JP5617960B1 - エンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】速やかにエンジンを再始動させることができるとともに、スタータの損傷を抑制して確実にエンジンを再始動させる。【解決手段】再始動要求の発生時に、エンジン回転数Neが、第一所定値よりも高いと第一再始動手段22を選択して作動させ、第一所定値以下であるとエンジン回転数Neが第一所定値よりも低い第二所定値以下に低下するまで燃料射手段2aの作動を停止させた後に第二再始動手段23を選択して作動させる再始動制御手段25を備える。この再始動制御手段25は、第一再始動手段22によるエンジン2の再始動のフェールを判定するフェール判定手段27aと、フェール判定手段27aによりフェールが判定されると、エンジン回転数Neが第二所定値以下に低下するまで燃料噴射手段2aの作動を停止させた後に、第二再始動手段23を選択して作動させるフェール時制御手段27と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両のエンジンを制御する装置に関するものである。
車両の燃費を向上させるためのエンジン制御の一つとして、アイドルストップ制御が開発されている。アイドルストップ制御は、エンジンの自動停止要求があった場合に、燃料噴射を停止させてエンジンを停止させる。その後、エンジンの再始動要求があった場合に、スタータを作動させてエンジンを再始動させる。
このアイドルストップ制御では、自動停止要求が発生した直後に再始動要求が発生し、エンジン回転数が低下している間に再始動要求が発生する場合がある。このような場合に、エンジンを再始動させる技術が、例えば特許文献1に示されている。
このアイドルストップ制御では、自動停止要求が発生した直後に再始動要求が発生し、エンジン回転数が低下している間に再始動要求が発生する場合がある。このような場合に、エンジンを再始動させる技術が、例えば特許文献1に示されている。
特許文献1の技術では、再始動要求が発生した時のエンジン回転数に応じて、エンジンを再始動させる手法が異なっている。具体的には、エンジン回転数が所定回転数よりも高ければ、スタータを用いることなく燃料噴射によりエンジンを再始動させる。これにより、エンジン回転数の低下前にエンジンが再始動されるため、速やかにエンジンを再始動させることができるとしている。一方、エンジン回転数が所定回転数以下であれば、スタータによりエンジンを再始動させる。これにより、確実にエンジンを再始動させることができるとしている。
ところで、アイドルストップ制御で用いられるスタータは、一般に、エンジンの始動時にピニオンギヤを飛び出させてエンジンのリングギヤに噛合わせる機構などのギヤ断接機構を介して、エンジンにトルクを付与している。
しかしながら、エンジン回転数の低下前に、スタータ側のギヤとエンジン側のギヤとを噛合わせようとすると、ギヤが噛合せずに損傷したり、ギヤ断接機構の損傷を招いてしまうおそれがある。上記の特許文献1に示されるような技術では、所定回転数以下であれば、エンジン回転数の低下前であったとしてもエンジンの再始動にスタータを作動させるため、スタータのギヤやその断接機構などの損傷を招いてしまうおそれがある。
しかしながら、エンジン回転数の低下前に、スタータ側のギヤとエンジン側のギヤとを噛合わせようとすると、ギヤが噛合せずに損傷したり、ギヤ断接機構の損傷を招いてしまうおそれがある。上記の特許文献1に示されるような技術では、所定回転数以下であれば、エンジン回転数の低下前であったとしてもエンジンの再始動にスタータを作動させるため、スタータのギヤやその断接機構などの損傷を招いてしまうおそれがある。
本発明の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたもので、速やかにエンジンを再始動させることができるとともに、スタータの損傷を抑制して確実にエンジンを再始動させることができるようにした、エンジン制御装置を提供することである。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的として位置づけることができる。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的として位置づけることができる。
(1)上記の目的を達成するために、本発明のエンジン制御装置は、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記エンジン内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、ギヤの断接機構を介して前記エンジンに外部からトルクを付与するスタータと、を備えた車両において、再始動要求があった場合に自動的に停止された前記エンジンを自動的に再始動させるエンジン制御装置であって、前記スタータを作動させることなく前記燃料噴射手段を作動させて前記エンジンを再始動させる第一再始動手段と、前記スタータを作動させると共に前記燃料噴射手段を作動させて前記エンジンを再始動させる第二再始動手段と、前記再始動要求の発生時に、前記エンジン回転数が第一所定値よりも高いと前記第一再始動手段を選択して作動させ、前記エンジン回転数が前記第一所定値以下であると前記エンジン回転数が前記第一所定値よりも低い第二所定値以下に低下するまで前記燃料噴射手段の作動を停止させた後に前記第二再始動手段を選択して作動させる再始動制御手段と、を備え、前記再始動制御手段は、前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動のフェールを判定するフェール判定手段と、前記フェール判定手段により前記フェールが判定されると、前記エンジン回転数が前記第二所定値以下に低下するまで前記燃料噴射手段の作動を停止させた後に、前記第二再始動手段を選択して作動させるフェール時制御手段と、を有することを特徴としている。
(2)前記フェール判定手段は、前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動中に、前記エンジン回転数が前記第一所定値よりも低く前記第二所定値よりも高い第三所定値以下に低下すると、前記フェールを判定することが好ましい。
(3)また、前記フェール判定手段は、前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動が所定行程数以上実施されたときの前記エンジン回転数が前記第一所定値以下であるときに、前記フェールを判定することが好ましい。
(3)また、前記フェール判定手段は、前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動が所定行程数以上実施されたときの前記エンジン回転数が前記第一所定値以下であるときに、前記フェールを判定することが好ましい。
(4)前記フェール時制御手段は、前記フェール判定手段により前記フェールが判定されて前記燃料噴射手段を停止させている間に、前記エンジンに備えられる補機によって前記エンジンに負荷を入力することが好ましい。
(5)前記スタータは、第一ギヤと、前記第一ギヤを回転駆動するモータと、前記第一ギヤと前記エンジンの第二ギヤとを断接するギヤ断接機構と、を有することが好ましい。
(5)前記スタータは、第一ギヤと、前記第一ギヤを回転駆動するモータと、前記第一ギヤと前記エンジンの第二ギヤとを断接するギヤ断接機構と、を有することが好ましい。
本発明のエンジン制御装置によれば、再始動要求の発生時のエンジン回転数が第一所定値よりも高いと、スタータを作動させることなく燃料噴射手段の作動によりエンジンが再始動されるため、エンジン回転数の低下を待つことがなく、速やかにエンジンを再始動させることができる。
例えば、自動停止要求が発生した直後に再始動要求が発生し、エンジン回転数が低下している間に再始動要求が発生した場合に、この発生時のエンジン回転数が第一所定値よりも高ければ、エンジンの始動トルクは不要であり、燃料噴射手段を作動させるだけで速やかにエンジンを再始動させることができる。延いては、ドライバビリティを確保することができる。
例えば、自動停止要求が発生した直後に再始動要求が発生し、エンジン回転数が低下している間に再始動要求が発生した場合に、この発生時のエンジン回転数が第一所定値よりも高ければ、エンジンの始動トルクは不要であり、燃料噴射手段を作動させるだけで速やかにエンジンを再始動させることができる。延いては、ドライバビリティを確保することができる。
一方、再始動要求の発生時のエンジン回転数が第一所定値以下であると、エンジン回転数が第一所定値よりも低い第二所定値以下に低下した後にスタータが作動されるため、ギヤやその断接機構といったスタータの損傷を抑制又は回避することができる。
第一再始動手段によるエンジンの再始動のフェールが判定されると、エンジン回転数が第二所定値以下に低下するまで燃料噴射手段が停止された後に、第二再始動手段が選択され作動されるため、スタータの損傷を抑制又は回避しつつ、確実にエンジンを再始動させることができる。
したがって、速やかにエンジンを再始動させることができるとともに、スタータの損傷を抑制して確実にエンジンを再始動させることができる。
第一再始動手段によるエンジンの再始動のフェールが判定されると、エンジン回転数が第二所定値以下に低下するまで燃料噴射手段が停止された後に、第二再始動手段が選択され作動されるため、スタータの損傷を抑制又は回避しつつ、確実にエンジンを再始動させることができる。
したがって、速やかにエンジンを再始動させることができるとともに、スタータの損傷を抑制して確実にエンジンを再始動させることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。本実施形態のエンジン制御装置は、車両に搭載される。この車両には、軽自動車や普通自動車などの乗用自動車,トラックやバスなどの中型自動車或いは大型自動車が含まれる。
〔1.構成〕
図1を参照して、一実施形態に係る車両の全体構成を説明する。この車両は、エンジン制御装置(以下、「ECU」という)1とその入出力側に接続された各装置2〜8とを備えている。このECU(Electronic Control Unit)1は、マイクロプロセッサやROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等を集積したLSI(Large Scale Integration)デバイスや組み込み電子デバイスとして構成される電子制御装置である。
図1を参照して、一実施形態に係る車両の全体構成を説明する。この車両は、エンジン制御装置(以下、「ECU」という)1とその入出力側に接続された各装置2〜8とを備えている。このECU(Electronic Control Unit)1は、マイクロプロセッサやROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等を集積したLSI(Large Scale Integration)デバイスや組み込み電子デバイスとして構成される電子制御装置である。
〔1−1.制御装置の入出力側に接続された装置〕
ECU1には、その出力側に制御対象となる各装置2〜4が接続され、その入力側に制御に用いる情報を検出する各検出器5〜8が接続されている。
ECU1には、その出力側に制御対象となる各装置2〜4が接続され、その入力側に制御に用いる情報を検出する各検出器5〜8が接続されている。
〔1−1−1.出力側の装置〕
まず、ECU1の出力側に接続された各装置2〜4について説明する。
エンジン2は、車両の走行駆動源として機能する内燃機関である。このエンジン2は、その内部に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射手段)2aと、インジェクタ2aにより噴射された燃料に点火する点火プラグ2bと、図示省略する出力軸に連結されたクランクシャフト2cと、このクランクシャフト2cの回転と連動するリングギヤ(第二ギヤ)2dとを備えている。
まず、ECU1の出力側に接続された各装置2〜4について説明する。
エンジン2は、車両の走行駆動源として機能する内燃機関である。このエンジン2は、その内部に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射手段)2aと、インジェクタ2aにより噴射された燃料に点火する点火プラグ2bと、図示省略する出力軸に連結されたクランクシャフト2cと、このクランクシャフト2cの回転と連動するリングギヤ(第二ギヤ)2dとを備えている。
インジェクタ2aは、制御線を介してECU1に接続されており、このECU1により燃料の噴射やその停止といった作動が制御される。同様に、点火プラグ2bは、制御線を介してECU1に接続されており、このECU1により点火とその停止といった作動が制御される。
このエンジン2には、スタータ3及び補機4が付設されている。
このエンジン2には、スタータ3及び補機4が付設されている。
スタータ3は、エンジン2に外部からトルクを付与するものである。具体的に言えば、スタータ3は、エンジン2のクランクシャフト2cを電動で回転駆動するものである。スタータ3又はこれへの給電スイッチ(図示略)は制御線を介してECU1に接続されており、ECU1によりスタータ3の作動及び非作動が制御される。
このスタータ3は、スタータモータ3aと、このスタータモータ3aの出力回転と連動するピニオンギヤ(第一ギヤ)3bと、このピニオンギヤ3bとエンジン2に設けられたリングギヤ2dとを断接するギヤ断接機構3cとを有する。
このスタータ3は、スタータモータ3aと、このスタータモータ3aの出力回転と連動するピニオンギヤ(第一ギヤ)3bと、このピニオンギヤ3bとエンジン2に設けられたリングギヤ2dとを断接するギヤ断接機構3cとを有する。
スタータモータ3aは、図示しない車載バッテリから給電されるとピニオンギヤ3bを回転駆動する電動機である。
ギヤ断接機構3cは、ピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとの遮断と接続とを切換えるものである。例えば、出没駆動するプランジャによりピニオンドライブレバー(何れも図示略)を揺動させてピニオンギヤ3bをその支持軸方向に往復動させることにより、ピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとを噛合させ、また、この噛合を解除することができる。
ギヤ断接機構3cは、ピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとの遮断と接続とを切換えるものである。例えば、出没駆動するプランジャによりピニオンドライブレバー(何れも図示略)を揺動させてピニオンギヤ3bをその支持軸方向に往復動させることにより、ピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとを噛合させ、また、この噛合を解除することができる。
スタータ3が作動されると、スタータモータ3aが回転駆動するとともに、ギヤ断接機構3cによってピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとが接続(噛合)される。このため、スタータ3の作動時には、エンジン2のクランクシャフト2cを回転駆動させることができる。
一方、スタータ3が非作動にされると、スタータモータ3aの回転駆動が停止するとともに、ギヤ断接機構3cによってピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとが遮断(噛合解除)される。このため、スタータ3の非作動時には、スタータ3とエンジン2との動力伝達が切り離される。
一方、スタータ3が非作動にされると、スタータモータ3aの回転駆動が停止するとともに、ギヤ断接機構3cによってピニオンギヤ3bとリングギヤ2dとが遮断(噛合解除)される。このため、スタータ3の非作動時には、スタータ3とエンジン2との動力伝達が切り離される。
このように、スタータ3は、シンクロ噛合い式や飛び込み式と呼ばれるタイプのスタータとして構成されている。
補機4は、エンジン2の出力により作動する付属機器である。補機4としては、車載バッテリを充電するオルタネータや冷媒を圧縮するコンプレッサといった機器が挙げられる。この補機4は、エンジン2の出力で作動するため、エンジン2に負荷を入力する機器とも言える。補機4は、制御線を介してECU1に接続されており、このECU1により作動及び非作動が制御される。
補機4は、エンジン2の出力により作動する付属機器である。補機4としては、車載バッテリを充電するオルタネータや冷媒を圧縮するコンプレッサといった機器が挙げられる。この補機4は、エンジン2の出力で作動するため、エンジン2に負荷を入力する機器とも言える。補機4は、制御線を介してECU1に接続されており、このECU1により作動及び非作動が制御される。
〔1−1−2.入力側の装置〕
次に、ECU1の入力側に接続された各検出器5〜8について説明する。
クランク角センサ(エンジン回転数検出手段)5はクランクシャフト2cの回転角度からエンジン2の回転数(以下、「エンジン回転数」という)Neを検出するものである。このクランク角センサ5により検出されたエンジン回転数Neの情報は、ECU1に伝達される。
次に、ECU1の入力側に接続された各検出器5〜8について説明する。
クランク角センサ(エンジン回転数検出手段)5はクランクシャフト2cの回転角度からエンジン2の回転数(以下、「エンジン回転数」という)Neを検出するものである。このクランク角センサ5により検出されたエンジン回転数Neの情報は、ECU1に伝達される。
ブレーキスイッチ(ブレーキSW)6は、運転者の制動操作を検出するものである。このブレーキスイッチ6により検出された制動操作の情報は、ECU1に伝達される。なお、運転者の制動操作を検出するものであれば、ブレーキスイッチ6に限らず、ブレーキ液圧センサといった他の検出器を用いてもよい。この場合、ブレーキ液圧センサにより検出されたブレーキ液圧の情報がECU1に伝達される。
車速センサ7は、車両の速度(車速)Vを検出するものである。この車速センサ7により検出された車速Vの情報は、ECU10に伝達される。
車速センサ7は、車両の速度(車速)Vを検出するものである。この車速センサ7により検出された車速Vの情報は、ECU10に伝達される。
その他の検出器8(破線で示す)は、ECU1が制御実施するにあたって、上記のクランク角センサ5,ブレーキスイッチ6及び車速センサ7により検出された各情報の他に必要な情報(例えば運転者によるアクセル操作の情報或いはステアリング操作の情報やバッテリ2の充電状態の情報)があれば、その他の必要な情報を検出するものである。もちろん、その他の情報が必要なければ、その他の検出器8を設けなくてよい。
〔1−2.制御装置〕
ECU1は、エンジン2に関する広汎なシステムを制御するが、以下の説明では、エンジン2を自動的に停止させるアイドルストップとエンジン2を自動的に再始動させるアイドルスタートとを実施するアイドルストップ制御にかかる構成に着目してECU1を説明する。
このECU1は、各機能要素として、アイドルストップを実施するためのアイドルストップ制御部10と、アイドルスタートを実施するためのアイドルスタート制御部20とを有する。
ECU1は、エンジン2に関する広汎なシステムを制御するが、以下の説明では、エンジン2を自動的に停止させるアイドルストップとエンジン2を自動的に再始動させるアイドルスタートとを実施するアイドルストップ制御にかかる構成に着目してECU1を説明する。
このECU1は、各機能要素として、アイドルストップを実施するためのアイドルストップ制御部10と、アイドルスタートを実施するためのアイドルスタート制御部20とを有する。
アイドルストップ制御部10は、エンジン2の稼働中に自動停止要求があった場合にアイドルストップを実施する。また、アイドルスタート制御部20は、アイドルストップ制御部10によるエンジン2の自動停止中に再始動要求があった場合にアイドルスタートを実施する。
以下、アイドルストップ制御部10,アイドルスタート制御部20の順に、各詳細構成を説明する。
以下、アイドルストップ制御部10,アイドルスタート制御部20の順に、各詳細構成を説明する。
〔1−2−1.アイドルストップ制御部〕
アイドルストップ制御部10は、その機能要素として、自動停止要求の有無を判定する自動停止要求判定部11を備える。このアイドルストップ制御部10は、自動停止要求判定部11により自動停止要求があったと判定されると、アイドルストップを実施する。逆に、自動停止要求判定部11により自動停止要求されていないと判定されると、アイドルストップを実施しない。
このアイドルストップ制御部10によるアイドルストップは、エンジン2のインジェクタ2aによる燃料噴射を停止させ、点火プラグ2bによる点火を停止させることで実施される。
アイドルストップ制御部10は、その機能要素として、自動停止要求の有無を判定する自動停止要求判定部11を備える。このアイドルストップ制御部10は、自動停止要求判定部11により自動停止要求があったと判定されると、アイドルストップを実施する。逆に、自動停止要求判定部11により自動停止要求されていないと判定されると、アイドルストップを実施しない。
このアイドルストップ制御部10によるアイドルストップは、エンジン2のインジェクタ2aによる燃料噴射を停止させ、点火プラグ2bによる点火を停止させることで実施される。
自動停止要求判定部11は、アイドルストップ実施条件が成立しているときに自動停止要求があったと判定し、逆に、アイドルストップ実施条件が不成立のときに自動停止要求がされていないと判定する。つまり、自動停止要求判定部11は、アイドルストップ実施条件の成否を判定して、自動停止要求の有無を判定している。
以下、自動停止要求判定部11により成否が判定されるアイドルストップ実施条件について説明する。
「アイドルストップ実施条件」とは、「アイドルストップを実施するのに支障がない種々の前提条件が何れも成立すると共に運転者による車両停車意志が検出され、且つ、車速Vが所定の設定車速VPを下回ったこと」である。
「アイドルストップ実施条件」とは、「アイドルストップを実施するのに支障がない種々の前提条件が何れも成立すると共に運転者による車両停車意志が検出され、且つ、車速Vが所定の設定車速VPを下回ったこと」である。
「諸々の前提条件」とは、例えば、エンジン2が暖気運転を完了していること、エンジン2で駆動される補機4が非作動或いは作動要求がないこと(例えば、コンプレッサを用いるエアコンが非作動であることや、オルタネータによる発電電力を使用する車両機器類が非作動であること等)、排気浄化用の触媒が活性化していること、エンジン2の作動にかかるセンサ類が正常であること等が挙げられる。
「運転者による車両停車意志が検出される」とは、「サービスブレーキが操作されていることが検出される」ことであるが、アクセル操作がされていないことも必要は前提条件である。
「運転者による車両停車意志が検出される」とは、「サービスブレーキが操作されていることが検出される」ことであるが、アクセル操作がされていないことも必要は前提条件である。
すなわち、自動停止要求判定部11は、上記諸々の前提条件が何れも成立している状況下で運転者による制動操作によって設定車速VPを下回ると、アイドルストップ実施条件の成立(自動停止要求がある)を判定する。言い換えれば、自動停止要求部11は、上記諸々の前提条件の成立下で、ブレーキスイッチ6により運転者の制動操作が検出されている場合に、車速センサ7により検出された車速Vが設定車速VP以下になったか否かを判定する。このときの車速Vが設定車速VP以下であればアイドルストップ実施条件の成立が判定され、そうでなければ(車速V>設定車速VP)アイドルストップ実施条件の非成立が判定される。
ここでいう設定車速VPは、運転者が停車させようと見做すことのできる停車直前の上限車速として予め実験的又は経験的に設定されており、例えば12km/hといった車速を用いることができる。
なお、アイドルストップ実施条件に、例えば運転者によりステアリング操作がされていないことや車載バッテリの充電状態がスタータ3でエンジン2を始動させるのに十分でないことなどのその他の条件を加重してもよい。この場合、自動停止要求判定部11は、その他の検出器8による検出情報に基づいてその他の条件の成否を判定することでアイドルストップ実施条件の成否を判定する。
なお、アイドルストップ実施条件に、例えば運転者によりステアリング操作がされていないことや車載バッテリの充電状態がスタータ3でエンジン2を始動させるのに十分でないことなどのその他の条件を加重してもよい。この場合、自動停止要求判定部11は、その他の検出器8による検出情報に基づいてその他の条件の成否を判定することでアイドルストップ実施条件の成否を判定する。
〔1−2−2.アイドルスタート制御部〕
アイドルスタート制御部20は、その機能要素として、再始動要求の有無を判定する再始動要求判定部21と、互いに異なる手法でエンジン2を再始動させる第一再始動部(第一再始動手段)22及び第二再始動部(第二再始動手段)23と、エンジン回転数Neに応じて再始動部22,23の何れか一方を選択して作動させる再始動制御部(再始動制御手段)25とを有する。
このアイドルスタート制御部20は、再始動要求判定部21により再始動要求があったと判定されると、アイドルスタートを実施する。逆に、再始動要求判定部21により再始動要求がされていないと判定されるとアイドルスタートを実施しない。
アイドルスタート制御部20は、その機能要素として、再始動要求の有無を判定する再始動要求判定部21と、互いに異なる手法でエンジン2を再始動させる第一再始動部(第一再始動手段)22及び第二再始動部(第二再始動手段)23と、エンジン回転数Neに応じて再始動部22,23の何れか一方を選択して作動させる再始動制御部(再始動制御手段)25とを有する。
このアイドルスタート制御部20は、再始動要求判定部21により再始動要求があったと判定されると、アイドルスタートを実施する。逆に、再始動要求判定部21により再始動要求がされていないと判定されるとアイドルスタートを実施しない。
なお、アイドルスタート制御部20は、再始動要求の発生時から詳細を後述する再始動完了判定(エンジン2の再始動が完了したとする判定)がされるまで、再始動部22,23の何れかを作動させてエンジン2を自動的に再始動させる処理、即ちアイドルスタートを実施する。したがって、後述のエンジン2の再始動中とは、エンジン2の再始動が開始されてからその完了が判定されるまでの間をいう。
再始動要求判定部21は、再始動条件が成立しているときに再始動要求があったと判定し、逆に、再始動条件が不成立のときに再始動要求がされていないと判定する。つまり、再始動要求判定部21は、再始動条件の成否を判定して、再始動要求の有無を判定している。
以下、再始動要求判定部21により成否が判定される再始動条件について説明する。
「再始動条件」とは、「運転者による車両発進意志が検出されたこと、及び、上記の各アイドルストップ実施条件にかかる諸々の前提条件の何れかが不成立となったこと、の少なくとも何れかが成立すること」である。「運転者による車両発進意志が検出された」とは、「運転者によるサービスブレーキの操作解除が検出された」ことである。したがって、本実施形態では、アイドルストップ実施条件が成立すると再始動条件は非成立となり、逆に、再始動条件が成立するとアイドルストップ実施条件が非成立となる。
「再始動条件」とは、「運転者による車両発進意志が検出されたこと、及び、上記の各アイドルストップ実施条件にかかる諸々の前提条件の何れかが不成立となったこと、の少なくとも何れかが成立すること」である。「運転者による車両発進意志が検出された」とは、「運転者によるサービスブレーキの操作解除が検出された」ことである。したがって、本実施形態では、アイドルストップ実施条件が成立すると再始動条件は非成立となり、逆に、再始動条件が成立するとアイドルストップ実施条件が非成立となる。
再始動要求判定部21は、ブレーキスイッチ6からの検出情報に基づいて運転者による制動操作の有無を判定すると共に、上記の諸々の前提条件の成立,不成立を判定して、再始動条件の成否を判定する。
なお、再始動条件にかかる運転者の車両発進意志の検出は、上記のものに限らず、例えば運転者によりアクセル操作やステアリング操作がされたこととしてもよい。この場合、再始動要求判定部21は、その他の検出器8からの検出情報に基づいてその他の条件の成否を判定することで再始動条件の成否を判定する。
なお、再始動条件にかかる運転者の車両発進意志の検出は、上記のものに限らず、例えば運転者によりアクセル操作やステアリング操作がされたこととしてもよい。この場合、再始動要求判定部21は、その他の検出器8からの検出情報に基づいてその他の条件の成否を判定することで再始動条件の成否を判定する。
次に、上記の再始動要求判定部21により再始動条件の成立が判定され、即ち、再始動要求があった場合に、エンジン2を自動的に再始動させる各機能要素を、第一再始動部22,第二再始動部23及び再始動制御部25の順に説明する。
〔1−2−2−1.第一再始動部〕
第一再始動部22は、スタータ3を作動させることなくインジェクタ2aを作動させてエンジン2を再始動(以下、「自立再始動」という)させるものである。詳細に言えば、第一再始動部22は、インジェクタ2aによって燃料を噴射させ、この噴射燃料に点火する点火プラグ2bに点火させる。このとき、スタータ3が非作動にされるため、スタータ3のピニオンギヤ3bとエンジン2のリングギヤ2dとが切り離され動力伝達が遮断された状態が維持されている。
第一再始動部22は、スタータ3を作動させることなくインジェクタ2aを作動させてエンジン2を再始動(以下、「自立再始動」という)させるものである。詳細に言えば、第一再始動部22は、インジェクタ2aによって燃料を噴射させ、この噴射燃料に点火する点火プラグ2bに点火させる。このとき、スタータ3が非作動にされるため、スタータ3のピニオンギヤ3bとエンジン2のリングギヤ2dとが切り離され動力伝達が遮断された状態が維持されている。
〔1−2−2−2.第二再始動部〕
第二再始動部23は、スタータ3を作動させると共にインジェクタ2aを作動させてエンジン2を再始動(以下、「スタータ再始動」という)させるものである。この第二再始動部23は、エンジン2の再始動時に、第一再始動部22による手法に加えてスタータ3を作動させる点が異なる。すなわち、第二再始動部23は、インジェクタ2a及び点火プラグ2bを作動させるのに加えて、スタータ3を作動させる。このとき、スタータ3が作動されるため、スタータモータ3aの回転駆動がギヤ断接機構3cにより接続されたピニオンギヤ3b及びリングリヤ2dを介してクランクシャフト3cに伝達される。これにより、エンジン2のクランクシャフトが回転駆動される。
第二再始動部23は、スタータ3を作動させると共にインジェクタ2aを作動させてエンジン2を再始動(以下、「スタータ再始動」という)させるものである。この第二再始動部23は、エンジン2の再始動時に、第一再始動部22による手法に加えてスタータ3を作動させる点が異なる。すなわち、第二再始動部23は、インジェクタ2a及び点火プラグ2bを作動させるのに加えて、スタータ3を作動させる。このとき、スタータ3が作動されるため、スタータモータ3aの回転駆動がギヤ断接機構3cにより接続されたピニオンギヤ3b及びリングリヤ2dを介してクランクシャフト3cに伝達される。これにより、エンジン2のクランクシャフトが回転駆動される。
〔1−2−2−3.再始動制御部〕
再始動制御部25は、クランク角センサ5により検出されたエンジン回転数Neに応じて、上記した第一再始動部22及び第二再始動部23の何れか一方を選択して作動させるものである。この再始動制御部25は、その機能要素として、通常時に再始動部22,23を選択作動させる通常時制御部26と、通常時制御部26の選択作動によるエンジン2の再始動がフェール(失敗)すると後述するフェール時制御を実施するフェール時制御部27とを有する。
再始動制御部25は、クランク角センサ5により検出されたエンジン回転数Neに応じて、上記した第一再始動部22及び第二再始動部23の何れか一方を選択して作動させるものである。この再始動制御部25は、その機能要素として、通常時に再始動部22,23を選択作動させる通常時制御部26と、通常時制御部26の選択作動によるエンジン2の再始動がフェール(失敗)すると後述するフェール時制御を実施するフェール時制御部27とを有する。
〔1−2−2−3−1.通常時制御部〕
通常時制御部26は、再始動要求判定部21により再始動要求があったと判定されたときに、即ち、再始動要求の発生時に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いと第一再始動部22を選択して作動させる第一再始動制御を実施する。つまり、第一再始動制御では、自立再始動が実施される。
通常時制御部26は、再始動要求判定部21により再始動要求があったと判定されたときに、即ち、再始動要求の発生時に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いと第一再始動部22を選択して作動させる第一再始動制御を実施する。つまり、第一再始動制御では、自立再始動が実施される。
ここでいう第一所定値NeP1は、自立再始動開始時の判定閾値であって、この開始時に自立再始動可能なエンジン回転数の下限値として予め実験的又は経験的に設定された判定閾値である。この第一所定値NeP1としては、例えば700rpmや800rpmといった値を用いることができる。
なお、再始動要求の発生時とは、再始動要求がされていないと判定された状態から再始動要求があったと判定されたときのことを意味する。以下、「再始動要求の発生時」という場合にも同様の意味で用いる。
なお、再始動要求の発生時とは、再始動要求がされていないと判定された状態から再始動要求があったと判定されたときのことを意味する。以下、「再始動要求の発生時」という場合にも同様の意味で用いる。
また、通常時制御部26は、再始動要求の発生時に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であると、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまでインジェクタ2aを停止させた後に、第二再始動部23を選択して作動させる第二再始動制御を実施する。
ここでいう第二所定値NeP2は、第一所定値NeP1よりも低く設定され、スタータ3を損傷することなくスタータ3によりエンジン2の再始動が可能なエンジン回転数の上限値として予め実験的又は経験的に設定された判定閾値である。この第二所定値NeP2としては、例えば250rpmや200rpmといった値を用いることができる。
ここでいう第二所定値NeP2は、第一所定値NeP1よりも低く設定され、スタータ3を損傷することなくスタータ3によりエンジン2の再始動が可能なエンジン回転数の上限値として予め実験的又は経験的に設定された判定閾値である。この第二所定値NeP2としては、例えば250rpmや200rpmといった値を用いることができる。
つまり、第二再始動制御は、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2よりも高ければ、そのエンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するのを待って実施される。言わば、第二再始動制御は、スタータ3が損傷しないようなエンジン回転数(第二所定値NeP2)になるまで待機してから実施される。
〔1−2−2−3−2.フェール時制御部〕
フェール時制御部27は、その機能要素であるフェール判定部27aによりフェールが判定されるとフェール時制御を実施する。
フェール判定部27aは、第一再始動部22によるエンジン2の再始動のフェールを判定する。つまり、フェール判定部27aは、自立再始動(即ち第一再始動制御)がフェールしたか否かを判定する。
フェール時制御部27は、その機能要素であるフェール判定部27aによりフェールが判定されるとフェール時制御を実施する。
フェール判定部27aは、第一再始動部22によるエンジン2の再始動のフェールを判定する。つまり、フェール判定部27aは、自立再始動(即ち第一再始動制御)がフェールしたか否かを判定する。
このフェール判定部27aは、例えば下記の(F1)及び(F2)の少なくとも何れかの成立を判定すると、フェールを判定する。即ち、自立再始動がフェールしたと判定する。
(F1)第一再始動部22によるエンジン2の再始動中に、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3以下に低下すること。
(F2)第一再始動部22によるエンジン2の再始動が所定行程数以上実施されたときのエンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であること。
(F1)第一再始動部22によるエンジン2の再始動中に、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3以下に低下すること。
(F2)第一再始動部22によるエンジン2の再始動が所定行程数以上実施されたときのエンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であること。
上記(F1)でいう第三所定値NeP3は、第一所定値NeP1よりも低く、第二所定値NeP2よりも高く設定され、自立再始動を継続して実施したとしても自立再始動不能なエンジン回転数の上限値として予め実験的又は経験的に設定された判定閾値である。この第三所定値NeP3としては、例えば500rpmや600rpmといった値を用いることができる。
この上記(F1)は、例えば、自立再始動が実施されるもののエンジン2の初爆を得ることができずにエンジン回転数Neが低下し続ける場合などに成立する。
この上記(F1)は、例えば、自立再始動が実施されるもののエンジン2の初爆を得ることができずにエンジン回転数Neが低下し続ける場合などに成立する。
上記(F2)でいう所定行程数とは、長引く自立再始動を打ち切るために予め設けられた判定行程数である。この所定行程数は、自立再始動の打ち切りを早くするか遅くするかで適宜設定することができるが、例えば、15行程や20行程といった行程数を用いることができる。
この上記(F2)は、例えば、自立再始動が実施されるものの過多(リッチ)な噴射燃料により点火プラグ2bが所謂かぶりを起こしているような場合に成立する。この場合、噴射燃料が安定して燃焼せず、エンジン回転数Neの低下度合が小さい。このため、エンジン回転数Neは、第一所定値NeP1以下であって第三所定値NeP3よりも高い領域から長期間外れない。
この上記(F2)は、例えば、自立再始動が実施されるものの過多(リッチ)な噴射燃料により点火プラグ2bが所謂かぶりを起こしているような場合に成立する。この場合、噴射燃料が安定して燃焼せず、エンジン回転数Neの低下度合が小さい。このため、エンジン回転数Neは、第一所定値NeP1以下であって第三所定値NeP3よりも高い領域から長期間外れない。
なお、上記(F1)又は(F2)の場合にエンジン2の自立再始動がフェールしたと判定されるが、本実施形態では、アイドルストップ制御部20は、上記(F1)且つ(F2)でない場合にはエンジン2の自立再始動が完了(成功)したと判定する。つまり、アイドルストップ制御部20は、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3よりも高い状態を維持し、エンジン2の自立再始動が所定行程数以上実施されたときのエンジン回転数Neが第一所定値NeP1であれば、エンジン2の自立再始動が完了したと判定している。
ここでは、自立再始動の完了判定閾値として第一所定値NeP1を用いるものを説明するが、かかる判定閾値は、第一所定値NeP1に限らず、これよりも高い或いは低いその他の所定値であってもよい。ただし、判定閾値は、第三所定値NeP3よりも高いことが必要である。
次に、フェール判定部27aによるフェールが判定されると、フェール時制御部27により実施されるフェール時制御について説明する。
フェール時制御は、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまでインジェクタ2aによる燃料噴射を停止させた後に第二再始動部23を選択して作動させるものである。言い換えれば、フェール時制御は、第一再始動部22の作動を停止させて、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するのを待ってから第二再始動部23を選択作動させる。
フェール時制御は、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまでインジェクタ2aによる燃料噴射を停止させた後に第二再始動部23を選択して作動させるものである。言い換えれば、フェール時制御は、第一再始動部22の作動を停止させて、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するのを待ってから第二再始動部23を選択作動させる。
つまり、フェール時制御は、第一再始動部22によるエンジン2の再始動がフェールした場合に、第二再始動部23によるエンジン2の再始動に切換えるものといえる。この切換えの際には、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまで待機する期間が設けられている。言い換えれば、フェール時制御は、第一再始制御がフェールした場合に、スタータ3が損傷しないようなエンジン回転数になるまで待機した後に、第二再始動制御を実施するものといえる。
さらに、フェール時制御は、フェール判定部27aにより上記(F1)が判定された場合に、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2に低下するまで補機4を作動させてもよい。この場合、エンジン2に備えられる補機4によってエンジン2に負荷を入力することになる。言い換えれば、フェール時制御部27は、フェール判定部27aにより上記(F1)が判定された場合、インジェクタ2aによる燃料噴射が停止されている間に、エンジン2に負荷を入力してもよい。
なお、フェール時制御部27は、上記(F2)が判定された場合には、補機4を非作動にし、エンジン2への負荷入力を停止する。
なお、フェール時制御部27は、上記(F2)が判定された場合には、補機4を非作動にし、エンジン2への負荷入力を停止する。
〔2.フローチャート〕
次に、図2及び図3のフローチャートを参照して、ECU1のアイドルスタート制御部20により実施される制御手順を説明する。図2に示す制御フローは、再始動要求の発生時に実施される。また、図3に示す制御フローは図2に示す制御フローの実施後に所定の制御処理周期で繰り返し実施される。
また、各フローチャート中の各ステップは、ECU1のハードウェアに割り当てられた各機能がソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作することで実施される。なお、図2及び図3に示すカウンタ値Cは、エンジン2の行程数に対応するものであり、図3に示す所定カウンタ値CPは、所定行程数に対応するものである。
次に、図2及び図3のフローチャートを参照して、ECU1のアイドルスタート制御部20により実施される制御手順を説明する。図2に示す制御フローは、再始動要求の発生時に実施される。また、図3に示す制御フローは図2に示す制御フローの実施後に所定の制御処理周期で繰り返し実施される。
また、各フローチャート中の各ステップは、ECU1のハードウェアに割り当てられた各機能がソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作することで実施される。なお、図2及び図3に示すカウンタ値Cは、エンジン2の行程数に対応するものであり、図3に示す所定カウンタ値CPは、所定行程数に対応するものである。
はじめに、図2を参照して、再始動制御部25によって再始動要求発生時に実施される再始動部22,23の選択手順を説明する。
まず、ステップA10では、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いか否かを判定する。エンジン回転数Neが、第一所定値NeP1よりも高ければステップA20へ移行し、第一所定値NeP1以下であれば、ステップA40へ移行する。
ステップA20では、フラグF1を1にセットする。そして、ステップA30へ移行する。また、ステップA40では、フラグF2を1にセットする。そして、本制御フローを終了(エンド)する。
まず、ステップA10では、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いか否かを判定する。エンジン回転数Neが、第一所定値NeP1よりも高ければステップA20へ移行し、第一所定値NeP1以下であれば、ステップA40へ移行する。
ステップA20では、フラグF1を1にセットする。そして、ステップA30へ移行する。また、ステップA40では、フラグF2を1にセットする。そして、本制御フローを終了(エンド)する。
これらのステップA10,A20及びA40は、通常時制御部26による第一再始動部22及び第二再始動部23の何れか一方を選択する判定を実施している。つまり、フラグF1は、1であれば再始動要求の発生時に第一再始動部22が選択されたことを示し、また、フラグF2は、1であれば再始動要求の発生時に第二再始動部23が選択されたことを示している。
ステップA30では、カウンタ値Cを0にセットする。そして、本制御フローを終了する。
ステップA30では、カウンタ値Cを0にセットする。そして、本制御フローを終了する。
次に、図3を参照して、上述の図2に示すフローが実施されることを前提に、即ち、フラグF1又はフラグF2が1にセットされることをトリガに、周期的に実施される制御手順を説明する。
ステップB10では、フラグF1が1か否か、即ち、第一再始動部22が選択されているか否かを判定する。第一再始動部22が選択されていれば、ステップB20へ移行する。一方、第一再始動部22が選択されていなければ、即ち、第二再始動部23が選択されていれば(フラグF2が1であれば)ステップB60へ移行する。
ステップB10では、フラグF1が1か否か、即ち、第一再始動部22が選択されているか否かを判定する。第一再始動部22が選択されていれば、ステップB20へ移行する。一方、第一再始動部22が選択されていなければ、即ち、第二再始動部23が選択されていれば(フラグF2が1であれば)ステップB60へ移行する。
ステップB20では、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3よりも高いか否かを判定する。このステップB20では、上記(F1)の成否を判定している。エンジン回転数Neが第三所定値NeP3よりも高ければ、即ち上記(F1)が非成立であれば、ステップB30へ移行する。一方、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3以下であれば、即ち、即ち上記(F1)が成立していれば、ステップS60へ移行する。
ステップB30では、カウンタ値Cが所定カウンタ値CPよりも小さいか否かを判定する。このステップB30では、上記(F2)の成否を判定している。カウンタ値Cが所定カウンタ値CPよりも小さければ、即ち上記(F2)が非成立であれば、ステップB40へ移行する。一方、カウンタ値Cが所定カウンタ値CP以上であれば、即ち、即ち上記(F2)が成立していれば、ステップS60へ移行する。
ステップB40では、第一再始動部22を作動させる。つまり、このステップB40では、自立再始動を実施する。そしてステップB50へ移行する。
ステップB50では、カウンタ値Cをインクリメントする。そして本制御周期を終了(以下、「リターン」という)する。
ステップB50では、カウンタ値Cをインクリメントする。そして本制御周期を終了(以下、「リターン」という)する。
また、ステップB60では、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2よりも高いか否かを判定している。エンジン回転数Neが、第二所定値NeP2よりも高ければステップB70へ移行し、第二所定値NeP2以下であればステップB90へ移行する。
ステップB70では、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いか否かを判定して、エンジン2の再始動が完了したか否かを判定している。エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高ければ、エンジン2の再始動が完了したと判定することができ、この判定がされていれば、本制御フローを終了(エンド)する。一方、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であれば、即ち、エンジン2の再始動完了が判定されていなければ、ステップB80へ移行する。
ステップB70では、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いか否かを判定して、エンジン2の再始動が完了したか否かを判定している。エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高ければ、エンジン2の再始動が完了したと判定することができ、この判定がされていれば、本制御フローを終了(エンド)する。一方、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であれば、即ち、エンジン2の再始動完了が判定されていなければ、ステップB80へ移行する。
ステップB80では、インジェクタ2aの作動を停止させて燃料の噴射を停止させる。そしてリターンする。
また、ステップB90では、第二再始制御を実施する。具体的には、第二再始動部23を作動させてエンジン2を再始動させる。ステップB80を経た後の制御周期でステップB90に至る場合には、インジェクタ2aによる燃料噴射の停止後に第二再始動制御によりスタータ再始動が実施される。そしてリターンする。
この制御フローでは、ステップB10,B20及びB30の肯定判定を経てステップB40及びB50を繰り返すフローが第一再始動制御に相当する。
また、ステップB90では、第二再始制御を実施する。具体的には、第二再始動部23を作動させてエンジン2を再始動させる。ステップB80を経た後の制御周期でステップB90に至る場合には、インジェクタ2aによる燃料噴射の停止後に第二再始動制御によりスタータ再始動が実施される。そしてリターンする。
この制御フローでは、ステップB10,B20及びB30の肯定判定を経てステップB40及びB50を繰り返すフローが第一再始動制御に相当する。
また、ステップB10の肯定判定及びステップB20又はB30の否定判定を経てステップB60,B70及びB80を経て、その後の制御周期でステップB60の否定判定を経てステップB90に至るフローがフェール時制御に相当する。
〔3.タイムチャート〕
以下、本実施形態のエンジン制御装置により実施されるアイドルストップ制御の一例を、図4を参照して説明する。
時点t0では、自動停止要求判定部11により自動停止要求があったと判定され、アイドルストップ制御部10によりエンジン1が自動停止される。そして、エンジン回転数Neが低下する。
以下、本実施形態のエンジン制御装置により実施されるアイドルストップ制御の一例を、図4を参照して説明する。
時点t0では、自動停止要求判定部11により自動停止要求があったと判定され、アイドルストップ制御部10によりエンジン1が自動停止される。そして、エンジン回転数Neが低下する。
時点t0の後の時点t1において、再始動要求判定部21により再始動要求があったと判定された場合には、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いので、再始動制御部25の通常時制御部26により第一再始動部22が選択作動される。つまり、エンジン2が自立再始動される。
なお、時点t1以降の時点t2において、再始動要求判定部21により再始動要求があったと判定された場合には、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であるので、破線で示すように、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまでインジェクタ2aの燃料噴射を停止させた後に第二再始動部23を選択して作動される。つまり、インジェクタ2aの作動停止後に、スタータ再始動する第二再始動制御が実施される。このため、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するとエンジン回転数Neが上昇してエンジン2が確実に再始動される。
エンジン2が自立再始動される場合、エンジン回転数Neは、大きく二通りに変動し得る。一方では、二点鎖線で示すようにエンジン回転数Neが上昇する。このときには、自立再始動が成功している、他方では、実線及び一点鎖線で示すようにエンジン回転数Neが上昇しない或いは低下する。まず、後者(他方)の場合について説明する。
実線で示すように、エンジン回転数Neが低下する場合、時点t3では、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3以下に低下する。このため、フェール判定部27aにより上記(F1)の成立が判定され、フェール時制御部27によりフェール時制御が実施される。
このフェール時制御では、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまでインジェクタ2aによる燃料噴射を停止させた後に第二再始動部23を選択して作動させるので、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下に低下する時点t4以降にスタータ再始動が実施される。このため、時点t4以降のエンジン回転数Neが上昇してエンジン2が確実に再始動される。
このフェール時制御では、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するまでインジェクタ2aによる燃料噴射を停止させた後に第二再始動部23を選択して作動させるので、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下に低下する時点t4以降にスタータ再始動が実施される。このため、時点t4以降のエンジン回転数Neが上昇してエンジン2が確実に再始動される。
このフェール時制御において、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3から第二所定値NeP2に低下するまでの間に、フェール時制御部27により補機4が作動されれば、エンジン回転数Neは速やかに第二所定値NeP2を下回る。
また、一点鎖線で示すように、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であって第三所定値NeP3よりも高い領域から長期間外れない場合には、時点t5において、エンジン2の自立再始動が所定行程数以上実施される。このため、フェール判定部27aにより上記(F2)の成立が判定され、フェール時制御部27によりフェール時制御が実施される。したがって、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下に低下する時点t6以降にスタータ再始動が実施される。このため、時点t6以降のエンジン回転数Neが上昇してエンジン2が確実に再始動される。
〔4.作用及び効果〕
本実施形態のエンジン制御装置は、上述のように構成されるため、以下のような作用及び効果を得ることができる。
ECU1の再始動制御部25は、再始動要求の発生時に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いと、スタータ3を作動させることなくインジェクタ2aを作動させる第一再始動部22を選択して作動させるため、エンジンを自立再始動させる第一再始動制御が実施され、エンジン回転数Neの低下を待つことなく速やかにエンジン2を再始動させることができる。
本実施形態のエンジン制御装置は、上述のように構成されるため、以下のような作用及び効果を得ることができる。
ECU1の再始動制御部25は、再始動要求の発生時に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高いと、スタータ3を作動させることなくインジェクタ2aを作動させる第一再始動部22を選択して作動させるため、エンジンを自立再始動させる第一再始動制御が実施され、エンジン回転数Neの低下を待つことなく速やかにエンジン2を再始動させることができる。
例えば、自動停止要求の発生直後に再始動要求が発生し、エンジン回転数Neが低下している間に再始動要求が発生した場合に、この発生時のエンジン回転数が第一所定値NeP1よりも高ければ、エンジン2の始動トルクは不要であり、第一再始動部22の自立再始動により速やかにエンジン2を再始動させることができる。延いては、ドライバビリティを確保することができる。
一方、再始動制御部25は、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下であると、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2(<第一所定値NeP1)に低下するまでインジェクタ2aの作動を停止させた後に、スタータ3を作動させると共にインジェクタ2aを作動させる第二再始動部23を選択して作動させるため、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するのを待ってから、言い換えれば、スタータ3が損傷しないようなエンジン回転数(第二所定値NeP2)になるまで待機した後に、スタータ再始動させる第二再始動制御が実施される。このため、ピニオンギヤ3bやギヤ断接機構3cといったスタータ3の損傷を抑制又は回避することができる。
フェール時制御部27は、第一再始動部22によるエンジン2の再始動、即ち、自立再始動がフェールしたことがフェール判定部27aにより判定されると、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2に低下するまでインジェクタ2aの作動を停止させた後に第二再始動部23を選択して作動させるため、第一再始動部22の作動を停止させて、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2以下に低下するのを待ってから第二再始動部23を選択作動させるフェール時制御が実施される。このため、第一再始動部22によるエンジン2の再始動がフェールした場合であっても、第二再始動部23によりエンジン2を確実に再始動させることができる。このとき、スタータ3を作動させる第二再始動部23が作動されるまでインジェクタ2aの作動が停止されるため、スタータ3の損傷を抑制又は回避することができる。
したがって、速やかにエンジン2を再始動させることができるとともに、スタータ3の損傷を抑制して確実にエンジン2を再始動させることができる。
したがって、速やかにエンジン2を再始動させることができるとともに、スタータ3の損傷を抑制して確実にエンジン2を再始動させることができる。
自立再始動のフェール判定にかかる上記(F1)の第三所定値NeP3は、第一所定値NeP1よりも低いため、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3よりも高い領域において第一再始動部22によるエンジン2の再始動を継続させることができる。これにより、エンジン2にかかる自立再始動の機会を増加させることができ、速やかにエンジン2を再始動させる機会を増加させることができる。
一方、第三所定値NeP3は、第二所定値NeP2よりも高いため、エンジン回転数Neが
第三所定値NeP3から第二所定値NeP2に低下するまでの間にインジェクタ2aの作動停止期間が設けられることにより、スタータ3の損傷を抑制又は回避することができる。
一方、第三所定値NeP3は、第二所定値NeP2よりも高いため、エンジン回転数Neが
第三所定値NeP3から第二所定値NeP2に低下するまでの間にインジェクタ2aの作動停止期間が設けられることにより、スタータ3の損傷を抑制又は回避することができる。
フェール時制御部27は、フェール判定部27aにより上記(F1)が判定された場合、インジェクタ2aによる燃料噴射が停止されている間に、エンジン2に備えられた補機4を作動させてエンジン2に負荷を入力すれば、エンジン回転数Neが第三所定値NeP3から第二所定値NeP2にまで低下する時間を短縮することができ、エンジン2の速やかな再始動に寄与する。
一方、フェール時制御部27は、上記(F2)が判定された場合には、補機4を作動させることがなく、エンジン2に負荷を入力しないので、エンジン回転数Neが第二所定値NeP2にまで低下する時間を短縮されないが、これにより、エンジン2の掃気を促進することができる。上記(F2)が判定された場合には、例えば、点火プラグ2bが所謂かぶりを起こしているようなときがあるが、このときに掃気が促進されることにより、確実にエンジン2を再始動させることができる。
また、上記(F2)に示すように、第一再始動部22によるエンジン2の再始動が所定行程数以上実施されたときのエンジン回転数Neが第一所定値NeP1以下である場合に、フェール判定部27aが自立再始動のフェールを判定するため、未完了の自立再始動を長引かせることがなく、速やかなエンジン2の再始動に寄与することができる。
〔5.その他〕
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の一実施形態では、フェール時制御部27は、補機4の負荷をエンジン2に入力することを示したが、この負荷は、補機4によるものに限らず、図示しないロックアップクラッチなどのその他の機器によるものであってもよい。一方、フェール時制御部27による負荷入力を不実施としてもよい。これによれば、制御ロジックを簡素にすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の一実施形態では、フェール時制御部27は、補機4の負荷をエンジン2に入力することを示したが、この負荷は、補機4によるものに限らず、図示しないロックアップクラッチなどのその他の機器によるものであってもよい。一方、フェール時制御部27による負荷入力を不実施としてもよい。これによれば、制御ロジックを簡素にすることができる。
上述の一実施形態では、再始動制御部25が、再始動要求の発生時におけるエンジン回転数Neと第一所定値NeP1とを比較して、各再始動部22,23を選択作動させるものを示したが、これに加えて、エンジン回転数Neの変化率ΔNeに基づいて各再始動部22,23を選択作動させてもよい。
以下、エンジン回転数Neの変化率ΔNeに基づいて再始動制御部25により実施される各再始動部22,23の選択作動の一例を示す。なお、ここで用いる変化率ΔNeは、クランク角センサ5によって検出されるか、ECU1がクランク角センサ5から伝達されたエンジン回転数Neに基づいてその変化率ΔNeを算出するものとする。
再始動制御部25は、エンジン回転数Neの変化率ΔNeが所定変化率ΔNePよりも大きい場合に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも高い第四所定値NeP1以上であれば、第一再始動部22を選択作動させる。つまり、再始動制御部25は、エンジン回転数Neの低下度合が大きい場合に、自立再始動にかかる判定閾値として第一所定値NeP1よりも高い第四所定値NeP4を用いる。この第四所定値NeP4としては、例えば第一所定値NeP1よりも50rpm又は100rpmだけ高いものを用いることができる。
また、再始動制御部25は、エンジン回転数Neの変化率ΔNeが所定変化率ΔNePよりも小さい場合に、エンジン回転数Neが第一所定値NeP1よりも低く第三所定値NeP3よりも高い第五所定値NeP5以上であれば、第一再始動部23を選択作動させる。つまり、再始動制御部25は、エンジン回転数Neの低下度合が小さい場合に、自立再始動にかかる判定閾値として第一所定値NeP1よりも低い第五所定値NeP5を用いる。この第五所定値NeP5としては、例えば第一所定値NeP1よりも50rpm又は100rpmだけ低いものを用いることができる。
ここでいう変化率ΔNeは、エンジン回転数Neの低下度合にかかる判定閾値として予め実験的又は経験的に設定され、各所定値NeP4,NeP5の高低に応じてその大小が設定されるが、例えば、手動によるエンジン2の停止時におけるエンジン回転数Neが低下する度合に設定される。
1 ECU
2 エンジン
2a インジェクタ(燃料噴射手段)
2b 点火プラグ
2c クランクシャフト
2d リングギヤ(第二ギヤ)
3 スタータ
3a スタータモータ
3b ピニオンギヤ(第一ギヤ)
3c ギヤ断接機構
4 補機
5 クランク角センサ(エンジン回転数検出手段)
6 ブレーキSW
7 車速センサ
10 アイドルストップ制御部
11自動停止要求判定部
20 アイドルスタート制御部
21 再始動要求判定部
22 第一再始動部(第一再始動手段)
23 第二再始動部(第二再始動手段)
25 再始動制御部(再始動制御手段)
26 通常時制御部
27 フェール時制御部(フェール時制御手段)
27a フェール判定部(フェール判定手段)
NeP1 第一所定値
NeP2 第二所定値
NeP3 第三所定値
(NeP1>NeP3>NeP2)
2 エンジン
2a インジェクタ(燃料噴射手段)
2b 点火プラグ
2c クランクシャフト
2d リングギヤ(第二ギヤ)
3 スタータ
3a スタータモータ
3b ピニオンギヤ(第一ギヤ)
3c ギヤ断接機構
4 補機
5 クランク角センサ(エンジン回転数検出手段)
6 ブレーキSW
7 車速センサ
10 アイドルストップ制御部
11自動停止要求判定部
20 アイドルスタート制御部
21 再始動要求判定部
22 第一再始動部(第一再始動手段)
23 第二再始動部(第二再始動手段)
25 再始動制御部(再始動制御手段)
26 通常時制御部
27 フェール時制御部(フェール時制御手段)
27a フェール判定部(フェール判定手段)
NeP1 第一所定値
NeP2 第二所定値
NeP3 第三所定値
(NeP1>NeP3>NeP2)
Claims (5)
- エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記エンジン内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、ギヤの断接機構を介して前記エンジンに外部からトルクを付与するスタータと、を備えた車両において、再始動要求があった場合に自動的に停止された前記エンジンを自動的に再始動させるエンジン制御装置であって、
前記スタータを作動させることなく前記燃料噴射手段を作動させて前記エンジンを再始動させる第一再始動手段と、
前記スタータを作動させると共に前記燃料噴射手段を作動させて前記エンジンを再始動させる第二再始動手段と、
前記再始動要求の発生時に、前記エンジン回転数が第一所定値よりも高いと前記第一再始動手段を選択して作動させ、前記エンジン回転数が前記第一所定値以下であると前記エンジン回転数が前記第一所定値よりも低い第二所定値以下に低下するまで前記燃料噴射手段の作動を停止させた後に前記第二再始動手段を選択して作動させる再始動制御手段と、を備え、
前記再始動制御手段は、
前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動のフェールを判定するフェール判定手段と、
前記フェール判定手段により前記フェールが判定されると、前記エンジン回転数が前記第二所定値以下に低下するまで前記燃料噴射手段の作動を停止させた後に、前記第二再始動手段を選択して作動させるフェール時制御手段と、を有する
ことを特徴とする、エンジン制御装置。 - 前記フェール判定手段は、
前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動中に、前記エンジン回転数が前記第一所定値よりも低く前記第二所定値よりも高い第三所定値以下に低下すると、前記フェールを判定する
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。 - 前記フェール判定手段は、
前記第一再始動手段による前記エンジンの再始動が所定行程数以上実施されたときの前記エンジン回転数が前記第一所定値以下であるときに、前記フェールを判定する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のエンジン制御装置。 - 前記フェール時制御手段は、
前記フェール判定手段により前記フェールが判定されて前記燃料噴射手段を停止させている間に、前記エンジンに備えられる補機によって前記エンジンに負荷を入力する
ことを特徴とする、請求項2記載のエンジン制御装置。 - 前記スタータは、
第一ギヤと、前記第一ギヤを回転駆動するモータと、前記第一ギヤと前記エンジンの第二ギヤとを断接するギヤ断接機構と、を有する
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載のエンジン制御装置。
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