JP5610486B2 - レーザ処理装置のガス噴射手段 - Google Patents
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Description
この製造装置の概略を図8に基づいて説明をすると、レーザ光源5から出力されるレーザ光6を光学系7を通してガス噴射筒50に導入し、ガス噴射筒50の下端に設けたガス噴射口52を通して基板1上に形成された非晶質半導体膜2に照射する。ガス噴射筒50には、ガス導入管51を接続し、ガス導入管51を通してガス噴射筒50内に導入される窒素ガスを前記ガス噴射口52より非晶質半導体膜2のレーザ光照射部分近傍に噴射する。
前記ガス導入部にガス流路と区画する区画壁が設けられており、該区画壁に前記ガス流路内のガス流と交差する方向に沿って複数のガス通過部が間隔を置いて形成されており、
前記ガス導入部に前記区画壁を一部室壁とするガス導入室が設けられており、
前記ガス導入室に、前記ガス流路内のガス流と交差する方向に沿ってガス導入管が配置されており、該ガス導入管に長手方向に沿って通気スリットまたは間隔をおいて複数の通気孔が設けられているとともに、該ガス導入管内に外部からガスが導入されるように構成されていることを特徴とする。
以下に、本発明の一実施形態の噴射手段を備えるレーザアニール処理装置を図1、2に基づいて説明する。
図1に示すように、平面方向軸(X及びY)を有する試料台3が図示左右方向に移動可能に設置されており、該試料台3の上方に長尺なガス噴射筒10が配置されている。該ガス噴射筒10の上方にガラスなどにより構成されるレーザ光導入窓11が設けられて封止されている。該レーザ光導入窓11には、レーザ光源5より出力されたレーザ光6が光学系7を経て入射され、ガス噴射筒10の下端に形成された長尺なガス噴射口15を通して下方に出射されるように構成されている。
試料台3に被処理体として、基板1上に形成された非晶質半導体薄膜2を設置する。レーザ光源5からは、パルス状に発振されたレーザ光6(例えば波長308nm、パルス幅30nsのエキシマレーザ光)が光学系7を通過して線条となったビーム(ラインビーム)となり、レーザ光導入窓11およびガス噴射口15を通して非晶質半導体薄膜2の照射面に照射される。
このガス流は、上記均流によって前記長手方向においてガス流量、ガス流速が均等化されており、レーザ光照射部分近傍で均等な照射雰囲気を形成する。
上記実施形態では、ガス流路に邪魔板を設置することで均流面を設けたが、本発明としては均流面を設ける方法は特に限定をされるものではない。
図3は、ガス噴射筒100のガス流路をガス噴射口105の長手方向に沿って扁平な流路断面積形状にするとともに、該ガス流路103を複数回屈曲させつつガス噴射口105の上方に伸張させたものである。なお、図中101はレーザ光導入窓、102はガス供給管を示すものである。
ガス供給管102からガス流路103に導入されたガスは、ガス流路が屈曲する屈曲部103a〜103dに至る毎に、屈曲部の屈曲面に衝突して乱流を生じ、前記したガスの均流がなされる。すなわち、ガス流路103の屈曲部103a〜103dの下流近傍のガス流路内面が均流面として作用している。
また、均流面は、ガス流路に湾曲部を設けて蛇行させることで、湾曲部内面を均流面にしてガスの均流を図ることも可能である。
図4は、ガス噴射筒110のガス流路をガス噴射口115の長手方向に沿って扁平な流路断面積形状にするとともに、該ガス流路113を蛇行させて小さな曲率の湾曲部113a〜113dを複数設けたものである。なお、図中111はレーザ光導入窓、112はガス供給管を示すものである。
ガス流路113を流れるガス流は、湾曲部113a〜113dに至る毎に湾曲部内面に衝突し、前記した均流作用を受ける。すなわち、ガス流路113の湾曲部113a〜113dの内面が均流面として作用している。
上記各実施形態では、均流面について詳細に説明をしたが、ガス導入部の構造を工夫することでさらに均流作用を増大させることができる。なお、以下の実施形態では、均流面を有するガス流路の説明については省略をして、ガス導入部を詳細に説明する。
図5では、ガス噴射口125を有するガス噴射筒120に、ガス導入部側においてガス流路と区画する区画壁20が設けられ、該区画壁20にガス噴射口125の長手方向において、間隔を有するようにガス通過部としてガス通過孔20a…20aが複数形成されており、該区画壁20を室壁の一部にしてガスの導入側がガス導入室21とされている。
上記実施形態では、区画壁の上流側にガス導入室を設けてガス流の均等化を図ったが、図6に示すように、ガス噴射口135を有するガス噴射筒130に区画壁23を設け、該区画壁23にガス通過部として設けたガス通過孔23a〜23fにそれぞれガス供給管を接続する。各ガス供給管にそれぞれ流量制御弁22a〜22fを設けて各ガス供給管を流れるガスの流量を均一に制御することで、ガス流路に前記長手方向に沿ってガスを均等に送り出すことができる。また、ガス流路に送り出されたガス流が前記長手方向で偏りが生じやすい場合には、各流量制御弁22a〜22fを個別に調整することで各ガス供給管の流量を同一に調整するのではなく、ガス流路における流れを偏りのないものにしてガス流の均等化を図るようにしてもよい。
また、図7に示すように、ガス噴射口145を有するガス噴射筒140に前記実施形態で説明したガス導入室21を設け、このガス導入室21に、ガス供給管24を配置し、このガス供給管24に前記長手方向に沿ってガスが流出するようにガス通気孔24a…24aを間隔を置いて形成する。なお、ガス通気孔に変えて前記長手方向に沿ったスリットを設けることも可能である。
なお、ガス通気孔24a…24aやスリットでは、送り出されるガスが直接に前記ガス通過孔20a…20aに向けて移動しないように、前記ガス通過孔20a…20aに向かないように前記ガス通気孔24aやスリットを形成し、好適にはガス通過孔20a…20aに背を向けるように通気孔またはスリットを形成する。これによりガス供給管24から送り出されるガスは、ガス導入室21内で前記長手方向に拡散した後、前記ガス通過孔20a…20aを通過してガス流路に送出されるので、前記長手方向におけるガス流の均等化が一層なされる。
2 非晶質半導体薄膜
3 試料台
5 レーザ光源
6 レーザ光
10 ガス噴射筒
12 ガス供給管
13 ガス流路
14a、14b、14c 邪魔板
15 ガス噴射口
20 区画壁
20a ガス通過孔
21 ガス導入室
22a…22f 流量制御弁
23a…23f ガス通過孔
24 ガス供給管
24a ガス通気孔
100、110、120、130、140 ガス噴射筒
102、112 ガス供給管
103、113 ガス流路
103a、103b、103c、103d 屈曲部
105、115 ガス噴射口
113a、113b、113c、113d 湾曲部
Claims (6)
- 被処理体にラインビーム形状のレーザ光を照射して前記被処理体の処理を行うレーザ処理装置に備えられて照射雰囲気を形成するガスを前記被処理体の前記レーザ光照射部分近傍に噴射するガス噴射手段であって、該噴射手段は、前記ガスの導入部と、前記ガスが前記被処理体に向けて噴射されるガス噴射口と、前記ガス導入部から前記ガス噴射口に至るガス流路を有しており、該ガス流路内に、前記ガス流路の方向に沿ったガスの流れ方向に対面してガス流を乱すことで前記ガス流路の方向に沿ったガスの流れ方向と交差する方向におけるガス流を均して前記ガス流路内を移動させる均流面が、前記ガス流路を構成する対向面に前記ガス流路の方向に沿った異なる位置において互い違いに設けられて前記ガス流路の方向に沿った前記ガスの流れ方向において少なくとも2度以上繰り返し現れるように設けられており、前記噴射口は、前記ラインビーム形状のレーザ光が通過する長尺な形状を有していることを特徴とするレーザ処理装置のガス噴射手段。
- 前記均流面は、前記ガス流路に設けた1または複数枚の邪魔板により形成されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ処理装置のガス噴射手段。
- 前記均流面は、ガス流路内の湾曲面または屈曲面によって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ処理装置のガス噴射手段。
- 前記ガス導入部にガス流路と区画する区画壁が設けられており、該区画壁に前記ガス流路内のガス流と交差する方向に沿って複数のガス通過部が間隔を置いて形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ処理装置のガス噴射手段。
- 前記ガス導入部に前記区画壁を一部室壁とするガス導入室が設けられていることを特徴とする請求項4記載のレーザ処理装置のガス噴射手段。
- 被処理体にラインビーム形状のレーザ光を照射して前記被処理体の処理を行うレーザ処理装置に備えられて照射雰囲気を形成するガスを前記被処理体の前記レーザ光照射部分近傍に噴射するガス噴射手段であって、該噴射手段は、前記ガスの導入部と、前記ガスが前記被処理体に向けて噴射されるガス噴射口と、前記ガス導入部から前記ガス噴射口に至るガス流路を有しており、該ガス流路内に、前記ガス流路の方向に沿ったガスの流れ方向に対面してガス流を乱すことで前記ガス流路の方向に沿ったガスの流れ方向と交差する方向におけるガス流を均して前記ガス流路内を移動させる均流面が、前記ガス流路を構成する対向面に前記ガス流路の方向に沿った異なる位置において互い違いに設けられて前記ガス流路の方向に沿った前記ガスの流れ方向において少なくとも2度以上繰り返し現れるように設けられており、前記噴射口は、前記ラインビーム形状のレーザ光が通過する長尺な形状を有し、
前記ガス導入部にガス流路と区画する区画壁が設けられており、該区画壁に前記ガス流路内のガス流と交差する方向に沿って複数のガス通過部が間隔を置いて形成されており、
前記ガス導入部に前記区画壁を一部室壁とするガス導入室が設けられており、
前記ガス導入室に、前記ガス流路内のガス流と交差する方向に沿ってガス導入管が配置されており、該ガス導入管に長手方向に沿って通気スリットまたは間隔をおいて複数の通気孔が設けられているとともに、該ガス導入管内に外部からガスが導入されるように構成されていることを特徴とするレーザ処理装置のガス噴射手段。
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