JP5622851B2 - 中身が漏れない飲料容器用飲み口 - Google Patents

Description

発明の分野
本発明は、中身が漏れない飲料容器用飲み口と、着脱可能か永久に飲料容器へ装着される、かかる飲み口を備えるキャップに関する。

発明の背景
中身が漏れないカップは、乳児及び体が弱った人によって使用されている通り、その必要性は周知である。それらは、液密性、好ましくは気密性のキャップを有するカップでもある。それらは、子供によってカップが傾けられるか、ひっくり返される状況においても漏れないように設計され、カップが横に倒れるか、回転さえする場合であっても漏れないように設計されている。好ましくは、児童が気楽にカップを持ち歩くときに起こるシェイク又は揺り動かす際の漏出にも耐えなければならない。加えて、カップが逆さかそのような状態の時に、ある程度中身が入っているカップが温められる(例えば、熱い車内)際に生じる内圧か、外気よりも冷たい液体で満たされた後しばらくしてから生じる内圧にカップが抵抗できるならば、それは望ましいだろう。理想的には、カップを逆さにすると内圧が生じる炭酸飲料及び暖かい/熱い液体(暖かい液体は、放出口が既にカバーされている間、目減り空間を暖めてその空間を拡大する傾向がある)であったとしても中身が漏れないままであるべきである。最後に、カップは、経済的に生産され、容易に洗浄可能であり、噛み付きによる損傷に耐えられるべきである。

上記の望みのものと出会うのにある程度助けになる様々な公知デザインが存在する。第一の公知デザインは、カップを密閉する及び/又はカップを開けるのに多少の慎重な動作を必要とするものである。かかるカップは、締める操作を乳児に任せることができないと言う明らかに不利な欠点をもつ。

他の公知デザインは、飲み口の減圧に反応して自動的に開き、吸引が終了すると再度密閉することを目的とする圧力操作バルブを備えるものである。かかるバルブのほとんどは、容器内の高圧と飲み口の低圧とを区別することができないという一般的な問題を欠点として持っている。従って、これらのバルブは漏れ防止が効果的ではないか、そうでなければ吸引に好ましくないレベルの抵抗が示される。

圧力操作バルブを備えるカップの更なる課題は、炭酸飲料又は熱い飲み物に問題なく使用できないということである。後者の場合は、カップを逆さにすると、液体が目減り空間にある空気を暖めて、容器内で圧力を増加させてしまう。これは、放出口が、後に排出される液体によって既にカバーされているためである。

上記不利な点を回避する中身が漏れないものとして、WO2008/125877において開示される自己密閉デマンドバルブとして知られているバルブの使用である。「自己密閉」とは、容器内の圧力がバルブを開けると言うよりはむしろ閉じるために機能することをいう。かかるバルブの重要な利点は、非常に低い吸引レベルによってバルブを開けることができるように設計可能ということである。しかしながら、デマンドバルブは、互いの装着に必要となるいくつかの部品から構成されており、掃除のために分解しなければならない。

単一の弾性成形品から作られる、中身が漏れないカップに関するキャップは実在するが、これは飲み口を力強く噛むことが要求される。乳児が飲み口又は乳首を強く噛むことが通常できないという事実(母乳で育てる母に感謝)を除けば、これは飲み口に損傷を与えカップの寿命を低下させる可能性がある。これが主問題であるにもかかわらず、一体成形キャップを備えるカップは、未だ前述の好ましい特徴のものに至っていない。特に、シェイクした場合及び熱い飲み物又は炭酸飲料で満たされた場合に、それらは漏れてしまう。

本発明の目的
本発明は、分離可能な部品がバルブに存在しない、言及した望みのものを満たす中身が漏れないカップの飲み口を提供するものである。

発明の開示
本発明によると、中身が漏れない飲料容器用飲み口であって、前記飲み口は、軟質材料でできている側壁を備え、前記側壁は、飲む人の唇が接触する外表面と、前記飲み口の口まで導く流出通路を定めている内表面と、を規定して、前記飲む人が容器から飲料を吸うことを可能にし、前記側壁は、長軸と短軸の横断面を有し且つ使用時に前記長軸と前記飲む人の唇とが平行な状態で前記飲む人の口に保持され、前記流出通路にバルブを設けて、だれもカップから飲んでいない時における前記飲料の望まない漏出を防止し、前記バルブは、前記飲み口の側壁に一体的に形成された2つのフランクを備え且つ前記飲み口の内表面の両側から突出し、前記フランクの前端面は、前記側壁から離れた側に位置し、前記フランクの前端面は、スリットが閉じると2つの前記フランクが前記流出通路を遮断する連続面を形成するように、前記長軸と略平行に延在する前記スリットに沿って互いに接触し、少なくとも前記フランクの前方部分は、前記飲み口の口から離れるように傾いており、これに、前記容器内の圧力が作用することで、前記スリットの閉鎖を保つように前記フランクが互いに付勢され、且つ、前記飲む人の唇の間で前記飲み口が保持される際に前記飲み口の側壁に生じる変形が作用することで、前記スリットを開かせて前記フランク間に前記飲料が流出可能な開口部を生じさせる、中身が漏れない飲料容器用飲み口が提供される。

本願明細書においては、「上」及び「下」なる用語は、カップ又はその部品を記載するために用いられる。それらは、水平面上に置かれている、キャップ及び飲み口を備えたカップについて言及しているとみなされるだろう。

本発明の飲み口における垂直断面図によると、バルブのフランクは、下方向に先出ししている「V」の字に規定され、「V」の下端にスリットを有する。カップを反対にすると、2つのフランクの両側面に作用する液圧がスリット近くに作用し、より大きな圧力がより強い力として加えられ、スリット及びバルブの閉鎖を維持する。目減り空間が何らかの理由(例：容器内空気の加熱又は炭酸飲料からのガス抜け)により加圧される場合は、より確実にバルブを閉じることだけには役立つだろう。

本発明に近い従来技術と考えられる例は、WO03/101261及びUS2006/0201902に見られる。これらの公知の飲み口は、垂直の飲み口壁間に位置する略水平面にある1つのより短いスリット(スリットは壁に対して直角)に依存する。スリット長の線方向に力を加えることで壁を互いに寄せてスリットの両側面を離す目的で、ユーザは飲み口を噛む必要がある。力をかける方向及びスリットを開ける方法は、WO03/101261の図2d及び2eによく示される。分離量は必然的に小さく、飲み口の壁間にある水平面を加圧するのに相当な作用力を必要とする。

かかる構成の課題は、水平面に生じる歪曲がスリット間の断面を著しく伸ばすことである。従って、水平面は容易に歪み、そして裂ける。かかる飲み口を組み込んでいるキャップは耐用期間が制限されている。

対照的に、本発明の構成は、たとえ噛まれたとしても飲み口の部材が加圧されるだけで、歪みは生じず損傷による影響は受けにくい。

本発明と先行技術を区別する重要な特徴は、スリットを開けるために、飲む人が飲み口を圧迫しなければならない方向である。先行技術によると、スリット末端が互いの方向に移動することでスリットの両側面が弧を描くように離れる。一方、本発明によると、力がスリット長に対して直角に加えられる。スリットを定めているフランクの傾斜角を変化させる力によってそれらの間に開口部が生じる。

ほぼ円形の横断面を有する飲み口であれば機能するだろうが、好ましくは短軸よりも少なくとも20%、より好ましくは50%長い長軸をもつ横断面を有する飲み口である。これによって飲み口が口の形状に適合し、飲む人の唇が飲み口周りを密閉するのを容易にする。このように成形された飲み口によると、長軸と略平行に延在するように2つのフランクが接触する場所にスリットを配置することによって、飲む人が本能的にバルブを開ける適切な方向に飲み口を圧迫させることを確実にすることもできる。

飲み口は略楕円(全周をカーブさせたもの)であってもよく、目のような形状、即ち、同一線上に2つの尖端が存在する2つの外方向凸円弧のような形状としてもよい。

スリットは、好ましくは飲み口の側壁まで延在すべきではない。フランクのスリット末端に補強止め具を設けて、最終的に側壁を弱める可能性がある、裂け目の延展を妨げてもよい。

抗漏出バルブを形成しているフランクは、好ましくは、流出通路においてバルブと飲み口の口との間にセクションが備わるように飲み口の口から間隔を空けて配置されている。

飲む人が飲み口を吸うと、いくつかの互いに異なる力がバルブに作用する。第１に、バルブより上の流出通路の減圧は、フランクを上げる傾向がある。これにより互いを押し付けてのバルブ閉鎖が試みられる。しかしながら、これは、他の2つの力によって妨げられる。

一つは、バルブより上の流出通路のセクションにおける減圧が側壁を変形させることである。これにより、互いが近づくようにその両側が引き寄せられ、それらを各々の方向へ曲げる。側壁の屈曲は、バルブが開く下方向にバルブのフランクを歪める。もう一つは、吸い込みの間、そして飲み込みの間であっても、飲む人の自然本能によって飲み口の外表面上を唇が圧迫することで、側壁の変形が更に促進されることである。飲み口の壁に接続するバルブのフランクに生じる変形がフランクの分離を引き起こして、カップ内から飲料を吸い込むことを可能にする。

2つのフランクの後部(即ち、飲み口の側壁に接続されたそれらの両側面)が互いの方向へ付勢されると、互いに接触する突起を2つのフランクの前部上面に設けることが好ましい。突起は、各々が付勢されると、フランクを下に曲げる支点として作用する。これによりフランクの前部接触面の下部エッジが離れてスリットを開かせる。突起のないフランク領域がチャネル上端部を規定し、ここを通って飲料を流すことができる。

2つのフランクが真っ直ぐに接触するように、2つのフランクの下面を平らな平面とすることができる。しかしながら、直線部分と、直線部分の下に突設する中空突出部とを備える2つのフランク接触面を形成することが好ましい。下方に突出している中空溝又は中空谷がフランクの下面に形成されると、かかる突出部が生じる。下方に突出している突出部は、窪んだドームか角錐とすることができる。飲み口が弛緩すると密閉されるが、飲み口におけるそれぞれの壁と一緒に付勢されると、その2つの半体はトリのくちばしのように分かれる。これによって、フランクが下に曲がるようにくちばしの上角部(それらの『顎』が接触し且つ上突起として作用する2つの点)を押し付ける。

本発明は、更に添付の図面を参照して、一例としてここに記載される。

図1は、本発明の第一実施形態に従う中身が漏れないカップのキャップの平面図である。 図2は、ラインAAに沿って切られた図1の飲み口を示す断面斜視図である。 図3は、図1及び2の閉じた位置の飲み口の略図である。 図4は、図1及び2の開いた位置の飲み口の略図である。 図5は、本発明の第二実施形態に従う中身が漏れないカップのキャップの平面図である。 図6は、ラインBBに沿って切られた本発明の第二実施形態における図5の飲み口を示す断面斜視図である。 図7は、図5及び6の閉じた位置の飲み口の略図である。 図8は、図5及び6の開いた位置の飲み口の略図である。 図9は、本発明の第三実施形態に従う中身が漏れないカップのキャップの平面図である。 図10は、ラインC-Cに沿って切られた図9の第３実施例の飲み口を示す断面斜視図である。 図11は、本発明の第四実施態様の飲み口を示す断面斜視図である。

好ましい実施形態の説明
図1に示される中身が漏れない容器用のキャップ10は、エラストマー素材(例えばラテックス) から一体的に成形されている。キャップ10は、飲み口12及び一方向圧力バルブ14を備え、容器における目減り空間を通気させる。飲料は、飲み口12を通って容器の外へ吸い出されるため、通気孔が容器における目減り空間を大気圧に維持する。通常、ベントバルブ14は、大円に沿ってスリットをもつ内向きの半球ドームを備える括約バルブとして構成されている。バルブは、その両側での圧力によって自動的に作動する。容器内圧力が大気圧より低いと、半球に関する2つの半体は離れるように広がり、目減り空間に空気が入ることを可能にする。しかしながら、液体が2つの半体へ圧力を加えようとすると、2つの半体が共にスリットを封止させ、液体が漏れるのを防止する。ガス抜きバルブの他の形態としては、例えばダックビルバルブを使用することができる。

飲み口12は、長軸と短軸を有する非円形の横断面である。これは、唇の形状と同じであるためより使用しやすい。そして、飲む際に、飲む人が飲み口周辺を唇で密閉することを容易にする。飲み口12は、人が容器から飲めるように設計されているが、全ての他の条件下で漏れを防止する抗漏出バルブ16を備えている。

バルブ16は、飲み口の側壁18の内表面から突出する2つのフランク16a及び16bを備えている。これらのフランクのうちの１つである16aが図2の切断図に示される。バルブは、略対称形であり、その残り半分は図2の鏡像である。図3及び4に概略的に示されるように、2つのフランク16a及び16dは、下に向かって傾斜し、容器の内部方向へ突き出る「V」の字を形成している。それらの側面は、飲み口の側壁から離れた側に位置し、かかる側面に沿って、2つのフランクは、飲み口12の横断面の長軸と平行して延在するスリット30の位置で接触する。

キャップ10の製造において、2つのフランク16a及び16bは、飲み口12の内壁によって規定される通路全体に延在する1つの連続ウェブとして成形される。スリット30は、後に鋭い刃物を用いて切られる。スリット30は、飲み口の長軸ほど長くはなく、内壁の手前で止まる。スリット18の末端における小さな補強止め具22は、延展を防止している。

図3に示されるバルブの閉鎖位置において、フランク16a及び16bは、接触してスリット30を封止する。フランク16a及び16bの傾斜により、容器内の高圧がそれらをより確実に合わせて密閉性を向上させる。容器を反対にしたりシェイクしたりする場合であっても、この構造は、どんな液体であっても、飲み口を通過しての漏出を十分に防止する。バルブの閉鎖は、通路の硬さと小ささが関係する狭窄効果の結果ではなく、バルブの構造とその構成要素のジオメトリーに起因する。

既に普及している、抗漏出バルブとしての括約バルブを用いることは、限定的な『自己ロック』だけを提供する点に留意する必要ある。なぜならば、充分な圧力下では、半球に関する2つの半体は、反転して外向きに開くことができるためである。本発明において、特に双方のフランクの上面が互いに90度又はそれ未満の角度を形成する場合は、決して通り抜けるはずがない真の自己ロックが達成される。これが、たとえ容器が熱い液体又は炭酸飲料で満たされていても本発明のバルブ16が漏出及び流出を防止できる理由である。

容器から飲むために、飲み口は、その長軸と唇とが平行する状態で唇の間に位置させる。そして、飲む人は飲み口の口を吸い、唇で軽い圧力を加えて飲み口周辺を密閉する。かかる動作は、乳児及び成人の両方にとっても完全に本能的である。飲み口の側壁に対する唇圧の効果は、概略的に図4に示している。飲む人の唇は、飲み口の口末端における飲み口の側壁を互いの方向へ押し付ける傾向がある。その一方で、キャップの残り部分に接続される下端は、実質的に静止したままである。従って、飲み口の両側が傾き、フランク16a及び16bの位置が比較的厚くなるにつれて、それらは図4に図示される様式で曲がってスリット18が開く。これにより通路が解放され飲料の吸い出しが可能になる。

唇が離れると、飲み口は、その反発力に起因して自動的にその自然の状態に戻る。従って、容器から液体が流出できる唯一の時間は、カップから飲んでいる人の唇と唇の間で飲み口を圧迫している間である。

フランク16a及び16bが飲み口の側壁と共に移動する場合、それらは、それ相応の厚みを必要とする。ラテックス又は類似のエラストマー素材の厚い層にスリットを入れることは、実際問題として困難である。このため、フランク16a及び16bに薄い溝が成形されて、溝の底に薄い厚みだけが残される。そして、成形操作の後に、そこにスリットが入れられる。この溝は、図2において見ることができ、それは26と指定されている。

図1の実施形態は、唇圧がフランク16a及び16bから若干距離があるところで加えられる限り正しく機能する。飲み口がフランク16a及び16bに対して水平に圧迫される場合、それらは、飲み口の側壁が傾くことによって離れるように引っ張られる代わりに、一緒に押し付けられる。この課題は、バルブ16を飲み口12よりも更に下げて唇では容易に到達できない領域に移動させることによって解決できるが、それは、所望の変形に影響を与えにくくする。従って、図5〜8の実施形態は、この課題に対して優れた解決策を提供する。

反復を避けるために、全ての実施形態において、部品に同じ下2桁をもつ引用数字が割り当てられている。1桁目は、実施形態を示す。

図5の実施形態と図1のそれとの違いは、改変されたフランク116a及び116bの上面に突起140が設けられていることである。図示されている通り、フランク116a、116bの各々は、単一の中央突起140を備えているが、代わりに各フランク上に2以上の突起を設けてもよい。突起140は、2つのフランク上に対称的に配置しなければならず、それらは飲み口の全幅にわたって延在してはならない。

これらの突起140の作用を図7及び8を参照しながら以下で説明する。弛緩した状態の飲み口112においては、2つのフランク116a及び116bは、各々が再び当接してスリット130が閉じる。しかしながら、飲み口112の両側面が共に付勢されるにつれて、突起140の上部エッジが互いに当接して支点として作用する。飲み口の両側面を更に圧迫することで、図8に示すように2つのフランク116a及び116bは、これらを支点として屈曲し、フランクの下部エッジが離れるように広がってスリット130が開く。突起140が飲み口の全幅にわたって延在する場合は、スリット130の開放には役立たないだろう。なぜなら、支点として作用する位置において突起140と突起140との間が封止されるためである。しかしながら、それらが飲み口112ほど広くない場合は、フランク116a及び116bの残りの領域が液体を容器から吸引可能なチャネルとしての機能を果たす。

したがって、図5に図示される構造においては、飲み口を圧迫することで突起140のサイドエッジで始まり補強止め具122の位置で終わる2つの三角形の開口部が生じる。

図5〜8の実施形態の不利な点は、これら2つの三角形の開口部の横断面が比較的小さいということである。図9及び10の実施形態には、スリット平面の面積を増加させて、飲む際に必要とされる吸引レベルを低下させる改良が示されている。

図9及び10に示される本発明の最も好ましい実施形態は、フランク216a及び216bの裏面側に中空のくちばし250が設けられている点で、図5〜8の実施形態とは異なっている。このくちばし250は、突起240に形成されたピラミッド状の谷252と連通している。突起240は、ピラミッド状の谷252をまたがっている2つのショルダー240a及び240bを備え、飲み口212の2つの側面が共に圧迫されると、これらが支点として作用する。くちばし250の最下点からこれらの支点までの距離が増加すると、くちばし250はスリット230よりも広く開く。くちばし250が開いた時に液体が通過できる面積が直線のスリットで達成できる面積よりも大きくなるように、くちばし250の周囲長は、その幅よりも著しく長い。

図9の飲み口が圧迫されると、図5の実施形態に存在する2つの三角形の開口部に加えて、くちばしを通って液体が自由に流れることができる、より大きな中央開口部が存在するだろう。

図9及び10の実施形態は、飲み口の長軸に沿って圧力を加えるとフランクの屈曲だけが引き起こされ、目の形状のようにそれらを離間させないという利点も提供する。飲み口が誤用される場合であっても、これが深刻な漏出の防止に役立つ。

更なる実施形態は、突起240がフランクの上側全体を通じて延在可能でなければ図10に示されるのと類似のものとすることができ、そして、複数のくちばし250を任意に備えてもよい。

本発明の別の実施形態が更に図11に示されている。ここでは、フランク316は、それらの前側が幾分厚く、陥没352がフランクの上部エッジに形成されている。飲み口の両側面が互いの方向に付勢されると、再び陥没と陥没との間のショルダーが互いを押してフランクの下部エッジが離れるように広がってスリット330が開く。そして、液体は、陥没352によって形成されるチャネルを通過することができる。

Claims (7)

1. 中身が漏れない飲料容器用飲み口であって、
   前記飲み口は、軟質材料でできている側壁を備え、
   前記側壁は、飲む人の唇が接触する外表面と、前記飲み口の口まで導く流出通路を定めている内表面と、を規定して、前記飲む人が前記容器から飲料を吸うことを可能にし、
   前記側壁は、長軸と短軸の横断面を有し且つ使用時に前記長軸と前記飲む人の唇とが平行な状態で前記飲む人の口に保持され、
   前記流出通路にバルブを設けて、だれもカップから飲んでいない時における前記飲料の望まない漏出を防止し、
   前記バルブは、前記飲み口の側壁に一体的に形成された2つのフランクを備え且つ前記飲み口の内表面の両側から突出し、
   前記フランクの前端面は、前記側壁から離れた側に位置し、
   前記フランクの前端面は、スリットが閉じると2つの前記フランクが前記流出通路を遮断する連続面を形成するように、前記長軸と略平行に延在する前記スリットに沿って互いに接触し、
   少なくとも前記フランクの前方部分は、前記飲み口の口から離れるように傾いており、これに、
   前記容器内の圧力が作用することで、前記スリットの閉鎖を保つように前記フランクが互いに付勢され、且つ、
   前記飲む人の唇の間で前記飲み口が保持される際に前記飲み口の側壁に生じる変形が作用することで、前記スリットを開かせて前記フランク間に前記飲料が流出可能な開口部を生じさせ、
   2つの前記フランクの前部上面に突起が設けられ、
   前記突起は、2つの前記フランクの後部が互いの方向へ付勢されると互いに接触し、
   次に、前記突起が支点として作用することで前記フランクの前端面の下部エッジが離れてスリットが開き、そして、
   少なくとも前記フランクの前部分に沿って、前記バルブの底部と頂部との間に連続通路が形成される、飲み口。
2. 前記流出通路が、前記バルブと前記飲み口の口との間にセクションを備えるように、前記バルブは前記飲み口の口から間隔を空けて配置される、請求項１に記載の飲み口。
3. 2つの前記フランクの下面は、真っ直ぐに互いが接触する、請求項１又は２に記載の飲み口。
4. 2つの前記フランクの接触面は、直線部分と、前記直線部分の下に突出する中空突出部と、を備えるように形成される、請求項１又は２に記載の飲み口。
5. 2つの前記フランクの接触面における上部エッジだけには、少なくとも一つの陥没が備わるように形成される、請求項１から３のいずれかに記載の飲み口。
6. 前記飲み口の側壁及びバルブは、エラストマー素材の一体成形品として形成される、請求項１から５のいずれかに記載の飲み口。
7. 前記飲み口は、容器に装着するキャップの部品を形成し、
   前記キャップは、前記容器から前記飲料が流出するのを防止しつつ、前記容器に空気を入れることが可能な一方向圧力バルブを更に備える、請求項１から６のいずれかに記載の飲み口。