JP5611430B2 - 端末装置及びその接続方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線LAN通信機能を有する携帯端末及びその接続方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータを始め、携帯電話、ポータブルゲーム機等の様々な携帯端末への無線LAN(Local Area Network)通信機能の標準搭載が進みつつある(例えば、特許文献1を参照)。
携帯端末がアクセスポイントを介してインターネット等に接続しようとする場合に、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格の無線通信方式では、携帯端末とアクセスポイントとの間でアソシエーションと呼ばれる予め定められた手順が行われ、アクセスポイントに対して携帯端末の存在を識別させることが規定されている。
図6は、携帯端末とアクセスポイントとの間でアソシエーション(接続)を確立する手順の一例を示す図である。
携帯端末は、自身が接続したいESSID(Extended Service Set Identifier)を含むプローブ要求をブロードキャストする(ステップS600)。
アクセスポイントは、プローブ要求に含まれるESSIDが自身のESSIDと同じであれば、プローブ応答を返信する(ステップS602)。プローブ応答には、BSSID(Basic Service Set Identifier)、暗号方式、認証方式、通信速度等のパラメータが含まれる。
携帯端末は、アクセスポイントに認証要求を送信する(ステップS604)。
アクセスポイントは、所定のアルゴリズムを用いて携帯端末を認証するか否かを決定し、その結果を含む認証応答を返信する(ステップS606)。一般には、携帯端末のMAC(Media Access Control)アドレスを識別子として認証が行われる。
携帯端末は、アクセスポイントにより認証されたことを確認すると、アクセスポイントにアソシエーション要求を送信する(ステップS608)。アソシエーション要求には、ESSID、サポートレート、ポーリング利用要否等のパラメータが含まれる。
アクセスポイントは、認証されたMACアドレスであり、アソシエーション要求に含まれるパラメータがすべて自身に対応していることを確認できると、アソシエーション応答を返信する(ステップS610)。
以上の手順の後に、携帯端末は、データフレームを送信できるようになる(ステップS612)。
特開2011−259159号公報
ところで、一般に、複数のアクセスポイントが存在する場合に、携帯端末は、すべてのチャネルをスキャンし、最も信号の強いアクセスポイントに接続を試みる。また、通信の途中でも、現在のアクセスポイントより信号の強いアクセスポイントが検知された場合に、携帯端末は、より信号の強いアクセスポイントに接続を試みる。したがって、近距離に複数のアクセスポイントが存在する場合に、携帯端末は接続先を頻繁に切り替えることがあり、円滑な通信が妨げられることがあった。
例えば、ユーザが、電車、バス、タクシー等、高速で移動可能であり、アクセスポイントのサービスエリア外に短時間に移動可能である車両で移動している場合に、携帯端末は、走行中は車内のアクセスポイントに接続し、停車中は車外の(より信号の強い)アクセスポイントに接続するというように、接続先を切り替えることがある。しかしながら、発車と停車とが頻繁に繰り返されると、接続先も頻繁に切り替わることになり、円滑な通信が妨げられることがあった。
本発明は、このような従来の課題を解決すべくなされたものであり、無線LANによる円滑な通信を可能とする携帯端末及びその接続方法を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯端末は、無線LANのアクセスポイントに無線により接続可能な携帯端末であって、スキャンを実行してアクセス可能なアクセスポイントを検知し、アクセス可能なアクセスポイントのうちの一つに接続する通信部と、アクセス可能なアクセスポイントのうち、所定時間間隔で所定回数スキャンを実行した結果連続して検知された同一のアクセス可能なアクセスポイントに接続するように通信部を制御する接続制御部と、を有する。
また、本発明に係る携帯端末において、携帯端末を所持するユーザが移動状態にあるか否かを検知する状態検知部をさらに有し、ユーザの状態の変化が検知された場合に、接続制御部は、アクセス可能なアクセスポイントのうち、所定時間間隔で所定回数スキャンを実行した結果連続して検知された同一のアクセス可能なアクセスポイントに接続するように通信部を制御することが好ましい。
また、本発明に係る携帯端末において、移動状態とは、所定時間間隔及び所定回数に基づいて決定される所定時間内に、アクセスポイントのサービスエリア外に移動可能な移動手段で移動している状態であることが好ましく、例えば、所定の乗り物に乗って移動している状態である。
また、本発明に係る携帯端末において、無線LANへの接続がオンにされている場合において、アクセスポイントとの接続が切断されたことが検知されたときに、状態検知部は、ユーザが移動状態にあるか否かを検知することが好ましい。
本発明に係る携帯端末の接続方法は、無線LANのアクセスポイントに無線により接続可能な携帯端末の接続方法であって、携帯端末は、スキャンを実行してアクセス可能な第1のアクセスポイント群を検知し、所定時間経過後に再度スキャンを実行してアクセス可能な第2のアクセスポイント群を検知し、第1のアクセスポイント群及び第2のアクセスポイント群のいずれにも含まれる同一のアクセスポイントに接続する。なお、第1のアクセスポイント群及び第2のアクセスポイント群に含まれるアクセスポイントは、1つでもよい。また、スキャンの実行回数は、3回以上でもよい。
本発明に係る携帯端末及びその接続方法は、所定時間間隔で所定回数スキャンを実行した結果連続して検知された同一のアクセスポイントに接続し、そのアクセスポイントとの接続を維持することにより、円滑な通信を可能とする。
想定される状況の一例を示す図である。 無線LAN通信システムの概略構成の一例を示す図である。 携帯端末の概略構成の一例を示す図である。 状態検知部の動作フローの一例を示す図である。 接続制御部の動作フローの一例を示す図である。 携帯端末とアクセスポイントとの間でアソシエーションを確立する手順の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
本実施形態では、ユーザは、電車、バス、タクシー等、所定速度以上で移動可能であり、アクセスポイントのサービスエリア外に所定時間内(例えば、t分間隔でn回スキャンを実行する場合は、t×(n−1)分以内)に移動可能である乗り物(以下「所定の乗り物」という。)で移動するものとし、移動中に携帯端末から無線LANに接続するものとする。
図1は、このような状況の一例を示す図である。
ユーザは、携帯端末を所持しながら乗り物に乗る。そして、乗り物が出発した後に、ユーザは、携帯端末から無線LANへの接続をオンにする(時刻(a))。
携帯端末は、ユーザが所定の乗り物で移動している状態(以下「移動状態」という。)にあるか否かを検知する。そして、ユーザが移動状態にあることが検知されると、携帯端末は、接続制御モードに移行する。
接続制御モードでは、携帯端末は、スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイントを検知する。そして、携帯端末は、通常の手順では、最も信号の強いアクセスポイントに接続を試みるところ、本発明では、アクセスポイントを記録するに留め、いずれのアクセスポイントにも接続を試みない(時刻(b))。
前回のスキャンから所定時間(例えば、2分間)が経過した後に、携帯端末は、再度スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイントを検知する。スキャンの実行回数が所定回数(例えば、2回)未満であれば、携帯端末は、アクセスポイントを記録した後に、再度、以上の手順を実行する。一方、スキャンの実行回数が所定回数以上であれば、携帯端末は、各回のスキャンで検知されたアクセスポイントを照合し、いずれのスキャンでも検知された同一のアクセスポイント(以下「固定アクセスポイント」という。)に接続を試みる(時刻(c))。
一旦固定アクセスポイントとの接続が確立されると、次回以降のスキャンでより信号の強いアクセスポイントが検知されたとしても、携帯端末は、固定アクセスポイント以外のアクセスポイントには接続を試みない(時刻(d)及び(e))。
乗り物が目的地に到着した後に、ユーザは、乗り物を降りて移動する。携帯端末は、定期的に、ユーザが移動状態にあるか否かを検知している。そして、ユーザが所定の乗り物以外の移動手段(例えば、徒歩)で移動している状態にあり、移動状態にないことが検知されると、携帯端末は、通常モードに移行する。
通常モードでは、携帯端末は、アクセスポイントに接続中であれば、その接続を切断した後に、通常の手順でアクセスポイントに接続を試みる。即ち、携帯端末は、スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイントを検知し、最も信号の強いアクセスポイントに接続を試みる(時刻(f))。
図2は、無線LAN通信システム1の概略構成の一例を示す図である。
無線LAN通信システム1は、無線LAN通信機能を有する携帯端末2と、無線LANのアクセスポイント3とを有する。携帯端末2は、アクセスポイント3と、そのサービスエリア4内で無線通信を行うことができる。
また、アクセスポイント3は、バックボーンネットワーク5に接続される。バックボーンネットワーク5には、イーサネット(登録商標)等の有線LANにより、携帯端末2のユーザを認証するための認証サーバ7が接続される。
認証サーバ7によりユーザが認証されることにより、携帯端末2は、バックボーンネットワーク5とインターネット8とを中継するゲートウェイ6を介して、インターネット8に接続することができる。したがって、携帯端末2は、インターネット8に接続されるサーバ9と情報通信を行うことができる。
図3は、携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
携帯端末2は、アクセスポイント3、バックボーンネットワーク5、ゲートウェイ6、及びインターネット8を介してサーバ9に接続し、サーバ9と情報通信を行う。また、携帯端末2は、ユーザの所在位置、状態等を検知する。そのために、携帯端末2は、通信部21と、記憶部22と、GPS(Global Positioning System)部23と、各種センサ24と、操作部25と、表示部26と、処理部27とを有する。
通信部21は、IEEE802.11規格の無線通信方式で用いられる2.4GHz帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を有し、携帯端末2をバックボーンネットワーク5に接続する。通信部21は、アクセスポイント3との間でIEEE802.11規格の無線通信方式による無線通信回線を確立し、アクセスポイント3との間で情報通信を行う。そして、通信部21は、アクセスポイント3から受信したデータを、処理部27に引き渡す。また、通信部21は、処理部27から受け取ったデータを、アクセスポイント3に送信する。
記憶部22は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくともいずれか一つを有する。記憶部22は、処理部27での処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部22は、ドライバプログラムとして、IEEE802.11規格の無線通信方式を実行する通信ドライバプログラム、操作部25を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部26を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、記憶部22は、オペレーティングシステムプログラムとして、携帯端末2全体を制御する端末制御プログラム、IEEE802.11規格の無線通信方式での認証処理等を実行する接続制御プログラム等を記憶する。また、記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、ユーザが移動状態にあるか否かを検知する状態検知プログラム、ウェブページを取得及び表示するウェブブラウザプログラム、電子メールを送信及び受信する電子メールプログラム等を記憶する。また、記憶部22は、データとして、ユーザの状態、即ちユーザが移動状態にあるか否かを示す状態データ、アクセスポイント3のBSSID、固定アクセスポイント3のBSSID、映像データ、画像データ等を記憶する。さらに、記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを、一時的に記憶してもよい。
GPS部23は、GPS測位方式で用いられる1.5GHz帯を感受帯域とするアンテナを含む、GPS回路を有し、不図示のGPS衛星からGPS信号を受信する。GPS部23は、そのGPS信号をデコードし、時刻情報等を取得する。そして、GPS部23は、その時刻情報等に基づいてGPS衛星から携帯端末2までの擬似距離を計算し、その擬似距離を代入して得られる連立方程式を解くことにより、携帯端末2の位置(緯度、経度、高度等)及び誤差を算出する。GPS部23の出力データは、各種センサ24の出力データと共に、処理部27によるユーザの状態の検知に利用される。
各種センサ24は、ユーザの加速度、傾き、振動、方角等を示すデータを出力するものであり、例えば、加速度センサ、地磁気センサ等である。各種センサ24の出力データは、処理部27によるユーザの状態の検知に利用される。
操作部25は、携帯端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパッド、キーボード等である。ユーザは、このデバイスを用いて、文字、数字等を入力することができる。操作部25は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として、処理部27に入力される。
表示部26も、映像、画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。表示部26は、処理部27から供給される映像データに応じた映像、画像データに応じた画像等を表示する。
処理部27は、1個または複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部27は、携帯端末2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。即ち、処理部27は、携帯端末2の各種の処理が操作部25の操作、記憶部22に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、通信部21、表示部26等の動作を制御する。処理部27は、記憶部22に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部27は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
処理部27は、状態検知部271と、オペレーティングシステム272と、接続制御部273と、通信ドライバ274とを有する。処理部27が有するこれらの各部は、処理部27が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、処理部27が有するこれらの各部は、ファームウェアとして携帯端末2に実装されてもよい。
状態検知部271は、定期的に、GPS部23からユーザの所在位置を示すデータを取得し、また、各種センサ24からユーザの加速度、傾き、振動、方角等を示すデータを取得し、それらのデータに基づいて、ユーザが移動状態にあるか否かを検知する。そして、ユーザの状態が変化していれば、状態検知部271は、ユーザの状態を、オペレーティングシステム272を介して、接続制御部273に通知する。なお、処理の詳細については後述する。
オペレーティングシステム272は、アプリケーションから共通して利用される基本的な機能を実現し、携帯端末2全体を制御するものであり、例えば、Android(登録商標)OS、iOS(登録商標)等である。また、オペレーティングシステム272は、状態検知部271と接続制御部273との間で、ユーザの状態、アクセスポイント3との接続状態等の通知を中継する。
接続制御部273は、IEEE802.11規格の無線通信方式での認証処理等を実行する。また、接続制御部273は、オペレーティングシステム272を介して、状態検知部271からユーザの状態が通知されると、その状態及び現在の動作モードに応じて、通常モード及び接続制御モードのいずれか一方で動作する。通常モードでは、接続制御部273は、IEEE802.11規格の無線通信方式で規定されている通常の手順で、アクセスポイント3に接続する。一方、接続制御モードでは、接続制御部273は、所定の手順で、アクセスポイント3に接続する。なお、処理の詳細については後述する。
通信ドライバ274は、IEEE802.11規格の無線通信方式を実行する。
以下、状態検知部271による処理について説明する。
無線LANへの接続がオンにされたことが検知されると、状態検知部271は、記憶部22に記憶されているユーザの状態を、「非移動状態」に初期化する。
状態検知部271は、GPS部23からユーザの所在位置を示すデータを取得し、また、各種センサ24からユーザの加速度、傾き、振動、方角等を示すデータを取得し、それらのデータに基づいて、ユーザが移動状態にあるか否かを検知する。なお、ユーザの状態の検知には、特開2011−171908号公報に記載されている方法を利用する。しかしながら、他の方法を利用することも可能である。
この方法では、ユーザの所在位置を追跡することにより、ユーザの移動の有無を検知する。また、ユーザの加速度等の変化パターンを、ユーザの移動手段毎の加速度等の基準パターンと照合することにより、ユーザの移動手段を検知する。そして、それらの検知結果に基づいて、ユーザが所定の移動手段で移動している状態(移動状態)にあるか否かを判定する。なお、所定の移動手段は、スキャン実行の時間間隔及び回数に応じて、予め定められているとする。
徒歩での移動の場合、右足と左足とを交互に前に出し、その動作の周期は、0.5〜2秒くらいである。右足と左足とのいずれかを前に出し、次にその足を出すまでの1周期の間は、必ずしも一定の速度ではなく、加速と減速とを繰り返している。加速及び減速のそれぞれのときに、加速度、傾き等の値が変化する。また、足を交互に前に出す際に、身体がわずかに上下動するため、振動等の値も変化する。
また、電車での移動の場合、駅から発車するときには、徒歩での移動の場合よりも大きな加速があり、駅に到着するときには、徒歩での移動の場合よりも大きな減速がある。そのため、加速度、傾き等の値は、徒歩での移動の場合よりも大きくなる。また、移動中に大きく揺れることもあるが、移動中のほとんどは新聞、本等の文字を読むことが可能であることから、振動等の値は、徒歩での移動の場合よりも小さくなると考えられる。
また、バスでの移動の場合、バス停、信号等により停車する機会が多く、電車での移動の場合に比べて、加速及び減速の回数が多いだけでなく、急加速及び急減速になる傾向がある。そのため、電車での移動の場合に比べて、加速度、傾き等の値は大きくなる。また、車内で文字を読むことは、電車での移動の場合よりも困難であるため、振動等の値も、電車での移動の場合より大きくなると考えられる。一方、振動等の値は、徒歩での移動の場合より小さくなると考えられる。ほぼ水平な路面をタイヤが回転駆動して進むため、上下動は、徒歩での移動の場合よりも小さいと考えられるからである。
このように、ユーザの移動手段の違いにより加速度等の変化パターンが異なることから、ユーザの移動手段毎に加速度等の変化パターンを基準パターンとして予め登録しておき、ユーザの加速度等の変化パターンと照合することにより、ユーザの移動手段を判定することが可能となる。
記憶部22に記憶されているユーザの状態が「非移動状態」である場合に、ユーザが移動状態にあることが検知されると、状態検知部271は、その状態を「移動状態」に変更する。また、状態検知部271は、その状態「移動状態」を、オペレーティングシステム272を介して、接続制御部273に通知する。
一方、記憶部22に記憶されているユーザの状態が「移動状態」である場合に、ユーザが移動状態にないことが検知されると、状態検知部271は、その状態を「非移動状態」に変更する。また、状態検知部271は、その状態「非移動状態」を、オペレーティングシステム272を介して、接続制御部273に通知する。
次に、接続制御部273による処理について説明する。
無線LANへの接続がオンにされたことが検知されると、接続制御部273は、通常モードで動作を開始する。
通常モードでは、接続制御部273は、アクセスポイント3に接続中であれば、その接続を切断した後に、IEEE802.11規格の無線通信方式で規定されている通常の手順で、アクセスポイント3に接続する。
アクセスポイント3のサービスエリア外への移動等により、アクセスポイント3との接続が切断されたことが検知されると、接続制御部273は、再度、以上の手順を実行する。
また、状態検知部271から、オペレーティングシステム272を介して、ユーザの状態「移動状態」が通知されると、接続制御部273は、接続制御モードに移行する。
接続制御モードでは、接続制御部273は、記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数を、「0」に初期化する。
接続制御部273は、通信ドライバ274を介して、スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイント3を検知すると共に、記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数を1増加させる。そして、接続制御部273は、検知されたアクセスポイント3のBSSIDを、記憶部22に格納する。
接続制御部273は、所定時間待機する。
所定時間が経過した後に、接続制御部273は、通信ドライバ274を介して、再度スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイント3を検知すると共に、記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数を1増加させる。スキャンの実行回数が所定回数未満であれば、接続制御部273は、アクセスポイント3を記録した後に、再度、以上の手順を実行する。
一方、スキャンの実行回数が所定回数以上であれば、接続制御部273は、検知されたアクセスポイント3のBSSIDと、記憶部22に記憶されているアクセスポイント3のBSSIDとを照合し、BSSIDが同一のアクセスポイント(以下「固定アクセスポイント」という。)3を特定する。そして、接続制御部273は、特定された固定アクセスポイント3のBSSIDを、記憶部22に格納する。
接続制御部273は、通信ドライバ274を介して、固定アクセスポイント3のいずれか一つに接続を試みる。そして、一旦固定アクセスポイント3のいずれか一つとの接続が確立されると、以降のスキャンでより信号の強いアクセスポイント3が検知されたとしても、そのアクセスポイント3のBSSIDが、記憶部22に記憶されている固定アクセスポイント3のBSSIDに含まれていなければ、接続制御部273は、そのアクセスポイント3には接続を試みない。
固定アクセスポイント3のサービスエリア外への移動等により、固定アクセスポイント3との接続が切断されたことが検知されると、接続制御部273は、再度、以上の手順を実行する。
また、状態検知部271から、オペレーティングシステム272を介して、ユーザの状態「非移動状態」が通知されると、接続制御部273は、通常モードに移行する。
図4は、状態検知部271の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部27により、携帯端末2の各要素と協働して実行される。
無線LANへの接続がオンにされたことが検知されると、状態検知部271は、記憶部22に記憶されているユーザの状態を、「非移動状態」に初期化する(ステップS400)。
状態検知部271は、ユーザが移動状態にあるか否かを検知する(ステップS402)。
記憶部22に記憶されているユーザの状態が「非移動状態」である場合に、ユーザが移動状態にないことが検知されると(ステップS404−No)、状態検知部271は、ステップS402に戻る。
一方、ユーザが移動状態にあることが検知されると(ステップS404−Yes)、状態検知部271は、ユーザの状態を「移動状態」に変更する(ステップS406)。
また、状態検知部271は、ユーザの状態「移動状態」を、オペレーティングシステム272を介して、接続制御部273に通知する(ステップS408)。
一方、記憶部22に記憶されているユーザの状態が「移動状態」である場合に、ユーザが移動状態にあることが検知されると(ステップS404−No)、状態検知部271は、ステップS402に戻る。
一方、ユーザが移動状態にないことが検知されると(ステップS404−Yes)、状態検知部271は、ユーザの状態を「非移動状態」に変更する(ステップS406)。
また、状態検知部271は、ユーザの状態「非移動状態」を、オペレーティングシステム272を介して、接続制御部273に通知する(ステップS408)。
そして、状態検知部271は、ステップS402に戻る。
図5は、接続制御部273の動作フローの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作フローは、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部27により、携帯端末2の各要素と協働して実行される。
無線LANへの接続がオンにされたことが検知されると、接続制御部273は、通常モードで動作を開始する(ステップS500)。
通常モードでは、接続制御部273は、アクセスポイント3に接続中であれば、その接続を切断する(ステップS520)。
また、接続制御部273は、IEEE802.11規格の無線通信方式で規定されている通常の手順で、アクセスポイント3に接続する(ステップS522)。
アクセスポイント3との接続が切断されたことが検知されると(ステップS502−Yes)、接続制御部273は、ステップS500に戻る。
また、状態検知部271から、オペレーティングシステム272を介して、ユーザの状態が通知されない、又は「非移動状態」が通知されると(ステップS504−No)、接続制御部273は、ステップS502に戻る。
一方、ユーザの状態「移動状態」が通知されると(ステップS504−Yes)、接続制御部273は、接続制御モードに移行する(ステップS506)。
接続制御モードでは、接続制御部273は、記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数を、「0」に初期化する(ステップS540)。
接続制御部273は、通信ドライバ274を介して、スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイント3を検知すると共に、記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数を1増加させる(ステップS542)。
接続制御部273は、検知されたアクセスポイント3のBSSIDを、記憶部22に格納する(ステップS544)。
接続制御部273は、所定時間待機する(ステップS546)。
所定時間が経過した後に、接続制御部273は、通信ドライバ274を介して、再度スキャンを実行し、周囲のアクセス可能なアクセスポイント3を検知すると共に、記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数を1増加させる(ステップS548)。
記憶部22に記憶されているスキャンの実行回数が所定回数未満であれば(ステップS550−No)、接続制御部273は、ステップS544に戻る。
一方、スキャンの実行回数が所定回数以上であれば(ステップS550−Yes)、接続制御部273は、検知されたアクセスポイント3のBSSIDと、記憶部22に記憶されているアクセスポイント3のBSSIDとを照合し、固定アクセスポイント3を特定する(ステップS552)。
接続制御部273は、特定された固定アクセスポイント3のBSSIDを、記憶部22に格納する(ステップS554)。
接続制御部273は、通信ドライバ274を介して、固定アクセスポイント3のいずれか一つに接続する(ステップS556)。
固定アクセスポイント3との接続が切断されたことが検知されると(ステップS508−Yes)、接続制御部273は、ステップS506に戻る。
また、状態検知部271から、オペレーティングシステム272を介して、ユーザのステータスが通知されない、又は「移動状態」が通知されると(ステップS510−No)、接続制御部273は、ステップS508に戻る。
一方、ユーザのステータス「非移動状態」が通知されると(ステップS510−Yes)、接続制御部273は、通常モードに移行する(ステップS500)。
以上説明してきたように、所定時間間隔で所定回数スキャンを実行した結果連続して検知された同一のアクセスポイントに接続し、そのアクセスポイントとの接続を維持することにより、円滑な通信が可能となる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、無線LANへの接続がオンにされた場合に、状態検知部271は、定期的に、ユーザが移動状態にあるか否かを検知するとしたが、状態検知部271は、無線LANに接続中である場合、及び無線LANへの接続がオフにされた場合に、その動作を停止し、無線LANとの接続が切断された場合、及び無線LANへの接続がオンにされた場合に、その動作を再開してもよい。これにより、電池の消費量を抑えることが可能となる。
また、表示部26(例えば、液晶ディスプレイ)がオフにされると、ユーザは目視で接続状況、コンテンツ等を確認できないため、状態検知部271は、表示部26がオフにされた場合に、その動作を停止し、表示部26がオンにされた場合に、その動作を再開してもよい。これにより、電池の消費量をさらに抑えることが可能となる。
また、表示部26がオフにされる場合として、ユーザにより手動でオフにされる場合、タイムアウト等により自動でオフにされる場合等があるが、自動でオフにされる場合においては、その直後に、ユーザにより手動でオンにされることもあるため、状態検知部271は、表示部26がオフにされてから所定時間(例えば、30秒間)が経過した後に、その動作を停止してもよい。これにより、ユーザの利便性を損なうことなく、電池の消費量を抑えることが可能となる。
また、状態検知部271は、ユーザ及び/又はサーバからの指示により、その動作を停止及び再開してもよい。これにより、電池の消費量を制御することが可能となる。
また、本実施形態では、接続制御部273は、2分間隔で2回スキャンを実行し、アクセスポイント3を検知するとしたが、それら以外の時間間隔及び/又は回数を採用してもよい。また、スキャン実行の時間間隔及び/又は回数は、ユーザ及び/又はシステムが設定ファイル等により変更可能としてもよい。これにより、様々な移動手段、通信環境等に対応することが可能となる。
また、本実施形態による処理部27が有する各機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録された形で提供されてもよい。
なお、当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 無線LAN通信システム
2 携帯端末
21 通信部
22 記憶部
23 GPS部
24 各種センサ
25 操作部
26 表示部
27 処理部
271 状態検知部
272 オペレーティングシステム
273 接続制御部
274 通信ドライバ
3 アクセスポイント
4 サービスエリア
5 バックボーンネットワーク
6 ゲートウェイ
7 認証サーバ
8 インターネット
9 サーバ

Claims (4)

  1. 無線LANのアクセスポイントに無線により接続可能な携帯端末であって、
    スキャンを実行してアクセス可能なアクセスポイントを検知し、前記アクセス可能なアクセスポイントのうちの一つに接続する通信部と、
    記携帯端末を所持するユーザが移動状態にあるか否かを検知する状態検知部と、
    前記ユーザが移動状態にあることが検知された場合に、前記アクセス可能なアクセスポイントのうち、所定時間間隔で所定回数スキャンを実行した結果、連続して検知された同一のアクセス可能なアクセスポイントに接続するように前記通信部を制御し、前記ユーザが移動状態にないことが検知された場合に、前記アクセス可能なアクセスポイントのうちの一つに接続するように前記通信部を制御する接続制御部と、
    を有することを特徴とする携帯端末。
  2. 前記移動状態とは、前記所定時間間隔及び前記所定回数に基づいて決定される所定時間内に、アクセスポイントのサービスエリア外に移動可能な移動手段で移動している状態である、請求項1に記載の携帯端末。
  3. 無線LANへの接続がオンにされている場合において、アクセスポイントとの接続が切断されたことが検知されたときに、前記状態検知部は、前記ユーザが移動状態にあるか否かを検知する、請求項1又は2に記載の携帯端末。
  4. 無線LANのアクセスポイントに無線により接続可能な携帯端末の接続方法であって、
    前記携帯端末は、
    記携帯端末を所持するユーザが移動状態にあるか否かを検知し、
    前記ユーザが移動状態にあることが検知された場合に、スキャンを実行してアクセス可能な第1のアクセスポイント群を検知し、所定時間経過後に再度スキャンを実行してアクセス可能な第2のアクセスポイント群を検知し、前記第1のアクセスポイント群及び前記第2のアクセスポイント群のいずれにも含まれる同一のアクセスポイントに接続し、
    前記ユーザが移動状態にないことが検知された場合に、スキャンを実行してアクセス可能なアクセスポイント群を検知し、前記アクセスポイント群に含まれるアクセスポイントに接続する、
    ことを特徴とする接続方法。
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