JP5614868B2 - 偏芯回転センサならびに溶接トーチ揺動検出器および揺動装置 - Google Patents

偏芯回転センサならびに溶接トーチ揺動検出器および揺動装置 Download PDF

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Description

本発明は、偏芯カムの回転を検出するセンサならびに該センサを用いる、溶接トーチ揺動検出器および溶接トーチ揺動装置に関する。
溶接において、開先の幅方向に溶接トーチを揺動駆動する溶接態様がある。特許文献1には、トーチの回転駆動によって溶接電極を左右に揺動駆動し、回転位置(揺動位置)をロータリエンコーダを用いてモニタして揺動の左右位置調整を行う溶接装置が記載されている。特許文献2には、溶接トーチを保持する揺動アームの尾端部の丸穴に偏芯カムを挿入してこれを回転駆動することにより揺動アームを揺動駆動するウィービング装置が記載されている。揺動制御では、パルススエンコーダやポテンショメータといった回転位置検出器を揺動駆動モータに連結して、該検出器が発生する電気信号をモータ駆動回路にフィードバックして揺動位置のモニタ,揺動中心や揺動振幅の調整などに用いている。
特許第3788659号公報 実開平6−66867号公報
ところが、実際の現場では大電流を使用したMAG溶接や、高周波を用いたTIG及びプラズマ溶接といった、電磁ノイズ等の外乱要因が大きく影響する作業環境下での使用も多く、その場合は、上述のパルスエンコーダやポテンショメータのみならず、それらの電気信号を処理する弱電系の信号処理素子,電気回路が正常に働かず、溶接装置が誤動作(場合によっては暴走)する場合がある。
また、大電流や高周波の影響が無くても、工場内の機器配置に十分なエリアを確保できないことから、溶接作業を遠隔制御する場合もあり、その際は弱電系信号処理回路からコントローラに至る信号ラインの距離が長くなるため、位置フィードバック信号がコモンモードノイズやクロストークといったノイズによって乱れて、正確にトーチ揺動位置を検出し揺動制御することが出来ない等のトラブルが発生する。
そこで、これらの問題を極力少なくするために、使用するエンコーダ及び制御ケーブルの仕様も外乱耐性の強い「ラインドライバ方式」や「シールド付きツイストペア信号線」を選択するなど、高価な部品を用意する必要があり、また、そのエンコードされる位置フィードバック信号を制御に利用するコントローラや電気回路にも、入力段でノイズ廻り込みを除去するためのアイソレーションアンプIC等が、別途、必要になる場合も多く発生しており、導入コストの面からも大きな障害となっている。現時点で、これらの問題を完全に解決出来る揺動位置検出器は無い。
上記問題点を解決するために、この発明は、電磁ノイズ等の外乱要因に影響されずに偏芯回転を検出するセンサを提供することを第1の目的とし、溶接トーチの揺動信号を電磁ノイズ等の外乱を受けることなく送出することを第2の目的とし、電磁ノイズ等の外乱要因が大きく影響する作業環境下でも、誤動作なく溶接トーチを揺動駆動する揺動装置を提供することを第3の目的とする。
(1)偏芯カム(6)を間にして相対向し該偏芯カムの周面に摺接する第1および第2のばね板(2a,3a);
各ばね板に固定されて各ばね板の偏芯カム回転対応の屈伸による張力に対応した波長の光を反射する第1および第2のFBG光ファイバ(4a,5a);
第1のFBG光ファイバ(4a)にレーザ光を送出し該FBG光ファイバ(4a)からの反射光を出力する第1の光カプラ(8);および、
第2のFBG光ファイバ(5a)にレーザ光を送出し該FBG光ファイバ(5a)からの反射光を出力する第2の光カプラ(9);
を備える偏芯回転センサ。
なお、理解を容易にするために括弧内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は相当要素の記号を、例示として参考までに付記した。以下も同様である。
偏芯カム(6)が回転し、その長半径周面が第1のばね板(2a)を押し始めると、第1のFBG光ファイバ(4a)が反射する光の波長が長くなる。すなわち特定波長領域の反射光が強くなる。このとき、偏芯カム(6)の短半径周面が第2のばね板(3a)に対向するようになるので、第2のFBG光ファイバ(5a)が反射する光の波長が短くなる。すなわち特定波長領域の反射光が弱くなる。これにより、第1の光カプラ(8)の出力光は強くなり、第2の光カプラ(9)の出力光は弱くなる。
逆に、偏芯カム(6)の長半径周面が第2のばね板(3a)を押し始めると、第2のFBG光ファイバ(5a)が反射する光の波長が長くなって第2の光カプラ(9)の出力光は強くなる。偏芯カム(6)の短半径周面が第1のばね板(2a)対向するようになるので、第1のFBG光ファイバ(4a)が反射する光の波長が短くなって、第1の光カプラ(8)の出力光が弱くなる。
このような、第1および第2の光カプラ(8,9)の出力光の強度は偏芯カム(6)の回転角度に対応するので、出力光の強度に基づいて回転角を知ることができる。この偏芯回転センサは光ファイバにおけるレーザ光の伝播に基づいて偏芯カム(6)の回転角対応の光信号を出力するので、溶接機に装備しても、電磁ノイズの影響を受けることがない。
本発明の溶接トーチの揺動装置の一実施例を示し、(a)は(b)上のIA−IA線の縦断面図、(b)は(a)上のIB−IB線断面図である。 (a)は図1の(a)に示す図面の拡大図、(b)は(a)上の偏芯回転センサ1の拡大斜視図である。 図2の(a)に示す偏芯回転センサ1の拡大平面図であり、(a)は偏芯カム6の、長半径周面がばね板3を押し短半径周面がばね板2に摺接した状態を示し、(b)は偏芯カム6の中間半径周面がばね板3,2に摺接した状態を示し、(c)は偏芯カム6の、長半径周面がばね板2を押し短半径周面がばね板3に摺接した状態を示す。 図2の(b)に示す、第1のFBG光ファイバ4a,第2のFBG光ファイバ4b,第3のFBG光ファイバ5aおよび第4のFBG光ファイバ5bと、光ファイバ接続回路39にある光カプラ7〜9との接続を示し、かつ第2のFBG光ファイバ4bおよび第4のFBG光ファイバ5bの光出力を偏芯回転電気信号に変換して揺動駆動電気モータ24を正逆転駆動する電気回路を示すブロック図である。 (a)は図4に示す光カプラ7の光入力Pと光出力P/2を示す説明図面であり、光分配器としての使用態様を示す。(b)は光カプラ7と同種の光カプラ7rの光入力P/2と光出力Pを示す説明図面であり、光結合器としての使用態様を示す。(c)は図4に示す第3のFBG光ファイバ5aの光入力Pと光出力および反射光を示す説明図面である。(d)は図4に示す光カプラ9の入力光および分配出力光ならびに第3のFBG光ファイバ5aの光入力Pと光出力および反射光を示す説明図面である。 (a)は図5の(d)に示す光カプラ9に接続した第4のFBG光ファイバ5bの出力光P/kの説明図面であり、(b)および(c)は図4に示す第2のFBG光ファイバ4bおよび第4のFBG光ファイバ5bの入力光P/2と出力光の説明図面である。
(2)さらに、第1および第2の光カプラ(8,9)が出力する光相当の偏芯回転電気信号を発生する電気回路手段(11a,11b,12a,12b,13);を備える上記(1)に記載の偏芯回転センサ。
第1および第2の光カプラ(8,9)の出力光を電気信号に変換して偏芯回転電気信号を発生する電気回路手段(11a,11b,12a,12b,13)を溶接トーチから離れた場所に配置し、あるいは電磁シールド筐体に収容して、第1および第2の光カプラ(8,9)の出力光を光ファイバで該電気回路手段に伝送することにより、電磁ノイズの影響が少ない偏芯回転電気信号が得られる。
(3)第1および第2のばね板(2a,3a)と同等であるが、前記偏芯カムには摺接しない第3および第4のばね板(2b,3b);
第1の光カプラ(8)の反射光出力ファイバに接続され、第3のばね板(2b)に固定されて張力に対応した波長の光を反射する、第1のFBG光ファイバ(4a)と同等特性の、第3のFBG光ファイバ(4b);および、
第2の光カプラ(9)の反射光出力ファイバに接続され、第4のばね板(3b)に固定されて張力に対応した波長の光を反射する、第2のFBG光ファイバ(5a)と同等特性の、第4のFBG光ファイバ(5b);
を備える上記(1)に記載の偏芯回転センサ。
FBG光ファイバは、引っ張りに対応した波長のレーザ光を反射するが、反射する光の波長は周囲温度によっても変化し温度上昇にともなって波長が長くなる。この影響を防止するため、すなわち温度補償するために、上記(3)の構成を採用した。この構成によれば、第1の光カプラ(8)の反射光の中の、温度依存の反射光が第3のFBG光ファイバ(4b)で反射されるので、第3のFBG光ファイバ(4b)の出力光は温度依存波長の光が減衰したものとなる。すなわち温度補償した出力光となる。同様に、第4のFBG光ファイバ(5b)の出力光も温度補償したものとなる。
(4)第1および第3のばね板(2a,2b)は、一枚のばね板(2)の、静止固定される両端の固定部の間の、スリット(2c)による幅方向2分割で出来た従動帯(2a)および静止帯(2b)であり;
第2および第4のばね板(3a,3b)は、もう一枚のばね板(3)の、静止固定される両端の固定部の間の、スリット(3c)による幅方向2分割で出来た従動帯(3a)および静止帯(3b)である;上記(3)に記載の偏芯回転センサ。
第1および第3のばね板(2a,2b)が同一性状のばね板であって、一方が偏芯カム(6)で屈伸駆動され他方は静止している。これらに固定された第1および第3のFBG光ファイバ(4a,4b)は同時に同温度となって第1の光カプラ(8)の反射光の中の、温度依存の反射光が第3のFBG光ファイバ(4b)で反射されて、上記(3)の温度補償効果が高いのに加えて、第1のFBG光ファイバ(4a)の屈伸(引っ張り)により波長が変わった反射光は、屈伸しない(引っ張り張力が加わらない)第3のFBG光ファイバ(4b)を透過するので、その出力光では偏芯カム(6)の回転対応で変化した波長の光が強い。同様に、第2および第4のばね板(3a,3b)が同一性状のばね板であって、一方が偏芯カム(6)で屈伸駆動され他方は静止しているので、第4のFBG光ファイバ(5b)の出力光では偏芯カム(6)の回転対応で変化した波長の光が強い。よって偏芯カム(6)の回転に感度が高い偏芯回転電気信号が得られる。
(5)さらに、第3および第4のFBG光ファイバ(5a,5b)が出力する光相当の偏芯回転電気信号を発生する電気回路手段(11a,11b,12a,12b,13);を備える上記(3)又は(4)に記載の偏芯回転センサ。
(6)前記電気回路手段(11a,11b,12a,12b,13)は、第3および第4のFBG光ファイバ(5a,5b)の出力光をそれぞれ電圧に変換し両電圧の差分対応の偏芯回転電気信号を発生する;上記(5)に記載の偏芯回転センサ。第3および第4のFBG光ファイバ(4b,5b)の出力光の、偏芯カム(6)の回転対応の波長変化は相対的に逆方向であるので、それぞれを光電変換した電圧が逆方向に変化する。したがって両電圧の差分は、偏芯カム(6)の回転対応で波長が変化した光のみの光電変換値となり、また該差分によって、第3および第4のFBG光ファイバ(4b,5b)の温度依存の反射光の影響が相殺された光電変換値となる。よって偏芯カム(6)の回転に感度がさらに高い偏芯回転電気信号が得られる。
(7)溶接トーチを保持する揺動アーム(23)を揺動駆動する揺動機構(24〜28)の揺動駆動軸(27)に又は該揺動駆動軸に連結した回転軸(37)に、上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の偏芯回転センサの前記偏芯カム(6)を固着した、溶接トーチの揺動検出器。
(8)溶接トーチを保持する揺動アーム(23);
揺動駆動軸(27)および電気モータ(24)を含み、前記揺動アーム(23)を揺動駆動する揺動機構(24〜28);
前記揺動駆動軸(27)に又は該揺動駆動軸に連結した回転軸(37)に前記偏芯カム(6)を固着した、上記(2),(5)又は(6)に記載の偏芯回転センサ;および、
前記電気モータ(24)を回転駆動し、前記偏芯回転センサの前記電気回路手段(11a,11b,12a,12b,13)が発生する偏芯回転電気信号に基づいて前記電気モータ(24)の回転を制御するモータドライバ(14);
を備える、溶接トーチの揺動装置。
(9)前記モータドライバ(14)は、前記偏芯回転電気信号の電圧が設定値に達すると前記電気モータ(24)の回転駆動の方向を反転する;上記(8)に記載の、溶接トーチの揺動装置。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
図1に本発明の溶接トーチ揺動装置の一実施例を示す。揺動装置のフレーム20にはガイドレール21が固定されており、該ガイドレール21に、その長手方向に移動自在にキャリッジ22が結合している。キャリッジ22には揺動アーム23が固着されており、図1の(a)上で左右方向に、図1の(b)上では紙面に垂直な方向に延びており、該方向に往復移動する。
減速機付き電気モータ24の減速出力軸に固着した平歯車25に噛み合う平歯車26は、ボールねじのねじ棒27に固着されており、電気モータ24の減速出力軸の正,逆転によりねじ棒27が逆,正回転する。ねじ棒27が螺合し貫通するボールねじのナット28は、ねじ棒27が逆,正回転すると左,右(図1の(a)上)方向に移動する。すなわち、電気モータ24が正転すると、ナット28が左方向に移動(突出)し、逆転すると右方向に移動(退避)する。ナット28には連結板29および連結アングル30を介して揺動アーム23が固着されており、ナット28の左右動と同じく左右に移動する。
ねじ棒27には、平歯車34〜36を介して偏芯カム駆動軸37が係合しており、ねじ棒27によってそれの回転方向と同方向に回転駆動される。偏芯カム駆動軸37には、偏芯回転センサ1の偏芯カム6が固着されている。
揺動アーム23には、スイッチストライカ31が固着されており、フレーム20には、揺動アーム23の突出(電気モータ24の正転)限界でスイッチ閉から開に切換わる正転(突出)リミットスイッチ32と、揺動アーム23の退避(電気モータ24の逆転)限界でスイッチ閉から開に切換わる逆転(退避)リミットスイッチ33が固定されている。これらの正,逆転リミットスイッチ32および33は、後述のモータドライバ14(図4)の、電気モータ24への正転通電ラインおよび逆転通電ラインにそれぞれ介挿されているので、揺動アーム23が突出駆動されてなんらかの異常により突出限界に至ると、正転リミットスイッチ32が閉から開に切換って電気モータ24の正転通電ラインが開いて正転駆動が停止する。すなわち揺動アーム23の突出移動が停止する。この状態では逆転リミットスイッチ33は閉じているので、電気モータ24の逆転駆動(揺動アーム23の退避駆動)は可能である。同様に、揺動アーム23が退避駆動されてなんらかの異常により退避限界に至ると、逆転リミットスイッチ32が閉から開に切換って電気モータ24の逆転通電ラインが開いて逆転駆動が停止する。すなわち揺動アーム23の退避移動が停止する。この状態では正転リミットスイッチ32は閉じているので、電気モータ24の正転駆動(揺動アーム23の突出駆動)は可能である。
図3に、偏芯カム6の回転とばね板2,3(の従動帯2a,3a)の屈伸との関係を示す。図3の(b)に示すように偏芯カム6の長半径周面がばね板2,3間の中間点にあるときには、図1の(a)に示す揺動アーム23(溶接トーチ)は揺動の中立点(基準点)にある。電気モータ24が正転すると揺動アーム23が左方に移動し偏芯カム6は正転して図3の(c)に示すように、ばね板2(の従動帯2a)を屈形状にする。ばね板3(の従動帯3a)は伸状態となる。電気モータ24が逆転すると揺動アーム23が右方に移動し偏芯カム6は逆転して図3の(a)に示すように、ばね板3(の従動帯3a)を屈形状にする。ばね板2(の従動帯2a)は伸状態となる。このように、実際の溶接トーチ揺動の左右動作範囲と偏心力ム6の正逆転領域とが一致する。前記中立点(基準点)は、図3の(a)に示す回転角に偏芯カム6が回転しているときの揺動アーム23の揺動位置と図3の(c)に示す回転角に偏芯カム6が回転しているときの揺動アーム23の揺動位置との間の中間点である。
偏芯回転センサ1の光ファイバは、一部は光ファイバ接続回路39(図1の(a)および図4)を介して、光ファイバコネクタ38に接続され、該コネクタ38にコネクタ接続される図示を省略した光ファイバケーブルを介して、偏芯回転センサ1の出力光が、電磁シールド筐体40(図4)内の、偏芯回転電気信号を発生する電気回路(11a,11b,12a,12b,13)の光電変換器11a,11bに伝達される。
図2の(a)には図1の(b)を拡大して示し、図2の(b)に偏芯回転センサ1を拡大して示す。弧状の第1ばね板2と第2ばね板3が、偏芯カム6を間に置いて相対向している。第1ばね板2はスリット2cで幅方向に2分割されて従動体2aと静止帯2bに分かれており、従動体2aは偏芯カム6の周面すなわちカム面に圧接しているので偏芯カム6の回転によってカム軸と直交する方向に往復移動するが、静止帯2bは偏芯カム6には接触せず、静止している。同様に、第2ばね板3はスリット3cで幅方向に2分割されて従動体3aと静止帯3bに分かれており、従動体3aは偏芯カム6の周面に圧接しているので偏芯カム6の回転によってカム軸と直交する方向に往復移動するが、静止帯3bは偏芯カム6には接触せず、静止している。
従動帯2aには第1のFBG光ファイバ4aが、静止帯2bには第3のFBG光ファイバ4bが固定されとおり、従動帯3aには第2のFBG光ファイバ5aが、静止帯3bには第4のFBG光ファイバ5bが固定されている。これらのFBG光ファイバ4a,4b,5a,5bは、入射したレーザ光の特定波長(例えば1530〜1610nm)
を反射するFBG(Fiber Bragg Grating)を形成したシングルモードファイバである。
なお、FGB光ファイバ4a(FGB1),4b(FGB3),5a(FGB2),5b(FGB4)は、温度Tr°C,無負荷(張力ゼロ)での波長f0nmの反射波長が、以下の関係を満足しているものである:
FBGl=FBG3=λl(Tr,f0)[nm]
FBG2=FBG4=λ2(Tr,f0)[nm]。
図4に、偏芯回転センサ1の光ファイバ接続回路39と、偏芯回転電気信号を発生する電気回路の構成を示す。光ファイバ接続回路39には、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源10が、Cバンド波長帯域1520〜1570nmのレーザ光(光パワーP[dBm])を入射する。このレーザ光は、光ファイバ接続回路39の光カプラ7に入射されて、光カプラ7が入射光パワーを(P/2)[dBm]に分配し(分岐し)、各分配光を二段目の二つの光カプラ8,9に、それぞれ出力する。
図5の(a)には光カプラ7の光分配の様子を示す。なお、光カプラは図5の(b)に示すように、光合成機能がある。光カプラ8,9は、この光合成機能を使用する態様である。
図4を再度参照する。光カプラ7の出力光すなわち(P/2)[dBm]になった各分配光は、光カプラ8,9を通して三段目の二つのFBG光ファイバ4a(FBGl)と5a(FBG2)に入射する。これらのFBG光ファイバ4a,5aは、図5の(c)に示すように、特定波長λ1(Tk,fm),λ2(Tk,fn)の光だけを反射し、それぞれ光カプラ8,9を通して、図5の(d)に示すように、光パワーが各々(P/4)[dBm]に分配されて、FBG光ファイバ4a(FBGl)の反射光(波長:λ1(Tk,fm))はFBG光ファイバ4b(FBG3)に、またFBG光ファイバ5a(FBG2)の反射光(波長:λ2(Tk,fn))は、図6の(a)に示すように、FBG光ファイバ5b(FBG4)に各々出力される。FBG光ファイバ4b(FBG3),5b(FBG4)の入出力を図6の(b)および(c)に示す。FBG光ファイバ4b(FBG3),5b(FBG4)の出力光の光パワーは、
ΔPl=P{λl(Tk,fm)}−P{λl(Tk,f0)}[dBm]
ΔP2=P{λ2(Tk,fn)}−P{λ2(Tk,f0)}[dBm]
となり、これらの光が、トーチ揺動装置の制御盤にある電磁シールド筐体40内の、偏芯回転電気信号を発生する電気回路内の光電変換器11a,11bに入射する。光電変換器11a,11bは、ログアンプ内蔵のPD(フォトダイオード)モジュールであり、略1526〜1564nmのレーザ光に強い感度があり、該波長領域のレーザ光を電圧(電気信号)に変換する。
この実施例では、光電変換器11aで変換出力された+電位(揺動の左側検知領域)は、電圧フォロワー増幅器12aでインピーダンス変換(非反転)されて+電圧出力(正電圧)を保持し、また、光電変換器11bで変換出力された+電位(揺動の右側検知領域)は、反転増幅器12bで反転されて一電圧出力(負電圧)に置き換えられる。各増幅器12a,12bから出力された各電圧が、加算器(加算増幅器)13に入力され、その演算結果(電位差の増幅電圧値)をトーチ揺動用のモータドライバ14に、揺動アーム23の揺動方向の位置データとしてフィードバックされる。加算器13の入力が、光電変換器11aの変換出力(正)と光電変換器11bの変換出力の反転(負)であるので、加算器13の出力は、「光電変換器11aの変換出力−光電変換器11bの変換出力」に対応する、検出光の差動増幅値である。すなわち加算器13の出力は、光電変換器11aの光電変換出力と光電変換器11bの光電変換出力の差を表し、偏芯カム6が図3の(c)に示す状態にあるときに正ピーク値、図3の(a)に示す状態にあるときに負ピーク値、そして図3の(b)に示す状態にあるときに中立値(ゼロレベル)である。
この実施例では、モータドライバ14は、加算器13の出力を、揺動左端閾値(揺動アームの突出閾値:正値)と揺動右端閾値(揺動アームの退避閾値:負値)と比較して、加算器出力が揺動左端閾値以上になるときに電気モータ24を正転駆動から逆転駆動に切換え、加算器出力が揺動右端閾値以下(絶対値比較では揺動右端閾値以上)になるときに電気モータ24を逆転駆動から正転駆動に切換える。モータドライバ14に接続した揺動左端閾値調整用のポテンショメータを操作することにより揺動アーム23の揺動左端位置を調整することができ、同様に、モータドライバ14に接続した揺動右端閾値調整用のポテンショメータを操作することにより揺動アーム23の揺動右端位置を調整することができる。加算器13の出力が中立値(ゼロレベル)になるときに揺動アーム23の揺動駆動を停止すると、揺動アーム23は揺動の基準点で停止する。本実施例では、モータドライバ14が揺動アーム23が該基準点にあるときに揺動駆動を開始し、揺動を停止するときは揺動アーム23が該基準点に到達するときに揺動駆動を停止する。
なお、揺動アーム23を、中立点(基準点)を揺動中間点とする変形実施態様、すなわち中立点から揺動の左端と右端の距離を常に等しくする変形実施態様では、モータドライバ14は、1個の揺動幅調整用ポテンショメータを備えてその出力電圧を揺動幅(の1/2)指示値(閾値)とし、加算器13の出力(交流電圧)を全波整流して正方向の脈流とし、電気モータ24を正転駆動しているとき脈流電圧が該指示値(閾値)に達すると電気モータ24を逆転駆動に切換え、逆転駆動しているとき脈流電圧が指示値(閾値)に達すると電気モータ24を正転駆動に切換える。
本発明の溶接トーチの揺動装置のもう一つの態様は、溶接トーチを保持する揺動アームを支点を中心に振り駆動する駆動カムを備えて、該駆動カムを電気モータで一方向に連続回転駆動する形態のもの(例えば特許文献1)であるが、本発明を実施する為に該駆動カムの回転軸に偏芯カム(6)を固定又は連結し、該偏芯カム(6)に図2の(b)および図4に示す偏芯回転センサ1を組み付けたものである。この態様でもモータドライバ14は、上述の実施例のように1対のポテンショメータを備えるもの、あるいは上記変形実施形態のように1個のポテンショメータと全波整流手段を備えるものを用いることができる。
1:偏芯回転センサ
2:第1ばね板 2a:従動帯
2b:静止帯 2c:分割スリット
3:第2ばね板
4a:第1のFBG光ファイバ
4b:第3のFBG光ファイバ
5a:第2のFBG光ファイバ
5b:第4のFBG光ファイバ
6:偏芯カム
7〜9:光カプラ
20:フレーム
21:ガイドレール
22:キャリッジ
23:揺動アーム
24:出力減速機付きの電気モータ
25,26:平歯車
27:ボールねじのねじ棒
28:ボールねじのナット
29:連結板
30:連結アングル
31:スイッチストライカ
32,33:リミットスイッチ
34〜36:平歯車
37:偏芯カム駆動軸
38:光ファイバコネクタ
39:光ファイバ接続回路
40:電磁シールド筐体

Claims (9)

  1. 偏芯カムを間にして相対向し該偏芯カムの周面に摺接する第1および第2のばね板;
    各ばね板に固定されて各ばね板の偏芯カム回転対応の屈伸による張力に対応した波長の光を反射する第1および第2のFBG光ファイバ;
    第1のFBG光ファイバにレーザ光を送出し該FBG光ファイバからの反射光を出力する第1の光カプラ;および、
    第2のFBG光ファイバにレーザ光を送出し該FBG光ファイバからの反射光を出力する第2の光カプラ;
    を備える偏芯回転センサ。
  2. さらに、第1および第2の光カプラが出力する光相当の偏芯回転電気信号を発生する電気回路手段;を備える、請求項1に記載の偏芯回転センサ。
  3. 第1および第2のばね板と同等であるが、前記偏芯カムには摺接しない第3および第4のばね板;
    第1の光カプラの反射光出力ファイバに接続され、第3のばね板に固定されて張力に対応した波長の光を反射する、第1のFBG光ファイバと同等特性の、第3のFBG光ファイバ;および、
    第2の光カプラの反射光出力ファイバに接続され、第4のばね板に固定されて張力に対応した波長の光を反射する、第2のFBG光ファイバと同等特性の、第4のFBG光ファイバ;
    を備える、請求項1に記載の偏芯回転センサ。
  4. 第1および第3のばね板は、一枚のばね板の、静止固定される両端の固定部の間の、スリットによる幅方向2分割で出来た従動帯および静止帯であり;
    第2および第4のばね板は、もう一枚のばね板の、静止固定される両端の固定部の間の、スリットによる幅方向2分割で出来た従動帯および静止帯である;請求項3に記載の偏芯回転センサ。
  5. さらに、第3および第4のFBG光ファイバが出力する光相当の偏芯回転電気信号を発生する電気回路手段;を備える、請求項3又は4に記載の偏芯回転センサ。
  6. 前記電気回路手段は、第3および第4のFBG光ファイバの出力光をそれぞれ電圧に変換し両電圧の差分対応の偏芯回転電気信号を発生する;請求項5に記載の偏芯回転センサ。
  7. 溶接トーチを保持する揺動アームを揺動駆動する揺動機構の揺動駆動軸に又は該揺動駆動軸に連結した回転軸に、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の偏芯回転センサの前記偏芯カムを固着した、溶接トーチの揺動検出器。
  8. 溶接トーチを保持する揺動アーム;
    揺動駆動軸および電気モータを含み、前記揺動アームを揺動駆動する揺動機構;
    前記揺動駆動軸に又は該揺動駆動軸に連結した回転軸に前記偏芯カムを固着した、請求項2,5又は6に記載の偏芯回転センサ;および、
    前記電気モータを回転駆動し、前記偏芯回転センサの前記電気回路手段が発生する偏芯回転電気信号に基づいて前記電気モータの回転を制御するモータドライバ;
    を備える、溶接トーチの揺動装置。
  9. 前記モータドライバは、前記偏芯回転電気信号の電圧が設定値に達すると前記電気モータの回転駆動の方向を反転する;請求項8に記載の、溶接トーチの揺動装置。
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