JP5609127B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成方法及び画像形成装置に係り、詳しくは、透明トナーを用いる画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。
近年の電子写真は、その産業分野がますます拡大している。以前は、都心の大きなオフィスや在宅勤務の小さなオフィスでの需要がその多数を占めており、そのためオフィス等での要望を満足するための技術開発を行ってきていた。例えば、画像形成装置の設置面積の縮小や、ダウンタイムの低減や、使い勝手の向上などである。
しかしながら、近年は、使用の効率化だけではなく、電子写真による高付加価値印刷も検討されるようになってきている。この高付加価値印刷の例としては、例えば、透明トナーの使用が挙げられる。この透明トナーを使用する画像形成装置が、次々と上市されていることもあり、そういったことから、電子写真の産業分野は、出力物を商品として扱うプロダクションプリンティング市場(PP市場)への展開も本格化してきた。
これまでは、オフィス向けの画像形成装置の開発に主軸が置かれていたことから、高付加価値印刷を行うためには多くの技術課題がある。
例えば、透明トナーを用いた付加価値印刷を行う場合、透明トナーの作像順をどうするかによって作像ステーション構成や作像エンジンレイアウトは大きく変更となる。つまり、従来のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(黒:K)トナーのプロセスカラートナーに透明トナーを追加しただけで、その作像方法は変更を強いられることになる。よって、透明トナーを用いた高付加価値印刷が可能な画像形成方法は、その使用用途に応じて新規に設計するか、あるいは大幅な設計変更をする必要が生じる。
例えば、特許文献1では、カラー画像形成装置で、コピースピードか黒文字品質か、ユーザーが任意に好みの性能を選択可能とし、画像色識別手段によって、黒トナーを1番目に作像するか、2番目以降に作像するかを選択できる記載がある。しかしながら、達成手段が複雑であり、画像形成装置の構造を小さくすることができないという問題点がある。
高付加価値印刷に対する要望に応えるためには、それに向けた新規機種開発、ないしは新規なプロセスを有する画像形成部の開発を行うことが必要となる。
しかしながら、新規機種開発には開発期間と人員コストと開発リスクなどが発生するため、費用対効果を考慮すると必ずしも新規開発を行うことが市場要望に応えるための最善の方法とは限らない。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、画像形成装置における構成を大きく変更することなく、5つの作像ユニットで、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(黒:K)トナーのプロセスカラートナーに、使用用途に応じて最適な作像順を容易に変更する透明トナーを追加した計5色を出力する画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の画像形成方法は、複数の像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電装置と、前記像担持体表面を露光して潜像を形成する露光装置と、前記潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、前記トナー像が転写された記録媒体の転写像を定着させる定着装置と、画像が形成された記録媒体を一時的に貯蔵できる記録媒体収納装置と、を有する画像形成装置を用いて、複数の色のトナーでカラー画像を形成する画像形成方法において、前記画像形成方法は、少なくとも像担持体と現像装置とを有し、各々異なる色のトナーを含む複数の作像ユニットと顔料を含まない透明トナーを用いる作像ユニットを用い、現像装置のみを交換又は現像装置とトナー補給ユニットを合わせて交換して透明トナーの作像順を変更し、被転写体上にトナー像がある場合に、記録媒体へトナーを転写する転写装置を一時無効化して、カラー画像を形成することを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、前記被転写体は、トナー像を重ね合わせる中間転写体又は記録媒体であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、前記透明トナーを像担持体上から被転写体上へ移動する作像順は、最終出力物での透明トナーの使用目的によって決定されることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、前記透明トナーのトナー像を像担持体上から被転写体上へ移動する作像順は、他の作像ユニットに対してどの順番であっても良いことを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、前記透明トナーのトナー像を像担持体上から被転写体上へ移動する作像順を得られるまで、被転写体へトナーさせずに、被転写体を像担持体との間に形成される転写ニップを通過させることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、被転写体へのトナー転写装置の一時無効化は、像担持体と被転写体の加圧力低減動作、像担持体と被転写体との間の離間動作、あるいは転写電界の低減動作のいずれかであることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、作像ユニット数は4つ以上であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、トナーを入れ替える場合のタイミングは、事前にユーザーが指定しておいた透明トナーを使用する作像ユニット位置に対して、その作像ユニットの作像動作が終了したのちより、再度その作像ユニットの作像動作が開始するまでであることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、トナーを入れ替えるタイミングはあらかじめ設定されているタイミングのほかに、再度その作像ユニットの作像動作が開始するまの時間内で、ユーザーが指定したタイミングで交換可能であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、さらに、トナーを入れ替える場合の動作時は画像形成方法が自動で作像停止動作を行い、オペレーションパネルあるいはアラートランプあるいはアラートサウンドあるいは画像形成方法にネットワーク接続されている情報端末によって、画像形成方法がユーザーに対してトナーの交換を促す表現を行うことを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、複数の像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電装置と、前記像担持体表面を露光して潜像を形成する露光装置と、前記潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、前記トナー像が転写された記録媒体の転写像を定着させる定着装置と、画像が形成された記録媒体を一時的に貯蔵できる記録媒体収納装置と、を有し、複数の色のトナーでカラー画像を形成する画像形成装置において、前記画像形成装置は、少なくとも像担持体と現像装置とを有し、各々異なる色のトナーを含む複数の作像ユニットと顔料を含まない透明トナーを用いる作像ユニットを用い、現像装置のみを交換又は現像装置とトナー補給ユニットを合わせて交換して透明トナーの作像順を変更し、被転写体上にトナー像がある場合に、記録媒体へトナーを転写する転写装置を一時無効化して、カラー画像を形成することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上述のいずれかに記載の画像形成装置であることを特徴とする。

上記課題を解決する手段である本発明によって、既存の画像形成装置で透明トナーを使用する場合において、その装置構成を大きく変更することなく、透明トナーの使用用途に応じて最適な作像順を容易に変更することが可能となる特有の効果を奏する。
また、画像形成装置に用いられている被転写体をそのまま用いることが可能となる。また、透明トナーの使用目的によって透明トナーの作像順を最適な順番にすることで、最良の作像条件とすることができる。また、通常の作像条件のように生産性を優先せずに、被転写体上の透明トナー像を転写ニップに複数回通過させることで、透明トナーの使用目的に最適な作像順を選択することができる。また、被転写体上の透明トナー像を転写ニップに複数回通過させるときに、被転写体上の透明トナー像の画像品位を劣化させないようにすることができる。また、既存の画像形成装置で透明トナーを使用する場合において、その装置構成を大きく変更することなく、作像ステーション数を4つ以上にすることが可能となることである。また、ひとつのステーションに対して使用するトナーを入れ替える場合に、状況に応じて交換内容や交換手段を選択できることである。また、あるステーションに対して使用するトナーを入れ替える場合に、その入れ替え作業をある範囲内の任意のタイミングにて行うことができ、設計者やトナー交換作業者などにとって最適のタイミングを選択できることである。また、あるステーションに対して使用するトナーを入れ替えるとき、急遽ユーザーが透明トナーを使用したくなった場合においても、トナー交換が可能となる。さらに、設計者があらかじめ透明トナーを使用する作像ステーションを設定することで、ユーザーがどの位置の作像ステーションに透明トナーを使用するかを考慮しなくて済むことである。
本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の一実施形態であって、被転写体として中間転写ベルトを用いる構成を示す概略図である。 本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の一実施形態であって、被転写体として記録媒体を用いる構成を示す概略図である。 本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順を模式的に表している図であり、(a)は本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置における主要部の概略構成を示す部分図で、(b)は中間転写ベルト上におけるトナーの積層状態を模式的に示す図である。 本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順の変更方法を説明するために示す図である。 本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順の変更方法を説明するために示す図である。 本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順の変更方法を説明するために示す図である。 本発明の画像形成方法を説明するために示す図である。 透明トナーをどの作像ユニットの位置で使用するかを指定するパネル上での表示の一例を示す図である。 本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置における記録媒体の貯蔵箇所を備える主要部の概略構成を示す部分図である。 本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の作像動作を示すフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の一実施形態であって、被転写体として中間転写ベルトを用いる構成を示す概略図である。図1には中間転写ベルトを有した代表的なタンデム型画像形成装置を一例に挙げており、本発明は以下の構成のみに捉われるものではない。
本発明の例として、図1に基づいてフルカラー画像形成装置で説明する。
本発明の画像形成方法の実施に係る画像形成装置1は、上の方から、置かれた原稿を自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)5と、原稿を読み取るスキャナ(読取装置)4、トナー画像を形成する画像形成部3、そして、その下に記録紙等の記録媒体6を備え、供給する給紙部2が配置されている。
画像形成装置1は、その中央部に画像形成部3が配置されている。画像形成部3では、その内部の略中央に、プロセスカートリッジとしての作像ユニット10をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つを水平な横方向に並列に並べたタンデム型に配列している。さらに、本発明の画像形成方法の実施に係る画像形成装置1は、この他に透明(Tr)トナーを用いる作像ユニット10Trを配置している。図1上には示されていないが、この作像ユニット10Trは、4つの作像ユニット10Y、10C、10M、10Kのいずれかを交替させて用いる。この作像ユニット10Trに関しては、後述する。
4つの作像ユニット10Y、10C、10M、10Kの上方には、帯電した各感光体11の表面に各色の画像データに基づいて露光をし、潜像を形成する露光装置12が備えられている。また、4つの作像ユニット10Y、10C、10M、10Kの下方には、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトをローラ651、652、653に掛け回して支持し、回転駆動する中間転写ベルト61を備える転写装置60を配置している。
いずれの作像ユニット10でも同様の構成であるので、この図においては、色の区別に関係ない場合はY、C、M、Kの表示を省略する。各作像ユニット10Y、10C、10M、10Kは、感光体11Y、11C、11M、11Kを有し、各感光体11の周りには、感光体11表面に電荷を与える帯電装置20、感光体11表面に形成された潜像を各色トナーで現像してトナー像とする現像装置30、感光体11表面に、図示しない潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置、トナー像転写後の感光体11表面のクリーニングをするクリーニングブレードを備えるクリーニング装置40がそれぞれ配置されている。これで、一つの作像ユニット10を形成している。
感光体11は、アモロファスシリコーン、セレン等の金属、または、有機感光体であり、ここでは、有機感光体で説明する。有機感光体11としては、導電性支持体上に、フィラー分散した樹脂層、電荷発生層及び電荷輸送層を有する感光層、その表面にフィラーを分散させた保護層を有する。
感光層は電荷発生物質と電荷輸送物質を含む単層構成の感光層でも構わないが、電荷発生層と電荷輸送層で構成される積層型が感度、耐久性において優れている。
電荷発生層は、電荷発生能を有する顔料を必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。結着樹脂としてはポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等があげられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100質量部に対し0〜500質量部、好ましくは10〜300質量部が適当である。
また、電荷輸送層は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリルニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、保護層が感光層の上に設けられることもある。保護層を設け、耐久性を向上させることによって、本発明の高感度で異常欠陥のない感光体11を有用に用いることができる。
保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネートもしくはポリアリレートが最も良好に使用できる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、シリカ等の無機フィラー、また有機フィラーを分散したもの等を添加することができる。保護層中のフィラー濃度は使用するフィラー種により、また感光体11を使用する電子写真プロセス条件によっても異なるが、保護層9の最表層側において全固形分に対するフィラーの比で5質量%以上、好ましくは10質量%以上、50質量%以下、好ましくは30質量%以下程度が良好である。
帯電装置20は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ21を備える。帯電ローラは、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加される。このイオンを放電する帯電ローラ21は、材質としては弾性樹脂ローラを用いている。また、帯電ローラ21は電気抵抗の調整のために、カーボンブラック等の無機導電材、イオン導電材を含有することがある。
また、帯電ローラ21は、感光体11に対して微小な間隙をもって配設される。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ21の両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体11表面に当接させることで、設定することができる。また、帯電ローラ21は、感光体に近接させずに、接触させても良い。ローラ形状であり、感光体11に近接している部分で、放電して、感光体11を帯電させることができる。また、近接させて非接触にすることで、帯電ローラ21の転写残トナーによる汚れの発生を抑えることができる。また、帯電ローラ21には、帯電ローラ21表面に接触してクリーニングする図示しない帯電クリーナローラが設けられている。
現像装置40は、感光体11と対向する位置に、図示しないが内部に磁界発生手段を備える現像スリーブが配置されている。現像スリーブの下方には、図示しないトナーボトルから投入されるトナーを現像剤と混合し、攪拌しながら現像スリーブへ汲み上げる機構を併せて有する攪拌・搬送スクリューが備えられている。現像スリーブによって搬送されるトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤は、規制部材によって所定の現像剤層の厚みに規制され、現像スリーブに担持される。現像スリーブは、感光体11との対向位置において同方向に移動しながら、現像剤を担持搬送し、トナーを感光体11に供給する。また、未使用のトナーが収納された各色のトナーカートリッジが、着脱可能に感光体11上部の空間に収納される。図示しないモーノポンプやエアーポンプなどのトナー搬送手段により、各現像装置40に必要に応じトナーを供給するようになっている。消耗の多いブラックトナー用のトナーカートリッジを、特に大容量としておくことも可能である。
クリーニング装置40は、クリーニングブレードが感光体11と当接・離間する機構を備え、画像形成装置本体の制御部にて、任意に当接・離間させることができる。クリーニングブレードをカウンタ方式で、感光体11に当接し、これによって、感光体11上に残留するトナー、汚れとして付着している記録部材のタルク、カオリン、炭酸カルシウム等の添剤を感光体11から除去してクリーニングする。除去したトナー等は、廃トナー回収コイル22で、図示しない廃トナー容器に搬送し、貯留する。
一方、クリーニング装置36は、前述のように、クリーニングブレード部材及びそのブレード部材を保持するホルダー等で構成され、感光体11に対してそのブレード部材を圧接させることにより、感光体11から残留トナーを除去する。
クリーニング装置40によりクリーニングされて感光体11から取り除かれたトナーは、トナー搬送部材によって、廃棄トナーとして図示していない廃棄トナーボトルに蓄えられ、サービスマンなどにより回収されるか、あるいはリサイクルトナーとして現像装置などに運ばれ現像に使用される。
転写装置60は、トナー像が積層される中間転写ベルト61、感光体11上のトナー像を中間転写ベルト61に転写・積層させる一次転写ローラ62、積層されたトナー像を記録媒体6に転写する二次転写ローラ63等を備えている。さらに、転写装置60は、二次転写ローラ63に対向する部分で、中間転写ベルト61の内側には、対向部材となる支持ローラ653が対向するように設けている。
中間転写ベルト61を挟んで、各感光体11と対向する位置には、感光体11上に形成されたトナー像を中間転写ベルト61上に一次転写する一次転写ローラ62がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ62は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加される。印加する電圧の極性としては、トナーの電荷の極性とは逆の極性で、感光体11から中間転写ベルト61側に引き寄せ移行させることで、一次転写する。また、この一次転写ローラ62は電気抵抗の調整のために、カーボンブラック等の無機導電材、イオン導電材を含有させ、半導電性にすることが好ましい。一次転写ローラ62の抵抗値が異なっていても転写効率はほとんど変わらないが、画像面積比が異なると転写効率は大きく異なってくるため、安定して転写効率を維持できない。これは、転写ニップ部においてトナーが介在しない部分に電流が優先的に流れてしまう結果、画像面積比が小さい場合には転写電圧値が低くなって転写に必要な電界が十分得られなくなるためである。特に、一次転写ローラ62の抵抗値が低い場合には転写部に介在するトナーの抵抗値の影響が大きくなるため、一次転写ローラ62の抵抗値が低い場合ほど顕著になる。このように定電流制御を採用する場合には一次転写ローラ62として抵抗値の高いものを使用することが望まれるが、その抵抗値が5×10Ωを越えると電流のリークによってトナー像を乱すおそれが強まる。したがって、一次転写ローラの抵抗値は、1×10Ω以上5×10Ω以下の範囲内のものを用いるのが好ましい。トナーが介在しない部分に電流が優先的に流れてしまう現象は、上述のトナー抵抗によるだけでなく、一次転写ローラ62の中心に設けられている芯金に印加される一次転写電圧と感光体11との電位差が、トナーが現像されていない個所の方がトナーが現像された個所よりも大きいために、より大きな電位差の方に転写電流が流れ易いことにもよる。これは、トナー像が感光体11の帯電極性と同じで、感光体11の像露光を受けて感光体電位が除電された個所にトナーが現像されることで感光体11上にトナー像を形成する画像形成装置1の場合に発生する。トナー像の形成されていない個所の感光体電位が高く、トナー像の形成された個所の感光体電位は低いが、転写電位は感光体電位とは逆極性なので、一次転写電圧と感光体電位との差が、トナーが現像されていない個所の方がトナーが現像された個所よりも大きくなる。この場合一次転写ローラ62の抵抗値は、望ましくは、5×10Ω以上5×10Ω以下の範囲内のものが好ましい。
また、中間転写ベルト61に積層されたトナー像は、二次転写ローラ63で記録部材に二次転写される。二次転写ローラ63には、一次転写ローラ62と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加される。印加する電圧の極性としては、トナーの電荷の極性とは逆の極性で、中間転写ベルト61から、搬送されてきた記録部材側に引き寄せ移行させることで、二次転写する。
また、中間転写ベルト61には、二次転写後の中間転写ベルト61の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置64が設けられている。
また、支持ローラ653が中間転写ベルト61と当接・離間する機構を備え、画像形成装置1本体の制御部にて、任意に当接・離間させることができる。
さらに、この画像形成装置1には、中間転写ベルト61に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置67が設けられている。潤滑剤塗布装置67は、固定されたケースに収容された固形潤滑剤と、固形潤滑剤に接触して潤滑剤を削り取り、中間転写ベルト61に塗布するブラシローラとブラシローラで塗布された潤滑剤を均す潤滑剤塗布ブレードを備える。固形潤滑剤は、直方体状に形成されており、加圧バネによってブラシローラ側に付勢されている。固形潤滑剤はブラシローラによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧バネで加圧されているために常時ブラシローラに当接している。ブラシローラは、回転しながら削り取った潤滑剤を中間転写ベルト61表面に塗布する。
なお、同様の機能を有する潤滑剤塗布装置を感光体11に対して配設してもよい。
本実施形態においては、上記ブラシローラによる潤滑剤塗布位置に対して移動方向の下流側の中間転写ベルト61表面に潤滑剤均し手段としての不図示の潤滑剤塗布ブレードを当接させている。潤滑剤塗布ブレードは弾性体であるゴムから構成されているものであり、クリーニング手段としての機能も持たせ、中間転写ベルト61の移動方向に対してカウンタ方向に当接してある。上記固形潤滑剤としては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸、オレイン酸、パルチミン酸等の脂肪酸基を有する金属化合物なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる。
転写装置60の下方には、記録紙上のトナー像を記録紙に半永久的に定着させる定着装置70が備えられている。定着装置70は、図示しないが、主に、内部にハロゲンヒータを有する定着ローラと、これに対向し、圧接して配置される加圧ローラとから構成されている。定着装置70は、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、記録媒体の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。
また、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を定着した記録媒体6を切換爪851により記録媒体反転装置89側に搬送し、この反転路87の内に、所定の配置した複数の搬送ローラや図示しないガイド部材によって、あらかじめ所定に形成した反転搬送路87上を往復移動させて、記録媒体面の上下向きを反転させてから、再度、切換爪852で切り替えて、画像形成のための搬送路に復帰させ、この搬送路上を搬送されて再び転写位置30へ導かれ、今度は記録媒体6の裏面に画像を転写し定着した後に、排出ローラ47によって排紙トレイ80上に最終的に排出される。
このときに、記録媒体6が1枚の時には、記録媒体6面の上下向きを反転させてから、記録媒体反転搬送装置89の再搬送路87を通過して、再度レジストローラ45で、画像形成手段20によって画像が形成されるのを待って、転写ローラ31で記録媒体6上に画像が形成される。今度は、記録媒体6の裏面に画像を転写し定着した後に、排出ローラ48によって排紙トレイ9上に最終的に排出される。
記録媒体6が複数枚ある時には、記録媒体反転搬送装置89内の記録媒体反転収納装置88に設定枚数の片面にトナー像が形成された記録媒体6を一端収納されて、次ぎに、そこから、給紙ローラ42で給紙され、分離ローラ43で1枚づつに分離されて、再度レジストローラ45で、画像形成手段20によって画像が形成されるのを待って、記録媒体6上に画像が形成される。今度は記録媒体6の裏面に画像を転写し定着した後に、排出ローラ48によって排紙トレイ80上に最終的に排出される。
画像形成動作は、まず、負荷電極性の感光体11に対し、露光装置12のレーザビームにより各感光体11の表面に形成された色毎の静電潜像が形成される。次に、現像装置40で、感光体11の帯電極性と同極性(負極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる反転現像がおこなわれる。このときに、無端状の中間転写ベルト61が、複数のローラ651〜653により支持されて、感光体11Y、11C、11M、11Kの上部に設けられて、各感光体11Y、11C、11M、11Kの現像工程後の一部が接触するように張架、配置されて、走行している。また、中間転写ベルト61には、各感光体11Y、11C、11M、11Kに形成されたトナー画像を1次転写ローラ62Y、62C、62M、62Kで、中間転写ベルト61上に転写され、トナー画像が重ねられて、未定着の画像が形成される。中間転写ベルト61の外周部には、クリーニングバックアップローラ641に対向する位置にベルトクリーニング装置64が設けられている。このベルトクリーニング装置64は、中間転写ベルト61の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。さらに、中間転写ベルト61の外周で、支持ローラ653の対向する位置には、二次転写ローラ63が設けてある。中間転写ベルト61と2次転写ローラ63の間に記録媒体6を通過させながら、二次転写ローラ63にバイアスを印加することで中間転写ベルト61が担持するトナー画像が記録媒体6に転写される。二次転写ローラ63に印加される転写電圧の極性は、トナーの極性と逆のプラス極性である。これらの中間転写ベルト61に関連する部材は、中間転写ベルト61とともに転写装置60として一体的に構成してあり、画像形成装置1に対し着脱が可能となっている。
画像形成装置1の下側には記録媒体6を供給可能に収納した給紙カセット81を備える給紙装置80が配備されている。この給紙カセット81から、確実に記録媒体6の一枚だけが搬送ローラ82によりレジストローラ84に送られる。さらに、二次転写ローラ63を通過した記録媒体6は、搬送方向下流に備えられた定着装置70まで搬送される。定着後の記録媒体6は、排紙ローラ85により、画像形成装置1の外に設けた排紙トレイに排紙、スタックさせる。図1において、66は搬送ベルト、83は搬送ローラ、図2において、92はテンションローラである。
図2は、本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の一実施形態であって、被転写体として記録媒体を用いる構成を示す概略図である。
図2では、タンデム型カラー画像形成する画像形成装置1は、同様に、上の方から、置かれた原稿を自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)5と、原稿を読み取るスキャナ(読取装置)4、トナー画像を形成する画像形成部3、そして、その下に記録紙等の記録媒体6を備え、供給する給紙部2が配置されている。
画像形成装置1は、その中央部に画像形成部3が配置されている。画像形成部3では、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム11Y、11M、11C、11K、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上を帯電する帯電装置20、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成される静電潜像を現像する現像装置30、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成されたトナー像を記録媒体6上に重ねて転写する転写バイアスローラ62、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上の未転写トナーを回収するクリーニング装置40を示している。
また、搬送ベルト66を清掃する転写ベルトクリーニング部64、複数色のトナー像が記録媒体6上に重ねて担持されるように記録媒体6を搬送する搬送ベルト66、記録媒体6上のトナー像(未定着画像)を定着する電磁誘導加熱方式の定着装置(加熱装置)70を示している。
感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上の各色のトナーが重ねて転写(担持)された記録媒体6は、図中の矢印方向に走行して、分離チャージャ68との対向位置に達する。そして、分離チャージャ68との対向位置で、記録媒体6に蓄積された電荷が中和されて、トナーのちり等を生じさせることなく記録媒体6が搬送ベルト66から分離される。
その後、搬送ベルト66表面は、転写ベルトクリーニング部67の位置に達する。そして、搬送ベルト66上に付着した付着物が転写ベルトクリーニング部67に回収される。
ここで、搬送ベルト66上に搬送される記録媒体6は、給紙部2からレジストローラ84等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体6を収納する給紙部2から、給紙ローラ82により給送された記録媒体6が、不図示の搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ84に導かれる。レジストローラ84に達した記録媒体6は、タイミングを合わせて、搬送ベルト66の位置に向けて搬送される。
そして、定着工程として、以下のように動作する。フルカラー画像が転写された記録媒体6は、搬送ベルト66から分離された後に定着装置70に導かれる。定着装置70では、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像(トナー)が記録媒体6上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体6は、不図示の排紙ローラによって、画像形成装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に透明トナーを含む、乾式二成分トナーの製法について説明する。
本説明では、重合トナーを一例に挙げるが、本発明の画像形成方法、画像形成装置ではこの製法によるトナーに捉われるものではない。
本説明に用いるのは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。
以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。 多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。 多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。 未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用できる。なお、透明トナーは、透明の染料を用いる以外は、この染料又は顔料を使用していない。
例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
透明トナーを作成する場合は、上記の着色剤を抜くだけで良い。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用できる。なお、透明トナーは、サリチル酸系金属錯体のE−84、4級アンモニウム塩のボントロンP−51等の透明の荷電制御剤を用いる以外は、この荷電制御剤を使用していない。
例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。 荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。
ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。 有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。 商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図3は、本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順を模式的に表している図であり、(a)は本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置における主要部の概略構成を示す部分図で、(b)は中間転写ベルト上におけるトナーの積層状態を模式的に示す図である。
ここでは、(a)に示すように、各色の作像ユニット10Y、10C、10M、10Kの順序をシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(C、M、Y、K)のトナーを有するタンデム式電子写真の一例として説明する。(a)に示すように、中間転写ベルト61を有するタンデム型画像形成装置1の主要部である。
本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置1では、4つの作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを有し、中間転写ベルト61上で順次トナー転写を行い未定着の重ね合わせたトナー画像を形成し、次ぎに、一度で記録媒体6に対してトナー像を転写する。その後、カラーの複数のトナー画像が重ね合わされた記録媒体6が、定着装置70の熱と圧力にて記録媒体6上にトナー像を定着させる。
次に、透明トナー(Tr)の作像ユニット10Trの追加について説明する。
4連タンデム式の作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを有する主要部では、作像できる作像ユニット10は4色である。ここに、更にもう1色の作像ユニット10を追加して5色で作像するためには、4色分ある作像ユニット10Y、10C、10M、10Kのうち一を入れ替えて作像させる。例えば、1回目の作像動作ではイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーで作像し、2回目の作像動作では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーのいずれかの作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを透明(Tr)トナーの作像ユニット10Trと差し替えたのち作像する。あるいは、1回目の作像動作では透明トナーを作像し、2回目の作像動作ではイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーで作像する。作像ユニット10を差し替えることで、透明トナーの画像形成は、さまざまな作像順が可能となる。
(b)は、本発明の画像形成方法で、中間転写ベルト61に対する作像順を模式的に表していて、中間転写ベルト61上におけるトナーの積層状態を模式的に示す図である。
図中の数字は作像順を表し、中間転写ベルト61上へ転写されたトナーについても作像順を記してある。
作像時はこのように上流の作像ユニット10から順番に、感光体11上から中間転写ベルト61上へトナーを転写している。したがって、この中間転写ベルト61から記録媒体6に二次転写ローラ63で二次転写することで、記録媒体6上では、この積層順序は全く逆になる。
図4は、本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順の変更方法を説明するために示す図である。
図4(a)に示すように、符号1で示されている一つの作像ユニット10のみから中間転写ベルト61上へトナーが転写されている。このトナーはのちに記録媒体6への転写位置を通過するが、トナー転写機構の一時無効化により、記録媒体へ転写されることなく再度作像ユニット10の位置まで戻ってくる。
次ぎに、図4(b)に示すように、再び戻ってきた中間転写ベルト61上のトナーに対して、更にもう一度、符号2、3、4、5で示されているそれぞれの作像ユニット10からトナーを転写する様子を表している。
これら一連の動作において、図4で示すように、最下流の作像ユニット10を入れ替えることによって、画像形成装置1の画像形成部3の構成を大きく変更することなく5種類のトナーの作像順を任意に変更することが可能となる。
図4で、符号1の最下流の作像ユニット10を最初は透明(Tr)トナーにして、2回目を、符号5で示すようにブラックトナーの作像ユニット10Kにすることで、透明トナーの作像順を最初にすることが可能となる。これによって、図4に示すように、下から透明トナー、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナー、イエロー(Y)トナー、ブラック(K)トナーのトナー像が中間転写ベルト61上に形成される。この中間転写ベルト61から記録媒体1に二次転写ローラ63で二次転写することで、記録媒体6上では、透明(Tr)トナーが最上層に表れる。これによって、光沢のある、明度、彩度の高い高品位の画像を得ることができる。
あるいは、最下流の作像ユニット10を最初は黒トナーにして、2回目を透明トナーにすることで、透明トナーの作像順を最後にすることが可能となる。これによって、記録媒体上6では、ブラック(K)トナーが最上層に表れ、これによって、光沢は少ないが、画像中の縁をブラック(K)トナーにすることで、引き締まった高品位のフルカラー画像を得ることができる。
なお、ここでは、作像ユニット10は、感光体11と、帯電装置20、現像装置30、クリーニング装置40、潤滑剤塗布装置のいずれか1つ以上を一体的に支持されていて、画像形成装置1に着脱可能になっているプロセスカートリッジとして用いている。ただし、作像ユニット10の形態を成していれば良く、ここで例示した帯電装置20等に限定するものではない。機種によっては感光体11の帯電装置20や転写装置60の一部を含む場合もある。作像ユニット10の交換は最低限現像装置30のみを交換すればよい。その他の作像ユニット10を同時に交換したほうが良い場合はそれでも構わない。トナー補給ユニットについては現像装置30トと同時に交換することが望ましいが、画像形成装置1の構成上困難な場合はトナーが混色しないようにトナー補給口をふさぐことを最低限行うことでも問題ない。その際は当然ながら通常のトナー補給が不可能となるため、通常のトナー補給動作を行わずに現像剤中のトナーのみで作像するか、あるいは通常のトナー補給動作以外のトナー補給手段を用いるかを選択する必要がある。
次に、透明トナーの作像順の決定について詳細に説明する。
透明トナーの作像順の作像ユニット10の組み合わせはもちろん自在に選択することができる。
図5及び図6は、本発明の画像形成方法で、中間転写ベルトに対する作像順の変更方法を説明するために示す図である。
図示しているような組み合わせ以外でも問題ない。また、透明トナー用の作像ユニット10Trの位置についてももちろん自在に選択することができる。ただ、透明トナーの作像順は中間転写ベルト61を有するタンデム型画像形成装置1では、最後、すなわち紙上では最表面に透明トナーとなるような順番で使用するため、透明トナーの作像順は最初にすることが好ましい。
なお、中間転写ベルト61を用いない画像形成装置1では、例えば、図2に示している画像形成装置では、感光体上のトナー像が順次転写されて画像を形成することから、透明トナーの作像順は最後にすることが好ましい。
ここで、透明トナーの使用用途について簡単に説明する。
一つは、透明トナーによる画像面の保護である。
これは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(C、M、Y、K)のトナー等の有色トナーの画像表面を透明(Tr)トナーにて覆う場合と、有色トナーの周囲に透明(Tr)トナーを作像する場合がある。
透明(Tr)トナーで画像表面を覆う場合、透明トナーによるオーバーコートとなり、このオーバーコート層が有色トナーの画像表面を保護する働きとなる。
透明(Tr)トナーを有色トナーの周囲に作像する場合、乾式電子写真に特有な記録媒体6上の有色トナーの突出、すなわちトナーのパイルハイトに起因する段差が引き起こす画像部の保護機能低下を、有色トナー突出部周辺に有色トナー表面と略面一となるように透明トナーを作像することでこの問題が解決されるものである。
二つは、透明(Tr)トナーにて透かしや地紋などを作像することである。
この場合は透明(Tr)トナー上に有色トナーを重ねると有色トナーの不透明性から透明トナー画像が見えなくなるため、必然的に透明トナーは記録媒体6上で最表面となる。
三つは、透明(Tr)トナーによる記録媒体6表面形状の変更である。
例えば表面が平滑な記録媒体6に透明トナーでパタンを作成することでファンシーペーパーのような質感を与えることができる。記録媒体6上の透明トナー付着量を増減することで質感を変更可能であり、特に、付着量が多い場合は透明トナーは記録媒体6上で最表面の方が効果が顕著である。但し、透明トナーの作像順は、他の作像順も考えられ、特に、ここに記載した例に限定するものではない。
次に、作像動作を複数回行うことと転写無効化について詳細に説明する。
図7は、本発明の画像形成方法を説明するために示す図である。
図7にあるような作像ユニット10の数が4つのタンデム型画像形成装置1の場合、一例として、まずブラック(K)トナーの作像ユニット10Kを透明トナーの作像ユニット10Trに入れ替える。
そして、イエロー(Y)トナー、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナーの各作像ユニット10では、転写無効化動作を行い、第一回作像動作では透明トナーの作像ユニット10Trのみ現像および中間転写ベルト61への転写を行う(手順1)。
次に、中間転写ベルト61から記録媒体6への転写動作についても転写無効化動作を行い、透明トナー像を再度、タンデム型型画像形成装置1の作像ユニット10の上流へ移動する(手順2)。
次に、透明(Tr)トナーの作像ユニット10Trをブラック(K)トナーのの作像ユニット10Kに入れ替え、イエロー(Y)トナー、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナー、ブラック(K)トナーの順に順次現像および中間転写ベルト61への転写を行う(手順3)。
最後に、中間転写ベルト61上の透明(Tr)トナーとイエロー(Y)トナー、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナー、ブラック(K)トナーのトナー像を記録媒体6上へ二次転写ローラ63で転写後に定着することで、記録媒体6上では最表面から順に透明(Tr)トナーとイエロー(Y)トナー、シアン(C)トナー、マゼンタ(M)トナー、ブラック(K)トナーと積層される(手順4)。
このようにして、作像ユニット10が4つの作像ユニット10Y、10C、10M、10Kの構成の画像形成装置1であっても、入れ替えることで透明(Tr)トナーの作像ユニット10Trを最表面とした画像を得ることができる。
転写無効化動作とは、転写電界を供与しない動作や、ソレノイド等で中間転写ベルト61を脱圧および離間する動作などである。本発明に記載の転写無効化動作は、あくまでもトナー像を乱さない程度でよく、いずれの制御動作にするか適宜選択することができる。
図8は、透明トナーをどの作像ユニットの位置で使用するかを指定するパネル上での表示の一例を示す図である。
図8ではパネルの表示領域が比較的小さい小型プリンターでの表示例を示したが、もちろん表示内容はどのような内容でもよい。
また、図示しないが、作像ユニット10の数は4つ以上であればいくつでも良い。特にフルカラー出力時に透明トナーを併用するとき、作像ユニット数が5以上ある場合においては作像ユニット10で使用するトナーの交換は必ずしも必要ではなく、記録媒体6,中間転写ベルト61の被転写材へのトナー転写機構の無効化手段のみで本発明の効果を得ることができる。
図9は、本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置における記録媒体の貯蔵箇所を備える主要部の概略構成を示す部分図である。
次に、図9を用いて用紙の搬送パスと画像が作像された用紙の貯蔵箇所について詳細に説明する。
本実施例では、4連タンデムの用紙直接転写方式の画像形成様式を図示したが、本件はこの構成になんらとらわれない。
各作像ユニット10Y、10M、10C、10Kにて画像が作像された記録媒体6は、定着装置70を通過する。
両面作像の場合は用紙反転経路871を通過し、反転搬送経路872を通って再度作像ユニット10にて作像される。片面作像の場合は、記録媒体6反転経路871、872を通過しない。作像動作では両面、片面作像共に、トナー像が記録媒体6上に形成された後は、定着装置70を経て、排出トレイ86に順次排出される。
画像が作像された記録媒体6の貯蔵箇所である記録媒体収納装置(以下、単に「収納装置」と記す。)88について説明する。
作像ユニット10の入れ替え作業が発生する作像時に使用し、作像動作後に排紙トレイ86に排出されずに、収納装置88へ記録媒体6が送られる。そして一時的に記録媒体6が貯蔵された状態で、作像動作が一時停止する。
そして、作像ユニット交換作業が実施された後に再度作像動作が行われ、その際に記録媒体6の収納装置88より記録媒体6が搬送され、一連の作像動作が行われる。
ちなみに、定着後の記録媒体6の搬送経路は定着後に位置する搬送コロの切り換え爪851にて行う。画像の出力モードによって図示しないソレノイドにて切り換え爪851を駆動させて、記録媒体6の搬送経路を変更する。
図10は、本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の作像動作を示すフローチャートである。
次に、図10を用いて作像ユニット交換を伴う印刷ジョブについての作像動作フローを説明する。
画像形成装置1へ印刷ジョブが送られてきたとき、作像ユニット交換を伴うジョブかどうかを選択する(ステップS1)。もし、作像ユニット交換を伴わない場合は、出力モードである画像形成動作へ移行する(ステップS2)。
続いて、作像ユニット交換を伴うジョブの場合は設定された出力枚数が、画像形成装置1が有する収納装置88の許容枚数以下であるかを確認する(ステップS3)。
もし、許容枚数を超えている場合は、画像形成装置1のオペレーションパネルや表示デバイスなどでその旨を表示するか、あるいは、ネットワークを介してパソコンでの表示でも良いし、あるいはアラートランプやアラートサウンドなどでその旨が分かるような表示でも良い(ステップS4)。
その後、枚数の変更あるいはジョブリセットの選択を促す旨が画像形成装置1の表現手段にて表示され、画像形成動作の選択を受け付ける(ステップS5)。
続いて、受け付けたジョブが、両面印刷かどうかを選択する(ステップS6)。
両面印刷の場合は、画像形成装置1が有する両面記録媒体6搬送経路89を用い、両面出力時と同様の作像を行う(ステップS7)。あるいは、両面印刷を含まない場合は、片面出力時と同様の作像を行う(ステップS8)。
両モードにおいて両面あるいは片面出力が終了した記録媒体6は全て記録媒体6の収納装置88に一時保管される。そして一連の作像動作は一時停止される(ステップS9)。
続いて、作像ユニット交換を促すメッセージが表示される。画像形成装置1のオペレーションパネルや表示デバイスなどでその旨を表示するか、あるいは、ネットワークを介してパソコンでの表示でも良いし、あるいは、アラートランプやアラートサウンドなどでその旨が分かるような表示でも良い(ステップS10)。
続いて、作像ユニット交換の作業を行う(ステップS11)。
その後に一連の作像動作を再開する(ステップS12)。
続いて、収納装置88にある記録媒体6に対して作像を行う。両面印刷を含むジョブの場合は、画像形成装置1が有する両面の搬送経路87を用い、両面出力時と同様の作像を行う(ステップS13)。あるいは、両面印刷を含まない場合は、片面出力時と同様の作像を行う(ステップS14)。
続いて作像後、定着した記録媒体6を画像形成装置1の外へ排出して終了となる(ステップS15)。
1 画像形成装置
2 給紙部
3 画像形成部
4 スキャナ部
401 コンタクトガラス
5 原稿自動搬送装置(ADF)
9 記録部材
10 作像ユニット(プロセスカートリッジ)
11 感光体
12 露光装置
13 除電装置
20 帯電装置
21 帯電ローラ
30 現像装置
40 クリーニング装置
60 転写装置
61 中間転写ベルト
62 一次転写ローラ
63 二次転写ローラ
64 ベルトクリーニング装置
641 クリーニングバックアップローラ
642 回転部材
65 支持ローラ
651 従動ローラ
652 駆動ローラ
653 支持ローラ
66 搬送ベルト
67 潤滑剤塗布装置
68 分離チャージャー
70 定着装置
80 給紙装置
81 給紙カセット
82 給紙ローラ
83 搬送ローラ
84 レジストローラ
85 排紙ローラ
851、852 切換爪
86 排紙トレイ
87、871、872 反転搬送路
88 記録媒体収納装置
89 記録媒体反転搬送装置
特開平08−265583

Claims (12)

  1. 複数の像担持体と、
    前記像担持体表面を帯電させる帯電装置と、
    前記像担持体表面を露光して潜像を形成する露光装置と、
    前記潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、
    前記トナー像が転写された記録媒体の転写像を定着させる定着装置と、
    画像が形成された記録媒体を一時的に貯蔵できる記録媒体収納装置と、を有する画像形成装置を用いて、複数の色のトナーでカラー画像を形成する画像形成方法において、
    前記画像形成方法は、
    少なくとも像担持体と現像装置とを有し、各々異なる色のトナーを含む複数の作像ユニットと顔料を含まない透明トナーを用いる作像ユニットを用い、
    現像装置のみを交換又は現像装置とトナー補給ユニットを合わせて交換して透明トナーの作像順を変更し、
    転写体上にトナー像がある場合に、記録媒体へトナーを転写する転写装置を一時無効化して、カラー画像を形成する
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 請求項1に記載の画像形成方法において、
    前記被転写体は、トナー像を重ね合わせる中間転写体又は記録媒体である
    ことを特徴とする画像形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成方法において、
    前記透明トナーを像担持体上から被転写体上へ移動する作像順は、最終出力物での透明トナーの使用目的によって決定される
    ことを特徴とする画像形成方法。
  4. 請求項1又は2に記載の画像形成方法において、
    前記透明トナーのトナー像を像担持体上から被転写体上へ移動する作像順は、他の作像ユニットに対してどの順番であっても良い
    ことを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成方法において、
    前記透明トナーのトナー像を像担持体上から被転写体上へ移動する作像順を得られるまで、被転写体へトナーを転写させずに、被転写体を像担持体との間に形成される転写ニップを通過させる
    ことを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成方法において、
    被転写体へのトナー転写装置の一時無効化は、像担持体と被転写体の加圧力低減動作、像担持体と被転写体との間の離間動作、あるいは転写電界の低減動作のいずれかである
    ことを特徴とする画像形成方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成方法において、
    前記画像形成方法は、作像ユニット数は4つ以上である
    ことを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成方法において、
    トナーを入れ替える場合のタイミングは、事前にユーザーが指定しておいた透明トナーを使用する作像ユニット位置に対して、その作像ユニットの作像動作が終了したのちより、再度その作像ユニットの作像動作が開始するまでである
    ことを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項8に記載の画像形成方法において、
    トナーを入れ替えるタイミングはあらかじめ設定されているタイミングのほかに、再度その作像ユニットの作像動作が開始するまの時間内で、ユーザーが指定したタイミングで交換可能である
    ことを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項9に記載の画像形成方法において、
    トナーを入れ替える場合の動作時は画像形成方法が自動で作像停止動作を行い、オペレーションパネルあるいはアラートランプあるいはアラートサウンドあるいは画像形成方法にネットワーク接続されている情報端末によって、画像形成方法がユーザーに対してトナーの交換を促す表現を行う
    ことを特徴とする画像形成方法。
  11. 複数の像担持体と、
    前記像担持体表面を帯電させる帯電装置と、
    前記像担持体表面を露光して潜像を形成する露光装置と、
    前記潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、
    前記トナー像が転写された記録媒体の転写像を定着させる定着装置と、
    画像が形成された記録媒体を一時的に貯蔵できる記録媒体収納装置と、を有し、
    複数の色のトナーでカラー画像を形成する画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    少なくとも像担持体と現像装置とを有し、各々異なる色のトナーを含む複数の作像ユニットと顔料を含まない透明トナーを用いる作像ユニットを用い、
    現像装置のみを交換又は現像装置とトナー補給ユニットを合わせて交換して透明トナーの作像順を変更し、
    転写体上にトナー像がある場合に、記録媒体へトナーを転写する転写装置を一時無効化して、カラー画像を形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、請求項2ないし10のいずれかに記載の画像形成方法を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
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