JP5613453B2 - 軽合金高圧鋳造方法 - Google Patents
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Description
例えば、まず砂を樹脂で結合して中子を造り、そして中子の表面をコーティングすることによって、寸法精度に優れ、中子を崩壊させることが容易になるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、まず、水溶性溶融塩、人工砂、アルミナ粉末を混練し、この混練物を中子用の金型に充填して溶融状態の水溶性溶融塩を冷却、凝固させ、中子を得る製法がある(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2は、材料費が高く、加えて、鋳造設備や中子溶解設備に塩に対する防錆対策を施す必要があり設備費が高い。
加えて、生産コストの低減を損なうことなく、高圧ダイカストで中空を有する鋳造品を造れるようにする鋳造方法が望まれていた。
先ず、軽合金高圧鋳造の中子の製造方法において、中空部に対応する形状に金属管を造る管形成工程と、金属管に入れる砂と砂を接合し所望の温度で接合した状態から離した状態へと戻す粘結剤を攪拌することによって粘結剤入り砂を得る粘結剤入り砂形成工程と、粘結剤入り砂を金属管に充填して硬化させた後、金属管をキャップで封じることで粘結砂充填中子を得る充填中子形成工程とを備えるので、充填中子形成工程の後に設定した工程で、粘結砂充填中子を配置したキャビティに高圧の溶融金属を充填すると、粘結砂充填中子の金属管内の硬化した粘結剤入り砂の塊に圧力が分散し、金属管の変形を防止することができる。
従って、高圧鋳造(高速射出高圧ダイカスト装置で鋳造)で中空を有する鋳造品を造ることができる。
従って、金属管の厚さを薄くして、結果的に鋳造品の軽量化を図ることができる。
従って、高圧鋳造(高速射出高圧ダイカスト装置で鋳造)で中空を有する鋳造品を造ることができる。
従って、金属管の厚さを薄くして、結果的に鋳造品の軽量化を図ることができる。
更に金属管を、射出した溶融金属の圧力によって変形する厚さとしたので、より軽量化を図ることができる。
また、鋼管に比べ、軽量化を図ることができる。
なお、金属管とアルミニウム車のフロントサブフレームとの溶接作業が容易になる。
鋳物11は車両12の前部(フロントボデー)13に設けたアルミニウム合金製のダンパハウジングである。
言い換えると、ダンパハウジング(鋳物)11は閉断面形状に形成したアッパメンバ中央部16を有している。
フロントボデー13は、ダンパハウジング11を立設しているフロントサイドフレーム27と、アッパメンバ21と、ホイールハウス28と、を備える。
軽合金高圧鋳造の中子の製造方法は、鋳造品(ダンパハウジング)11に中空部17を形成するために鋳型31(図6)に用いる中子(粘結砂充填中子)33を造る。
軽合金高圧鋳造の中子の製造方法は、まず、管形成工程を行い、そして粘結剤入り砂形成工程、充填中子形成工程を実施する。
金属管24は、必要に応じて鋼管又は軽合金製の管を用いた。
軽合金は、ここではダンパハウジング11に相当するアルミニウム合金を用いた。
「圧力によって変形する」とは、硬化した砂38を詰めていない状態で外面に溶融金属36の圧力をかけたとき、圧力で変形するということ。
溶融金属36は、アルミニウム合金の溶湯である。
すなわち、金属管24に入れる砂38と砂38を接合し所望の温度で接合した状態から離した状態へと戻す粘結剤41を攪拌することによって粘結剤入り砂42(図4も参照)を得る。
詳しくは、粘結剤41は常温硬化するものを用いた。
粘結剤41は、既存のもので、常温硬化する常温自硬性粘結剤である。例えば、樹脂と硬化剤(有機スルホン酸)を混合する。
砂38は、既存のものである。例えば、特定の海岸の砂を用いる。
また、金属管24の他端48に第2キャップ45を第1キャップ44と同様に固定する。
軽合金高圧鋳造方法は、既に説明した3工程(管形成工程、粘結剤入り砂形成工程、充填中子形成工程)の後に、順に中子セット射出工程と、砂除去工程とを有するものである。
まず、鋳型31を開いて、鋳型31に粘結砂充填中子33をセットする。そして、鋳型31に高速射出高圧ダイカスト装置で射出する。溶融金属36が凝固したら、鋳型31を開く。
まず、第1キャップ44、第2キャップ45を取り外す。そして、一次鋳物56を傾斜させ、粘結剤入り砂42を取り出す。その際、必要に応じて軽い振動を加えてもよい。
硬化剤は有機スルホン酸以外でもよい。
ガス硬化を挙げると、例えば、イソキュア法、ハードックス法、エステルコールドボックス法で砂38を樹脂とともに硬化させる。その際、砂38を固めた後、第1キャップ44、第2キャップ45を取付ける。
図6〜図8で中子(粘結砂充填中子33)の製造方法及びその中子を用いた軽合金高圧鋳造方法の作用を説明する。
既に説明したように、管形成工程から充填中子形成工程までの工程で造った粘結砂充填中子33は、図6(c)、図8に示すように、金属管24の外面から金属管24内の粘結剤入り砂42の塊に溶融金属36の圧力(力)を伝達するので、金属管24は溶融金属36の圧力で変形しない。
そして、第2の鋳造品11Bに対応した第2の管形成工程と、第2の充填中子形成工程と、を備えていることを特徴とする。
前フレーム71は、中空であり、前中空部76を有する。
後フレーム72は、中空であり、後中空部77を有する。
前金属管81を造る工程では、例えば、アルミニウム合金の円管を所望の長さに切断する。
後金属管82を造る工程では、例えば、アルミニウム合金の角管を所望の長さに切断する。
Claims (3)
- 鋳造品に中空部を形成するために鋳型に配置する中子を造り、前記鋳型から鋳物を取り出し砂を除去する軽合金高圧鋳造方法において、
前記中空部に対応する形状に金属管を造る管形成工程と、
前記金属管に入れる砂と該砂を接合し所望の温度で前記接合した状態から離した状態へと戻す粘結剤を攪拌することによって前記粘結剤入り砂を得る粘結剤入り砂形成工程と、
前記粘結剤入り砂を前記金属管に充填して、硬化させた後、前記金属管をキャップで封じることで粘結砂充填中子を得る充填中子形成工程と、
前記粘結砂充填中子を配置した前記鋳型に前記鋳造品となる溶融金属を前記鋳型を取付けた鋳造装置から射出する中子セット射出工程と、
前記鋳型を型開後、前記金属管から粘結剤入り砂を排出する砂除去工程とを備え、
前記管形成工程では、前記金属管を射出した溶融金属の圧力によって変形する厚さとし、
前記粘結剤入り砂形成工程では、前記粘結剤は、前記溶融金属を充填する前に前記砂同士を接着、硬化させ、接着されていた砂を鋳造品の溶融温度で離すことによって、硬化した状態から分離した砂へと戻すものを用い、
前記充填中子形成工程では、少なくとも一方が空気が抜ける隙間を有するように金属管(24)の両端(47,48)に第1、第2キャップ(44,45)を嵌合状態で嵌め、又は突き合わせ、周の数箇所を溶接で固定し、
前記中子セット射出工程では、鋳型(31)は、固定型(51)と可動型(52)と、粘結砂充填中子(33)を配置するキャビティ(34)と、キャビティ(34)に配置した粘結砂充填中子(33)を支持する中子支持部(53)とを備え、
前記砂除去工程では、前記金属管又は前記キャップに孔を開けて前記孔から砂を排出した、
ことを特徴とする軽合金高圧鋳造方法。 - 前記鋳造品はダンパハウジングであり、前記金属管は鋼管であることを特徴とする請求項1記載の軽合金高圧鋳造方法。
- 前記鋳造品はフロントサブフレームであり、前記金属管は軽合金であることを特徴とする請求項1記載の軽合金高圧鋳造方法。
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