JP5647418B2 - 無線通信システム、無線基地局及びハンドオーバ制御方法 - Google Patents

無線通信システム、無線基地局及びハンドオーバ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、中継伝送が適用される無線通信システム、無線基地局及びハンドオーバ制御方法に関する。
現在運用されている第3世代及び第3.5世代無線通信システムよりも高速な通信を実現する次世代の無線通信システムとして、無線通信システムの標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)で標準化されているLTE(Long Term Evolution)がある。
LTEは3GPP Release 8として技術仕様が定まり、現在はRelease 8の機能拡張版であるRelease 9、及び、LTEを高度化したLTE Advancedの検討が行われている。LTE Advancedでは、リレーノードと呼ばれる固定若しくは移動可能な無線中継局を用いた中継伝送の採用が予定されている(例えば、非特許文献1参照)。
無線中継局は、無線基地局(マクロ基地局)に無線により接続する小出力の中継基地局である。無線中継局に接続する無線端末は、無線中継局を介して無線基地局との通信を行う。電車やバスなどの輸送機器に無線中継局を搭載し、当該輸送機器内に存在する無線端末が無線中継局に接続することで、無線基地局に接続するよりも良い条件で通信を行うことができる。
また、無線端末は、現在接続中の無線基地局よりも無線品質の良好な無線基地局に接続先を切り替えるハンドオーバを実行する。無線端末は、無線基地局間のハンドオーバだけでなく、無線基地局から無線中継局へのハンドオーバを行うことができる。この場合、無線端末は、現在接続中の無線基地局よりも無線品質の良好な無線中継局へのハンドオーバを行う。
3GPP TR 36.814 V0.4.1、 9章 "Relaying functionality"、 2009年2月
ところで、輸送機器に搭載された無線中継局が送信する無線信号は、輸送機器外にも到達する。このため、従来の方法では、当該輸送機器外において無線基地局に接続している無線端末であっても、無線中継局から受信する無線信号の無線品質が良好であれば、無線中継局が無線端末のハンドオーバ先の候補になる。
輸送機器外の無線端末が、当該輸送機器に設置された無線中継局へのハンドオーバを行った場合、無線中継局が形成する通信エリアは狭いことから、無線端末又は無線中継局が移動すると、無線端末は無線中継局から無線基地局へのハンドオーバを行う必要がある。
このように、無線基地局から無線中継局へのハンドオーバを行って直ぐに無線中継局から無線基地局へのハンドオーバを行う必要が生じ得るため、無線基地局から無線中継局へのハンドオーバは結果的に無駄になることが多い。従来の方法では、このような無駄なハンドオーバによって処理負荷及び通信遅延が発生する問題があった。
そこで、本発明は、無線中継局が用いられる場合において、無駄なハンドオーバによる処理負荷及び通信遅延の発生を防止できる無線通信システム、無線基地局及びハンドオーバ制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明の無線通信システムの特徴は、無線基地局(無線基地局100A、無線基地局100B、無線基地局100C又は無線基地局100D)に無線端末(無線端末200A、無線端末200B、無線端末200C又は無線端末200D)及び無線中継局(リレーノード300A、リレーノード300B、リレーノード300C、又はリレーノード300D)が接続しており、前記無線端末及び前記無線中継局の少なくとも一方が移動可能である無線通信システムであって、前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御部(ハンドオーバ制御部124)を備え、前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御することを要旨とする。
このような特徴によれば、無線端末と無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、無線基地局から無線中継局へのハンドオーバが制御される。これにより、無線端末と無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されるケースでは無線基地局から無線中継局へのハンドオーバを許容するといった制御や、無線端末と無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されないケースでは無線基地局から無線中継局へのハンドオーバを禁止するといった制御が可能になる。したがって、無線中継局が用いられる場合において、無駄なハンドオーバによる処理負荷及び通信遅延の発生を防止できる。
上記の特徴において、前記ハンドオーバ制御部は、前記所定の条件が満たされた場合に、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを前記無線端末に実行させるよう制御してもよい。
上記の特徴において、前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高く、且つ、前記所定の条件が満たされた場合に、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを前記無線端末に実行させるよう制御してもよい。
上記の特徴において、前記ハンドオーバ制御部は、前記所定の条件が満たされていない場合に、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを前記無線端末に実行させないよう制御してもよい。
上記の特徴において、前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高くても、前記所定の条件が満たされていない場合には、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを実行させないよう制御してもよい。
上記の特徴において、前記所定の条件とは、所定時間に渡る前記相対距離の変化量を示す第1の値が閾値以下であるという条件であってもよい。
上記の特徴において、第1の時刻における前記無線端末の位置を示す第1の端末位置情報と、前記第1の時刻から前記所定時間経過後の第2の時刻における前記無線端末の位置を示す第2の端末位置情報と、前記第1の時刻における前記無線中継局の位置を示す第1の中継局位置情報と、前記第2の時刻における前記無線中継局の位置を示す第2の中継局位置情報とを取得する取得部(例えば情報取得部121)と、前記第1の端末位置情報及び前記第1の中継局位置情報に基づく第1の相対距離と、前記第2の端末位置情報及び前記第2の中継局位置情報に基づく第2の相対距離とを算出し、前記算出した第1の相対距離及び第2の相対距離の差を示す値を前記第1の値として算出する第1の算出部(例えば相対距離算出部123)とをさらに備えてもよい。
上記の特徴において、前記第1の端末位置情報及び前記第2の端末位置情報に基づいて前記所定時間に渡る前記無線端末の移動距離を示す第2の値を算出し、前記第1の中継局位置情報及び前記第2の中継局位置情報に基づいて前記所定時間に渡る前記無線中継局の移動距離を示す第3の値を算出する第2の算出部(例えば移動距離算出部122)をさらに備え、前記第1の算出部は、前記第2の値又は前記第3の値の少なくとも一方がゼロよりも大きい場合に、前記第1の値を算出してもよい。
上記の特徴において、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが、前記無線端末が前記無線中継局に接続可能な状態にある第1の時刻から前記所定時間経過後の第2の時刻における前記無線端末の位置を示す端末位置情報と、前記第2の時刻における前記無線中継局の位置を示す中継局位置情報とを取得する取得部(例えば情報取得部521)と、前記第1の時刻における前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離をゼロとみなして、前記端末位置情報が示す位置と前記中継局位置情報が示す位置との間の相対距離を前記第1の値として算出する第1の算出部(例えば相対距離算出部523)とをさらに備えてもよい。
上記の特徴において、前記第1の時刻における前記無線中継局の位置を示す第1の中継局位置情報及び前記第2の時刻における前記無線中継局の位置を示す第2の中継局位置情報に基づいて、前記所定時間に渡る前記無線中継局の移動距離を示す値を算出する第2の算出部(例えば移動距離算出部522)をさらに備え、前記第1の算出部は、前記第2の算出部によって算出された前記値がゼロよりも大きい場合に、前記第1の値を算出してもよい。
上記の特徴において、前記取得部及び前記第1の算出部は、前記無線基地局又は前記無線基地局の上位装置(例えば移動管理装置500)に設けられてもよい。
上記の特徴において、前記無線端末は、前記無線端末の位置を測定する第1の位置測定部(位置測定部232)を有し、前記無線中継局は、前記無線中継局の位置を測定する第2の位置測定部(位置測定部341)を有し、前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高い場合に、位置測定結果の情報の送信を要求する位置情報要求を前記無線端末及び前記無線中継局に送信してもよい。
上記の特徴において、前記無線中継局は、前記無線端末のユーザが乗ることのできる輸送機器(輸送機器T)に搭載され、前記無線中継局又は前記輸送機器は、所定の通信方式に準拠した通信を行う第1の通信部(近距離無線通信部360又は非接触ICカード通信部400)を有し、前記無線端末は、前記所定の通信方式に準拠した通信を行う第2の通信部(近距離無線通信部260又は非接触ICカード部270)を有し、前記所定の条件とは、前記第1の通信部と前記第2の通信部との接続が確立されたという条件であってもよい。
上記の特徴において、前記所定の通信方式は、前記輸送機器内でのみ通信可能な程度の通信距離を有する通信方式であってもよい。
上記の特徴において、前記所定の通信方式は、近距離無線通信方式又は非接触ICカード通信方式であってもよい。
本発明の無線基地局の特徴は、少なくとも一方が移動可能である無線端末(無線端末200A、無線端末200B又は無線端末200C)及び無線中継局(リレーノード300A、リレーノード300B又はリレーノード300C)が接続する無線基地局(無線基地局100A、無線基地局100B又は無線基地局100C)であって、前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御部(ハンドオーバ制御部124)を備え、前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御することを要旨とする。
本発明のハンドオーバ制御方法の特徴は、無線基地局に無線端末及び無線中継局が接続しており、前記無線端末及び前記無線中継局の少なくとも一方が移動可能である無線通信システムにおいて、前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御方法であって、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御するステップを含むことを要旨とする。
本発明によれば、無線中継局が用いられる場合において、無駄なハンドオーバによる処理負荷及び通信遅延の発生を防止できる無線通信システム、無線基地局及びハンドオーバ制御方法を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る無線端末の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るリレーノード(無線中継局)の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るハンドオーバ制御動作を説明するための図である(その1)。 本発明の第1実施形態に係るハンドオーバ制御動作を説明するための図である(その2)。 本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの詳細動作例を示す動作シーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る無線端末の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るリレーノード(無線中継局)の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの詳細動作例を示す動作シーケンス図である。 本発明の第2実施形態の変更例に係る無線通信システムの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の変更例に係る無線端末の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態の変更例に係る無線通信システムの詳細動作例を示す動作シーケンス図である。 本発明の第3実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る移動管理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作1を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作2を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る無線通信システムの詳細動作例を示す動作シーケンス図である。
以下において、本発明の第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及びその他の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
[第1実施形態]
第1実施形態においては、(1)無線通信システムの構成、(2)無線通信システムの動作、(3)第1実施形態の作用・効果の順に説明する。
(1)無線通信システムの構成
まず、第1実施形態に係る無線通信システムの構成について、(1.1)無線通信システムの全体構成、(1.2)無線通信システムの詳細構成の順に説明する。
(1.1)無線通信システムの全体構成
図1は、第1実施形態に係る無線通信システム1の構成を示す図である。無線通信システム1は、無線基地局100A、無線端末200A、及びリレーノード300A(無線中継局)を有する。無線通信システム1は、例えば、第4世代(4G)携帯電話システムとして位置づけられているLTE-Advancedに基づいて構成されている。
無線基地局100Aは、例えば半径が数百m程度のセルを形成するマクロ基地局である。無線基地局100Aが形成するセルとは、無線基地局100Aに接続可能な通信エリアである。図1の例では、無線基地局100Aは、ビルBに設置されており、移動不能である。
無線基地局100Aは、図示を省略するバックホールネットワークに接続されている。バックホールネットワークは有線通信網であり、無線基地局100Aはバックホールネットワークを介して他の無線基地局との基地局間通信を行うことができる。
無線端末200A及びリレーノード300Aは、無線基地局100Aが形成するセル内に位置している。無線端末200A及びリレーノード300Aは、無線基地局100Aに無線により接続している。
無線端末200Aは、ユーザUが所持しており、ユーザUの移動に伴って移動する。無線端末200Aは、携帯電話端末であってもよく、カード型の通信端末であってもよい。無線端末200Aは、無線基地局100Aに接続し、無線基地局100Aと直接的な無線通信を行う。無線端末200Aは、接続先の切り替え動作であるハンドオーバを実行する。無線端末200Aは、一の無線基地局から他の無線基地局へのハンドオーバだけでなく、一の無線基地局から一のリレーノードへのハンドオーバも実行できる。
無線端末200Aは、GPS(Global Positioning System)など、自身の位置情報を取得できるシステム(以下、測位システム)を具備している。第1実施形態では、無線端末200Aは、GPS衛星からの信号を受信するGPS受信機220(図2参照)を有する。
無線端末200Aは、受信する無線信号の無線品質の測定を行う。無線品質としては、周期的に送信される参照信号の受信電界強度(RSSI)、又は当該参照信号の搬送波対干渉雑音比(CINR)等である。無線端末200Aは、接続先の無線基地局100Aから受信する無線信号の無線品質だけでなく、受信可能な無線信号の無線品質を測定する。
無線端末200Aは、定期的に無線品質を測定する。あるいは、無線端末200Aは、接続先の無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルが所定レベルを下回った場合等に無線品質を測定してもよい。
無線端末200Aが受信する無線信号には、当該無線信号の送信元を識別する識別子(セルID)が含まれている。無線端末200Aは、無線品質の測定結果をセルIDと共に無線基地局100Aに報告する。このような報告は、LTEにおいて測定報告(Measurement Report)と称される。
リレーノード300Aは、輸送機器Tに設置されており、輸送機器Tの移動に伴って移動する。図1では、輸送機器Tとしてバスを例示している。リレーノード300Aは、無線基地局100Aに無線により接続し、無線のバックホールを持つ小出力の中継基地局である。無線端末200Aがリレーノード300Aに接続した場合、リレーノード300Aは、無線端末200Aと無線基地局100Aとの通信を中継する。すなわち、無線端末200Aは、リレーノード300Aに接続した場合には、リレーノード300Aを介して無線基地局100Aと間接的に通信する。
リレーノード300Aは、測位システムを具備している。第1実施形態では、リレーノード300Aは、GPS衛星からの信号を受信するGPS受信機330(図3参照)を有している。
無線基地局100Aは、無線基地局100Aに接続する無線端末200Aについてのハンドオーバの決定権を持っている。無線端末200Aは、ハンドオーバの指示を無線基地局100Aから受信した場合には、無線基地局100Aによって指定されたハンドオーバ先へのハンドオーバを実行する。
具体的には、無線基地局100Aは、無線端末200Aから受信した測定報告に基づいて無線端末200Aの無線状態を把握し、他の無線基地局へのハンドオーバの必要性がある場合には、ハンドオーバ先の候補となる無線基地局に対し、バックホールネットワークを介してハンドオーバリクエストを送信する。そして、無線基地局100Aは、ハンドオーバ先候補の無線基地局からの応答を受信し、ハンドオーバ先候補の無線基地局が無線端末200Aを受け入れ可能であれば、無線端末200Aに対してハンドオーバ指示を送信する。無線端末200Aは、無線基地局100Aとの接続を切断後、ハンドオーバ先の無線基地局に接続することでハンドオーバを完了する。このような手順の詳細については、例えば、3GPP TS 36.300:“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description”: Figure 10.1.2.1.1-1 Intra-MME/Serving Gateway HOを参照されたい。
また、無線基地局100Aは、無線端末200Aから受信した測定報告に基づいて無線端末200Aの無線状態を把握し、リレーノード300Aへのハンドオーバの必要性がある場合には、ハンドオーバ先の候補となるリレーノード300Aに対し、ハンドオーバリクエストを送信する。そして、無線基地局100Aは、ハンドオーバ先候補のリレーノード300Aからの応答を受信し、ハンドオーバ先候補のリレーノード300Aが無線端末200Aを受け入れ可能であれば、無線端末200Aにハンドオーバ指示を送信する。無線端末200Aは、無線基地局100Aとの接続を切断後、ハンドオーバ先のリレーノード300Aに接続することでハンドオーバを完了する。
輸送機器Tに搭載されたリレーノード300Aが送信する無線信号は、輸送機器T外にも到達する。このため、当該輸送機器T外において無線基地局100Aに接続している無線端末200Aは、リレーノード300Aから受信する無線信号の無線品質のレベルが所定レベル以上であれば、リレーノード300Aが無線端末200Aのハンドオーバ先の候補になる。
具体的には、リレーノード300Aから無線端末200Aが受信する無線信号の無線品質のレベルが、無線基地局100Aから無線端末200Aが受信する無線信号の無線品質のレベル以上であれば、リレーノード300Aが無線端末200Aのハンドオーバ先の候補になる。
無線端末200Aが、輸送機器Tに設置されたリレーノード300Aへのハンドオーバを行った場合、リレーノード300Aが形成する通信エリアは狭いことから、無線端末200A又はリレーノード300Aが移動すると、無線端末200Aはリレーノード300Aから無線基地局100Aへのハンドオーバを行う必要がある。
図1の例では、信号待ちにより停止している輸送機器Tの周辺に無線端末200Aが位置しており、無線端末200Aが無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを行った場合において、輸送機器Tが移動を再開すると、無線端末200Aはリレーノード300Aから無線基地局100Aへのハンドオーバを行う必要がある。結果として、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバは無駄になる。
一方で、無線端末200Aが輸送機器T内に存在し、輸送機器Tの移動に伴って移動する場合、無線端末200Aは、リレーノード300Aに接続することで、無線基地局100Aに接続するよりも良い条件で無線基地局100Aとの通信を行うことができる。具体的には、リレーノード300Aは無線端末200Aよりも高度な無線通信機能を有するため、無線基地局100Aと良好な通信を行うことができる。また、無線端末200Aは、小さな送信電力での無線通信が可能であるため、バッテリの消費を抑制できる。
そこで、無線基地局100Aは、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを制御する。所定の条件が満たされた場合には、無線端末200Aが輸送機器T内に存在するとみなすことができる。また、所定の条件が満たされていない場合には、無線端末200Aが輸送機器T外に存在するとみなすことができる。
第1実施形態では、所定の条件とは、所定時間に渡る無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の相対距離の変化量を示す値(第1の値)が閾値以下であるという条件である。ハンドオーバを制御する方法の詳細については後述する。
(1.2)無線通信システムの詳細構成
次に、(1.2.1)無線端末の構成、(1.2.2)リレーノードの構成、(1.2.3)無線基地局の構成について説明する。
(1.2.1)無線端末の構成
図2は、無線端末200Aの構成を示すブロック図である。図2に示すように、無線端末200Aは、アンテナ部201、アンテナ部202、送受信部210、GPS受信機220、制御部230、記憶部240、及びバッテリ250を有する。
送受信部210は、無線周波数帯の信号(すなわち無線信号)を処理する無線部211と、ベースバンド帯の信号を処理するベースバンド部212とを有する。送受信部210は、アンテナ部201を介して、無線基地局100A又はリレーノード300Aとの間で無線信号の送受信を行う。
GPS受信機220は、アンテナ部202を介してGPS衛星からの信号を受信する。制御部230は、例えばCPUを用いて構成され、無線端末200Aが具備する各種の機能を制御する。記憶部240は、例えばメモリを用いて構成され、無線端末200Aの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。バッテリ250は、無線端末200Aの各ブロックに供給される電力を蓄える。
制御部230は、無線品質測定部231、位置測定部232、及びハンドオーバ実行部233を有する。
無線品質測定部231は、送受信部210が受信する無線信号の無線品質を定期的又は不定期に測定する。送受信部210は、無線品質測定部231による測定結果の報告を無線基地局100Aに送信する。上述したように、無線品質はRSSI又はCINR等であるが、RSSI又はCINR等の値をそのまま送信する場合に限らず、RSSI又はCINR等のインデックスを測定結果の報告として無線基地局100Aに送信してもよい。
位置測定部232は、GPS受信機220が受信した信号に基づいて、無線端末200Aの位置を測定する。位置測定部232は、第1の位置測定部に相当する。送受信部210は、位置測定部232による位置測定結果の報告を無線基地局100Aに送信する。
ハンドオーバ実行部233は、ハンドオーバの指示を送受信部210が受信した場合、ハンドオーバの指示により指定されたハンドオーバ先へのハンドオーバを実行する。
(1.2.2)リレーノードの構成
図3は、リレーノード300Aの構成を示すブロック図である。図3に示すように、リレーノード300Aは、アンテナ部301、アンテナ部302、アンテナ部303、送受信部310、送受信部320、GPS受信機330、制御部340、及び記憶部350を有する。
送受信部310は、無線信号を処理する無線部311と、ベースバンド帯の信号を処理するベースバンド部312とを有する。送受信部310は、アンテナ部301を介して、無線基地局100Aとの間で無線信号の送受信を行う。
送受信部320は、無線信号を処理する無線部321と、ベースバンド帯の信号を処理するベースバンド部322とを有する。送受信部320は、アンテナ部302を介して、無線端末200Aとの間で無線信号の送受信を行う。GPS受信機330は、アンテナ部303を介してGPS衛星からの信号を受信する。制御部340は、例えばCPUを用いて構成され、リレーノード300Aが具備する各種の機能を制御する。記憶部350は、例えばメモリを用いて構成され、リレーノード300Aの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。
制御部340は、位置測定部341を有する。位置測定部341は、GPS受信機330が受信した信号に基づいて、リレーノード300Aの位置を測定する。位置測定部232は、第2の位置測定部に相当する。送受信部310は、位置測定部341による位置測定結果の報告を無線基地局100Aに送信する。
(1.2.3)無線基地局の構成
図4は、無線基地局100Aの構成を示すブロック図である。図4に示すように、無線基地局100Aは、アンテナ部101、送受信部110、制御部120、バックホール通信部130、及び記憶部140を有する。
送受信部110は、無線信号を処理する無線部111と、ベースバンド帯の信号を処理するベースバンド部122とを有する。送受信部110は、アンテナ部101を介して、無線端末200A又はリレーノード300Aとの間で無線信号の送受信を行う。
制御部120は、例えばCPUを用いて構成され、無線基地局100Aが具備する各種の機能を制御する。バックホール通信部130は、バックホールネットワークを介して他の無線基地局との通信を行う。記憶部140は、例えばメモリを用いて構成され、無線基地局100Aの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。
制御部120は、情報取得部121、移動距離算出部122、相対距離算出部123、及びハンドオーバ制御部124を有する。
情報取得部121は、送受信部110が無線端末200Aから受信する位置測定結果の報告に基づいて無線端末200Aの位置情報(端末位置情報)を取得する。また、情報取得部121は、送受信部110がリレーノード300Aから受信する位置測定結果の報告に基づいてリレーノード300Aの位置情報(中継局位置情報)を取得する。
移動距離算出部122は、所定時間に渡る無線端末200Aの移動距離を示す値(第2の値)と、所定時間に渡るリレーノード300Aの移動距離を示す値(第3の値)とを算出する。移動距離算出部122は、第2の算出部に相当する。移動距離算出部122による移動距離算出動作の詳細については後述する。
相対距離算出部123は、情報取得部121が取得する端末位置情報及び中継局位置情報に基づいて、所定時間に渡る無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の相対距離の変化量を示す値(第1の値)を算出する。相対距離算出部123は、第1の算出部に相当する。相対距離算出部123による相対距離算出動作の詳細については後述する。
ハンドオーバ制御部124は、ハンドオーバに関する制御を行う。例えばハンドオーバ制御部124は、ハンドオーバ先の決定やハンドオーバに関するメッセージの生成を行う。
ハンドオーバ制御部124は、相対距離算出部123によって算出された相対距離の変化量を示す値が閾値以下である場合に、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを指示するメッセージを生成する。送受信部110は、当該メッセージを無線端末200Aに送信する。ハンドオーバ制御部124によるハンドオーバ制御動作の詳細については後述する。
(2)無線通信システムの動作
次に、(2.1)ハンドオーバ制御動作、(2.2)無線通信システムの詳細動作例について説明する。
(2.1)ハンドオーバ制御動作
図5及び図6は、ハンドオーバ制御動作を説明するための図である。
まず、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高い状態におけるタイミング0(図6参照)において、情報取得部121は、図5に示すように、リレーノード300Aの位置情報A(X1,Y1,Z1)と、無線端末200Aの位置情報B(X2,Y2,Z2)とを取得する。ここでは位置情報がX座標、Y座標、Z座標で定義されているが、Z座標(垂直方向)は必ずしも位置情報に含まれていなくてもよい。
タイミング0から所定時間経過後であって、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高い状態におけるタイミングt(図6参照)において、情報取得部121は、図5に示すように、リレーノード300Aの位置情報A’(X1’,Y1’,Z1’)と、無線端末200Aの位置情報B’(X2’,Y2’,Z2’)とを取得する。
移動距離算出部122は、図5に記載の計算式を用いて、A, A’間の距離をリレーノード300Aの移動距離(MDA)として算出し、B, B’間の距離を無線端末200Aの移動距離(MDB)として算出する。
リレーノード300Aの移動距離(MDA)又は無線端末200Aの移動距離(MDB)の少なくとも一方がゼロよりも大きい場合、相対距離算出部123は、図5に記載の計算式に従って、A, B間の相対距離1(RD1)を算出し、A’, B’間の相対距離2(RD2)を算出する。さらに、相対距離算出部123は、相対距離1(RD1)と相対距離2(RD2)との差分(例えば|RD1 - RD2|)を算出する。このようにして算出される相対距離の差分は、所定時間(0〜tの期間)に渡る無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の相対距離の変化量を示す第1の値に相当する。
相対距離1(RD1)と相対距離2(RD2)との差分が閾値以下である場合、ハンドオーバ制御部124は、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバの指示を生成し、当該指示を送受信部110から無線端末200Aに送信させる。これにより、無線端末200Aは、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを実行する。
一方、リレーノード300Aの移動距離(MDA)又は無線端末200Aの移動距離(MDB)の両方がゼロである場合、情報取得部121は、図6に示すように、タイミングtからさらに所定時間経過後であって、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高い状態におけるタイミング2tにおいて、リレーノード300Aの位置情報A”(X1”,Y1”,Z1”)と、無線端末200Aの位置情報B”(X2”,Y2”,Z2”)とを取得する。
移動距離算出部122は、A, A”間の距離をリレーノード300Aの移動距離(MDA’)として算出し、B, B”間の距離を無線端末200Aの移動距離(MDB’)として算出する。リレーノード300Aの移動距離(MDA’)又は無線端末200Aの移動距離(MDB’)の少なくとも一方がゼロよりも大きい場合、相対距離算出部123は、A, B間の相対距離1(RD1)を算出し、A”, B”間の相対距離2(RD2’)を算出する。さらに、相対距離算出部123は、相対距離1(RD1)と相対距離2(RD2’)との差分(例えば|RD1 - RD2’|)を算出する。当該差分が閾値以下である場合、ハンドオーバ制御部124は、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバの指示を生成し、当該指示を送受信部110から無線端末200Aに送信させる。
このように、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高く、且つ、相対距離の変化量(差分)の値が閾値以下である場合に、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを無線端末200Aに実行させるよう制御する。
また、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高くても、相対距離の変化量(差分)の値が閾値よりも大きい場合には、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを無線端末200Aに実行させないよう制御する。
このようなハンドオーバ制御を行うことで、無線端末200Aが輸送機器T内に存在する場合にはリレーノード300Aへのハンドオーバを実行させ、無線端末200Aが輸送機器T内に存在しない場合にはリレーノード300Aへのハンドオーバを実行させないようにすることができる。
また、無線端末200A及びリレーノード300Aのそれぞれの移動距離がゼロである場合には、無線端末200Aが輸送機器T内に存在するか否かの判定が難しいため、無線端末200A及びリレーノード300Aの少なくとも一方の移動距離がゼロよりも大きくなったときに相対距離の変化量(差分)の値を算出することで、無線端末200Aが輸送機器T内に存在するか否かの判定の精度を向上させている。
(2.2)無線通信システムの詳細動作例
図7は、無線通信システム1の詳細動作例を示す動作シーケンス図である。
ステップS101において、無線基地局100Aは、無線端末200Aにおける無線品質の測定を制御するためのメッセージであるMeasurement Controlを無線端末200Aに送信する。
ステップS102において、無線基地局100Aは、通信の制御に使用する制御データ以外のデータであるパケットデータを無線端末200Aと送受信する。パケットデータの送受信はステップS102以降においても継続される。
ステップS103において、無線基地局100Aは、無線端末200Aにおける無線品質の測定結果の報告に使用される無線リソースを無線端末200Aに割り当て、割り当て結果を示すメッセージであるUL allocationを無線端末200Aに送信する。
ステップS104において、無線端末200Aは、ステップS101で無線基地局100Aから受信したMeasurement Controlに従い、受信する無線信号の無線品質を測定し、測定結果を示すメッセージである測定報告を無線基地局100Aに送信する。
ステップS105において、無線基地局100Aは、ステップS104で無線端末200Aから受信した測定報告に基づいて、無線端末200Aにハンドオーバを行わせる必要があるか否かを判断する。無線基地局100Aは、無線基地局100Aに対応する無線品質と、他のノード(他の無線基地局又はリレーノード300A)に対応する無線品質とを比較し、他のノードに対応する無線品質の方が無線基地局100Aに対応する無線品質よりも良好である場合には、無線端末200Aにハンドオーバを行わせる必要があると判断する。
ステップS106において、無線基地局100Aは、無線端末200Aのハンドオーバ先の候補であるハンドオーバターゲットがリレーノード300Aであるか否かを判断する。無線基地局100Aは、例えば、測定報告に含まれるセルIDに基づいて、ハンドオーバターゲットがリレーノード300Aであるか否かを判断する。ハンドオーバターゲットがリレーノード300Aである場合、以降の処理に進む。
ステップS107において、無線基地局100Aは、位置測定結果の情報の送信を要求する位置情報要求を無線端末200Aに送信する。ステップS108において、無線基地局100Aは、位置測定結果の情報の送信を要求する位置情報要求をリレーノード300Aに送信する。
無線端末200Aは、ステップS107で位置情報要求を無線基地局100Aから受信すると、ステップS109において、位置測定を行うとともに、位置測定結果を示す位置情報報告を無線基地局100Aに送信する。
リレーノード300Aは、ステップS108で位置情報要求を無線基地局100Aから受信すると、ステップS110において、位置測定を行うとともに、位置測定結果を示す位置情報報告を無線基地局100Aに送信する。
ステップS111において、無線基地局100Aは、ステップS109で無線端末200Aから受信した位置情報報告に基づいて、無線端末200Aの位置情報を記憶する。無線基地局100Aは、ステップS110でリレーノード300Aから受信した位置情報報告に基づいて、リレーノード300Aの位置情報を記憶する。
ステップS112において、無線基地局100Aは、一定時間を計時する。一定時間の経過後、ステップS113において、無線基地局100Aは、Measurement Controlを無線端末200Aに送信する。
ステップS114において、無線基地局100Aは、無線端末200Aにおける無線品質の測定結果の報告に使用される無線リソースを無線端末200Aに割り当て、UL allocationを無線端末200Aに送信する。
ステップS115において、無線端末200Aは、ステップS114で無線基地局100Aから受信したMeasurement Controlに従い、受信する無線信号の無線品質を測定し、測定報告を無線基地局100Aに送信する。
ステップS116において、無線基地局100Aは、ステップS115で無線端末200Aから受信した測定報告に基づいて、無線端末200Aにハンドオーバを行わせる必要があるか否かを判断する。無線基地局100Aは、無線基地局100Aに対応する無線品質と、リレーノード300Aに対応する無線品質とを比較し、リレーノード300Aに対応する無線品質の方が無線基地局100Aに対応する無線品質よりも良好である場合には、リレーノード300Aへのハンドオーバを無線端末200Aに行わせる必要があると判断する。リレーノード300Aへのハンドオーバを無線端末200Aに行わせる必要があると判断される場合、以降の処理に進む。
ステップS117において、無線基地局100Aは、位置情報要求を無線端末200Aに送信する。ステップS118において、無線基地局100Aは、位置情報要求をリレーノード300Aに送信する。
無線端末200Aは、ステップS117で位置情報要求を無線基地局100Aから受信すると、ステップS119において、改めて位置測定を行うとともに、位置測定結果を示す位置情報報告を無線基地局100Aに送信する。
リレーノード300Aは、ステップS118で位置情報要求を無線基地局100Aから受信すると、ステップS120において、改めて位置測定を行うとともに、位置測定結果を示す位置情報報告を無線基地局100Aに送信する。
ここで、無線基地局100Aが無線端末200A及びリレーノード300Aから位置情報報告を受信してから、無線基地局100Aからの位置情報再要求により、無線基地局100Aが無線端末200A及びリレーノード300Aから改めて受信するまでの時間を所定時間とする。
ステップS121において、無線基地局100Aは、無線端末200A及びリレーノード300Aそれぞれの移動距離を算出する。無線端末200A及びリレーノード300Aの両移動距離が0である場合、処理がステップS112に戻る。ただし、無線基地局100Aがこの処理を繰り返すことが出来る回数は限られているものとし、この回数を所定回数とする(図6参照)。無線端末200A及びリレーノード300Aの少なくとも一方の移動距離が0よりも大きい場合、処理がステップS122に進む。
ステップS122において、無線基地局100Aは、ステップS111で保持しておいた無線端末200A及びリレーノード300Aの位置情報より相対距離1を算出し、ステップS119及びS120で受信した位置情報報告に基づいて相対距離2を算出する。そして、無線基地局100Aは、相対距離1と相対距離2との差分を算出する。
ステップS122において相対距離1と相対距離2との差分が閾値以下である場合、ステップS124において、無線基地局100Aは、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを決定し、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバの指示を無線端末200Aに送信する。一方、ステップS122において相対距離1と相対距離2との差分が閾値よりも大きい場合、無線基地局100Aは、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを取り止める。
(3)第1実施形態の作用・効果
以上説明したように、無線基地局100Aのハンドオーバ制御部124は、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高く、且つ、相対距離の変化量(差分)の値が閾値以下である場合に、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを無線端末200Aに実行させるよう制御する。
また、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高くても、相対距離の変化量(差分)の値が閾値よりも大きい場合には、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバを無線端末200Aに実行させないよう制御する。
このようなハンドオーバ制御を行うことで、無線端末200Aが輸送機器T内に存在する場合にはリレーノード300Aへのハンドオーバを実行させ、無線端末200Aが輸送機器T内に存在しない場合にはリレーノード300Aへのハンドオーバを実行させないようにすることができる。したがって、第1実施形態によれば、無駄なハンドオーバによる処理負荷及び通信遅延の発生を防止できる。
特に、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバは、無線基地局間でのハンドオーバと比較してオーバーヘッドが大きくなる。第1実施形態によれば、無線基地局100Aからリレーノード300Aへのハンドオーバが行われる確率を低減できるため、オーバーヘッドを抑制できる。
また、無線端末200A及び無線基地局100Aの両方の移動距離がゼロである場合には相対距離の変化量(差分)の値を算出せずに、無線端末200A及び無線基地局100Aの少なくとも一方の移動距離がゼロよりも大きくなったときに相対距離の変化量(差分)の値を算出することで、判定精度を向上させることができる。
また、リレーノード300Aが無線端末のハンドオーバに関わる処理を行うケースにおいては、リレーノード300Aと無線基地局100A間のコントロールメッセージやハンドオーバ対象の無線端末のパケット転送などにより無線区間におけるトラフィック負荷が増大する。第1実施形態のように、無線基地局100Aが無線端末のハンドオーバに関わる処理を行うことにより、トラフィック負荷の増大を回避できる。
第1実施形態では、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベルよりも高い場合に、位置情報要求を無線端末200A及びリレーノード300Aに送信する。すなわち、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Aとリレーノード300Aとの間の無線品質のレベルが無線端末200Aと無線基地局100Aとの間の無線品質のレベル以下である場合には、位置情報要求を無線端末200A及びリレーノード300Aに送信しない。
これにより、ハンドオーバを行う必要があるときにのみ位置情報報告を無線端末200A及びリレーノード300Aに送信させることができる。したがって、無線端末200A及びリレーノード300Aが位置情報報告を定期的に送信する場合と比較して、オーバヘッドを低減できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)無線端末の構成、(3)リレーノードの構成、(4)無線通信システムの詳細動作例、(5)第2実施形態の作用・効果について説明する。
第2実施形態においては、第1実施形態と異なる点を主に説明し、重複する説明を省略する。
(1)無線通信システムの構成
図8は、第2実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
図8に示すように、リレーノード300Bは、無線端末200Bのユーザが乗ることのできる輸送機器Tに搭載されている。輸送機器Tは、第1実施形態で例示したバスに限らず、電車等であってもよい。
図8では、無線端末200Bが輸送機器T内に存在するケースを例示している。無線基地局100Bは、第1実施形態と同様に、移動不能なマクロ基地局である。無線端末200Bは、無線基地局100Bに接続している。
第2実施形態に係る無線端末200B及びリレーノード300Bは、GPS等の測位システムを有していない。
無線端末200B及びリレーノード300Bそれぞれは、LTEとは異なる通信方式に準拠した通信を行う通信部を有する。当該通信方式は、輸送機器T内でのみ通信可能な程度の通信距離を有する近距離無線通信方式である。近距離無線通信方式の例としては、ブルートゥース、ZigBee、UWB(Ultra Wide Band)等が挙げられる。
無線基地局100Bは、無線端末200Bとリレーノード300Bとの間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、無線基地局100Bからリレーノード300Bへのハンドオーバを制御する。第2実施形態では、所定の条件とは、無線端末200B及びリレーノード300Bにおいて、近距離無線通信方式による接続(いわゆる通信コネクション)が確立されたという条件である。ハンドオーバを制御する方法の詳細については後述する。
(2)無線端末の構成
図9は、無線端末200Bの構成を示すブロック図である。図9に示すように、無線端末200Bは、近距離無線通信部260を有している点において、第1実施形態に係る無線端末200Aとは異なる。近距離無線通信部260は、アンテナ部206を介して近距離無線通信方式に準拠した無線通信を行う。近距離無線通信部260は、第2の通信部に相当する。制御部230は、近距離無線通信部260による無線通信を制御する近距離無線通信制御部234を有する。
(3)リレーノードの構成
図10は、リレーノード300Bの構成を示すブロック図である。図10に示すように、リレーノード300Bは、近距離無線通信部360を有している点において第1実施形態のリレーノード300Aとは異なる。近距離無線通信部360は、アンテナ部306を介して近距離無線通信方式に準拠した無線通信を行う。近距離無線通信部360は、第1の通信部に相当する。制御部340は、近距離無線通信部360による無線通信を制御する近距離無線通信制御部341を有する。
(4)無線通信システムの詳細動作例
図11は、第2実施形態に係る無線通信システムの詳細動作例を示す動作シーケンス図である。
ステップS201において、無線基地局100Bは、無線端末200Bにおける無線品質の測定を制御するためのメッセージであるMeasurement Controlを無線端末200Bに送信する。
ステップS202において、無線基地局100Bは、通信の制御に使用する制御データ以外のデータであるパケットデータ(いわゆるユーザデータ)を無線端末200Bと送受信する。パケットデータの送受信はステップS202以降においても継続される。
ステップS203において、無線端末200Bの近距離無線通信制御部234は、近距離無線通信部260を用いて、リレーノード300Bとの間に近距離無線通信方式による接続を確立させる。例えば、リレーノード300Bの近距離無線通信エリア内に無線端末200Bが移動した場合、無線端末200Bの近距離無線通信制御部234は、近距離無線通信方式をサポートする機器が周辺に存在することを検出し、近距離無線通信方式による接続を自動で確立させる。
ステップS204において、無線端末200Bは、リレーノード300Bとの間に近距離無線通信方式による接続を確立させたことを示すメッセージであるコネクション確立通知を無線基地局100Bに送信する。
ステップS205において、無線端末200Bにおける無線品質の測定結果の報告に使用される無線リソースを無線端末200Aに割り当て、割り当て結果を示すメッセージであるUL allocationを無線端末200Bに送信する。
ステップS206において、無線端末200Bは、ステップS201で無線基地局100Bから受信したMeasurement Controlに従い、受信する無線信号の無線品質を測定し、測定した結果を示すメッセージである測定報告を無線基地局100Bに送信する。
ステップS207において、無線基地局100Bは、無線端末200Bにハンドオーバを行わせる否かを決定する。無線基地局100Bは、無線端末200Bとリレーノード300Bとの間の無線品質のレベルが無線端末200Bと無線基地局100Bとの間の無線品質のレベルよりも高く、且つ、無線端末200Bとリレーノード300Bとの間に近距離無線通信方式による接続が確立されている場合に、無線基地局100Bからリレーノード300Bへのハンドオーバを無線端末200Bに実行させると決定する。無線基地局100Bからリレーノード300Bへのハンドオーバを無線端末200Bに実行させると決定した場合、無線基地局100Bは、ハンドオーバの指示を生成し、生成したハンドオーバの指示を無線端末200Bに送信する。
(5)第2実施形態の作用・効果
以上説明したように、第2実施形態によれば、無線基地局100Bのハンドオーバ制御部124は、無線端末200Bとリレーノード300Bとの間に近距離無線通信方式による接続が確立されているか否かに基づいて、無線基地局100Bからリレーノード300Bへのハンドオーバを制御する。
具体的には、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Bとリレーノード300Bとの間の無線品質のレベルが無線端末200Bと無線基地局100Bとの間の無線品質のレベルよりも高い場合であっても、無線端末200Bとリレーノード300Bとの間に近距離無線通信方式による接続が確立されていない場合には、無線基地局100Bからリレーノード300Bへのハンドオーバを無線端末200Bに実行させないよう制御する。
このようなハンドオーバ制御を行うことで、無線端末200Bが輸送機器T内に存在する場合にはリレーノード300Bへのハンドオーバを実行させ、無線端末200Bが輸送機器T内に存在しない場合にはリレーノード300Bへのハンドオーバを実行させないようにすることができる。
したがって、第2実施形態によれば、無駄なハンドオーバによる処理負荷及び通信遅延の発生を防止できる。さらに、第2実施形態では、第1実施形態のような測位システムを有していない無線端末200B及びリレーノード300Bに対しても適用可能である。
[第2実施形態の変更例]
次に、第2実施形態の変更例について説明する。本変更例は、第2実施形態における近距離無線通信方式を非接触ICカード通信方式に変更したものである。非接触ICカード通信方式の通信可能距離は非常に短く、例えば10cm程度である。
図12は、第2実施形態の変更例に係る無線通信システムの構成を示す図である。図12に示すように、輸送機器Tは、非接触ICカード通信部400を有している。非接触ICカード通信部400は、カードリーダ/ライタ機能を有しており、輸送機器Tの入り口又は出口等の周辺において、例えば運賃の精算に用いられる。輸送機器Tに設けられた非接触ICカード通信部400は、第1の通信部に相当する。
無線基地局100Cのハンドオーバ制御部124は、無線端末200Cとリレーノード300Cとの間に、非接触ICカード通信方式による接続(いわゆる通信コネクション)が確立されたか否かに基づいて、無線基地局100Cからリレーノード300Cへのハンドオーバを制御する。
図13は、無線端末200Cの構成を示すブロック図である。図13に示すように、無線端末200Cは、非接触ICカード部270を有している点において、第2実施形態に係る無線端末200Bとは異なる。非接触ICカード部270は、非接触ICカード通信方式に準拠した無線通信を行う。非接触ICカード部270は、第2の通信部に相当する。制御部230は、非接触ICカード通信方式による無線通信を制御する非接触ICカード通信制御部235を有する。
次に、本変更例に係る無線通信システムの詳細動作例について説明する。ただし、上述した第2実施形態と異なる動作について説明し、重複する説明を省略する。図14は、本変更例に係る無線通信システムの詳細動作例を示す動作シーケンス図である。
ステップS301及びS302の処理は、上述した第2実施形態と同様である。
ステップS303において、無線端末200Cの非接触ICカード通信制御部235は、非接触ICカード部270を用いて、非接触ICカード通信部400との間に非接触ICカード通信方式による接続を確立させる。例えば、非接触ICカード通信部400の非接触ICカード通信エリア内に無線端末200Cが移動した場合、無線端末200Cの非接触ICカード通信制御部235は、非接触ICカード通信方式をサポートする機器が周辺に存在することを検出し、非接触ICカード通信方式による接続を自動で確立させる。
ステップS304において、無線端末200Cの非接触ICカード通信制御部235は、非接触ICカード通信部400との間に非接触ICカード通信方式による接続を確立させたことを示すメッセージであるコネクション確立通知を無線基地局100Cに送信する。
ステップS305及びS306の処理は、上述した第2実施形態と同様である。
ステップS307において、無線基地局100Cのハンドオーバ制御部124は、無線端末200Cにハンドオーバを行わせる否かを決定する。ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Cとリレーノード300Cとの間の無線品質のレベルが無線端末200Cと無線基地局100Cとの間の無線品質のレベルよりも高く、且つ、無線端末200Cと非接触ICカード通信部400との間に非接触ICカード通信方式による接続が確立されている場合に、無線基地局100Cからリレーノード300Cへのハンドオーバを無線端末200Cに実行させると決定する。
無線基地局100Cからリレーノード300Cへのハンドオーバを無線端末200Cに実行させると決定した場合、無線基地局100Cは、無線基地局100Cからリレーノード300Cへのハンドオーバの指示を生成し、生成したハンドオーバの指示を無線端末200Cに送信する。
以上説明したように、本変更例によれば、無線基地局100Cのハンドオーバ制御部124は、無線端末200Cとリレーノード300Cとの間に非接触ICカード通信方式による接続が確立されているか否かに基づいて、無線基地局100Cからリレーノード300Cへのハンドオーバを制御する。
具体的には、ハンドオーバ制御部124は、無線端末200Cとリレーノード300Cとの間の無線品質のレベルが無線端末200Cと無線基地局100Cとの間の無線品質のレベルよりも高い場合であっても、無線端末200Cとリレーノード300Cとの間に非接触ICカード通信方式による接続が確立されていない場合には、無線基地局100Cからリレーノード300Cへのハンドオーバを無線端末200Cに実行させないよう制御する。このようなハンドオーバ制御を行うことで、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)無線通信システムの動作、(3)第3実施形態の作用・効果の順に説明する。
第3実施形態においては、第1実施形態と異なる点を主に説明し、重複する説明を省略する。
(1)無線通信システムの構成
図15は、第3実施形態に係る無線通信システム1の構成を示す図である。図15に示すように、第3実施形態に係る無線通信システム1は、第1実施形態と同様にLTE-Advancedに基づいて構成されており、無線基地局100D、無線端末200D、リレーノード300D(無線中継局)、及びコアネットワーク700を有する。
第3実施形態においては、コアネットワーク700は、無線端末200D及びリレーノード300DのそれぞれがGPSなど自身の位置情報を取得するためのシステムを有していない場合でも、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの位置情報を取得できるように構成されている。
具体的には、コアネットワーク700は、無線基地局100Dの上位装置である移動管理装置500と、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの位置情報を管理する位置情報サーバ600とを有する。LTEにおいて移動管理装置500は、MME(Mobility Management Entity)と称され、位置情報サーバ600はE−SMLC(e-Serving Mobile Location Center)と称される。
位置情報サーバ600は、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれが複数の無線基地局から受信する無線信号の到達時間差や、当該無線信号に含まれる基地局ID等を収集して、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの位置情報を生成及び管理する。位置情報サーバ600(E−SMLC)の詳細については、3GPP TS 36.305: “Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Stage 2 functional specification of User Equipment (UE) positioning in E-UTRAN”を参照されたい。
また、第3実施形態では、第1実施形態において無線基地局100Aが実行していた移動距離及び相対距離のそれぞれの算出処理を移動管理装置500が実行する。その他のシステム構成については、第1実施形態と同様である。
図16は、移動管理装置500の構成を示すブロック図である。図16に示すように、移動管理装置500は、送受信部510、制御部520、及び記憶部530を有する。
送受信部510は、バックホールネットワークに接続されており、バックホールネットワークを介して無線基地局100A及び位置情報サーバ600との有線通信を行う。送受信部510は、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの位置情報を位置情報サーバ600から受信する。制御部520は、例えばCPUを用いて構成され、移動管理装置500が具備する各種の機能を制御する。記憶部530は、例えばメモリを用いて構成され、移動管理装置500の制御等に用いられる各種の情報を記憶する。
制御部520は、情報取得部521、移動距離算出部522、相対距離算出部523、及びハンドオーバ判断部524を有する。
情報取得部521は、送受信部510が位置情報サーバ600から受信する位置情報を取得する。移動距離算出部522は、所定時間に渡る無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの移動距離を示す値を算出する。ただし、第3実施形態においては、移動距離算出部522は、リレーノード300Dの移動距離のみを算出し、無線端末200Dの移動距離の算出を省略してもよい。
第3実施形態において移動距離算出部522は、第2の算出部に相当する。移動距離算出部522による移動距離算出動作の詳細については後述する。
相対距離算出部523は、情報取得部521が取得する位置情報に基づいて、所定時間に渡る無線端末200D及びリレーノード300Dの間の相対距離の変化量を示す値(第1の値)を算出する。相対距離算出部523は、第1の算出部に相当する。相対距離算出部523による相対距離算出動作の詳細については後述する。
ハンドオーバ判断部524は、ハンドオーバに関する判断(estimation)を行う。具体的には、ハンドオーバ判断部524は、リレーノード300Dへの無線端末200Dのハンドオーバを許容するか否かを判断する。
(2)無線通信システムの動作
次に、第3実施形態に係る無線通信システム1の動作について、(2.1)ハンドオーバ制御動作、(2.2)無線通信システムの詳細動作例の順に説明する。
(2.1)ハンドオーバ制御動作
以下において、移動管理装置500が実行するハンドオーバ制御動作1及び2について説明する。ここでは、第1実施形態で説明したハンドオーバ制御動作との相違点を主として説明する。
(2.1.1)ハンドオーバ制御動作1
図17は、第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作1を説明するための図である。
まず、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の無線品質のレベルが、無線端末200Dがリレーノード300Dに接続可能な状態にある第1の時刻において、情報取得部521は、リレーノード300Dの位置情報A(X1,Y1,Z1)を取得する。無線端末200Dがリレーノード300Dに接続可能な状態とは、例えば、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の無線品質のレベルが無線端末200Dと無線基地局100Dとの間の無線品質のレベルよりも良好な状態を意味する。
第1の時刻から所定時間経過後の第2の時刻において、情報取得部521は、リレーノード300Dの位置情報A’(X1’,Y1’,Z1’)と、無線端末200Dの位置情報B(X2,Y2,Z2)とを取得する。
移動距離算出部522は、図17に記載の計算式を用いて、A, A’間の距離をリレーノード300Dの移動距離(MDA)として算出する。
リレーノード300Dの移動距離(MDA)がゼロよりも大きい場合、相対距離算出部523は、図17に記載の計算式を用いて、第2の時刻におけるA’, B間の相対距離(RD)を算出する。ここで、第1の時刻における無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離をゼロとみなしている点が第1実施形態とは異なる。すなわち、リレーノード300Dの送信電力は小さいため、無線端末200Dがリレーノード300Dに接続可能な状態にある場合には無線端末200Dがリレーノード300Dの近傍に位置すると推定できる。よって、第1の時刻における無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離はゼロとみなすことができる。
相対距離算出部523によって算出されるA’, B間の相対距離(RD)は、所定時間(第1の時刻〜第2の時刻)に渡る無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離の変化量を示す第1の値に相当する。
A’, B間の相対距離(RD)が閾値以下である場合、ハンドオーバ判断部524は、無線端末200Dによる無線基地局100Dからリレーノード300Dへのハンドオーバを許容(肯定)すると判断し、その旨の判断結果(ハンドオーバAck)を送受信部510から無線基地局100Dに送信させる。閾値は、図17においてリレーノード300Dを中心とした円に示すように、リレーノード300Dから所定距離(例えば輸送機器T内の範囲)と対応する値である。無線基地局100Dのハンドオーバ制御部124は、ハンドオーバAckを受信すると、リレーノード300Dへのハンドオーバを無線端末200Dに指示する。
なお、リレーノード300Dの移動距離(MDA)がゼロである場合、情報取得部521は、第2の時刻からさらに所定時間経過後の第3の時刻において、リレーノード300Dの位置情報A”(X1”,Y1”,Z1”)を取得する。このように、情報取得部521は、リレーノード300Dの移動距離(MDA)がゼロである場合には、リレーノード300Dの位置情報の取得を所定回数だけ繰り返す。
このようなハンドオーバ制御を行うことで、第1実施形態と同様に、無線端末200Dが輸送機器T内に存在する場合にはリレーノード300Dへのハンドオーバを実行させ、無線端末200Dが輸送機器T内に存在しない場合にはリレーノード300Dへのハンドオーバを実行させないようにすることができる。
(2.1.2)ハンドオーバ制御動作2
図18は、第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作2を説明するための図である。
まず、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の無線品質のレベルが、無線端末200Dがリレーノード300Dに接続可能な状態にある第1の時刻において、情報取得部521は、リレーノード300Dの位置情報A(X1,Y1,Z1)を取得する。無線端末200Dがリレーノード300Dに接続可能な状態とは、例えば、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の無線品質のレベルが無線端末200Dと無線基地局100Dとの間の無線品質のレベルよりも良好な状態を意味する。
第1の時刻から所定時間経過後の第2の時刻において、情報取得部521は、リレーノード300Dの位置情報A’(X1’,Y1’,Z1’)と、無線端末200Dの位置情報B(X2,Y2,Z2)とを取得する。
移動距離算出部522は、図18に記載の計算式を用いて、A, A’間の距離をリレーノード300Dの移動距離(MDA)として算出し、A, B間の距離を無線端末200Dの移動距離(MDB)として算出する。ここで、第1の時刻における無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離をゼロとみなし、第1の時刻における無線端末200Dの位置をリレーノード300Dの位置と等しいものとする点が第1実施形態とは異なる。すなわち、リレーノード300Dの送信電力は小さいため、無線端末200Dがリレーノード300Dに接続可能な状態にある場合には無線端末200Dがリレーノード300Dの近傍に位置すると推定できる。よって、第1の時刻における無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離はゼロとみなすことができる。
リレーノード300Dの移動距離(MDA)又は無線端末200Dの移動距離(MDB)の少なくとも一方がゼロよりも大きい場合、相対距離算出部523は、図18に記載の計算式を用いて、第2の時刻におけるA’, B間の相対距離(RD)を算出する。第1の時刻における無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離をゼロとみなしているため、相対距離算出部523によって算出されるA’, B間の相対距離(RD)は、所定時間(第1の時刻〜第2の時刻)に渡る無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離の変化量を示す第1の値に相当する。
A’, B間の相対距離(RD)が閾値以下である場合、ハンドオーバ判断部524は、無線端末200Dによる無線基地局100Dからリレーノード300Dへのハンドオーバを許容(肯定)すると判断し、その旨の判断結果(ハンドオーバAck)を送受信部510から無線基地局100Dに送信させる。閾値は、図18においてリレーノード300Dを中心とした円に示すように、リレーノード300Dから所定距離(例えば輸送機器T内の範囲)と対応する値である。無線基地局100Dのハンドオーバ制御部124は、ハンドオーバAckを受信すると、リレーノード300Dへのハンドオーバを無線端末200Dに指示する。
なお、リレーノード300Dの移動距離(MDA)及び無線端末200Dの移動距離(MDB)がゼロである場合、情報取得部521は、第2の時刻からさらに所定時間経過後の第3の時刻において、リレーノード300Dの位置情報A”(X1”,Y1”,Z1”)及び無線端末200Dの位置情報B’(X2’,Y2’,Z2’)を取得する。このように、情報取得部521は、リレーノード300Dの移動距離(MDA)及び無線端末200Dの移動距離(MDB)がゼロである場合には、リレーノード300D及び無線端末200Dの位置情報の取得を所定回数だけ繰り返す。
このようなハンドオーバ制御を行うことで、第1実施形態と同様に、無線端末200Dが輸送機器T内に存在する場合にはリレーノード300Dへのハンドオーバを実行させ、無線端末200Dが輸送機器T内に存在しない場合にはリレーノード300Dへのハンドオーバを実行させないようにすることができる。
(2.2)無線通信システムの詳細動作例
図19は、第3実施形態に係る無線通信システム1の詳細動作例を示す動作シーケンス図である。
ステップS401において、無線基地局100Dは、無線端末200Dにおける無線品質の測定を制御するためのメッセージであるMeasurement Controlを無線端末200Dに送信する。
ステップS402において、無線基地局100Dは、パケットデータを無線端末200Dと送受信する。ステップS403において、無線基地局100Dは、パケットデータをリレーノード300Dと送受信する。
ステップS404において、無線基地局100Dは、必要に応じて、無線端末200Dが測定結果を無線基地局100Dに通知できるようにリソースの割り当てを行い、無線品質の測定結果の報告を要求する測定要求を無線端末200Dに送信する。
ステップS405において、無線端末200Dは無線基地局100Dからの測定要求に従い、無線基地局100Dに測定結果を通知する。無線端末200Dは自身の無線状態を定期的に、または特定のイベント(接続する無線基地局100Dとの間の無線品質が所定値を下回った等)が起こる度に、無線基地局100Dに通知を行う。
ステップS406において、無線基地局100Dは、無線端末200Dのハンドオーバの必要性があると判断し、ステップS407においてリレーノード300Dへハンドオーバ要求メッセージを送信する。なお、無線基地局100Dでハンドオーバ対象がリレーノード300Dと判断できる場合には、リレーノード300Dへのハンドオーバ要求メッセージの送信をせずに、ハンドオーバの判断(estimation)を要求する判断要求メッセージを移動管理装置500へ送信しても構わない。
ステップS407aにおいて、リレーノード300Dは、無線基地局100Dからのハンドオーバ要求メッセージが届くと、コアネットワーク700にハンドオーバを判断してもらうため、移動管理装置500に判断要求メッセージを送信する。リレーノード300Dがコアネットワーク700と接続する時は必ず無線基地局100Dを介すため、無線基地局100Dは移動管理装置500への判断要求メッセージが送信されたことを確認できる。
ステップS408において、無線基地局100Dは、移動管理装置500への判断要求メッセージが無線基地局100Dを通過するときに、ハンドオーバに関連するタイマーを止める。無線基地局100Dは、所定時間後において、無線端末200Dに無線品質の測定要求を可能にするための処理(ステップS422,S423で後述)を行う。
ステップS409において、移動管理装置500は、判断要求メッセージを受信する。ステップS410において、移動管理装置500は、位置情報サーバ600へリレーノード300Dの位置情報を要求する位置情報要求メッセージを送信する。
ステップS411及びS412において、位置情報サーバ600は、位置情報要求メッセージに応じて、リレーノード300Dの位置情報を測定する。ステップS413において、位置情報サーバ600は、位置情報の測定結果を移動管理装置500に送信する。
ステップS414において、移動管理装置500は、リレーノード300Dの位置情報を保持する。ステップS415において、移動管理装置500は、所定のインターバルの経過を待つ。ステップS416において、移動管理装置500は、リレーノード300D及び無線端末200Dのそれぞれの位置情報を要求する位置情報要求メッセージを位置情報サーバ600に送信する。
ステップS417〜S419において、位置情報要求メッセージを受信した位置情報サーバ600は、リレーノード300D及び無線端末200Dのそれぞれの位置情報を測定する。ステップS420において、位置情報サーバ600は、位置情報の測定結果を移動管理装置500に送信する。
なお、初めに位置情報サーバ600から移動管理装置500に位置情報の通知(ステップS413)が届いてから、次に位置情報の通知(ステップS420)が届くまでの時間を所定時間とする。
ステップS421において、移動管理装置500は、上述したハンドオーバ制御動作1又は2に従って移動距離の算出を行う。ハンドオーバ制御動作1については、リレーノード300Dの移動距離が0である場合に、ステップS414に処理が戻り、ステップS414〜S420が繰り返される。ハンドオーバ制御動作2については、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの移動距離が0である場合に、ステップS414に処理が戻り、ステップS414〜S420が繰り返される。ただし、移動管理装置500がこの処理を繰り返すことが出来る回数は限られているものとし、この回数を所定回数とする。
所定回数経過後、または位置情報の再通知後、ハンドオーバ制御動作1については、移動管理装置500は、リレーノード300Dの移動距離が0でないと判断した場合に、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの位置情報から相対距離を算出する。ハンドオーバ制御動作2については、移動管理装置500は、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの移動距離が0でない場合に、無線端末200D及びリレーノード300Dのそれぞれの位置情報から相対距離を算出する。
移動管理装置500は、算出された相対距離が閾値以下である場合には、無線端末200Dによる無線基地局100Dからリレーノード300Dへのハンドオーバを許容(肯定)すると判断し、算出された相対距離が閾値以上であると判断した場合には、無線端末200Dによる無線基地局100Dからリレーノード300Dへのハンドオーバを拒否(否定)すると判断する。
ステップS421において、移動管理装置500は、判断結果の情報を無線基地局100Dに送信する。
一方、ステップS422において、無線基地局100Dは、無線端末200Dが無線品質の測定結果を無線基地局100Dに通知できるようにリソースの割り当てを行う。ステップS423において、無線端末200Dは、無線基地局100Dからの指示に従い、無線基地局100Dに無線品質の測定結果を通知する。測定結果には、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の無線品質の情報が含まれる。
ステップS425において、無線基地局100Dは、ステップS424で移動管理装置500から受信した判断結果の情報と、ステップS423で無線端末200Dから受信した測定結果とに基づいて、無線端末200Dによる無線基地局100Dからリレーノード300Dへのハンドオーバを実行させるか否かを決定する。ここで、無線基地局100Dは、移動管理装置500によるハンドオーバの判断結果が許可(肯定)であり、且つ、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の無線品質が良好である場合に、無線端末200Dによる無線基地局100Dからリレーノード300Dへのハンドオーバを実行させると決定する。ハンドオーバを実行させると決定した場合には、リレーノード300Dによる受け入れ可否を確認し、その後にリレーノード300Dへのハンドオーバの指示を無線端末200Dに送信する。
(3)第3実施形態の作用・効果
以上説明したように、第3実施形態によれば、ハンドオーバターゲットがリレーノード300Dであった場合、無線端末200Dとリレーノード300Dとの間の相対距離は無いもの(ゼロ)とみなすことで、ハンドオーバ要求がなされた時点での無線端末200Dの位置情報を測定する手法が省けるため、ハンドオーバに関わる計算を削減できる。
第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作1によれば、リレーノード300Dが移動していた場合、リレーノード300Dにおける所定時間経過後の位置におけるリレーノード300Dと無線端末200Dとの間の相対距離に基づいてリレーノード300Dへのハンドオーバを制御することで、無線端末200Dの移動距離を算出する処理が削減できる。
第3実施形態によれば、位置情報の測定をコアネットワーク700(具体的には、位置情報サーバ600)で行うことにより、GPSなど無線端末200D単体で位置情報が測定できるシステムを有していないケースにも適用できるとともに、無線端末200D―無線基地局100D―コアネットワーク700間の制御信号が削減でき、トラフィックの負荷が低減できる。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、LTE-Advancedに基づく無線通信システムを例示したが、LTE-Advancedに限らず、無線中継局が用いられる無線通信システムであれば、本発明を適用可能である。例えば、ハンドオーバの決定権を無線端末が持つ無線通信システムも存在する。そのような無線通信システムにおいては、無線基地局100A、無線基地局100B、無線基地局100Cに設けられていたハンドオーバ制御部124を無線端末側(すなわち無線端末200A、無線端末200B、無線端末200C)に設けてもよい。
上述した第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態それぞれは、個別に実施する場合に限らず、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。
例えば、第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作1,2のそれぞれは、第1実施形態のシステム構成に適用可能である。すなわち、第1実施形態に係る無線基地局100Aの情報取得部121、移動距離算出部122及び相対距離算出部123が、第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作1,2のそれぞれを実行してもよい。第3実施形態に係るハンドオーバ制御動作1,2のそれぞれは、第1実施形態に係るハンドオーバ制御動作と比較して位置情報の取得を省略できるため、端末−基地局間のトラフィックの負荷が低減できる。
同様に、第1実施形態で説明したハンドオーバ制御動作は、第3実施形態のシステム構成に適用可能である。すなわち、第3実施形態に係る移動管理装置500の情報取得部521、移動距離算出部522及び相対距離算出部523が、第1実施形態で説明したハンドオーバ制御動作を実行してもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
1…無線通信システム、100A〜100D…無線基地局、101…アンテナ部、110…送受信部、111…無線部、120…制御部、121…情報取得部、122…ベースバンド部、122…移動距離算出部、123…相対距離算出部、124…ハンドオーバ制御部、130…バックホール通信部、140…記憶部、200A〜200D…無線端末、201,202,206,301,302,303,306…アンテナ部、210…送受信部、211…無線部、212…ベースバンド部、220…GPS受信機、230…制御部、231…無線品質測定部、232…位置測定部、233…ハンドオーバ実行部、234…近距離無線通信制御部、235…非接触ICカード通信制御部、240…記憶部、250…バッテリ、260…近距離無線通信部、270…非接触ICカード部、300A〜300D…リレーノード、310…送受信部、311…無線部、312…ベースバンド部、320…送受信部、321…無線部、322…ベースバンド部、330…GPS受信機、340…制御部、341…位置測定部、341…近距離無線通信制御部、350…記憶部、360…近距離無線通信部、400…非接触ICカード通信部、500…位置管理装置、600…位置情報サーバ

Claims (14)

  1. 無線基地局に無線端末及び無線中継局が接続しており、前記無線端末及び前記無線中継局の少なくとも一方が移動可能である無線通信システムであって、
    前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御部を備え、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御し、
    前記所定の条件とは、所定時間に渡る前記相対距離の変化量を示す第1の値が閾値以下であるという条件である無線通信システム。
  2. 前記ハンドオーバ制御部は、前記所定の条件が満たされた場合に、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを前記無線端末に実行させるよう制御する請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高く、且つ、前記所定の条件が満たされた場合に、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを前記無線端末に実行させるよう制御する請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記ハンドオーバ制御部は、前記所定の条件が満たされていない場合に、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを前記無線端末に実行させないよう制御する請求項1〜3の何れか一項に記載の無線通信システム。
  5. 前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高くても、前記所定の条件が満たされていない場合には、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを実行させないよう制御する請求項1〜4の何れか一項に記載の無線通信システム。
  6. 第1の時刻における前記無線端末の位置を示す第1の端末位置情報と、前記第1の時刻から前記所定時間経過後の第2の時刻における前記無線端末の位置を示す第2の端末位置情報と、前記第1の時刻における前記無線中継局の位置を示す第1の中継局位置情報と、前記第2の時刻における前記無線中継局の位置を示す第2の中継局位置情報とを取得する取得部と、
    前記第1の端末位置情報及び前記第1の中継局位置情報に基づく第1の相対距離と、前記第2の端末位置情報及び前記第2の中継局位置情報に基づく第2の相対距離とを算出し、前記算出した第1の相対距離及び第2の相対距離の差を示す値を前記第1の値として算出する第1の算出部と
    をさらに備える請求項に記載の無線通信システム。
  7. 前記第1の端末位置情報及び前記第2の端末位置情報に基づいて前記所定時間に渡る前記無線端末の移動距離を示す第2の値を算出し、前記第1の中継局位置情報及び前記第2の中継局位置情報に基づいて前記所定時間に渡る前記無線中継局の移動距離を示す第3の値を算出する第2の算出部をさらに備え、
    前記第1の算出部は、前記第2の値又は前記第3の値の少なくとも一方がゼロよりも大きい場合に、前記第1の値を算出する請求項に記載の無線通信システム。
  8. 前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが、前記無線端末が前記無線中継局に接続可能な状態にある第1の時刻から前記所定時間経過後の第2の時刻における前記無線端末の位置を示す端末位置情報と、前記第2の時刻における前記無線中継局の位置を示す中継局位置情報とを取得する取得部と、
    前記第1の時刻における前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離をゼロとみなして、前記端末位置情報が示す位置と前記中継局位置情報が示す位置との間の相対距離を前記第1の値として算出する第1の算出部と
    をさらに備える請求項に記載の無線通信システム。
  9. 前記第1の時刻における前記無線中継局の位置を示す第1の中継局位置情報及び前記第2の時刻における前記無線中継局の位置を示す第2の中継局位置情報に基づいて、前記所定時間に渡る前記無線中継局の移動距離を示す値を算出する第2の算出部をさらに備え、
    前記第1の算出部は、前記第2の算出部によって算出された前記値がゼロよりも大きい場合に、前記第1の値を算出する請求項に記載の無線通信システム。
  10. 前記取得部及び前記第1の算出部は、前記無線基地局又は前記無線基地局の上位装置に設けられる請求項の何れか一項に記載の無線通信システム。
  11. 無線基地局に無線端末及び無線中継局が接続しており、前記無線端末及び前記無線中継局の少なくとも一方が移動可能である無線通信システムであって、
    前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御部を備え、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御し、
    前記無線端末は、前記無線端末の位置を測定する第1の位置測定部を有し、
    前記無線中継局は、前記無線中継局の位置を測定する第2の位置測定部を有し、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高い場合に、位置測定結果の情報の送信を要求する位置情報要求を前記無線端末及び前記無線中継局に送信する無線通信システム。
  12. 少なくとも一方が移動可能である無線端末及び無線中継局が接続する無線基地局であって、
    前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御部を備え、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御し、
    前記所定の条件とは、所定時間に渡る前記相対距離の変化量を示す第1の値が閾値以下であるという条件である無線基地局。
  13. 少なくとも一方が移動可能である無線端末及び無線中継局が接続する無線基地局であって、
    前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御部を備え、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御し、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記無線端末と前記無線中継局との間の無線品質のレベルが所定レベルよりも高い場合に、位置測定結果の情報の送信を要求する位置情報要求を前記無線端末及び前記無線中継局に送信する無線基地局。
  14. 無線基地局に無線端末及び無線中継局が接続しており、前記無線端末及び前記無線中継局の少なくとも一方が移動可能である無線通信システムにおいて、前記無線端末が接続先を切り替える動作であるハンドオーバを制御するハンドオーバ制御方法であって、
    前記無線端末と前記無線中継局との間の相対距離の変化が無い又は小さい状態が維持されることを示す所定の条件が満たされたか否かに基づいて、前記無線基地局から前記無線中継局への前記ハンドオーバを制御するステップを含み、
    前記所定の条件とは、所定時間に渡る前記相対距離の変化量を示す第1の値が閾値以下であるという条件であるハンドオーバ制御方法。
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