JP5618111B2 - 電子機器、設定した機能の実現を他の電子機器で実行させる制御方法及びプログラム - Google Patents

電子機器、設定した機能の実現を他の電子機器で実行させる制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、当該電子機器にて設定した機能の実現を他の電子機器で実行させる電子機器電子機器にて設定した機能の実現を他の電子機器で実行させる制御方法及びプログラムに関するものである。
今日においては、各種電子機器の多機能化が進んでいる。例えば、アラーム機能は、置時計(例えば、特許文献1参照)は無論のこと、携帯電話(例えば、特許文献2参照)や腕時計(例えば、特許文献3参照)、さらには音楽プレーヤーやテレビ等にも装備されている。
特開2009−8621号公報 特開2008−256724号公報 特開平8−179062号公報
しかしながら、各電子機器に装備されている機能は同一であっても、当該機器の特性や制約等により、当該機能の優劣や格差がある。例えば、アラーム機能について考察すると、置時計にあっては、大型であることから、スピーカも大きく大きな報知音を発生できる利点がある。その反面、簡単に使えることを優先してボタン数や表示を制限しており、複雑な設定ができない。
また、携帯電話にあっては、テンキー等の多くのキーを備え、アラーム音やアラームの鳴動態様を複数設定することができる等、ユーザの好みに合わせて細かく機能設定することができる利点がある。その反面、放音量は置時計よりも劣り、起床用のアラームとして使用するには不向きである。
また、腕時計にあっては、ユーザの腕に装着されていることから、ユーザが忘れることなく、かつ迅速にアラーム時刻を設定することができる利点がある。その反面、放音量は携帯電話よりも劣り、起床用のアラームとして使用するには更に不向きである。
つまり、このように各種機器に同一の機能が装備されていても当該機能には優劣や格差がある。一方、ユーザにあっては、このような機能の優劣や格差を考慮することなく、習慣的に特定の電子機器のみを使用して当該機能を利用している。
このため、習慣的に使用している電子機器の機能よりも優れる電子機器を所有しているにも拘わらず、当該電子機器の優れた機能が利用されずに放置され、多機能化された電子機器が有効に利用されていないのが実情であった。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、同一の機能を有する複数種の電子機器において、より高い機能を有する電子機器の当該機能を利用できるようにした電子機器電子機器にて設定した機能の実現を他の電子機器で実行させる制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段と、記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶した評価情報記憶手段と、前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得手段と、前記他の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記制御情報を当該他機に送信する制御情報送信手段と、を備えることを特徴とする電子機器である。
また、本発明は、制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段と、前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を外部に送信する評価情報送信手段と、他機から送信された他機の制御情報を受信する制御情報受信手段と、前記制御情報受信手段が前記制御情報を受信した場合には当該受信した制御情報に基づいて前記所定の機能を実現させる制御手段と、を備えることを特徴とする電子機器である。

本発明によれば、同一の機能を備える複数種の電子機器において、より優れた機能を有する電子機器の当該機能をユーザに利用させることができる。
本発明の一実施の形態を適用したシステムを示す図である。 腕時計の回路構成を示すブロック図である。 携帯電話の回路構成を示すブロック図である。 置時計の回路構成を示すブロック図である。 腕時計、携帯電話、置時計のROMに記憶されている適正度テーブルを示す図である。 マスター端末処理の処理手順を示すフローチャートである。 スレーブ端末処理の処理手順を示すフローチャートである。 アラーム処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1に示すように、本発明の一実施の形態を適用したシステムは、相互にPAN(Personal Area Network )により無線接続される腕時計1と携帯電話2及び置時計3とで構成されている。PANに用いられられる所定の近接無線方式としては、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))又はジグビー(ZigBee(登録商標))等が用いられる。
腕時計1は、時計本体101とこの時計本体101の両端部に係止されたバンド102,102とで構成されている。時計本体101の表面部には、表示部103を有する表示窓104が設けられており、表示部103はLCD(Liquid Crystal Display)からなる。また、時計本体101の両側面部には、各々2個ずつキー105、106、107、108が設けられている。
携帯電話2には、その前面に通話用のスピーカ201、表示部202、キー203、マイクロフォン204が配置されている。表示部202は、LCDからなりVGA(Video Graphics Array)に対応する画面解像度を備えている。キー203は、テンキーを含む複数のキーで構成されている。
置時計3には、その前面に、表示部301、4個のキー302、303、304、305、放音用開口部306が設けられている。表示部301はLCDからなり、放音用開口部306は、内部に配置された後述するスピーカより発生するアラーム音を外部に放音させるための貫通穴である。
図2は、時計本体101の内部に配置されている回路の構成を示すブロック図である。この回路には、各部を制御するCPU109が設けられているとともに、ROM110及びRAM111がそれぞれバス112を介して接続されている。ROM110は、CPU109が動作するためのシステムプログラム等を記憶しており、RAM111は、ワーク用として使用される。
また、バス112には、ドライバ113、PAN通信部114、スイッチ部115、アラームデータ記憶部116、及びブザー117が接続されている。ドライバ113は、前記表示部103を駆動するものである。PAN通信部114は、アンテナ118を有し、前記所定の近接無線方式により図1に示した携帯電話2及び置時計3と通信する。
また、スイッチ部115は、前記キー105〜108の操作に応じた操作情報を生成するものである。アラームデータ記憶部116は、例えばキー105の操作より自機に設定されたアラーム時刻情報や、PAN通信部114により受信した他機(携帯電話2、置時計3)から送信されたアラーム時刻情報等を記憶するものである。ブザー117は、アラーム音を発生する電圧ブザーである。
図3は、携帯電話2の回路構成を示すブロック図である。携帯電話2には、各部を制御する制御部220が設けられ、この制御部220には、前記通話用のスピーカ201、前記表示部202、前記キー203、及び前記マイクロフォン204が接続されている。さらに、制御部220には、スピーカ205、PAN通信部206、音源207、アラームデータ記憶部208、I/F部209、及び曲データ記憶部210が接続されている。
スピーカ205は、呼出用と楽音発生用とを兼ねるものであり、着信時に着信メロディ:所謂(着メロ(登録商標))を発生、アラーム時刻にはアラームメロディを発生させるものである。PAN通信部206は、アンテナ211を有し、前記所定の近接無線方式により図1に示した腕時計1及び置時計3と通信する。
音源207には、波形データが格納されており、この波形データを指定されて音高に応じた速度で読み出すことにより、指定された音高の楽音データが生成される。アラームデータ記憶部208は、複数のキー203における所定のキー操作より自機に設定されたアラーム時刻情報や、PAN通信部206により受信した他機(腕時計1、置時計3)から送信されたアラーム時刻情報等を記憶するものである。I/F部209は、パソコン等の他の機器との間でデータを入出力するためのインターフェース部である。曲データ記憶部210には、予め曲データが格納されているとともに、外部のサーバーからダウンロードした曲データが格納される。
制御部220は、CPU221、ROM222、RAM223等からなり、CPUがRAM223をワークエリアとして使用しつつROM222に記憶されているプログラムに従って動作することにより、各部を制御するとともに、携帯電話2として必要な処理を実行する。
すなわち、制御部220は、アンテナ212を有する送受信部213から電話回線網に対して、他の電話端末を呼び出すための発呼信号を送信させる発呼処理、基地局から呼出信号が送信されてきたときに、スピーカ205から着信音を発生させる受信処理を実行する。また、着信音の発生に応じてユーザが携帯電話2を電話回線網に接続する指令を入力した際に、送受信部213を介して当該携帯電話2を電話回線網に接続させる接続処理を実行する。さらに、相手との通話が可能となったとき、ユーザがマイクロフォン204から入力した音声信号を送受信部213から基地局側に送信し、受信した音声信号にて通話用のスピーカ201から音声を発生させる処理等を実行する。また、電話回線網及びインターネットを介して、サーバーにアクセスしコンテンツをダウンロードする処理も実行する。
図4は、置時計3の回路の構成を示すブロック図である。この回路には、各部を制御するCPU307が設けられているとともに、ROM308及びRAM309がそれぞれバス310を介して接続されている。ROM308は、CPU307が動作するためのシステムプログラム等を記憶しており、RAM309は、ワーク用として使用される。
また、バス310には、ドライバ311、PAN通信部312、スイッチ部313、アラームデータ記憶部314、及びスピーカ315が接続されている。ドライバ311は、前記LCDからなる表示部301を駆動するものである。PAN通信部312は、アンテナ315を有し、前記所定の近接無線方式により図1に示した腕時計1及び携帯電話2と通信する。
また、スイッチ部313は、前記4個のキー302〜305の操作に応じた操作情報を生成するものである。アラームデータ記憶部116は、キー302〜305のうちの所定のキーの操作より自機に設定されたアラーム時刻情報や、PAN通信部114により受信した他機(腕時計1、携帯電話2)から送信されたアラーム時刻情報等を記憶するものである。スピーカ315は、放音用開口部306の後方に配置されアラーム音を発生するものである。また、この置時計3のスピーカ315は、腕時計1のブザー117よりも大音量で放音可能であることは無論、携帯電話2が有する呼出用と楽音発生用とを兼ねるスピーカ205よりも大口径であり、大音量で放音可能である。
図5は、腕時計1、携帯電話2、置時計3に各々記憶されている適正度テーブルを示す図である。すなわち、腕時計1のROM110には、プログラム等とともに図5(A)に示す適正度テーブル11が記憶され、携帯電話2のROM308には、プログラム等とともに図5(B)に示す適正度テーブル21が記憶され、置時計3のROM222には、プログラム等とともに図5(C)に示す適正度テーブル31が記憶されている。
これら適正度テーブル11、21、31は、アラーム機能設定時の操作性である「機能設定」、アラーム音の大きさである「音の大きさ」、スヌーズ機能の有無である「スヌーズ機能」、及び「堅牢性」を評価項目として評価し、これら項目の総合的評価を「適正度」として記憶したものである。本実施の形態においては、腕時計1のアラーム機能の「適正度」として「2」が記憶され、携帯電話2のアラーム機能の「適正度」として「6」が記憶され、置時計3のアラーム機能の「適正度」として「10」が記憶されている。
以上の構成に係る本実施の形態の動作について、図6以降に示すフローチャートに従って説明する。腕時計1、携帯電話2、置時計3は、各々ROMに記憶されているプログラムに基づき、図6のフローチャートに示すマスター端末処理を繰り返し実行する。まず、自機において所定のキー操作によるアラーム機能設定操作がなされたか否かを判断し(ステップS101)、アラーム機能設定操作がなされるまで待機する。
アラーム機能設定操作がなされたならば、設定操作により入力されたアラーム時刻情報を含むアラーム機能設定情報を、自機のアラームデータ記憶部116、208、314に各々記憶する(ステップS102)。つまり、例えば腕時計1にてアラーム機能設定操作がなされとすると、腕時計1のCPU109は、スイッチ部115からの操作情報に基づき、入力された時刻情報を含むアラーム機能設定情報をアラームデータ記憶部116に記憶する(ステップS102)。次に、PAN通信により、他の端末を検索すべく、適正度テーブルの送信要求を送信する(ステップS103)。
なお、以下の説明においては、アラーム機能が設定された端末(本例では、腕時計1)をマスター端末と称し、これ以外の他の端末(本例では、携帯電話2又は置時計3)をスレーブ端末と称する。
次に、前記ステップS103での送信要求に応じて他の端末から送信される適正度テーブルを受信したか否かに基づき、周囲にスレーブ端末が存在するか否かを判断する(ステップS104)。適正度テーブルを受信し、周囲にスレーブ端末が存在すならば、受信した適正度テーブルに基づき、当該スレーブ端末がアラーム機能を有しているか否かを判断する(ステップS105)。
スレーブ端末がアラーム機能を有している場合には、受信した適正度テーブルに記憶されている適正度と、自機の適正度テーブルに記憶されている適正度とを比較することにより、当該スレーブ端末の適正度が自機の適正度よりも高いか否かを判断する(ステップS106)。スレーブ端末の適正度が自機の適正度よりも低い場合には(ステップS106→NO)、ステップS107〜S111の処理を行うことなく、今回の処理を終了する。また、これとは逆に、スレーブ端末の適正度が自機の適正度よりも高い場合には(ステップS106→YES)、適正度が自機よりも高いスレーブ端末が複数存在するか否かを判断する(ステップS107)。
すなわち、本例のようにマスター端末が腕時計1であり、腕時計1の周囲に携帯電話2と置時計3とが共に存在していたとする。すると、腕時計1の適正度は「2」であるのに対し、携帯電話2の適正度は「6」、置時計3の適正度は「10」であるので、マスター端末よりも適正度が高いスレーブ端末が複数存在することとなり、ステップS107の判断はYESとなる。したがって、ステップS107からステップS108に進み、最も適正度が高い端末、この場合、置時計3をスレーブ端末として決定する。
また、腕時計1の周囲に携帯電話2のみが存在していたとする。すると、腕時計1の適正度は「2」であるのに対し、携帯電話2の適正度は「6」であるので、マスター端末よりも適正度が高い。しかし、スレーブ端末は携帯電話2のみであるので、ステップS107の判断はNOとなる。したがって、ステップS107からステップS109に進み、当該端末、この場合、携帯電話2をスレーブ端末として決定する。
そして、決定したスレーブ端末にアラーム機能設定情報を送信する(ステップS110)。
つまり、
(1)腕時計1にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に携帯電話2と置時計3とが共に存在する場合には、腕時計1から最も適正度が高い置時計3にアラーム時刻等のアラーム機能設定情報が送信されることとなる。また、腕時計1にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に携帯電話2のみが存在する場合には、腕時計1から、より適正度が高い携帯電話2にアラーム時刻等のアラーム機能設定情報が送信されることとなる。無論、腕時計1にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に携帯電話2も置時計3も存在しない場合には、ステップS104の判断がNOとなることから、アラーム時刻等のアラーム機能設定情報が送信は実行されない。
(2)携帯電話2にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に腕時計1と置時計3とが共に存在する場合には、携帯電話2から、より適正度が高い置時計3にアラーム時刻等のアラーム機能設定情報が送信されることとなる。また、携帯電話2にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に置時計3のみが存在する場合にも、携帯電話2からより適正度が高い置時計3にアラーム時刻等のアラーム機能設定情報が送信されることとなる。しかし、携帯電話2にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に腕時計1のみが存在する場合には、腕時計1の適正度は携帯電話2よりも低いことから、ステップS106の判断がNOとなる。よって、アラーム時刻等のアラーム機能設定情報の送信はなされない。
(3)置時計3にて、アラーム時刻を入力してアラーム機能を設定し、このとき周囲に腕時計1と携帯電話2とが共に存在する場合であっても、腕時計1と携帯電話2は共に、より適正度が低いことから、ステップS106の判断がNOとなる。よって、アラーム時刻等のアラーム機能設定情報の送信はなされない。
このようにして、マスター端末からスレーブ端末へのアラーム機能設定情報の送信が実行されたならば、ステップS102で自機のアラームデータ記憶部116、208、314に記憶させたアラーム機能設定情報を消去する(ステップS102)。したがって、アラーム機能が設定されたマスター端末よりも、適正度が高いスレーブ端末が検索された場合には、マスター端末のアラーム機能が解除され、無用なアラームを発生が回避することができる。
したがって、前述のようにマスター端末を腕時計1とした場合には、無用なアラームの発生による腕時計1の電池消耗を防止することができる。
また、周囲により適正度が高い機器が存在しない場合(ステップS104→NO)には、自機のアラームデータ記憶部116、208、314にアラーム機能設定情報が残存することから、図8のフローチャートに基づいて後述するように、設定時刻には自機からアラーム音が発生することとなる。
また、腕時計1、携帯電話2、置時計3は、各々ROMに記憶されているプログラムに基づき、図7のフローチャートに示すスレーブ端末処理を繰り返し実行する。まず、前記ステップS103で、前述のようにマスター端末から送信される適正度テーブル送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS201)。適正度テーブル送信要求を受信した場合には、自機の適正度テーブル11、21、31を送信する。
また、前記ステップS110又は後述するステップS212で、他機から送信される自機へのアラーム機能設定情報を受信したか否かを判断する(ステップS203)。アラーム機能設定情報を受信しない場合には、ステップS201に戻る。
他機から送信された自機へのアラーム機能設定情報を受信したならば、受信したアラーム時刻情報を含むアラーム機能設定情報を、自機のアラームデータ記憶部116、208、314に記憶する(ステップS204)。
つまり、例えば腕時計1からアラーム機能設定情報が携帯電話2に送信され、携帯電話2がこれを受信したとすると、携帯電話2の制御部204は、受信したアラーム機能設定情報をアラームデータ記憶部208に記憶する。また、例えば腕時計1からアラーム機能設定情報が置時計3に送信され、置時計3がこれを受信したとすると、置時計3のCPU307は、受信したアラーム機能設定情報をアラームデータ記憶部314に記憶する。このアラーム機能設定情報を記憶した端末が現時点において、アラーム機能を発生させるスレーブ端末となる。
しかし、アラーム機能を発生させるまでは、より適正度の高い端末が発見される可能性がある。よって、より適正度の高い新たなスレーブ端末を発見すべく、ステップS205以降の処理を実行する。
すなわち、PAN通信により、新たなスレーブ端末を検索すべく、適正度テーブルの送信要求を送信する(ステップS205)。次に、このステップS205での送信要求に応じて他の端末から送信される適正度テーブルを受信したか否かに基づき、周囲にスレーブ端末が存在するか否かを判断する(ステップS206)。適正度テーブルを受信し、周囲にスレーブ端末が存在すならば、受信した適正度テーブルに基づき、新たなスレーブ端末がアラーム機能を有しているか否かを判断する(ステップS207)。
新たなスレーブ端末がアラーム機能を有している場合には、受信した適正度テーブルに記憶されている適正度と、自機の適正度テーブルに記憶されている適正度とを比較することにより、新たなスレーブ端末の適正度が自機の適正度よりも高いか否かを判断する(ステップS208)。新たなスレーブ端末の適正度が自機の適正度よりも低い場合には(ステップS208→NO)、ステップS209〜S213の処理を行うことなく、今回の処理を終了する。
したがって、この場合には、受信したアラーム時刻情報を含むアラーム機能設定情報を、自機のアラームデータ記憶部116、208、314に記憶した端末が、アラーム機能を発生させるスレーブ端末として維持されることとなる。
しかし、これとは逆に、新たなスレーブ端末の適正度が自機の適正度よりも高い場合には(ステップS208→YES)、適正度が高い新スレーブ端末が複数存在するか否かを判断する(ステップS209)。適正度が自機よりも高いスレーブ端末が複数存在する場合には、最も適正度が高い端末を新たなスレーブ端末として決定する(ステップS210)。また、適正度が自機よりも高いスレーブ端末が単一存在する場合には、当該端末を新たなスレーブ端末として決定する(ステップS211)。
したがって、例えば腕時計1にてアラーム機能が設定され、より適正度の高いスレーブ端末として携帯電話2にアラーム機能設定情報が記憶された後、新たなスレーブ端末として携帯電話2よりも適正度の高い置時計3が発見されたとすると、置時計3が新たなスレーブ端末として決定されることとなる。
よって、新たなスレーブ端末として決定された端末に、自機のアラームデータ記憶部116、208に記憶されているアラーム機能設定情報を送信する(ステップS212)。これにより、新たなスレーブ端末において、前述したステップS203でアラーム機能設定情報の受信が確認されて、アラーム機能設定情報が新たなスレーブ端末のアラームデータ記憶部314に記憶される。
このようにして、新たなスレーブ端末へのアラーム機能設定情報の送信が実行されたならば、ステップS204で自機のアラームデータ記憶部116、208、314に記憶させたアラーム機能設定情報を消去する(ステップS213)。したがって、アラーム機能が設定されたスレーブ端末よりも、適正度が高い新たなスレーブ端末が検索された場合には、従前のスレーブ端末のアラーム機能が解除され、無用なアラームを発生が回避することができる。
図8は、アラームデータ記憶部116、208、314にアラーム機能設定情報が記憶されていることを条件として実行する、つまりアラームデータ記憶部116、208、314のいずれかにアラーム機能設定情報が記憶されている端末のみが実行する、アラーム処理の処理手順を示すフローチャートである。
すなわち、先ず自端末がマスター端末(ユーザの操作によりアラーム機能設定情報が設定された端末)であるか否かを判断する。自端末=マスター端末である場合には、ステップS302〜S303の処理を実行することなく、ステップS304に進みアラーム機能を実行する。つまり、アラームデータ記憶部116、208、314に記憶されているアラーム機能設定情報が示す時刻となった時点で、アラーム機能を発生させる。
したがって、
(A)ユーザが腕時計1にてアラーム設定操作を行ったが、周囲に携帯電話2と置時計3のいずれも存在しなかった場合には、腕時計1にてアラーム機能が発生する。
(B)ユーザが携帯電話2にてアラーム設定操作を行ったが、周囲に腕時計1のみしか存在しなかった場合には、携帯電話2にてアラーム機能が発生する。
(C)ユーザが置時計3にてアラーム設定操作を行った場合には、周囲に腕時計1と携帯電話2とが存在している場合であっても、置時計3にてアラーム機能が発生する。
また、自端末≠マスター端末である場合、つまり他の端末からアラーム機能設定情報を受信して記憶しているスレーブ端末である場合には、PAN通信による他の端末からの応答の有無により、周囲に存在する端末を検索する(ステップS302)。そして、検索の結果に基づき、当該スレーブ端末の通信範囲内にマスター端末があるか否かを判断する(ステップS303)。
当該スレーブ端末の通信範囲内、つまり近くにマスター端末がない場合には、ステップS305でアラーム機能を実行させることなく、記憶されているアラーム機能設定情報を消去する。ここで、近くにマスター端末がない場合とは、例えば、ユーザが腕時計1にてアラーム機能の設定操作を行い(腕時計1がマスター端末)、その後、置時計3にアラーム機能設定情報が送信されて、置時計3がスレーブ端末となっているが、腕時計1を所持しているユーザが置時計3の傍らか離れている場合である。
このような場合、置時計3の傍らにユーザが居ないのであるから、置時計3にてアラーム機能を発生させても無意味である。よって、この場合には、置時計3によるアラーム機能の発生を回避し、これにより無用なアラーム音の発生を防止することができる。
また、近くにマスター端末がある場合には、アラーム機能を実行させる(ステップS304)。つまり、前述のように、アラームデータ記憶部116、208、314に記憶されているアラーム機能設定情報が示す時刻となった時点で、アラーム機能を発生させる。
したがって、近くにマスター端末がある場合には、以下の態様でスレーブ端末がアラーム機能を発生する。
(a)ユーザが腕時計1にて、アラーム機能を設定し、その後、携帯電話2によりアラーム機能設定情報が受信され、記憶されたとすると、携帯電話2にてアラーム機能が発生する。携帯電話2にあっては、腕時計1のブザー117よりも大音量のスピーカ205によりアラーム音を発生させることから、より優れた機能を有する携帯電話2のスピーカ205によるアラーム機能をユーザに利用させることができる。
しかも、小型の電池を実装する腕時計1のアラーム機能の実行に伴う電池消耗を防止することもできる。
(b)ユーザが腕時計1にて、アラーム機能を設定し、その後、置時計3によりアラーム機能設定情報が受信され、記憶されたとすると、置時計3にてアラーム機能が発生する。置時計3にあっては、腕時計1のブザー117よりも遙かに大音量のスピーカ315によりアラーム音を発生させることから、より優れた機能を有する置時計3のスピーカ315によるアラーム機能をユーザに利用させることができる。
したがって、例えば旅先のホテルに置時計3が設置してある場合において、使い慣れているユーザの腕時計1にてアラーム設定を行うことにより、ホテル内に設置してある置時計3を操作することなく、当該置時計3による優れたアラーム機能をユーザに利用させることができる。また、置時計3にあっては、スヌーズ機能等の特有のアラーム機能も有しいることから、置時計3を操作することなく、当該置時計3に特有のアラーム機能をユーザに利用させることができる。
(c)ユーザが携帯電話2にて、アラーム機能を設定し、その後、置時計3によりアラーム機能設定情報が受信され、記憶されたとすると、置時計3にてアラーム機能が発生する。置時計3にあっては、携帯電話2のスピーカ205よりも大口径ののスピーカ315によりアラーム音を発生させることから、より優れた機能を有する置時計3のスピーカ315によるアラーム機能をユーザに利用させることができる。
したがって、前述と同様に、例えば旅先のホテルに置時計3が設置してある場合において、使い慣れているユーザの携帯電話2にてアラーム設定を行うことにより、ホテル内に設置してある不慣れな置時計3を操作することなく、当該置時計3による優れたアラーム機能をユーザに利用させることができる。ユーザにとって、自己の携帯電話2は操作性に優れることから、操作性において劣る置時計3を操作することなく、当該置時計3に特有のアラーム機能をユーザに利用させることができる。
このようにして、アラーム機能を実行したならば、アラームデータ記憶部116、208、314に記憶されているアラーム機能設定情報を消去する(ステップS305)。したがって、受信によりアラーム機能設定情報を記憶したスレーブ端末のアラーム機能を、ユーザが手動でキャンセルする必要もなく、不意にアラーム音が発生する不都合を未然に防止することができる。
なお、特定の端末から他の特定の端末のみへの送信、例えば腕時計1から携帯電話2のみへの送信、あるいは携帯電話2から置時計3のみへの送信等に際しては、周波数により特定の端末へのみ送信されるようにしてもよいし、送信する情報に識別符号を付して、特定の端末へ送信であることを識別させるようにしてもよい。
なお、実施の形態においては、腕時計1、携帯電話2、置時計3を同一の機能を備える複数種の電子機器とし、同一の機能としてアラーム機能を例にして説明した。しかし、本発明は、これに限ることなく下記の用途にも適用できる。
(1)携帯電話で地上デジタル放送の視聴予約をしている場合、予約した時刻をテレビに送信してテレビで視聴を実行する。これにより、より優れた機能を有するテレビの大型画面、大型スピーカでの視聴機能をユーザに利用させることができる。
(2)携帯電話でイヤフォンを使用せずにスピーカで音楽再生を行う場合、傍らにオーディオセットがあり、オーディオセットみに同一の音楽データが記憶されている場合には、オーディオセットで音楽再生を実行する。これにより、より優れた音楽再生機能を有するオーディオセットの音楽機能をユーザに利用させることができる。
つまり、本発明は、同一の機能を有する複数種の電子機器が存在する電子機器であれば、その機能の如何に拘わらず、当該電子機器に適用することができる。
1 腕時計
2 携帯電話
3 置時計
11 適正度テーブル
21 適正度テーブル
31 適正度テーブル
101 時計本体
105 キー
109 CPU
110 ROM
111 RAM
113 ドライバ
114 PAN通信部
115 スイッチ部
116 アラームデータ記憶部
117 ブザー
201 スピーカ
202 表示部
203 キー
204 制御部
205 スピーカ
206 PAN通信部
207 音源
208 アラームデータ記憶部
220 制御部
221 CPU
222 ROM
223 RAM
301 表示部
302〜305 キー
306 放音用開口部
307 CPU
308 ROM
309 RAM
311 ドライバ
312 PAN通信部
313 スイッチ部
314 アラームデータ記憶部
315 スピーカ

Claims (14)

  1. 制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段と、
    前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶した評価情報記憶手段と、
    前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得手段と、
    前記他機の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記制御情報を当該他機に送信する制御情報送信手段と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 制御情報を記憶する制御情報記憶手段
    前記制御情報記憶手段に記憶された制御情報に基づき、前記機能実現手段の前記所定の機能を実現させる制御手段とを備え
    前記制御情報送信手段が、前記制御情報を当該他機に送信した場合、前記制御情報記憶手段に記憶された制御情報を消去する記憶制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段と、
    前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を外部に送信する評価情報送信手段と、
    他機から送信された他機の制御情報を受信する制御情報受信手段と、
    前記制御情報受信手段が前記制御情報を受信した場合には当該受信した制御情報に基づいて前記所定の機能を実現させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  4. 前記制御情報受信手段が受信した制御情報に基づき、前記制御手段が前記機能実現手段の機能を実現させるに際して、制御情報が設定された他の電子機器が通信可能範囲に存在するか否かを判断する判断手段を備え、
    前記判断手段により前記他の電子機器が通信可能範囲に存在しないと判断された場合、前記制御手段は、前記所定の機能を実現を中止することを特徴とする請求項3記載の電子機器。
  5. 前記制御情報受信手段により受信された制御情報を記憶する制御情報記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記制御情報記憶手段に記憶された制御情報に基づき、前記機能実現手段の前記所定の機能を実現させ、
    前記制御手段が、前記機能実現手段の前記所定の機能を実現させた後において、前記制
    御情報記憶手段に記憶されている前記制御情報を消去する記憶制御手段を備えることを特徴とする請求項3記載の電子機器。
  6. 前記所定の機能は、前記制御情報が示す時刻に放音するアラーム機能であることを特徴とする請求項1から5にいずれか記載の電子機器。
  7. 電池を電源として動作することを特徴とする請求項1から6にいずれか記載の電子機器。
  8. 制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段と、
    前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶した評価情報記憶手段と、
    前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得手段と、
    前記他機の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記機能実現手段を制御する機能実現制御手段と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  9. 制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現ステップと、
    前記機能実現ステップにより実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶した評価情報記憶ステップと、
    前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得ステップと、
    前記他機の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記制御情報を当該他機に送信する制御情報送信ステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  10. 制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現ステップと、
    前記機能実現ステップにより実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を外部に送信する評価情報送信ステップと、
    他機から送信された他機の制御情報を受信する制御情報受信ステップと、
    前記制御情報受信ステップが前記制御情報を受信した場合には当該受信した制御情報に基づいて前記所定の機能を実現させる制御ステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  11. 制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現ステップと、
    前記機能実現ステップにより実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶した評価情報記憶ステップと、
    前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得ステップと、
    前記他機の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記機能実現ステップを制御する機能実現制御ステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  12. コンピュータを、
    制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段、
    前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶
    した評価情報記憶手段、
    前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得手段、
    前記他機の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記制御情報を当該他機に送信する制御情報送信手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  13. コンピュータを、
    制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段、
    前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を外部に送信する評価情報送信手段、
    他機から送信された他機の制御情報を受信する制御情報受信手段、
    前記制御情報受信手段が前記制御情報を受信した場合には当該受信した制御情報に基づいて前記所定の機能を実現させる制御手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  14. コンピュータを、
    制御情報に基づき所定の機能を実現する機能実現手段、
    前記機能実現手段により実現される前記所定の機能の評価を示す自機の評価情報を記憶した評価情報記憶手段、
    前記所定の機能の他機の評価情報を取得する評価情報取得手段、
    前記他機の評価情報と前記自機の評価情報に基づいて、前記機能実現手段を制御する機能実現制御手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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