以下、本発明における情報通信装置10および情報通信システム300について、図1から図3を参照して説明する。
情報通信装置10は、複数の情報通信装置10の間で通信可能な携帯型端末である。具体例としては、携帯型無線機や、無線通信機能を備えた各種携帯型装置である。図1は、情報通信装置10の外観斜視図の例を示した図であり、図3は情報通信装置10の構成ブロック図の例を示した図である。情報通信装置10は、図1に示すような矩形の筐体に限らず、どのような形状でもよい。
図1に示すように、情報通信装置10は、表示部15および操作部17を備える。また、情報通信装置10は、他にも、図示しない無線通信用のアンテナや、各種入出力用の端子を備えていてもよい。また、表示部15を、タッチパネルとして操作部17の機能を備えていてもよい。
図2は、情報通信装置10を複数用いた情報通信システム300の構成を示す概念図である。情報通信システム300は、同一の情報通信装置10または同等の機能を備える情報通信装置10により構成される。また、情報通信システム300は、リーダー端末31としての情報通信装置10と、リーダー端末31と無線通信可能な少なくとも1以上のメンバー端末32としての情報通信装置10より構成される。
情報通信システム300において、リーダー端末31は、予め設定されていてもよく、また、進行方向に対して先頭に位置する情報通信装置10が動的にリーダー端末31として動作してもよい。図2は、一例として、リーダー端末31に加えてメンバー端末32a、32b、32cにより情報通信システム300が構成されていることを示している。
情報通信装置10は、図3に示すようにその構成として、GPS部11、記憶部12、無線通信部13、センサー部14、表示部15、音声入出力部16、操作部17、制御部20を備える。また、情報通信装置10は、他に図示しない各種必要な構成要素を備えていてもよい。例えば、情報通信装置10の各部を動作させるための電源を供給する電源供給部などである。
GPS部11は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信し、受信した信号を制御部20に出力する。GPS部11は、GPS衛星からの電波を受信する図示しないGPSアンテナを含む。GPS部11から取得した信号に基づいた演算を制御部20が行うことにより、情報通信装置10の現在位置を表す現在位置情報を取得することができる。
記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリより構成され、情報通信装置10が取得した各種データや、表示部15に表示する地図画像データ等を記憶し、制御部200の制御により記憶処理や読み出し処理が行われる。記憶部12は情報通信装置10に内蔵されるものに限らず、所定のインターフェースによって接続される外部の記憶デバイスであってもよい。外部の記憶デバイスの一例としては、USB(Universal Serial Bus)端子に接続されるUSBメモリや外部HDD装置、所定のメモリカードスロットにより接続されるメモリカードなどである。
無線通信部13は、制御部20の制御によって他の情報通信装置10と無線通信を行う。ここでいう無線通信とは、一例として簡易無線通信や、WiFi(Wireless Fidelity:登録商標)通信、Bluetooth(登録商標)、携帯電話回線による通信など、通信方式は問わず、複数の通信方式を用いてもよいが、常時通信可能なものであることが好ましい。無線通信部13は、図示しないアンテナを介して他の情報通信装置10からの電波を受信し、受信した電波に重畳されている情報を制御部20に出力する。また、無線通信部13は、制御部20より出力された送信対象の情報を電波に重畳させて送信する。
センサー部14は、情報通信装置10の状態や情報通信装置10を保有するユーザの状態における各種情報を取得する各種センサーより構成される。一例としては、加速度センサー14a、気温センサー14b、湿度センサー14c、気圧センサー14d、心拍センサー14eなどである。加速度センサー14aは、情報通信装置10に加えられる加速度の方向と強さを検出し、制御部20に出力する。また、加速度センサー14aは、GPS部11からの位置情報を補完したり、情報通信装置10の落下等を検出する。気温センサー14bは、周辺の気温を検出し、制御部20に出力する。湿度センサー14cは、周辺の湿度を検出し、制御部20に出力する。気圧センサー14dは、周辺の大気圧を検出し、制御部20に出力する。また、制御部20は、気圧センサー14dからの出力を高度に換算して表示部15に表示させてもよい。心拍センサー14eは、情報通信装置10を保持するユーザに密着させ、ユーザの心拍数を取得し、制御部20に出力する。心拍センサー14eと情報通信装置10との間は、有線または近距離無線により接続される。センサー部14は、上述した各種センサーを必要に応じて備えてもよく、また、他のセンサーを備えてもよい。
表示部15は、例えば液晶表示素子や有機EL(Electro Luminescence)表示素子等からなり、制御部20の制御によって、表示内容や表示形態が制御される。表示部15は、制御部20の制御によって、情報通信装置10の状態を示す情報や、無線通信部13を介して取得した他の情報通信装置10から受信した情報、地図情報等を表示する。また、表示部15に操作部17としてのタッチパネル装置が備えられている場合、タッチパネルによるタッチ操作に対応した操作アイコン等の表示を行う。
音声入出力部16は、無線通信部13によって行う音声通話の音声の入力および出力を行う。音声入出力部16は、例えば、マイクロフォン、アンプ、スピーカ、ヘッドホン端子、入力された音声をデジタル信号に変換して制御部20に送出するA/D(Analog/Digital)コンバータ、制御部20より送出された音声のデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A(Digital-Analog)コンバータなどを包含する。また、音声入出力部16は、予めデータとして備えられた通報音等を出力する。また、音声入出力部16は、記憶部12に音楽等のコンテンツデータが記憶されている場合、制御部20によって再生されたコンテンツデータの音声を出力する。
操作部17は、情報通信装置10に対してユーザが各種処理や動作指示を行うためのユーザインターフェースであり、例えば、押ボタン式や回転式の操作手段、または表示部15に重ねて設けられたタッチパネルにより構成される。操作部17が操作されることにより、操作に基づく信号が制御部20に出力され、制御部20の処理により、操作に基づく各部の動作や各種処理が実行される。
制御部20は、情報通信装置10の各部の動作制御、各種データの処理等を行う。制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、DSP(Digital Signal Processor)等により構成され、ROMに記憶された各種プログラムをRAM上で実行することにより情報通信装置10の各部の動作制御や各部より入力された信号の処理、各種データやファイルの処理を行う。
制御部20は、GPS部11から出力された信号を演算することにより、情報通信装置10の現在位置情報として、例えば緯度経度情報を取得する。また、GPS部11から出力あされた信号に基づく現在位置情報の取得間隔を設定する。現在位置情報の取得間隔は、例えば5秒毎など、予め設定されていてもよく、ユーザの操作によって変更可能であってもよい。また、異常値が検出された場合、現在位置情報の取得間隔を短くしてもよい。
制御部20は、無線通信部13によって通信可能とする他の情報通信装置10を、ユーザによる操作に基づき登録する処理を行う。これにより、無線通信部13による通信は、登録された他の情報通信装置10との間で行われる。また、制御部20は、無線通信部13によって通信を行う他の情報通信装置10との間において、リーダー端末とメンバー端末とを設定することができる。この設定は、ユーザによる操作に基づき設定されてもよく、GPS部11によって取得した現在位置情報を共有することによって、進行方向に対して先頭に位置する情報通信装置10が動的にリーダー端末として設定されてもよい。
制御部20は、音声入出力部16において入力される音声信号や出力される音声信号に対して、デコード処理やエンコード処理を行う機能を備えてもよい。
また、情報通信装置10は、図3に示した構成に加えて、他の構成要素を備えていてもよい。例えば、映像を撮影する撮像部、モータの回転による振動によってユーザに対し各種報知を行う振動部などである。
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。本発明に関わる各実施例は、いずれも複数の情報通信装置10が相互に登録されており、リーダー端末31とメンバー端末32とが設定されていることを前提とする。情報通信システム300を構成する情報通信装置10は、例えば、ほぼ同時に同一方向へ向かう複数のユーザにより各々所持されるものであり、例えば複数のユーザにより構成される登山やトレッキングのグループ、サイクリングやツーリングのグループ等により使用される。
図4は、本発明に係る情報通信装置10が、メンバー端末32として機能する場合の機能ブロック図の例である。メンバー端末32は、第1の位置情報取得制御部130、第1の異常値検出部140、第1の表示制御部150、第1の操作制御部160、第1のメッセージ送受信制御部170より構成される。
第1の位置情報取得制御部130は、GPS部11、無線通信部13および制御部20によって実現され、GPS部11が受信した信号に基づく自装置の現在位置情報を第1の位置情報として取得し、無線通信部13により受信したリーダー端末31の位置情報を第2の位置情報として取得する制御を行う。これらの位置情報の取得は、例えば3秒間隔など所定時間間隔で、逐次取得される。
第1の異常値検出部140は、制御部20の処理によって実現され、第1の位置情報取得制御部130によって取得された第1の位置情報および第2の位置情報に基づき異常値を検出する。異常値検出処理の具体例については、後述する。
第1の表示制御部150は、制御部20の処理によって実現され、表示部15に各種情報を表示させる制御を行う。具体的には、第1の異常値検出部140によって異常値が検出されたときに、別途説明する異常値対応テーブルに基づき、検出された異常値のカテゴリに応じた操作メニューを表示させる制御を行う。
第1の操作制御部160は、操作部17および制御部20によって実現され、操作部17によって受け付けられた各種操作を受け付ける制御を行う。具体的には、第1の表示制御部によって前記操作メニューが表示された場合に、前記操作メニューに対応した操作を受け付ける制御を行う。
第1のメッセージ送受信制御部170は、無線通信部13および制御部20によって実現され、他の情報通信装置10に各種メッセージを送信する制御を行う。また、他の情報通信装置10からの各種メッセージを受信する制御を行う。具体的には、第1の操作制御部160によって操作メニューに対応する操作が受け付けられた場合、別途説明する異常値対応テーブルに基づき、操作メニューに対応したメッセージを、リーダー端末31に送信する制御を行う。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る情報通信装置10が、リーダー端末31として機能する場合の機能ブロック図の例である。リーダー端末31は、第2の位置情報取得制御部230、第2の表示制御部250、第2の操作制御部260、第2のメッセージ送受信制御部270より構成される。
第2の位置情報取得制御部230は、GPS部11、無線通信部13および制御部20によって実現され、GPS部11が受信した信号に基づく自装置の現在位置情報を第2の位置情報として取得し、無線通信部13により第2の位置情報をメンバー端末32に送信する制御を行う。これらの位置情報の取得および送信は、例えば3秒間隔など所定時間間隔で、逐次取得および送信される。
第2の表示制御部250は、制御部20の処理によって実現され、表示部15に各種情報を表示させる制御を行う。具体的には、第2のメッセージ送受信制御部270によって受信されたメンバー端末32からのメッセージを表示させる制御を行う。
第2の操作制御部260は、操作部17および制御部20によって実現され、操作部17によって受け付けられた各種操作を受け付ける制御を行う。
第2のメッセージ送受信制御部270は、無線通信部14および制御部20によって実現され、他の情報通信装置10からの各種メッセージを受信する制御を行う。また、他の情報通信装置10に各種メッセージを送信する制御を行う。具体的には、メンバー端末32から送信されたメッセージを受信する制御を行う。
次に、第1の異常値検出部140による異常値の検出について、図6および図7に基づき説明する。ここで検出される異常値のカテゴリとしては、一例として、メンバー端末32を所持しているユーザの進行が遅れることによって、リーダー端末31を所有しているユーザと相対的に距離が離れる「遅延」と、リーダー端末31を所有しているユーザが通ったルートとは異なるルートを移動する「ルート外」を検出する。第1の異常値検出部140が検出する異常値は、登山やトレッキングの例として、「遅延」と「ルート外れ」の例としたが、これら以外の異常値であってもよく、例えば、サイクリングやツーリングの場合など、行動に適した異常値のカテゴリが設定されてもよい。
図6は、情報通信装置10が、異常値のカテゴリである「遅延」を検出する処理を説明したフローチャートであり、メンバー端末32として設定されている情報通信装置10による処理の例である。
先ず、メンバー端末32における第1の位置情報取得制御部130は、自装置の現在位置情報として第1の位置情報を取得するとともに、リーダー端末31から位置情報を受信して第2の位置情報として取得する(ステップS101)。ステップS101において取得した第1の位置情報および第2の位置情報は、記憶部12に記憶される。ステップS101は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける位置情報取得ステップに該当する。
ステップS101において、第1の位置情報および第2の位置情報を取得した後、第1の異常値検出部140は、第1の位置情報および第2の位置情報の差Dnを検出する(ステップS102)。具体的には、第1の位置情報および第2の位置情報は緯度経度の数値として取得されるため、Dnは緯度の差分の2乗と経度の差分の2乗の和の平方根により求めることができる。
ステップS102において、第1の位置情報および第2の位置情報の差Dnを検出した後、第1の異常値検出部140は、所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップS103)。ステップS103において、所定時間Tが経過していないと判断された場合(ステップS103:No)、ステップS103の判断を再度実行する。所定時間Tが経過したと判断された場合(ステップS103:Yes)、第1の異常値検出部140は、検出したDnとDnを検出した所定時間T以前に検出した第1の位置情報および第2の位置情報の差Dn-1との差ΔDnを検出する
(ステップS104)。ステップS104において検出される差ΔDnは、自装置であるメンバ
ー端末32とリーダー端末31との距離の変動を表し、ΔDnが大きいほど単位時間におけるメ
ンバー端末32とリーダー端末31との距離が開いたことを示す。
次に、第1の異常値検出部140は、検出したΔDnが第1の閾値を超えたか否かを判断する
(ステップS105)。第1の閾値とは、メンバー端末32とリーダー端末31との距離が開き始めた程度のΔDnの値であり、遅延とは断定できなくとも、遅延気味であることを示す値であ
る。具体例としては、徒歩により毎分60m前後の速度でメンバー端末32を保持しているユーザとリーダー端末31を保持しているユーザが移動していると仮定すると、ΔDnが毎分2m程
度の遅延を生じている場合などである。
ステップS105において、ΔDnが第1の閾値を超えていないと判断された場合(ステップ
S105:No)、所定時間T経過後の第1の位置情報および第2の位置情報の差Dnを検出するために、nの値に1を加算し(ステップS109)、ステップS101の処理に戻る。ステップS105において、ΔDnが第1の閾値を超えたと判断された場合(ステップS105:Ye
s)、第1の異常値検出部140は、異常値が発生したと判断する(ステップS106)。ここで発生したと判断される異常値は、後述する異常値対応テーブルに定義されている異常値のカテゴリコード「trb01_01」であり、このカテゴリコードは「遅延可能性」を意味している。
ステップS106において、カテゴリコード「trb01_01」の異常値が発生したと判断された後、第1の異常値検出部140は、検出したΔDnが第2の閾値を超えたか否かを判断す
る(ステップS107)。第2の閾値とは、メンバー端末32とリーダー端末31との距離が、明らかにメンバー端末32を保持しているユーザの意思もしくはトラブル等により遅延が発生していると判断される値である。具体例としては、徒歩により毎分60m前後の速度でメンバー端末32を保持しているユーザとリーダー端末31を保持しているユーザが移動していると仮定すると、ΔDnが毎分5m程度の遅延を生じている場合などである。
ステップS107において、ΔDnが第2の閾値を超えていないと判断された場合(ステップ
S107:No)、所定時間T経過後の第1の位置情報および第2の位置情報の差Dnを検出するために、nの値に1を加算し(ステップS109)、ステップS101の処理に戻る。ステップS107において、ΔDnが第2の閾値を超えたと判断された場合(ステップS107:Ye
s)、第1の異常値検出部140は、異常値が発生したと判断する(ステップS108)。ここで発生したと判断あされる異常値は、後述する異常値対応テーブルに定義されている異常値のカテゴリコード「trb01_02」であり、「遅延発生」を意味している。ステップS102からステップS109は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける異常値検出ステップに該当する。
経過時間に伴うΔDnの変動と、第1の閾値と第2の閾値の関係例を図7により説明する。図
7の縦軸はΔDnであり、横軸は時刻である。ΔDnは、メンバー端末32を保持しているユー
ザとリーダー端末31を保持しているユーザがほぼ同一の移動速度で移動している場合は、時刻方向の変動は少ないが、双方の距離が離れてくると変動が大きくなり、メンバー端末32を保持しているユーザが後退しない限りは、メンバー端末32を保持しているユーザの移動が止まったときが最も大きいΔDnの値となる。図7においては、時刻t1において第1の閾値を越えたた
め、カテゴリコード「trb01_01」の異常値が発生したと判断され、時刻t2において第2の閾値を越えたため、カテゴリコード「trb01_02」の異常値が発生したと判断される。
第1の異常値検出部140は、図6に示す異常値検出処理を逐次行う。この処理において所定時間Tは、上述したΔDnを適切に検出するための任意の時間である。具体例としては、3秒や
10秒などである。また、ステップS104においてΔDnを求める際、所定時間T毎の検出で
はなく、例えば3Tや6Tなどの経過毎に検出してもよい。
図8は、情報通信装置10が、異常値のカテゴリである「ルート外れ」を検出する処理を説明したフローチャートであり、メンバー端末32として設定されている情報通信装置10による処理の例である。
先ず、メンバー端末32における第1の位置情報取得制御部130は、自装置の現在位置情報として第1の位置情報を取得するとともに、リーダー端末31から位置情報を受信して第2の位置情報として取得する(ステップS201)。ステップS201において取得した第1の位置情報および第2の位置情報は、記憶部12に記憶される。ステップS201は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける位置情報取得ステップに該当する。
ステップS201において、第1の位置情報および第2の位置情報を取得した後、第1の異常値検出部140は、第2の位置情報に基づく軌跡を更新する(ステップS202)。第2の位置情報に基づく軌跡とは、リーダー端末31の移動軌跡であり、第1の位置情報取得毎の座標により表すことができる。また、第1の位置情報取得毎の座標を補間した線分であってもよい。
ステップS202においてリーダー端末31の軌跡を更新した後、第1の異常値検出部140は、更新された軌跡と第1の位置情報の差Snを検出する(ステップS203)。具体的には、第1の位置情報に基づく座標が、第2の位置情報に基づく軌跡を構成する座標に一致またはある程度の範囲を持ってほぼ一致しているか否かを判断し、一致していない場合は、第1の位置情報に基づく座標と、第2の位置情報に基づく軌跡を構成する座標との最小値を求める。
ステップS203においてSnを検出した後、第1の異常値検出部140はSnが第1の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS204)。第1の閾値とは、第1の閾値とは、メンバー端末32とリーダー端末31の軌跡との距離が開き始めた程度のSnの値であり、ルート外れとは断定できなくとも、ルート外れの可能性があることを示す値である。具体例しては、リーダー端末31の軌跡からメンバー端末32との距離が10m未満である場合などである。
ステップS204において、Snが第1の閾値を超えていないと判断された場合(ステップS204:No)、所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップS208)。ΔSnが第1
の閾値を超えたと判断された場合(ステップS204:Yes)、第1の異常値検出部140は、異常値が発生したと判断する(ステップS106)。ここで発生したと判断される異常値は、後述する異常値対応テーブルに定義されている異常値のカテゴリコード「trb02_01」であり、このカテゴリコードは「ルート外れ可能性」を意味している。
ステップS204において、カテゴリコード「trb02_01」の異常値が発生したと判断された後、第1の異常値検出部140は、検出したSnが第2の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS206)。第2の閾値とは、メンバー端末32とリーダー端末31の軌跡との距離が、明らかにメンバー端末32を保持しているユーザの意思もしくはトラブル等によりルートを外れていると判断される値である。具体例しては、リーダー端末31の軌跡からメンバー端末32との距離が20m以上となった場合などである。
ステップS206において、Snが第2の閾値を超えていないと判断された場合(ステップS206:No)、所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップS208)。Snが第2の閾値を超えたと判断された場合(ステップS206:Yes)、第1の異常値検出部140は、異常値が発生したと判断する(ステップS207)。ここで発生したと判断される異常値は、後述する異常値対応テーブルに定義されている異常値のカテゴリコード「trb02_02」であり、このカテゴリコードは「ルート外れ発生」を意味している。
経過時間に伴うSnの変動と、第1の閾値と第2の閾値の関係例を図9により説明する。図9の縦軸はSnであり、横軸は時刻である。Snは、メンバー端末32を保持しているユーザとリーダー端末31を保持しているユーザの軌跡がほぼ同一の値で推移していた状態から、次第に離間している状態を示している。図9においては、時刻t1において第1の閾値を越えたため、カテゴリコード「trb02_01」の異常値が発生したと判断され、時刻t2において第2の閾値を越えたため、カテゴリコード「trb02_02」の異常値が発生したと判断される。
ステップS207において、カテゴリコード「trb02_01」の異常値が発生したと判断された後、またはステップS204およびステップS206において各々の閾値を超えていないと判断された場合、第1の異常値検出部140は、所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップS208)。ステップS208において、所定時間Tが経過していないと判断された場合(ステップS208:No)、ステップS208の判断を再度実行する。所定時間Tが経過したと判断された場合(ステップS208:Yes)、第1の異常値検出部140は、ステップS201の処理を再度実行する。ステップS202からステップS208は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける異常値検出ステップに該当する。
第1の異常値検出部140は、図8に示す異常値検出処理を逐次行う。この処理において所定時間Tは、上述したSnを適切に検出するための任意の時間である。具体例としては、3秒や10秒などである。また、図6に示す異常値検出処理と図8に示す異常値検出処理は、逐次同時にまたは交互に実行され、メンバー端末32を保持しているユーザの遅延やルート外れなど異常値として認識されるトラブルを早期に検出する。
ここで、メンバー端末32において検出された異常値に対応する動作や表示内容を示す異常値対応テーブルについて、図10に基づき説明する。図10は、情報通信装置10がメンバー端末32として設定されている場合に用いる、異常値対応テーブルの例である。異常値対応テーブルは、記憶部12に記憶されている。
図10に示す異常値対応テーブルにおいては、第1の異常値検出部140において検出された異常値がどのような異常値であるかを示す異常値カテゴリそのカテゴリコードの各々に対して、表示メッセージ、操作メニュー表示、送信コード、送信先が設定されている。操作メニュー表示とは、表示部15に表示される操作のためのメニューであり、表示部15にタッチパネル装置が備えられている場合は、タッチパネルによるタッチ操作に対応した操作アイコンとして表示される。送信コードは、操作メニューに対応したコードであり、各々の送信コードに対して操作メニューの操作によって送信する内容を示す送信メッセージが対応付けられている。送信先は、送信コードを送信する端末を示す。
図10を具体的に説明すると、図6のステップS104において検出された異常値は、異常値カテゴリ「遅延」におけるカテゴリコード「trb01_01」である。このカテゴリコードは遅延可能性を表しており、表示部15に表示される表示メッセージは「遅延可能性」である。このカテゴリコートである場合は、異常値が検出されたメンバー端末32に注意を促すことが目的であるため、操作メニュー表示は行わず、異常値の表示および異常値が検出されたことのユーザへの通知のみ行われる。
図6のステップS106において検出された異常値は、異常値カテゴリ「遅延」におけるカテゴリコード「trb01_02」である。このカテゴリコードは遅延が発生したことを表しており、表示部15に表示される表示メッセージは「遅延発生」である。このカテゴリコードである場合は、異常値が検出されると、異常値が検出されたメンバー端末32のユーザが、異常値に対してリーダー端末31や他のメンバー端末32への送信に適した操作メニューが表示される。具体例としては、「心配なし」、「悪路回避中(ペースダウン要求)」、「疲労(休憩要求)」、「怪我(休憩要求)」、「怪我(救助要求)」、「体調不良(休憩要求)」、「体調不良(救助要求)」、「落し物検索(ペースダウン要求)」がある。これらは一例であり、他の表現や他の操作メニューであってもよい。
これらの操作メニューには、送信コードおよび送信先が各々割り振られており、例えば操作部17の操作によって「体調不良(休憩要求)」が操作された場合は、送信コード「msg_M106」がリーダー端末31に送信される。これにより、「msg_M106」を受信したリーダー端末31においては、異常値が検出されたメンバー端末32からの返信として「体調不良(休憩要求)」が表示される。
また、カテゴリコード「trb01_02」に該当する異常値が検出され、異常値が検出されたメンバー端末32の表示部15に操作メニューが表示されたにも関わらず、所定時間以上操作が行われない場合は、カテゴリコード「trb01_03」に該当する異常値が検出され、操作メニューの操作が無くとも、リーダー端末31および他のメンバー端末32に非常事態であることを、送信コード「msg_M120」を送信することにより通知する。
異常値カテゴリ「ルート外れ」においても同様であり、図8のステップS205において検出された異常値は、異常値カテゴリ「ルート外れ」におけるカテゴリコード「trb02_01」である。このカテゴリコードはルート外れ可能性を表しており、表示部15に表示される表示メッセージは「ルート外れ可能性」である。このカテゴリコートである場合は、異常値が検出されたメンバー端末32に注意を促すことが目的であるため、操作メニュー表示は行わず、異常値の表示および異常値が検出されたことのユーザへの通知のみ行われる。
図8のステップS206において検出された異常値は、異常値カテゴリ「ルート外れ」におけるカテゴリコード「trb02_02」である。このカテゴリコードはルート外れが発生したことを表しており、表示部15に表示される表示メッセージは「ルート外れ発生」である。このカテゴリコードである場合は、異常値が検出されると、異常値が検出されたメンバー端末32のユーザが、異常値に対してリーダー端末31や他のメンバー端末32への送信に適した操作メニューが表示される。具体例としては、「心配なし」、「悪路回避中(ペースダウン要求)」、「ルート喪失(ペースダウン要求)」、「ルート喪失(救助要求)」、「滑落(ペースダウン要求)」、「滑落(救助要求)」がある。これらは一例であり、他の表現や他の操作メニューであってもよい。
これらの操作メニューには、送信コードおよび送信先が各々割り振られており、例えば操作部17の操作によって「ルート喪失(救助要求)」が操作された場合は、送信コード「msg_M204」がリーダー端末31および他のメンバー端末32に送信される。これにより、「msg_M204」を受信したリーダー端末31および他のメンバー端末32においては、異常値が検出されたメンバー端末32からの返信として「ルート喪失(救助要求)」が表示される。
また、カテゴリコード「trb02_02」に該当する異常値が検出され、異常値が検出されたメンバー端末32の表示部15に操作メニューが表示されたにも関わらず、所定時間以上操作が行われない場合は、カテゴリコード「trb02_03」に該当する異常値が検出され、操作メニューの操作が無くとも、リーダー端末31および他のメンバー端末32に非常事態であることを、送信コード「msg_M220」を送信することにより通知する。
次に、メンバー端末32の第1の異常値検出部140が異常値を検出した場合における、メンバー端末32の動作と、メンバー端末32より異常値に対応するメッセージを受信した場合におけるリーダー端末31の動作について、図11および図12に基づき説明する。図11は、メンバー端末32として設定されている情報通信装置10の動作例を表すフローチャートであり、図12は、リーダー端末31として設定されている情報通信装置10の動作例を表すフローチャートである。
図11において、メンバー端末32の制御部20は、第1の異常値検出部140が異常値を検出したか否かを判断する(ステップS301)。ここで判断される異常値検出は、図6において説明したステップS106およびステップS108の検出結果および図8において説明したステップS205およびステップS207の検出結果に基づく。ステップS301において異常値が検出されていないと判断された場合(ステップS301:No)、ステップS301の処理を再度実行する。
ステップS301において異常値が検出されたと判断された場合(ステップS301:Yes)、制御部20は異常値が検出されたことを通知する処理を行う(ステップS302)。具体例としては、音声入出力部16を用いた音声による通知や、図示しない振動部による振動による通知などであり、情報通信装置10を保持しているユーザが、気づきやすい通知手法であればどのようなものであってもよい。また、通知のパターンは、検出された異常値のカテゴリ等によって変化させてもよい。
ステップS302において、異常値が検出されたことが通知された後、第1の異常値検出部140は、検出された異常値が、メッセージの送信を要する異常値であるか否かを判断する(ステップS303)。具体的には、カテゴリコード「trb01_02」および「trb02_02」に該当する異常値である場合は、メッセージの送信を要する異常値であり、カテゴリコード「trb01_01」および「trb02_01」に該当する異常値である場合は、メッセージの送信を要さない異常値であると判断される。
ステップS303において、メッセージの送信を要さない異常値であると判断された場合(ステップS303:No)、本処理を終了する。ここまでの処理においては、「遅延可能性」および
「ルート外れ可能性」の異常値が検出されたことを、異常値の発生が検出された情報通信端末10のユーザに通知することにより、ユーザによる解決を促す。
ステップS303において、メッセージの送信を要する異常値であると判断された場合(ステップS303:Yes)、第1の表示制御部150は、検出された異常値のカテゴリに応じた操作メニューを表示部15に表示させる(ステップS304)。検出された異常値のカテゴリに応じた操作メニューとは、図10の異常値対応テーブルに例示するように、検出された異常値に対応するために最も適切な送信メッセージを即座に選択できる操作メニューである。
ステップS304において、検出された異常値のカテゴリに応じた操作メニューを表示部15に表示させた後、第1の操作制御部160は、表示部15に表示された操作メニューに対応した操作が操作部17によって受け付けられたか否かを判断する(ステップS305)。具体的には、表示部15に表示された複数の操作メニューに対して、操作部17がタッチパネルである場合は、各々の操作メニューが表示されている部分をタッチすることにより、操作が受け付けられる。ステップS304は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける表示ステップに該当する。
ステップS305において、操作メニューに対応した操作が受け付けられたと判断された場合(ステップS305:Yes)、第1のメッセージ送受信制御部170は、受け付けられた操作に対応するメッセージをリーダー端末31に送信する(ステップS306)。具体的には、図10に示す異常値対応テーブルにおいて予め設定されている操作メニューに対応したメッセージと対応付けられている送信コードをリーダー端末31に送信する。送信コードを送信することによって、送信する情報量が少なくて済み、確実且つ送信のための消費電力を少なくすることが可能である。
ステップS305において、操作メニューに対応した操作が受け付けられていないと判断された場合(ステップS305:No)、制御部20はステップS302における異常値検出の通知から所定時間T3が経過したか否かを判定する(ステップS307)。ステップS305は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける操作受付ステップに該当し、ステップS306は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおけるメッセージ送信ステップに該当する。
ステップS307において、所定時間T3が経過していないと判断された場合(ステップS307:No)、ステップS305の判断を再度行う。所定時間T3が経過したと判断された場合(ステップS307:Yes)、第1のメッセージ送受信制御部170は、無線通信を可能とするために登録されている全ての端末に、カテゴリコード「trb01_03」の異常値を通報する(ステップS308)。
ステップS306またはステップS308の処理後は、第1のメッセージ送受信制御部170は、リーダー端末31からステップS306またはステップS308において送信したメッセージに対する返答のメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS309)。ステップS309において、受信されていないと判断された場合(ステップS309:No)、本処理を終了する。ステップS309において受信したと判断された場合(ステップS309:Yes)、第1の表示制御部150は、受信したメッセージを表示部15に表示させる。ステップ306またはステップS308の処理から、ステップS309の判断を行うまでは、有る程度の時間が経過していることが好ましい。
メンバー端末32は、異常値検出処理が不要となるまで、図11の処理を繰り返し実行する。異常値検出処理が不要となる条件の例としては、ユーザによる操作によって、異常値検出機能が解除された場合や、情報通信装置10の電源がオフとなった場合である。
図12において、第2の位置情報取得制御部230は、自装置の現在位置情報を第2の位置情報として取得する(ステップS401)。次に、第2のメッセージ送受信制御部270は、ステップS401において取得した第2の位置情報をメンバー端末32に送信する(ステップS402)。
次に、第2のメッセージ送受信制御部270は、メンバー端末32からメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS403)。ここで判断されるメンバー端末32からのメッセージとは、ステップS402において送信した第2の位置情報を参照して、メンバー端末32における第1の異常値検出部140が異常値を検出したことによるメッセージであり、図11におけるステップS306またはステップS308の処理により送信されたものである。ステップS402の処理からステップS403の判断までには、メンバー端末32における異常値検出および操作受付の処理が必要であるため、一例として、10秒程度の時間を空ける必要があるが、この間においてもステップS401とステップS402の処理は行われていてもよい。
ステップS403において、メッセージが受信されていないと判断された場合(ステップS403:No)、ステップS401からの処理に戻る。メッセージが受信されたと判断された場合(ステップS403:Yes)、第2の表示制御部250は、受信されたメッセージをリーダー端末31の表示部15に表示させる(ステップS404)。
ステップS404において、受信したメッセージが表示された後、または表示と同時に、第2の表示制御部250は、受信したメッセージに応じた操作メニューを表示部15に表示させる(ステップS405)。受信したメッセージに応じた操作メニューとは、図13のリーダー端末31における異常値対応テーブルに例示するように、メンバー端末32からの異常値に対応したメッセージに対応するために最も適切な送信メッセージを即座に選択できる操作メニューである。
ステップS405において、受信したメッセージに応じた操作メニューを表示部15に表示させた後、第2の操作制御部260は、表示した操作メニューに対する操作が操作部17によって受け付けられたか否かを判断する(ステップS406)。ステップ406において、操作メニューに対応した操作が受け付けられないと判断された場合(ステップS406:No)、本処理を終了する。操作メニューに対応した操作が受け付けられたと判断された場合(ステップS406:Yes)、第2のメッセージ送受信制御部270は、操作が受け付けられた操作メニューに対応したメッセージを、異常値が発生したメンバー端末32など予め設定された端末に送信し(ステップS407)、本処理を終了する。
リーダー端末31は、異常値検出処理が不要となるまで、図12の処理を繰り返し実行する。異常値検出処理が不要となる条件の例としては、ユーザによる操作によって、異常値検出機能が解除された場合や、情報通信装置10の電源がオフとなった場合である。
ここで、リーダー端末31において、異常値が検出されたメンバー端末32から送信されたメッセージに対応する動作や表示内容を示す異常値対応テーブルについて、図13に基づき説明する。図13は、情報通信装置10がリーダー端末31として設定されている場合に用いる、異常値対応テーブルの例である。異常値対応テーブルは、記憶部12に記憶されている。
図13に示す異常値対応テーブルにおいては、常値が検出されたメンバー端末32から送信されたメッセージその対応コードの各々に対して、操作メニュー表示、送信コード、送信先が設定されている。操作メニュー表示とは、表示部15に表示される操作のためのメニューであり、表示部15にタッチパネル装置が備えられている場合は、タッチパネルによるタッチ操作に対応した操作アイコンとして表示される。送信コードは、操作メニューに対応したコードであり、各々の送信コードに対して操作メニューの操作によって送信する内容を示す送信メッセージが対応付けられている。送信先は、送信コードを送信する端末を示す。
図13を具体的に説明すると、図11のステップS306において送信コードを用いてメッセージが送信され、図12のステップS403において送信コードをメッセージとして受信した場合、受信した送信コードに対応する受信カテゴリに応じて、異常値が検出されたメンバー端末32を含むメンバー端末32への送信に適した操作メニューが表示される。具体例としては、受信した送信コードが「msg_M101」、「msg_M201」であった場合は、「心配なし」のメッセージであるため、操作メニューとして「了解」」、「了解:ペースを速めてください」および「了解:少し待ちます」が表示される。
同様に、受信した送信コードに対応して、その返信に適切な操作メニューが表示されるように対応付けられており、これらの操作メニューに対しては、各々送信コードが対応付けられており、操作メニューが操作されることにより、対応付けられた送信コードが、設定された送信先の端末に送信される。
次に、図11および図12の処理に対応する、メンバー端末32およびリーダー端末31の各々の表示部15に表示される表示画面の例を、図14から図21を用いて説明する。図14から図17は、異常値として「遅延」が検出されたときの表示画面の例であり、図18から図21は、異常値として「ルート外れ」が検出されたときの表示画面の例である。
図14は、リーダー端末31において、自装置と予め登録されたメンバー端末32の現在位置が、地図上に表示されている状態を示す。リーダー端末31は、メンバー端末32が異常値を検出するために自装置の現在位置情報をメンバー端末32に送信していることに加えて、各々のメンバー端末32の現在位置情報を逐次受信し、図14に示すように、相互の現在位置を認識可能としている。図14においては、地図上に自装置であるリーダー端末31の現在位置を示すリーダー端末アイコン51および自装置の移動軌跡50が表示され、さらに複数のメンバー端末32の現在位置を示すメンバー端末アイコン52a、52b、52cが表示されている。
図15は、メンバー端末32において、自装置と予め登録されたリーダー端末31およびメンバー端末32の現在位置が、地図上に表示されている状態を示す。メンバー端末32は、異常値を検出するためにリーダー端末31の現在位置情報を受信していることに加えて、他のメンバー端末32の現在位置情報を逐次受信し、図15に示すように、相互の現在位置を認識可能としている。図15においては、地図上に自装置であるメンバー端末32の現在位置を示すメンバー端末アイコン52bおよび自装置の移動軌跡50が表示され、さらにリーダー端末31の現在位置を示すリーダー端末アイコン51、他のメンバー端末32の現在位置を示すメンバー端末アイコン52a、52cが表示されている。
図14および図15のように各々の位置情報を、リーダー端末31およびメンバー端末32の各々において、メンバー端末32は図6に示す処理に基づき、異常値を検出する。図16(a)は、第1の異常値検出部140が、カテゴリコード「trb01_02」の異常値を検出した際に、メンバー端末32の表示部15に表示させる操作メニュー61である。操作メニュー61は、図10に示した異常値対応テーブルに基づき、対応する操作メニュー61が表示される。
図16(b)は、メンバー端末32における操作メニューの他の表示例を示している。操作メニュー61の表示は、図16(a)に示すように、各操作メニュー61を羅列する形式であってもよく、図17(b)に示すように、緊急性の高い操作メニュー61の表示面積を大きく表示してもよい。この場合、操作メニュー61はタッチパネルにより操作が受け付けられるため、緊急度に応じて迅速に操作メニュー61を操作することができる。
図17(a)は、図16(a)または図16(b)に示したメンバー端末32の操作メニュー61が操作されることによる、操作メニュー61に対応したメッセージを受信し、リーダー端末31の表示部15に表示した例を示す。
図17(a)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M101」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例である。表示内容としては、例えば、異常値を検出したメンバー端末32を特定する情報、異常値を検出したメンバー端末32のユーザを特定する情報、検出された異常値を特定する情報、送信されたメッセージ、送信されたメッセージに対応する操作メニュー62である。
異常値を検出したメンバー端末32を特定する情報の例として、ここでは「メンバーm003からのメール受信あり」と表示され、メンバー端末m003からの異常値に基づくメッセージがメールとして受信されたことを示す。異常値を検出したメンバー端末32のユーザを特定する情報の例としては、ここでは「<メンバー情報> 氏名:AAAAAA 年齢:BB歳」と表示され、予め登録されたメンバー情報が表示される。検出された異常値を特定する情報の例として、ここでは「<異常値内容>遅延発生」と表示され、異常値として「遅延発生」が生じたことが判別できる。
送信されたメッセージに対応する操作メニュー62は、図13に示すリーダー端末31の異常値対応テーブルに基づいた内容が表示される。
図17(b)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M108」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図17(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図17(c)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M106」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図17(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図17(d)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M105」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図17(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図17(e)は、メンバー端末32において異常値が検出された後、図11のステップS308の処理による送信コード「msg_M120」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図17(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図17(a)から図17(e)に例示したように、リーダー端末31の表示部15に表示された操作メニュー62が操作されることによって、図13に示したリーダー端末31の異常値対応テーブルに基づき、操作メニュー62に対応付けられた送信先に、操作メニュー62の送信メッセージが送信される。
図18は、リーダー端末31において、自装置と予め登録されたメンバー端末32の現在位置が、地図上に表示されている状態を示す。リーダー端末31は、メンバー端末32が異常値を検出するために自装置の現在位置情報をメンバー端末32に送信していることに加えて、各々のメンバー端末32の現在位置情報を逐次受信し、図18に示すように、相互の現在位置を認識可能としている。図14においては、地図上に自装置であるリーダー端末31の現在位置を示すリーダー端末アイコン51および自装置の移動軌跡50が表示され、さらに複数のメンバー端末32の現在位置を示すメンバー端末アイコン52a、52b、52cが表示されている。
図19は、メンバー端末32において、自装置と予め登録されたリーダー端末31およびメンバー端末32の現在位置が、地図上に表示されている状態を示す。メンバー端末32は、異常値を検出するためにリーダー端末31の現在位置情報を受信していることに加えて、他のメンバー端末32の現在位置情報を逐次受信し、図19に示すように、相互の現在位置を認識可能としている。図19においては、地図上に自装置であるメンバー端末32の現在位置を示すメンバー端末アイコン52bおよび自装置の移動軌跡50が表示され、さらにリーダー端末31の現在位置を示すリーダー端末アイコン51、他のメンバー端末32の現在位置を示すメンバー端末アイコン52a、52cが表示されている。
図18および図19のように各々の位置情報を、リーダー端末31およびメンバー端末32の各々において、メンバー端末32は図8に示す処理に基づき、異常値を検出する。図20(a)は、第1の異常値検出部140が、カテゴリコード「trb02_02」の異常値を検出した際に、メンバー端末32の表示部15に表示させる操作メニュー61である。操作メニュー61は、図10に示した異常値対応テーブルに基づき、対応する操作メニュー61が表示される。
図20(b)は、メンバー端末32における操作メニューの他の表示例を示している。操作メニュー61の表示は、図20(a)に示すように、各操作メニュー61を羅列する形式であってもよく、図20(b)に示すように、緊急性の高い操作メニュー61の表示面積を大きく表示してもよい。この場合、操作メニュー61はタッチパネルにより操作が受け付けられるため、緊急度に応じて迅速に操作メニュー61を操作することができる。
図21(a)は、図20(a)または図20(b)に示したメンバー端末32の操作メニュー61が操作されることによる、操作メニュー61に対応したメッセージを受信し、リーダー端末31の表示部15に表示した例を示す。
図21(a)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M201」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例である。表示内容としては、例えば、異常値を検出したメンバー端末32を特定する情報、異常値を検出したメンバー端末32のユーザを特定する情報、検出された異常値を特定する情報、送信されたメッセージ、送信されたメッセージに対応する操作メニュー62である。
異常値を検出したメンバー端末32を特定する情報の例として、ここでは「メンバーm003からのメール受信あり」と表示され、メンバー端末m003からの異常値に基づくメッセージがメールとして受信されたことを示す。異常値を検出したメンバー端末32のユーザを特定する情報の例としては、ここでは「<メンバー情報> 氏名:AAAAAA 年齢:BB歳」と表示され、予め登録されたメンバー情報が表示される。検出された異常値を特定する情報の例として、ここでは「<異常値内容>ルート外れ発生」と表示され、異常値として「ルート外れ発生」が生じたことが判別できる。
送信されたメッセージに対応する操作メニュー62は、図13に示すリーダー端末31の異常値対応テーブルに基づいた内容が表示される。
図21(b)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M202」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図21(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図21(c)は、メンバー端末32から送信コード「msg_M204」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図21(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図21(e)は、メンバー端末32において異常値が検出された後、図11のステップS308の処理による送信コード「msg_M220」が送信された場合のリーダー端末31における表示画面例であり、図21(a)と同様に、メンバー端末32から送信されたメッセージの内容と、メッセージに対応する操作メニュー62が表示される。
図21(a)から図21(e)に例示したように、リーダー端末31の表示部15に表示された操作メニュー62が操作されることによって、図13に示したリーダー端末31の異常値対応テーブルに基づき、操作メニュー62に対応付けられた送信先に、操作メニュー62の送信メッセージが送信される。
このような処理によって、メンバー端末32において異常値が検出されたときは、検出された異常値に最も適した処理が行われる。具体的には、上述したように、異常値が検出されたメンバー端末32を保持しているユーザへの通知、検出された異常値に適した送信メッセージを送信させるための操作メニュー61の表示、操作メニュー61が操作されなかった場合の他の端末への通知である。また、リーダー端末31においても、異常値が検出されたメンバー端末32から送信されたメッセージに適した送信メッセージを送信させるための操作メニュー62の表示が行われる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態においては、異常値の検出をメンバー端末32が行うことに対して、第2の実施形態においては、異常値の検出をリーダー端末31が行うこと以外は、第1の実施形態と共通する。このため、第1の実施形態と同一の構成要素および同一の処理については同一符号を付すとともに説明を省略する。
図22は、本発明に係る情報通信装置10が、メンバー端末32として機能する場合の機能ブロック図の例である。メンバー端末32は、第1の位置情報取得制御部131、第1の異常値検出部141、第1の表示制御部150、第1の操作制御部160、第1のメッセージ送受信制御部170より構成される。
第1の位置情報取得制御部131は、GPS部11、無線通信部13および制御部20によって実現され、GPS部11が受信した信号に基づく自装置の現在位置情報を第1の位置情報として取得し、無線通信部13によりリーダー端末31へ送信する制御を行う。これらの位置情報の取得および送信は、例えば3秒間隔など所定時間間隔で、逐次取得される。
第1の異常値検出部141は、無線通信部13および制御部20によって実現され、第1の位置情報取得制御部131によってリーダー端末31へ送信された第1の位置情報に基づく異常値情報をリーダー端末31から受信して取得する。
第1の表示制御部150は、制御部20の処理によって実現され、表示部15に各種情報を表示させる制御を行う。具体的には、第1の異常値検出部141によって異常値情報が取得されたときに、異常値対応テーブルに基づき、取得した異常値のカテゴリに応じた操作メニューを表示させる制御を行う。
図23は、本発明に係る情報通信装置10が、リーダー端末31として機能する場合の機能ブロック図の例である。リーダー端末31は、第2の位置情報取得制御部231、第2の異常値検出部240、第2の表示制御部250、第2の操作制御部260、第2のメッセージ送受信制御部270、異常値情報送信制御部281より構成される。
第2の位置情報取得制御部231は、GPS部11、無線通信部13および制御部20によって実現され、GPS部11が受信した信号に基づく自装置の現在位置情報を第2の位置情報として取得し、無線通信部13によりリーダー端末31の第1の位置情報を受診する制御を行う。これらの位置情報の取得は、例えば3秒間隔など所定時間間隔で、逐次取得される。
第2の異常値検出部240は、制御部20の処理によって実現され、第2の位置情報取得制御部231によって取得された第1の位置情報および第2の位置情報に基づき異常値を検出する。異常値検出処理の具体例については、第1の実施形態と同一である。
異常値情報送信制御部281は、無線通信部13および制御部20によって実現され、第2の異常値検出部240によって検出された異常値に基づく異常値情報を、メンバー端末32に送信する制御を行う。
次に、第2の実施形態におけるリーダー端末31とメンバー端末32の動作について、図24および図25を用いて説明する。図24は、リーダー端末31において異常値を検出させ、異常値が検出された場合におけるメンバー端末32の動作を表すフローチャートであり、図25は、異常値を検出した場合におけるリーダー端末31の動作を表すフローチャートである。
図24において、メンバー端末32における第1の位置情報取得制御部131は、自装置の現在位置情報を第1の位置情報として取得する(ステップS501)。次に、第1の位置情報取得制御部131は、取得した第1の位置情報をリーダー端末31に送信する(ステップS502)。ステップS502は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける位置情報取得ステップに該当する。
次に、第1の異常値検出部141は、リーダー端末より、ステップS502において送信した第1の位置情報に基づく異常値情報を受信したか否かを判断する(ステップS503)。ステップS502の処理からステップS503の判断までには、リーダー端末31における異常値検出の処理が必要であるため、一例として、10秒程度の時間を空ける必要があるが、この間においてもステップS501とステップS502の処理は行われていてもよい。ステップS503は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける異常値取得ステップに該当する。
ステップS503において、異常値情報が受信されていないと判断された場合(ステップS503:No)、ステップS501からの処理に戻る。異常値情報が受信されたと判断された場合(ステップS503:Yes)、制御部20は異常値が検出されたことを通知する処理を行う(ステップS504)。具体例としては、音声入出力部16を用いた音声による通知や、図示しない振動部による振動による通知などであり、情報通信装置10を保持しているユーザが、気づきやすい通知手法であればどのようなものであってもよい。また、通知のパターンは、検出された異常値のカテゴリ等によって変化させてもよい。
ステップS504において、異常値が検出されたことが通知された後、第1の表示制御部150は、検出された異常値のカテゴリに応じた操作メニューを表示部15に表示させる(ステップS505)。検出された異常値のカテゴリに応じた操作メニューとは、図10の異常値対応テーブルに例示するように、検出された異常値に対応するために最も適切な送信メッセージを即座に選択できる操作メニューである。ステップS505は、本発明の情報通信方法およびプログラムにおける表示ステップに該当する。また、ステップS505以降の処理は、第1の実施形態と同一である。
図25において、リーダー端末31の制御部20は、第2の異常値検出部240が異常値を検出したか否かを判断する(ステップS601)。ここで判断される異常値検出は、図6において説明したステップS106およびステップS108の検出結果および図8において説明したステップS205およびステップS207の検出結果に基づく。ステップS601において異常値が検出されていないと判断された場合(ステップS601:No)、ステップS601の処理を再度実行する。
ステップS601において異常値が検出されたと判断された場合(ステップS601:Yes)、異常値情報送信制御部281は、検出された異常値を表す異常値情報を、異常値が検出されたメンバー端末32に送信する(ステップS602)。
次に、第2のメッセージ送受信制御部270は、メンバー端末32からメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS603)。ここで判断されるメンバー端末32からのメッセージとは、ステップS602において送信した異常値情報に基づくメッセージであり、図24におけるステップS306またはステップS308の処理により送信されたものである。ステップS602の処理からステップS603の判断までには、メンバー端末32における操作受付の処理が必要であるため、一例として、10秒程度の時間を空ける必要があるが、この間においてもステップS601とステップS602の処理は行われていてもよい。
ステップS603において、メッセージが受信されていないと判断された場合(ステップS603:No)、ステップS602からの処理に戻る。メッセージが受信されたと判断された場合(ステップS603:Yes)、第2の表示制御部250は、受信されたメッセージをリーダー端末31の表示部15に表示させ(ステップS404)、以降の処理は第1の実施形態と同一である。
このような処理によって、リーダー端末31において異常値が検出されたときは、異常値が発生したメンバー端末32において異常値に最も適した処理が行われる。具体的には、上述したように、異常値が検出されたメンバー端末32を保持しているユーザへの通知、検出された異常値に適した送信メッセージを送信させるための操作メニュー61の表示、操作メニュー61が操作されなかった場合の他の端末への通知である。また、リーダー端末31においても、異常値が検出されたメンバー端末32から送信されたメッセージに適した送信メッセージを送信させるための操作メニュー62の表示が行われる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態においては、メンバー端末32において、メンバー端末32を保持しているユーザのプロフィール情報または生体情報取得部180からの情報に基づく処理を行う。基本的な動作は、第1の実施形態および第2の実施形態と同一であるため、説明は省略する。
第3の実施形態において、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点は、図6および図8における異常値検出処理において、ユーザプロフィール情報またはユーザの生体情報を加味した異常値検出処理を行う点にある。
先ずは、ユーザプロフィール情報を加味した異常値検出処理について説明する。図26は、リーダー端末31の記憶部12に記憶されているユーザプロフィール情報の例である。ユーザプロフィール情報は、予めリーダー端末31の操作部17の操作により入力されてもよい。または、無線通信部13を用いて、各々のメンバー端末32より取得してもよい。
図26に示したユーザプロフィール情報は、第1の実施形態および第2の実施形態においても、リーダー端末31において表示されてもよい。
図27は、本発明に係る情報通信装置10が、メンバー端末32として機能する場合の機能ブロック図の例である。メンバー端末31は、第1の位置情報取得制御部131、第1の異常値検出部141、第1の表示制御部150、第1の操作制御部160、第1のメッセージ送受信制御部170および生体情報取得部180より構成される。
生体情報取得部180は、心拍センサー14eおよび制御部20より構成され、メンバー端末32を保持するユーザの心拍数を逐次計測する。また、生体情報取得部180は、異常値の検出をリーダー端末31において行う場合は、心拍センサー14e、無線通信部13および制御部20より構成され、メンバー端末32を保持するユーザの心拍数を逐次計測しリーダー端末31へ送信する。
第1の異常値検出部141は、異常値検出処理時に行う。具体的には、遅延検出においては、ユーザプロフィール情報における年齢の属する範囲に基づき、第1の閾値および第2の閾値を変更する。例えば、年齢がある程度歳以上の場合や、登山暦が少ない場合、または持病の種類など、遅延気味になりやすいユーザである場合には、各々の閾値の値を大きくし、または第1の閾値および第2の閾値の間隔を大きくする。
また、第1の異常値検出部141は、異常値検出処理時に、生体情報取得部180が取得したユーザの生体情報に基づき、第1の閾値および第2の閾値を変更する。例えば、ΔDnが第1の
閾値を超えた場合であっても、心拍数が100を超えている場合などには、カテゴリコード「trb01_02」の異常値が発生したと判断する。また、ΔDnの値に係わらず、心拍数が12
0を超えている場合には、カテゴリコード「trb01_02」の異常値が発生したと判断してもよい。
図28は、メンバー端末32において異常値が発生した場合の、リーダー端末31における表示画面例である。表示内容としては、例えば、異常値を検出したメンバー端末32を特定する情報、異常値を検出したメンバー端末32のユーザを特定する情報、検出された異常値を特定する情報、送信されたメッセージ、送信されたメッセージに対応する操作メニュー62に加えて、異常値を検出したメンバー端末32のユーザプロフィール情報および生体情報が表示される。このような表示を行うことによって、第1の異常値検出部141における異常値検出結果に加えて、表示されたユーザプロフィール情報および生体情報に基づいて、適切な判断を行うことができる。
第3の実施形態として、異常値検出をメンバー端末32における第1の異常値検出部140において行う例を説明したが、リーダー端末31の第2の異常値検出部240において異常値を検出する場合においても同様である。この場合は、生体情報取得部180は、取得した生体情報を、逐次リーダー端末31に送信し、リーダー端末31の第2の異常値検出部240は、送信された生体情報を加味した異常値検出を行う。
また、第3の実施形態においては、ユーザプロフィール情報または生体情報取得部180が取得したユーザの生体情報を加味した異常値検出を行う例について説明したが、センサー部14における気温センサー14b、湿度センサー14cまたは気圧センサー14dが取得する値を加味して異常値検出を行ってもよい。
例えば、気温センサー14bの値については、検出された気温が、例えば30℃以上や5℃以下などの体力を消耗させる高温や低温である場合に、図6の処理における第1の閾値および第2の閾値を大きくし、または第1の閾値および第2の閾値の間隔を大きくするなどの変更を行う。
また、湿度センサー14cの値については、例えば湿度90%以上など視界不良となる高湿度の場合に、図6の処理における第1の閾値および第2の閾値を大きくし、または第1の閾値および第2の閾値の間隔を大きくするなどの変更を行う。また、図8の処理における第1の閾値および第2の閾値を小さくするなどの変更を行う。
また、気圧センサー14dの値については、気圧により求められる標高が、例えば3000m以上など高い場合に、図6の処理における第1の閾値および第2の閾値を大きくし、または第1の閾値および第2の閾値の間隔を大きくするなどの変更を行う。
さらには、上述した異常値検出に関する各種パラメータを総合し、より細かい異常値対応を行うようにしてもよい。
本発明における情報通信装置10を実現するためのプログラムは、例えば携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等で動作することにより、本発明の情報通信装置10と同様の機能を実現可能とする。