JP5618806B2 - 配電盤のシャッタ装置 - Google Patents
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Description
従来の配電盤のシャッタ装置は、例えば、引出形の開閉器の後方の取付板にブッシング(主回路断路部)が各相個別に取り付けられ、開閉器後部の端子とブッシングとの間にシャッタが設けられた構成において、シャッタは、開閉器の端子が貫通する通過用穴を有する固定バリヤと、固定バリヤの背面側にあって通過用穴を塞ぎ上下動可能な摺動バリヤからなっている。開閉器の後部には、先端部に傾斜部を有するシャッタ操作板が設けられており、開閉器がブッシングに接近したときシャッタ操作板の傾斜部に押されて摺動バリヤが上方に移動して通過用穴が開き、開閉器の端子がブッシングに接続できるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
主回路断路部室の広い空間により主回路断路部の放熱性が向上し、また、シャッタの動作ストロークを小さくできるため、主回路断路部室の小形化が可能となり、配電盤の小形化を図ることができる。
また、絶縁バリヤの後方、すなわち主回路断路部室側にシャッタを配置して、貫通窓を小さくできるため、異物の挿入が阻止され、配電盤内の点検・保守時等にシャッタに触れることを防止し、不用意なシャッタ開放を防いで操作員の感電を防止できる。
更に、開閉器が前後方向に移動する大ストロークを小幅シャッタの駆動に適した小ストロークへ簡単に変換でき、簡単な構成で安価なシャッタ装置を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は、実施の形態1の配電盤のシャッタ装置の側面断面図であり、固定枠に引出形の開閉器を載置し、シャッタが閉鎖されている状態を示している。図2から図4は図1の要部の拡大図である。
開閉器2は、車輪2aを有する台車に搭載されて、前後方向に移動自在となっており、本体部の背面側から、上部端子3aと下部端子3bとが導出されている。各端子3a,3bは、断面矩形状の平導体であり、その板面を水平に向けて導出されている。
一方、固定枠1の背面側の後壁1aには、開閉器2の上部端子3aと下部端子3bに対向する位置に、上下2段に分かれて3相の主回路断路部4が設けられている。主回路断路部4の1相分は、通電部となる中心導体4aと、中心導体4aを囲うように設けられた絶縁ひだ4bとを有している。中心導体4aの固定枠1内部側の先端部には、開閉器2の各端子側と嵌合可能な接触子4cが付属している。
絶縁ひだ4bを含む絶縁部は、全て一括して絶縁部材でモールド成形等によって製作したものを示しているが、これに限定するものではなく各相個別であっても良い。
また、絶縁バリヤ5は、固定枠1にボルト締めなどで取り外し可能に固定されており、主回路断路部室7内の点検・修理を容易に行うことができるようになっている。
図2は、図1の上面から見た図であり、固定枠1を前面側から見て、左奥側のコーナ部近傍の平面断面図である。
図3は、シャッタ8の下部側にあるシャッタ駆動部分を示す側面図である。なお、図1の側面断面図では、固定枠1の中心部の断面を示しているので、図3に対応するシャッタ駆動部分は、図1の方向に見て奥に配置されたシャッタ駆動部分(固定枠1の前面側から見て左側にある駆動部)が図示されているが、図3は、関連部品との関係がわかりやすいように、固定枠1の前面側から見て右側にある駆動部分を固定枠1の側壁1b側から見た状態を図示している。また、図4は、図3のIV−IV方向に見た正面断面図である。
以下図1〜図4によりシャッタ駆動機構について説明する。
カム12は固定枠1側に設けられている。固定枠1に突設した支持部材に取り付けても良いが、本実施の形態では、このカム12は次に説明する案内板14に取り付けられている。
ガイド溝14aには、ガイド溝14aに沿って摺動し移動自在な移動ピン15が係合している。移動ピン15は、図4に示すように、固定枠1の内部側に棒状に突出する部分が開閉器2の後端部と当接する当接部15aとなっており、反対側の側壁1b側に突出する部分は、前後方向に長いロッド16の一端に固着されている。ロッド16の他端側の先端部16aは、図3に示すように、カム12のカム面に係合し、このロッド16の前後方向の動きで、カム12がカム軸12aを中心に回動するように構成されている。
また、カム12の駆動力は、図3の方向に見て、反時計方向の回動はロッド16の押圧力により、時計方向の回動は、例えば図示しない渦巻きばねをカム軸12a部に設ける等で実現している。
更に、ロッド16の奥方向(図3で右方向)への駆動力は、開閉器2の後端で当接部15aを押し込む動作により、その逆の前方向への駆動力は、例えば、図示しないコイルばね等を用いてロッド16または移動ピン15を前方側に付勢しておけばよい。
図5は、開閉器2が主回路断路部4から切り離されて引出位置にある状態を示し、図6は、動作の途中で、シャッタは開いているが、開閉器2の上下の端子3a,3bが主回路断路部4の中心導体4aの接触子4cに接続されていない断路位置にある状態を示し、図7は、終端まで挿入されて接続位置にある状態を示す図である。いずれも、(a)は前面側から固定枠1の内部を見た正面図(開閉器は図示せず)であり、(b)は側面断面図である。
このとき、移動ピン15はガイド溝14aの前方端にスライドしており、カム12はロッド16の先端に接触して先に説明した図3のような状態にある。
図5のような引出位置から、開閉器2を接続状態にするときは、開閉器2を車輪ガイド13に沿って後方へ押し込む。これにより、先ず開閉器2の後部が移動ピン15と一体に形成された当接部15aに当接して係合し、この状態で更に後方(奥)へ押し込むと、開閉器2の後部で当接部15aが押されることで、ロッド16の先端でカム12が押されて反時計方向(図(b)の方向に見て、以下同じ)に回動し、カム面を転動するローラ11がカム面に押されて上方に移動し、シャッタ保持棒9と共にシャッタ8が上昇する。
上昇したシャッタ8は、貫通窓5aが完全に露出するまで移動して開放位置にあり、端子3a,3bの挿入が可能な状態になっている。
すなわち、このような関係になるように、ロッド16とカム12の配置やカム12の形状,寸法が決められている。
先の図6の位置で、すでにシャッタ8は開放位置にあるので、図7の接続位置まで進む間は、シャッタ8がそれ以上上昇する必要はないため、図6の状態から図7の状態に進む間はシャッタ保持棒9が上下動しないように、カム12のカム面が形成されている。したがって、この間はロッド16の先端が後方に移動しても、カム12は回動しないようになっている。
なお、案内板14は、車輪ガイド13の上面に一体に形成したものを示したが、別部材としても良い。
また、シャッタを絶縁バリヤで区画した奥側の主回路断路部室内に配置しているので、
配電盤内の点検・保守時等にシャッタに触れることを防止できるため、不用意なシャッタ開放を防いで操作員が感電するのを防止できる。
また、貫通窓を小さくできるため、異物の挿入が阻止され、保守点検時等で操作員が感電するのを効果的に防止できる。
1b 側壁 2 開閉器
2a 車輪 3a 上部端子
3b 下部端子 4 主回路断路部
4a 中心導体 4b 絶縁ひだ
4c 接触子 5 絶縁バリヤ
5a 貫通窓 6 開閉器室
7 主回路断路部室 8 シャッタ
9 シャッタ保持棒 10 保持棒ガイド
10a ガイド穴 11 ローラ
12 カム 12a カム軸
13 車輪ガイド 14 案内板
14a ガイド溝 15 移動ピン
15a 当接部 16 ロッド
16a 先端部。
Claims (3)
- 前後方向に移動自在な引出形の開閉器が収容される固定枠と、
前記固定枠の後壁に設けられて前記開閉器の後部から導出した上部端子及び下部端子と接離可能な主回路断路部と、
前記主回路断路部の前方にあって前記固定枠内を開閉器室と主回路断路部室とに仕切ると共に前記開閉器の前記上部端子及び前記下部端子の各端子が貫通可能な貫通窓を有する絶縁バリヤと、
前記絶縁バリヤの前記主回路断路部室側にあって上下動により前記貫通窓を開放又は閉鎖するシャッタと、
前記開閉器が、前記主回路断路部から切り離されて前方に引き出された引出位置と前記主回路断路部に接続された接続位置との間を移動する移動動作に連動し、前記引出位置では前記シャッタを閉鎖し、前記接続位置では開放するシャッタ駆動機構と、を備え、
前記主回路断路部は前記主回路断路部室内に開放配置されており、
前記シャッタ駆動機構は、前記シャッタの両側を保持するシャッタ保持棒と、回動中心から周縁のカム面までの距離が周方向で異なる円板状のカムと、前記開閉器の前記移動動作に連動して前後方向に移動し、先端部が前記カム面に係合するロッドとを有し、
前記移動動作に伴う前記ロッドの移動に追随して前記カムが回動され、前記カム面が前記シャッタ保持棒の下端部と接触して前記シャッタ保持棒を上下動させることで、前記シャッタが駆動されるように構成されていることを特徴とする配電盤のシャッタ装置。 - 請求項1記載の配電盤のシャッタ装置において、
前記開閉器の前記各端子は、板面を水平に向けて導出した平導体であり、前記主回路断路部の中心導体には前記各端子が嵌合する接触子を有しており、前記絶縁バリヤの前記貫通窓は、前記各端子が遊嵌する大きさで個別に開口され、前記シャッタは、前記貫通窓を閉鎖可能な上下幅を有して3相の前記上部端子及び前記下部端子に対応して上下別個に設けられていることを特徴とする配電盤のシャッタ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の配電盤のシャッタ装置において、
前記絶縁バリヤは透明板で構成されていることを特徴とする配電盤のシャッタ装置。
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