JP5608871B2 - レーザカテーテル出射部の血液焦げ付き防止システム - Google Patents
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Description
カテーテルを用いた血管中レーザ治療において、レーザ光を照射した組織における加熱や火傷を検知する方法や装置についての報告があった(特許文献5〜10を参照)。これらの方法や装置は、治療部位のモニタ等のための方法や装置であった。
血液の存在する血管内や心腔内の疾患や異常の治療に用いるレーザカテーテルを用いた治療において、レーザ光照射により発生する熱により血液中の赤血球が変性し、カテーテルのレーザ光出射部(出射端)に血液が焦げ付いて治療続行が困難になるという問題があった。本発明者は、この問題を解決すべく鋭意検討を行った。本発明者は、赤血球が変性し、焦げ付くまでの間の、赤血球からのレーザ光の拡散反射光の強度変化を調べたところ、焦げ付きが発生する前に反射光強度に特徴のある変化が現れることを見出した。本発明者は、拡散反射光強度の変化を解析し、赤血球からの拡散反射光変化を解析することにより、焦げ付きが発生するのを予測でき、焦げ付くおそれが生じた場合に、レーザ光の照射を制御することにより、焦げ付きを防止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置のレーザ光照射の制御方法であって、血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球による拡散反射光強度の時間変化に応じて、レーザ照射出力を制御する工程を含む、レーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[2] レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置のレーザ光照射の制御方法において、赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形が血液の焦げ付き前駆状態であることを示したら、レーザ光照射制御部が直ちに又は一定時間経過後にレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を低下させる、[1]のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[3] レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置のレーザ光照射の制御方法において、赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形がレーザ照射開始後3〜10秒経過後以降に第1の極大を示したら、レーザ光照射制御部が直ちに又は一定時間経過後にレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を低下させる、[1]のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[4] 光検出器が血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球による拡散反射光強度の時間変化をモニタし時間変化波形を取得する工程、レーザ光照射制御部が時間変化波形を解析する工程、拡散反射光の時間変化波形において拡散反射光強度が極大を示したらレーザ光照射制御部が直ちに又は一定時間後にレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を低下させる工程を含む、[1]のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[5] レーザ光の拡散反射光強度の時間変化波形の極大が、第1の極大後に一旦極小を示した後の第2の極大すなわち急激な拡散反射光強度の上昇である、[3]又は[4]のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[6] レーザ光の波長が300nm〜1100nmである、[1]〜[5]のいずれかのレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[7] さらに、光検出器が検出した拡散反射光から、血管又は心筋組織からの拡散反射光成分を除く工程を含む、[1]〜[6]のいずれかのレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射の制御方法。
[8] (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出部、
(iii) 光検出部で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段、及び
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形を表示するための表示部、
を含む、レーザカテーテルへの血液の焦げ付き防止システム。
[9] (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器、
(iii) 光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析し、焦げ付きを予測するための演算手段、
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形を表示するための表示部、及び
(v) 演算手段が焦げ付きを予測した場合に、レーザ光照射を制御するためのレーザ光照射制御部を含む、[8]のレーザカテーテルへの血液の焦げ付き防止システム。
[10] レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置のレーザ光照射において、レーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを予測する方法であって、血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形がレーザ照射開始後3〜10秒経過後以降に第1の極大を示したら、レーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部に血液の焦げ付きが発生するリスクがあると判断する、レーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを予測する方法。
[11] 光検出器が血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球による拡散反射光強度の時間変化をモニタし時間変化波形を取得する工程、及びレーザ光照射制御部が時間変化波形を解析する工程を含む、[10]のレーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを予測する方法。
[12] 反射光強度の時間変化波形の極大は、反射光強度の時間変化波形においてある時間間隔Δtの平均変化率をとり、該平均変化率の時間波形を解析し、反射光強度(I)の平均変化率(ΔI/Δt)値が正から負に変化したときに極大に達したと判断する、[10]又は[11]のレーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを予測する方法。
[13] レーザ光の拡散反射光強度の時間変化波形の極大が、第1の極大後に一旦極小を示した後の第2の極大である、[10]〜[12]のいずれかのレーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを予測する方法。
[14] (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器、
(iii) 光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段、及び
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形及び焦げ付き前駆状態になったことを表示するための表示部、
を含む、レーザカテーテルの血液の焦げ付きを予測するためのシステム。
[15] レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置において、カテーテルの光出射部における血液の焦げ付きを予測しレポートする方法であって、赤血球からの拡散反射光強度を経時的に測定する工程、該拡散反射光強度の時間変化波形を取得する工程、時間変化波形の変化から血液の焦げ付きを予測する工程、及び焦げ付き前駆状態を検知した場合にその旨をレポートする工程、を含むカテーテルの光出射部における血液の焦げ付きを予測しレポートする方法。
[16] 拡散反射光の時間変化波形において拡散反射光強度がレーザ照射開始後3〜10秒経過以降に第1の極大を示したら、焦げ付き前駆状態になったと判断する、[15]のカテーテルの光出射部における血液の焦げ付きを予測しレポートする方法。
[17] レーザ光の拡散反射光強度の時間変化波形の極大が、第一の極大後に一旦極小を示した後の第2の極大である、[15]又は[16]のカテーテルの光出射部における血液の焦げ付きを予測しレポートする方法。
[18] さらに、光検出器が検出した拡散反射光から、血管又は心筋組織からの拡散反射光成分を除く工程を含む、[15]〜[17]のいずれかのカテーテルの光出射部における血液の焦げ付きを予測しレポートする方法。
[19] レーザ光の波長が300nm〜1100nmである、[15]〜[18]のいずれかのカテーテルの光出射部における血液の焦げ付きを予測しレポートする方法。
[20] (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器、
(iii) 光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段、及び
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形及び焦げ付き前駆状態になったことを表示するための表示部、
を含む、レーザカテーテルの血液の焦げ付きを予測しレポートするためのシステム。
本発明の制御方法及びシステムを用いることにより、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置を用いて治療を行う際に、レーザカテーテルのレーザ光出射部に血液が焦げ付いてしまうのを未然に防止することができる。そのため、本発明の制御方法、システムを用いることにより、レーザカテーテルによる治療を中断することなく、短時間で治療効果を得ることができる。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2010−051993号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図2は、レーザ光照射に伴う赤血球形状変化観察像を示す図である。
図3は、レーザ光照射に伴う血液の反射光強度、透過光強度及び温度変化を測定するための装置を示す図である。
図4は、レーザ光照射に伴う血液の反射光強度及び透過光強度の変化を示す図である(その1)。図4(a)〜(d)は、赤血球の焦げ付き観察像を示し、図4(b)、(c)及び(d)のφ0.1mm、φ0.3mm及びφ1.0mmは、それぞれ各観察像の中央部に認められる焦げ付いた部分の直径を示す。
図5は、レーザ光照射に伴う血液の反射光強度及び透過光強度の変化を示す図である(その2)。
図6Aは、全血を用いた場合のレーザ光照射に伴う血液の反射光強度及び温度変化を示す図である。
図6Bは、モデル血液を用いた場合のレーザ光照射に伴う血液の反射光強度及び温度変化を示す図である。
図7は、レーザ光照射に伴う血液の反射光強度変化と焦げ付き前駆状態の関係を示す図である。
図8Aは、レーザ光照射に伴う血液の反射光強度変化の模式図である。
図8Bは、全血における反射光強度変化の実測値を示す図である。
図8Cは、全血における反射光強度の移動平均(測定時前1秒間のデータの平均値)を示す図である。
図8Dは、全血における反射光強度の移動平均(測定時前1秒間のデータの平均値)の1秒当たりの変化率を示す図である。図8Dの矢印は、変化率が正から負に変わる点を示す。
図9Aは、レーザ光照射強度を80%に減少させた場合の反射光強度変化を示す図である。
図9Bは、レーザ光照射強度を80%に減少させた場合の透過光強度変化を示す図である。
図10は、焦げ付き防止システムの模式図である。
図11Aは、コントロール(焦げ付きなし)の拡散反射光強度変化の実測値を示す図である。
図11Bは、コントロール(焦げ付きなし)の拡散反射光強度変化の移動平均(測定時前1秒間の平均値)を示す図である。
図12Aは、6回目の照射(焦げ付きが発生したとき)の拡散反射光強度変化の実測値を示す図である。
図12Bは、6回目の照射(焦げ付きが発生したとき)の拡散反射光強度変化の移動平均(測定時前1秒間の平均値)を示す図である。
図13は、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置を含む本発明の焦げ付き防止システムの模式図である。
図14は、生体組織の主な吸収体である水、血液及びメラニン等の吸収係数を示す図である。
図15は、血液にレーザを照射した場合の、正規化Deposit energy density(基準:焦げ付き発生までの投入分)と吸収係数(μa)及び等価散乱係数(μs’)の関係を示す図である。
図16は、焦げ付き前駆状態において生じる赤血球の集合による光学特性(吸収係数(μa)及び等価散乱係数(μs’))の変化を示す図である。
本発明は、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置のレーザ光照射の制御方法又は該装置の作動方法である。また、本発明はレーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置を含む、レーザカテーテルの焦げ付き防止システムである。
血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置は、レーザ光発生装置で発生したレーザ光をレーザ光伝送手段を通して、カテーテル先端部を含む遠位端部に備えられたレーザ光出射部位に伝送し、該出射部位から血管内又は心腔内に照射する装置である。本発明の方法を適用する装置として、血管内又は心腔内の血液が存在する環境下において、光化学治療、溶着、心血管の経皮的冠状動脈形成術後の再狭窄防止、不整脈等の治療のための心筋組織のレーザアブレーション等の治療に用いる装置が挙げられる。
血液の存在する血管又は心腔内に光ファイバー等のレーザ光伝送手段を挿入し、レーザ光を照射した場合、レーザ光が血中赤血球に吸収され、赤血球の温度が上昇する。赤血球がレーザ光を吸収し、温度が上昇すると、赤血球は球状化し集合する。さらに、レーザ光を照射すると、赤血球が変性し溶血して、最終的にレーザ光の出射部位近辺に存在する赤血球がレーザ光出射部位に焦げ付いてしまう。レーザ光の出射部位において赤血球の焦げ付きが生じると、レーザ光が遮られ、患部に照射することができなくなる。また、レーザ出射部の焦げ付きがレーザ光を吸収し、その部分の温度が上昇し、周囲の組織に悪影響を及ぼす。さらに、焦げ付きがクロットとして、血流にのって、血流を阻害するおそれがある。また、光ファイバー自体が血液と接触している場合、ファイバー先端部が加熱されファイバー先端が溶けてしまうこともある。また、光ファイバー自体がカテーテル内に収納され、血液と直接接触しない場合でも、熱伝導により光ファイバー先端が溶けてしまうことがある。このような場合、治療や診断を一旦中止し、カテーテルや光ファイバーを交換し、再度治療又は診断を再開することになり、治療等にかかる時間も長くなり、また患者の負担も大きくなってしまう。
本発明においては、血液がレーザ光出射部に焦げ付くのを事前に検知し、焦げ付く可能性が高くなった時点又は焦げ付きが始まる直前の時点又は焦げ付きが始まった時点で、レーザ光照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を減少するように装置を制御することにより血液の焦げ付きを防止する。レーザ光出射部に焦げ付くのは、主に赤血球であるが、本発明においては、血液が焦げ付くという。本発明のレーザカテーテルへの血液の焦げ付き防止システムや方法を、レーザカテーテルへの赤血球の焦げ付き防止システムや方法ということもできる。血液の焦げ付きの事前の検知は、焦げ付きが始まる前の状態を検知すればよい。本発明において、焦げ付きが始まる前の状態を「焦げ付き前駆状態」という。本発明においては、血液の焦げ付きに関して、「焦げ付きを予測する」、「焦げ付き前駆状態を検知する」、「焦げ付きの開始を検知する」等の語が用いられているが、焦げ付きを予測するという語は、これらすべてを包含する。また、これらの語は焦げ付く恐れが存在することを知ることも意味する。
本発明の制御方法においては、レーザ光照射開始後、レーザ光が赤血球に当たり拡散反射した拡散反射光の強度をモニタする。モニタは経時的な拡散反射光強度の測定により行い、経時的な測定は、好ましくは連続的測定である。レーザ光出射部から照射されたレーザ光は、血液中の散乱体である赤血球で拡散反射される。この拡散反射光はレーザ光伝送手段を逆進するので、光検出器で戻り光として検出することができる。レーザ光伝送手段は、レーザ光発生装置からカテーテルのレーザ光出射部にレーザ光を伝送するのに用いるものを用いてもよいし、それとは別に拡散反射光専用のレーザ光伝送手段を用いてもよい。
モニタした拡散反射光強度の時間変化波形は、典型的には図7に示すような波形となる。すなわち、レーザ光照射開始後、一旦強度が減少し、照射を続けると徐々に強度が上昇し、極大を示した後に、減少し始める。次いで、極小を示した後に急激に強度が上昇し、ピークを示し、その後、直ちに急激に減少する。図4及び図5に示すように、レーザ光照射を開始した後、緩やかに温度が上昇し赤血球は徐々に球状化し集合して、それに伴って拡散反射光強度が上昇する。一方で、温度上昇による赤血球の溶血は拡散反射光強度の減少をもたらす。球状化・集合と溶血の進行バランスで拡散反射光強度が変化する。溶血の寄与が大きくなり拡散反射光強度が極大をむかえ、さらに溶血が進むにつれ、拡散反射光強度が減少し極小をむかえる。血液温度が100℃近傍に到達すると沸騰し、急激に拡散反射光強度が上昇して、局所的に焦げ付きが発生する。さらに光照射を継続すると焦げ付きは拡大する。拡散反射光強度が極大を示してから、減少し、極小を示すまでを「焦げ付き前駆状態」とする。上記のように、典型的には極大は2回出現する。本発明においては、2回の極大をそれぞれ第1の極大及び第2の極大と呼ぶ。レーザ照射開始数秒〜十数秒間は、例えば、1〜15秒間、2〜15秒間、3〜10秒間、4〜10秒間、5〜10秒間、あるいは10秒間は、拡散反射光の時間変化波形も安定していないことがある。この間に血液の焦げ付きとは無関係の極大が出現することもある。本願発明では、このような拡散反射光の時間変化波形が不安定なときに出現する極大を焦げ付き前駆状態の判断のための極大とは見なさない。従って、本発明においては、レーザ照射開始後数秒〜十数秒、例えば、1〜15秒、2〜15秒、3〜10秒、4〜10秒好ましくは5〜10秒、さらに好ましくは10秒経過以降に出現する第1の極大を焦げ付き前駆状態の判断に用いることが望ましい。第2の極大は、第1の極大後に一旦極小を示した後の急激な拡散反射光強度の上昇として現れる。
焦げ付き前駆状態になったら、又は焦げ付き前駆状態になった後一定時間が経過した後に、レーザ光照射を停止するか、又はレーザ光の照射強度を低下させればよい。この場合、焦げ付きを完全に防止することができる。あるいは、拡散反射光強度が極小を示した後の第2の極大である急激な上昇を検知したときに、レーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光の照射強度を低下させてもよい。この場合、拡散反射光強度が急激に上昇し、第2の極大が認められたときに焦げ付きが始まっている可能性があるが、直ちにレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光の照射強度を低下させることにより、焦げ付きを最小限に抑えることができ、焦げ付きによる影響を排除することができる。本発明においては、この場合も、焦げ付きを防止するという。
例えば、モニタしている拡散反射光強度の時間変化波形が極大を示した場合に、焦げ付き前駆状態に達したと判断することができる。連続的に拡散反射光強度を測定し、その時間変化を解析することにより、拡散反射光強度が極大になったことを検知することが可能であるが、拡散反射光強度の小さな変化がある場合、時間変化曲線からのみでは極大を特定することは困難を伴うことがある。そこで、反射光強度の時間変化波形の極大は、反射光強度の時間変化波形においてある時間間隔Δtの平均変化率の時間変化をとり、該平均変化率の時間波形を解析すればよい。反射光強度(I)の平均変化率(ΔI/Δt)をモニタし、反射光強度の平均変化率値が正から負に変化したときに極大に達したと判断することができる。すなわち、縦軸に拡散反射光強度の平均変化率、横軸に時間をとった時間波形グラフにおいて、グラフの時間変化曲線が正から減少しグラフの横軸と交差したとき、焦げ付き前駆状態になったと判断することができる。この際、実測値には誤差が含まれ、反射光強度の時間変化波形は、ノイズが多く、極大への到達が困難になる場合がある。このような場合は、時間変化波形をスムージング処理する。例えば、測定時前0.1〜数秒間、好ましくは1秒間の移動平均をとり、該平均値をグラフ化すればよい(図8C)。
本発明のレーザ光の照射の制御においては、時間変化波形をモニタの画面上に表示する表示手段を用い、表示された時間変化波形から極大に達したと判断することができる。また、該表示手段は拡散反射光強度の時間変化波形と平均変化率の時間変化波形を同一のモニタの画面上に表示すこともでき、時間変化波形と平均変化率の時間変化波形をその時間軸の整合をとって表示することができる。この場合、平均変化率の変化波形をモニタすることにより、容易に極大を特定することができる。
また、本発明のレーザ光の照射の制御においては、演算手段を用い、該演算手段は時間変化波形又は平均変化率時間変化波形を解析し、極大を特定することができる。上記の表示手段には、演算手段が焦げ付き前駆状態や焦げ付きの発生を検知したときに、その旨を表示することもできる。
赤血球にレーザ光を照射し、赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形を解析した場合、典型的には上記のように、焦げ付きが始まる前に極大を示すが、赤血球の反射光強度の時間変化をモニタしても明確な極大を示さない場合もある。例えば、照射開始後から拡散反射光強度はほぼ一定値を保ち、その後減少し、極小を示した後に、急激に上昇することがある。この場合、減少し始めたときに焦げ付き前駆状態に達したと判断することができる。拡散反射光強度がこのような変化を示す場合、拡散反射光強度の平均変化率値が0になることはない。従って、拡散反射光強度の時間変化をモニタし時間変化波形の傾きが小さくなり一定以下になったときに焦げ付き前駆状態になったと判断することができる。例えば、上記のように、反射光強度の時間的変化波形の平均変化率の時間波形をとり、変化率値が一定以下になった場合に、焦げ付き前駆状態に達したと判断することができる。前記の演算手段に、予め焦げ付き前駆状態になるときの、拡散反射光強度の時間変化波形又はその平均変化率波形の特徴をインプットしておき、その特徴に関する情報と拡散反射光の実測により得られた情報を比較することにより、波形を解析する演算手段が波形情報から焦げ付き前駆状態に達したと判断することができる。
このように、好ましくは焦げ付き前駆状態を検知した直後、又は検知から一定時間経過後に、レーザ光の照射を制御することが望ましい。ただし、ノイズ等の影響により、時間変化波形の極大が隠されてしまうこともあり得る。このような場合、レーザ光照射が制御されないまま照射が連続的に行われてしまう。そこで、図4の(c)に示す焦げ付き前駆状態の後の急激な拡散反射光強度の上昇を検知した場合に、レーザ光照射を制御するようにしてもよい。図7に示すように、急激な拡散反射光強度の上昇の前に、拡散反射光強度の時間変化波形は極小を示す。そこで、極小を検知した後に、拡散反射光が急激な上昇を示した時点で、レーザ光照射の制御を開始してもよい。また、単に拡散反射光の急激な上昇を検知した時点で、レーザ光照射の制御を開始してもよい。これらの場合も、演算手段が拡散反射光の時間変化波形やその平均変化率の時間波形を解析し、極小や急激な上昇を検知することができる。
さらに、レーザ光を照射した血液(赤血球)の吸収係数(μa)及び/又は等価散乱係数(μs’)をモニタすることによっても、焦げ付き前駆状態を検知することができる。血液にレーザ光を照射した場合、血液の吸収係数(μa)及び/又は等価散乱係数(μs’)が上昇する。血液の吸収係数(μa)及び/又は等価散乱係数(μs’)が一定以上増加した場合に、焦げ付き前駆状態であると判断することができる。
レーザ光照射の制御は、装置の演算手段が拡散反射光強度の時間変化波形、その平均変化率の時間変化波形等を解析し、焦げ付き前駆状態又は焦げ付き開始を検知したら、装置のレーザ光発生装置に作動し、照射を制御してもよい。
レーザ光照射を停止した場合、その数秒後から数十秒後に照射を開始することができる。レーザ光照射強度を減少させる場合は、最初の焦げ付き前駆状態に達する前の照射光強度の90%以下、好ましくは80%以下に減少させればよい。このようにレーザ光照射強度を減少させた場合、以後血液の光出射部への焦げ付きが発生することなく、レーザ光照射を続けることができる。この場合も、一定の時間をおいて、再度レーザ光照射強度を上昇させてもよい。
さらに、本発明は血液中の赤血球の拡散反射光強度の時間変化波形を解析し、焦げ付きを予測する方法、焦げ付きを予測するシステム、焦げ付き前駆状態を検知する方法、焦げ付き前駆状態を検知するシステム、焦げ付きの開始を検知する方法、及び焦げ付きの開始を検知するシステムを含む。上記のように、拡散反射光強度の時間変化波形を解析することにより、血液がカテーテルのレーザ光出射部に焦げ付いてしまうのを未然に予測することができ、焦げ付き前駆状態になったことを検知することができる。これらの予測や検知により、レーザ光出射部への血液が焦げ付くリスクがあると判断することができる。さらに、焦げ付きを予測し、又は焦げ付き前駆状態を検知し、焦げ付き開始を検知した場合に、予測したこと、又は検知したことをレポートし、焦げ付きに関する情報を提供する方法及びシステムを含む。これらの方法はプログラムされたコンピュータによって行うことができる。即ち、拡散反射光検出器から拡散反射光データを受け取り、該拡散反射光データに基づいて拡散反射光強度の時間変化波形を作成し、該時間変化波形を解析し、極大の出現を検知するようにプログラムされたコンピュータによって行うことができる。また、上記システムは、このようなプログラムされたコンピュータを含む。これらのプログラムは、本発明のシステムのメモリ上に電子的に格納される。
上記のレポートは、例えばモニタ等の表示部に表示すればよく、また同時に音や振動等によりレポートすることも可能である。このようなレポートに従って、レーザカテーテル治療又は診断装置の操作者はレーザ光照射を停止したり、あるいはレーザ光照射強度を低下させることができる。この点において、本発明は、焦げ付きを予測、焦げ付き前駆状態を検知、又は焦げ付きの開始を検知した際に、操作者又はレーザ光照射制御部に情報を提供し、同時に警告する方法やシステムも包含する。
本発明においては、血液中の赤血球からの拡散反射光をモニタするが、レーザ光出射部位が血管壁や心筋等の組織に接触するか、又は近接する場合、赤血球だけではなく、これらの組織表面や組織内部からも、照射した光が拡散反射する。これらの拡散反射光はノイズとして、赤血球からの拡散反射光強度の測定に誤差をもたらし、拡散反射光強度の解析の精度を低下させる原因となり得る。従って、本発明においては、これらのノイズとなり得る組織表面や組織内部からの拡散反射光成分の影響を除去することが好ましい。
このためには、例えば、赤血球からの拡散反射光をモニタするための光の他に、赤血球には吸収されるが、血管壁や心筋には拡散反射される波長の光あるいは赤血球を用いて、補正すればよい。また、赤血球と組織での反射光の直線偏光成分を利用することもできる。例えば、直線偏光であるレーザ光を照射した場合、組織表面で反射した光は直線偏光成分が保存されているのに対して、拡散散乱体である赤血球で反射した光は多重散乱を繰り返した光であるため、偏光成分がランダムとなる。血管壁組織や心筋組織などコラーゲン繊維の多い組織はもともと繊維の配列方向が揃っているので偏光保存性のある代表的な部位である。この場合、反射光を伝送する伝送手段と光検出器の間に、直線偏光成分が通過できない偏光子を設けておくことにより、組織からの反射光を除去し、赤血球からの反射光の一部のみを光検出器で検出することができる。
さらに、心拍、脈動、体動等由来のシグナルが、カテーテルの振動を招きノイズとして拡散反射光強度の測定に影響を与える可能性もある。特に、心拍由来の周期的な大きなノイズの影響が大きくなる可能性がある。本発明においては、このような心拍、脈動及び体動由来のノイズを除去することが好ましい。この場合、あらかじめ心拍、脈動、体動等の拡散反射光測定値への影響の出方を調べておき、拡散反射光の測定値からそれらを除去すればよい。例えば、心拍のノイズは心電図波形に基づいて予測することができ、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うときに心電図波形をモニタすることにより、ノイズの除去が可能になる。
本発明の制御方法により、制御するレーザカテーテルを含む治療又は診断用装置は、レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段(照射するレーザ光を伝送する手段と拡散反射してきたレーザ光を受けて光検出部に逆送させる伝送手段があり、1つの伝送手段がこれらを兼ねていてもよいし、別々に備えていてもよい)、レーザ光出射部、拡散反射したレーザ光を検出する光検出器、拡散反射光強度の時間変化波形を解析し、平均変化率の変化波形を解析し、焦げ付き前駆状態や焦げ付き開始を検知する演算手段(演算部)、レーザ光照射制御手段(レーザ光照射制御部)、演算結果を表示する表示部等を含む。光検出器は検出した光信号を計測する光計測部を含む。演算手段は光検出器で検出した光をデータ処理するデータ処理部でもある。レーザ光照射制御手段は、演算手段からの演算結果を受け取り、結果に応じて、レーザ光発生装置に信号を送り、照射を停止したり、照射強度を変化させることができる。前記演算手段が、制御手段を兼ねていてもよい。
本発明において治療又は診断に用いるレーザ光等の光線の種類は限定されないが、連続若しくはパルスレーザ光線又は波長可変のオプティカルパラメトリックオッシレータ(OPO;Optical Parametric Oscillator)により発生する光線が望ましい。なお、本発明においては、これらの光線を総称してレーザ光線という。照射する波長は施行する治療の内容により適宜選択できる。レーザとしては、半導体レーザ、エキシマダイレーザ、色素レーザ、可変波長近赤外レーザの二逓倍波等を適宜用いてもよい。光線はパルスレーザ等のパルス光線でも連続レーザ等の連続光線でもよい。ここで、パルス光線とは、パルス幅が1ms以下のものをいう。また、連続光は、ライトチョッパを用いて断続させ、パルス光線として照射することもできる。本発明の装置で用いる光線は、好ましくは連続レーザかつ半導体レーザである。これらの治療や診断に用いるレーザ光を血液の焦げ付きを検知するレーザ光として用いてもよく、焦げ付き前駆状態を検知するためのモニタ用レーザ光を治療又は診断用レーザ光とは異なる光として用いてもよい。この場合、焦げ付き前駆状態モニタ用レーザ光を伝送する伝送手段と治療又は診断用レーザ光を伝送する伝送手段を別に設けてもよい。
レーザ光の照射時間は、治療や診断の種類により異なるが、例えば、レーザ光により心筋細胞を死滅させるレーザアプレーションの場合、1回数十秒の照射を繰り返し行う。この照射の間に焦げ付きが発生する兆候が検知できたら、レーザ光照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を減少させればよい。
焦げ付き前駆状態モニタ用の光としては、ヘモグロビンによる吸収が大部分を占める波長域の光、すなわち可視光〜近赤外光を用いればよい。例えば、波長300nmから1100nm、好ましくは400nmから1000nmの光を用いればよい。図14に生体組織の主な吸収体である水、血液及びメラニンの吸収係数を示す(「Tuan Vo−Dinh,Biomedical Photonics Handbook,Crc Pr I Llc,2003年3月26日」より引用)。図中、血液の吸収係数は主に赤血球に含まれるヘモグロビンによる吸収を示す。このグラフより、用いる波長を決定することができる。用いるレーザ光の出力は数百W/cm2以下であり、例えば100〜1000W/cm2である。上記の短時間照射条件を満たすために、この範囲でなるべく大きい出力が好ましい。
カテーテル内に配設される光伝送手段としては、好ましくは光ファイバーが用いられ、レーザ光伝送率が90%以上である光ファイバーを用いる。好ましくは、石英光ファイバー又はプラスチックファイバーが用いられる。光ファイバーは、カテーテル内に配設され、1本以上の光ファイバーを用いる。
カテーテルの先端部又は遠位端部には、光伝送手段で伝送した光を血管内又は心腔内に照射するための光出射部を設ける。該光出射部を光出射端ということがある。「遠位端部付近」とは、レーザ光発生装置と連結された端部(近位端部)の反対側の端部に近い部分を意味し、遠位端部及び遠位端部から数cm程度の部分を指す。光出射部は、光ファイバーの先端部であってもよいし、また石英ガラス、サファイヤガラス、BK7(ホウケイ酸クラウン光学ガラス)などのガラス、透明樹脂等レーザ光が透過可能な材質でできた光学ウィンドウであってもよい。光学ウィンドウを用いる場合、カテーテル内の光伝送手段から出射されるレーザ光が光学ウィンドウを通って血管内又は心腔内に照射されるように光学ウィンドウを取り付ければよい。
赤血球からの拡散反射光は、治療又は診断用のレーザ光を照射した伝送用ファイバーに再び入射し、該ファイバー中を逆進し戻り光として戻ってくる。拡散反射光の検出のためには、拡散反射光が入射し戻ってくるファイバーに拡散反射光をモニタするための光検出器を連結しておけばよく、ファイバーの途中にビームスプリッタ等を設けておくことにより、光ファイバー中を戻ってくる光の進路を変化させ、さらに適当なバンドパスフィルタを通し所望の波長の光のみ選択し光検出器に導けばよい。光検出器は光を検出できるものならば限定されないが、例えばシリコンフォトダイオードやフォトトランジスタ等の受光素子を用いることができる。また、光電子増倍管等を含んでいてもよい。
光検出器が検出した光信号は電気信号に変換され光計測部を介して演算手段(演算部)であるデータ処理部に送られる。データ処理部は受け取ったデータを処理して、処理データを表示部に送り、表示部でデータが表示される。また、データはレーザ光照射制御手段に送られ、レーザ光照射制御手段がレーザ光の照射を制御する。データ処理部は、パーソナルコンピュータ等を用いることができ、光計測部からの信号を記録するメモリ、光計測部からの信号を処理する中央演算処理装置(CPU)、中央演算処理装置における演算処理に必要な条件やパラメータを記憶し、かつ演算結果を記憶するハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶装置を含んでいる。表示部は、データを表示するモニタやプリンタを含んでいる。
また、演算手段が拡散反射光強度の時間変化波形の解析により、血液のレーザカテーテルへの焦げ付きを予測し、焦げ付き前駆状態になったことを検知し、又は焦げ付きが開始したことを検知したら、表示部においてその旨を表示し、レポートし、又は警告することもできる。レポートや警告は表示部における視覚的な表示だけではなく、音や振動等によっても行うことができる。これらの表示、レポート、警告を感知した操作者は、直ちに、レーザ光照射を停止したり、レーザ光照射強度を低下することによって、血液がカテーテルに焦げ付くのを未然に防止することができる。
図13にレーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置を含む本発明の焦げ付き防止システムの模式図を示す。該焦げ付き防止システムは、焦げ付き制御システムや焦げ付き防止のためのレーザ光照射制御システムということもある。この図は例示であり、装置の構成はこれに限定されない。レーザ光発生装置36で発生した光は、カテーテル内の光ファイバー33を伝送され、血管又は心腔内に照射される。血液中の赤血球に当たって拡散反射した光は、カテーテル内の光ファイバー33を逆進し、ビームスプリッタ35で進路を変えられ、光検出器38に導入され、光信号が検出される。光検出器から信号が演算手段39に送られ、データ処理され、その結果がレーザ光照射制御手段(照射光制御部)40に送られ、該光照射制御手段がレーザ光発生装置36に働きかけ、レーザ光照射強度が制御される。また、演算手段(データ処理部)39のデータ処理結果は、表示部41に送られ、表示部41で拡散反射光強度の時間変化波形等が表示される。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
ウサギ全血(HCT(ヘマトクリット)=40%)及びウサギ血液赤血球と生理食塩水を混合し、赤血球懸濁液(HCT=40%)を作成した。ウサギ全血及び赤血球懸濁液をスライドガラスに5μl滴下し、レーザ光(663nm,スポット径5mm,2.3W/cm2)を照射して焦げ付きを発生させた。5秒ごとに照射を中止し、光照射後の赤血球形状を顕微観察した。このときの照射時間は90秒とした。実験系を図1に示す。
全血は15秒の光照射で焦げ付きが発生した。赤血球懸濁液は90秒照射時点で焦げ付きが発生しなかった。光照射前は連銭を形成していた赤血球が光照射を行うと、集合し形状は球状化した。その後溶血して焦げ付きに至ることが観察された。図2に赤血球形状変化の写真を示す。A〜Dが全血であり、Aが照射前、Bが5秒照射後、Cが10秒照射後、Dが15秒照射後の状態を示す。E〜Gが赤血球懸濁液であり、Eが照射前、Fが30秒照射後、Gが90秒照射後の状態を示す。
実施例2 モデル血液における反射光強度、透過光強度及び温度変化測定
ウサギ静脈血、グルコース、アルブミン、生理食塩水を用いて、モデル血液(HCT=40%)を作成した(表1)。
図4に全血における血液の状態変化を示す。図4上の(a)〜(d)は図4中に矢印で示す、一定時間の照射後の赤血球の焦げ付きの観察像を示し、図4下のグラフは反射光、吸収光及び透過光の光強度変化を示す。ここで、測定した反射光強度は、赤血球による拡散反射光の強度変化である。また、図5にモデル血液(グルコース0mg/dl,アルブミン0mg/dl)における光強度変化と赤血球の状態変化を示す。全血及び全てのモデル血液において、同様の波形が得られた。反射光強度が減少するとき(図4中の(a))は焦げ付きが発生していなかった。ピークを生じるとき図4中の(b)の反射光がピークを示す時点で小さな焦げ付きが発生することから、焦げ付き前駆状態は反射光強度が減少する図4中(a)で表わされる状態であると考えられる。図5に示すように、レーザ光照射後、一旦上昇した拡散反射光が減少し、ピークを示すまでを焦げ付き前駆状態とする。この前駆状態において赤血球の要訣が起こる。実施例1の結果から、焦げ付き前駆状態で溶血が起こると考える。散乱体である赤血球が溶血により失われることで拡散反射光強度が減少し、透過光強度は増加したと予想する。
図6Aに全血を用いた場合のレーザ光照射に伴う反射光強度及び温度変化を、図6Bにモデル血液(グルコース0mg/dl,アルブミン0mg/dl)を用いた場合のレーザ光照射に伴う反射光強度及び温度変化を示す。全血及び全てのモデル血液において同様の波形が得られた。焦げ付き発生すると温度が上がりやすいことがわかった。反射光強度変化と温度変化に相関は見られなかった。この結果は、温度計測では焦げ付き前駆状態を検知することができないことを示す。
図7に全血を用いた場合の焦げ付き前駆状態における拡散反射光強度の詳細な変化を示す。照射開始後、赤血球の凝集が進み、拡散反射光強度が徐々に上昇する。極大に達した後に下降し、極小に達し、その後急に拡散反射光が上昇する。極大から極小までを前駆状態とし、この間の時間を前駆状態保持時間とする。極小の後の拡散反射光の急激な上昇は赤血球が溶血したことを示す。照射開始から焦げ付きが完了するまでの時間、すなわち、拡散反射光強度がピークを示すまでにかかる時間は78.92秒であった(標準偏差は42.45)。
表2に、前駆状態保持時間、並びに極大値及び極小値を示す。極大値及び極小値は照射開始時の値との比として表した。また、表中、括弧内の数値は標準偏差を示す。
ウサギ静脈全血50μl(厚さ1mm)にレーザ光照射(81W/cm2)を行った。焦げ付き発生まで経時的に反射光強度及び透過光強度を測定した(コントロール)。反射光強度が減少する焦げ付き前駆状態時に照射強度を80%(64.8W/cm2)に減少させた。照射時間は600〜1000秒とした。強度を減少させた場合の焦げ付き発生の有無を検討した。また、投入したエネルギーを算出し、コントロールにおいて投入したエネルギーと比較した。また用いた血液を用いて血液検査を行った(N=5)。図8Aに、反射光強度変化の模式図を示す。図のaは照射開始時の反射光強度を示す、図のbは照射強度制御時の反射光強度を示す。図8Bに反射光強度変化の実測値のグラフを示す。図8Cは、反射光強度の移動平均(測定時前1秒間のデータの平均値)を示し、図8C中上下変動の少ないスムースな波形が移動平均を示す。図8Cの移動平均波形により、極大の出現を判定し易くなる。図8Dは反射光強度の移動平均(測定時前1秒間のデータの平均値)の1秒当たりの平均変化率を示す。図8Dに示すように、平均変化率値が正から減少し、グラフの横軸と交差する点が照射約15秒後と照射約27秒後の2回出現する(図8D中の矢印で示す点)。これらの点が反射光強度が極大に達した点を示す。
本実施例では、表3に示すように照射強度制御のタイミングと照射時間を変えた。
焦げ付き発生の有無と投入したエネルギーに関して、コントロール計測において焦げ付きが発生するまでに投入したエネルギーと、照射強度を減少させた場合の照射終了時(600秒)までに投入したエネルギーの比を算出した。結果を表4に示す。
実施例4
タラポルフィンナトリウム7.5mg/kgを静脈注射したブタの大腿静脈から左心へレーザカテーテルを挿入した。薬剤投与後50分後、心筋組織にレーザカテーテルを接触させてレーザ光照射(λ=663nm,920mW,60W/cm2)を9か所に対し40秒間行った。照射終了後、レーザカテーテルをブタ心腔から取り出してレーザカテーテル先端を観察した。光照射と同時に心筋組織及び血液からの戻り光(拡散反射光)(λ=660.22nm)を経時的に計測及び記録した。
図11Aに焦げ付きが発生しない場合の戻り光強度変化の計測結果(実測データ)を示す。図11Bに戻り光強度変化の測定時前1秒間の移動平均値を示す。図11Bにおいて、実測値と移動平均値を示すグラフの両方が示されているが、上下の変動がないスムースなグラフが移動平均値を示す。図12Aに焦げ付きが発生した場合の戻り光強度変化の計測結果(実測データ)を示す。図12Bに戻り光強度変化の測定時前1秒間の移動平均値を示す。図12Bにおいて、実測値と移動平均値を示すグラフの両方が示されているが、上下の変動がないスムースなグラフが移動平均値を示す。図12Bに示すように、焦げ付きが発生した場合に、レーザ光照射約32秒後に極大が出現している。光照射開始時の戻り光強度を基準とし、強度が増加したときの極大値および減少した時の極小値との比を算出した。表5に算出値を示す。
実施例1〜3によりレーザ光照射中の血液層からの拡散反射光強度経時計測により、焦げ付き前駆状態を検知できることが明らかになった。この状態では赤血球の集合や球状化、溶血が生じていた。焦げ付き前駆状態において光学窓の血液に接する面で生じる光学的変化の詳細を明らかにするため、レーザ光照射により生じる赤血球の集合や溶血による光学特性変化を実験的に調査した。
(1)レーザ光照射による血液の光学特性変化
レーザ光照射によって生じる血液の光学特性の変化を調査した。
ブタ赤血球及び生理食塩水からなる血液モデル(HCT=40%)を作成し、カバーガラスに60μl滴下した(t=0.12−0.17mm)。光ファイバー(133μmΦ,NA:0.35)からレーザ光(λ=663nm,20W/cm2,6mmΦ)を焦げ付きが発生するまで照射した。積分球付き分光光度計(UV−3600,島津製作所)により光照射後の血液モデルの吸収係数(μa)及び等価散乱係数(μs’)を測定し、μa及びμs’の変化と血液に吸収されたエネルギーDeposit energy density[J/cm2]の関係を調査した。ここで、Deposit energy densityとは、血液が吸収した単位体積当たりのエネルギーをいう。また、光照射部位の赤血球形状の観察を行った。(N=3)
正規化Deposit energy density(焦げ付き発生時点でのdeposit energy densityを基準として(1として)、焦げ付きが発生する前の各照射時点におけるdeposit energy densityの比率を示す)とμa及びμs’の関係を図15に示す。図15は3回の結果を示してある。実線で示す3本の線はそれぞれのμaの変化を示し、点線で示す3本の線はそれぞれのμs’の変化を示す。また、図15の上部には、レーザ照射をしていない赤血球像(コントロール)、焦げ付きが発生する前に集合した赤血球像(集合)、焦げ付きが発生する前に集合及び溶血した赤血球像(集合、溶血)、及び焦げ付きが発生した時点の赤血球像(焦げ付き)を示し、その下の点線の位置が示す正規化Deposit energy densityに対応している。
焦げ付きが発生する時点までにDeposit energy densityの増加に伴ってμaは約3割増大したがμs’は明確な変化が見られなかった。図15のμaの増加は、集合によるヘモグロビンの密度増加によるものであると考えられる。一方μs’は光照射による血液の散乱特性変化が複雑であるから、本実験の精度では明確な傾向を測定し得なかったと考えられる。実施例2より焦げ付き前駆状態において溶血が生じていると考えられたことから、おおまかにnormalized deposit energy densityの値が0.4≦normalized deposit energy density<1.0の範囲内に焦げ付き前駆状態が存在していると推測される。
(2)赤血球の集合による光学特性変化
焦げ付き前駆状態において生じる赤血球の集合による光学特性の変化を調査した。
ヘマトクリット(HCT)を増加させて赤血球密度を増加させ、赤血球集合による光学変化の一面を模擬した。モデル血液のHCT変化(40−70%)によるμa及びμs’の変化を調査した。計測は(1)と同様の手法で行った。(N=2)
HCTの増加に伴って、μaおよびμs’が1.5〜1.8倍に増加した(図16)。照射光吸収の大きいヘモグロビンの密度増加と赤血球間での多重散乱の増加によるものと考えられる。
2 楕円鏡
3 血液
4 対物レンズ(60×,NA 0.7)
5 ファイバー(NA 0.2)
6 DM(ダイクロイックミラー)
7 プリズム
8 CCDカメラ
9 赤外線サーモフラフィ
10 PC
11 平凸レンズ(fl=50,100mm)
12 NDフィルタ(1% 3枚)
13 BPF(バンドパスフィルター)(670,680nm)
14 PMT(光電子増倍管)
15 シャッタ
16 平凸レンズ(fl=50,50mm)
17 ライトチョッパ(f=663Hz)
18 レーザ(λ=663nm)
19 ND(減光)フィルター(1%,50%)
20 PMT(光電子増倍管)
21 ロックインアンプ
22 デジタルペンレコーダ
23 レーザカテーテル(太さ7Fr,コア径190μm,開口数N.A.0.35)
24 光ファイバー(コア径190μm,開口数N.A.0.35)
25 赤色半導体レーザ(λ=663nm)
26 レンズ(fl=11mm)
27 NDフィルタ((左)5%(右)70%)
28 LPF(ロングパスフィルター)690nm×2枚
29 レンズ(fl=8mm)
30 PMA(マルチチャンネル光検出器)
31 PC
32 レーザカテーテルの焦げ付き防止システムを含むレーザカテーテルを含むレーザ治療又は診断用装置
33 光ファイバー(光伝送手段)を含むカテーテル
34 レンズ
35 ビームスプリッタ
36 レーザ光発生装置
37 フィルタ
38 光検出器
39 演算手段(データ処理部)
40 照射光制御部
41 表示部
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
Claims (14)
- レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置の作動方法であって、レーザ光照射を制御するためのレーザ光照射制御部が、赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器及び光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段が検知した血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球による拡散反射光強度の時間変化に応じて、レーザ照射出力を制御する工程を含む、レーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置の作動方法において、赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器及び光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段が、赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形が血液の焦げ付き前駆状態を示していると検知したら、レーザ光照射制御部が直ちに又は一定時間経過後にレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を低下させる、請求項1記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む、血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置の作動方法において、赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器及び光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段が、赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形がレーザ照射開始後3〜10秒経過後以降に第1の極大の出現を検知したら、レーザ光照射制御部が直ちに又は一定時間経過後にレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を低下させる、請求項1記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- 光検出器が血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球による拡散反射光強度の時間変化をモニタし時間変化波形を取得する工程、レーザ光照射制御部が時間変化波形を解析する工程、拡散反射光の時間変化波形において拡散反射光強度が極大を示したらレーザ光照射制御部が直ちに又は一定時間後にレーザ光の照射を停止するか、又はレーザ光照射強度を低下させる工程を含む、請求項1記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- レーザ光の拡散反射光強度の時間変化波形の極大が、第1の極大後に一旦極小を示した後の第2の極大である、請求項3又は4に記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- レーザ光の波長が300nm〜1100nmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- さらに、光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段が、光検出器が検出した拡散反射光から、血管又は心筋組織からの拡散反射光成分を除く工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部の血液の焦げ付きを防止するためのレーザ光照射を制御することを含む、レーザカテーテルを含む装置の作動方法。
- (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出部、
(iii) 光検出部で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段、及び
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形を表示するための表示部、
を含む、レーザカテーテルへの血液の焦げ付き防止システム。 - (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器、
(iii) 光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析し、焦げ付きを予測するための演算手段、
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形を表示するための表示部、及び
(v) 演算手段が焦げ付きを予測した場合に、レーザ光照射を制御するためのレーザ光照射制御部を含む、請求項8記載のレーザカテーテルへの血液の焦げ付き防止システム。 - レーザ光伝送手段、レーザ光出射部、赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器を含み、レーザ光照射を制御するためのレーザ光照射制御部が血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置のレーザ光照射において、レーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きに関する情報を提供するための方法であって、レーザ光照射を制御するためのレーザ光照射制御部を制御して血管内又は心腔内に照射されたレーザ光の赤血球からの拡散反射光強度の時間変化波形がレーザ照射開始後3〜10秒経過後以降に第1の極大が赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器及び光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段により検知されたら、前記装置がレーザカテーテルを含む装置のレーザ出射部に血液の焦げ付きが発生するリスクがあるという情報を提供する、レーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きに関する情報を提供する方法。
- 光検出器が血管内又は心腔内に照射したレーザ光の赤血球による拡散反射光強度の時間変化をモニタし時間変化波形を取得する工程、及び光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段が時間変化波形を解析する工程を含む、請求項10記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きに関する情報を提供する方法。
- 反射光強度の時間変化波形の極大は、反射光強度の時間変化波形においてある時間間隔Δtの平均変化率の時間変化をとり、該平均変化率の時間波形を解析し、反射光強度(I)の平均変化率(ΔI/Δt)値が正から負に変化したときに、光検出部で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段が、極大に達したと判断する、請求項10又は11に記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きに関する情報を提供する方法。
- レーザ光の拡散反射光強度の時間変化波形の極大が、第1の極大後に一旦極小を示した後の第2の極大である、請求項10〜12のいずれか1項に記載のレーザカテーテルを含む装置のレーザ光出射部の血液の焦げ付きに関する情報を提供する方法。
- (i) レーザ光発生装置、レーザ光伝送手段及びレーザ光出射部を含む血管内又は心腔内にレーザ光を照射して診断又は治療を行うレーザカテーテルを含む装置、
(ii) 赤血球からの拡散反射光を検出するための光検出器、
(iii) 光検出器で検出した拡散反射光強度の時間変化波形を解析するための演算手段、及び
(iv) 演算手段が解析した拡散反射光強度の時間変化波形及び焦げ付き前駆状態になったことを表示するための表示部、
を含む、レーザカテーテルの血液の焦げ付きを予測するためのシステム。
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