JP5611609B2 - レーザ加工機 - Google Patents

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Description

本発明はレーザ加工機に関し、特に、被加工物の切断加工初期においても、安定して微細かつ高精度の切断加工が可能なレーザ加工機に関するものである。
金属薄板からなる被加工物に微細な加工を行う場合、レーザ加工機が使用される。レーザ加工機は、被加工物をXY方向へ移動させつつ、集光したレーザ光を加工ヘッドから照射することで被加工物を切断する。レーザ光による切断加工は、入熱による被加工物の溶融を利用したものであるため、溶融物が凝集して再凝固し、ドロスとして被加工物の切断部に付着する。そこで、通常、加工ヘッドのノズルからレーザ光と同軸にアシストガスを噴射し、生じた溶融物を吹き飛ばして、切断部にドロスが付着することを抑制している。
このようなレーザ加工機では、アシストガスの噴射圧力によって被加工物が撓み易く、被加工物が撓むと、レーザ光の焦点とずれて集光径が大きくなるため、微細かつ高精度の加工ができなくなる。
これを防止するため、加工ヘッドのノズルの周囲に配設される筒状の上部被加工物押え部材(押え部)と、ノズルの中心位置に対応する位置に配設される下部固定定盤(加工台部)とを備えるレーザ加工機が知られている(特許文献1)。特許文献1に開示される技術では、加工ヘッドは、被加工物の表面でレーザ光が焦点を結ぶように調整されている。また、押え部の下端面を焦点と同一平面上に位置させるため、押え部は上下動可能に構成されている。これにより、押え部の下端面と加工台部との間に被加工物を挟み込むことで、アシストガスが噴射されても被加工物を撓み難くすることができ、さらにレーザ光の焦点を被加工物に合わせて、微細かつ高精度の加工が可能となる。
ここで、特許文献1に開示される技術では、ノズルの周囲に配設された押え部の下端面が被加工物に当接しているため、ノズルから被加工物に吹き付けられたアシストガスが、被加工物と押え部との間に形成される空間内に滞留する。被加工物の切断加工開始前や切断加工初期などには、滞留したアシストガスによってこの空間内の圧力が高まり易い。空間内のアシストガスの圧力が高まると、被加工物を押さえ込んでいる押え部が被加工物を押し下げる力が低下するという問題が生ずる。押え部が被加工物を押し下げる力が低下すると、押え部と加工台部とによる被加工物の挟み込みが不安定となるため、加工位置にてレーザ光の集光径が変化し、微細かつ高精度の加工ができなくなる。
そこで、特許文献1に開示される技術では、押え部の下端面に開放するスリットが、押え部の円筒部分に複数個形成されている。これにより、ノズルから被加工物に吹き付けられたアシストガスはスリットから押え部の外部に排出されるので、押え部内の圧力が高まることが防止され、押え部が被加工物を押し下げる力が低下することを防止できる。
特開平10−328867号公報(図1、図2など)
ここで、特許文献1に開示される技術では、スリットの幅を広げたりスリットの数を増やしたりすれば、スリットの開口面積を広げることができ、スリットからのアシストガスの十分な排出量を確保することができる。その結果、アシストガスの圧力が高くなっても押え部内の圧力が高まることが防止される。
しかしながら、スリットの幅を広げたりスリットの数を増やしたりすると、被加工物に当接する押え部の下端面の面積が狭くなり、加工台部との間で被加工物を安定に挟み込むことが難しくなる。そのため、スリットの幅をむやみに広げたり数を増やしたりすることができず、アシストガスの十分な排出量を確保できないという問題点があった。
さらに、押え部の下端面と被加工物との間に空気膜(エアベアリング)を形成することにより、押え部に対して被加工物をほぼ非接触で運動させることが可能なレーザ加工機がある。このレーザ加工機においては、空気膜を形成する空気膜形成機構が押え部に配設されているため、その機構の配設位置を避けてスリットを形成する必要がある。そのため、スリットの開口面積を狭くせざるを得なくなり、この場合もアシストガスの十分な排出量を確保できないという問題点があった。このため、アシストガスの圧力が高くなると、被加工物の切断加工開始前や切断加工初期に押え部が被加工物を押し下げる力が低下し、微細かつ高精度の切断加工ができなくなるという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、切断加工初期においても、安定して微細かつ高精度の切断加工ができるレーザ加工機を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために、請求項1記載のレーザ加工機によれば、排出孔は、ノズルの外周上部および押え部の上端側を連結する連結部に形成されているので、押え部の構造等に制約を受けることなく排出孔を形成できる。これにより、排出孔からのアシストガスの排出量を十分に確保することができ、被加工物の切断加工初期においても、安定して微細かつ高精度の切断加工を可能にできる効果がある。
また、被加工物との摩擦抵抗を低減する摩擦低減部材を下端面に保持する張出部がノズル側に張り出して形成されているので、押え部の外側に張出部を張り出させるものと比較して、押え部の外径を小さくすることができ、押え部をコンパクト化できる。
また、排出孔は、張出部の上端の内側縁部よりノズル側に内側縁部が形成されると共に、連結部の下面側に凹設される第2孔部と、連結部の上面側に位置し第2孔部と連通して形成される第1孔部とを備えているので、ノズルの外周近傍に第2孔部の内側縁部を位置させることで、張出部に遮られることなくアシストガスを第2孔部に導き、第1孔部から排出させることができる。これにより、排出孔からのアシストガスの排出量を確保しつつ、押え部をコンパクト化できる効果がある。
請求項記載のレーザ加工機によれば、第2孔部を連結部に環状に凹設すると共に、第2孔部に連通する第1孔部を連結部に貫穿することで、排出孔を容易に形成できる。また、第2孔部が環状に凹設されているので、張出部の上端の内側縁部との隙間を十分確保でき、アシストガスが排出される流路の断面積を確保できる。よって、請求項記載のレーザ加工機の奏する効果に加え、排出孔の形成を容易化できると共に、張出部に遮られることなくアシストガスの流路を確保できる効果がある。
本発明の一実施の形態におけるレーザ加工機の一部を切断して示した部分断面図である。 図1のIIで示す部分を拡大して示した連結部および張出部の部分拡大断面図である。 (a)は連結部およびその連結部に立設される筒部の一部を切断して示した部分断面図であり、(b)は連結部の底面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、レーザ加工機1の概略構成を説明する。図1は本発明の一実施の形態におけるレーザ加工機1の一部を切断して示した部分断面図である。レーザ加工機1は、金属薄板からなる被加工物Wを切断加工する機械であり、図1に示すように、加工ヘッド10と、加工台部20と、加工台支持部30とを主に備えている。なお、図1では、被加工物Wを保持しXY方向へ変位させるための変位機構部などの図示が省略されている。
加工ヘッド10は、図1に示すように、筒状に形成され、被加工物Wを上方から支持すると共に、レーザ光を照射することにより被加工物Wを切断する装置であり、上方からレーザ光が導入されるヘッド本体11と、ヘッド本体11内に配設される凸レンズである集光レンズ(図示せず)と、ヘッド本体11の側壁に貫通形成される貫通孔として構成され、ガス発生装置(図示せず)から供給される酸素や窒素などからなるアシストガスを加工ヘッド11内へ導入するアシストガス導入孔11aと、集光レンズ(図示せず)と同軸に設けられ小径側を被加工物Wに向けて配設される円錐筒状のノズル12とを主に備えている。
なお、加工ヘッド10は、加工台部20に対して上下方向に移動可能に構成されており、変位機構部(図示せず)に被加工物Wを固定するときには、その邪魔にならないように加工ヘッド10を上昇させ、被加工物Wを固定した後に加工ヘッド10を加工位置まで下降させる。そして、レーザ光を被加工物Wに照射すると共に、ノズル12からアシストガスを高圧で噴射することで、被加工物Wの切断時に生じる溶融物を吹き飛ばし、被加工物Wの切断部にドロスが付着することを抑制する。
筒部13は、円筒状に形成され、ヘッド本体11の下端部に螺挿されている。筒部13の上端側の外周面とヘッド本体11の内周面との間にはOリング13aが介装されており、ヘッド本体11と筒部13との気密性が保持されている。ロック部材14は、環状に形成される部材であり、筒部13の外周面に螺嵌され、上面はヘッド本体11の下面に当接可能に構成されている。筒部13の回動により筒部13はヘッド本体11に沿って上下動することができ、筒部13を所定の位置に移動させた後、ロック部材14の上面でヘッド本体11の下面を押圧するようにロック部材14を締結することで、筒部13をヘッド本体11に固定できる。これにより、筒部13のヘッド本体11からの突き出し長さを調整できる。
連結部15は、筒部13と一体に形成される環状の部位であり、上面に筒部13が立設されている。連結部15は、筒部13の内周側および外周側に各々張り出して形成されており、外周側に張り出した部位には排出孔16が貫通形成されている。排出孔16の詳細については後述する。連結部15の内側縁部にはノズル12の外周上部が螺着されており、連結部15の外側縁部には環状に形成されるリング部材17が排出孔16を避けて被嵌されている。
押え部18は、ノズル12の周囲に配設される略円筒状の部位であり、リング部材17の外周面に上端側が螺着される壁部18aと、その壁部18aからノズル12側に張り出して形成される張出部18bとを備えている。張出部18bは、多数の微細な連続気泡を有する多孔質体で形成された板状の摩擦低減部材19を下端面に保持しており、圧縮空気発生装置(図示せず)から供給される圧縮空気を摩擦低減部材19内へ導入するエア導入孔18cが、押え部18の壁部18aから摩擦低減部材19に向けて張出部18b内に形成されている。エア導入孔18cへ圧縮空気を導入すると、圧縮空気が摩擦低減部材19の連続気泡を通過して噴射され、摩擦低減部材19と被加工物Wとの間に空気膜(エアベアリング)が形成されるため、切断加工時にXY方向に変位される被加工物Wを押え部18に対してほぼ非接触で運動させることが可能となる。
加工台部20は、被加工物Wを下方から支持すると共に、レーザ加工時に被加工物Wの切断部分から飛散されるドロスが吸引装置(図示せず)に吸引されるまでの通路を形成する部位であり、円筒状部21とその円筒状部21の上端に形成されるフランジ状部22とを備えている。加工台部20のフランジ状部22の上面には、平面の支持面22aが形成され、この支持面22aが被加工物Wを下方から直接支持する。また、支持面22aの中央部分には、円形の孔である開口部22bが集光レンズ(図示せず)と同軸に形成され、加工ヘッド10のノズル12に対向する位置に配設されている。
さらに、加工台部20には、開口部22bから下方へ向けて、被加工物Wの切断時に開口部22bから飛散されるドロスやアシストガスなどが吸引装置(図示せず)に吸引されるまでの通路を形成する管状の吸引通路23が形成されている。吸引通路23には、被加工物Wの切断時に生じるドロスを受ける筒部材24が挿設されており、筒部材24の内側を通過してドロスは吸引装置(図示せず)に吸引される。
加工台支持部30は、筒状に形成され、その内周に加工台部20の円筒状部21を嵌合させると共に、加工台部20を上下移動可能に支持する装置である。加工台支持部30と加工台部20との間にはバネ等の弾性部材40が配設されており、加工台部20を加工ヘッド10側へ付勢している。
以上のように構成されるレーザ加工機1により被加工物Wを切断加工するときには、予め、加工ヘッド10の集光レンズ(図示せず)によってレーザ光が被加工物Wの表面に焦点を結ぶように焦点合わせを行う。さらに、焦点が押え部18の下端面(本実施の形態では摩擦低減部材19の下端面)と同一平面上に位置するように、筒部13をヘッド本体に対して上下動させて、押え部18の下端面の高さを調整する。
一方、加工台部20についても、固定される被加工物Wの下面を、フランジ状部22の支持面22aが押圧するような高さに予め調整しておく。このように構成されているので、被加工物Wを固定して加工ヘッド10を下降させると、押え部18の下端面(本実施の形態では摩擦低減部材19の下端面)が被加工物Wを押し付け、加工台部20が押し込まれる。これにより、被加工物Wは弾性部材40によって下方から付勢された加工台部20と押え部18とに挟持され、押え部18の内側に位置する被加工物Wは、集光レンズ(図示せず)の焦点と一致する平面に拘束される。
次に、図2を参照して、排出孔16及び張出部18bの詳細構成を説明する。図2は図1のIIで示す部分を拡大して示した連結部15及び張出部18bの部分拡大断面図である。図2に示すように、排出孔16は、連結部15の筒部13から外側に張り出した部位に位置し連結部15の上面側に形成される第1孔部16aと、その第1孔部16aに連通されつつ連結部15の筒部13から外側および内側に張り出した部位に位置し、連結部15の下面側に形成される第2孔部16bとを備えている。第2孔部16bは、内側縁部が、第1孔部16aの内側縁部及び張出部18bの上端の内側縁部18b1よりノズル12側に位置するように形成されている。張出部18bは、上端の内側縁部18b1から延設され、ノズル12の外周と所定の間隔を維持しつつ下方(図1下側)に向かって下降傾斜する傾斜面18b2を備えている。
以上のように、排出孔16は、ノズル12の外周上部及び押え部18の上端側を連結する連結部15に形成されているので、押え部18の構造等に制約を受けることなく排出孔16を形成できる。特に、本実施の形態のように、摩擦低減部材19が保持される張出部18bが押え部18に形成されるような場合は、押え部18にエア導入孔18cを設ける必要があるため、押え部18にアシストガスを排出する排出孔16を設けることが困難となるが、連結部15に排出孔16を設けることにより、排出孔16からのアシストガスの排出量を十分に確保することができる。よって、被加工物Wの切断加工初期においても、安定して微細かつ高精度の切断加工を可能にできる。
また、以上のように排出孔16及び張出部18bが構成されているので、ノズル12の外周近傍に第2孔部16bの内側縁部を位置させることで、張出部18bに遮られることなくアシストガスを第2孔部16bに導き、第1孔部16aから排出させることができる。その結果、排出孔16からのアシストガスの排出量を確保できる。また、張出部18bをノズル12側に張り出させて形成できるため、押え部18の外側に張出部18bを張り出させるものと比較して、押え部18の外径を小さくすることができ、押え部18をコンパクト化できる。
また、張出部18bは、ノズル12の外周と適当な間隔をあけて離間される傾斜面18b2を備えているので、ノズル12側への張出部18bの張り出し量を大きく設定しても、排出孔16に向かうアシストガスの流路を確保することができる。さらに、ノズル12側への張出部18bの張り出し量を大きく設定することで、張出部18bに幅広で面積の大きな摩擦低減部材19を保持させることができる。その結果、摩擦低減部材19の大きさに対応した支持面22aを摩擦低減部材19に対向させることにより、これらの間で被加工物Wが安定に挟持されるので、被加工物Wが撓むことが防止され、切断加工精度を高めることができる。
次に、図3を参照して、連結部15の詳細構成を説明する。図3(a)は連結部15及びその連結部15に立設される筒部13の一部を切断して示した部分断面図であり、図3(b)は連結部15の底面図である。
図3(a)に示すように、連結部15は、上面に筒部13が立設されると共に筒部13と一体に形成される環状の部位であり、上述のように第1孔部16aと第2孔部16bとが連通する排出孔16が形成されている。図3(a)及び図3(b)に示すように、第2孔部16bは、連結部15の下面に環状に凹設されており、第1孔部16aは、各々が第2孔部16bの外周縁部に沿って湾曲した長孔状に形成されると共に、第2孔部16bに連通している。本実施の形態においては、連結部15に3つの第1孔部16aが形成されている。このように、第2孔部16bが連結部15の下面に凹設されており、第2孔部16bに連通する第1孔部16aを連結部15に貫穿することで排出孔16が形成されているので、排出孔16を容易に形成できる。従って、連結部15への排出孔16の形成を容易化できる。
また、第2孔部16bが環状に凹設されることで、第2孔部16bの底面16cと張出部18bの上端の内側縁部18b1(図2参照)との隙間を十分確保できる。よって、張出部18bに遮られることなくアシストガスの流路を確実に確保できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態で挙げた数値(例えば、各構成の数量等)は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記実施の形態では、加工台部20が弾性部材40によって上方に付勢されて、押え部18との間で被加工物Wを挟持する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の形態により押え部18と加工台部20との間で被加工物Wを挟持することも当然可能である。他の態様としては、例えば、特許文献1に開示される技術のように、加工台部20は固定されており、加工ヘッド10の全体を上下に移動させることで押え部18と加工台部20との間で被加工物Wを挟持するものが挙げられる。
上記実施の形態では、押え部18の下端面に摩擦低減部材19としての多孔質体が保持され、エアベアリングとして機能する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の摩擦低減部材19を用いることも当然可能である。他の摩擦低減部材19としては、窒化ホウ素等のセラミックス製、フッ素樹脂等の合成樹脂製等の易滑性の材料が挙げられる。これらの摩擦低減部材の場合は空気膜を形成することで摩擦抵抗を低減するものではないため、張出部18bにエア導入孔18cを設ける必要はない。
また、押え部18が摩擦低減部材19を保持するものに限られるものではなく、押え部18自体が窒化ホウ素等のセラミックス製やフッ素樹脂等の合成樹脂製などの易滑性の材料で形成される構成とすることも当然可能である。
上記実施の形態では、加工ヘッド10の押え部18の高さの調整がヘッド本体10に螺挿される筒部13によって行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の手段によって、押え部18の高さの調整が行われるようにすることも当然可能である。他の手段としては、例えば、特許文献1に開示されるベローズ等が挙げられる。
上記実施の形態では、押え部18には排出孔が形成されていない場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連結部15に排出孔16を形成し、それに加えて押え部18にも排出孔を形成することも当然可能である。これにより、アシストガスの排出量をさらに大きくすることが可能となる。
上記実施の形態では、第2孔部16bが連結部15に環状に凹設される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第2孔部16bを他の形態とすることも可能である。第2孔部の他の形態としては、例えば、第1孔部16aから連結部15の下面側に向かって穿孔される孔であって、隣り合う孔と連なっていないもの(第2孔部が環状に連なっているのではなく、所定の間隔をあけて形成されているもの)が挙げられる。
また、上記実施の形態では、第1孔部16aが湾曲した長孔状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1孔部16aを他の形態とすることも可能である。第1孔部の他の形態としては、例えば、連結部15の外周縁に沿って所定の間隔をあけて複数形成された略円形状、略矩形状等の孔が挙げられる。第1孔部16aや第2孔部16bがどのような形状であっても、アシストガスを第2孔部16bから第1孔部16aに導き、押え部18の外に排出できる。
<その他>
<手段>
技術的思想1のレーザ加工機は、被加工物へ向けてレーザ光を照射すると共にアシストガスを噴射するノズル及びそのノズルの周囲に配設され下面が前記被加工物の上面に当接可能に構成される筒状の押え部を有する加工ヘッドと、その加工ヘッドの押え部に対向して前記被加工物の下面に配設されると共に前記押え部との間で前記被加工物を挟持する加工台部とを備えるものであり、前記ノズルの外周上部および前記押え部の上端側を連結する連結部と、その連結部に形成されると共に、前記被加工物に噴射されたアシストガスを前記被加工物と前記押え部との間に形成される空間の外側に排出する排出孔とを備えている。
技術的思想2のレーザ加工機は、技術的思想1のレーザ加工機において、前記押え部は、前記被加工物との摩擦抵抗を低減する摩擦低減部材を下端面に保持すると共に、前記ノズル側に張り出して形成される張出部を備え、前記排出孔は、前記連結部の上面側に位置する第1孔部と、その第1孔部に連通されつつ前記連結部の下面側に凹設され、内側縁部が前記張出部の上端の内側縁部より前記ノズル側に形成される第2孔部とを備えている。
技術的思想3のレーザ加工機は、技術的思想2のレーザ加工機において、前記第1孔部は、前記連結部に複数個が形成され、前記第2孔部は、前記連結部に環状に凹設されている。
<効果>
技術的思想1のレーザ加工機によれば、排出孔は、ノズルの外周上部および押え部の上端側を連結する連結部に形成されているので、押え部の構造等に制約を受けることなく排出孔を形成できる。これにより、排出孔からのアシストガスの排出量を十分に確保することができ、被加工物の切断加工初期においても、安定して微細かつ高精度の切断加工を可能にできる効果がある。
技術的思想2記載のレーザ加工機によれば、被加工物との摩擦抵抗を低減する摩擦低減部材を下端面に保持する張出部がノズル側に張り出して形成されているので、押え部の外側に張出部を張り出させるものと比較して、押え部の外径を小さくすることができ、押え部をコンパクト化できる。さらに、排出孔は、張出部の上端の内側縁部よりノズル側に内側縁部が形成されると共に、連結部の下面側に凹設される第2孔部と、連結部の上面側に位置し第2孔部と連通して形成される第1孔部とを備えているので、ノズルの外周近傍に第2孔部の内側縁部を位置させることで、張出部に遮られることなくアシストガスを第2孔部に導き、第1孔部から排出させることができる。これにより、技術的思想1記載のレーザ加工機の奏する効果に加え、排出孔からのアシストガスの排出量を確保しつつ、押え部をコンパクト化できる効果がある。
技術的思想3記載のレーザ加工機によれば、第2孔部を連結部に環状に凹設すると共に、第2孔部に連通する第1孔部を連結部に貫穿することで、排出孔を容易に形成できる。また、第2孔部が環状に凹設されているので、張出部の上端の内側縁部との隙間を十分確保でき、アシストガスが排出される流路の断面積を確保できる。よって、技術的思想2記載のレーザ加工機の奏する効果に加え、排出孔の形成を容易化できると共に、張出部に遮られることなくアシストガスの流路を確保できる効果がある。
1 レーザ加工機
10 加工ヘッド
12 ノズル
15 連結部
16 排出孔
16a 第1孔部(排出孔の一部)
16b 第2孔部(排出孔の一部)
16c 底面(排出孔の一部)
18 押え部
18a 壁部(押え部の一部)
18b 張出部(押え部の一部)
18b1 内側縁部(押え部の一部)
19 摩擦低減部材
20 加工台部
W 被加工物

Claims (2)

  1. 被加工物へ向けてレーザ光を照射すると共にアシストガスを噴射するノズル及びそのノズルの周囲に配設され下端面が前記被加工物の上面に当接可能に構成される筒状の押え部を有する加工ヘッドと、その加工ヘッドの押え部の下端面に対向して前記被加工物の下面に配設されると共に前記押え部の下端面との間で前記被加工物を挟持する加工台部とを備えるレーザ加工機において、
    前記ノズルの外周上部および前記押え部の上端側を連結する連結部と、
    その連結部に形成されると共に、前記被加工物に噴射されたアシストガスを前記被加工物と前記押え部とに囲まれた空間の外側に排出する排出孔とを備え、
    前記押え部は、前記ノズル側に張り出して形成される張出部と、その張出部の下面側に保持され前記被加工物との摩擦抵抗を低減する摩擦低減部材と、前記張出部に形成され外部から供給される圧縮空気を前記摩擦低減部材へ導入するエア導入部と、を備え、そのエア導入部に前記圧縮空気を導入することで前記摩擦低減部材と前記被加工物との間に空気膜を形成可能に構成され
    前記排出孔は、前記連結部の上面側に位置し上方へ向けて開口する第1孔部と、
    その第1孔部に連通されつつ前記連結部の下面側に凹設され、内側縁部が前記張出部の上端の内側縁部より前記ノズル側に形成される第2孔部とを備え、
    前記張出部は、前記第2孔部の外側縁部よりも前記ノズル側へ張り出して形成され、前記被加工物と前記押え部とに囲まれた空間に噴射されたアシストガスを、前記張出部の上面と前記排出孔とにより形成された隙間を通って外部へ排出可能に構成されていることを特徴とするレーザ加工機。
  2. 前記第1孔部は、前記連結部に複数個が形成され、
    前記第2孔部は、前記連結部に環状に凹設されていることを特徴とする請求項記載のレーザ加工機。
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