JP5613209B2 - ベビーカー - Google Patents
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Description
具体的には、この種のベビーカーでは、前脚と後脚がアームレストに回動可能に連結され、さらに、連結杆を設けて、アームレストの後端部が連結杆と回動可能に連結されている。このような構成により、ベビーカーを折り畳むことができる構成となっている(例えば、特許文献1)。
また、使用者が、アームレスト本体と連結杆の隙間に指を挟むのを防止するために、挟み込み防止部材が連結杆側に設けられている。この挟み込み防止部材は、アームレストの一対の延出部の間において、アームレスト本体の後端部の上部と連結杆との間に形成されている隙間を埋めている。
このため、アームレスト本体の後端部は、その後方に形成される延出部が連結杆を挟むことができるように、連結杆より幅広の構成とせざるを得ず、アームレスト等の設計上の自由を奪うという問題があった。
しかし、従来は、例えば、アームレストの後端側に形成されていた延出部が連結杆を挟み込むような形状となっていたため、必然的にアームレストは連結杆より幅広となっており、この構成は、アームレストのデザイン上の大きな制約となっていた。
このため、本発明では、従来と異なり、アームレストの後端側に、連結杆を挟み込むように保持するための羽根状の延出部を別個に設ける必要がない。
したがって、アームレストのデザイン上の選択の自由度を上げることができ、かつ、アームレストと連結杆との隙間に使用者の衣服等を挟み込むことも防ぐことができる。
前記構成によれば、連結杆の受け部の第1支持面部と第2支持面部は、アームレストの後端部の両側から、回動軸を用いて確実に支持することができる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、以下の説明において、前、後、左、右、上、下等の方向は、特段の言及がない限り、ベビーカーに適正に着座した状態の乳幼児を基準にした方向である。
図1に示すベビーカー1は、乳幼児を乗せるための展開状態から、収納のために折り畳むことができる構造を有している。
このベビーカー1は、対象年齢が生後1カ月以上36カ月以内の乳幼児を乗せて、例えば買い物や外気浴等に使用するための一人乗りの乳母車であり、乳幼児を寝かせた姿勢や座らせた姿勢で使用することができる。
図1に示すベビーカー1では、図2に示すベビーカー本体1Aに対して、幌部材12と、本体シート部材13と、バスケット14と、シートベルト15が取り付けられている状態を示している。
幌部材12は、幌支持部11に装着されている。一対の側部フレーム4、4の間には、座面部材13Aが設けられている。また、本体シート部材13は、図2に示す座面部材13Aと背当て支持枠7に固定されている。
図1に示すバスケット14は、座面部材13Aの下部に着脱可能に取り付けられている。シートベルト15は、肩ベルト15A、腰ベルト15B、股ベルト15C、そしてバックル15Dを有している。
一対の前脚2a、2bの下部の間には、ステー2Sが連結されており、このステー2S上にはフットレスト8が固定されている。
図2に示すように、一対の後脚3a、3bの下部の間には、ステー3Sが連結されている。
一対の前脚2a、2bは、第1の前脚2aと第2の前脚2bからなる。第1の前脚2aは、図2において左側矢印X1で示す側に位置されており、第2の前脚2bは、図2において右側矢印X2で示す側に位置されている。
一対の後脚3a、3bは、第1の後脚3aと第2の後脚3bからなる。第1の後脚3aは、図2において左側矢印X1で示す側に位置されており、第2の後脚3bは、図2において右側矢印X2で示す側に位置されている。
第1のアームレスト6aは、図2において左側矢印X1で示す側に位置されており、第2のアームレスト6bは、図2において右側矢印X2で示す側に位置されている。
一対の連結杆10a、10bは、第1の連結杆10aと第2の連結杆10bからなる。第1の連結杆10aは、図2において左側矢印X1で示す側に位置されており、第2の連結杆10bは、図2において右側矢印X2で示す側に位置されている。
第1の連結杆10aと第2の連結杆10bには、幌支持部11の取付け部材11Rがそれぞれ着脱可能に装着されている。
第1の後脚3aの上端部3aaは、第1のアームレスト6aの前端部寄りの位置に対して回動可能に連結され、第2の後脚3bの上端部3baは、第2のアームレスト6bの前端部寄りの位置に対して回動可能に連結されている。
このように、一対の前脚2a、2bと一対の後脚3a、3bは、アームレスト6a、6bに回動可能に連結されている。
また、第1のアームレスト6aの前端部と第2のアームレスト6bの前端部には、ガードバー16の両端部が着脱可能に連結されている。
すなわち、側部フレーム4の後端部4Bは、第1の後脚3aと第2の後脚3bに対して回動可能に連結され、側部フレーム4の前端部4Cは、第1の前脚2aと第2の前脚2bに回動可能に支持されている。
この斜め後方向Tは、床面に対して垂直な方向Zに対して、ベビーカー1の後ろ側方向に向けて角度θだけ傾斜している。
同様にして、第2の連結杆10bは、第2の後脚3bの中間部から、斜め後方向Tに向けて突き出すようにして固定されている。この斜め後方向Tは、床面に対して垂直な方向Zに関して後ろ側に角度θだけ傾斜している。
図1と図2に示す手押し杆5の保持状態では、使用者は、手押し杆5を持ってベビーカー1を乳幼児の背面側から進行方向Fに沿って押すことができる。
そして、使用者が、手押し杆5の位置を、図2において実線で示す保持状態から、中心軸CLを中心にR方向に回転することで、2点鎖線で示す反転したもう一つの保持状態に変更することができる。
この手押し杆5の保持状態の変更後、使用者がハンドルロック29を下げることで、手押し杆5は2点鎖線で示す状態に固定できるので、使用者は、ベビーカー1に乗っている乳幼児に対面しながら、ベビーカー1を反対方向Bに沿って押すことができる。
これにより、ベビーカー1の前脚2a、2bと後脚3a、3bと手押し杆5が互いに近づく状態に保持することで、ベビーカー1はコンパクトに折り畳むことができる。
逆に、使用者がベビーカー1を折り畳んだ状態から図1に示すように展開状態にする場合には、使用者が手押し杆5の折りたたみレバー19を握って手押し杆5を持ち上げることにより、前脚2a、2bが後脚3a、3bから開いて前脚2a、2bの車輪9が後脚3a、3bの車輪9から離れる。これにより、図1に示すようにベビーカー1は、折り畳んだ状態から展開した状態にすることができる。
アームレスト6bは、使用者の肘等を置きやすいようにするために、前端部6baから後端側21に至るまで、Z方向(上方向)に凸になるように湾曲しており、しかも前端部6baから後端側21に至るにしたがって、少しずつ細くなるように形成されている。
これにより、アームレスト6bの外観デザイン上の見栄えを向上させると共に、軽量化と小型化を図っている。
この挟み込み防止部材24は、ほぼ断面円形状の連結部25と、この連結部25と中間部22とをつなぐ接続部分26を有している。この接続部分26を介して、挟み込み防止部材24は、アームレスト6bの後端部に一体的に形成されている。
図3(B)と図3(C)に示すように、連結部25は、曲面の外周面25Bと、2つの平坦な面を有している。具体的には、一方の平坦な側面部25Vと、他方の平坦な側面部25Wである。
連結部25の中心部には、貫通孔25Cが形成されている。接続部分26は、連結部25に比べ、その厚みが薄くなっている。
この受け部30は、連結杆10bの連結ブラケット34に設けられ、受け部30は連結杆10bの中間部10Mに配置されている。
図4に示すように、受け部30は、第1支持面部31と、第2支持面部32と、内周面33を有する。第1支持面部31と第2支持面部32と内周面33は、連結部25を回動可能に収容する収容空間を形成している。
第1支持面部31と第2支持面部32は平面状であるが、内周面33は、連結部25の曲面の外周面25Bに沿った曲面であり、外周面25Bから所定の間隔だけ離れている。
内周面33の第1支持面部31と第2支持面部32のそれぞれの中央部には、貫通孔35が形成されている。
図3(B)に示すように、回動軸38が貫通孔35と連結部25の貫通孔25Cに通っている。これにより、アームレスト6bの連結部25は、ベビーカー1を折り畳む際に、受け部30内で回動軸38を中心として、図3(B)から図3(C)に示すようにM方向に回動する。
また、挟み込み防止部材24がK方向とZ方向に隆起した形状になっている。これにより、図3に示す挟み込み防止部材24は、使用者の衣服、指等が挟み込み防止部材24と受け部30の間のわずかな隙間34Gに極力近づけないようにして使用者の衣服、指等を挟み込まないようにしている。
また、その凹部については、連結杆や手押し杆を挟み込む関係で、必然的に連結杆や手押し杆よりも幅広となってしまっていた。連結杆や手押し杆は、ベビーカーのフレーム部材にあたるものであり、したがって十分な強度を要する部材であり、いたずらに細いものとはできなかった。したがって、アームレストのデザインの自由度が制限されてしまっていた。
このため、アームレスト6a、6bを形成する材料としては、図5(A)に示すような中空の断面コ字型形状の材料に限らず、例えば、アームレスト6a、6bは、図5(B)に示す中実の断面長方形あるいは正方形の部材、図5(C)に示す厚みの薄い板状部材、図5(D)に示す中実の断面楕円形の棒状の部材、図5(E)に示す中空の断面円形の棒状の部材等を採用できる。
従って、アームレスト6a、6bのデザイン上の選択の自由度を上げることができる。また、アームレスト6a、6bの大きさについても、小さくしたい場合でも、連結杆10a、10bの制約を受けることなく、設計できる。
また、挟み込み防止部材24は、アームレスト6a、6bに一体的に設けられており、連結部25が円弧状に形成されている。そして、アームレスト6a、6bと連結杆10a、10bとの間に生じる僅かな隙間は、この連結部25を乗り越えたベビーカー後方側であることから、ベビーカーに乗車時の乳幼児の行動範囲からも離間しており、挟み込む危険が薄まる構成となっている。
図1から図5に示す本発明の第1の実施形態では、上述したようにアームレスト6bと連結杆10bとの連結部20は、連結杆10bの中間部10Mに設けられている。
これに対して、図6に示す本発明の第2の実施形態のベビーカーでは、アームレスト6bと連結杆10bとの連結部20は、連結杆10bの上端部10Hに設けられている。連結杆10bは、アームレスト6bの挟み込み防止部材24の連結部25を収容して、この連結部25を回動可能に支持する受け部130を有している。
第1支持面部131と第2支持面部132と内周面133は、連結部25を収容する収容空間を形成している。
第1支持面部131と第2支持面部132は平面状であるが、内周面133は、連結部25の曲面の外周面25Bに沿った曲面であり、外周面25Bから所定の間隔だけ離れている。
挟み込み防止部材24の連結部25は、ベビーカーの折り畳み時に、受け部130内で回動軸36を中心として、アームレスト6bがM方向に回動する構成となっている。
本実施の形態では、図7(A)に示す連結杆10bは、図7(B)に示す幌支持部11の取付け部材11Rを差し込むための矩形の孔10Nを有している。なお、本発明には、この孔10Nを有さない構成も含まれる。この第3の実施形態は、連結杆10bの長手方向の中心軸上に受け部30が設けられる第1の実施形態と異なり、受け部230が設けられる位置が連結杆10bの中心軸から偏倚している。
連結ブラケット234は矩形の貫通孔236を有しており、連結杆10bが連結ブラケット234の貫通孔236に通される。これにより、連結ブラケット234は連結杆10bの中間部に固定される。
連結ブラケット234は、ほぼ半円形状の第1支持面部231と第2支持面部232を有しており、これらの第1支持面部231と第2支持面部232は、連結ブラケット234から突出して形成されている。なお、第1支持面部231と第2支持面部232は、受け部230を構成している。
また、第1支持面部231と第2支持面部232には貫通孔235が設けられている。そして、アームレスト6bの挟み込み防止部材24の連結部25が第1支持面部231と第2支持面部232の間に挿入された状態で、回動軸238が貫通孔235と連結部25の貫通孔25Cに通っている。
これにより、アームレスト6bの連結部25は、ベビーカーが折り畳まれるときに、受け部230内で回動軸238を中心として、M方向に回動可能であり、ベビーカーを折り畳み状態から開くときに、アームレスト6bがM1方向に回動する構成となっている。
したがって、使用者が、図1に示すベビーカー1の前側の立ち位置PSに立った場合には、使用者の立ち位置PSから遠ざかる方向(後ろ方向)に挟み込み防止部材24と連結ブラケット234との間のわずかな隙間234Gが位置するとともに、挟み込み防止部材24がZ方向に隆起しているので、使用者の衣服、指等はこのわずかな隙間234Gに容易には到達しにくい。
すなわち、連結部20の回動軸238の位置が、連結杆10bの軸線の位置からアームレスト6bの前端部側寄りに離れているので、乳幼児などが、ベビーカー1の前側の立ち位置PSに立った場合には、乳幼児の立ち位置PSから遠ざかる方向(後ろ側方向)に、アームレスト6bの後端部と連結杆10bとの間のわずかな隙間234Gが位置している。このため、乳幼児などがこのわずかな隙間に容易には到達しにくいので、乳幼児は指等を挟みにくい。
図示した本発明の実施形態では、ベビーカーのアームレストは、前端部から後端側に掛けて上方に湾曲した形状の部材であるが、これに限らずアームレストは、直線状の部材を用いて形成しても良い。
Claims (4)
- アームレストと、
前記アームレストに回動可能に連結される前脚、後脚及び連結杆と、を備え、
前記連結杆の内側には、前記アームレストの後端部を挟み込むように受ける受け部が形成され、
前記アームレストの後端部には、前記連結杆との間の隙間を埋めるための挟み込み防止部が前記アームレストと一体的に形成され、
前記受け部には、前記後端部を挟んだ状態で支持する平面状の第1支持面部及び第2支持面部、そして、前記後端部に形成されている曲面に沿った曲面である内周面が形成され、
前記後端部は、これら3面で形成される収容空間に収容される構成となっていることを特徴とするベビーカー。 - 前記挟み込み防止部が、前記受け部から隆起した形状となっていることを特徴とする請求項1に記載のベビーカー。
- 前記後端部は、前記第1支持面部と前記第2支持面部に対して回動軸を中心にして回動可能に支持され、
前記回動軸が、前記連結杆の長手方向の軸線方向上に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベビーカー。 - 前記内周面には、前記後端部を支持するストッパが配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のベビーカー。
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