JP5618426B2 - 集塵フィルタ用シート、その製造方法及びそれを含有する集塵フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、集塵フィルタ用シート、その製造方法及びそれを含有する集塵フィルタに関する。
集塵フィルタは、例えば、空気調和機、空気清浄機、熱交換器、換気扇及び掃除機、並びに洗濯機等の、空気又は溶液を循環させる機能を有する機器等において、空気中又は溶液中の塵埃を捕集する目的で使用されている。
例えば、上記の各種機器の作動状態において循環している空気又は溶液は、種類及び大きさがそれぞれ異なる多様な塵埃を含有している。このような塵埃を含んだ状態で空気又は溶液を循環させると、機器としての性能が低下する。このような現象を防ぐため、又は緩和するために、各種の集塵フィルタが使用されている。例えば、空気調和機においては、塵埃を含有する空気を熱交換器に導入すると熱交換器の内部に塵埃が付着して空気の流れが悪くなり、熱交換性能が低下する。これを防ぐため、一般的な空気調和機においては、熱交換器の空気取入口に集塵フィルタが設けられている。
このような集塵フィルタとしては、集塵フィルタ用シートを有し、このシートに塵埃を含有する空気又は溶液を通過させることにより塵埃を捕集するものが広く使用されている。
集塵フィルタ用シートとして具体的には、例えば、空気清浄機等に搭載されるものとして、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維を縦糸及び横糸として用い、両者が互いに交錯点で融着した織布からなる集塵フィルタ用シートが報告されている(特許文献1)。このような構成を有する集塵フィルタ用シートは、縦糸及び横糸の交錯点が融着されているので、湾曲変形したり引っ張ったりしても糸がずれることがないという利点を有する。
特開2011−195993号公報
本発明は、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維を縦糸及び横糸として用い、両者が互いに交錯点で融着した織布からなる集塵フィルタ用シートであって、いったん捕集した埃塵を容易に取り除くことができる集塵フィルタ用シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、縦糸及び横糸の融着部の形状が重要であることを突き止めた。この融着部において縦糸及び横糸の融着の程度が進むにしたがってシート主面に直交する方向の融着部の高さが低くなる一方で、シート上に占める面積が広くなる。本発明者らは、シート主面に直交する方向の融着部の高さをより抑え、かつ同時に融着部のシート上に占める面積をより抑えることによって、いったん捕集した埃塵をより容易に取り除くことができることを新たに見出した。本発明は、この新たな知見に基づいてさらに種々の検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1
縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する集塵フィルタ用シートであって、
前記縦糸及び前記横糸がいずれも、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維であり、
前記縦糸及び前記横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに前記織布の厚さCが次式を満たし、
C/(A+B)<1.00
かつ、
隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たすことを特徴とする、集塵フィルタ用シート。
(a1×b1)/(a2×b2)>0.60
項2
開口部の形状が矩形又は略矩形である、項1に記載の集塵フィルタ用シート。
項3
さらに主面に無機物を含有する一以上の層を有する、項1又は項2に記載の集塵フィルタ用シート。
項4
前記無機物が、ステンレス、モネル、チタン、銀、ニッケル、銅、アルミ、タングステン、ニッケルクロム合金、パーマロイ、AZO、真鍮、シリコン、シリカ、酸化チタン及びカーボンからなる群より選択される少なくとも一種の無機物である、項1〜3のいずれかに記載の集塵フィルタ用シート。
項5
前記集塵フィルタが、空気調和機、空気清浄機、熱交換器、換気扇、掃除機又は洗濯機に搭載される集塵フィルタである、項1〜4のいずれかに記載の集塵フィルタ用シート。
項6
項1〜4のいずれかに記載の集塵フィルタ用シートを含有する、集塵フィルタ。
項7
空気調和機、空気清浄機、熱交換器、換気扇、掃除機又は洗濯機に搭載される集塵フィルタである、項6に記載の集塵フィルタ。
項8
縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する集塵フィルタ用シートであって、
前記縦糸及び前記横糸が、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維であり、
前記縦糸及び前記横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに前記織布の厚さCが次式を満たし、
C/(A+B)<1.00
かつ、
隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たすことを特徴とする、集塵フィルタ用シート
(a1×b1)/(a2×b2)>0.60
を製造する方法であって、
鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維である縦糸及び横糸を交錯点で熱融着する工程
を含有する方法。
本発明を利用することにより、良好な集塵性能を有し、かついったん捕集した埃塵を容易に取り除くことができる集塵フィルタを提供できる。
縦糸及び横糸が交錯点で融着することにより融着部が形成された織布を示す模式図(平面図)である(あくまで説明の便宜上、開口部は図の中心に3つのみ表示されており、左側及び中央の開口部の周辺には、右側の開口部の周辺とは融着状態の異なる融着部が形成されている。)。 縦糸及び横糸が交錯点で適度に融着することにより適切な形状の融着部が形成されており、開口部が矩形である織布を示す模式図(平面図)である。 縦糸及び横糸が交錯点で過度に融着することにより不適切な形状の融着部が形成されており、開口部が楕円形である織布を示す模式図(平面図)である(あくまで説明の便宜上、図の中心に存在する開口部の形状のみが楕円形となっている。)。 縦糸及び横糸が交錯点で適度に融着することにより適切な形状の融着部が形成されている織布を示す模式図(断面図)である(下図には、それぞれ別々の空間に存在する、非融着状態の縦糸及び横糸を、さらに別の空間に存在する本発明の集塵フィルタ用シートに、それぞれの糸の断面中心点が互いに重なるように重ね合わせた状態を破線で示してある)。 縦糸及び横糸が交錯点で融着していない織布を示す模式図(断面図)である。 縦糸及び横糸が交錯点で不十分に融着することにより不適切な形状の融着部が形成されている織布を示す模式図(断面図)である。 実施例1で得られた本発明の集塵フィルタ用シートの光学顕微鏡観察像の一例である。 実施例2で得られた本発明の集塵フィルタ用シートの光学顕微鏡観察像の一例である。 実施例3で得られた本発明の集塵フィルタ用シートの光学顕微鏡観察像の一例である。 実施例1で得られた本発明の集塵フィルタ用シートにおける縦糸及び横糸の交錯点の断面部分の電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた本発明の集塵フィルタ用シートに片栗粉を付着させた後に刷毛処理を行い、その後における片栗粉の残存度合いを調べた結果の一例である。
1. 集塵フィルタ用シート
本発明の集塵フィルタ用シートは、
縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する集塵フィルタ用シートであって、
前記縦糸及び前記横糸が、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維であり、
前記縦糸及び前記横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに前記織布の厚さCが次式を満たし、
C/(A+B)<1.00
かつ、
隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たすことを特徴とする、集塵フィルタ用シート
(a1×b1)/(a2×b2)>0.60
である。
本発明において、集塵フィルタとは、空気中又は溶液中の塵埃を捕集する用途に用いられるフィルタであればよく、特に限定されないが、例えば、空気調和機、空気清浄機、熱交換器、換気扇、掃除機又は洗濯機(リントフィルタ)等に用いられる集塵フィルタ等が挙げられる。
本発明において、集塵フィルタ用シートとは、空気中又は溶液中の塵埃を捕集する機能を担う部材を意味する。
本発明の集塵フィルタ用シートは、縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する。本発明の効果が奏される限り特に限定されないが、織布としては、平織されてなるもの、綾織(twill weave)されてなるもの、及び朱子織(satin weave)されてなるもの等が挙げられる。
本発明の集塵フィルタ用シートは、縦糸及び横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに織布の厚さCが次式を満たす。
C/(A+B)<1.00・・・・(1.1.1)
本発明において、縦糸及び横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径Bは、それぞれ実測値である。具体的には、次のようにして測定する。
カタログに表示されている糸の線径は、デニール表示の場合、繊維の密度により誤差が生じやすい。このような誤差が生じるのを避けるため、本発明においては、光学顕微鏡を用いて網目単位が確認できる程度にまで拡大して観察することにより、縦糸及び横糸それぞれの線径A及び線Bを求める。上記において光学顕微鏡観察としては、OLYMPUS社製BX51光学顕微鏡、又はその同等品を用いる。基本網目単位が確認できない程度の倍率から出発して倍率を順次上げて観察を行い、基本網目単位が判別できた時点で倍率を固定して以下の観察を行う。異なる任意の10点を観察し、それらの観察像に基づいて縦糸及び横糸の線径をそれぞれ計測する。これらの計測値のうち上位2点および下位2点を除いた6点の平均値を、本発明における線径とする。なお、光学顕微鏡観察においては繊布を5cm×5cmに切除し、張力をかけずに観察し、融着部より最も離れた位置にて線径を計測する。
本発明において、織布の厚さCは具体的には、次のようにして測定する。3cm×3cm、厚さ約0.3mmの石英板2枚を用意する。各石英板の端から約5mmを除いた2cm×2cmの領域の角をそれぞれ中心とする1cm四方の領域(当該領域の四辺はそれぞれ向き合う石英板の四辺と並行となるように配置する)それぞれについて厚みを厚さ測定機(株式会社ニコン社製DIGIMICRO MF501+MFC‐101、又はその同等品)で計測し、これを各領域における厚みとする。次に、4cm×4cmに切断した試料を2枚の石英板に挟み、上記と同じ領域における厚みをそれぞれ計測する。なお、この際、繊布に張力がかからないようにする。同じ計測領域において、試料を挟んだ状態で計測した厚さから試料を挟まない状態で計測した厚さを差し引いた値をそれぞれ求める。このようにして求めた値9点のうち、上位2点および下位2点を除いた5点の平均値を織布の厚さCとして求める。
本発明の集塵フィルタ用シートは、好ましくは、次式を満たす。
C/(A+B)≦0.95・・・・(1.1.2)
本発明の集塵フィルタ用シートは、式(1.1.1)又は(1.1.2)に加えて、好ましくは、次式を満たす。
C/(A+B)>0.50・・・・(1.2.1)
本発明の集塵フィルタ用シートは、式(1.1.1)又は(1.1.2)に加えて、より好ましくは、次式を満たす。
C/(A+B)>0.60・・・・(1.2.2)
通常、縦糸及び横糸の交錯点において両糸がより融着するほど、シート主面に直交する融着部の方向の高さがより低くなり、結果としてC/(A+B)がより低くなる傾向にある。
シート主面に直交する方向の融着部の高さがより低いと、本発明の集塵フィルタ用シートはいったん捕集した埃塵をより容易に取り除くことができる。
本発明の集塵フィルタ用シートは、隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たす。
(a1×b1)/(a2×b2)>0.60・・・・(2.1.1)
隣接する縦糸の離間距離a1とは、図1に示す通り、互いに隣接している二つの縦糸の間の距離をいう。
隣接する縦糸の中心線間距離a2とは、図1に示す通り、互いに隣接している二つの縦糸のそれぞれの中心線間の距離をいう。
隣接する横糸の離間距離b1とは、図1に示す通り、互いに隣接している二つの横糸の間の距離をいう。
隣接する横糸の中心線間距離b2とは、図1に示す通り、互いに隣接している二つの横糸のそれぞれの中心線間の距離をいう。
a1及びb1、並びにa2及びb2は、それぞれ次のようにして測定する。光学顕微鏡を用いて網目単位が確認できる程度にまで拡大して観察することにより、測定する。上記において光学顕微鏡観察としては、OLYMPUS社製BX51光学顕微鏡、又はその同等品を用いる。基本網目単位が確認できない程度の倍率から出発して倍率を順次上げて観察を行い、基本網目単位が判別できた時点で倍率を固定して観察を行う。異なる任意の10点を観察し、それらの観察像に基づいてそれぞれ計測する。これらの計測値のうち上位2点および下位2点を除いた6点の平均値を求める。なお、光学顕微鏡観察においては繊布を5cm×5cmに切除し、張力をかけずに観察し、融着部より最も離れた位置にて糸の離間距離及び中心線間距離を計測する。
a1×b1は、開口部分の面積の大きさの指標を表しており、a2×b2は、単位面積を表している。したがって、上式は、単位面積当たりの開口部分の面積の指標である。
通常、a1×b1が大きければ大きいほど、開口部分の面積は大きい傾向にある。特に、開口部の形状が矩形である場合(図2)には、a1×b1は開口部の面積を表している。また、開口部の形状が略矩形である場合には、a1×b1は開口部の面積をほぼ表している。なお、本明細書において、略矩形とは、概ね矩形であるが、4つの角に丸みを有する形状であり、円形及び楕円形ではない形状を意味する。左記において、4つの角における丸みは、縦糸及び横糸が交錯点において融着していることに起因するものである。
通常、縦糸及び横糸の交錯点において両糸がより融着するほど、開口部の形状が円形若しくは楕円形により近くなり、又は円形若しくは楕円形(図3)そのものとなり、結果として単位面積当たりに占める開口部分の面積の割合がより小さくなる傾向にある。なお、開口部の形状が円形若しくは楕円形である場合は、開口部の面積は、π×a1×b1×1/4で表される。また、開口部の形状が円形若しくは楕円形により近くなるほど、開口部の面積は、a1×b1からπ×a1×b1×1/4により近い値となる。したがって、縦糸及び横糸の交錯点において両糸がより融着し、開口部の形状が矩形から円形若しくは楕円形により近くなるほど、開口部の面積は、より小さくなる傾向にある(図1)。
本発明の集塵フィルタ用シートは、好ましくは、次式を満たす。
(a1×b1)/(a2×b2)>0.65・・・・(2.1.2)
本発明の集塵フィルタ用シートは、式(2.1.1)又は(2.1.2)に加えて、好ましくは、次式を満たす。
(a1×b1)/(a2×b2)<0.90・・・・(2.2.1)
本発明の集塵フィルタ用シートは、式(2.1.1)又は(2.1.2)に加えて、より好ましくは、次式を満たす。
(a1×b1)/(a2×b2)<0.85・・・・(2.2.2)
単位面積当たりに占める開口部分の面積の割合がより大きいと、本発明の集塵フィルタ用シートはいったん捕集した埃塵をより容易に取り除くことができる。具体的には、単位面積当たりに占める開口部分の面積の割合がより小さいと、例えば刷毛等を用いてシートに付着した埃塵を取り除こうとした場合等に、埃塵がシートの裏側に回り込みやすくなり、取り除くことがより困難になるが、単位面積当たりに占める開口部分の面積の割合がより大きいと、そのような不具合が生じにくくなる。
縦糸及び横糸は、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維である。したがって、縦糸及び横糸を交錯点で熱融着させることにより、本発明で用いる織布を得ることができる。具体的には、縦糸及び横糸が交錯した織布を、鞘部の融点よりも高く、かつ芯部の融点よりも低い温度下に置くことにより、芯部を残したまま鞘部のみを溶解することができる。さらにその後、鞘部の融点よりも低い温度下へと織布を戻すことにより、縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を得ることができる。より詳細には熱融着は次のようにして行うことができる。熱融着する方法としては、熱風又はヒートロール等を用いることができる。
本発明の効果が奏される限り特に限定されないが、鞘部及び芯部の組合せとしては、例えば、鞘部として低融点ポリエステル(融点130℃)及び芯部としてポリエチレンテレフタレート(PET)(融点270℃)、鞘部としてポリエチレン(融点110℃)及び芯部としてポリプロピレン(融点160℃)、並びに鞘部としてポリエチレン(融点110℃)及び芯部としてPET(融点270℃)等が挙げられる。
本発明の集塵フィルタ用シートは、特に限定されないが、開口率が、好ましくは60〜90%、より好ましくは70〜85%である。
縦糸及び横糸それぞれの線径及び芯鞘型複合繊維における鞘部の割合、メッシュ数(1インチ内の目数)、縦糸及び横糸の融着の条件等を総合的に調整することにより、本発明の集塵フィルタ用シートを得ることができる。上記の種々の要素それぞれを個別に調整した場合の傾向は、以下の通りである。芯鞘型複合繊維における鞘部の割合が多くなると、融着後におけるC/(A+B)が小さくなる傾向がある。縦糸及び横糸それぞれの線径を細くすることにより、開口率が大きくなる傾向がある。メッシュ数を多くすることにより、単位網目の開口面積が小さくなる傾向がある。融着の条件のうち、加熱温度を高くすることにより、熱溶融時間を短くできる傾向がある。融着の条件のうち、熱溶融時間を長くすることにより、開口部の形状が矩形から楕円形になる傾向がある。熱溶融時間を長くすると、縦糸及び横糸の鞘部の融解がより進行し、シート主面と直交する方向からみたときに、融解した鞘部が、開口部の四隅に位置するそれぞれの交錯点を中心にして周辺の領域にまでより広がっていくためである。
本発明の集塵フィルタ用シートは、さらに主面に無機物を含有する一以上の層(無機物層)を有していてもよい。無機物層を有していると、取り扱い性、風合い、及びほつれにくさの少なくとも一つの特性が改善される。
本発明において、取り扱い性とは、具体的には、プラスチック製又は金属製等のフレーム等に集塵フィルタ用シートを固定する際にシワが生じ難いことを意味している。
本発明において、風合いとは、具体的には、意匠性であり、金属シートと同様の金属光沢を呈することを意味する。風合いの評価は、光沢度計を用いて光沢度を測定することによって行う。
本発明において、ほつれにくさとは、具体的には、シートを裁断した後の端部において繊維が毛羽立ちにくいこと、又は裁断方向に沿って端部の繊維がシートから剥がれにくいことを意味する。ほつれにくさの評価は次のようにして行う。シートを裁断する際に裁断部付近の繊維がシートから剥がれるか否か、若しくは裁断方向に沿った端部の繊維を裁断方向に引っ張ることによって目のずれが生じるか否かを評価する、又は剥がれた繊維の本数を評価することによって行う。
無機物層に含有される無機物は非導電性物質であってもよいし、導電性物質であってもよい。無機物層に含有される非導電性物質としては、特に限定されないが、例えば、シリコン、シリカ、酸化チタン及びカーボン等が挙げられる。
無機物層に含有される無機物が導電性物質である場合には、本発明の集塵フィルタ用シートに導電性を付与することができる。本発明の集塵フィルタ用シートは、導電性を有していると、次の点で有利である。導電性を有している本発明の集塵フィルタ用シートは、イオンを含む気体等を通過させることにより帯電させることができ、このように帯電させておくことによって、埃塵を静電吸着できるという特性を容易に付与できる。さらに、導電性を有している本発明の集塵フィルタ用シートは、いったん付与した静電気を容易に除去でき、このことを利用すれば、例えば上記のようにしてフィルタに静電吸着させた埃塵を、フィルタの静電気を除去することにより容易に除去できる。
導電性物質としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス、モネル、チタン、銀、ニッケル、銅、アルミ、タングステン、ニッケルクロム合金、パーマロイ、AZO及び真鍮等が挙げられる。なお、モネルとは、ニッケル及び銅からなる合金であり、好ましくは63%以上のニッケル及び30%程度の銅からなる合金である。パーマロイとは、ニッケル、銅、モリブデン及び鉄の合金である。また、AZOとは、アルミ亜鉛酸化物である。
本発明の集塵フィルタ用シートは、両糸の交錯点に断面方向からみてなだらかな傾斜を伴う凸部が形成されるように、縦糸及び横糸が適度に融着している(図4)。なお、図4の下図には、それぞれ別々の空間に存在する、非融着状態の縦糸及び横糸を、さらに別の空間に存在する本発明の集塵フィルタ用シートに、それぞれの糸の断面中心点が互いに重なるように重ね合わせた状態を破線で示してある。
一方、縦糸及び横糸が融着していない場合は、その他の構成が同様であったとしても、ある断面方向からみたときには交錯点にはくびれを伴う凸部が形成されていることになる(図5)。あるいは、縦糸及び横糸が上記のように適度に融着していない場合は、その他の構成が同様であったとしても、ある断面方向からみたときには交錯点には急激な傾斜を伴う凸部が形成されていることになる(図6)。このような差があるため、無機物層を主面上に形成すると、縦糸及び横糸が適度に融着している場合は適度に融着していない場合に比べて、連続的な層がより形成されやすい。あるいは、縦糸及び横糸が適度に融着している場合は適度に融着していない場合に比べて、使用環境下で連続的な層がより維持されやすい。したがって、縦糸及び横糸が適度に融着している場合は適度に融着していない場合に比べて、より連続的な無機物層が得られやすく、あるいは、使用環境下でより連続的な無機物層がより維持されやすい。無機物層が連続的である場合には、本発明の集塵フィルタ用シートは、上記の取り扱い性、風合い及びほつれにくさから選ばれる少なくとも一種の特性、並びに無機物が導電性物質である場合にはさらに加えて導電性の点で優れる。
本発明の集塵フィルタ用シートは、二種以上の無機物層を主面に有していてもよい。この場合、例えば、主面に隣接してステンレス層等を有し、さらにこのステンレス層等に隣接してモネル層を有している構成が挙げられる。このようにステンレス層等及びモネル層を有している本発明の集塵フィルタ用シートは、取り扱い性、風合い及びほつれにくさから選ばれる少なくとも一種の特性、並びに導電性に加えて、モネル層に起因する優れた抗菌性を有している。
二種以上の無機物層を主面に有する本発明の集塵フィルタ用シートの別の例として、例えば、主面に隣接して銀又は銅等の腐食性の高い金属を含有する層を有し、さらにその金属層に隣接してチタン層、ニッケル層又はモネル層等の耐食性を有する金属を含有する層を有している構成が挙げられる。銀及び銅等は良導電性であることが知られているが、大気中の酸素で酸化されやすい。このような構成を有している本発明の集塵フィルタ用シートは、取り扱い性、風合い及びほつれにくさから選ばれる少なくとも一種の特性、並びに導電性に加えて、これら腐食性の高い金属が保護されているため、長期間使用できるという優れた特性を有する。特に限定されないが、腐食性の高い金属層、及び耐食性を有する金属層の組合せとしては、銀層及びチタン層、銅層及びニッケル層、並びに銅層及びモネル層等が挙げられる。
本発明の集塵フィルタ用シートは、無機物層を主面に加えて主面とは反対側の面(裏面)にも有していてもよい。
無機物層に含有される無機物の量は、本発明の効果が奏される限り特に限定されないが、通常は、3μg/cm〜30μg/cmである。無機物層に含有される無機物の量が3μg/cm以上であれば、縦糸と横糸の融着点付近の微細なくぼみにも無機物が付着される。また、生産性の点で好ましくは4μg/cm〜20μg/cmであり、より好ましくは5μg/cm〜15μg/cmである。なお、本発明において無機物の量は蛍光X線分光装置(理学電機工業株式会社製 RIX1000、又はその同等品)を用いて、集塵フィルタ用シート作製時に用いたスパッタターゲットと同種の金属スペクトルから求められる1cmあたりの金属量の合算値として求められる。
無機物層を形成する方法は、特に限定されないが、例えば気相堆積法等が挙げられる。特に限定されないが、気相堆積法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法及びプラズマCVD法等が挙げられる。これらの方法のうち、より優れた耐久性を有する無機物層が得られるという点では、スパッタリング法が好ましい。
スパッタリング法としては、特に限定されないが、例えば、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波マグネトロンスパッタリング法及びイオンビームスパッタリング法等が挙げられる。
スパッタリング法を用いて無機物層を形成する方式としては、特に限定されないが、例えば、バッチ方式及びロール・ツー・ロール方式等が挙げられる。特に限定されないが、より生産性に優れ、製造コストをより低くできるという点では、ロール・ツー・ロール方式がより好ましい。
無機物層をスパッタリング法で形成する場合、無機物は、いわゆるスパッタレートの高い無機物が好ましい。スパッタレートの高い無機物としては、例えば、導電性物質としてステンレス、モネル、チタン、銀、ニッケル、銅、アルミ、タングステン、ニッケルクロム合金、パーマロイ、AZO及び真鍮、並びに非導電性物質として、シリコン、シリカ、酸化チタン及びカーボン等が挙げられる。
2. 集塵フィルタ
本発明の集塵フィルタは、上記1.で説明した本発明の集塵フィルタ用シートを含有する、集塵フィルタである。
本発明の集塵フィルタは、特に限定されないが、例えば、本発明の集塵フィルタ用シート、及びそれを支持固定するフレームを有する構成等が挙げられる。
フレームとしては、特に限定されないが、通常、樹脂材料からなるものが用いられる。樹脂材料としては、特に限定されないが、通常、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン樹脂及びPET樹脂等が挙げられる。
本発明の集塵フィルタの形状及び大きさは、その用途に応じて適宜設定される。
3. 集塵フィルタ用シートを製造する方法
本発明の集塵フィルタ用シートを製造する方法は、
縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する集塵フィルタ用シートであって、
前記縦糸及び前記横糸が、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維であり、
前記縦糸及び前記横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに前記織布の厚さCが次式を満たし、
C/(A+B)<1.00
かつ、
隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たすことを特徴とする、集塵フィルタ用シート
(a1×b1)/(a2×b2)>0.60
を製造する方法であって、
(1)鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維である縦糸及び横糸を交錯点で熱融着する工程
を含有する方法である。
また、本発明の集塵フィルタ用シートを製造する方法は、本発明の集塵フィルタ用シートがさらに無機物層を含有する場合は、上記工程(1)に加えてさらに、
(2)前記工程(1)で得られたシートの主面に、無機物を含有する一以上の層を配置する工程
を含有する。
上記において、それぞれの工程の詳細は、上記1.において説明した通りである。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
緯糸48メッシュ、経糸37メッシュのマルチ融着糸(芯部;PET製、鞘部;低融点ポリエステル製、繊維径88μm)の平織り布を基材として用いた。ステンレスをターゲット材として用い、基材の片側表面にDCマグネトロンスパッタリング法によりステンレスを5.85μg/cm被覆して集塵フィルタ用シートを作製した。具体的には、チャンバー内を真空排気後、Arガスを導入してチャンバー内圧力を0.2Paとして、スパッタリングを実施した。被覆層の厚さが概ね30nmとなるように、スパッタリング処理時間及びスパッタ電力を調整した。
実施例2
緯糸75メッシュ、経糸65メッシュのモノ融着糸(芯部;PET製 17デシテックス、鞘部;低融点ポリエステル製、繊維径40μm)の平織り布を基材として用いた。その他は実施例1と同様とした。基材へのステンレス付着量は5.58μg/cmであった。
実施例3
緯糸90メッシュ、経糸80メッシュのモノ融着糸(芯部;PET製 17デシテックス、鞘部;低融点ポリエステル製、繊維径53μm)の平織り布を基材として用いた。その他は実施例1と同様とした。基材へのステンレス付着量は6.61μg/cmであった。
比較例1
緯糸、経糸ともに30メッシュの非融着糸(PET製レギュラー糸)の平織り布を基材として用いた。その他は実施例1と同様とした。基材へのステンレス付着量は7.00μg/cmであった。
比較例2
緯糸、経糸ともに60メッシュの非融着糸(PET製レギュラー糸)の平織り布を基材として用いた。その他は実施例1と同様とした。基材へのステンレス付着量は6.37μg/cmであった。
比較例3
緯糸、経糸ともに80メッシュの非融着糸(PET製レギュラー糸)の平織り布を基材として用いた。その他は実施例1と同様とした。基材へのステンレス付着量は5.79μg/cmであった。
試験結果
実施例1〜3及び比較例1〜3について、縦糸の線径A及び織布の厚さC、隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2を測定した結果、並びにそれらに基づいて関数C/(A+B)及び関数(a1×b1)/(a2×b2)を計算した結果をそれぞれ表1に示す。なお、左記においては横糸として縦糸と同じものを使用しているため、横糸の線径Bは線径Aと同じである。なお、縦糸及び横糸の線径A及び線径Bは、縦糸及び横糸がそれぞれ単独で存在する状態における値ではなく、集塵フィルタ用シートに組み込まれた状態における値である。
上記において、縦糸及び横糸の線径A及び線径B、隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2は、光学顕微鏡観察の画像から求めた。光学顕微鏡観察にはOLYMPUS社製BX51光学顕微鏡を用い、網目単位が確認できる程度にまで拡大して観察した。具体的には、基本網目単位が確認できない程度の倍率から出発して倍率を順次上げて観察を行い、基本網目単位が判別できた時点で倍率を固定して観察を行った。なお、光学顕微鏡観察においては繊布を5cm×5cmに切除し、張力をかけずに観察し、融着部より最も離れた位置にて各糸の線径、並びに離間距離及び中心線間距離を計測した。光学顕微鏡観察像の一例として実施例1〜3で得られた集塵フィルタ用シートについての観察写真(全て等倍率)をそれぞれ図7〜9に示す。
上記において、縦糸及び横糸の線径A及び線径B、隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2は、次のようにして求めた。異なる任意の10点を観察し、それらの観察像に基づいてそれぞれ計測した。これらの計測値のうち上位2点および下位2点を除いた6点の平均値を求めた。
上記において、織布の厚さCは、次のようにして測定した。3cm×3cm、厚さ約0.3mmの石英板2枚を用意した。各石英板の端から約5mmを除いた2cm×2cmの領域の角をそれぞれ中心とする1cm四方の領域(当該領域の四辺はそれぞれ向き合う石英板の四辺と並行となるように配置する)それぞれについて厚みを厚さ測定機(株式会社ニコン社製DIGIMICRO MF501+MFC‐101)で計測し、これを各領域における厚みとした。次に、4cm×4cmに切断した試料を2枚の石英板に挟み、上記と同じ領域における厚みをそれぞれ計測した。なお、この際、繊布に張力がかからないようにした。同じ計測領域において、試料を挟んだ状態で計測した厚さから試料を挟まない状態で計測した厚さを差し引いた値をそれぞれ求めた。このようにして求めた値9点のうち、上位2点および下位2点を除いた5点の平均値を織布の厚さCとして求めた。
Figure 0005618426
また、実施例で得られた集塵フィルタ用シートについて、縦糸及び横糸が融着している様子を、フォーカスイオンビームによって交錯点における断面を形成し、その断面部分の電子顕微鏡写真を観察することにより確認した。その一例として、実施例1で得られた集塵フィルタ用シートについて得られた電子顕微鏡写真を図10に示す。交錯点において、縦糸及び横糸の間の境界線が消失しており、両者が完全に融着している様子が確認された。
さらに、いったん捕集した埃塵をどの程度容易に取り除くことができるかについての試験を行った。具体的には、各集塵フィルタ用シートに片栗粉を0.02g/cm程度付着させ、その後ブロアーを用いて付着した片栗粉を除去し、その後に刷毛(刷毛サイズ30mm幅、30mm長さ 工作・小物用、販売元:株式会社カインズ)を用いて縦糸又は横糸の一方と並行の方向に三往復ブラッシングした後に、光学顕微鏡で観察した。その一例として、比較例1の集塵フィルタ用シートを試験した結果を図11に示す。立体的位置関係をより明確に示すために、この写真はシート主面に対して約45°の角度からの観察像となっている(写真の右側から左側にかけて下り坂勾配となっている)。刷毛の進行方向と直交する糸が前面側となるように縦糸及び横糸が交錯している点(例えば図中の矢印で示された点等)において、片栗粉が堆積しており刷毛によっては除去しきれていない様子が見て取れる。これは、当該箇所に段差が生じていることにより、刷毛がアクセスすることのできない領域が部分的に生じていることや交錯点の段差が障壁となり段差より小さい粒子が除去されにくいことが原因と思われる。
これに対して、実施例1〜3の集塵フィルタ用シートにおいては、縦糸及び横糸の交錯点において大きな段差が生じていないため、刷毛がアクセスできない領域がより狭いか消失しており、刷毛による処理の後において残存する片栗粉の量がより低減されている。この試験の結果を併せて表1に示す。なお、表中において「○」は刷毛処理後に片栗粉の残存度合いが低かったことを表しており、「×」は刷毛処理後に片栗粉の残存度合いが高かったことを表している。
1 織布
11 縦糸
111 縦糸の中心線
12 横糸
13 融着部
14 開口部

Claims (8)

  1. 縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する集塵フィルタ用シートであって、
    前記縦糸及び前記横糸が、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維であり、
    前記縦糸及び前記横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに前記織布の厚さCが次式を満たし、
    C/(A+B)<1.00
    かつ、
    隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たすことを特徴とする、集塵フィルタ用シート。
    (a1×b1)/(a2×b2)>0.60
  2. 開口部の形状が矩形又は略矩形である、請求項1に記載の集塵フィルタ用シート。
  3. さらに主面に無機物を含有する一以上の層を有する、請求項1又は2に記載の集塵フィルタ用シート。
  4. 前記無機物が、ステンレス、モネル、チタン、銀、ニッケル、銅、アルミ、タングステン、ニッケルクロム合金、パーマロイ、AZO、真鍮、シリコン、シリカ、酸化チタン及びカーボンからなる群より選択される少なくとも一種の無機物である、請求項1〜3のいずれかに記載の集塵フィルタ用シート。
  5. 前記集塵フィルタが、空気調和機、空気清浄機、熱交換器、換気扇、掃除機又は洗濯機に搭載される集塵フィルタである、請求項1〜4のいずれかに記載の集塵フィルタ用シート。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の集塵フィルタ用シートを含有する、集塵フィルタ。
  7. 空気調和機、空気清浄機、熱交換器、換気扇、掃除機又は洗濯機に搭載される集塵フィルタである、請求項6に記載の集塵フィルタ。
  8. 縦糸及び横糸が交錯点で融着した織布を含有する集塵フィルタ用シートであって、
    前記縦糸及び前記横糸が、鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維であり、
    前記縦糸及び前記横糸それぞれの非融着部における線径A及び線径B、並びに前記織布の厚さCが次式を満たし、
    C/(A+B)<1.00
    かつ、
    隣接する縦糸の離間距離a1及び中心線間距離a2、並びに隣接する横糸の離間距離b1及び中心線間距離b2が次式を満たすことを特徴とする、集塵フィルタ用シート
    (a1×b1)/(a2×b2)>0.60
    を製造する方法であって、
    鞘部が芯部よりも低い融点を有する芯鞘型複合繊維である縦糸及び横糸を交錯点で熱融着する工程
    を含有する方法。
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