JP5612891B2 - 物体の少なくとも部分的に反射する表面を光学的に検査するための方法および装置 - Google Patents

物体の少なくとも部分的に反射する表面を光学的に検査するための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、物体の少なくとも部分的に反射する表面を光学的に検査するための方法において、
空間的な第1周期を有する少なくとも一つの空間的な第1強度分布を形成する、多数の明るい領域および暗い領域を有するパターンを準備するステップと、
第1強度分布が表面にあたるように、表面を有する物体をパターンに対して相対的に位置決めするステップと、
表面に対して相対的に所定の変位距離だけ第1強度分布を変位し、前記表面が、変位距離に沿って、第1強度分布に対して相対的な異なる多数の位置をとるようにするステップと、
光強度を検出する少なくとも1つの画像センサにより多数の画像を撮影し、これらの画像により、表面を第1強度分布と共に異なる位置で示すステップと、
画像に関係して表面特性を決定するステップと
を有する方法に関する。
さらに本発明は、物体の少なくとも部分的に反射する表面を光学的に検査するための装置において、
空間的な第1周期を有する空間的な第1強度分布を形成する、多数の明るい領域および暗い領域を有するパターンと、
第1強度分布が表面にあたるように、表面を有する物体をパターンに対して相対的に位置決めするための収容部と、
表面に対して相対的に所定の変位距離だけ第1強度分布を変位し、前記表面が、変位距離に沿って、第1強度分布に対して相対的な異なる多数の位置をとるようにする制御ユニットと、
光強度を検出する少なくとも1つの画像センサにより多数の画像を撮影し、画像により、表面を第1強度分布と共に異なる位置で示すための少なくとも1つの撮像ユニットと、
画像に関係して表面特性を決定するための評価ユニットと
を有する装置に関する。
このような方法およびこのような装置は、例えば国際公開第2009/007130号(特許文献1)により公知である。
製品を工業生産する場合、近年では製品の品質がますます重要となっている。一方では設計された安定性のある生産プロセスによって高品質を達成することができる。他方では、製品の品質パラメータをできるだけ信頼性良く完全に制御し、品質的な欠陥を早期に検出する必要がある。多くの場合、表面の品質は製品特性の重要な部分である。この場合、装飾を施す表面、例えば自動車における塗装面、または技術的な表面、例えば、微細加工した金属ピストンの表面または支承部が問題となる。
このような表面を自動的に検査するための多数の提案および概念が既に存在する。偏向測定法は、少なくとも部分的に反射する表面に対して多大に成果が見込まれる概念であり、明るい領域と暗い領域とを有するパターンを検査表面にわたって観察する。パターンは表面に対して相対的に変位される。観察領域が反射により受ける変化に基づいて反射表面を光学的に検査することが可能である。例えば、表面箇所の局所的な傾斜を、パターンの相対位置が異なる少なくとも3つの画像から測定することができる。次いで局所的な傾斜に基づいて、ひっかき傷、凸部、凹部、孔およびその他の寸法上の欠陥を検出することができる。表面の輝度および散乱特性を偏向測定法によって決定することができる。
冒頭に挙げた特許文献1は、物体の少なくとも部分的に反射する表面を光学的に検査するための装置および方法について記載しており、この場合、偏向測定法によって表面を検査する。特許文献1に開示した偏向測定評価についての詳細な記載内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。公知の装置はトンネルを有し、トンネルの内壁にストライプパターンが設けられおり、ストライプパターンは正弦状の強度分布を形成している。検査表面を有する物体、この場合、自動車がトンネルを通過させられる。その間に複数のカメラにより検査表面を検出する。パターンに対する表面の相対移動により、強度分布はカメラの視界から表面に移動する。この方法を実施した場合、パターンに対して相対的な少なくとも4つの異なる位置でそれぞれの検査表面箇所を撮影すると有利であり、この場合、少なくとも4つの異なる位置は、強度分布のちょうど1つの周期をカバーする。
検査の精度は強度分布の精度に関係している。パターンの実際の強度分布が、画像の評価の基礎をなす理想的な強度分布とは異なる場合、表面特性の決定時に不正確さが生じる。特に簡単な検査が理想的な正弦状の強度特性により可能となる。できるだけ理想的な正弦状の強度分布の準備は、当然ながら著しい手間を要し、コスト高となる。少なくとも部分的に連続的に強度が変化する他の強度分布についても同じことがいえる。
国際公開第2009/007130号パンフレット
このような技術を背景とした本発明の課題は、検査時のパターンの精度を安価な方法で改善するための代替的な方法および代替的な装置を提案することである。この場合、方法および装置はできるだけ普遍的に使用可能であることが望ましい。
この課題は、本発明の一実施態様によれば、冒頭で述べた形式の方法において、少なくとも1つの画像の撮影時に第1強度分布の光強度を所定の特性曲線によって変化させることにより解決される。
本発明の別の一実施態様によれば、この課題は、冒頭で述べた形式の装置において、少なくとも1つの画像の撮影時に第1強度分布の強度を所定の特性曲線によって変化させる調節装置によって解決される。
新規の方法および新規の装置は、評価に使用する画像の撮影時に、すなわち、撮像ユニットの画像センサが露光される間に(すなわち露光時間の間に)第1強度分布の光強度を変化させる。換言すれば、撮像時に光強度を変化させることにより画像センサに到達する光線を変調することができる。以下にさらに詳細に説明する一実施例では、例えば露光時間の間にパターン領域の基本光度を変化させる。このことは、対応した画像内の強度分布の結像に影響を及ぼす。撮像時の光強度の変更はフィルタ処理をもたらす。フィルタ処理のパラメータは所定の特性曲線に関係している。この特性曲線は、撮像時に光強度が経時的にどのように変化するかを記述している。フィルタ処理は、特に撮像中、すなわち露光時間中に画像内容が変化する画像領域に影響を及ぼす。特性曲線により、露光時間にわたって、対応領域の変化は撮影した画像に同等に取り込まれるのではなく、露光時間の間に重み付けされる。フィルタ処理または変調は、撮像ユニットの視界から見た表面における強度分布の「外観」を変更し、それ故、知的な、幾分仮想的な方法で強度分布の質を最適化することが可能となる。以下に示すように、光強度の適宜な変更により、適度に正弦状の強度分布を有するパターンまたは全く正弦状ではない強度分布を有するパターンからほぼ理想的な正弦状の強度分布を生成することが可能となり、この場合、特性曲線は、低域フィルタ処理が生じるように選択される。この実施例では、黒いストライプと白いストライプとを有するパターン、すなわち、矩形の強度分布を有するパターンからほぼ理想的な正弦状の配列を生成することができる。
新規の方法および新規の装置の利点は、所望の強度分布の質および形状に対する要求が少なく、容易に作製可能な単純なパターンを使用することができ、この場合、撮影した画像内の「可視的な」強度分布を、光強度を変化させることにより改善する。改善された強度変化は、表面検査時のより高い測定精度を可能にする。なぜなら、画像評価は、使用する強度分布の理想的な数学的モデルに基づいているからである。理想的な数学的モデルからなのいかなる逸脱も測定精度低下をもたらす。光強度の変化は、経済的で、比較的簡単に、極めて正確に行うことができるので、新規の方法および新規の装置の使用により、手間をかけてできるだけ理想的なパターンを作製した場合に比べて経済的および測定技術的な利点が生じる。
従って、上記課題は完全に解決される。
本発明の好ましい構成では、広範囲に台形状の特性曲線によって光強度を変化させる。
この構成では、特性曲線、ひいては光強度の変化は、少なくともほぼ台形状に経過する。すなわち、光強度は露光時間の開始時にはほぼ線形に増大し、次いで露光時間の所定部分ではほぼ一定に最大値にとどまる。露光時間の終了前に、特性曲線は再びほぼ線形に最大値から初期値に減少する。初期値としては、画像センサにあたる光強度をゼロに減じる値を設定することもできる。好ましくは、最大値は、最大限に得られる光強度を利用した値、または最大限に得られる光強度を不必要に低減しない値に規定される。台形状の特性曲線により、画像センサに上昇する側面と下降する側面とを有する光傾斜をもたらす。このような特性曲線により、効率的な低域フィルタ処理を極めて簡単に行うことができ、これにより、「劣悪な」正弦分布から「良好な」正弦分布を生成することが可能となることが示された。台形状の構成も可能である。さらに、例えばドーム状またはガウス曲線状の光傾斜も考えられる。この場合、光傾斜のフーリエ変換値が実質的に低域を示すことは有意義である。
本発明の別の構成では、露光時間中に画像センサの前で絞りを変化させることにより光強度を変化させる。
一般に、撮像ユニットは調整可能な絞りを有し、絞りは、撮像前に被写界深度および露光時間を調整するために変更される。通常は、絞りは撮像中には調整しない。しかしながら、この構成では、撮像時、すなわち、撮像ユニットのシャッターの開放時に絞りを調整することによって所定の特性曲線が生じる。絞りの利用は、提供されている「ハードウェア」を使用するという利点を有する。従って、本発明による光強度の変更は、極めて安価に行うことができる。
本発明の別の構成では、画像センサの前の可変吸収フィルタによって露光時間中に光強度を変化させる。
この構成では、画像センサにあたる光強度を吸収により変化させることができる付加的な光学素子を画像センサの前に配置する。吸収フィルタの使用は、個々の光周波数を意図的に除去する可能性を提供する。特に吸収フィルタを電気的に可変の吸収フィルタとして構成することにより、特性曲線を自動的に実施することが可能となる。さらに吸収フィルタは、異なる色の部分パターンを有するパターンを使用した場合、吸収フィルタで直接に色分離を行うことができるという利点をもたらす。
本発明の別の構成では、検査表面の領域に光源が配置されており、露光時間中に光源の光度を変化させることにより光強度を変化させる。
この構成では、特に簡単かつ安価に光強度を変化させる。なぜなら、一般に偏向測定法では光源が既に提供されているからである。ここでは光源の光度が制御される。光源は多数の個別の光源からなっていてもよい。これらの光源の光度は、光強度を変化させるために一緒に、同方向に制御される。このことは、適宜な制御を極めて簡単かつ安価に実施できるという利点を有する。一実施例では、所定の特性曲線を形成するストロボスコープ式光源を使用することも可能である。この場合、100Hzの発光材料管の使用が可能であり、発光材料管の明滅を利用する。露光時間をストロボスコープ式光源に同期させることにより、有効光度を極めて効率的に変化させることができる。
本発明の別の構成では、個々の画像の露光時間中に光強度を変化させる。
この構成では、評価のために使用したそれぞれの画像における光強度を同じ特性曲線によって変化させる。一般にここでは基礎値で始まり、再び基礎値で終わる特性曲線が有利である。このようにして、特性曲線の周期的な連続を極めて簡単に作り出すことができる。この構成は、新規の方法の簡単な自動化をもたらす。これにより、同時に極めて素早く連続して撮像を行う。同様の変化の別の利点は、変位距離内における複数の画像の比較可能性が生じることである。しかしながら、異なる変位距離で生じた画像の比較可能性も生じる。このようにして、例えばシステマティックな測定エラーを簡単に検出し、補正することができる。
別の構成では、強度分布方向に強度分布を相対移動させた少なくとも1つの画像で第1強度分布を撮影する。
この構成では、露光時間中に強度分布の周期における明確な一部分だけ、強度分布が撮像ユニットに対して相対的に移動するように、露光時間を選択する。これにより、強度分布は露光時間中の相対移動に基づき画像上で変位されるので、不正確な移動をもたらす。その結果生じる強度分布の変化を特性曲線によって付加的に重み付けする。これにより、不正確さ、例えば移動方向における強度分布の非連続的な箇所を平滑化することが可能となる。また光強度の時間的な変化と共に、準備した実際の強度分布と理想的な強度分布との偏差を極めて意図的に低減、変更または完全に除去することさえもできる。換言すれば、特性曲線によって、画像の経時的なフィルタ処理を行う。また、移動、および不正確な移動に基づき、強度分布の場所にわたって画像のフィルタ処理を行う。数学的に見て、ここでは画像で検出したそれぞれの場所における露光時間にわたる強度分布の変化によって特性曲線の畳み込みが行われる。
このようにして、例えば階段状の(理想的ではない)正弦分布から、極めて良好な連続的な正弦分布を生成することができる。結果として生じた強度分布の最適化は、表面検査時に特に高い精度をもたらす。特にこのような構成により、矩形パターン、すなわち矩形関数を示す周期的な強度分布から実際に正確に正弦状の強度分布が生成される。矩形の強度分布で使用した場合、極めて簡単なパターン作製が可能となる。パターンは、個々の強度分布において2色または重畳した2つの強度分布では3色で簡単に実施することができる。さらに印刷技術的な方法を用いて極めて簡単かつ経済的に作製することができる、強度分布に対して直交する明確に境界をなすエッジ(ストライプエッジ)が生じる。さらに互いに異なる矩形ストライプを使用することによって画像に手間のかかる複雑な強度分布を生成することも可能である。これらの強度分布は、パルス位相変調のように連続して配置することができ、これにより、所望の複雑なパターンが特性曲線の使用により画像に仮想的に生じる。
物体の移動に関係してパターンに対して相対的に光強度の変化を制御し、この場合にパターン、ひいてはパターンに関連した補助パターンを空間的にサンプリングすることより光強度のための制御信号を生成することは特に有利である。制御信号を生成するための特に有利な例は、並行して同時に出願した出願人の特許出願明細書に記載されている。
別の構成では、撮像時の有効露光時間を変位距離の拡大により延長する。
この構成では、撮像時の有効露光時間を延長し、検査すべき表面箇所を、パターンを用いて何重にも撮影し、この場合に強度分布の周期性を利用する。複数の周期にわたって分布させて画像を撮影し、これにより、個々の周期を比較的少ない画像数によりサンプリングする。続いて画像を仕分けするか、または組み合わせることにより、サンプリング率を事実上高めることが可能である。このために、第1周期に続く周期に撮影した画像を第1周期で撮影した画像とみなす。従って、全ての周期にわたる画像を第1周期にわたる画像に統合することができる。このために画像を仕分けするか、または組み合わせ、これにより、画像は、進行する位相位置において強度分布の1つの周期を次々にカバーする。換言すれば、露光時間が仮想的に重畳され、これにより、高い有効露光時間にもかかわらず見かけ上は画像の密な連続をもたらすことができるように画像を仕分けする。より長い有効露光時間により、より大きい値範囲内で特性極性を変化させることが可能となる。画像の比較可能性については、一定の有効露光時間が有利である。
別の構成では、変位距離は第1強度分布の周期の整数倍である。
この構成では、変位距離は強度分布の周期の2倍、3倍またはn倍であり、nは整数である。この構成により、有効露光時間を延長するために複数の画像を極めて簡単に重畳させることが可能となる。重畳した複数の強度分布を同時に使用する場合、変位距離は、全ての設けられた周期の整数倍とすると有利である。これにより、全ての強度分布のために上記利点が生じる。
別の構成では、パターンは受動的なパターンである。
この構成において受動的なパターンとは、不動(不変)であり、概して自己発光しないパターンである。受動的なパターンは、例えば担体に印刷するか、描くか、エッチングするか、または接着してもよい。受動的なパターンは、極めて簡単かつ安価に準備することができる。もちろん、同じ質および再生可能性で受動的なパターンにより正確に正弦状の経過を準備することは不可能ではなくても困難である。受動的なパターンによる新たなフィルタ処理を組み合わせることにより、極めて安価な作製と結びついた極めて高いパターン品質が可能となる。
原則的には、局所的に固定したパターンまたは空間的に可動なパターンを使用することもできる。固定したパターンを使用した場合、有利には固定したパターンに対して相対的に検査表面を移動させる。従って、所定の変位距離だけ第1強度分布を表面に対して相対的に変位させる。可動パターンと可動表面との組み合わせも考えられ、この場合、表面とパターンとの間の相対移動は、パターンの移動と表面の移動との重畳により生じる。偏向測定式の表面検査において重要なのは、結局のところ表面とパターンとの間の相対移動のみである。
上述した特徴およびさらに後述する特徴はそれぞれに説明した組み合わせのみならず、本発明の請求の範囲から離れることなしに他の組み合わせで、または単独で用いることもできることは自明である。
本発明の実施例を図示し、以下に詳細に説明する。
物体の少なくとも部分的に反射する表面を光学的に検査するための方法および装置において、検査時のパターンの精度を安価な方法で改善するための代替的な方法および代替的な装置が得られる。
本発明の装置の実施例の概略的な側面図である。 図1に示した装置の上面図である。 図1に示した装置における表面の光学的検査時の側面図である。 本発明の装置の別の実施例の概略図である。 (a)は矩形の強度分布を示すグラフであり、(b)は連続した複数の露光時間を示すグラフであり、(c)は台形状の仮想強度分布を示すグラフである。 (a)は図5(a)の矩形の強度分布を示すグラフであり、(b)は露光時間および周期的な特性曲線を示すグラフであり、(c)は正弦状の仮想強度分布を示すグラフである。 台形の特性曲線を示すグラフである。 周波数領域でフーリエ変換した強度分布およびフィルタ特性曲線を示すグラフである。 図8のフーリエ変換した強度分布および周波数領域のフィルタ特性曲線の別の実施例を示すグラフである。 図8のフーリエ変換した強度分布および周波数領域のフィルタ特性曲線の別の実施例を示すグラフである。 2つの矩形の強度分布から特性曲線を用いて生成した2つの正弦状の強度分布を示すグラフである。 本発明のフローチャートである。
図1、図2、図3および図4には、全体に符号10を付す本発明の装置が示されている。
図1は装置10の側面図を示す。この装置10はベースプレート12を有し、ベースプレート12には保持部14および16が配置されている。保持部16は駆動部を有し、ライン18によって制御・評価ユニット20に接続している。図1は部分的に断面した側面図を示しており、従って、それぞれ2つの保持部14および16のうちの一方のみが示されている。保持部14および16は、長手方向軸線24を有する管素子22を支持している。長手方向軸線24はベースプレート12に対して平行に配向されている。保持部14および16は、管素子22を外周面で支持している。この支持は、ここでは管素子22が長手方向軸線24を中心として回転できるように実施されている。この場合、管素子22の内周面に薄膜26が配置されている。薄膜26は、パターン28のための担体としての役割を果たす。パターン28は、暗い領域30と明るい領域32とを有している。交互するこれらの領域30,32は、互いに横方向に配置したそれぞれ所定の周期を有する2つの周期的な強度分布34,36を形成している。一実施例では、明るい領域30および暗い領域32は、矩形の強度分布34,36を有するパターン28を形成している。領域30,32は、ここではそれぞれ相互に階段状に隣接している。他の実施例では、強度分布は、ほぼ正弦状、鋸歯状または広範囲に連続的な他の移行部をもって形成されていてもよい。特に台形状の強度分布も可能である。パターン28は、ここでは相互に直行して交差する2つのストライプ群により生じる。ストライプ群が交差する角度は自由に選択することができる。相互に平行に延在し、従って交差しない複数のストライプパターン群を使用することも可能である。それぞれのストライプ群は、相互に平行に配置したパターンを有し、これらのパターンは、ストライプ群の内部でそれぞれ同じストライプ幅を有し、相互に等しい間隔を有している。ストライプ群は、相互に異なったストライプ幅を有していてもよい。ストライプ群に対して横断方向に、第1強度分布34と第2強度分布36とが生じ、これら2つの強度分布34,36はここでは異なったストライプ幅に基づき異なった周期を有している。光学的検査のために、画像センサ40を有するカメラ38の形態の撮像ユニットを用いる。カメラ38は、ライン44によって制御・評価ユニット20に接続している。制御・評価ユニット20は、カメラ38の画像を偏向測定式に評価し、これにより物体の表面欠陥を検出するために形成されている。
さらに装置10は、物体50を配置する収容部48を有している。物体50は検査表面52を有している。収容部48の下方には光源54が配置されている。さらに管素子22の上方には、代替的または付加的な光源54′が示されている。この光源54′は、管素子22の透光性の材料と共に管素子22の内部に照明をもたらす。収容部48を矢印58の方向に移動し、物体52を管素子22の内部に搬送することができる。
カメラ38の前方、従って結像経路における画像センサ40の前方に吸収フィルタ42が示されている。吸収フィルタ42は、通過する光を吸収することができる。吸収フィルタ42は、ライン46によって、吸収光量を調節する制御・評価ユニット20に接続している。この実施例では、吸収フィルタは、画像センサに到達する第1強度分布の光強度を、特性曲線をもって変化させるための役割を果たす。吸収フィルタ42に対して代替的または付加的に、光強度の変化させるための他の調節装置として可変絞りを使用することもできる
光源54は、ライン56を介して制御・評価ユニット20に接続されている。代替的または付加的な光源54′もここでは破線で示したライン56′を介して制御・評価ユニット20に接続されている。この実施例では、制御・評価ユニット20は、光源54,54′の光度を変化させ、このようにして、露光時間の間に画像センサに生じる光強度を変化させることができる。
図2は、図1に示した装置10の上面図を示す。代替的なライン56′は簡略化のために図示していない。保持部16は、管素子22の外周面に当接し、管素子22を回転させる駆動ローラ60を有している。保持素子14は、管素子22を外周面で支持する支承ローラ62を有している。駆動ローラ60は保持部16で、支承ローラ62は保持部14で、それぞれ回転可能に支承されている。
図3は、図1および図2に示した装置10における表面52の光学的検査時の側面図を示す。光学的検査のために、収容部48は物体50と共に管素子22の内部へ移動された。表面52の検査時に、管素子22は長手方向軸線24を中心として回転し、これにより、薄膜26を移動させる。回転により、第1強度分布34と第2強度分布36とは表面52に対してずらされる。
制御・評価ユニット20は、管素子22が長手方向軸線24を中心として回転するように保持部16の駆動装置を制御する。十分な照明により表面52を検査することを可能にするために、光源54および/または光源54′は、光円錐体64を形成するようにスイッチオンされ、光円錐体は、明るい領域32における反射によって管素子22の内部に分配される。管素子22を中心として光源54′を環状に配置することも可能である。
表面52を検査するために撮像ユニット38により複数の画像を次々に撮影し、この場合に強度分布34および36はそれぞれ表面52に対して異なる位置に位置している。表面52の検査は、検査表面52を含む撮影範囲66で行う。撮影範囲66で完全に検出することができない表面は、複数の作業段階で少しずつ検査することができる。カメラ38により撮影した画像は、後処理、さらなる加工および評価を行うために制御・評価ユニット20に伝達される。
画像センサ40により検出した光強度は様々な形式で変化させることができる。1つの可能性は、所望の特性曲線が得られるように吸収フィルタ42の特性を変化させることである。代替的または付加的に絞りを用いて変更を行うこともできる。別の可能性は、光源54および/または光源54′の光度を制御・評価ユニット20によって変化させることである。多数の光源54,54′がある場合、全ての光源の光度を一緒に、または同じ方向に変化させた場合、有利である。
パターン28の現在位置を制御・評価ユニット20によって規則的に検出した場合、さらに有利である。現在位置に基づいて、パターン28の移動と同期的に特性曲線を生成することが可能である。さらに、撮像、特に露光時間の開始と終了をパターン28の現在位置に関連して制御することができる。
図4は本発明の装置の別の実施例を示す。図4の実施例は、収容部48として搬送ベルトを使用していることにより図1の実施例とは異なる。この場合、光源54はベースプレート12に対して定置に搬送ベルトに固定されている。これにより、光源54は、回転する管素子22の内部で常に同じ空間位置に位置し、制御・評価ユニット20により変更を除いては、一定の照明が得られる。収容部48として搬送ベルトを使用することにより、多数の物体50を素早く検査できるという利点が得られる。さらにこの実施例は、既存の生産ラインへの装置10の極めて簡単な組込を可能にする。
図5(a)は、時間を表すx軸と、表面52における強度を表すy軸とを有するグラフを示す。グラフは、第1の矩形の強度分布68を示す。この強度分布68は、正規化値1の周期長さを有する。強度分布は、x軸に沿って変位距離69だけ変位される。変位距離69は、第1強度分布68の第1周期70と第2周期71とを含む。強度分布68は一定速度で変位され、ここでは例示的に時間72の間に表面52の規定された箇所で、カメラ38によって1ピクセルの解像度で撮影される。図面は、時間的に時間72の中央に位置する移動中の時点を示す。
図5(b)は、図5(a)のx軸とカメラ38の状態を表すy軸とを有するグラフを示す。状態が値0を有する場合、カメラ38のシャッターは閉じられている。画像センサは露光されない。y軸の値が1である場合、カメラ38のシャッター38は開かれており、画像が撮影される。グラフには、露光時間74が示されている。基準時点0の露光時間74は、時間72に対応しており、カメラのシャッターはこの時間72の始まりに開放され、この時間72の終わりに閉じられる。
図5(c)は、図5(a)のx軸を有するグラフを示し、図5(c)のy軸は、撮影される画像内の強度を示す。グラフには複数の支点76が示されている。時点0の支点76の値は、カメラ38が露光時間74、ひいては時間72の間に関数に基づき強度分布68の対応領域わたって積分することにより得られる。同じように、強度分布68の対応領域に関連してそれぞれの露光時間74から別の支点76が生じる。支点76は曲線78を規定する。曲線78は、ここでは台形状に経過し、周期的であり、これはカメラ37による積分に起因する。ここでは、曲線78は個々のカメラ画素について示している。画像を撮影するための多数の画素配置により露光時間74に画像が生じ、この画像は、内容として場所に関する周期的な台形状の仮想の強度分布78を示す。図5(b)に示すように時間的に連続した画像の撮影により、台形状の仮想の強度分布78の移動を示す画像が生じる。
図6(a)は、強度分布68、変位距離69ならびに第1周期70および第2周期71を有する図5(a)によるグラフを示す。グラフには、時間72に比べて著しく大きく選択された時間80が表示されている。
図6(b)は、図6(a)のx座標と光強度に関するy座標とを有するグラフを示す。グラフには、周期的な台形状の光傾斜82が示されている。時間80は光傾斜82の個々の台形に対応している。露光時間74は時間80に等しく選択されている。従って、長い露光時間74の間に、カメラは光傾斜82の完全な台形、さらに図5(a)に示した場合よりも本質的により大きい強度分布68の領域を撮影する。露光時間74の選択は、特性曲線82の周期性とは無関係に行うこともでき、これにより、有効特性曲線を付加的に変化させることができる。さらに図6(b)には、光傾斜82を矢印84に沿って変位することによって光傾斜82から生成できる、変位した光傾斜82′が示されている。
図6(c)は、図5(c)のx軸とy軸とを有するグラフを示す。グラフには、2つの周期70および71にわたって分配された複数の支点86が示されている。時点0の支点86における値は、光傾斜82に関連して露光時間74にわたる積分から得られる。強度分布68の領域を時間80内で積分し、強度分布68の個々の値を光傾斜によって重み付けする。対応して全ての支点86についてこの処理を行う。多数の支点86から正弦状の曲線88が生じる。数学的に見て、変位距離にわたる画像の撮影時に、露光時間、すなわちここでは台形内の特性曲線の畳み込みを強度分布について行う。この畳み込みから、連続的な曲線としての曲線88が生じる。曲線88は、方法に使用時に、光傾斜82が極微小のステップで強度分布68にわたって変位された場合に生じる。実際に必要な露光時間74に基づき、曲線88に位置する個々の支点86のみを検出することができる。実際により長い露光時間74に基づいて、曲線78よりも少ない支点86を含む。このような曲線内でさらに少ない支点を検出することも可能である。このことにより、曲線80の再構成が困難となるか、または位相位置を最初に決定できない場合もある。しかしながら、強度分布68の周期性により、まず第2周期71で決定した支点86を第1周期70の支点86′として使用することができる。
図7〜図11により、本発明による方法の作用を個々の例に基づき詳細に説明する。この目的で、パターンを一定に移動させ、複数の画像を撮影する間隔、すなわち、変位距離を観察する。パターンは、第1ストライプパターンと第2ストライプパターンとを含み、これらは互いに直交して重畳されている。第1ストライプパターンは、第1ストライプ周期を有する第1強度分布を有し、第2ストライプパターンは、第2ストライプ周期を有する第2強度分布を有する。間隔内では5つの画像を撮影する。さらに、間隔は、第1ストライプパターンのちょうど3つの第1ストライプ周期と、第2ストライプパターンの4つのストライプパターンとを含むと仮定する。
画像の数は第1ストライプ周期と第2ストライプ周期に関して一般的な標本化定理に反する。それにもかかわらず、両方の部分パターンを区別することができる。なぜなら不足標本化により生じる両方の部分パターンのエイリアス周波数は異なっている場合があるからである。複数の、この場合には3つおよび4つのストライプ周期の使用により、図5〜図6に示すように個々の画像の露光時間をより長く選択することが可能となる。これにより、特性曲線、ここではフィルタ関数を広げることができる。換言すれば、フィルタ処理の相対的なフィルタ幅を露光時間の延長により拡大することができる。さらに第1強度分布と第2強度分布との間の相対的な周波数差はここでは小さく、このことは、フィルタ処理の設計に有利に作用する。パターンの移動は、本実施例ではカメラに対して角度β=逆正接関数(3/4)=38.87°により行う。この角度は、冒頭に挙げた国際公開第2009/007130号に記載のように、両方の強度分布を1つの撮像ユニットにより同時に撮影することができ、次いで正確に区別することができる最適の可能性を提供する。この明細書の開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。フィルタ関数の最大幅は、選択した画像数では最大で1/(画像数)=幅0.2であってよい。フィルタ関数の設計時には、フィルタ関数が正の値またはゼロ値のみを含んでもよいように考慮すべきである。なぜなら、提供された光強度は低減することしかできないからである。
第1強度分布についても第2強度分布についても矩形の強度分布が用いられ、これにより、これらの強度分布は、基本波に対して付加的に、非直線的な高調波のみを含む。この場合、第3高調波、すなわち、基本波の3倍の周波数を有する高調波が優勢となる。従って、2つの単純なフィルタ関数が組み合わされ、第1フィルタ関数は第1強度分布の第3高調波を抑制し、第2フィルタ関数は第2強度分布の第3高調波を抑制する。これにより、2次の低域特性曲線、ひいてはより高い高調波の良好な緩衝が同時に得られる。上記実施例に基づいて必要なフィルタ幅は:
幅A=1/(3×第1ストライプ周期の数)
幅B=1/(3×第2ストライプ周期の数)
となり、結果として生じるフィルタ関数は、両方の単純なフィルタ関数の畳み込みであり、幅:幅AB=幅A+幅B=0.19444を備える台形の経過を有する。従って、幅は上述のように必要な限界内で記述される。
図7は、時間に関するx軸とフィルタ関数の値に関するy軸とを有するグラフを示す。グラフには、上記フィルタ関数を示す曲線90が示されている。
図8は、周波数に関するx軸と、振幅に関するy軸とを有するグラフを示す。グラフには、第1強度分布が第1のフーリエ変換した強度分布として示され、第2強度分布が第2のフーリエ変換した強度分布として示されている。フーリエ変換した強度分布92,94は、それぞれ基本波96、第3高調波98、第5高調波100および第7高調波102を有する。さらに第1のフーリエ変換した強度分布92の第9高調波104が示されている。さらにグラフにはフィルタ特性曲線106が示されている。このフィルタ特性曲線106は、図7の曲線90の形のフィルタ関数により形成されている。フィルタ特性曲線96は、強度分布92および94の第3高調波98に2つのゼロ位置108を有している。これにより、第3高調波98は強度分布92および94から完全に除去される。より高い高調波100,102および104は、極めて強く緩衝され、わずかにのみフィルタ特性曲線106によって許容される。
図9および図10は、図8のグラフを示し、この場合、フィルタ特性曲線106は付加的な後のデジタルフィルタ処理によってフィルタ特性曲線106aおよび106bに変更される。
図9のフィルタ特性曲線106aは、付加的なゼロ位置108を有しており、このゼロ位置108は、第2強度分布94の基本波96の位置に位置している。これにより、強度分布92,94の低域フィルタ処理が提供されているだけでなく、第2強度分布94が実質的に完全に除去される。
図10のフィルタ特性曲線106bは、フィルタ特性曲線106aに対応して生じる。しかしながら、フィルタ特性曲線106bは、フィルタ特性曲線106に対して別のゼロ位置108を有している。このゼロ位置108は、第1強度分布92の基本波96の位置に位置している。このようにして、図11に対応して第1強度分布92は実質的に画像から除去される。
従って図9および図10に示した措置により、強度分布92,94における低域フィルタ処理を行い、次いで強度分布92または94を選択する可能性が生じる。このことは、撮影時に複数の強度分布を同時に考慮し、これらの強度分布を別々に評価することができるので、極めて高い測定精度および方法の簡略化をもたらす。
図11は、場所に関するx軸と光強度に関するy軸とを有するグラフを示す。グラフには、2つの正弦近似100および102が示されている。これらの正弦近似100,102は、理想的な正弦における近似を示している。例えば図11および12に示すように、本発明による方法を、実施例に挙げた矩形の強度分布92および94に使用した場合に生じる。
図12は、本発明による好ましい方法の概略的なフローチャートを示す。ステップ114では、まず運動方向に沿った表面52の開始位置を読み込む。これは、公知のように、表面52の位置を検出する位置センサによって行うことができる。次いでステップ116で、変数iをゼロに設定する。次のステップ118で、変数iを1だけ増加させる。次いでステップ120で、画像の撮影を開始する。撮影中に、ステップ122および124を並行して行う。ステップ122では、観察した第1強度分布34を表面52に対して変位する。同時にステップ124で光強度を変化させる。所定時間後、または制御・評価ユニット20によるカメラ38の対応した制御によって、ステップ126で撮影を終了する。ステップ128で、画像を十分に撮影したかどうか、すなわち、変数iが必要な画像の所定数mと一致するかどうかについて問い合わせを行う。十分な画像が撮影されていない場合、ステップ118〜126までを新たに実施する。ステップ128で、所望の画像数mが得られたことを確認した場合、ステップ130を行う。結果として生じた複合的な画像を次のステップ132で制御・評価ユニット20により選択し、残りの画像により、表面52の表面箇所における局所的な表面傾斜を決定する。例えば、4バケット方式ではm=4である。さらにステップ132で、例えば閾値基準を用いて、局所的な表面傾斜に関係して表面欠陥を測定する。次いでステップ134で、例えば表面欠陥が検出された場合に、出力信号を生成し、この出力信号は、欠陥として検出した表面箇所をマーキングするか、または所定の方法で記憶する。
多数の画像を撮影する変位距離は、幾つかの実施例では、強度分布の周期にちょうど対応する。好ましくは、それぞれの検査表面箇所は、変位距離内で少なくとも4回撮影される。なぜなら、これにより、いわゆる「4バケット方式」による表面箇所の局所的傾斜の極めて簡単な測定が可能となるからである。この方法は、冒頭に挙げた特許文献1に記載されており、その全開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
さらに、撮影後に画像の後処理を行うと有利である。これは、例えば画像の評価時にデジタルフィルタ処理により行うことができる。この場合、変位距離につき画像数が多い場合、多数の高調波を付加的にデジタル式に除去できるという利点を有する。従って、後処理により、強度分布の精度、ひいては表面検査時の精度がさらに高まる。さらに有利には、特許文献1に記載のように、後処理は相互に重畳した複数の強度分布を分離することを含む場合もある。
さらに、物体に対するパターンの現在位置およびパターンの移動を、このために形成された測定装置によって検出する。これは付加的に測定精度の改善をもたらす。なぜなら、パターンの現在位置または現在速度に関する情報を、有利には光強度の制御または調整のために使用することができるからである。
これにより、特に表面とパターンとの間の相対移動時の同期変動を補償する可能性が生じる。さらに現在位置または現在速度に関する情報に基づいて露光時間を調節することができる。これは、現在位置または現在速度に基づいて、撮像(カメラーシャッターの開放)の開始と終了とを決定することにより行う。
10 装置
20,42 調節装置
28 パターン
30 明るい領域
32 暗い領域
34,36,68,92,94 強度分布
40 画像センサ
42 吸収フィルタ
50 物体
52 表面
54,54′ 光源
69 変位距離
70,71 周期
76,80 露光時間
82,90 特性曲線

Claims (11)

  1. 物体(50)の少なくとも部分的に反射する表面(52)を光学的に検査するための方法であって
    少なくとも1つの空間的な第1強度分布(34,36,68,92,94)を有する空間的な第1周期(70,71)を形成する、多数の明るい領域および暗い領域(30,32)を有するパターン(28)を準備するステップと、
    前記第1強度分布(34,36,68,92,94)が前記表面(52)にあたるように、該表面(52)を有する前記物体(50)を前記パターン(28)に対して相対的に位置決めするステップと、
    所定の変位距離(69)だけ前記第1強度分布(34,36,68,92,94)を前記表面(52)に対して相対的に変位し、前記表面(52)が、前記変位距離(69)に沿って前記第1強度分布(34,36,68,92,94)に対して相対的な異なる多数の位置をとるようにするステップと、
    光強度を検出する少なくとも1つの画像センサ(40)により多数の画像を撮影し、これらの画像により、前記表面(52)を前記第1強度分布(34,36,68,92,94)と共に異なる位置で示すステップと、
    画像に関係して前記表面(52)特性を決定するステップと
    を有する方法において、
    少なくとも1つの画像の撮影時に前記第1強度分布(34,36,68,92,94)の光強度を所定の特性曲線(82,90)によって変化させることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    広範囲に台形状の特性曲線(82,90)によって光強度を変化させる方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    露光時間(80)の間に画像センサ(40)の前で絞りを変化させることにより光強度を変化させる方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法において、
    前記画像センサ(40)の前の可変吸収フィルタ(42)によって露光時間(80)の間に光強度を変化させる方法。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法において、
    前記検査表面(52)の領域に光源(54,54′)が配置されており、前記露光時間(80)の間に前記光源(54,54′)の光度を変化させることにより光強度を変化させる方法。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法において、
    個々の画像の露光時間(76,80)の間に光強度を変化させる方法。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法において、
    前記強度分布(34,36,68,92,94)の方向に強度分布(34,36,68,92,94)を相対移動させた少なくとも1つの画像で前記第1強度分布(34,36,68,92,94)を撮影する方法。
  8. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の方法において、
    撮像時の有効な露光時間(80)を前記変位距離(69)の拡大により延長する方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法において、
    前記変位距離(69)を、前記第1強度分布(34,36,68,92,94)の周期(70,71)の整数倍とする方法。
  10. 物体(50)の少なくとも部分的に反射する表面(52)を光学的に検査するための装置(10)であって
    少なくとも1つの空間的な第1強度分布(34,36,68,92,94)を有する空間的な第1周期(70,71)を形成する、多数の明るい領域および暗い領域(30,32)を有するパターン(28)と、
    前記第1強度分布(34,36,68,92,94)が前記表面(52)にあたるように、該表面(52)を有する前記物体(50)を前記パターン(28)に対して相対的に位置決めするための収容部(48)と、
    前所定の変位距離(69)だけ前記第1強度分布(34,36,68,92,94)を記表面(52)に対して相対的に変位し、前記表面(52)が、前記変位距離(69)に沿って前記第1強度分布(34,36,68,92,94)に対して相対的な異なる多数の位置をとるようにする制御ユニット(20)と、
    光強度を検出する少なくとも1つの画像センサ(40)により多数の画像を撮影し、画像により、前記表面を第1強度分布(34,36,68,92,94)と共に異なる位置で示すための少なくとも1つの撮像ユニット(38)と、
    画像に関係して前記表面(52)の特性を決定するための評価ユニット(20)と
    を有する装置において、
    少なくとも1つの画像の撮影時に前記第1強度分布(34,36,68,92,94)の光強度を所定の特性曲線(82,90)によって変化させる少なくとも1つの調節装置(42,20)が設けられていることを特徴とする装置。
  11. プログラムコードを有し、データ担体に記憶されており、請求項10に記載の装置(10)のコンピュータ上で実施した場合に、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法の全てのステップを実施することを特徴とするコンピュータプログラム。
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