JP5609514B2 - リングコイルモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータから負荷にトルクを伝えるための伝達機構を改良したリングコイルモータに関するものである。
ロボット、産業機械などの技術分野に適用される小型モータでは、コイルの巻回や装着を容易化し、コイルの実装密度を向上させて高効率化やトルク特性を向上させることが求められている。
ここで、図6,図7は特許文献1に記載されたリングコイルモータの例を示しており、図6はアウターロータ型、図7はインナーロータ型のステップモータである。
図6において、1は固定軸、2,3は軸受、4はロータケース、5はロータヨーク、6,7はステータヨーク、8,9はリング形コイル、10はマグネット板である。
また、図7において、11は回転軸、12,13は軸受、15はロータヨーク、16,17はステータヨーク、18,19はリング形コイル、20はマグネット板である。
ロータヨーク5,15及びステータヨーク6,7,16,17の対向面には歯が形成されており、これらの歯の間には永久磁石がそれぞれ配置されている。
上記モータでは、ロータの回転に伴い、内蔵された前記永久磁石の作用によってリング形コイル8,9,18,19に鎖交する磁束が変化する、すなわち、これらのコイルに無負荷誘起電圧が生じるように構成されている。このため、コイルに交番電流を通流することにより、モータにトルクが発生する仕組みとなっている。
これらのリングコイルモータでは、通常のモータのようにスロット内にコイルを配置する必要がなく、リング形コイルの製造も容易であると共に、ステータとロータとの相互作用によって高トルクを発生可能であるという特徴を有している。
一般に、狭いスペースにモータを配置して装置全体の小型化を図りたい場合には、軸方向の長さが短い扁平モータを使用することが望ましい。
しかし、図6,図7に示したモータは、ラジアルギャップ、すなわちステータとロータとの対向面が形成するギャップが円筒形状であるモータを想定している。この種のモータは軸方向に長くなりがちなため、モータを扁平に形成することが難しい。特に、三相のコイルを軸方向に並べる場合には、モータの扁平化は一層実現しにくくなる。
更に、図7に示したインナーロータ型のモータでは、リング形コイル18,19の側部及び外周部をステータヨーク16,17によって囲む構造であるため、コイル18,19の構造が簡単であるにも関わらず、コイル18,19をステータヨーク16,17に組み込む場合に複雑な組立作業を要するという問題もある。
この組立作業を容易にするために、ステータヨーク16,17をそれぞれ軸方向中央部付近で2分割し、コイルを挟んだ後に結合するという方法が考えられるが、その場合にはステータコアにおける磁路が分断されるため、磁気抵抗が大きくなり、結果としてトルク低下を招く。
一方、図6に示したアウターロータ型のモータによれば、ステータヨーク6,7の周囲にリング形コイル8,9を配置するため組立作業は容易であるものの、この種のアウターロータ型のモータを適用できる製品分野は必ずしも多くはない。
更に、この種のモータにおいて、ロータに発生したトルクを、回転軸を介して負荷に伝達する機構には、以下のような磁気的要求や制約を満たすことが求められる。
すなわち、ロータの磁極から発生する磁束を、可能な限りリング形コイルに鎖交させ、磁束が鎖交することを望まない磁気回路の磁気抵抗を大きくする必要がある。言い換えれば、必要な磁気回路の磁気抵抗を小さくすること、つまり、ロータ磁性歯とステータ磁性歯とのギャップを極力小さくする(隙間公差を減らす)ことが望まれる。
また、導電体の使用部位をできるだけ少なくして循環電流や渦電流の発生を防ぐことも必要である。
更に、構造上の要求として、トルクの伝達に耐え得る強度を持ち、前述のごとくロータ磁性歯とステータ磁性歯との隙間公差を減らすために部品を高精度に製作すると共に、部品の寸法公差を吸収できるような機構を供えること、部品点数を少なくすること等が求められている。
上記の点に鑑み、本出願人は、図8〜図10に示すようなリングコイルモータ用の電磁ユニットを既に出願している。図8,図9は電磁ユニットの分解斜視図であり、図10は図8,図9におけるロータ磁性歯及びロータ磁極等の斜視図である。
以下、この電磁ユニットの構造について詳述する。
図8において、100Aはステータユニットであり、軸方向に短いほぼ円筒状の第1のステータコア104と、同じくほぼ円筒状の第2のステータコア105と、これらのステータコア104,105を磁気的に結合するヨーク151と、を備えている。第1のステータコア104の内径は第2のステータコア105の外径より長く、これらのステータコア104,105は同心円状に配置されている。また、ステータコア104,105の対向面には、その全周にわたり、ステータ磁性歯106,107がそれぞれ形成されている。なお、外側のステータ磁性歯106と内側のステータ磁性歯107とは、周方向に例えば5°ずらして形成されている。
ステータコア104,105は圧粉磁芯により形成されており、これらの中心軸はロータユニット200Eの回転軸に一致している。ステータコア104,105の隙間にはリング形コイルが収納されるが、図8,図9では便宜的にリング形コイルの図示を省略してある。
239はロータコアユニットであり、前記ステータコア104,105の隙間においてリング形コイルの上方に配置されるものである。このロータコアユニット239は、多数のロータ磁性歯240を円周方向に沿って放射状に配置し、隣り合うロータ磁性歯240の間にロータ磁極241(図10参照)を配置して構成されている。ロータ磁極241は、前記同様に軸方向から見てほぼ扇形に形成されている。
ロータ磁性歯240は、複数枚の電磁鋼板を予め接着してなる積層鋼板、すなわち接着鋼板からワイヤカットにより切り出して作製されており、隣り合うロータ磁性歯240は、円周方向に例えば5°の間隔(角度)で配置されている。ロータ磁性歯240として接着鋼板を用いることにより、部品点数が減り、組立が容易になる。また、接着鋼板からワイヤカットにて切り出すことにより、精密な形状のロータ磁性歯240を作製することが可能である。
図9,図10において、242は電磁鋼板であり、ロータ磁性歯240の構成部品として参考的に図示したものである。ロータ磁性歯240(電磁鋼板242)の外周部ほぼ中央には、切り欠き243が形成されており、ロータコアユニット239を構成した際に円周方向に連続する切り欠き243には、図8,図9に示すリング状の締結具247が取り付けられる。また、図10に詳しく示すように、ロータ磁性歯240(電磁鋼板242)の軸方向一端部にも、切り欠き245,246が形成されている。これらの切り欠き245,246には、図8,図9に示す如く、リング状の別の締結具248,249がそれぞれ取り付けられる。
締結具247,248,249は、プラスチック等の非磁性材料、非導電材料からなり、これらの締結具247,248,249を用いて多数のロータ磁性歯240及びロータ磁極241を一体的に締結することで、ロータ磁極241の脱落や移動を防ぎ、外力(例えばトルクや磁気吸引力)に対して安定かつ強固なロータコアユニット239を形成することができる。
更に、ロータ磁性歯240(電磁鋼板242)の軸方向他端部(切り欠き245,246とは反対側の端部)には、スリット244が形成されている。このスリット244により、ロータ磁性歯240には半径方向のバネ力が付与されるので、ある程度大きな寸法公差があったとしても、小さい応力によって公差を吸収することができる。
上記スリット244によるロータ磁性歯240のバネ作用は、後述するロータコアホルダ250,252及びロータコアユニット239の径や真円度が多少異なって公差があったとしても、この公差の吸収に寄与する。これにより、寸法公差によるロータ磁性歯240の相互間の偏荷重を極力抑制することができる。更に、ロータ磁性歯240の内径側の組み立て寸法は、ロータコアホルダ250の円筒部外側の真円度に従わせることができる。
また、図9において、250は第1のロータコアホルダであり、その下面には円筒部251が形成されている。なお、図8において、253はロータコアホルダ250に形成されたボルト孔である。更に、252はリング状の第2のロータコアホルダであり、第1のロータコアホルダ250と共にロータコアユニット239を軸方向に挟み込んだ状態でボルト締めすることにより、第1,第2のロータコアホルダ250,252及びロータコアユニット239が一体的に連結、固定される。ここで、第1,第2のロータコアホルダ250,252は、アルミのように強度が高く加工精度に優れ、かつ高靱性の非磁性材料によって形成されており、ロータ磁性歯240同士の磁気的短絡を防止している。
図示されていないが、第1のロータコアホルダ250には、ボルト等によって回転軸が連結されるものである。
上述したロータコアユニット239、締結具247,248,249、第1,第2のロータコアホルダ250,252により、ロータユニット200Eが構成されている。
第1のロータコアホルダ250の前記円筒部251の外周面と、第2のロータコアホルダ252の内周面には、72面カットの面取り部254,255がそれぞれ形成されている。
仮に、円筒部251の外周面とロータコアホルダ252の内周面とが曲面のままであると、これらの外周面及び内周面に接触するロータ磁性歯240との間に三日月状の隙間ができてしまう。この場合、第2のロータコアホルダ252をボルトによって第1のロータコアホルダ250側に引っ張り上げた際に、接着鋼板からなるロータ磁性歯240の接着面には、半径方向のせん断応力が発生し、力学的に不安定は状態となる。従って、円筒部251の外周面とロータコアホルダ252の内周面とに面取り部254,255を形成することで、上記の問題を解消している。
なお、第2のロータコアホルダ252の内周面の面取り部255には、図10に示すロータ磁性歯240のテーパ部256が接触するようになっている。
特開平10−23732号公報(段落[0006]〜[0009]、図1,図8等)
図8〜図10に示した電磁ユニットによれば、前述したように、ロータに発生したトルクを負荷に伝達する機構に求められる種々の課題を解決することが可能であるが、ロータ磁性歯240を構成する電磁鋼板242がロータの回転に伴ってずれ易いという新たな問題がある。
そこで、本発明の解決課題は、ロータに発生したトルクを負荷に高効率で伝達し、また、電磁鋼板のずれ等の構造上の諸問題も解決可能としたリングコイルモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、周方向に沿って規則的に配置された複数のステータ磁性歯を有するリング状のステータコア、及び、前記ステータコアと同軸上に近接して配置されるリング形コイルを有するステータユニットと、
前記ステータ磁性歯にギャップを介して対向するロータ磁性歯及びロータ磁極を有するリング状のロータコアユニット、及び、前記ロータコアユニットの端部を半径方向の両側から挟むように互いに締結固定されることで前記ロータコアユニットを摩擦力により固定し、かつ、前記ロータコアユニットと同軸上に配置される第1、第2のロータコアホルダを有するロータユニットと、を備え、
前記ロータ磁性歯が電磁鋼板からなると共に、前記ロータユニットに発生したトルクが前記第1、第2のロータコアホルダを介して回転軸に伝達されるリングコイルモータにおいて、
前記ロータ磁性歯の前記回転軸に沿った端面を平坦かつ連続した端面とし、この端面にて前記第1のロータコアホルダに接触させることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載したリングコイルモータにおいて、前記ロータ磁性歯に、寸法公差を吸収するためのスリットを形成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載したリングコイルモータにおいて、前記ロータ磁性歯と前記第1のロータコアホルダとの接触荷重の中心点が、前記第2のロータコアホルダと前記ロータ磁性歯との接触点と、前記スリットの端部と、を結ぶ直線の延長上であって、前記ロータ磁性歯の根元よりも前記回転軸に沿って歯先側に存在することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載したリングコイルモータにおいて、前記ロータ磁極として未着磁の磁性材料を用い、前記ステータユニットと前記ロータユニットとを組み合わせて前記ロータ磁性歯の径方向一端面を前記ステータ磁性歯と対向させた状態で前記リング形コイルに直流電流を通流し、前記ロータ磁極を着磁するものである。
請求項5に係る発明は、請求項4により前記ロータ磁極が着磁されたリングコイルモータにおいて、前記ロータコアユニットを1ピッチ分回転させ、前記リング形コイルに前記直流電流とは逆方向の直流電流を通流して前記ロータ磁極を再度、着磁するものである。
本発明によれば、ロータに発生したトルクをロータ磁性歯及びロータコアホルダを介して回転軸ひいては負荷に高効率で伝達することができる。また、電磁鋼板からなるロータ磁性歯のずれを防止してステータコアとの干渉を防ぐ等、構造上の諸問題も解決可能である。
更に、ロータ磁極の着磁方法を工夫することによって組立作業が容易になる等の利点もある。
本発明の第1実施形態における主要部の分解斜視図である。 第1実施例におけるロータ磁性歯の周囲の拡大説明図である。 第2実施例におけるロータ磁性歯の周囲の拡大説明図である。 第3実施例におけるロータ磁性歯の周囲の拡大説明図である。 本発明の第2実施形態における主要部の拡大断面図である。 従来技術を示す主要部の断面図である。 従来技術を示す主要部の断面図である。 先願発明に係る電磁ユニットの主要部の分解斜視図である。 先願発明に係る電磁ユニットの主要部の分解斜視図である。 図8及び図9におけるロータ磁性歯及びロータ磁極等の斜視図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
まず、図1は、この実施形態に係るリングコイルモータの主要部を一部切り欠いて示した斜視図である。
図1において、300は図8,図9とほぼ同様に形成されたステータユニットであり、半径方向に沿った断面がほぼコ字形を呈するステータコア304を備え、その内部の対向面には周方向の全周にわたり、多数のステータ磁性歯306,307が何れも10°のピッチでそれぞれ形成されている。なお、外側のステータ磁性歯306と内側のステータ磁性歯307とは、周方向に例えば5°ずれている。
また、ステータコア304の内側には、リング形コイル310が収納されており、これらの中心軸は後述するロータユニット400の回転軸に一致している。
ここで、ステータコア304の役割は、ロータ磁性歯やロータ磁極(永久磁石)との組み合わせにより、リング形コイル310と鎖交する磁気回路を形成することにある。周知のようにリングコイルモータでは、この鎖交磁気回路により、リング形コイル310に供給される電気エネルギーを効率よく磁気エネルギーに変換し、その後、磁気エネルギーを運動エネルギーに変換して負荷を駆動している。ステータコア304の透磁率が高ければ高いほど、より大きなエネルギーを変換することができ、高トルクを発生することが可能である。
ステータコア304の材質としては、低導電率であることが望ましい。電気エネルギーを磁気エネルギーに変換するために、リング形コイル310には交番電流が通流される。このため、当然ながら、ステータコア304は交番磁界にさらされることになり、渦電流が発生し易い。渦電流が発生すると、エネルギーが熱損失に変わってしまい、エネルギー変換効率が低下するだけでなく、周囲の部品の温度を上昇させて熱応力を発生させる。このように熱応力が発生すると、部品の強度的な問題にも発展するおそれがあるため、ステータコア304には渦電流を発生させにくい低導電率の材料を用いることが好ましい。
また、本実施形態に係るステータコア304は図1に示すごとく三次元構造であり、いわゆる積層鋼板を用いて構成することは製造上、困難である。このため、ステータコア304の材質には、三次元構造を実現できるような加工の容易性が要求される。
このような観点から、ステータコア304の材料としては、高透磁率、低導電率であり、しかも三次元構造の加工に適している圧粉磁芯を用いることが最も望ましい。
更に、図1において、401はロータコアユニットであり、前記ステータコア304内部の隙間においてリング形コイル310に近接して配置されるものである。
このロータコアユニット401は、多数のロータ磁性歯403を円周方向に沿って放射状に配置し、隣り合うロータ磁性歯403の間にロータ磁極402を配置して構成されている。ロータ磁性歯403は、接着鋼板からワイヤカットにより切り出して形成した積層鋼板(電磁鋼板)からなり、概ね平板状を呈していて円周方向に例えば5°の間隔(角度)で配置されている。また、ロータ磁極402は、軸方向から見てほぼ扇形に形成されている。
ここで、ロータ磁性歯403を電磁鋼板により形成するのは、前述したように渦電流の発生を防止するためである。
407は第1のロータコアホルダであり、円筒部404と、この円筒部404に直交するドーナツ板状の外側フランジ板405及び内側フランジ板406とから構成されている。また、408はドーナツ板状の第2のロータコアホルダであり、この第2のロータコアホルダ408は、ボルト409によって前記外側フランジ板405と同軸上に締結固定され、第1のロータコアホルダ407と共にロータコアユニット401を保持している。なお、第1のロータコアホルダ407(外側フランジ板405)と第2のロータコアホルダ408との間には、リング状の隙間410が形成されている。
第1,第2のロータコアホルダ407,408は、何れもアルミ等の高強度、高加工精度、高靭性、非磁性体の材質によって構成されている。ここで、非磁性体を用いるのは、ロータ磁性歯403同士が磁気的に短絡するとリング形コイル310に鎖交する磁束が減少して発生トルクが低下するため、ロータ磁性歯403同士を磁気的に絶縁するためである。
なお、図示されていないが、第1のロータコアホルダ407の内側フランジ板406には、負荷を駆動するための回転軸が連結されるようになっている。
次に、図2は図1におけるロータ磁性歯403の周囲の拡大説明図であり、本発明の第1実施例を示すものである。
図示するように、第2のロータコアホルダ408は、第1のロータコアホルダ407の外側フランジ板405にボルト409にて締結されており、外側フランジ板405に向かう矢印a方向(回転軸方向)に荷重が加わっている。
ロータ磁性歯403の根元外径側には、図10と同様にテーパ部411が形成されており、第2のロータコアホルダ408の内周面に形成された72面の面取り部412と接触している。なお、ロータ磁性歯403の前記テーパ部411の近傍には、スリット413が形成されている。
また、414は多数のロータ磁性歯403及びロータ磁極402を一体的に締結するためのプラスチック等の非磁性材料、非導電材料からなる締結具である。
このように第2のロータコアホルダ408に矢印a方向の荷重が加わり、かつ、面取り部412がテーパ部411に接触して半径方向に押圧力が加わることにより、ロータ磁性歯403と外側フランジ板405と第2のロータコアホルダ408との間には大きな摩擦力が発生し、ロータ磁性歯403は強固に固定される。なお、ロータ磁性歯403の回転軸に沿った一方の端面415は連続した平坦面に形成されており、ロータ磁性歯403と外側フランジ板405とは上記端面415にて密接に面接触している。
従って、モータを回転させるときにロータ磁性歯403に生じるトルクは、上記摩擦力により第1のロータコアホルダ407に効率よく伝達され、図示されていない回転軸を介して負荷に高効率で伝達されるものである。
この実施例において、ロータ磁性歯403と第2のロータコアホルダ408とは、前述したごとくテーパ部411と面取り部412とによって接触している。このため、両者の径が若干異なっていて寸法公差があったとしても、この寸法公差を吸収してロータ磁性歯403と第2のロータコアホルダ408とを確実に接触させることができる。また、ロータ磁性歯403に形成されたスリット413は、図10におけるスリット244と同様にスプリングの役割を果たすため、ロータ磁性歯403にある程度の寸法公差があったとしても、この公差をスリット413が吸収し、例えば規定の寸法より小さめに形成されたロータ磁性歯403に対しても十分な押圧力、摩擦力が発生するように工夫されている。
なお、ロータ磁極402自身やロータ磁極402が配置されるほぼ扇形の空間にも公差が存在する。このため、ロータ磁極402が半径方向の内側に移動し過ぎないように、所定の隙間よりもロータ磁極402の内径側厚さを薄めに、外径側厚さを厚めに製作しておくことが望ましい。
ここで、図10に示した先願発明に係るロータ磁性歯240では、図10に示すように端面240a,240bが直線上に並んでおらずスリット244の開口部によって不連続となり、折れ曲がった状態で配置されている。従って、ロータ磁性歯240は、第1のロータコアホルダ250の内面ともっぱら端面240aのみが接触することとなり、接触面圧は主に端面の角部240c,240dに加わっている。このため、ロータ磁性歯240と第1のロータコアホルダ250との接触面における摩擦力が弱く、ロータの回転時やロータコアホルダ250,252同士をボルトにより締結する際にロータ磁性歯240が上記回転方向にずれ易い(回動する)という問題がある。
ロータ磁性歯240が本来の位置からずれると、ステータコア304と干渉するおそれがあり、そのリスクを低減するためにステータコア304との間のギャップ長を広めにとると、磁気抵抗が増加して結果的に出力トルクが減少してしまう。
そこで本実施例では、図2に示したようにロータ磁性歯403と第1のロータコアホルダ407の外側フランジ板405とを平坦かつ連続した端面415にて密接に面接触させ、ロータ磁性歯403と第1のロータコアホルダ407との間の摩擦力を大きくすることにより、ロータ磁性歯403のずれを防いでいる。
次に、本発明の第2実施例を説明する。
上述したように、ロータ磁性歯403と第1のロータコアホルダ407とを連続かつ平坦な端面415にて面接触させることにより、ロータ磁性歯403のずれ防止が可能であるが、図2に示したスリット413はロータ磁性歯403の内部に形成されるため加工が難しく、製造上の問題がある。
このため第2実施例では、図3に示すごとく、ロータ磁性歯403Aと第1のロータコアホルダ407の外側フランジ板405とを平坦かつ連続した端面415にて密接に面接触させる構造はそのままとして、ロータ磁性歯403Aの外周部にて開口するようなほぼL字形のスリット413Aを形成することとした。
これにより、スリット413Aの加工が容易になるという利点が得られる。
一方において、図3の第2実施例について応力計算を行ってみると、ロータ磁性歯403Aによる円筒部404に対する接触荷重の分布に問題があることが判明した。具体的には、ロータ磁性歯403Aの根元を中心として円筒部404に対する接触荷重が分布しているため、ロータ磁性歯403Aはボルト409を締めてもずれることはないが、矢印b方向に磁気力が加わった場合にずれ易いという問題がある。
このため、本発明の第3実施例では、図4に示すように、ロータ磁性歯403Bと第1のロータコアホルダ407の外側フランジ板405とを平坦かつ連続した端面415にて密接に面接触させる構造はそのままにすると共に、図3の第2実施例に比べてロータ磁性歯403Bの歯先に近い位置dが円筒部404に対する接触荷重の中心となるようにしたものである。
具体的には、第2のロータコアホルダ408の面取り部412Bの断面形状またはテーパ部411Bの形状を変更することにより、ロータ磁性歯403Bと第2のロータコアホルダ408との接触点cをロータ磁性歯403Bの歯先側に移動し、かつ、スリット413Bを図3のスリット413Aとは逆向きのほぼL字形に形成してスリット端部413bを同じくロータ磁性歯403Bの歯先側に配置し、前記接触点cとスリット端部413bとを結ぶ線の延長上に円筒部404に対する接触荷重中心のd点が存在するようにした。つまり、接触荷重中心のd点は、図3に比べると、回転軸に沿ってロータ磁性歯403Bの根元から歯先側に移動することになる。
これにより、図4の矢印b方向に磁気力が加わった場合にも、磁性歯403Bがずれにくくなり、ステータコア304と干渉するリスクを下げることができる。
次いで、本発明の第2実施形態を説明する。
前述した第1実施形態(第1実施例〜第3実施例)において、ロータ磁性歯403及びロータ磁極402から構成されるロータコアユニット401は、周方向に隣り合うロータユニット同士が互いに逆極性になるようにロータ磁極402が着磁されている。
このため、第1,第2のロータコアホルダ407,408の間に多数のロータコアユニット401を周方向に並べて締結具414により締結する際に、隣り合うロータコアユニット401同士が磁力によって反発し合い、ロータユニット400の組み立て作業に支障をきたす場合がある。
本発明の第2実施形態は上記問題点を解決するためのものである。
図5は、この第2実施形態における主要部の拡大断面図であり、図1に示したリングコイルモータを回転軸に直交する面で切断した場合の、ロータコアユニット401及びステータユニット300の部分拡大断面図である。なお、図5において、図1〜図4と同一の構成要素には同一の番号を付してある。
本実施形態では、ロータ磁極402として未着磁の磁性材料を使用してロータコアユニット401を形成するものとし、このロータコアユニット401を周方向に並べて締結具414により締結する。このため、ロータユニット400の組み立てに当たって隣り合うロータコアユニット401同士が磁力によって反発し合うことがなく、多数のロータコアユニット401を周方向に配置する作業に支障をきたすおそれがない。
ここで、ロータ磁極402の着磁作業は、ステータユニット300とロータユニット400との組み立て後に行うものとし、専用の着磁器具(着磁ヨーク)を用いずに、ステータ磁性歯306,307及びリング形コイル310等のリングコイルモータの構成部材を用いてロータ磁極402を着磁する。
すなわち、図5は、ロータユニット400(ロータコアユニット401)を例えば手動により回転させることにより、各ロータ磁性歯403の径方向の一端面(内側または外側の端面)をステータ磁性歯306または307に対向させた状態を示している。この状態でリング形コイル310に直流電流を通流すると磁界が発生し、例えば外側のステータ磁性歯306→ロータ磁性歯403→ロータ磁極402,402→隣接するロータ磁性歯403→内側のステータ磁性歯307の経路で磁束が流れる。
このように磁束を流すことでロータ磁極402が着磁され、隣り合うロータコアユニット401は周方向に互いに逆極性を有するようになり、ロータ磁極402を予め着磁してから組み立てた場合と同様のリングコイルモータを得ることができる。
なお、上述した経路で磁束を流して着磁する場合、磁束はエネルギー損失の少ない部分に流れるため、図5に符号402a,402bで示す部位は十分に着磁されないおそれがある(これらの部位を微着磁部という)。
従って、これらの微着磁部402a,402bにも十分に着磁するために、ロータコアユニット401を1ピッチ分回転させ、前述した経路とは逆方向に磁束が流れるように、つまり、内側のステータ磁性歯307→ロータ磁性歯403→ロータ磁極402,402→隣接するロータ磁性歯403→外側のステータ磁性歯306の経路で磁束が流れるようにリング形コイル310に直流電流を通流する。
これにより、微着磁部402a,402bにも磁束が流れるため、ロータ磁極402の全体にわたって平均的に着磁することができる。
この第2実施形態においても、図2〜図4に示したロータ磁性歯403,403A,403B及び第2のロータコアホルダ408の構造を適用することができる。
本実施形態によれば、第1実施形態による効果に加えて、リングコイルモータの組立作業が容易になるという利点がある。
上述した各実施形態及び実施例において、第1、第2のロータコアホルダの材質はアルミに限定されるものではない。また、ステータ磁性歯やロータ磁性歯の配置ピッチも特に限定されないのは勿論である。
更に、ロータ磁性歯のテーパ部は外側(回転軸の反対側)のみに形成した例を示してあるが、内側に形成したり、内外の両側に形成しても良い。また、ロータ磁性歯のスリットは、複数個設けても良い。
加えて、本発明のリングコイルモータの構造は、図1に示したものに何ら限定されないことは言うまでもない。
300:ステータユニット
304:ステータコア
306,307:ステータ磁性歯
310:リング形コイル
400:ロータユニット
401:ロータコアユニット
402:ロータ磁極
402a,402b:微着磁部
403,403A,403B:ロータ磁性歯
404:円筒部
405:外側フランジ板
406:内側フランジ板
407:第1のロータコアホルダ
408:第2のロータコアホルダ
409:ボルト
410:隙間
411:テーパ部
412,412B:面取り部
413,413A,413B:スリット
413b:スリット端部
414:締結具
415:端面

Claims (5)

  1. 周方向に沿って規則的に配置された複数のステータ磁性歯を有するリング状のステータコア、及び、前記ステータコアと同軸上に近接して配置されるリング形コイルを有するステータユニットと、
    前記ステータ磁性歯にギャップを介して対向するロータ磁性歯及びロータ磁極を有するリング状のロータコアユニット、及び、前記ロータコアユニットの端部を半径方向の両側から挟むように互いに締結固定されることで前記ロータコアユニットを摩擦力により固定し、かつ、前記ロータコアユニットと同軸上に配置される第1、第2のロータコアホルダを有するロータユニットと、
    を備え、
    前記ロータ磁性歯が電磁鋼板からなると共に、前記ロータユニットに発生したトルクが前記第1、第2のロータコアホルダを介して回転軸に伝達されるリングコイルモータにおいて、
    前記ロータ磁性歯の前記回転軸に沿った端面を平坦かつ連続した端面とし、この端面にて前記第1のロータコアホルダに接触させることを特徴とするリングコイルモータ。
  2. 請求項1に記載したリングコイルモータにおいて、
    前記ロータ磁性歯に、寸法公差を吸収するためのスリットを形成したことを特徴とするリングコイルモータ。
  3. 請求項2に記載したリングコイルモータにおいて、
    前記ロータ磁性歯と前記第1のロータコアホルダとの接触荷重の中心点が、
    前記第2のロータコアホルダと前記ロータ磁性歯との接触点と、前記スリットの端部と、を結ぶ直線の延長上であって、前記ロータ磁性歯の根元よりも前記回転軸に沿って歯先側に存在することを特徴とするリングコイルモータ。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載したリングコイルモータにおいて、
    前記ロータ磁極として未着磁の磁性材料を用い、前記ステータユニットと前記ロータユニットとを組み合わせて前記ロータ磁性歯の径方向一端面を前記ステータ磁性歯と対向させた状態で前記リング形コイルに直流電流を通流し、前記ロータ磁極を着磁することを特徴とするリングコイルモータ。
  5. 請求項4により前記ロータ磁極が着磁されたリングコイルモータにおいて、
    前記ロータコアユニットを1ピッチ分回転させ、前記リング形コイルに前記直流電流とは逆方向の直流電流を通流して前記ロータ磁極を再度、着磁することを特徴とするリングコイルモータ。
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