JP5612895B2 - 球面収差補正適正位置探索装置および球面収差補正適正位置探索方法 - Google Patents

球面収差補正適正位置探索装置および球面収差補正適正位置探索方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報記録媒体である光ディスクの情報を再生する光ピックアップについて、その対物レンズに対する球面収差補正部の補正上の適正位置を信号再生に先立って探索する球面収差補正適正位置探索装置にかかわり、詳しくは、その適正位置探索の精度を向上するための技術に関する。
近年、短波長青色半導体レーザの実用化に伴い、DVD(デジタルバーサタイルディスク)の容量4.7GBに対して、25GB以上の大容量化を実現したBD(ブルーレイディスク)が普及している。BDでは、従来の波長650nmの赤色半導体レーザに代えて波長405nmの青色半導体レーザを採用することにより、光ディスク上のレーザスポットを小さくしている。また、光ディスク上にレーザスポットを絞り込むために使われる対物レンズのNA(Numerical Aperture:開口数)について、DVDで0.6であったところ、BDでは0.85まで大きくしている。これらの相乗により、大容量化を実現している。
しかし、対物レンズで高NA化すると、理想的なレーザの集光点と、光学系を通った実際のレーザの集光点とのずれである球面収差の問題が顕著となる。実際、球面収差は光ディスクのカバー層厚の誤差により生じるが、この球面収差はNAの4乗に比例する。つまり、DVDより球面収差の課題が顕著となる。また、BD等の高NAを必要とする光ディスクでは、カバー層の厚みの規格は0.1mm、誤差の許容範囲は10μm以下とされており、光ディスク毎に球面収差量のばらつきが発生するため、光ピックアップは光ディスク毎に球面収差を補正する必要がある。
球面収差の補正に関して一般的には、球面収差補正レンズを含む球面収差補正部をメカニカルに動かす方式が主流となっている。球面収差補正部は、レーザ光源と対物レンズの間に配置され、例えばステッピングモータ利用のレンズ駆動装置により可動である。
次に、球面収差補正部の温度変化性能について説明する。低価格化のために、球面収差補正部にはプラスチックレンズが用いられることが多い。しかし、プラスチックレンズの場合、温度が上昇すると屈折率が減少する傾向があり、その減少度合いによっては記録再生品質に支障をきたす。前述したカバー層厚誤差や温度変化の影響を抑え、安定した品質で記録再生を行うためには、常に球面収差補正部を適正位置に移動する必要がある。そのため、光ディスク記録再生装置では温度センサを利用して周辺温度を取得し、取得した周辺温度に対応する適正位置に球面収差補正部を移動させてから信号の読み取りを開始するのが一般的である。しかしそれでは、温度センサの部品コストが増大する。温度センサを用いないためには、球面収差量を何らかの方法で測定し、測定した球面収差量に応じて球面収差補正部の位置を調整すればよい。例えば、光ディスクから信号を読み取れる状態であれば、球面収差量と光ディスクから読み取った信号品質には密接な関係があるため、信号品質が一番良い球面収差補正部の位置を検索する技術は広く知られている。
しかし、光ディスクから信号を読み取るためには、対物レンズを駆動して光ディスクにレーザ光の焦点を合わせるフォーカス動作が必要であり、フォーカス動作のためにはフォーカス誤差信号が必要である。フォーカス誤差信号は球面収差があると適切に生成できないため、光ディスクから信号を読み取る前に球面収差補正部の調整を行い、フォーカス動作に影響が出ない程度まで球面収差を低減する必要がある。光ディスクから信号を読み取る前の状態の場合、前記の信号品質を用いる方式では補正することができないため、例えば特許文献1では、フォーカス誤差信号の正のピークと負のピークの絶対値の差であるフォーカスバランスのずれや、ピーク検出位置の間隔を用いることによって、球面収差量を検出する手法が提案されている。
特許第3765235号公報
特許文献1に記載の技術を用いた球面収差量の検出手段の場合、フォーカスバランスと球面収差補正部の位置には、図8のC1に示すような直線性に優れた良好な特性が成り立たなければならない。しかし、光学的な特徴、光検出器の特性や取り付けばらつき、対物レンズまたは光ディスクの傾き等のために、多くの光ディスク記録再生装置は良好な特性を持っていないのが実情である。そのような光ディスク記録再生装置ではフォーカスバランスから正常に球面収差量を取得することができず、実使用が困難であるという課題があった。
また、正と負のピークの検出位置の間隔を使うという手法では、検出位置の間隔は対物レンズの駆動値を基に判断するが、ハード的要因により駆動値と実位置は大きくばらつく。そのため、対物レンズの駆動値からピークの検出距離を精度良く割り出すことができず、実使用は困難であるという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、光ピックアップの対物レンズに対する球面収差補正部の適正位置の探索について、その探索の精度が高い球面収差補正適正位置探索装置・方法を提供することを目的としている。
本発明は、次のような手段を講じることにより上記の課題を解決する。《1》,《2》,《3》…等の括弧付き数字は〔特許請求の範囲〕の請求項番号と呼応する。これらの括弧付き数字は、説明の都合上、以下の記載においては必ずしも通し番号とはならず、順番が飛んだり前後が入れ替わったりする場合がある。なお、当該の球面収差補正適正位置探索装置が搭載される光ディスク再生装置は、記録機能を有しないもの、記録機能を有するもの、のいずれであってもよい。
《1》本発明による球面収差補正適正位置探索装置は、以下の構成要素を有している。図1を用いて説明する。
フォーカスバランスを用いることに代えて誤差振幅差分ΔAを用いることにする。この誤差振幅差分ΔAとは、球面収差補正部E0の移動範囲における2位置での測定で取得した2つのフォーカス誤差信号の振幅A1,A2の差分(A1−A2)のことである。この誤差振幅差分ΔAは、フォーカスバランスの場合のフォーカス誤差信号の最大値と最小値との差分とは異なるものである。フォーカス誤差信号の最大値と最小値には球面収差補正部E0の移動範囲における位置の情報が含まれていないのに対して、誤差振幅差分ΔAには位置の情報が含まれている。フォーカス誤差信号の振幅Aと球面収差量との相対関係の特性は、フォーカスバランスと球面収差量との相対関係の特性に比べて、実機と理想との近似性がより強いものとなる傾向をもっている(後述実施例の図9参照)。ゆえに、フォーカス誤差信号の振幅A1,A2の差分(誤差振幅差分)ΔAからは、現在の球面収差補正部E0の移動位置が適正な位置であるかどうかが推測される(後述実施例の図10参照)。適正な位置というのは、現在の球面収差補正部E0の移動位置が、フォーカス誤差信号の振幅Aと球面収差量との相対関係の特性において、特性の頂点を挟んでその前後に分かれていることである。
さて、本発明の球面収差補正適正位置探索装置においては、球面収差補正部E0の移動を制御するための球面収差補正部移動制御手段E1を設ける。また、フォーカス誤差信号の振幅Aを取得するためのフォーカス誤差振幅取得手段E2を設ける。さらに、フォーカス誤差振幅取得手段E2で取得した2位置でのフォーカス誤差信号の振幅A1,A2の差分ΔAを求めるための誤差振幅差分算出手段E3を設ける。さらに、球面収差補正部E0の適正位置の探索のために、球面収差補正部移動制御手段E1とフォーカス誤差振幅取得手段E2と誤差振幅差分算出手段E3を統括制御する適正位置探索制御手段E4を設ける。
適正位置探索制御手段E4は、次のような制御を行う。まず、球面収差補正部移動制御手段E1を制御して球面収差補正部E0を第1の測定位置z1へ移動させ、フォーカス誤差振幅取得手段E2を制御して球面収差補正部E0の第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1を取得させる。次に、球面収差補正部移動制御手段E1を制御して球面収差補正部E0を第2の測定位置z2へ移動させ、フォーカス誤差振幅取得手段E2を制御して球面収差補正部E0の第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2を取得させる。さらに、誤差振幅差分算出手段E3を制御して演算によって第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1と第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2との差分である誤差振幅差分ΔA(=A1−A2または=A2−A1)を算出させる。適正位置探索制御手段E4は、得られた誤差振幅差分ΔAが規定の閾値範囲内のものか否かを判定し、規定の閾値範囲外のものであれば第1の測定位置z1または第2の測定位置z2の少なくともいずれか一方を変位させるように球面収差補正部移動制御手段E1を制御し、その上で上記の処理を繰り返す。得られた誤差振幅差分ΔAが規定の閾値範囲内のものとなれば、現在の第1の測定位置z1または第2の測定位置z2またはその中間位置を球面収差補正にとっての適正位置であると定める。
2位置z1,z2での測定で取得した2つのフォーカス誤差信号の振幅A1,A2の差分である誤差振幅差分ΔAが球面収差補正部E0の移動範囲における位置の情報を含んでいることから、誤差振幅差分ΔAを判断要素として用いることにより、球面収差補正用の位置として球面収差補正部E0の適正位置を容易かつ精度良く割り出すことが可能になる。
以上を要するに、本発明の球面収差補正適正位置探索装置は、
球面収差補正部E0の移動を制御するための球面収差補正部移動制御手段E1と、
フォーカス誤差信号の振幅Aを取得するためのフォーカス誤差振幅取得手段E2と、
球面収差補正部E0の移動範囲内の異なる位置においてフォーカス誤差振幅取得手段E2で取得したフォーカス誤差信号の振幅A1,A2の差分である誤差振幅差分ΔA(=A1−A2または=A2−A1)を求めるための誤差振幅差分算出手段E3と、
球面収差補正部移動制御手段E1とフォーカス誤差振幅取得手段E2と誤差振幅差分算出手段E3を統括制御する適正位置探索制御手段E4とを備え、
適正位置探索制御手段E4は、誤差振幅差分算出手段E3による誤差振幅差分ΔAに基づいて球面収差補正部E0の適正位置を確定するものとして構成されている。
本発明のこの構成は、球面収差補正部E0の2位置で得られるフォーカス誤差信号についての誤差振幅差分ΔAを用いることにより、仮に対象の光ディスク再生装置がフォーカスバランスでは球面収差量が特定不可能な性質をもつものであっても、球面収差補正部E0の補正上の適正位置の高精度な検出が可能になる。すなわち、移動範囲内に球面収差補正部E0の適正な位置が存在すれば誤差振幅差分ΔAが充分に小さくなることを利用している。結果として、当該の球面収差補正適正位置探索装置によって探索した結果の適正位置に基づいた球面収差補正部E0の制御をもって、球面収差補正部E0を球面収差補正上の適正位置に移動させることが可能になる。
《3》フォーカス誤差信号の振幅Aは光ディスクの反射率やレーザパワーなどに依存する。したがって、フォーカス誤差信号についての誤差振幅差分ΔAには、球面収差量以外の要素が含まれていることになり、誤差振幅差分ΔAをそのまま用いるのであれば、精度上で若干の課題が残る。この点をも勘案したのが本項である。
誤差振幅差分ΔAは、第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1と第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2との差分である。すなわち、
ΔA=A1−A2(なお、ΔA=A2−A1としてもかまわない)
である。この差分ΔAを、両振幅A1,A2の総和で除算することにより、正規化する。すなわち、正規化誤差振幅差分ΔNは、
ΔN=(A1−A2)/(A1+A2)……………(1)
である。除数部としては(A1+A2)に限るものではなく、振幅A1,A2のそれぞれに関連する何らかの要素値の総和であればよい。
要するに本項の球面収差補正適正位置探索装置は、上記《1》の構成において、誤差振幅差分ΔAに代えて、その誤差振幅差分ΔAを正規化したものである正規化誤差振幅差分ΔNを適用するものである。図2を参照して、より具体的レベルで記述すると、球面収差補正適正位置探索装置は、図1の構成に加えて、さらに、
誤差振幅差分ΔAを正規化して正規化誤差振幅差分ΔNを生成する誤差振幅差分正規化手段E5を有し、
適正位置探索制御手段E4は、誤差振幅差分正規化手段E5による正規化誤差振幅差分ΔNに基づいて球面収差補正部E0の適正位置を確定するものとして構成されているという態様である。
《7》上記《1》の構成の球面収差補正適正位置探索装置に対応した本発明による球面収差補正適正位置探索方法は、
球面収差補正部E0を第1の測定位置z1へ移動させるステップと、
次いで球面収差補正部E0の第1の測定位置z1でフォーカス誤差信号の振幅A1を取得するステップと、
次いで球面収差補正部E0を第2の測定位置z2へ移動させるステップと、
次いで球面収差補正部E0の第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2を取得するステップと、
次いで演算によって第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1と第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2との差分である誤差振幅差分ΔAを算出するステップと、
得られた誤差振幅差分ΔAが規定の閾値範囲内のものか否かを判定するステップと、
得られた誤差振幅差分ΔAが閾値範囲外のものであれば第1の測定位置z1または第2の測定位置z2の少なくともいずれか一方を変位させ、その上で上記の処理を繰り返しへ回帰するステップと、
得られた誤差振幅差分ΔAが閾値範囲内のものとなれば、現在の第1の測定位置z1または第2の測定位置z2またはその中間位置を球面収差補正部E0の適正位置と確定するステップとを含むものである。
《8》上記《3》の構成の球面収差補正適正位置探索装置に対応した本発明による球面収差補正適正位置探索方法は、上記《7》の球面収差補正適正位置探索方法において、さらに、普通の誤差振幅差分ΔA(=A1−A2または=A2−A1)を算出するステップの次の、誤差振幅差分ΔAが規定の閾値範囲内のものか否かを判定するステップに対して、誤差振幅差分ΔAを正規化し得られた正規化誤差振幅差分ΔNを普通の誤差振幅差分ΔAの代わりに渡すステップを有するものである。すなわち、
球面収差補正部E0を第1の測定位置z1へ移動させるステップと、
次いで球面収差補正部E0の第1の測定位置z1でフォーカス誤差信号の振幅A1を取得するステップと、
次いで球面収差補正部E0を第2の測定位置z2へ移動させるステップと、
次いで球面収差補正部E0の第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2を取得するステップと、
次いで演算によって第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1と第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2との差分である誤差振幅差分ΔA(=A1−A2または=A2−A1)を算出するステップと、
誤差振幅差分ΔAを正規化して正規化誤差振幅差分ΔNを得るステップと、
正規化誤差振幅差分ΔNが規定の閾値範囲内のものか否かを判定するステップと、
得られた正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲外のものであれば第1の測定位置z1または第2の測定位置z2の少なくともいずれか一方を変位させ、その上で上記の処理を繰り返しへ回帰するステップと、
得られた正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲内のものとなれば、現在の第1の測定位置z1または第2の測定位置z2またはその中間位置を球面収差補正部E0の適正位置と確定するステップとを含むものである。
本発明によれば、球面収差補正部の2位置で得られるフォーカス誤差信号についての誤差振幅差分を用いることにより、球面収差補正部の位置につき球面収差補正上の適正位置を高精度に割り出すことが可能となる。ひいては、球面収差補正部を球面収差補正上の適正位置に移動させることができる。この場合に温度センサを用いなくてもよく、製造コスト面において有利な展開が可能となる。
本発明の球面収差補正適正位置探索装置の基本的構成を示すブロック図(その1) 本発明の球面収差補正適正位置探索装置の基本的構成を示すブロック図(その2) 本発明の球面収差補正適正位置探索装置の基本的構成を示すブロック図(その3) 本発明の球面収差補正適正位置探索装置の基本的構成を示すブロック図(その4) 本発明の実施例における球面収差補正適正位置探索装置が搭載された光ディスク記録再生装置の構成を示す概念図 本実施の形態における光ピックアップおよび対物レンズのフォーカス駆動に関する構成の一例を詳細に示す図 本発明の実施例におけるフォーカス誤差信号の振幅を取得するための処理を表す図 本発明の実施例におけるフォーカスバランスと球面収差量との相関関係の特性を表す図 本発明の実施例におけるフォーカス誤差信号の振幅と球面収差量の理想的な特性と実際の光ディスク記録再生装置から取得した特性を表す図 本発明の実施例における常温でのフォーカス誤差信号の振幅と球面収差補正部の位置との相関関係の特性を表す図 本発明の実施例における常温以外でのフォーカス誤差信号の振幅と球面収差補正部の位置との相関関係の特性を表す図 本発明の実施例における光反射率の高い光ディスクと反射率の低い光ディスクのフォーカス誤差信号の振幅と球面収差補正部の位置との相関関係の特性を表す図 本発明の実施例における球面収差レンズ位置と正規化した誤差振幅差分との相対関係の特性を表す図 本発明の実施例における常温での正規化誤差振幅差分と球面収差補正部の位置との相対関係の特性と、常温以外での正規化誤差振幅差分と球面収差補正部の位置との相対関係の特性を表す図 本発明の実施例における近似式の傾きよりも傾きがばらついた環境での正規化誤差振幅差分と球面収差補正部の位置との相対関係の特性を表す図 本発明の実施例における制御装置の全体構成を示すブロック図 本発明の実施例の球面収差補正適正位置探索装置における制御装置の制御動作を示すフローチャート
上記した《1》,《3》,《7》,《8》の構成の本発明の球面収差補正適正位置探索装置は、次のような実施の形態においてさらに有利に展開することが可能である。
《2》上記《1》の構成において、適正位置探索制御手段E4の好ましい態様に次のように構成されたものがある。すなわち、適正位置探索制御手段E4は、
まず、球面収差補正部移動制御手段E1を制御して球面収差補正部E0を第1の測定位置z1へ移動させ、
次いで、フォーカス誤差振幅取得手段E2を制御して球面収差補正部E0の第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1を取得させ、
次いで、球面収差補正部移動制御手段E1を制御して球面収差補正部E0を第2の測定位置z2へ移動させ、
次いで、フォーカス誤差振幅取得手段E2を制御して球面収差補正部E0の第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2を取得させ、
さらに、誤差振幅差分算出手段E3を制御して演算によって第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1と第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2との差分である誤差振幅差分ΔA(=A1−A2)を算出させ、
得られた誤差振幅差分ΔAが規定の閾値範囲内のものか否かを判定し、
得られた誤差振幅差分ΔAが閾値範囲外のものであれば第1の測定位置z1または第2の測定位置z2の少なくともいずれか一方を変位させるように球面収差補正部移動制御手段E1を制御し、その上で上記の処理を繰り返し、
得られた誤差振幅差分ΔAが閾値範囲内のものとなれば、現在の第1の測定位置z1または第2の測定位置z2またはその中間位置を球面収差補正部E0の適正位置と確定するように構成されている。
《4》上記《3》の構成における適正位置探索制御手段E4の好ましい態様としては、
まず、球面収差補正部移動制御手段E1を制御して球面収差補正部E0を第1の測定位置z1へ移動させ、
次いで、フォーカス誤差振幅取得手段E2を制御して球面収差補正部E0の第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1を取得させ、
次いで、球面収差補正部移動制御手段E1を制御して球面収差補正部E0を第2の測定位置z2へ移動させ、
次いで、フォーカス誤差振幅取得手段E2を制御して球面収差補正部E0の第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2を取得させ、
さらに、誤差振幅差分算出手段E3を制御して演算によって第1の測定位置z1でのフォーカス誤差信号の振幅A1と第2の測定位置z2でのフォーカス誤差信号の振幅A2との差分である誤差振幅差分ΔA(=A1−A2)を算出させ、
さらに、誤差振幅差分正規化手段E5により誤差振幅差分ΔAを正規化して得られた正規化誤差振幅差分ΔNが規定の閾値範囲内のものか否かを判定し、
得られた正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲外のものであれば第1の測定位置z1または第2の測定位置z2の少なくともいずれか一方を変位させるように球面収差補正部移動制御手段E1を制御し、その上で上記の処理を繰り返し、
得られた正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲内のものとなれば、現在の第1の測定位置z1または第2の測定位置z2またはその中間位置を球面収差補正部E0の適正位置と確定するものとして構成されているという態様がある。
上記の《3》,《4》においては、正規化誤差振幅差分ΔNは、普通の誤差振幅差分ΔAに比べて光ディスクの反射率やレーザパワーなどの影響が排除されたものになる(後述実施例の図13参照)。したがって、その分、精度が上がり、上述した繰り返しの処理の頻度が低下するため、球面収差補正部E0の適正な位置を探索するときの収束性が早期化される。つまり、処理時間短縮のメリットがある。
《5》本項では主に温度変化の影響を加味するものとする。図3を用いて説明する。球面収差補正部E0の位置が同じであっても周辺温度条件が変化すれば、誤差振幅差分ΔAにも差異が現れる。その差異は、正規化誤差振幅差分ΔNのレベルでは、特性曲線が正規化誤差振幅差分ΔNの軸方向でほぼ平行移動するという様相を呈する(後述実施例の図14参照)。また、普通の誤差振幅差分ΔAのレベルでは、特性曲線が球面収差補正部E0の移動方向での軸方向でほぼ平行移動するという様相を呈する(後述実施例の図10、図11参照)。この平行移動のことを、正規化と普通の区別なく、誤差振幅差分ΔA,ΔNの量に対する適正な球面収差補正部E0の位置の関係性ということとする。この関係性は、方程式で表現したり、テーブルで表現することが可能である。この関係性が分かっておれば、誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外にあるときに、前記の関係性を用いて演算を行って、球面収差補正部E0の適正位置を推定することが可能になる。適正位置の推定には、誤差振幅差分ΔA,ΔNの量に対する適正な球面収差補正部E0の位置の関係性ををあらかじめ保持しておく関係性保持手段E6が必要となる。また、誤差振幅差分ΔA,ΔNが閾値範囲外にあるときに、前記の関係性保持手段E6における関係性を用いて演算を行って、球面収差補正部E0の適正位置を推定する適正位置推定手段E7が必要となる。この適正位置推定手段E7による適正位置の情報が適正位置探索制御手段E4に与えられる。そして、適正位置探索制御手段E4、球面収差補正部移動制御手段E1、フォーカス誤差振幅取得手段E2および誤差振幅差分算出手段E3は、上記と同様にして一連の処理を繰り返すこととなる。
要するに本項の球面収差補正適正位置探索装置は、上記《1》〜《4》の構成において、さらに、
普通の誤差振幅差分ΔAまたは正規化誤差振幅差分ΔNの量に対する適正な球面収差補正部E0の位置の関係性をあらかじめ保持しておく関係性保持手段E6と、
誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外にあるときに、関係性保持手段E6における関係性を用いて演算を行って、球面収差補正部E0の適正位置zpを推定し、得られた推定の適正位置zpの情報を適正位置探索制御手段E4に与える適正位置推定手段E7とを備えた構成とされている。
このように構成すれば、推定の適正位置zpの情報を利用しながら球面収差補正部E0の適正位置を探索してゆくので、周辺温度条件の変化にかかわりなく、高精度な探索処理が行える。併せて、球面収差補正部E0の適正位置の探索の収束性がさらに改善される。
《9》上記《5》の構成の球面収差補正適正位置探索装置に対応した本発明による球面収差補正適正位置探索方法は、上記《7》,《8》の球面収差補正適正位置探索方法において、普通の誤差振幅差分ΔAまたは正規化誤差振幅差分ΔNの量に対する適正な球面収差補正部E0の位置の関係性をあらかじめ用意しておき、誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲内のものか否かを判定するステップにおいて、誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外にあるときに、前記の関係性を用いて演算を行って、球面収差補正部E0の適正位置zpを推定し、得られた推定の適正位置zpの情報をフィードバックするように構成されている。
《6》本項では図4を用いて説明する。上記《5》の構成において、誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外にあるときに、適正位置推定手段E7によって求められた推定の適正位置zpの情報に基づいて、次の誤差振幅差分ΔA,ΔNを求めるための球面収差補正部E0の次の移動範囲を決める(後述実施例の図15参照)。この手段を次移動範囲決定手段E8とする。この次移動範囲決定手段E8によって求められた球面収差補正部E0の次の移動範囲は球面収差補正部移動制御手段E1に渡され、球面収差補正部E0は次の誤差振幅差分ΔA,ΔNを求めるための次の移動範囲に移動される。
フォーカス誤差振幅取得手段E2と誤差振幅差分算出手段E3と適正位置探索制御手段E4とは、新たな球面収差補正部E0の次の移動範囲において、上記と同様の処理を行って、新たな球面収差補正部E0の次の移動範囲での誤差振幅差分ΔA,ΔNを再度求める。正規化誤差振幅差分ΔNを求める場合には誤差振幅差分正規化手段E5も機能させる。上記同様の処理とは、球面収差補正部E0の第1の測定位置z1′への移動、振幅A1′の取得、第2の測定位置z2′への移動、振幅A2′の取得、誤差振幅差分ΔA′(=A1′−A2′または=A2′−A1′)の算出、必要に応じた誤差振幅差分ΔA′の正規化、誤差振幅差分ΔA′,ΔN′が規定の閾値範囲内のものとなれば球面収差補正部E0の適正位置の確定の一連の処理である。
適正位置探索制御手段E4は、誤差振幅差分算出手段E3からの前回の誤差振幅差分ΔA,ΔNの正負符号と今回の誤差振幅差分ΔA′,ΔN′の正負符号を比較し、互いに相違する場合には、新たな球面収差補正部E0の移動範囲内に球面収差補正部E0の適正位置があると判断する。正負符号が異なるということは振幅のピークを越えたということであるから、新たな球面収差補正部E0の移動範囲内に球面収差補正部E0の適正位置が存在することになる。
要するに本項の球面収差補正適正位置探索装置は、上記《3》の構成において、さらに、誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外にあるときに、求められた推定の適正位置zpの情報に基づいて次の誤差振幅差分ΔA′,ΔN′を求めるための球面収差補正部E0の次の移動範囲を決めるステップと、
前回の誤差振幅差分ΔA,ΔNの正負符号と今回の誤差振幅差分ΔA′,ΔN′の正負符号を比較し、互いに相違する場合に新たな球面収差補正部E0の移動範囲内に球面収差補正部E0の適正位置があると判断するステップとを含む。
このように構成すれば、初回に求めた誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外となっても、その初回に求めた誤差振幅差分ΔA,ΔNと前記の関係性から求めた推定の適正位置zpに従って新たに球面収差補正部E0の移動範囲を定め、その新たな球面収差補正部E0の移動範囲で得られた誤差振幅差分ΔA′,ΔN′の正負符号が前回の誤差振幅差分ΔA,ΔNの正負符号と相違しておれば、球面収差補正部E0の適正位置を簡単に確定することが可能となる。すなわち、それ以上の計測の繰り返しが必要でなく、最低2回の計測で完了することができるため、球面収差補正部E0の適正位置の探索の収束性がさらに改善され、処理時間が優れたものとなる。
《10》上記《4》の構成の球面収差補正適正位置探索装置に対応した本発明による球面収差補正適正位置探索方法は、上記《9》の球面収差補正適正位置探索方法において、さらに、
誤差振幅差分ΔA,ΔNが規定の閾値範囲外にあるときに、求められた推定の適正位置zpの情報に基づいて次の誤差振幅差分ΔA,ΔNを求めるための球面収差補正部E0の次の移動範囲を決めるステップと、
前回の誤差振幅差分ΔA,ΔNの正負符号と今回の誤差振幅差分ΔA′,ΔN′の正負符号を比較し、互いに相違する場合に新たな球面収差補正部E0の移動範囲内に球面収差補正部E0の適正な位置があると判断するステップとを含むものである。
《11》本項は光ディスク再生装置に関するものである。その構成要素は、
光ディスクにレーザを照射するための光源と、
前記光源から照射されたレーザを集光するための対物レンズと、
前記光源と前記対物レンズの間で前記対物レンズに対して接近・離間可能に配置された球面収差補正部と、
前記対物レンズを介して、前記光源から照射されたレーザの前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、
上記《1》〜《10》のいずれかの球面収差補正適正位置探索装置とである。
《12》本項は光ディスク記録再生装置に関するものである。その構成要素は、
光ディスクにレーザを照射するための光源と、
前記光源から照射されたレーザを集光するための対物レンズと、
前記光源と前記対物レンズの間で前記対物レンズに対して接近・離間可能に配置された球面収差補正部と、
前記対物レンズを介して、前記光源から照射されたレーザの前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、
上記《1》〜《10》のいずれかの球面収差補正適正位置探索装置とである。
以下、本発明の球面収差補正適正位置探索装置の実施例について図面を参照しながら説明する。
図5は本発明の実施例における球面収差補正適正位置探索装置が搭載された光ディスク記録再生装置の構成を示す概念図である。
光ピックアップ9は、対物レンズ1と、対物レンズ1を介して光ディスクDに照射するためのレーザ光を発するレーザダイオード2と、対物レンズ1に対して光ディスクDのトラック方向(両矢印R2方向)の位置を調整することによりトラッキングを行うトラッキングアクチュエータ3と、対物レンズ1に対してフォーカス方向(両矢印R1方向)の位置を調整することにより対物レンズ1を介して得られる反射光の焦点を調整するフォーカスアクチュエータ4と、対物レンズ1を介して得られた反射光を受光信号に変換して制御装置10に送信する光検出器5と、光ディスクDのトラック方向に光ピックアップ9の本体をトラックジャンプのために移動させるピックアップ送り機構6と、レーザダイオード2と対物レンズ1との間で対物レンズ1に対して球面収差補正部30を接近・離間する方向(両矢印R3方向)に移動する球面収差補正部送り機構7とを備えている。ピックアップ送り機構6と球面収差補正部送り機構7には、それぞれ本体を移動させるためのスレッドモータが備えられており、制御装置10によってピックアップ送り機構6と球面収差補正部送り機構7に駆動信号が伝達される。図4の構成との対応関係については、球面収差補正部30は球面収差補正部E0に対応し、球面収差補正部送り機構7は球面収差補正部移動制御手段E1に対応し、光検出器5はフォーカス誤差振幅取得手段E2に対応し、制御装置10は誤差振幅差分算出手段E3、適正位置探索制御手段E4、誤差振幅差分正規化手段E5、関係性保持手段E6、適正位置推定手段E7および次移動範囲決定手段E8に対応している。
図6は光ピックアップ9および対物レンズ1のフォーカス駆動に関する構成の一例を詳細に示す図である。レーザダイオード2から発射されたレーザ光がハーフミラー8を介して球面収差補正部30に入射される。球面収差補正部30を介することにより、レーザスポットの球面収差が補正される。その後、対物レンズ1を通過することにより焦点を得る。対物レンズ1はフォーカスアクチュエータ4により上下方向に移動することができ、光ディスクDの反射層にレーザ焦点が来る対物レンズ1の位置において反射光を得ることができる。得られた反射光はハーフミラー8を介して光検出器5に入射し、光検出器5によって反射光が受光信号に変換される。球面収差補正部送り機構7はステッピングモータであり、このモータを回転させることにより、球面収差補正部30を光学経路に沿って往復移動させることができる。
図7は光検出器5によって得られるフォーカス誤差信号FEの振幅を取得するための処理を表す図である。光ディスクDの記録面41からレーザスポットの反射光が返ってくる対物レンズ1の位置f1でフォーカス誤差信号FEはマイナス方向に出力され、レーザスポットが記録面41に到達したときの対物レンズ1の位置f2を境にフォーカス誤差信号FEはプラス方向に出力され、レーザスポットが記録面41から完全に遠ざかったときの対物レンズ1の位置f3で、フォーカス誤差信号FEは出力されなくなる。この際に得られるフォーカス誤差信号FEの振幅Aは、フォーカス誤差信号FEの最大値FExと最小値FEnとの差分となる。なお、フォーカスバランスFBに関しては、フォーカス誤差信号FEの最大値FExの絶対値と最小値FEnの絶対値の差分となる(FB=|FEx|−|FEn|)。
図8はフォーカスバランスFBと球面収差量との相対関係の特性を表す。理想的な直線状の特性C1と実際の光ディスク記録再生装置から取得した特性C2を示している。理想的な特性C1が成り立つ光ディスク記録再生装置であれば、フォーカスバランスで球面収差量を予測できるが、成り立たない光ディスク記録再生装置の場合は実際に取得したC2のような特性を示すため、フォーカスバランスからは収差量を正しく判断できない。すなわち、判定ポイントである0%に対応する球面収差量の値が一意には定まらない。
図9はフォーカス誤差信号の振幅A(以下、誤差信号振幅Aと略記)と球面収差量の理想的な特性C3と、図8と同じ条件で測定した実際の光ディスク記録再生装置から取得した特性C4を示している。フォーカスバランスでは理想的な特性を示さない光ディスク記録再生装置でも、誤差信号振幅Aであればほぼ理想的な特性を示すことが分かる。つまり、判定ポイントである頂点に対応する球面収差量の値が一意に定まる。
次に、温度の影響について説明する。
図10は常温での誤差信号振幅Aと球面収差補正部30の位置zとの相関関係の特性C5を示す。一般的に、常温とは25℃程度の温度を表す。通常、適正な温度時での球面収差補正部30の適正位置z0は事前に知ることができるので、初期の球面収差位置はz0である。まず、球面収差補正部30を球面収差位置z0から第1の測定位置z1に移動させ、光検出器5を介して第1の誤差信号振幅A1を取得する。その後、球面収差補正部30を第2の測定位置z2に移動し、第2の誤差信号振幅A2を取得する。常温であれば、第1の誤差信号振幅A1と第2の誤差信号振幅A2との誤差振幅差分ΔA(=A1−A2)はある規定の閾値より大きくはならない。誤差振幅差分ΔAが閾値より大きくならない場合は、第1の測定位置z1と第2の測定位置z2との間に球面収差補正部30の適正位置があると判断できる。それは、第1の測定位置z1と第2の測定位置z2との間に判定ポイントである頂点が存在するからであり、誤差振幅差分ΔAが閾値以下に小さい場合は、適正位置の決定の精度が高い。
図11は常温以外での誤差信号振幅Aと球面収差補正部30の位置zとの相関関係の特性C6を示す。常温から温度が変化した場合、前述した第1の測定位置z1で得られる第1の誤差信号振幅A3と第2の測定位置z2で得られる第2の誤差信号振幅A4との誤差振幅差分ΔAは大きくなる。その際は、第1の測定位置z1と第2の測定位置z2の間には球面収差補正部30の適正位置がないと判断できる。誤差振幅差分ΔAが閾値を超えて大きい場合は、判定ポイントである頂点が第1の測定位置z1と第2の測定位置z2との間には存在せず、適正位置が決定できない。この場合は、測定位置を変位させて、さらなる繰り返し測定が必要となる。
以上のように、誤差信号振幅Aと球面収差補正部30の位置zとの相関関係の特性では、常温外の時にやや難点がある。
次に、判定ポイントである頂点が、第1の測定位置z1と第2の測定位置z2との間に存在しない状況でも、適正位置を決定できるようにする方法を検討する。ここでは、影響を与える原因要素である光反射率が高いときの特性と光反射率が低いときの特性を用いる。誤差振幅差分ΔAの計算方法について、通常であれば誤差振幅差分ΔAは単純な減算であるが、単純な減算であれば球面収差量が精度良く出てこない。なぜならば、誤差信号振幅Aは球面収差量だけでなく光ディスクの反射量やレーザパワー等にも依存するためである。
図12はフォーカス誤差信号FEの振幅Aと球面収差補正部30の位置zとの相関関係の特性について、光反射率の高い光ディスクの特性C10と反射率の低い光ディスクの特性C20を示す。ここで、反射率の高い光ディスクで第1の測定位置z1に移動した際に得られる第1の誤差信号振幅A1と第2の測定位置z2に移動した際に得られる第2の誤差信号振幅A2の誤差振幅差分ΔAをΔAa、反射率の低い光ディスクで第1の測定位置z1に移動した際に得られる第1の誤差信号振幅A3と第2の測定位置z2に移動した際に得られる第2の誤差信号振幅A4の誤差振幅差分ΔAをΔAbとすると、単純な減算で作る誤差振幅差分ΔAはそれぞれ次式で表される。
ΔAa=A1−A2……………(2)
ΔAb=A3−A4……………(3)
ここで、反射率の高い光ディスクの誤差振幅差分ΔAaは大きくなる。誤差振幅差分ΔAaが大きければ、前述した方法で球面収差補正部30が適正な位置ではないと判断できる(図11参照)。
しかし、反射率の低い光ディスクの誤差振幅差分ΔAbは小さく、前述した方法では適正位置と判断することになっている(図10参照)。しかし、実際は適正位置ではない。それにも関わらず適正な位置であると誤判断してしまう。
その誤判断は、誤差振幅差分ΔAをさらに正規化することにより防ぐことができる。具体的には、誤差振幅差分ΔAを全体的な反射率で除算してやればよい。全体的な反射率は、例えば光検出器5で検出する全光量でもよいし、フォーカスエラー振幅でもよい。ここでは一例として、フォーカスエラー振幅を用いた正規化を示す。
反射率の高い光ディスクの正規化した誤差振幅差分をΔna 、反射率の低い光ディスクの正規化した誤差振幅差分をΔNbとした場合、それぞれ次式で表される。
ΔNa=(A1−A2)/(A1+A2)……………(4)
ΔNb=(A3−A4)/(A3+A4)……………(5)
このように正規化することにより、ΔNaとΔNbはリニアリティ(直線性)が高く、球面収差量を精度良く表すことができる。
図13は球面収差補正部30の位置zと正規化した誤差振幅差分ΔNとの相関関係の特性を示す。誤差振幅差分ΔAを計算することは微分するのと等価である。フォーカス誤差信号FEの振幅Aと球面収差補正部30の位置zには2次曲線の関係が成り立つので、微分相当の正規化誤差振幅差分ΔNは1次の直線として表すことができる。正規化することにより、反射率の高い光ディスクの正規化誤差振幅差分ΔNの特性C30と反射率の低い光ディスクの正規化誤差振幅差分ΔNの特性C40との間には大きな差がなく、球面収差量を精度良く表せることが分かる。また、これらの直線の近似式C35の傾きmをあらかじめ求めておけば、正規化誤差振幅差分ΔNの量に応じて球面収差補正部30の適正位置を予測することができる。また、フォーカス動作に問題がないかを判断する閾値範囲THは、フォーカスエラーに問題が出ない程度の球面収差量に収まっているかどうかで値を決めればよい。
図14は、図10で示した常温での特性C5を正規化した誤差振幅差分ΔNに変換した特性C50と、図11で示した常温以外での特性C6を正規化した誤差振幅差分ΔNに変換した特性C60を表している。正規化誤差振幅差分ΔN1は図10で示した球面収差位置z0での第1の誤差信号振幅A1と第2の誤差信号振幅A2の誤差振幅差分(A1−A2)に対応するものであり、正規化誤差振幅差分ΔN2は図11で示した球面収差位置z0での第1の誤差信号振幅A3と第2の誤差信号振幅A4の誤差振幅差分(A3−A4)に対応するものである。図から分かるように温度の差は一次式の切片が大きく異なるが、傾きは大きくは異ならないことが分かる。特性C60は特性C50を平行移動したものにほぼ重なる。
まず、球面収差位置z0での正規化誤差振幅差分ΔNを取得する。常温であれば、正規化誤差振幅差分ΔN1が取得でき、閾値範囲TH内であるため、球面収差位置z0は適正位置であると判断できる。常温以外であった場合、例えば正規化誤差振幅差分ΔN2が取得できる。この場合、正規化誤差振幅差分ΔN2は閾値範囲TH外であるため、球面収差補正部30の補正が必要だと判断する。このとき、近似式の傾きmが分かっているため、正規化誤差振幅差分ΔNが0になる球面収差位置zpはどの程度離れているかを予測することができる。
予測する球面収差補正部30の位置をzp、誤差振幅差分ΔN2をDif、現在の球面収差補正部30の位置をz0、近似式の傾きをmとすると、球面収差位置zpを予測する式は次式で示される。
zp=z0+(Dif/m)……………(6)
予測した位置zpまで球面収差補正部30を移動することにより、適正位置に近づけることができる。ただし、近似式の傾きmはあくまで平均的な傾きであるため、実際に適正位置かどうかは、球面収差位置zpに到達した地点で、再度、正規化誤差振幅差分ΔNを測定する必要がある。再度測定した正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲TH内にあればその地点を適正位置として特定すればよいし、もし閾値範囲THを外れていれば再度近似式の傾きmより、適正な球面収差位置を予測して、移動を繰り返す。
図15は、近似式の傾きmよりも傾きがばらついた環境での正規化誤差振幅差分ΔNの特性C70を示す図である。前述した方法で正規化誤差振幅差分ΔNが0になる球面収差位置zを予測して、予測した距離移動してから正規化誤差振幅差分ΔN3を取得した場合、閾値範囲TH外となってしまうことがある。その場合、閾値範囲THを超えていてかつ前回の正規化誤差振幅差分ΔN2と正負符号が異なった場合は、球面収差位置z0と球面収差位置zpとの間に適正な球面収差位置があると判断できる。その場合、球面収差位置z0と球面収差位置zpとの中間点を適正な球面収差位置としてもよいし、球面収差位置z0と球面収差位置zpのそれぞれの正規化誤差振幅差分ΔN2,ΔN3から特性C70の一次近似式を求めて、前記求めた一次近似式が0になる位置を適正な球面収差位置としてもよい。
図16は制御装置10の全体構成を示すブロック図である。光ディスクDが装着されると、サーボ制御部11は、球面収差補正処理駆動出力部12にフォーカス誤差信号の第1の振幅A1を取得するための第1の位置への移動を指示する。球面収差補正処理駆動出力部12は、球面収差補正部30を実際に駆動させるための出力を行う。サーボ制御部11は図1の適正位置探索制御手段E4に対応し、球面収差補正処理駆動出力部12は球面収差補正部移動制御手段E1に対応する。出力後、フォーカスドライブ出力部24により対物レンズ1をR1方向に移動させ、光検出器5により検出された反射光量を入力したフォーカス誤差信号の振幅検出部13がフォーカス誤差信号FEの振幅A1を検出する。フォーカス誤差信号の振幅検出部13は図1のフォーカス誤差振幅取得手段E2に対応する。誤差振幅差分算出部14は、フォーカス誤差信号の振幅検出部13が検出した振幅量を参照し、記憶媒体15に一時保存する。誤差振幅差分算出部14は図1の誤差振幅差分算出手段E3および適正位置探索制御手段E4に対応する。
サーボ制御部11は、フォーカス誤差信号の第2の振幅A2を取得するための第2の位置に球面収差補正部30を移動させ、同様に第2の誤差信号振幅A2を計測する。誤差振幅差分算出部14は、記憶媒体15に一時保存したフォーカス誤差信号の第1の振幅A1と第2の振幅A2とから正規化誤差振幅差分ΔNを算出する。算出した第1の正規化誤差振幅差分ΔNを記憶媒体15に保存する。記録媒体16には、事前に求めておいた近似式の傾きmを保存する。サーボ制御部11は、誤差振幅差分算出部14から前記算出した第1の正規化誤差振幅差分ΔNを取得し、閾値範囲THを超えていないかを確認する。サーボ制御部11は図1の適正位置探索制御手段E4に対応する。閾値範囲THを超えていなければ、第1の位置と第2の位置の中間が適正な位置と判断できるので、球面収差補正部30を第1の位置と第2の位置の中間に移動して処理を完了する。
正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲THを超えていた場合は、記録媒体16から近似式の傾きmを取得し、球面収差補正部30の適正位置を予測し、球面収差補正処理駆動出力部12に予測した位置への移動を指示する。移動後、前述した手段でもう一度第2の正規化誤差振幅差分ΔNを取得し、記憶媒体15に保存し、第2の正規化誤差振幅差分ΔNが閾値範囲THを超えていないかを確認する。このように、閾値範囲THを下回るまで、正規化誤差振幅差分ΔNを求め続けていく。処理完了後、サーボ制御部11は、ピックアップ送り駆動出力部21、レーザ駆動出力部22、光ディスクモータ駆動出力部23、フォーカスドライブ出力部24、トラッキングドライブ出力部25を制御して、光ディスクDからデータを読み込む。
図17は本発明の実施例の球面収差補正適正位置探索装置における制御装置10の制御動作を示すフローチャートである。光ディスクDが装着されると、ステップS1からの動作が開始される。
まずステップS1において、球面収差補正部30を初期位置から+αの位置に移動する。
次いでステップS2において、フォーカス誤差信号FEの第1の振幅A1を測定する。
次いでステップS3において、球面収差補正部30を初期位置から−αの位置に移動する。
次いでステップS4において、フォーカス誤差信号FEの第2の振幅A2を測定する。
次いでステップS5において、ステップS2とステップS4それぞれで測定したフォーカス誤差信号の振幅A1,A2の差分である誤差振幅差分ΔAを算出し、さらに正規化を行って正規化誤差振幅差分ΔNを取得する。
次いでステップS6において、ステップS5にて算出した正規化誤差振幅差分ΔNが図14で示した閾値範囲TH内に収まっているかどうかを確認する。もし初期位置が球面収差補正部30の適正位置に近ければ、正規化誤差振幅差分ΔNは小さな値になるため、そのような場合は、ステップS7に進み、初期位置を球面収差補正部30の適正位置として採用する。
一方、ステップS6において、正規化誤差振幅差分ΔNが図14で示した閾値範囲TH外であった場合は、ステップS8に進み、今回初めて正規化誤差振幅差分ΔNを取得したかどうかを判断する。もし初めての取得だった場合は、ステップS9に進み、正規化誤差振幅差分ΔNにより数式(6)に基づき適正な初期位置zpを予測し、次いでステップS10で初期位置を更新する。
一方、もし初めてでなかった場合は、ステップS11に進み、前回の正規化誤差振幅差分ΔNと今回の正規化誤差振幅差分ΔNの正負符号が違うかどうかを判断する。正負符号とは、正規化誤差振幅差分ΔNが正か負かという情報である。もし正負符号が違っていれば適正な球面収差位置を通り越したことになるため、ステップS12に進み、前回の初期位置と今回の初期位置との間を適正な球面収差位置として採用する。
このように、温度センサがなくても最低2回の測定で球面収差補正部30の適正位置かどうかの判断が可能である。厳密な適正位置を判断することはできない。しかし、この調整は光ディスクから情報を読み取る前の、フォーカス動作を行っていない状態での調整を想定している。そのため、実際そのような状態では厳密な球面収差補正部30の適正位置は必要ではなく、フォーカス動作に問題がない程度に球面収差を補正できていればよい。つまり、適正位置から大きくずれていないかどうかが重要であるため、今回提案した技術はフォーカス動作を行っていない状態での調整に適正な手段となる。
本発明の技術は、球面収差補正部の2位置で得られるフォーカス誤差信号についての誤差振幅差分を用いることにより、球面収差補正部の補正上の適正位置を高精度に探索することを可能にするものであり、光ディスク再生装置または光ディスク記録再生装置における球面収差補正適正位置探索装置として有用である。
D 光ディスク
E0 球面収差補正部
E1 球面収差補正部移動制御手段
E2 フォーカス誤差振幅取得手段
E3 誤差振幅差分算出手段
E4 適正位置探索制御手段
E5 誤差振幅差分正規化手段
E6 関係性保持手段
E7 適正位置推定手段
E8 次移動範囲決定手段
1 対物レンズ
2 レーザダイオード(光源)
5 光検出器
7 球面収差補正レンズ送り機構
10 制御装置

Claims (10)

  1. 球面収差補正部の移動を制御するための球面収差補正部移動制御手段と、
    フォーカス誤差信号の振幅を取得するためのフォーカス誤差振幅取得手段と、
    前記球面収差補正部の移動範囲内の異なる位置において前記フォーカス誤差振幅取得手段で取得したフォーカス誤差信号の振幅の差分である誤差振幅差分を求めるための誤差振幅差分算出手段と、
    前記球面収差補正部移動制御手段と前記フォーカス誤差振幅取得手段と前記誤差振幅差分算出手段を統括制御する適正位置探索制御手段と
    前記誤差振幅差分の量に対する適正な前記球面収差補正部の位置の関係性をあらかじめ保持しておく関係性保持手段と、
    前記関係性保持手段における関係性を用いて演算を行って、前記球面収差補正部の適正位置を推定し、得られた推定の適正位置の情報を前記適正位置探索制御手段に与える適正位置推定手段とを備え、
    前記適正位置探索制御手段は、前記適正位置推定手段による推定の適正位置に基づいて前記球面収差補正部の適正位置を確定するものとして構成されている球面収差補正適正位置探索装置。
  2. 前記適正位置探索制御手段は、
    まず、前記球面収差補正部移動制御手段を制御して前記球面収差補正部を第1の測定位置へ移動させ、
    次いで、前記フォーカス誤差振幅取得手段を制御して前記球面収差補正部の前記第1の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅を取得させ、
    次いで、前記球面収差補正部移動制御手段を制御して前記球面収差補正部を第2の測定位置へ移動させ、
    次いで、前記フォーカス誤差振幅取得手段を制御して前記球面収差補正部の前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅を取得させ、
    さらに、前記誤差振幅差分算出手段を制御して演算によって前記第1の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅と前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅との差分である誤差振幅差分を算出させ、
    得られた前記誤差振幅差分が規定の閾値範囲内のものか否かを判定し、
    得られた前記誤差振幅差分が閾値範囲外のものであれば、普通の前記誤差振幅差分の量に対する適正な前記球面収差補正部の位置の関係性をあらかじめ用意しておき、
    前記の関係性を用いて演算を行って、前記球面収差補正部の適正位置を推定し、前記球面収差補正部の適正位置に基いて前記第1の測定位置または前記第2の測定位置の少なくともいずれか一方を変位させるように前記球面収差補正部移動制御手段を制御し、その上で上記の処理を繰り返し、
    得られた前記誤差振幅差分が閾値範囲内のものとなれば、現在の第1の測定位置または第2の測定位置またはその中間位置を前記球面収差補正部の適正位置と確定するように構成されている請求項1に記載の球面収差補正適正位置探索装置。
  3. さらに、前記誤差振幅差分を正規化して正規化誤差振幅差分を生成する誤差振幅差分正規化手段を有し、
    前記適正位置探索制御手段は、前記誤差振幅差分正規化手段による正規化誤差振幅差分に基づいて前記球面収差補正部の適正位置を確定するものとして構成されている請求項1または請求項2に記載の球面収差補正適正位置探索装置。
  4. 前記適正位置探索制御手段は、
    まず、前記球面収差補正部移動制御手段を制御して前記球面収差補正部を前記第1の測定位置へ移動させ、
    次いで、前記フォーカス誤差振幅取得手段を制御して前記球面収差補正部の前記第1の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅を取得させ、
    次いで、前記球面収差補正部移動制御手段を制御して前記球面収差補正部を前記第2の測定位置へ移動させ、
    次いで、前記フォーカス誤差振幅取得手段を制御して前記球面収差補正部の前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅を取得させ、
    さらに、前記誤差振幅差分算出手段を制御して演算によって前記第1の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅と前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅との差分である前記誤差振幅差分を算出させ、
    さらに、前記誤差振幅差分正規化手段により前記誤差振幅差分を正規化して得られた正規化誤差振幅差分が規定の閾値範囲内のものか否かを判定し、
    得られた前記正規化誤差振幅差分が閾値範囲外のものであれば前記第1の測定位置または前記第2の測定位置の少なくともいずれか一方を変位させるように前記球面収差補正部移動制御手段を制御し、その上で上記の処理を繰り返し、
    得られた前記正規化誤差振幅差分が閾値範囲内のものとなれば、前記第1の測定位置または前記第2の測定位置またはその中間位置を前記球面収差補正部の適正位置と確定するものとして構成されている請求項3に記載の球面収差補正適正位置探索装置。
  5. さらに、前記適正位置推定手段によって求められた推定の適正位置の情報に基づいて次の誤差振幅差分を求めるための前記球面収差補正部の次の移動範囲を決める次移動範囲決定手段を備え、
    前記適正位置探索制御手段は、前記誤差振幅差分算出手段または前記誤差振幅差分正規化手段からの前回の誤差振幅差分の正負符号と今回の誤差振幅差分の正負符号を比較し、互いに相違する場合に新たな前記球面収差補正部の次の移動範囲内に前記球面収差補正部の適正な位置があると判断するように構成されている請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の球面収差補正適正位置探索装置。
  6. 球面収差補正部を第1の測定位置へ移動させるステップと、
    次いで前記球面収差補正部の前記第1の測定位置でフォーカス誤差信号の振幅を取得するステップと、
    次いで前記球面収差補正部を第2の測定位置へ移動させるステップと、
    次いで前記球面収差補正部の前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅を取得するステップと、
    次いで演算によって前記第1の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅と前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅との差分である誤差振幅差分を算出するステップと、
    得られた前記誤差振幅差分が閾値範囲内のものか否かを判定するステップと、
    普通の前記誤差振幅差分の量に対する適正な前記球面収差補正部の位置の関係性をあらかじめ用意しておき、
    前記誤差振幅差分が規定の閾値範囲内のものか否かを判定するステップにおいて、前記誤差振幅差分が規定の閾値範囲外にあるときに、前記の関係性を用いて演算を行って、前記球面収差補正部の適正位置を推定するステップと、
    前記球面収差補正部の適正位置を推定するステップの結果に基づいて前記第1の測定位置または前記第2の測定位置の少なくともいずれか一方を変位させ、その上で上記の処理を繰り返しへ回帰するステップと、
    得られた前記誤差振幅差分が閾値範囲内のものとなれば、前記第1の測定位置または前記第2の測定位置またはその中間位置を前記球面収差補正部の適正位置と確定するステップとを含む球面収差補正適正位置探索方法。
  7. 球面収差補正部を第1の測定位置へ移動させるステップと、
    次いで前記球面収差補正部の前記第1の測定位置でフォーカス誤差信号の振幅を取得するステップと、
    次いで前記球面収差補正部を第2の測定位置へ移動させるステップと、
    次いで前記球面収差補正部の前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅を取得するステップと、
    次いで演算によって前記第1の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅と前記第2の測定位置でのフォーカス誤差信号の振幅との差分である誤差振幅差分を算出するステップと、
    前記誤差振幅差分を正規化して正規化誤差振幅差分を得るステップと、
    前記正規化誤差振幅差分が閾値範囲内のものか否かを判定するステップと、
    普通の前記正規化誤差振幅差分の量に対する適正な前記球面収差補正部の位置の関係性をあらかじめ用意しておき、
    前記正規化誤差振幅差分が規定の閾値範囲内のものか否かを判定するステップにおいて、前記正規化誤差振幅差分が規定の閾値範囲外にあるときに、前記の関係性を用いて演算を行って、前記球面収差補正部の適正位置を推定するステップと、
    得られた前記正規化誤差振幅差分が閾値範囲外のものであれば、前記球面収差補正部の適正位置を推定するステップの結果に基づいて前記第1の測定位置または前記第2の測定位置の少なくともいずれか一方を変位させ、その上で上記の処理を繰り返しへ回帰するステップと、
    得られた前記正規化誤差振幅差分が閾値範囲内のものとなれば、前記第1の測定位置または前記第2の測定位置またはその中間位置を前記球面収差補正部の適正位置と確定するステップとを含む球面収差補正適正位置探索方法。
  8. さらに、
    前記誤差振幅差分が規定の閾値範囲外にあるときに、求められた推定の適正位置の情報に基づいて次の誤差振幅差分を求めるための前記球面収差補正部の次の移動範囲を決めるステップと、
    前回の前記誤差振幅差分の正負符号と今回の前記誤差振幅差分の正負符号を比較し、互いに相違する場合に新たな前記球面収差補正部の移動範囲内に前記球面収差補正部の適正な位置があると判断するステップとを含む請求項6または請求項7に記載の球面収差補正適正位置探索方法。
  9. 光ディスクにレーザを照射するための光源と、
    前記光源から照射されたレーザを集光するための対物レンズと、
    前記光源と前記対物レンズの間で前記対物レンズに対して接近・離間可能に配置された球面収差補正部と、
    前記対物レンズを介して、前記光源から照射されたレーザの前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、
    請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の球面収差補正適正位置探索装置とを備えた光ディスク再生装置。
  10. 光ディスクにレーザを照射するための光源と、
    前記光源から照射されたレーザを集光するための対物レンズと、
    前記光源と前記対物レンズの間で前記対物レンズに対して接近・離間可能に配置された球面収差補正部と、
    前記対物レンズを介して、前記光源から照射されたレーザの前記光ディスクからの反射光を受光する光検出器と、
    請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の球面収差補正適正位置探索装置とを備えた光ディスク記録再生装置。
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