JP5610538B2 - 伝送路特性推定装置、伝送路特性推定方法、及びプログラム - Google Patents

伝送路特性推定装置、伝送路特性推定方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置、伝送路特性推定方法、及びプログラムに関する。
連続通信を行うOFDM(直交周波数分割多重:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)通信においては、送信装置においてパイロットシンボルを所定の間隔で挿入し、受信装置において当該パイロットシンボルに基づいて伝送路特性を推定して、復調を行う方式が用いられている。なお、パイロットシンボルとは、送信装置と受信装置において既知となっている信号パターンのことである。
伝送路推定の簡易な方法としては、パイロットシンボル間を時間方向で線形に内挿補間することで求める方法が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−374418号公報
しかしながら、パイロットシンボル間を時間方向で線形に内挿補間する方法は、ノイズの影響が大きく、図7に示すようにまた伝送路特性がI−Q(同相−直交:In phase−Quadrature phase)平面において曲線を描くように変化する場合、推定した伝送路特性と実際の伝送路特性との間でズレが生じてしまうという問題がある。なお図7は、内挿補間による伝送路特性の推定結果を示す図である。
また、この方法を用いる場合、パイロットシンボルとその次のパイロットシンボルを受信するまでその間にあるデータシンボルを復調できないため、受信データを記憶しておくメモリが必要となり、さらに処理の遅延時間が大きくなるという問題がある。
ノイズの影響を少なくする伝送路特性推定方法として、複数のパイロットシンボルで平均をとることで伝送路特性の推定を行う方法がある。この方法を用いる場合、直線内挿補間による方法と比較して、ノイズの影響を低減することができる。しかし、この方法を用いる場合、復調の対象となるデータシンボルの前後の範囲でパイロットシンボルから求まる伝送路特性の平均をとる必要がある。そのため、直線内挿補間による方法と比べて、さらに伝送路特性の曲線的変動に追従することが難しくなってしまうという問題がある。また、受信データを記憶しておくメモリの容量も直線内挿補間による方法と比較して多くなり、処理の遅延時間が大きくなってしまうという問題がある。
また、メモリ容量の削減と遅延時間の減少のため、復調したいデータシンボルより過去のパイロットシンボルについてのみ平均をとる方法もあるが、この場合は、伝送路特性の時間変動に対する推定値の追従性が悪化してしまうという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置であって、前記受信シンボルの受信毎に、現在の伝送路特性を推定する現伝送路特性推定部と、前記受信シンボルの受信毎に、所定の平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第1の平滑化部と、前記受信シンボルの受信毎に、前記第1の平滑化部の平滑化係数と異なる平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第2の平滑化部と、前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差で除算する除算部と、前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差に、前記除算部の算出結果を乗算し、当該値に前記第1の平滑部が算出した移動平均値を加算することで、次の受信シンボルの伝送路特性を推定する次伝送路特性推定部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置を用いた伝送路特性推定方法であって、前記受信シンボルの受信毎に、現伝送路特性推定部は、現在の伝送路特性を推定し、第1の平滑化部は、所定の平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出し、第2の平滑化部は、前記受信シンボルの受信毎に、前記第1の平滑化部の平滑化係数と異なる平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出し、除算部は、前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差で除算し、次伝送路特性推定部は、前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差に、前記除算部の算出結果を乗算し、当該値に前記第1の平滑部が算出した移動平均値を加算することで、次の受信シンボルの伝送路特性を推定することを特徴とする。
また、本発明は、連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置を、前記受信シンボルの受信毎に現在の伝送路特性を推定する現伝送路特性推定部、前記受信シンボルの受信毎に所定の平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第1の平滑化部、前記受信シンボルの受信毎に前記第1の平滑化部の平滑化係数と異なる平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第2の平滑化部、前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差で除算する除算部、前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差に、前記除算部の算出結果を乗算し、当該値に前記第1の平滑部が算出した移動平均値を加算することで、次の受信シンボルの伝送路特性を推定する次伝送路特性推定部として動作させるためのプログラムである。
本発明によれば、除算部の処理によって次の受信シンボルにおける伝送路特性の推定に用いる係数を算出し、次伝送路特性推定部は、当該係数を用いて次の受信シンボルにおける伝送路特性を推定する。これにより、伝送路特性推定装置は、現在の伝送路特性及び過去の伝送路特性の移動平均値に基づいて精度良く次の受信シンボルにおける伝送路特性を推定することができる。
本発明の一実施形態による伝送路特性推定装置を搭載する復調装置の構成を示す概略ブロック図である。 OFDMの送信フレームのパターンの一例を示す図である。 データシンボルに対する復調装置の動作を示すフローチャートである。 パイロットシンボルに対する復調装置の動作を示すフローチャートである。 本実施形態による復調装置による伝送路特性の推定結果を示す図である。 OFDMの送信フレームのパターンの他の例を示す図である。 内挿補間による伝送路特性の推定結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による伝送路特性推定装置を搭載する復調装置100の構成を示す概略ブロック図である。
復調装置100は、OFDMフレームを受信してFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)処理を行う受信装置からFFTの出力データ(受信シンボル)の入力を受け付け、各サブキャリアに対する復調処理を行う装置である。復調装置100は、パイロット複素除算部101、伝送路特性記憶部102、位相振幅補償部103、デマップ部104、リマップ部105、複素除算部106、傾き補正部107、スイッチ部108、IIR(無限インパルス応答: Infinite Impulse Response)フィルタ109(第2の平滑化部)、IIRフィルタ110(第1の平滑化部)、移動平均値バッファ111、112、係数算出部113(除算部)、係数記憶部114、次伝送路特性推定部115、伝送路特性バッファ116を備える。
パイロット複素除算部101は、受信シンボルがパイロットシンボルである場合に、受信したパイロットシンボルを、既知のパイロットシンボルモデルで複素除算することで、伝送路特性を算出する。なお、本実施形態において、受信シンボルに対する複素数計算は、受信シンボルのI成分を実数成分として扱い、Q成分を虚数成分として扱うことで行う。
伝送路特性記憶部102は、パイロット複素除算部101によって算出された伝送路特性を記憶する。なお、伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性は、パイロット複素除算部101によって伝送路特性が算出されるたびに更新される。
位相振幅補償部103は、受信シンボルがデータシンボルである場合に、受信したデータシンボルを、伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性で除算することで、送信シンボルを再現する。なお、伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性は、前回受信シンボルを受信したときに次伝送路特性推定部115によって推定された、受信シンボルの次の受信時における伝送路特性、すなわち現在の伝送路特性である。
デマップ部104は、位相振幅補償部103によって再現された送信シンボルを所定の位相振幅変調方式に従って「0」または「1」のビットデータを出力する。なお、位相振幅変調方式の例としては、QPSK(四位相偏移変調:Quaternary Phase Shift Keying)や16QAM(16値直角位相振幅変調:16 Quadrature Amplitude Modulation)などが挙げられる。
リマップ部105は、デマップ部104によって出力されたビットデータから所定の位相振幅変調方式に基づいて送信シンボルを生成する。なお、位相振幅補償部103が再現した送信シンボルには、伝送路特性の推定誤差が含まれるが、リマップ部105によって生成された送信シンボルには誤差が含まれない。
複素除算部106は、受信シンボルがデータシンボルである場合に、リマップ部105によって生成された送信シンボルを受信したデータシンボルで複素除算することで、伝送路特性を算出する。
傾き補正部107は、伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性と、伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性とに基づいてコンスタレーションが揃うように伝送路特性を補正する。すなわち、傾き補正部107は、受信器の初期動作時に、コンスタレーションが90度、180度、270度の何れかだけ傾いた状態ではまり込んだ場合に、それを訂正するように、伝送路特性を補正する。具体的には、傾き補正部107は、以下に示す式(1)を用いて伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性の複素共役と、伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性との複素乗算の時間平均を算出する。
Figure 0005610538
但し、h(n)は、受信シンボルのnシンボル目において伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性である。また、上付き傍線はその値の複素共役を示す記号である。また、H(n)は、受信シンボルのnシンボル目において伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性である。
そして、傾き補正部107は、上記式(1)によって算出された複素数と実数軸とのなす角度が±45度の範囲内である場合(コンスタレーションの傾きが正しい場合)に、複素除算部106が算出した伝送路特性をスイッチ部108に出力し、±45度の範囲外である場合に、伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性をスイッチ部108に出力する(伝送路特性を補正する)。
スイッチ部108は、受信シンボルがパイロットシンボルである場合に、パイロット複素除算部101の算出結果を選択してIIRフィルタ109、110に出力し、受信シンボルがデータシンボルである場合に、傾き補正部107の出力を選択してIIRフィルタ109、110に出力する。
なお、パイロット複素除算部101、伝送路特性記憶部102、複素除算部106、傾き補正部107、スイッチ部108は、協働することで、受信シンボルの受信毎に現在の伝送路特性を推定する現伝送路特性推定部として動作する。
IIRフィルタ109、110は、所定の忘却係数を用いて入力値の指数移動平均値を算出する一次IIRフィルタである。なお、IIRフィルタ109とIIRフィルタ110は、それぞれ異なる忘却係数を用いて指数移動平均値を算出する。IIRフィルタ109、110の忘却係数には、1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128のうち異なる2つの値が用いられる。
具体的には、IIRフィルタ109は、以下に示す式(2)によって指数移動平均値を算出し、IIRフィルタ110は、以下に示す式(3)によって指数移動平均値を算出する。
Figure 0005610538
Figure 0005610538
但し、h(n)は、受信シンボルのnシンボル目においてIIRフィルタ109が算出する伝送路特性の指数移動平均値である。また、aは、IIRフィルタ109が用いる忘却係数である。また、hは、スイッチ部108が出力した伝送路特性である。なお、h(n−1)は、受信シンボルのn−1シンボル目においてIIRフィルタ109が算出した伝送路特性の指数移動平均値であり、受信シンボルのnシンボル目において移動平均値バッファ111に記憶されている値である。
また、h(n)は、受信シンボルのnシンボル目においてIIRフィルタ110が算出する伝送路特性の指数移動平均値である。また、bは、IIRフィルタ110が用いる忘却係数である。なお、h(n−1)は、受信シンボルのn−1シンボル目においてIIRフィルタ110が算出した伝送路特性の指数移動平均値であり、受信シンボルのnシンボル目において移動平均値バッファ112に記憶されている値である。
移動平均値バッファ111、112は、それぞれIIRフィルタ109、110が受信シンボルの前回の受信時に算出した伝送路特性の指数移動平均値を記憶する。
係数算出部113は、パイロット複素除算部101が算出した伝送路特性h(n)と、移動平均値バッファ111、112が記憶する伝送路特性の指数移動平均値h(n−1)及びh(n−1)とに基づいて、次の受信シンボルにおける伝送路特性の推定に用いる係数αを算出する。具体的には、係数算出部113は、以下に示す式(4)、式(5)の値を算出する。
Figure 0005610538
Figure 0005610538
そして、係数算出部113は、式(4)、式(5)の算出結果の時間平均値を算出し、式(6)に基づいて係数αを算出する。
Figure 0005610538
但し、average{}は、カッコ内の値の時間平均値である。なお、時間平均値の算出方法には、単純移動平均、加重移動平均(FIR(有限インパルス応答: Finite Impulse Response)フィルタ平均)、指数移動平均(IIRフィルタ平均)等があるが、例えば単純移動平均を用いる場合、以下に示す式(7)によって係数αを算出することができる。
Figure 0005610538
係数記憶部114は、係数算出部113が算出した係数αを記憶する。なお、係数記憶部114が記憶する係数は、係数算出部113によって係数αが算出されるたびに更新される。
次伝送路特性推定部115は、係数記憶部114が記憶する係数αと、IIRフィルタ109、110が算出した伝送路特性の指数移動平均値h(n)及びh(n)とに基づいて、次の受信シンボルにおける伝送路特性を推定する。具体的には、次伝送路特性推定部115は、以下に示す式(8)を算出することで、次の受信シンボルにおける伝送路特性H(n+1)を推定する。
Figure 0005610538
伝送路特性バッファ116は、次伝送路特性推定部115によって推定された伝送路特性を記憶する。
上述した構成を備えることで、復調装置100は、現在の伝送路特性及び過去の伝送路特性の移動平均値に基づいて精度良く次の受信シンボルにおける伝送路特性を推定することができる。
ここで、係数算出部113が式(6)を用いて係数αを算出する理由について説明する。
次の受信シンボルにおける伝送路特性H(n+1)を、式(8)によって表す場合、既知のパイロットシンボルから求めた伝送路特性h(n)は、以下に示す式(9)によって表すことができる。
Figure 0005610538
ここで、式(9)を等式変形することで、係数αは以下に示す式(10)によって表すことができる。
Figure 0005610538
ところで、推定された伝送路特性に含まれるノイズの影響を軽減するためには、時間平均値を用いて係数αを算出することが好ましい。そこで、式(10)の分母が0になるのを防ぐため、分母が正の実数になるように、式(10)の分母と分子にそれぞれ分母の値の複素共役を乗算する。これにより、式(6)が得られる。
以下、復調装置100の動作について説明する。
図2は、OFDMの送信フレームのパターンの一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態において送信装置は、送信フレームを送信する際、データシンボルの12シンボルごとにパイロット信号を1つ挿入する。したがって、復調装置100は、受信装置から入力を受け付けた受信シンボルの12シンボル毎に、パイロットシンボルに基づく伝送路特性推定を行い、それ以外においてデータシンボルの復調処理及び伝送路特性推定を行う。
まず、復調装置100によるデータシンボルの復調処理及び伝送路特性推定の処理について説明する。
図3は、データシンボルに対する復調装置100の動作を示すフローチャートである。
まず、受信装置からデータシンボルの入力を受け付けると、位相振幅補償部103は、入力を受け付けたデータシンボルを伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性で除算することで、送信シンボルを再現する(ステップS1)。次に、デマップ部104は、位相振幅補償部103によって再現された送信シンボルから、所定の振幅位相変調方式に従って硬判定を行い、ビットデータを生成する(ステップS2)。なお、当該ビットデータは、復調結果として処理装置に出力される。
次に、リマップ部105は所定の振幅位相変調方式に基づいて、デマップ部104によって生成されたビットデータから送信シンボルを生成する(ステップS3)。次に、複素除算部106は、入力を受け付けたデータシンボルをリマップ部105が生成した送信シンボルで複素除算することで、伝送路特性を推定する(ステップS4)。次に、傾き補正部107は、伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性と伝送路特性バッファ116が記憶する伝送路特性とを用いて上記式(1)を演算する(ステップS5)。次に、傾き補正部107は、式(1)の演算結果と実数軸とがなす角の角度が±45度の範囲内であるか否かを判定する(ステップS6)。
式(1)の演算結果と実数軸とがなす角の角度が±45度の範囲内である場合(ステップS6:YES)、傾き補正部107は、複素除算部106が算出した伝送路特性をスイッチ部108に出力する(ステップS7)。他方、式(1)の演算結果と実数軸とがなす角の角度が±45度の範囲外である場合(ステップS6:NO)、傾き補正部107は、伝送路特性記憶部102が記憶する伝送路特性をスイッチ部108に出力する(ステップS8)。
スイッチ部108は、ステップS7またはステップS8で伝送路特性の入力を受け付けると、当該伝送路特性をIIRフィルタ109、110に出力する。IIRフィルタ109、110は、それぞれ式(2)、式(3)に基づいて伝送路特性の指数移動平均値を算出する(ステップS9)。このとき、IIRフィルタ109、110は、それぞれ受信シンボルの前回の受信時に算出した伝送路特性の指数移動平均値を移動平均値バッファ111、112に記録する(ステップS10)。
そして、次伝送路特性推定部115は、IIRフィルタ109、110が算出した伝送路特性の指数移動平均値と係数記憶部114が記憶する係数αとを用いて、式(8)に基づいて次の受信シンボルにおける伝送路特性を推定する(ステップS11)。次伝送路特性推定部115は、推定した伝送路特性を伝送路特性バッファ116に記録する(ステップS12)。当該伝送路特性は、次のデータシンボルの受信時に用いられる。
まず、復調装置100によるパイロットシンボルに基づく伝送路特性推定の処理について説明する。
図4は、パイロットシンボルに対する復調装置100の動作を示すフローチャートである。
まず、受信装置からパイロットシンボルの入力を受け付けると、パイロット複素除算部101は、入力を受け付けたパイロットシンボルを予め定められたパイロットシンボルモデルで除算することで、伝送路特性を推定する(ステップS13)。パイロット複素除算部101は、推定した伝送路特性を伝送路特性記憶部102に記録する(ステップS14)。
また、パイロット複素除算部101は、推定した伝送路特性をスイッチ部108に出力する。スイッチ部108は、伝送路特性の入力を受け付けると、当該伝送路特性をIIRフィルタ109、110に出力する。IIRフィルタ109、110は、それぞれ式(2)、式(3)に基づいて伝送路特性の指数移動平均値を算出する(ステップS15)。このとき、IIRフィルタ109、110は、それぞれ受信シンボルの前回の受信時に算出した伝送路特性の指数移動平均値を移動平均値バッファ111、112に記録する(ステップS16)。
また、係数算出部113は、パイロット複素除算部101が推定した伝送路特性と移動平均値バッファ111、112が記憶する受信シンボルの前回の受信時における伝送路特性の指数移動平均値とを用いて、式(6)に基づいて、次の受信シンボルにおける伝送路特性の推定に用いる係数αを算出する(ステップS17)。係数算出部113は、算出した係数αを係数記憶部114に記録する(ステップS18)。
そして、次伝送路特性推定部115は、IIRフィルタ109、110が算出した伝送路特性の指数移動平均値と係数記憶部114が記憶する係数αとを用いて、式(8)に基づいて次の受信シンボルにおける伝送路特性を推定する(ステップS19)。次伝送路特性推定部115は、推定した伝送路特性を伝送路特性バッファ116に記録する(ステップS20)。当該伝送路特性は、次のデータシンボルの受信時に用いられる。
このように、本実施形態によれば、IIRフィルタ109、110を備えることでノイズの影響を低減する。さらに、本実施形態によれば、忘却係数(平滑化係数)の異なるIIRフィルタ109、110の出力の差から現在の伝送路特性を推定する処理を行うことで、IIRフィルタ109、110による伝送路特性の時間追従性の悪化を改善することができる。
図5は、本実施形態による復調装置100による伝送路特性の推定結果を示す図である。
本実施形態によれば、図5に示すように、伝送路特性が複素平面上で曲線の軌跡を描く場合であっても、係数αの虚数部が適切に調整されることによって、伝送路特性が正確に推定されることとなる。
また、本実施形態によれば、データシンボル受信時に、既にそのときの伝送路特性が推定されているため、復調装置100は、FFT出力信号のデータを蓄積するための記憶部を備える必要がない。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
図6は、OFDMの送信フレームのパターンの他の例を示す図である。
例えば、本実施形態では、OFDMの送信フレームとして図2に示すように各サブキャリアにおいて同じタイミングでパイロットシンボルとデータシンボルが繰り返されるものを用いる場合を説明したが、これに限られない。例えば、OFDMの送信フレームとしては、図6(A)に示すように、各サブキャリアで異なるタイミングでパイロットシンボルとデータシンボルが繰り返されるものや、図6(B)に示すように、特定のサブキャリアのみにパイロットシンボルが配置されるものが挙げられる。
なお、図6(B)に示すように特定のサブキャリアのみにパイロットシンボルが配置される場合は、パイロットシンボルのないサブキャリアは周波数方向または周波数−時間方向で補間すること(図6(B)の○部分)により、パイロットシンボルの代わりとして用いることで、本発明を実施することができる。
また、本実施形態では、式(6)を用いて係数αを算出する場合について説明したが、これに限られず、例えば、式(6)の分母及び分子に対する時間平均をとらずに係数αを算出するようにしても良い。但し、この場合は、式(6)を用いた場合と比較してノイズの影響を受けやすくなる。
また、分母が0となった場合の例外処理を用意しておくことで、式(6)の代わりに式(10)を用いて係数αを算出することもできる。
また、本実施形態では、係数算出部113が、パイロットシンボルの受信時にのみ係数αを算出する場合を説明したが、これに限られず、データシンボルの受信時に、スイッチ部108の出力を用いて係数αを算出するようにしても良い。但し、パイロットシンボルから推定される伝送路特性は、データシンボルから推定される伝送路特性より精度が高いため、パイロットシンボルの受信時にのみ係数αを算出したほうが、係数αの精度が高い。
上述の復調装置100は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
100…復調装置 101…パイロット複素除算部 102…伝送路特性記憶部 103…位相振幅補償部 104…デマップ部 105…リマップ部 106…複素除算部 107…傾き補正部 108…スイッチ部 109、110…IIRフィルタ 111、112…移動平均値バッファ 113…係数算出部 114…係数記憶部 115…次伝送路特性推定部 116…伝送路特性バッファ

Claims (6)

  1. 連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置であって、
    前記受信シンボルの受信毎に現在の伝送路特性を推定する現伝送路特性推定部と、
    前記受信シンボルの受信毎に所定の平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第1の平滑化部と、
    前記受信シンボルの受信毎に前記第1の平滑化部の平滑化係数と異なる平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第2の平滑化部と、
    前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差で除算する除算部と、
    前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差に、前記除算部の算出結果を乗算し、当該値に前記第1の平滑部が算出した移動平均値を加算することで、次の受信シンボルの伝送路特性を推定する次伝送路特性推定部と
    を備えることを特徴とする伝送路特性推定装置。
  2. 前記除算部は、受信した受信シンボルがパイロットシンボルであるときに計算を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の伝送路特性推定装置。
  3. 前記除算部は、前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差に前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差を乗じた値を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差の絶対値の二乗で除算する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の伝送路特性推定装置。
  4. 前記第1の平滑化部及び前記第2の平滑化部は、一次IIRフィルタであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の伝送路特性推定装置。
  5. 連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置を用いた伝送路特性推定方法であって、
    前記受信シンボルの受信毎に、
    現伝送路特性推定部は、現在の伝送路特性を推定し、
    第1の平滑化部は、所定の平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出し、
    第2の平滑化部は、前記受信シンボルの受信毎に、前記第1の平滑化部の平滑化係数と異なる平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出し、
    除算部は、前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差で除算し、
    次伝送路特性推定部は、前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差に、前記除算部の算出結果を乗算し、当該値に前記第1の平滑部が算出した移動平均値を加算することで、次の受信シンボルの伝送路特性を推定する
    ことを特徴とする伝送路特性推定方法。
  6. 連続する複数の受信シンボルから次の受信シンボルの伝送路特性を推定する伝送路特性推定装置を、
    前記受信シンボルの受信毎に現在の伝送路特性を推定する現伝送路特性推定部、
    前記受信シンボルの受信毎に所定の平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第1の平滑化部、
    前記受信シンボルの受信毎に前記第1の平滑化部の平滑化係数と異なる平滑化係数を用いて前記現伝送特性推定部が推定した伝送路特性の移動平均値を算出する第2の平滑化部、
    前記現伝送路特性推定部が推定した伝送路特性と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値との差を、前記受信シンボルの前回の受信時に前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記受信シンボルの前回の受信時に前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差で除算する除算部、
    前記第1の平滑化部が算出した移動平均値と前記第2の平滑化部が算出した移動平均値との差に、前記除算部の算出結果を乗算し、当該値に前記第1の平滑部が算出した移動平均値を加算することで、次の受信シンボルの伝送路特性を推定する次伝送路特性推定部
    として動作させるためのプログラム。
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