットを受け止める底部材と、を備え、
    前記本体部材は、前記底部材に衝突した後のジェットを前記内部空間から外部へ排出する排出口を有し、
    前記底部材は、その後端部付近の予め定められた位置に、前記本体部材の中心軸と交差する方向に沿って穿設され、少なくともその一端が筒状部材の外に開放される開口を有するジェット検知用通路を有することを特徴とする請求項1に記載のジェットキャッチャ。
  3. 前記筒状部材は、前記本体部材の一端部に装着されて前記ジェットを外側開口から受け入れて本体部材の内部空間へ導入する貫通路を本体部材と同軸上に設けた導入側部材を更に備え、
    前記導入側部材の貫通路は、前記外側開口の口径が前記内部空間に露呈する内側開口の口径より大きく、前記外側開口から本体部材内側に向かって連続的に縮径するテーパ領域を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のジェットキャッチャ。
  4. 前記検知用通路の開口から排出される霧状ジェットを検知するセンサ装置をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のジェットキャッチャ。
  5. 前記請求項1〜4の何れか1項に記載のジェットキャッチャが、加工用ジェットを噴射するノズルと対向すると共に該ノズルの中心軸延長上に前記内部空間を位置付けて、前記ノズルから予め定められた一定間隔で備え付けられていることを特徴とするジェット加工機。
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