JP5614917B2 - 金属プローブ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハ上に構成された集積回路の電気的諸特性を検査するための金属プローブに関する。
一般に、ウェハ上に形成された半導体集積回路、液晶表示装置等の電気的諸特性の検査には、複数の金属プローブを配列したプローブカードが用いられる。具体的には、ウェハ上に形成された半導体集積回路素子、液晶表示装置等の被測定物が有する複数の電極パッドに金属プローブを接触させて、被測定物の電気的諸特性が評価されている。
このため、金属プローブには、高導電性、耐腐食性をはじめ、繰り返し検査に耐えうる高硬度性、電極パッドとの接触を安定させつつ、摩耗を低減することができる高バネ性などの特性が要求されている。
また、メモリディバイスの大容量化、パッケージの小型化等により、半導体集積回路素子等の電極パッドの間隔が非常に狭くなっている現状から、プローブカードに組み込まれる金属プローブの配列の狭ピッチ化が要求されるとともに、金属プローブの線径の微細化が要求されている。このため、微細化しても高硬度性、高バネ性を維持するとともに、加工性の良好な金属プローブが切望されている。そして、例えば、下記特許文献1には、高導電性、高バネ性に加え、十分な硬度を有し、耐腐食性、加工性に優れる金属プローブに係る発明が提案されている。
特開2005−233967号公報
特許文献1では、白金、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、パラジウム、ロジウムの群から選択される1または2以上の元素からなり、十分な強度を備え、容易に加工できる適度な硬さを有し、さらに導電性、高バネ性、耐酸化性を具備する金属プローブが提案されている。特に、硬度、加工性の観点から、ロジウム5〜30%(重量%)を含み、残部がイリジウムである金属プローブが好ましいとされ、また、高硬度化のため、ニッケル、タングステン、コバルトの群から選択される1または2以上の元素を添加したものを採用することができるとしている。
しかし、上記特許文献1に係る金属プローブのほか、従来の金属プローブは、溶解によるインゴットを経て作製されるので、結晶粒界の不純物の排除が不十分であったり、合金の組成となる金属元素が偏析していたりするため、金属プローブの性質が安定しないという問題がある。特に、インゴットを経て作製される金属プローブは、圧延処理、機械加工、伸線、研磨などの数多くの工程が必要なため、金属プローブの製品ごとにバラツキが生じるという問題がある。さらに、インゴットの作製にあたって、高温または真空中で溶解する必要があるため、製作コストが嵩むという問題もあった。
本発明は、上記実情を鑑み提案されたもので、導電性、バネ性、硬度性、耐腐食性に優れつつ、安定した性質のものが作製でき、製造工程を減らすことができて、かつ、製作コストを抑えることも可能な金属プローブを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明に係る金属プローブは、被測定物に接触させ、前記被測定物の電気的諸特性を測定する金属プローブにおいて、パラジウム(Pd)とニッケル(Ni)とのみからなり、前記パラジウム(Pd)の含有率が重量%で60〜40、前記ニッケル(Ni)の含有率が重量%で40〜60の合金から、電鋳によって作製された、ことを特徴とする。
の本発明に係る金属プローブは、被測定物に接触させ、前記被測定物の電気的諸特性を測定する金属プローブにおいて、パラジウム(Pd)とニッケル(Ni)とコバルト(Co)とのみからなり、前記パラジウム(Pd)の含有率が重量%で20〜40、前記ニッケル(Ni)の含有率が重量%で54〜30、前記コバルト(Co)の含有率が重量%で6〜30の合金から、電鋳によって作製されたことを特徴とする。
本発明では、被測定物に接触させ、被測定物の電気的諸特性を測定する金属プローブにおいて、パラジウムとニッケルとからなり、パラジウムの含有率が重量%で20〜90の合金から電鋳によって作製したので、溶解液中金属の結晶化が行われるために性質の均一な金属プローブを提供することができ、かつ、パラジウムの含有率が重量%で20〜90であるために、必要な高導電性、耐腐食性を備え、バネ性、硬度性にも優れる金属プローブを提供することができる。
具体的には、従来に比べ、弾性限界および弾性強度を向上させ、引っ張り疲労強度を向上させることができ、これにより金属プローブを小型化、細径化することができる。また、ICテスト等における120℃に耐える耐熱強度を備えることができるほか、対摩耗性などの耐久性も従来に比べ、数倍の長寿命化を果たすことができる。さらに、塑性変形点の幅を広く得ることができるため、金属プローブの信頼性を向上させることができる。表面の酸化を防止することもでき、被測定物との接触時の接触抵抗が激減し、被測定物の良好な電気的諸特性の測定を実現することができる。
特に、電鋳では、ニッケルとパラジウムとの析出電位が近いので、導電性、バネ性、硬度性、耐腐食性に優れて、きわめて安定した性質の金属プローブを提供することが可能となる。電鋳は、30℃〜50℃という常温付近の電解質によって行われるため、エネルギー的にきわめて有利で製作コストが嵩むこともない。さらに、フォトリソグラフィーを利用した電鋳であるので、本発明に係る金属プローブは、離型時にそのまま、基板から取り出して作製することができるため、追加の加工工程を不要にすることができ、性能や機能を変化させないで、高導電性、耐腐食性、高硬度性、高バネ性の機能を確保することができる。
さらに、上記金属プローブに、コバルトを添加したので、ニッケルに対して析出電位をはじめとする物理化学的性質が類似しているコバルトを含む金属プローブとなるため、電性、バネ性、硬度性、耐腐食性に優れて、きわめて安定した性質の金属プローブを提供することが可能となる。さらに、金属プローブを電鋳により作成すれば、30℃〜50℃という常温付近の電解質によって行うことができるため、エネルギー的にきわめて有利で製作コストが嵩むこともない。さらに、離型時にそのまま、基板から取り出して作製することができるため、追加の加工工程を不要にすることができ、性能や機能を変化させないで、高導電性、耐腐食性、高硬度性、高バネ性の機能を確保することができる。
さらに、上記金属プローブを、任意の磁性に対応するパラジウムの含有率にしたので、パラジウムの含有の割合によって磁性のコントロールをすることができる。特に、磁性のコントロールにより、高周波におけるクロストークの軽減を図ることが可能となる。また、上記金属プローブは、任意の機械的な特性に対応するパラジウムの含有率にしたので、機械的な特性を変化させることも可能である。
以下、本発明に係る実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る金属プローブにおける使用状態を示す説明図、図2は、第一実施例に係る金属プローブにおける金属プローブ先端変位の荷重測定の結果を示す説明図、図3は、第一実施例に係る金属プローブにおける金属プローブ先端の荷重と塑性変形量との関係を示す説明図、図4は、第一実施例に係る金属プローブにおける高温保持時間とクリープ量との関係を示す説明図、図5は、第一実施例に係る金属プローブにおける引っ張り疲労試験の結果を示す説明図である。
(第一実施例)
本発明(第一実施例)に係る金属プローブ1は、図1に示す通り、取付基部2から、先端部11のある下方へ向けて延設された構成で、下方に設けられた吸着テーブル4に吸着された被測定物、例えば、各種の回路基板3に金属プローブ1の先端部11を接触させることにより、各種の回路基板3の電気的諸特性を測定するものである。
具体的には、金属プローブ1は、パラジウム(Pd)の含有率を重量%で20〜90、例えば、80とし、さらに、ニッケル(Ni)の含有率を重量%で80〜10、例えば、20とした合金で構成されている。特に、金属プローブ1は、電鋳によって作製されている。
すなわち、金属プローブ1は、以下の製造工程を経て、電鋳により作製される。
まず、表面に導電性を有する離型剤を塗布した電極板にレジストを塗布する。これは、導電性を有する離型剤を電極板に塗布しておかないと、形成された金属プローブ1を電極板から取り外すことができないようになるためである。また、レジストの厚さは、作製すべき金属プローブ1の厚さに等しくさせる。
次に、電極板に塗布したレジストに金属プローブ1の形状を露光し、現像する。すなわち、図1に示すような金属プローブ1のパターンをレジストに複数個形成する。そうすると、レジストに金属プローブ1のパターンが凹に形成される。このパターンの底部には、導電性を有する離型剤が露出している。なお、このレジストの凹は、断面が矩形状になるようにすることが、望ましい。
さらに、電極板を、酒石酸塩およびアンモニア錯塩を含むアミン錯塩電解液が貯留された液槽に浸漬する。この液槽には、もう一方の電極板が浸漬されている。したがって、両電極板間に電流を流すことで、電極板に形成されたレジストの凹部に金属、すなわち、ニッケルを基材としたパラジウムの合金が析出し、金属プローブ1が形成される。電解液に酒石酸塩を含ませることにより、形成させる金属プローブ1への応力の問題を解決することができる。
形成された金属プローブ1は、電極板を液槽から取り出した後、電極板から取り外し、そのまま使用することができる。なお、電極板から取り外された金属プローブ1に、パラジウム、ロジウム、金などでメタライズを施したり、メタライズの後に、非酸化性雰囲気下で高温処理してメタライズしたパラジウム、ロジウム、金などを基材へ拡散させるなどして、合金の強固な密着性を付加してもよい。
以上の通り、金属プローブ1は、いわゆるフォトリソグラフィーの技術を利用した電鋳により作製されるので、きわめて高い寸法精度を有し、高導電性、耐腐食性、高硬度性、高バネ性の機能が確保される。
ここで、図2、図3および下記表1に基づいて、金属プローブ1における先端部11の先端変位と荷重の関係について説明する。なお、比較例として用いたのは、ニッケルの含有率が重量%で99.8以上の電鋳により構成された金属プローブ10(比較例1)、ニッケルの含有率が重量%で70〜98、コバルトの含有率が重量%で30〜2からなる合金で構成された金属プローブ20(比較例2)である。
金属プローブ1における先端部11の荷重測定は、ウェハの状態の各種の回路基板3を金属プローブ1の下方に設けられた吸着テーブル4に吸着させ、吸着テーブル4と金属プローブ1とを相対的に移動させて、金属プローブ1の先端部11を吸着テーブル4上の各種の回路基板3の電極に接触させることにより行った。そして、金属プローブ1の先端部11が各種の回路基板3の電極に接触した後も吸着テーブル4と金属プローブ1との間の距離を縮めるオーバードライブ(変位)を行い、この際に金属プローブ1の先端部11にかかる荷重を測定し、その結果を図2に示している。
また、図3は、金属プローブ1と、金属プローブ10(比較例1)および金属プローブ20(比較例2)との弾性限界を比較するため、変位量の変化に伴う塑性変形量の変化を測定した結果を示している。
なお、表1に示す先端荷重(mN)は、変位量20μmでの値である。
Figure 0005614917
このように、金属プローブ1は、図2に示す通り、変位量に比例して荷重量が大きくなるという優れたバネ特性が示された。また、表1より高硬度性にも優れることが示されている。
特に、図3に示す通り、金属プローブ10および金属プローブ20が高負荷に伴い、指数関数的に塑性変形量が増大しているのに対し、金属プローブ1は、測定範囲において塑性変形の影響が認められていない。すなわち、金属プローブ1は、荷重特性の安定化に寄与することができ、理想的なバネ特性を有していることが確認された。
また、図4に基づいて、金属プローブ1の耐熱性能について説明する。図4では、金属プローブ1の高温下におけるクリープ特性を調べ、高温保持時間とクリープ量との関係を示している。具体的には、試験温度を85℃とし、この温度条件下で、金属プローブ1に高負荷を印加・維持し、24時間から1000時間まで保持して、経過保持時間に伴う変形量を測定した結果を示している。比較例として用いたのは、ニッケルの含有率が重量%で99.8以上の電鋳により構成された金属プローブ10(比較例1)、ニッケルの含有率が重量%で70〜98、コバルトの含有率が重量%で30〜2からなる合金で構成された金属プローブ20(比較例2)である。また、金属プローブ10の24時間保持サンプルの変化量を100と規格化し、比較した。
その結果、金属プローブ10および金属プローブ20では、温度ストレスの印加・維持により金属プローブの変形が認められたのに対し、金属プローブ1は、測定範囲において温度ストレスの印加・維持による変形が認められず、優れた耐熱性能が示された。すなわち、金属プローブ1は、半導体昇温加速試験などの耐熱用途に適していることが確認された。
また、図5に基づいて、金属プローブ1の耐久性能について説明する。図5では、金属プローブ1の破断限界を調べるため、引っ張り疲労試験を行った結果を示している。なお、比較例として用いたのは、ニッケルの含有率が重量%で99.8以上の電鋳により構成された金属プローブ10(比較例1)、ニッケルの含有率が重量%で70〜98、コバルトの含有率が重量%で30〜2からなる合金で構成された金属プローブ20(比較例2)である。
その結果、金属プローブ1は、金属プローブ10および金属プローブ20に比して、非常に大きな破断限界を有することが示された。さらに、繰り返し疲労強度に優れ、例えば、1000万回の繰り返し使用においても、金属プローブ10および金属プローブ20の初期値を上回る応力振幅を示すことが分かった。すなわち、金属プローブ1は、信頼性、長寿命が要求される領域での実施に非常に適していることが確認された。
したがって、まず、第一実施例における金属プローブ1は、パラジウムの含有率を重量%で80とし、ニッケルの含有率を重量%で20としたニッケルとパラジウムとからなる合金から、電鋳によって作製したので、溶解中金属で結晶化が行われるために性質の均一な金属プローブ1を提供することができる。また、パラジウムの含有率を重量%で80としたので、必要な高導電性、耐腐食性を備えるとともに、バネ性、硬度性にも優れ、従来に比べ、弾性限界および弾性強度の向上させること、引っ張り疲労強度の向上させることが可能となった。これにより、金属プローブ1を小型化、細径化することができる。さらに、ICテスト等における120℃に耐える耐熱強度を備えることができたので、従来に比べ、数倍の長寿命化を果たすことができる。塑性変形点の幅を広く得ることができるため、信頼性を向上させることができる。また、表面の酸化を防止し、被測定物との接触時の接触抵抗が激減し、被測定物の良好な電気的諸特性の測定を実現することができる。
特に、電鋳によって作製することにより、ニッケルとパラジウムとの析出電位が近いために、導電性、バネ性、硬度性、耐腐食性に優れ、性質をきわめて安定性させることができる。電鋳は、30℃〜50℃という常温付近の電解質によって行われるため、エネルギー的にきわめて有利で製作コストが嵩むこともない。フォトリソグラフィーを利用した電鋳であるので、金属プローブ1は、離型時にそのまま基板より取り出して作製することができるため、追加の加工工程を不要にすることができ、性能や機能を変化させないで、高導電性、耐腐食性、高硬度性、高バネ性の機能を確保することもできる。
ここで、金属プローブ1におけるパラジウムの含有率は、重量%で20〜90の範囲で変化させることが好ましい。これにより、パラジウムの含有の割合によって金属プローブ1の磁性のコントロールをすることができるので、特に、高周波におけるクロストークの軽減を図ることが可能となる。また、パラジウムの含有率を上記範囲で変化させれば、これに対応して機械的な特性を変化させることも可能である。
また、金属プローブ1において、パラジウムの含有率が重量%で20未満である場合、または、90より大きな含有率である場合には、いずれも脆弱性があり、高バネ性を備えさせるためには好ましくないので、本発明に係る金属プローブ1におけるパラジウムの含有率は、重量%で20〜90とすることが必要となる。そして、好ましい範囲は、パラジウムの含有率が重量%で40〜90である。さらに好ましい範囲は、パラジウムの含有率が重量%で60〜87である。最良の範囲としては、パラジウムの含有率が重量%で77〜83である。
上記パラジウムの好ましい範囲において、引っ張り疲労試験を行った結果を図6に示す。なお、比較例として用いたのは、ニッケルの含有率が重量%で99.8以上の電鋳により構成された金属プローブ10(比較例1)、ニッケルの含有率が重量%で70〜98、コバルトの含有率が重量%で30〜2からなる合金で構成された金属プローブ20(比較例2)である。
図6において、金属プローブ1Aは、パラジウムの含有率を重量%で60とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で40とした合金からなるものであり、金属プローブ1Bは、パラジウムの含有率を重量%で40とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で60とした合金からなるものである。そして、金属プローブ1Aおよび金属プローブ1Bは、金属プローブ10および金属プローブ20に比して、非常に大きな破断限界を有することが示された。さらに、繰り返し疲労強度に優れ、例えば、1000万回の繰り返し使用においても、金属プローブ10および金属プローブ20の初期値と少なくとも同様、または、初期値を上回る応力振幅を示した。また、パラジウムの含有率が好ましい範囲であるほど、最大応力値が高まるという効果を有することが判明した。
(第二実施例)
第二実施例に係る金属プローブは、パラジウムの含有率を重量%で20〜90、例えば、80とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で19.9〜10、コバルト(Co)の含有率を重量%で0.1〜10とした合金で構成されている。例えば、パラジウムの含有率を重量%で80とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で18、コバルトの含有率を重量%で2とした合金からなる金属プローブ1C、また例えば、パラジウムの含有率を重量%で80とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で14、コバルトの含有率を重量%で6とした合金からなる金属プローブ1D、また例えば、パラジウムの含有率を重量%で80とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で10、コバルトの含有率を重量%で10とした合金からなる金属プローブ1Eが例示される。なお、第二実施例に係る金属プローブは、第一実施例と同様に電鋳により作製される。また、コバルトの含有率を、ニッケルおよびコバルトの含有率に対して1〜60%の割合で添加することが可能である。
第二実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図を図7に示す。
そうすると、図7に示す通り、例示した金属プローブ1C〜1Eは、非常に大きな破断限界を有するとともに、繰り返し疲労強度に優れていることが分かった。また、パラジウムとともに金属プローブ1C〜1Eを構成するニッケルおよびコバルトの組成比の変化が、金属プローブ1C〜1Eごとの特性の大きな変化とならないことも確認された。このため、第二実施例に係る金属プローブ1C〜1Eは、第一実施例に係る金属プローブ1と同様な効果を得ることができる。特に、一般に、ニッケル化合物の中に含有する不純物として存在しているのがコバルトであり、この場合、電鋳により作成する金属プローブの不純物への考慮が少なく済むという効果がある。
(第三実施例)
第三実施例に係る金属プローブは、パラジウムの含有率を重量%で20〜90、例えば、60とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で39.9〜20、コバルトの含有率を重量%で0.1〜20とした合金で構成されている。例えば、パラジウムの含有率を重量%で60とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で36、コバルトの含有率を重量%で4とした合金からなる金属プローブ1F、また例えば、パラジウムの含有率を重量%で60とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で28、コバルトの含有率を重量%で12とした合金からなる金属プローブ1G、また例えば、パラジウムの含有率を重量%で60とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で20、コバルトの含有率を重量%で20とした合金からなる金属プローブ1Hが例示される。なお、第三実施例に係る金属プローブは、第一実施例と同様に電鋳により作製される。また、コバルトの含有率を、ニッケルおよびコバルトの含有率に対して1〜60%の割合で添加することが可能である。
第三実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図を図8に示す。
そうすると、図8に示す通り、第三実施例における金属プローブは、第二実施例と同様な効果を得ることができることが確認された。
(第四実施例)
第四実施例に係る金属プローブは、パラジウムの含有率を重量%で20〜90、例えば、40とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で59.9〜30、コバルトの含有率を重量%で0.1〜30とした合金で構成されている。例えば、パラジウムの含有率を重量%で40とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で54、コバルトの含有率を重量%で6とした合金からなる金属プローブ1I、また例えば、パラジウムの含有率を重量%で40とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で42、コバルトの含有率を重量%で18とした合金からなる金属プローブ1J、また例えば、パラジウムの含有率を重量%で40とし、さらに、ニッケルの含有率を重量%で30、コバルトの含有率を重量%で30とした合金からなる金属プローブ1Kが例示される。なお、第四実施例に係る金属プローブは、第一実施例と同様に電鋳により作製される。また、コバルトの含有率を、ニッケルおよびコバルトの含有率に対して1〜60%の割合で添加することが可能である。
第四実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図を図9に示す。
そうすると、図9に示す通り、第四実施例に係る金属プローブも、第二実施例や第三実施例と同様な効果を得ることができることが確認された。
以上、本発明に係るいくつかの実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
本発明に係る金属プローブの使用状態を示す説明図である。 第一実施例に係る金属プローブにおける金属プローブ先端変位の荷重測定の結果を示す説明図である。 第一実施例に係る金属プローブにおける金属プローブ先端の荷重と塑性変形量との関係を示す説明図である。 第一実施例に係る金属プローブにおける高温保持時間とクリープ量との関係を示す説明図である。 第一実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図である。 第一実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果において、パラジウムの含有率を好ましい範囲で変化させた場合を示す説明図である。 第二実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図である。 第三実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図である。 第四実施例に係る金属プローブの実施形態における引っ張り疲労試験の結果を示す説明図である。
符号の説明
1 金属プローブ
11 金属プローブの先端部
2 取付基部
3 各種の回路基板
4 吸着テーブル
10 ニッケルの含有率が重量%で99.8以上の電鋳により構成された金属プローブ(比較例1)
20 ニッケルの含有率が重量%で70〜98、コバルトの含有率が重量%で30〜2からなる合金で構成された金属プローブ(比較例2)
1A パラジウムの含有率が重量%で60、ニッケルの含有率が重量%で40とした合金からなる金属プローブ
1B パラジウムの含有率が重量%で40、ニッケルの含有率が重量%で60とした合金からなる金属プローブ
1C パラジウムの含有率が重量%で80、ニッケルの含有率が重量%で18、コバルトの含有率が2とした合金からなる金属プローブ
1D パラジウムの含有率が重量%で80、ニッケルの含有率が重量%で14、コバルトの含有率が重量%で6とした合金からなる金属プローブ
1E パラジウムの含有率が重量%で80、ニッケルの含有率が重量%で10、コバルトの含有率が重量%で10とした合金からなる金属プローブ
1F パラジウムの含有率が重量%で60、ニッケルの含有率が重量%で36、コバルトの含有率が重量%で4とした合金からなる金属プローブ
1G パラジウムの含有率が重量%で60、ニッケルの含有率が重量%で28、コバルトの含有率が重量%で12とした合金からなる金属プローブ
1H パラジウムの含有率が重量%で60、ニッケルの含有率が重量%で20、コバルトの含有率が重量%で20とした合金からなる金属プローブ
1I パラジウムの含有率が重量%で40、ニッケルの含有率が重量%で54、コバルトの含有率が重量%で6とした合金からなる金属プローブ
1J パラジウムの含有率が重量%で40、ニッケルの含有率が重量%で42、コバルトの含有率が重量%で18とした合金からなる金属プローブ
1K パラジウムの含有率が重量%で40、ニッケルの含有率が重量%で30、コバルトの含有率が重量%で30とした合金からなる金属プローブ

Claims (2)

  1. 被測定物に接触させ、前記被測定物の電気的諸特性を測定する金属プローブにおいて、
    パラジウム(Pd)とニッケル(Ni)とのみからなり、前記パラジウム(Pd)の含有率が重量%で60〜40、前記ニッケル(Ni)の含有率が重量%で40〜60の合金から、電鋳によって作製された、
    ことを特徴とする金属プローブ。
  2. 被測定物に接触させ、前記被測定物の電気的諸特性を測定する金属プローブにおいて、
    パラジウム(Pd)とニッケル(Ni)とコバルト(Co)とのみからなり、前記パラジウム(Pd)の含有率が重量%で20〜40、前記ニッケル(Ni)の含有率が重量%で54〜30、前記コバルト(Co)の含有率が重量%で6〜30の合金から、電鋳によって作製された、
    ことを特徴とする金属プローブ。
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