JP5620720B2 - 超音波骨評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を利用して骨の状態を評価する超音波骨評価装置に関する。
踵骨などの骨に超音波を放射し、骨組織中を伝播する超音波の音速や減衰の程度等を測定することにより、骨組織の状態を評価する超音波骨評価装置が実用に供されている。この形式の超音波骨評価装置は、互いに向き合って配置された対をなす超音波振動子を有する。これらの超音波振動子の間に評価対象となる骨を位置させて、対の一方の超音波振動子から超音波を送信し、骨組織を通過した超音波を他方の超音波振動子で受信し、この送受信信号に基づき対象の骨組織の状態の評価を行う。
下記特許文献1には、対向する二つの超音波振動子にそれぞれ変形自在の整合材収納部を装着した超音波骨評価装置が記載されている。整合材収納部には、水などの音響整合材が収納されている。二つの整合材収納部の互いに対向する面は変形自在であり、生体に当接したとき、生体表面の形状に倣って変形する。この状態で、超音波の送受を行う。
特開平7−204205号公報
例えば生体を載置する台など、生体に近接して位置する部材が、当該近接部材を伝播する音速が速い部材であると、このような部材中を伝播する超音波が、生体内を伝播した超音波よりも先に受信される場合がある。音速を描画のパラメータとして用いる場合、つまり測定点において生体内の音速と画像表示の際の輝度を対応させて表示を行う場合、生体を迂回して前記の近接部材を伝播する超音波が、本来、骨等がない部位に、骨様の硬い(音速が速い)物体があるようなアーチファクトを画像上に生じさせる。
また、描画パラメータに、周波数を横軸、減衰量と縦軸とした場合の周波数に対する減衰量の傾きを用いる場合においても、近接部材近傍の部分に、骨様の物体があるようなアーチファクトを画像上に生じさせる。
アーチファクトの発生により、実際の骨の領域または輪郭が把握しづらいという問題があった。
本発明は、生体に近接した部材によって生じるアーチファクト発生を抑制し、骨の領域または輪郭を容易に取得できるようにすることを目的とする。
本発明の超音波骨評価装置においては、受信された超音波の最大値に基づき骨の領域の画定を行う。評価対象の骨を含む生体は載置台上に置かれている。この生体を挟むように一対の超音波振動子を配置する。評価対象の骨およびその周囲の測定領域において、対をなす超音波振動子の一方から超音波を送信し、他方で受信する。対をなす超音波振動子を前記測定領域内で走査して複数の測定点において受信信号を得る。測定点ごとの受信信号を受信波形を含む受信データとして格納する。対象となる生体が載置台に置かれているため、前記測定領域には、載置台近傍の部分も含まれる。格納された測定点ごとの受信波形に基づき、測定点ごとの受信波形の最大値を算出する。最大値が所定のしきい値未満の測定点により定められる領域を骨が実際に存在する領域(骨領域)として定める。定められた骨領域に基づき、骨評価を行う評価範囲を定める。しきい値は変更可能であり、しきい値が変更されたときには格納された受信波形に基づき再度骨領域が画定される。画定された骨領域を示す画像が表示部に表示される。
超音波は、迂回する経路を通る場合、減衰して弱まり、受信信号の振幅が小さくなる。よって、最大値に着目することにより、迂回せず直接受信された超音波の信号に着目することができ、迂回した超音波による信号を排除して、骨の領域を判断することができる。最大値が低い測定点は、超音波が伝播しにくかった点であり、ここには骨が実際に存在すると考えられる。また、最大値は、振幅の最大値の他、振幅の最大値と相関のあるパラメータの値も含む。
また、前記測定点ごとの受信信号を一旦格納し、骨評価を行う評価範囲を決定した後、格納された受信波形から評価範囲に対応する受信波形を読み出し、読み出された受信波形に基づき骨評価を行うようにしてよい。
アーチファクトの影響を受けることなく骨評価を行う位置である評価範囲を決定できる。
本実施形態の超音波骨評価装置の外観を示す斜視図である。 本実施形態の超音波骨評価装置の外観を示す斜視図である。 足置き台および振動子ユニットの外観を示す拡大斜視図である。 足置き台、振動子ユニットおよび足の位置関係を示す拡大断面図である。 振動子ユニットの概略断面図である。 整合材袋の表側部材の形状を示す斜視図である。 整合材袋の表側部材の形状を示す斜視図である。 整合材袋の表側部材の形状を示す斜視図である。 超音波振動子を移動させるための機構の概略を示す斜視図である。 超音波ビームの走査範囲を示す図である。 踵およびその周囲の超音波の伝播経路を説明するための図である。 踵およびその周囲の超音波の伝播経路を説明するための図である。 踵およびその周囲の超音波の伝播経路を説明するための図である。 アーチファクトの発生した画像の例を示す図であり、特に音速を描画パラメータとした場合の例を示す図である。 本実施形態の超音波骨評価装置の機能ブロック図である。 受信信号の波形、特に足置き台の近傍の測定点における受信波形の一例を示す図である。 受信波形の最大値に基づき得られた骨領域の画像の例を示す図である。 高周波域の減衰量に基づく骨評価手法の説明図である。 アーチファクトの発生した画像の例を示す図であり、特に高周波域の減衰量に基づく描画を行った例を示す図である。 本実施形態の超音波骨評価装置による測定の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に従って説明する。以下においては、踵骨を評価対象とする超音波骨評価装置について説明するが、評価対象の骨はこれに限られない。踵骨以外の骨についても、この骨およびその周囲の形状、特性等に合わせて、装置の構成を適宜変更して、本発明の趣旨を達成することは、当業者においては容易に想定可能である。
図1および図2は、踵骨を評価対象とする超音波骨評価装置10の外観を示す斜視図である。装置本体12の上部には、足置き台14が配置されている。足置き台14は、略L字形の載置面を有する台であり、図2の鎖線で示すように足Fを載せ、位置決めを行うものである。踵を足置き台14のL字形の角に合わせることにより、足の位置決めが行われる。足置き台14の左右には、踵部分を挟むように、超音波振動子を含む二つの振動子ユニット16A,16Bが配置されている。左右の振動子ユニット16A,16Bは、対称な構造を有しており、特に左右を区別する必要がないときには、単に振動子ユニット16と記して、以下説明する。また、左右の各振動子ユニット16A,16Bを構成する要素についても、左右の区別が必要な場合はその符号にA,Bを付し、また区別の必要がない場合には数字の符号のみを用いて説明する。振動子ユニット16は、踵部分と超音波振動子の間の音響整合を図るために音響整合部を有している。音響整合部は変形可能であり、変形して踵部分に密着し、間の空気層を排除する。音響整合部は、この超音波骨評価装置10においては、水等の音響整合材と、この水等を収容した整合材袋18を有する。足を足置き台14上に置いたときに、整合材袋18が足の踵部分に当接して、超音波振動子とこの踵部分の間の音響インピーダンスの整合を図っている。
図3および図4は、足置き台14と振動子ユニット16の拡大図である。図3,4において、足置き台14の正中面で破断して、一方の側、つまり被検者が足置き台14に足を置いたときに被検者にとって右側となる部分が示されている。足置き台14は、略L字形状であり、L字の2辺を構成する底面20と当接面22のなす角度は、ほぼ直角となっている。被検者は足の踵の後端面を当接面22に当接させて足裏を底面20に置く。このときの足の踵、特に踵骨の位置およびその周囲の位置に当接するよう整合材袋18が配置されている。整合材袋18の踵部分およびその周囲に当接する面は、概略球面の、一つの直径に直交する面と、この直径に平行で互いに直交する二つの面とで囲まれた部分の形状となっている。足置き台14に足を置くと、踵部分およびその周囲の左右両側に整合材袋18が当接し、整合材袋18が踵部分の表面に倣うように変形し、空気層の介在を排除する。
図5は、振動子ユニット16の断面図である。整合材袋18は、対象の生体である足側の表側部材24と反対側の裏側部材26を、環状のリングフレーム28に固定して形成される。表側部材24は、その周縁部をリングフレーム28とリングフレーム28の内側に位置する第1固定リング30に挟持され、リングフレーム28に固定されている。また、裏側部材26は、その周縁部を第1固定リング30と第2固定リング32に挟持され、間接的にリングフレーム28に固定されている。裏側部材26は、蛇腹状に屈曲しており、中心部分は、超音波振動子34の外周部分に結合されている。裏側部材26の更に背面側には、裏側部材26が背面側に膨出しないように規制し、これを支持する支持盤36が配置されている。支持盤36は複数の円環板状の支持プレート38a,38b,38c,38dから構成され、最外周の支持プレート38aは、外周縁部分に円筒形状の部分を更に有し、これが、リングフレーム28に固定されている。最内周の支持プレート38dは、超音波振動子34の外周部分に固定されている。裏側部材26は、超音波振動子34の外周部分に設けられたフランジ40と、最内周の支持プレート38dに挟持されて超音波振動子34に固定される。支持プレート38a,38b,38c,38dは、相互にスライド可能であり、後述する超音波探触子34の探触子軸線に直交する方向の動きを許容する。
図6〜8は、整合材袋の表側部材24の形状を示す斜視図である。表側部材24は、円形状の基礎部分41を有し、基礎部分41に、足置き台14上の踵部分に向けて膨出する膨出部42、対をなす振動子ユニット16A,16Bの各々の整合材袋18A,18Bの内部空間を連通する連通管44A,44B、および校正用のブロックを配置するための校正ブロックポケット46が設けられている。左右の連通管44A,44Bは中央部分で連結され、左右の整合材袋の内部空間が連通されてる。この連通管44A,44Bの位置に二つの超音波振動子34A,34Bを移動させ、これらを対向させることにより、整合材内の音速を計測することができる。
膨出部42の形状は、球面を一つの直径に直交する第1の平面と、前記の直径に平行で、互いに直交する第2および第3の平面で切った形状となっている。前記の直径は基礎部分41に直交し、基礎部分41が形成する平面が前記第1の平面に相当する。第2、第3の平面は、足置き台14の底面20と当接面22が形成する面である。第2、第3の平面による切り口が第1の側面48、第2の側面50となる。また、これら第1から第3の平面により切り出された球面の一部が対象部位である足に当接する生体当接面51となる。したがって、膨出部42の第1の側面48は足置き台の底面20に沿い、第2の側面50は当接面22に沿う。そして、第1および第2の側面48,50から形成される膨出部42の側面は、全体としてL字形の足置き台の足を置く面に沿ってL字形に形成される。また、見方を変えれば、膨出部は、高さの低いドームを、交差する二つの平面により切り取った部分的なドーム形状と見ることもできる。
図9は、超音波振動子34を移動させる移動機構52を示す図である。振動子ユニット16は、支持盤36を省略した状態で示されており、整合材袋18の裏側部材26の蛇腹形状の部分が現れている。二つの超音波振動子34A,34Bは、コの字形またはU字形の支持フレーム54の先端に固定されている。支持フレーム54は駆動機構56により、二つの超音波振動子34A,34Bが対向する方向(つまり超音波振動子の軸線方向)に直交する平面内で移動される。したがって、二つの超音波振動子34A,34Bは、これらが対向する方向においては移動せず、互いの距離も変化しないが、この対向方向に直交する方向には、いずれの方向にも移動可能となっている。この移動において、二つの超音波振動子34A,34Bは、対向状態を常に維持される。この超音波振動子34の移動を許容するために、整合材袋の裏側部材26は、蛇腹構造を有し、また、支持盤36は、多重の支持プレート38a〜38dを有する構成を有する。それぞれの支持プレート38a〜38dが相互にスライドして、超音波振動子34の移動を許容する。
図10は、足置き台14とこれに置かれた足Fを示す図である。蛇行する矢印Yは、超音波振動子34の走査の経路を示している。この矢印Yの軌跡を囲む範囲Rが超音波ビームの走査範囲である。超音波振動子34を、踵骨Cを含む範囲Rにおいて走査し、透過超音波のデータを得る。この受信データに基づき、骨、特に踵骨の評価を行う。
図10に示されるように足置き台14の一部が走査範囲Rに含まれる。また、踵の足裏部分および後方部分は、足置き台14に接触しており、足置き台14に近接して位置している。このため、足置き台14を伝播した超音波が、踵部分を伝播した超音波より先に受信されることが起こる。
図11は、踵の後方部分と足置き台14の接触点付近の、超音波の伝播の様子を示す図である。図には、足置き台14が示されており、当接面22に沿って上方から視た状態で足Fの断面が示されている。一方の超音波振動子34Bから送信された超音波は、整合材袋18Bから足Fに、更に反対側の整合材袋18に伝わり、超音波振動子34Aに受信される。この超音波の伝播経路D1 が破線で示されている。この超音波は、踵骨Cと体表面の間の生体の軟部組織を伝播している。また、超音波の一部が、当接面22に接触する整合材袋18Bから足置き台14に進入し、さらに反対側の整合材袋18Aに進入して、超音波振動子34Aに達する。この伝播経路D2 が図に破線で示されている。足置き台14内の音速は、生体の軟部組織の音速より速く、このため、伝播経路D2 の方が、伝播経路D1 より経路が長くても、伝播経路D2 を伝わる超音波の方が早期に超音波振動子34Aに達する場合がある。この場合、上記の軟部組織内にあたかも硬い、骨のような物体が存在するように認識される(いわゆる、アーチファクトの発生)。また、足置き台14が超音波の走査範囲R内に存在しなくても、範囲Rに隣接するように配置されていれば、同様の問題が生じる。
また、図12に示すように、踵部分の軟部組織を伝播する伝播経路D1 が踵骨に近い場合、迂回して踵骨Cを通る伝播経路D3 を伝播する超音波の方が早期に超音波振動子34Aに達する場合がある。この場合にも、軟部組織内にアーチファクトが発生する。
図13は、足Fとほぼ同じ幅の足置き台58を用いた場合の超音波伝播経路を示す図である。この場合、上述の整合材袋、つまり球面の一部と、L字形に配置された二つの側面とを有する部分的なドーム形状である膨出部を有する整合材袋を用いる必要はない。図13の例では、超音波振動子および整合部を有する振動子ユニット60は、高さの低いドーム形状の膨出部62を有する整合材袋64を備えている。他の構成については、前述の超音波骨評価装置10と同様であるので説明を省略する。整合材袋の膨出部62は、足の踵部分および足置き台の側面部分に接する。この場合にも、足の踵部分の軟部組織を通る伝播経路D4 を伝わる超音波よりも、迂回して足置き台58内の伝播経路D5 を伝わる超音波の方が、受信側の超音波振動子に早期に達する場合がある。この場合も前述と同様にアーチファクトが発生する。
図14に、アーチファクトGが発生した画像の例を示す。踵部分と足置き台が接触する部分にアーチファクトが発生している。足置き台近傍であっても、この部分以外においては、踵部分と足置き台の間に空気があるので、迂回する超音波が生ぜず、アーチファクトは発生していない。なお、図10に示す走査範囲Rに足置き台14の一部が入るが、足置き台の範囲の測定点のデータについては表示画像に反映しされていない。走査範囲Rと足置き台14の位置関係は既知であるので上記の処理が可能である。以下の画像においても同様である。
図15は、超音波骨評価装置10の機能構成を示すブロック図である。振動子ユニット16A,16B、移動機構52の構造については、既に説明しているとおりである。振動子ユニット16A,16Bのそれぞれの超音波振動子は、送受信切替回路66を介して受信回路68、送信回路70に接続されている。送受信切替回路66を介することにより、超音波の送信の向き、または送信を行う超音波振動子を切り替えることができる。また、一つの超音波振動子から送信された超音波が対象にて反射した反射波を同じ超音波振動子で受信するように接続を行うこともできる。この接続を行うことにより、超音波振動子から整合材袋の膨出部42までの距離を測定することができる。
制御部72は、受信回路68および送信回路70を制御して、生体を通過した超音波の受信信号を得る。制御部72は、前述した送受信切替回路66の切替動作を制御する。また、制御部72は、移動機構52の動作も制御し、超音波振動子34を、例えば図10に符号Yで示す矢印のように移動させ、さらに移動させつつ所定値において超音波の送受信を制御し、走査範囲R(すなわち測定を行う範囲;測定範囲)内の所定の点における超音波の受信信号を得る。受信された信号は、受信データ処理部74で処理され、受信データとして格納部76に格納される。格納される受信データは、受信波形、すなわち時間に対し変化する音圧のデータを含む。
超音波骨評価装置10は、受信波形について演算処理を行う演算部78を有する。演算部の演算処理については後述する。さらに、超音波骨評価装置10は、操作者が、装置の動作の指示を行うための操作パネル部80および結果の表示を行う表示部82を有している。操作パネル部80と表示部82の機能が一体となった所謂タッチパネルディスプレイを採用することもできる。
図16は、受信波形を表す図であり、特に、近傍に足置き台等の硬質物が存在する測定点における受信波形84を示す。超音波の送信時刻(t=0)から遅れて受信が始まる。最初に、近傍の硬質物を伝わって早く受信側の超音波振動子に到達した超音波の信号86(迂回した超音波の信号)が現れ、遅れて生体の軟部組織を通過した超音波の信号88(直接到達した超音波の信号)が現れる。前述のように、迂回した超音波が早く受信側の超音波振動子に受信されると、直接伝播した超音波の経路上に骨のような硬い組織が存在すると判断される。つまり、軟部組織内に骨があるかのように認識され、骨の形状が正しく認識されない。したがって、骨の形状を判断するためには、音速や、超音波が最初に到達した時刻(送信からの経過時間)に基づく処理方法は適切ではない。この超音波骨評価装置10においては、信号波形の振幅の最大値に基づき、骨の領域の画定を行っている。具体的には、演算部78は、各測定点における受信波形の最大値を算出し(78a)、この最大値が所定のしきい値未満であれば、その測定点は、骨の領域にあると判断する。このしきい値については、経験的に求められた固定値としてもよく、また操作者が画像を見ながら適切な値を定められるように可変の値としてもよい。測定領域内のそれぞれの測定点に対し、その測定点が骨領域にあるか、否かを判断することで、測定領域内における骨の領域(骨領域)を画定することができる(78b)。また、各測定点の最大値を求めたあと、エッジ検出、例えば隣接測定点の間の最大値の差に基づいて骨領域の縁を検出するようにしてもよい。図17に、各測定点の最大値により踵部分を描画した例を示す。この例においては、アーチファクトの発生がない。
さらに、演算部78は、上記で求められた骨領域に基づき、骨評価を行う部位(以下、評価範囲と記す)の決定を行う(78c)。例えば、骨領域の輪郭の形状から評価範囲の決定を行う。骨領域の輪郭の特徴的に現れる形状、例えば略円弧形状、突起形状に対する位置関係を予め定めておくことにより、評価範囲を決定することできる。評価範囲は、複数の測定点が含まれる程度の広さを有するものとしてもよく、一つの測定点に対応するよう定めてもよい。また、骨領域の全体を評価範囲とすることもできる。演算部78は、この評価範囲に属する測定点の受信データを格納部76から読み出し、受信データに基づき骨評価を行う(78d)。評価範囲が複数測定点を含む場合、これらの測定点で得られる評価値の平均値を採用するようにできる。
骨評価の方法については、従来の技術を適用する。例えば、骨の領域を通過する超音波の音速に基づき骨密度の評価を行うことができる。骨密度が低下すると、骨を伝わる音速が低下し、この低下の程度により評価を行うことができる。
また、別の従来の技術を用いて骨評価を行うこともできる。この骨評価の技術は、受信信号の周波数分析を行い、周波数分布から骨密度の評価を行うものである。図18は、受信信号の周波数分析の結果を示すグラフである。実線で表すグラフは、健常な状態のグラフであり破線は非健常な状態のグラフである。低周波域では健常/非健常で大きな差はないが、高周波域では健常な状態の減衰量が大きくなっている。高周波域の減衰量を、二つの周波数fp ,fq を結ぶ線分の傾き(θ)により表す。図中では、健常状態において傾きはθ=θ1 であり、非健常状態においてはθ=θ2 である。この傾き(θ)に基づき骨の状態を評価する。例えば、過去の値と比較して、現在、改善傾向にあるのか、悪化しているのか等の判断を行うことができる。図19には、この高周波域の減衰量に関連する傾きθを描画パラメータとして用いた踵部分の画像の例が示されている。この場合にも、足置き台と踵部分の接触点付近にアーチファクトGが発生している。
図20は、超音波骨評価装置10による測定の流れの説明図である。まず、足置き台14上に被検者の足をセットする(S100)。一方で、操作者は操作パネル部80より測定条件との入力を行い、足がセットされたことを確認した後、測定開始の指示を行う(S102)。制御部72は、操作者の指示に従い、送受信切替回路66を制御して二つの超音波振動子のうち一方を送信側、他方を受信側に設定する(S104)。また、制御部72は、移動機構52に指示し、超音波振動子を移動させ、超音波ビームの走査を開始する(S106)。超音波振動子は、図10に示す経路に沿って移動される。超音波振動子の移動中に、送信回路は、所定間隔で超音波の送信を実行し(S108)、また受信を行う(S110)。受信された信号を格納部76に格納する(S112)。また、格納部には、受信された信号と共に速度や上述の傾きθを求める演算に必要なパラメータも格納される。走査が終了しているかが判断され(S114)、終了していなければ、ステップS108〜S112を繰り返し、順次、次の測定点における受信データの取得する。走査が終了したら、格納された受信データに基づき、音速の算出(S116)、減衰量の算出(S118)、最大値の算出(S120)を行う。
ステップS116においては、各測定点における踵部分を伝播する超音波の音速が算出される。超音波振動子34から整合材袋の表面つまり膨出部42までの距離は、膨出部42で反射した超音波を用いて予め測定されており、これから、踵部分の伝播距離が求められる。踵部分の伝播距離とここを通過した時間から、踵部分における音速が算出される。踵部分の音速を算出するためには、整合材内の音速が必要であるが、整合材内の音速が大きく変化しない場合は、既知の値を用いてよい。整合材内の音速の変化が大きい場合、またより高い精度の測定を行う場合には、整合材袋に設けられた連通管44を通過する超音波の伝播時間から整合材内の音速を予め求めておく。対をなす超音波振動子の距離は一定であるのでこれらの振動子間の伝播時間を測定すれば、整合材内の音速を求めることができる。
ステップS118においては、各測定点における高周波域の減衰量の算出を行う。この減衰量は、受信信号を周波数分析し、低周波域の減衰量に対して、高周波域の減衰量がどの程度低いかを表す値として算出するものであり、図18を用いて説明した傾きθとすることができる。
ステップS120においては、各測定点における受信波形の最大値を算出する。また、最大値そのものではなく、最大値に相関のあるパラメータを用いてもよい。
各測定点の最大値から、図17に示すように、骨の領域を抽出することができる(S122)。この骨領域の輪郭の特徴的形状に基づき、骨評価を行う評価点を定める(S124)。ステップS124で定められた評価点に一致する測定点の受信信号から骨評価を行う。または、評価点の周囲の所定範囲の測定点の受信信号から骨評価を行う(S126)。骨評価は、ステップS116で求めた音速、またはステップS118で求めた高周波域の減衰量に関連する傾きθに基づき行う。音速および傾きθは骨密度と相関があり、これらのパラメータにより骨密度の評価を行うことができる。また、ステップS122で求めた骨領域全体において骨評価を行うことができる(S128)。評価結果を表示部82に表示する(S130)。
10 超音波骨評価装置、16,16A,16B 振動子ユニット、52 移動機構、78 演算部、C 踵骨、F 足、D1 〜D5 超音波の伝播経路。

Claims (1)

  1. 載置台上に載置された生体に対して超音波を送受して生体内の骨の評価を行う超音波骨評価装置であって、
    超音波の送受を行う対をなす超音波振動子であって、評価対象の骨およびその周囲の測定領域において走査されて、一方の超音波振動子から送信された超音波を他方の超音波振動子が受信する、対をなす超音波振動子と、
    前記測定領域内の測定点ごとに前記他方の超音波振動子により受信された受信信号を受信波形を含む受信データとして格納する格納部と、
    前記測定領域内の測定点ごとに、格納された受信波形の最大値を算出し、この最大値が所定のしきい値未満の領域を骨の領域として画定する骨領域画定部と、
    画定された骨領域に基づき、骨評価を行う評価範囲を定め、評価範囲における前記格納部に格納された受信波形に基づき骨評価を行う骨評価部
    画定された骨の領域を示す画像を表示可能な表示部と、
    を有し、
    骨の領域を画定するために用いられる前記しきい値が変更可能であり、変更されたしきい値に基づき画定された骨の領域を示す画像が表示部に表示される、
    超音波骨評価装置。
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