JP5608774B2 - 接続相決定方法、接続相決定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、接続相決定方法、接続相決定装置に関する。
例えば、一次側が配電線に接続され、二次側が電力負荷に接続される柱上変圧器が知られている(例えば特許文献1)。
特開2012−216567号公報
上記柱上変圧器は、特許文献1の柱上変圧器も含め、例えば、三相配電線に複数設けられ、当該三相配電線における三相のうちのいずれか二相に接続される。例えば、上記柱上変圧器が三相配電線の三組の二相のうち所定の一組の二相に集中して複数接続された場合、三相配電線の逆相分電圧の大きさが大きくなり、三相交流電圧の不平衡の度合いが増大する虞がある。
前述した課題を解決する主たる本発明は、三相配電線の第1位置と前記第1位置よりも下流側の前記三相配電線の第2位置との間における、前記三相配電線の三相のうちの何れか二相に一次側が接続され、二次側に電力負荷が接続される複数の柱上変圧器夫々の前記一次側の接続先の二相を決定する接続相決定方法であって、複数の前記電力負荷のうち、前記複数の柱上変圧器が接続されている前記三相配電線における、前記第1位置の第1逆相分電流と前記第2位置の第2逆相分電流との差を発生させる電力負荷の電力負荷量の合計値を算出する第1ステップと、前記電力負荷量の合計値のうち、他の二相に対して移動させるべき前記電力負荷の移動量を算出する第2ステップと、前記電力負荷の移動量に対応する容量となる前記複数の柱上変圧器の中から選択される柱上変圧器の接続先の二相が前記他の二相に変更され、前記電力負荷量の合計値が前記三相配電線の三組の二相に案分されるように、前記複数の柱上変圧器夫々が接続されるべき接続先の二相を決定する第3ステップと、を含むことを特徴とする接続相決定方法である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、三相交流電圧の不平衡の度合いが比較的小さく抑えられるように、三相配電線に対する柱上変圧器の接続先の二相を決定できる。
本発明の第1及び第2実施形態における配電系統を示す図である。 本発明の第1実施形態における配電線に対する柱上変圧器の接続を示す図である。 本発明の第1実施形態における線間電圧と線電流と逆相分電流とを示すベクトル図である。 本発明の第1及び第2実施形態における改修装置の機能を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態における設備情報テーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態における開閉器を含む配電系統の一部を示す図である。 本発明の第1実施形態における配電線に対して負荷が接続されることにより発生する逆相分電流を示すベクトル図である。 本発明の第1実施形態における各二相の逆相分電流を算出するためのベクトル図である。 本発明の第1実施形態における不平衡分負荷の一部が移動された際の逆相分電流を示すベクトル図である。 本発明の第1実施形態における各二相における不平衡分負荷量を説明するための図である。 本発明の第1実施形態における不平衡分負荷の移動量を説明するための図である。 本発明の第1実施形態における改修装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における設備情報テーブルを示す図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
[第1実施形態]
===配電系統===
以下、図1を参照して、本実施形態における配電系統について説明する。図1は、本実施形態における配電系統を示す図である。
配電系統100は、例えば負荷R1乃至負荷Rn(電力負荷)に対して変電所200からの電力を供給するための電力系統である。配電系統100は、変電所200、営業所300、配電線L100、例えば2個の開閉器LS1(第2計測装置、第4計測装置)及び開閉器LS2(第1計測装置、第3計測装置)、例えばn個の柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trn、例えばn個の負荷R1乃至負荷Rnを有する。尚、配電系統100に設けられている柱上変圧器及び負荷の個数であるnは、例えば2以上の正の整数であることとする。
変電所200は、上流側から供給された電力を降圧して、当該降圧された電力を配電線L100に供給する、例えば配電用変電所である。変電所200は、配電用変圧器101を有する。
配電用変圧器101は、例えば一次側の電圧を所定の変圧比で変圧して、当該変圧された電圧を二次側から出力する装置である。配電用変圧器101は、例えば66キロボルトの電圧が6.6キロボルトの電圧に変圧されるように、変圧比が設定されているものとする。配電用変圧器101の一次側は、送電線L200の一端に接続される。尚、送電線L200は、例えば上流側の一次変電所(不図示)からの66キロボルトの電圧を、下流側の変電所200に供給するための送電線である。配電用変圧器101の二次側は、配電線L100の一端に接続される。
配電線L100は、変電所200(上流側)からの電力を負荷R1乃至負荷Rnに供給するための電力線であり、上流側の変電所200から下流側の末端103に向かって延在している。配電線L100は、変電所200からのU相、V相、W相の三相交流電力を供給するための電力線である。配電線L100は、U相の電力を供給する配電線L1、V相の電力を供給する配電線L2、W相の電力を供給する配電線L3を有する。配電線L1乃至L3における上流側の一端は、配電用変圧器101の二次側に接続され、配電線L1乃至L3の他端は、下流側に向かって延在している。
尚、配電線L100における配電用変圧器101に接続されている一端を、送出端102とも称する。つまり、送出端102は、柱上変圧器Tr1乃至Trnよりも上流側に配置されていることとなる。又、配電線L100の他端は、柱上変圧器Tr1乃至Trnよりも下流側に設けられることとなる。
開閉器LS1、LS2は、配電線L100における所定位置に設けられる、例えば計測機能付き開閉器である。尚、配電線L100は、例えば開閉器LS1、LS2以外にも複数の開閉器が設けられ、当該複数の開閉器により複数の区間に区分されているが、開閉器LS1、LS2以外の開閉器の説明については省略する。開閉器LS1、LS2については、後述する。
柱上変圧器Tr1乃至Trnは、配電線L100における開閉器LS1と開閉器LS2との間の区間E1に設けられる変圧器である。柱上変圧器Tr1乃至Trnは、例えば一次側の電圧を所定の変圧比で変圧して、当該変圧された電圧を二次側から出力する変圧器である。柱上変圧器Tr1乃至Trnは、例えば6.6キロボルトの電圧が100ボルト又は200ボルトの電圧に変圧されるように、変圧比が設定されているものとする。柱上変圧器Tr1乃至Trnの一次側は、配電線L100の所定位置に接続される。柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnの一次側は夫々、配電線L1乃至L3のうち何れか二相(2本)の配電線に接続される。柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnの二次側は夫々、負荷R1乃至負荷Rnに接続される。柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnは夫々、配電線L100における区間E1内のノードP1乃至ノードPnに対応した位置に接続される。柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnは夫々、ノードP1乃至ノードPnの近傍における上流側に接続されていることとする(図2)。
ノードP1乃至ノードPnは、配電線L100における、例えば柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnが夫々設けられる例えば電柱の位置に対応する位置である。ノードP1乃至ノードPnは、配電線L100の区間E1における、柱上変圧器の個数に対応する個数だけ設けられる。ノードP1乃至ノードPnは、区間E1における下流側(開閉器LS1側)から上流側(開閉器LS2側)に向かって、ノードP1乃至ノードPnの順となるように設けられる。つまり、ノードP1が、ノードP1乃至ノードPnのうち、最も下流側に設けられる。ノードP2は、ノードP1よりも上流側であり、且つ、ノードP3よりも下流側に設けられる。ノードP3は、ノードP2よりも上流側であり、且つ、ノードP4よりも下流側に設けられる。そして、ノードPnが、ノードP1乃至ノードPnのうち、最も上流側に設けられる。
負荷R1乃至負荷Rnは、配電線L100における区間E1に接続される電力負荷である。負荷R1乃至負荷Rnは夫々、柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnを介して配電線L100に接続される。各負荷は、配電線L1乃至配電線L3のうち2本の配電線に接続されて、当該接続された配電線から電力により動作する電力負荷である。つまり、負荷R1乃至負荷Rnは、例えばUV相、VW相、WU相のうち、いずれかの電力が供給されることになる。
尚、上記負荷R1乃至負荷Rnとは異なる、配電系統100の三相電力負荷については、説明の便宜上、省略されている。三相電力負荷とは、配電線L1乃至配電線L3の全ての配電線に接続されて、当該接続された配電線から電力により動作する電力負荷である。つまり、三相電力負荷は、U相、V相、W相の三相全ての電力が供給される電力負荷である。
営業所300には、例えば配電系統100を制御するための作業員が待機している。営業所300は、改修装置1(接続相決定装置)を有する。尚、例えば、改修装置1は、営業所300以外の例えば変電所200、配電系統100を制御するための制御所等に設けられていることとしてもよい。改修装置1は、配電線L100における区間E1の三相電圧不平衡(以下、「電圧不平衡」とも称する)を抑制又は解消するための装置である。
===開閉器===
以下、図1を参照して、本実施形態における開閉器について説明する。
開閉器LS1、LS2は、前述したように、配電線L100における所定位置に設けられる、例えば計測機能付き開閉器である。開閉器LS1は、配電線L100における下流側に設けられる。開閉器LS2は、配電線L100における開閉器LS1よりも上流側(送出端102側)に設けられる。そして、柱上変圧器Tr1乃至Trnの一次側は、配電線L100における開閉器LS1と開閉器LS2との間の区間E1に接続されることとなる。尚、配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置が第1位置に相当し、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置が第2位置に相当する。
開閉器LS1、LS2は、配電線L100における開閉器LS1、LS2が設けられている位置を開閉する。つまり、開閉器LS1は、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置よりも下流側を、配電用変圧器101から電気的に遮断したり、配電用変圧器101と電気的に接続したりする。尚、開閉器LS2の構成は、開閉器LS1の構成で同様であるので、その説明は省略する。
又、開閉器LS1、LS2は夫々、開閉器LS1、LS2が設けられて位置における配電線L100の例えば線電流、線間電圧,及び力率を計測し、当該計測結果を示す計測信号S1、S2を出力する。つまり、開閉器LS2は、例えば、配電線L100における第1位置の、各相(配電線L1乃至L3)の線電流、各二相の線間(配電線L1及びL2、配電線L2及びL3、配電線L3及びL1)電圧、各相の力率(配電線L1乃至L3)を計測する。開閉器LS1は、例えば、配電線L100における第2位置の、各相(配電線L1乃至L3)の線電流、各二相の線間(配電線L1及びL2、配電線L2及びL3、配電線L3及びL1)電圧、各相(配電線L1乃至L3)の力率を計測する。
===電圧不平衡===
以下、図1を参照して、本実施形態における電圧不平衡について説明する。
電圧不平衡とは、各相電圧の振幅が等しく、且つ、相電圧の位相が120°異なる三相交流電圧において、各相電圧の振幅が異なったり、相電圧の位相がずれたりすることである。線間電圧で表わした場合,電圧不平衡が発生すると、各線間電圧の振幅が異なることになったり、線間電圧の位相がずれることになったりする。尚、各線間電圧の振幅が異なるとは、例えばUV相電圧の振幅と、VW相電圧の振幅と、WU相電圧の振幅とが相互に等しくならないことである。線間電圧の位相がずれるとは、例えば、UV相電圧とVW相電圧の位相差、VW相電圧とWU相電圧の位相差、WU相電圧とUV相電圧の位相差うち少なくとも何れか一つの位相差が120°とならないことである。
配電線L100で電圧不平衡が発生した場合、当該電圧不平衡の度合いにより、負荷R1乃至負荷Rnに対して例えば負荷R1乃至負荷Rnが正常に動作する電圧が供給されずに、負荷R1乃至負荷Rnの誤動作が引き起こされることがある。従って、配電線L100での電圧不平衡の度合いを示す電圧不平衡率を比較的小さくする必要がある。
電圧不平衡率εは、以下の式1に示される通り、正相電圧(以下、「正相分電圧」とも称する)に対する逆相電圧(以下、「逆相分電圧」とも称する)の割合で示される。尚、正相電圧及び逆相電圧は、例えば配電線L100の相電圧を用いて,対称座標法により求められる。
Figure 0005608774
逆相電圧が大きくなるにつれて、電圧不平衡率が大きくなり、配電線L100の各二相(UV相、VW相、WU相)における電圧の振幅のずれ、及び、位相のずれが大きくなる。従って、逆相電圧を比較的小さく抑えて、電圧不平衡率を比較的小さくする必要がある。一般に、配電系統100は、電圧不平衡率が所定の割合以下となるように制御されることが望ましい。
===逆相分電圧===
以下、図1を参照して、本実施形態における逆相分電圧について説明する。
一般に、3線の線路インピーダンスの等しい対称回路において,配電線L100における所定位置の逆相分電圧の大きさは、末端から所定位置までの区間を流れる、区間ごとの逆相分電流によって生じる電圧降下を合わせたものに応じて決まる。尚、末端とは、例えば、配電線L100の下流側の端部を示す。配電線L100における所定位置の逆相分電圧は、当該所定位置までの逆相分電流に応じて発生する。
一般に、配電線L100における所定位置の逆相分電圧の大きさは、当該所定位置までの逆相分電流の大きさに応じた大きさとなる。つまり、例えば、配電線L100の所定位置までの逆相分電流の大きさが比較的大きい場合、当該所定位置における逆相分電圧の大きさが比較的大きくなる。一方、例えば、配電線L100の所定位置までの逆相分電流の大きさが比較的小さい場合、当該所定位置における逆相分電圧の大きさが比較的小さくなる。
従って、配電線L100における電圧不平衡率を比較的小さく抑える場合、逆相分電流の大きさが比較的小さくなるように、配電系統100を制御する必要がある。
===配電線に対する負荷の接続、逆相分電流===
以下、図2及び図3を参照して、本実施形態における配電線に対する負荷の接続、逆相分電流について説明する。
図2は、本実施形態における配電線に対する柱上変圧器の接続を示す図である。図3は、本実施形態における線間電圧と線電流と逆相分電流とを示すベクトル図である。尚、図3における、Vuv(k)は、図2における柱上変圧器Trkが接続されている位置におけるU相とV相との間の線間電圧を示すものとする。又、図3における、Iuv2tr、Ivw2tr、Iwu2trは夫々、柱上変圧器TrkがUV相に接続されたときのU相の逆相分電流、柱上変圧器TrkがVW相に接続されたときのU相の逆相分電流、柱上変圧器TrkがWU相に接続されたときのU相の逆相分電流を示すものとする。尚、逆相分電流Iuv2tr、Ivw2tr、Iwu2trは、夫々において接続される柱上変圧器Trk(負荷Rk)の力率が同様な場合、図3に示されるように、位相差が120度ずつずれることとなる。又、Iu、Ivは柱上変圧器Trkの一次側がU相(配電線L1)及びV相(配電線L2)に接続されたときのU相の線電流及びV相の線電流を示しているものとする。ノードPk(図2)、ノードPk+1は夫々、配電線L100の開閉器LS1側から上流側(開閉器LS2側)に向かってk番目、k+1番目のノードである。つまり、ノードPk+1は、ノードPkよりも上流側のノードである。
柱上変圧器Trkが、配電線L1及び配電線L2に接続された場合の、当該接続により発生する逆相分電流について説明する。尚、配電系統100(図1)の柱上変圧器Tr1乃至柱上変圧器Trnのうち、柱上変圧器Trk以外の柱上変圧器は、配電線L100に接続されていないこととする。
柱上変圧器Trkが配電線L100のUV相に接続された場合(図2)、不平衡な線電流である線電流Iu、線電流Ivが発生する。
線電流Iuは、例えば配電線L1から接続点D1を介して柱上変圧器Trkに線電流Iuが供給される。この線電流Iuは、線間電圧Vuv(k)に対して例えば角度θk1だけ位相がずれることとなる。角度θk1は、配電線L100に接続される負荷Rk(柱上変圧器Trk)の力率に応じて定められることとなる。尚、配電系統100における負荷R1(柱上変圧器Tr1)乃至Rn(柱上変圧器Trn)における力率は、例えば全て0.95であることとして説明する。
線電流Ivは、例えば配電線L2から接続点D2を介して柱上変圧器Trに供給される線電流であり、線電流Iuとの位相差が180°の線電流である。
ここで、柱上変圧器Trkが配電線L1(U相)及び配電線L2(V相)に接続されることを、柱上変圧器Trkが配電線L100のUV相に接続されるとも称することとする。又、柱上変圧器Trkが配電線L2(V相)及び配電線L3(W相)に接続されることを柱上変圧器Trkが配電線L100のVW相に接続されるとも称することとする。又、柱上変圧器Trkが配電線L3(W相)及び配電線L1(U相)に接続されることを、柱上変圧器Trkが配電線L100のWU相に接続されるとも称することとする。
尚、不平衡な線電流とは、各線電流の大きさが等しく、且つ、線電流の位相が120°異なる三相交流電流において、各線電流の振幅が異なったり、線電流の位相がずれたりする線電流のことである。各線電流の大きさが異なるとは、例えばU相における電流の大きさと、V相における電流の大きさと、W相における電流の大きさとの全てが相互に等しくならないことである。線電流の位相がずれるとは、例えば、U相における電流とV相における電流との位相差、V相における電流とW相における電流との位相差、W相における電流とU相における電流との位相差のうち少なくとも何れか一つの位相差が120°とならないことである。
上述したように、柱上変圧器Trkが配電線L100のUV相に接続された場合、例えば不平衡な線電流Iu、Ivが発生し、U相の逆相分電流Iuv2tr(図3)が発生することとなる。尚、このとき、V相の逆相分電流(不図示)、W相の逆相分電流(不図示)も発生することとなる。尚、逆相分電流Iuv2tr等は、例えば対称座標法により求められる。逆相分電流Iuv2trは、線電流Iuに対して所定角度(角度θk1+角度θk2)だけ位相がずれることとなる。図3において逆相分電流Iuv2trは、線間電圧Vuv(k)に対して角度θk2だけ位相がずれることとなる。つまり、配電線L100のうち2本の配電線L1及び配電線L2に対して負荷Rkが接続された際に発生する逆相分電流Iuv2tr等に基づく逆相分電圧によって、配電線L100の電圧不平衡率が比較的大きくなることがある。
一方、例えば、配電系統100における配電線L100に対して、三相電力負荷のみが接続される場合、当該三相電力負荷の接続に基づく不平衡な線電流は発生しないこととなる。従って、配電線L1乃至配電線L3に対して三相電力負荷が接続されたとしても、当該接続に起因して配電線L100の電圧不平衡率が比較的大きくなる可能性はないものといえる。よって、配電線L100に対して三相電力負荷が接続される場合と同様に、例えば、配電線L100の区間E1における各二相(UV相、VW相、WU相)夫々に対して、同様な負荷量の負荷が接続された場合、区間E1における負荷の接続に基づく逆相分電流の発生が抑えられて、逆相分電圧の大きさが比較的小さくなり、電圧不平衡率が比較的小さく抑えられることとなる。尚、負荷量とは、例えば、負荷R1乃至負荷Rnで消費される電力夫々に応じた量であり、負荷R1乃至負荷Rn毎に定められていることとする。負荷量については、後述する。
よって、区間E1における電圧不平衡率を比較的小さく抑える場合、区間E1における負荷R1乃至Rnの接続によって発生する逆相分電流の大きさが比較的小さくなるように、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定することが望ましい。
===改修装置===
以下、図1及び図4を参照して、本実施形態における改修装置について説明する。図4は、本実施形態における改修装置の機能を示すブロック図である。
改修装置1は、開閉器LS1から出力された計測信号S1、及び、開閉器LS2から出力された計測信号S2に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trn夫々の接続相を決定する装置である。改修装置1は、柱上変圧器Tr1乃至Trnの配電線L100に対する接続によって発生する逆相分電流I2tr(図6)の大きさが比較的小さくなるように、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trn夫々の接続相を決定する。尚、接続相とは、配電線L100のUV相(配電線L1、L2)、VW相(配電線L2、L3)、WU相(配電線L3、L1)のうち、各柱上変圧器(各負荷)が接続される相を示す。つまり、接続相は、配電線L1乃至配電線L3のうちのうち、何れか二相(2本)を示す。改修装置1は、例えば、入力部11、出力部12、表示部13、記憶部14、接続相決定部15(決定部)、送受信部16、不平衡検出部17、制御部18を有する。
入力部11は、改修装置1に対して情報を入力するための例えばキーボードである。
出力部12は、改修装置1の外部に情報を出力するための例えばプリンタである。
表示部13は、改修装置1に入力された情報を表示したり、改修装置1から出力される情報を表示したりするための例えばモニタである。
送受信部16は、開閉器LS1、LS2と通信を行う。改修装置1は、送受信部16が開閉器LS1、LS2との間で通信できるように、例えば通信ケーブル(不図示)又は無線通信ネットワーク(不図示)を介して開閉器LS1、LS2と接続されているものとする。送受信部16は、開閉器LS1、LS2から送信される計測信号S1、S2を例えば一時間毎等の所定周期で受信する。尚、計測信号S1、S2は、例えば、所定周期で開閉器LS1、LS2から出力されることとしてもよい。又、計測信号S1、S2は、例えば、所定周期で送受信部16から開閉器LS1、LS2に対して送信される要求信号(不図示)に基づいて出力されることとしてもよい。
記憶部14は、例えば、第1の領域141、第2の領域142、第3の領域143を有する。
第1の領域141には、例えば、改修装置1を動作させるためのプログラム、接続相を決定するためのプログラムが記憶されている。
第2の領域142には、例えば、設備情報テーブルT1(図5)を示すデータが記憶されている。尚、設備情報テーブルT1については、後述する。第2の領域142には、例えば、配電線L100の線路インピーダンスを示すデータが更に記憶されている。
第3の領域143には、例えば、送受信部16で受信された計測信号S1、S2に基づいて、開閉器LS1、LS2での計測結果を示す計測情報が記憶される。
不平衡検出部17は、例えば、配電線L100の線路インピーダンス、設備情報テーブルT1及び第3の領域143に記憶されている計測情報等に基づいて、配電線L100の電圧不平衡を算出する。
不平衡検出部17は、例えば、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の各線間電圧等に基づいて配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の電圧不平衡率を算出し、配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の各線間電圧等に基づいて配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の電圧不平衡率を算出する。不平衡検出部17は、例えば対称座標法等に基づいて上述の電圧不平衡率を算出する。尚、例えば、不平衡検出部17は、区間E1におけるノードP1乃至Pnでの電圧不平衡率を夫々算出することとしてもよい。又、例えば、不平衡検出部17は、当該各ノードP1乃至Pnの電圧不平衡率の平均値を算出することとしてもよい。
又、不平衡検出部17は、当該電圧不平衡率の算出結果に基づいて、区間E1内での電圧不平衡率が所定割合(例えば3パーセント)以上であるか否かを判定する。例えば、不平衡検出部17は、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の電圧不平衡率が所定割合以上であるか否か、及び、配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の電圧不平衡率が所定割合以上であるか否かを判定する。尚、例えば、不平衡検出部17は、各ノードP1乃至Pnの電圧不平衡率のうち所定割合(例えば3パーセント)以上の電圧不平衡率があるか否かを判定することとしてもよい。又、例えば、不平衡検出部17は、当該各ノードP1乃至Pnの電圧不平衡率の平均値が所定割合以上であるか否かを判定することとしてもよい。尚、所定割合を示す情報が第2の領域142に記憶されており、入力部11によって、所定割合の値を変更可能であることとしてもよい。
接続相決定部15は、例えば、設備情報テーブルT1及び第3の領域143に記憶されている計測情報等に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相(接続相)を夫々決定する。尚、接続相決定部15については、後述する。
制御部18は、例えば、改修装置1を動作させるためのプログラムに基づいて、改修装置1の動作を制御する。
例えば、制御部18は、所定時間(例えば1時間)毎に計測信号S1、S2を受信できるように、所定時間毎に送受信部16に要求信号を送信させる。又、例えば、制御部18は、計測信号S1、S2に基づいて記憶された計測情報に基づいて、不平衡検出部17に所定時間毎に配電線L100での電圧不平衡率を算出させる。又、例えば、制御部18は、当該電圧不平衡率の算出結果に基づいて、配電線L100での電圧不平衡率が所定割合以上であるか否かを不平衡検出部17に判定させる。又、例えば、不平衡検出部17が配電線L100での電圧不平衡率が所定割合以上であると判定した場合、制御部18は、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を接続相決定部15に決定させる。
===設備情報テーブル===
以下、図5を参照して、本実施形態における設備情報テーブルについて説明する。図5は、本実施形態における設備情報テーブルを示す図である。
設備情報テーブルT1は、例えば、区間E1の柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続相を決定するための情報である。設備情報テーブルT1には、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnに関する情報が記憶されている。
設備情報テーブルT1では、柱上変圧器Tr1乃至Trnに対して、各柱上変圧器が接続されている位置に対応するノードP1乃至Pnと、各柱上変圧器の容量(電力負荷量)と、各柱上変圧器の接続相とが対応付けられている。設備情報テーブルT1は、例えば、入力部11、接続相決定部15等によって更新可能であることとする。
尚、各柱上変圧器の容量とは、例えば、柱上変圧器Tr1乃至Trn毎に予め定められている容量であり、例えば、柱上変圧器Tr1乃至Trnの定格に基づいて定められる容量である。ここで、柱上変圧器Tr1乃至Trnとしては、例えば、負荷R1乃至負荷Rnに対して負荷R1乃至Rnが適正に動作するような電力を供給できるような、定格を有する柱上変圧器が設けられているものとする。つまり、各柱上変圧器の容量は、例えば負荷R1乃至Rnの負荷量に応じて定められている。
負荷量とは、例えば、柱上変圧器Tr1乃至Trnの二次側に夫々接続されている負荷R1乃至Rnで消費される電力夫々に応じた量であり、負荷R1乃至Rn毎に定められている。尚、例えば、負荷量は、負荷R1乃至Rnが配電線L100に接続された際の、負荷R1乃至Rn夫々に対して配電線L100から供給される潮流に基づいて定められることとしてもよい。負荷量は、例えば、負荷R1乃至Rn毎の消費電力を計測するスマートメータ(不図示)を設けて、当該スマートメータの計測結果に基づいて定められることとしてもよい。
===接続相決定部===
以下、図1及び図4を参照して、本実施形態における接続相決定部について説明する。
接続相決定部15は、前述したように、例えば、配電線L100の線路インピーダンス、設備情報テーブルT1及び第3の領域143に記憶されている計測情報等に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を決定する。接続相決定部15は、例えば第1の領域141に記憶されている接続相を決定するためのプログラムに基づいて、接続先の二相を決定する。
接続相決定部15は、区間E1に対して柱上変圧器Tr1乃至Trnが接続されることにより発生する逆相分電流I2tr(図6、図7)を算出する。接続相決定部15は、当該逆相分電流I2trに基づいて、三組の二相夫々における不平衡分負荷量を算出する。尚、不平衡分負荷量とは、例えば、配電線L100の区間E1に接続されている負荷R1乃至Rnにおける、逆相分電流I2trを発生させている負荷の負荷量である。不平衡分負荷量については、後述する。接続相決定部15は、三組の二相夫々における不平衡分負荷量に基づいて、不平衡分負荷の移動量を算出する。接続相決定部15は、不平衡分負荷の移動量に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。
つまり、接続相決定部15は、逆相分電流I2(2)と逆相分電流I2(1)との差である逆相分電流I2trに基づいて、柱上変圧器Tr1乃至Trn夫々が接続されるべき二相を決定している。
=逆相分電流I2trの算出=
以下、図3、図6及び図7を参照して、本実施形態における接続相決定部による逆相分電流I2trの算出について説明する。図6は、本実施形態における開閉器を含む配電系統の一部を示す図である。配電線L100は、図1における三本の配電線L1乃至L3に対応しているが、説明の便宜上、一本の配電線L100として示されている。又、柱上変圧器TrAは、図1における柱上変圧器Tr1乃至Trnに対応しているが、説明の便宜上、一個の柱上変圧器TrAとして示されている。又、負荷RAは、図1における負荷R1乃至Rnに対応しているが、説明の便宜上、一個の負荷RAとして示されている。図7は、本実施形態における配電線に対して負荷が接続されることにより発生する逆相分電流を示すベクトル図である。
接続相決定部15は、例えば、配電線L100の線路インピーダンス、設備情報テーブルT1及び第3の領域143に記憶されている計測情報等に基づいて、逆相分電流I2(1)、逆相分電流I2(2)を算出する。
接続相決定部15は、例えば、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の各線電流に基づいて逆相分電流I2(1)を算出し、配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の各線電流に基づいて逆相分電流I2(2)を算出する。接続相決定部15は、例えば対称座標法等に基づいて逆相分電流I2(1)、逆相分電流I2(2)を算出することとしてもよい。尚、逆相分電流I2(1)は、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の逆相分電流であり、逆相分電流I2(2)は、配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の逆相分電流である。
ここで、一般的に、以下の式2の関係が成立する。
Figure 0005608774
逆相分電流I2trは、配電線L100の区間E1に柱上変圧器TrA(柱上変圧器Tr1乃至Trn)が接続されることにより発生する逆相分電流である。尚、逆相分電流I2(2)、I2tr、I2(1)は、全て例えばU相の逆相分電流であることとする。逆相分電流I2trは、柱上変圧器Tr1乃至Trn夫々におけるU相の逆相分電流の総和に基づく逆相分電流である。
接続相決定部15は、式2に基づいて、例えば、逆相分電流I2(2)のベクトルと逆相分電流I2(1)のベクトルとの差に基づいて、逆相分電流I2trを算出する(図7)。
=不平衡分負荷量=
以下、図8を参照して、本実施形態における接続相決定部による不平衡分負荷量の算出について説明する。図8は、本実施形態における各二相の逆相分電流を算出するためのベクトル図である。尚、逆相分電流I2trは、実軸と虚軸とが交差する原点G100が始点がとなるように描かれている。直線H1、H2、H3は夫々、逆相分電流Iuv2trのベクトル、逆相分電流Ivw2trのベクトル、逆相分電流Iwu2trのベクトルに沿った直線である。直線H4は、逆相分電流I2trのベクトルの終点G4を通り、且つ、直線H3に平行な直線である。直線H5は、逆相分電流I2trのベクトルの終点G4を通り、且つ、直線H2に平行な直線である。
尚、逆相分電流Iuv2trのベクトル、逆相分電流Ivw2trのベクトル、逆相分電流Iwu2trのベクトルは夫々、前述したように、例えば、柱上変圧器Tr1乃至Trnのうちの柱上変圧器TrkがUV相に接続されたときのU相の逆相分電流、柱上変圧器TrkがVW相に接続されたときのU相の逆相分電流、柱上変圧器TrkがWU相に接続されたときのU相の逆相分電流を示している。尚、逆相分電流Iuv2trのベクトル、逆相分電流Ivw2trのベクトル、逆相分電流Iwu2trのベクトルは、例えば上述の柱上変圧器Tr1乃至Trnのうちの柱上変圧器Trk以外の柱上変圧器が配電線L100に接続されていない状態の逆相分電流を示している。
接続相決定部15は、逆相分電流I2trを、直線H1乃至H3のうちの何れか2つに沿ったベクトルに分割する。つまり、接続相決定部15は、逆相分電流I2trを、UV相に負荷が接続されることにより発生する逆相分電流、VW相に負荷が接続されることにより発生する逆相分電流、WU相に負荷が接続されることにより発生する逆相分電流のうちの何れか2つに分割する。
接続相決定部15は、図8においては、逆相分電流I2trのベクトルを、VW相に負荷が接続されたときの逆相分電流I2tr2のベクトルと、WU相に負荷が接続されたときの逆相分電流I2tr3のベクトルとに分割する。尚、逆相分電流I2tr2は、始点が原点G100となり、終点が直線H4と直線H2との交点である点G2となる。逆相分電流I2tr3は、始点が原点G100となり、終点が直線H5と直線H3との交点である点G2となる。
接続相決定部15は、当該分割された逆相分電流I2tr2、逆相分電流I2tr3に基づいて、UV相の不平衡分負荷量、VW相の不平衡分負荷量、WU相の不平衡分負荷量を算出する。尚、UV相の不平衡分負荷量とは、U相及びV相に接続されている負荷のうちの、逆相分電流I2trの発生のもととなっている負荷の負荷量の合計値を示すこととする。VW相の不平衡分負荷量とは、V相及びW相に接続されている負荷のうちの、逆相分電流I2trの発生のもととなっている負荷の負荷量の合計値を示すこととする。WU相の不平衡分負荷量とは、W相及びU相に接続されている負荷のうちの、逆相分電流I2trの発生のもととなっている負荷の負荷量の合計値を示すこととする。
接続相決定部15は、例えば、逆相分電流I2tr2の大きさと、配電線L100における電圧値(例えば6.6キロボルト)との積を、VW相の不平衡分負荷量(式3におけるSvw)とする(式3)。接続相決定部15は、例えば、逆相分電流I2tr3の大きさと、配電線L100における電圧値(例えば6.6キロボルト)との積を、WU相の不平衡分負荷量(式4におけるSwu)とする(式4)。
尚、上述の配電線L100における電圧値は、例えば予め定められていることとしてもよいし、例えば計測情報に基づいて定められることとしてもよい。
尚、図8においては、逆相分電流I2trのベクトルは、直線H1に沿った方向に分割されていないので、UV相の不平衡分負荷量は0となるので、当該UV相の不平衡分負荷量についての説明は省略することとする。
Figure 0005608774
接続相決定部15は、VW相の不平衡分負荷量と、WU相の不平衡分負荷量との加算(式5)により、不平衡分負荷量の合計値(式5におけるSttl)を算出する(式5)。
Figure 0005608774
尚、不平衡分負荷量の合計値Sttlが、逆相分電流I2trを発生させる電力負荷の電力負荷量の合計値に相当する。
=不平衡分負荷の移動量=
以下、図8及び図9を参照して、本実施形態における接続相決定部による不平衡分負荷の移動量の算出について説明する。図9は、本実施形態における不平衡分負荷の一部が移動された際の逆相分電流を示すベクトル図である。
接続相決定部15は、不平衡分負荷量の合計値Sttlを被除数とし、3を除数とした除算により、各二相に接続するべき不平衡分負荷量S1を算出する(式6)。つまり、接続相決定部15は、不平衡分負荷量の合計値Sttlが三組の二相で案分された結果を算出する。
Figure 0005608774
接続相決定部15は、VW相の不平衡分負荷量Svw、WU相の不平衡分負荷量Swu、不平衡分負荷量S1等に基づいて、不平衡分負荷の移動量を算出する。
不平衡分負荷の移動量とは、例えば、不平衡分負荷量が割り当てられている2組の二相夫々から、不平衡分負荷量が割り当てられていない残りの1組の二相に対して移動させるべき不平衡分負荷量を示している。不平衡分負荷の移動量は、逆相分電流I2trの大きさが比較的小さくなるように算出される値である。
接続相決定部15は、VW相からUV相に移動されるべき不平衡分負荷の移動量Svw1、WU相からUV相に移動されるべき不平衡分負荷の移動量Swu1、を夫々、例えば以下の式7、式8に基づいて算出する。
Figure 0005608774
尚、不平衡分負荷の移動量Svw1に対応する負荷量の負荷がVW相からUV相に接続先が変更(移動)されると共に、不平衡分負荷の移動量Swu1に対応する負荷量の負荷がWU相からUV相に接続先が変更(移動)された場合、図9に示されるように、UV相における逆相分電流Iuv2、VW相の逆相分電流Ivw2、WU相の逆相分電流Iwu2のベクトルの大きさが略等しくなり、当該逆相分電流Iuv2、Ivw2、Iwu2がバランスされることとなる。そして、例えば、逆相分電流Iuv2のベクトルと、逆相分電流Ivw2のベクトルと、逆相分電流Iwu2のベクトルとの和が略ゼロとなり、区間E1に対して柱上変圧器Tr1乃至Trnが接続されることにより発生する逆相分電流の大きさが比較的小さく抑えられることとなる。
尚、図9においては、例えば、逆相分電流Iuv2のベクトル、逆相分電流Ivw2のベクトル、逆相分電流Iwu2のベクトルの始点を原点G100とした際の、夫々の終点G11、G21、G31を線分で結んだ場合、例えば正三角形(図9の一点鎖線)が形成されることとなる。
=各柱上変圧器の接続先の二相の決定=
以下、図5、図10及び図11を参照して、本実施形態における接続相決定部による各柱上変圧器の接続先の二相の決定について説明する。図10は、本実施形態における各二相における不平衡分負荷量を説明するための図である。図11は、本実施形態における不平衡分負荷の移動量を説明するための図である。
接続相決定部15は、不平衡分負荷の移動量、及び設備情報テーブルT1に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。接続相決定部15は、不平衡分負荷量が割り当てられている2組の二相(例えばVW相、WU相)夫々から、不平衡分負荷量が割り当てられていない残りの1組の二相(例えばUV相)に対して、不平衡分負荷の移動量Svw1、不平衡分負荷の移動量Swu1に対応する容量の柱上変圧器の接続先の二相が変更されるように(移動されるよう)に、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。
例えば、接続相決定部15は、柱上変圧器Tr1乃至TrnにおけるVW相に接続されている柱上変圧器のうちから、容量の合計値が不平衡分負荷の移動量Svw1に対応する容量となるように、柱上変圧器を選択し、当該選択された柱上変圧器の接続先の二相をVW相からUV相に変更する。更に、接続相決定部15は、柱上変圧器Tr1乃至TrnにおけるWU相に接続されている柱上変圧器のうちから、容量の合計値が不平衡分負荷の移動量Swu1に対応する容量となるように、柱上変圧器を選択し、当該選択された柱上変圧器の接続先の二相をWU相からUV相に変更する。
つまり、接続相決定部15は、柱上変圧器Tr1乃至Trnのうちの、不平衡分負荷量の移動量Svw1に対応する容量の柱上変圧器の接続先の二相がVW相からUV相に変更され、且つ、不平衡分負荷量の移動量Swu1に対応する容量の柱上変圧器の接続先の二相がWU相からUV相に変更されるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。尚、例えば、接続先の二相が変更される柱上変圧器は、単数であっても複数であってもよいこととする。従って、不平衡分負荷量の合計値Sttlが配電線L100における三組の二相に案分されるように、接続相決定部15によって、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相が決定されることとなる。
例えば、不平衡分負荷量Svwが17(KVA)と算出されて、不平衡分負荷量Swuが13(KVA)と算出されているとき(図10)、不平衡分負荷の移動量Svw1は7(KVA)と算出され、不平衡分負荷量の移動量Swu1は3(KVA)と算出(図11)される。このとき、接続相決定部15は、設備情報テーブルT1に基づいて、例えばVW相に接続されている柱上変圧器のうちの、容量の合計値が7(KVA)となるように柱上変圧器(例えば、柱上変圧器Tr1及び柱上変圧器Tr4)を選択する。更に、接続相決定部15は、設備情報テーブルT1に基づいて、例えばWU相に接続されている柱上変圧器のうちの、容量の合計値が3(KVA)となるように柱上変圧器(例えば、柱上変圧器Tr9)を選択する。そして、接続相決定部15は、例えば、柱上変圧器Tr1及び柱上変圧器Tr4の接続先の二相がVW相からUV相に変更され、柱上変圧器Tr9の接続先の二相がWU相からUV相に変更されるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。尚、このとき、接続相決定部15は、柱上変圧器Tr1乃至Trnのうちの、上記柱上変圧器Tr1、Tr4、Tr9以外の柱上変圧器においては、接続先の二相が変更されないこととする。つまり、接続相決定部19は、柱上変圧器Tr1乃Trnのうちの、上記柱上変圧器Tr1、Tr4、Tr9については接続先の二相が上述のように変更され、且つ、柱上変圧器Tr1乃Trnのうちの、上記柱上変圧器Tr1、Tr4、Tr9以外の柱上変圧器については接続先の二相が変更されないように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を決定する。その後、接続相決定部15は、例えば上述の接続先の二相の決定が反映されるように、設備情報テーブルT1を更新することとしてもよいし、例えば上述の接続先の二相の決定が反映された柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を示す情報を設備情報テーブルT1とは別に第2の領域142に記憶させることとしてもよい。
===改修装置の動作===
以下、図1及び図12を参照して、本実施形態における改修装置の動作について説明する。図12は、本実施形態における改修装置の動作を示すフローチャートである。
例えば、第1の領域141に記憶されている改修装置1を動作させるためのプログラムが起動されて、制御部18が改修装置1の動作の制御を開始したところから説明する。
改修装置1は、開閉器LS1、LS2から計測信号S1、S2を受信する(ステップS1)。改修装置1は、受信された計測信号S1、S2に示されている計測情報等に基づいて、配電線L100における区間E1の電圧不平衡率を算出する(ステップS2)(第7ステップ)。例えば、改修装置1は、例えば、開閉器LS1に計測された各線間電圧に基づいて配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の電圧不平衡率(以下、「第1電圧不平衡率」とも称する)を算出し、開閉器LS2に計測された各線間電圧に基づいて配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の電圧不平衡率(以下、「第2電圧不平衡率」とも称する)を算出する。
改修装置1は、算出された電圧不平衡率が所定割合以上であるか否かを判断する(ステップS3)。例えば、改修装置1は、第1電圧不平衡率が所定割合(例えば3パーセント)以上であるか否かと、第2電圧不平衡率が所定割合(例えば3パーセント)以上であるか否かを判定する。
例えば、第1電圧不平衡率及び第2電圧不平衡率の双方が所定割合以上でないと判定された場合(ステップS3のNO)、改修装置1は、上記ステップS1、S2の動作の後、再度ステップS3の判断を行う。
一方、ステップS3において、例えば、第1電圧不平衡率又は第2電圧不平衡率のうちの少なくとも一方が所定割合以上であると判断された場合(ステップS3のYES)、改修装置1は、電線L100の線路インピーダンス、設備情報テーブルT1及び第3の領域143に記憶されている計測情報等に基づいて、逆相分電流I2(1)(図5)、逆相分電流I2(2)を算出する(ステップS4)(第6ステップ、第4ステップ、第5ステップ)。改修装置1は、負荷R1乃至Rnが配電線L100の区間E1に接続されることにより発生する逆相分電流I2trを、式2に基づいて算出する(ステップS5)。改修装置1は、例えば逆相分電流I2trのベクトルを分割して逆相分電流I2tr2のベクトル、逆相分電流I2tr3のベクトルを算出する(図8)(ステップS6)。改修装置1は、式3、式4に基づいて不平衡分負荷量(例えば不平衡分負荷量Svw及び不平衡分負荷量Swu)を算出する(ステップS7)。改修装置1は、式5に基づいて、不平衡分負荷量の合計値Sttlを算出する(ステップS8)(第2ステップ)。改修装置1は、式7、式8に基づいて、不平衡分負荷の移動量(例えば不平衡分負荷の移動量Svw1及び不平衡分負荷の移動量Swu1)を算出する(ステップS9)。改修装置1は、不平衡分負荷の移動量及び設備情報テーブルT1に基づいて、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する(ステップS10)(第3ステップ)。改修装置1は、ステップS10で決定された柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を示す情報を、例えば表示部13に表示したり、出力部12から出力したりした(ステップS10)後、制御動作を終了する。尚、上記ステップS4乃至S10が第1ステップに相当する。
[第2実施形態]
===改修装置===
第2実施形態における改修装置7(図4)は、第1実施形態における改修装置1の記憶部14及び接続相決定部15を、記憶部74及び接続相決定部75に変更したものである。尚、記憶部74及び接続相決定部75以外の構成は、改修装置1と同様であるので、その説明は省略する。
改修装置7(接続相決定装置)は、記憶部74及び接続相決定部75を有する。
記憶部74は、例えば第2の領域742を有している。第2の領域742には、設備情報テーブルT2(図13)を示す情報が記憶されている。尚、設備情報テーブルT2については、後述する。
接続相決定部15(決定部)は、例えば、設備情報テーブルT2等に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。尚、接続相決定部15については、後述する。
===設備情報テーブル===
以下、図13を参照して、本実施形態における設備情報テーブルについて説明する。図13は、本実施形態における設備情報テーブルを示す図である。
設備情報テーブルT2は、例えば、区間E1の柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続相を決定するための情報である。設備情報テーブルT2には、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnに関する情報が記憶されている。
設備情報テーブルT2では、柱上変圧器Tr1乃至Trnに対して、各柱上変圧器が接続されている位置に対応するノードP1乃至Pnと、各柱上変圧器の容量と、各柱上変圧器の利用率と、各柱上変圧器の接続相とが対応付けられている。設備情報テーブルT2は、例えば、入力部11、接続相決定部75等によって更新可能であることとする。
尚、柱上変圧器の利用率は、複数の柱上変圧器Tr1乃至Trn夫々の容量に対する、柱上変圧器Tr1乃Trnを介して配電線L100から負荷R1乃至Rn夫々に供給される電力の割合であり、複数の柱上変圧器毎に定められる。つまり、各柱上変圧器の利用率は、各柱上変圧器の容量に対する実際に各柱上変圧器が利用されている割合を示すものである。つまり、柱上変圧器の利用率は、負荷R1乃至Rnの負荷量に応じて定められることとなる。各柱上変圧器の利用率は、例えば、負荷R1乃至負荷Rn夫々における季節(四半期)毎若しくは時間毎の電力の変動に応じて予め定められていることとしてもよい。又、負荷R1乃至負荷Rnで消費される電力を計測し当該計測結果を記憶するための例えばスマートメータ(不図示)等を配電系統100に設けて、当該スマートメータによる計測結果に基づいて、例えば季節毎若しくは時間毎に各柱上変圧器の利用率が更新されることとしてもよい。又、各柱上変圧器の利用率は、例えば、需要家の月間電気使用量等から所定の近似式を用いて定められるものとしてもよい。
===接続相決定部===
以下、図4及び図13を参照して、本実施形態における接続相決定部について説明する。
接続相決定部75は、第1実施形態の接続相決定部15と同様に、不平衡分負荷の移動量(例えば不平衡分負荷の移動量Sw1、Swu1)を算出する。
接続相決定部75は、不平衡分負荷の移動量、及び設備情報テーブルT2に基づいて、区間E1における柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。接続相決定部75は、不平衡分負荷量が割り当てられている2組の二相(例えばVW相、WU相)夫々から、不平衡分負荷量が割り当てられていない残りの1組の二相(例えばUV相)に対して、不平衡分負荷の移動量Svw1、不平衡分負荷の移動量Swu1に対応する容量の柱上変圧器が移動されるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。
このとき、接続相決定部75は、各柱上変圧器の容量と各柱上変圧器の利用率との積(電力負荷量)を、柱上変圧器Tr1乃至Trnの容量として、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。
前述したように、改修装置1は、配電線L100の区間E1に接続されている柱上変圧器Tr1乃至Trnの一次側の接続先の二相を決定する。尚、区間E1は、配電線L100における開閉器LS2と開閉器LS1との間の区間である。柱上変圧器Tr1乃至Trnの二次側には、負荷R1乃至負荷Rnが接続されている。改修装置1は、接続相決定部15を有する。接続相決定部15は、配電線L100における開閉器LS2が設けられている位置の逆相分電流I2(2)(図6)と、配電線L100における開閉器LS1が設けられている位置の逆相分電流I2(1)との差である逆相分電流I2trに基づいて、柱上変圧器Tr1乃至Trnが接続されるべき接続先の二相を決定する。これらの構成により、改修装置1は、配電線L100における開閉器LS1と開閉器LS2との間の区間E1の三相交流電圧の不平衡の度合い(電圧不平衡率)が比較的小さく抑えられるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を決定できる。又、配電線L100の区間E1の電圧不平衡率を低減させるための例えば電圧補償機器等(不図示)を、配電系統100に設ける必要がないので、配電線L100の電圧不平衡率を低減させるためのコストを低下させることができる。又、上述の電圧補償機器を配電系統100に設けて制御する必要がないので、配電線L100の電圧不平衡率を例えば3パーセント以下とするための配電系統100の電圧管理業務が容易となる。
又、接続相決定部15は、負荷R1乃至Rnのうちの、逆相分電流I2(2)と逆相分電流I2(1)との差である逆相分電流I2trを発生させる負荷の負荷量(例えば不平衡分負荷量Svw、Swu)の合計値(例えば不平衡分負荷量の合計値Sttl)を算出する。接続相決定部15は、配電線L100の三組の二相に対して、不平衡分負荷量の合計値Sttlが案分されるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続先の二相を決定する。これらの構成により、改修装置1は、逆相分電流I2trが低減されるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を決定することができる。従って、負荷R1乃至Rnが配電線L100の区間E1に接続されることによって発生する逆相分電流I2trを低減させて、配電線L100の区間E1における電圧不平衡率を低減させることができる。又、改修装置1は、例えば配電線L100における三組の二相夫々に対して接続されている柱上変圧器の容量の合計値を算出することなく、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を決定することができる。よって、配電線L100の電圧不平衡率を例えば3パーセント以下とするための配電系統100の電圧管理業務が容易となる。
又、接続相決定部15は、例えば、開閉器LS1で計測された配電線L1乃至L3夫々の線電流に基づいて、逆相分電流I2(1)を算出する。接続相決定部15は、例えば、開閉器LS2で計測された配電線L1乃至L3夫々の線電流に基づいて、逆相分電流I2(2)を算出する。これらの構成により、負荷R1乃至Rnが接続されることにより発生する逆相分電流I2trの算出精度を向上させて、配電線L100の区間E1における電圧不平衡率を確実に低減させることができる。
又、柱上変圧器Tr1乃至Trnが接続されている配電線L100の電圧不平衡率が所定割合以上であると不平衡検出部17が判定した場合、接続相決定部15は、逆相分電流I2trに基づいて、柱上変圧器Tr1乃至Trnが接続されるべき接続先の二相を決定する。この構成により、改修装置1は、配電線L100の電圧不平衡率が所定割合以上となったときに、配電線L100の区間E1の電圧不平衡率が低減されるように、柱上変圧器Tr1乃至Trnが接続されるべき接続先の二相を決定する。従って、例えば、配電線L100の区間E1における電圧不平衡率を低減させる必要があるときに確実に当該電圧不平衡率を低減させることができる。
又、不平衡検出部17は、開閉器LS1で計測された配電線L100の三組の二相の線間電圧夫々と、開閉器LS2で計測された配電線L100の三組の二相の線間電圧夫々とに基づいて、配電線L100の電圧不平衡率を算出する。この構成により、配電線L100の電圧不平衡率の算出精度を向上させて、配電線L100の区間E1における電圧不平衡率を低減させる必要があるときに確実に当該電圧不平衡率を低減させることができる。
又、柱上変圧器Tr1乃至Trnの各容量(電力負荷量)は、設備情報テーブルT1(図5)において各柱上変圧器Tr1乃至Trnと対応付けられた状態で第2の領域142に予め記憶されている。この構成により、改修装置1は、例えば負荷R1乃至Rnで消費されている電力の計測等を行うことなく、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を決定することができる。従って、負荷R1乃至Rnの電力を計測する計測装置(不図示)等を配電系統100に設ける必要がないために、柱上変圧器Tr1乃至Trnの接続されるべき接続先の二相を比較的低コストで決定することができる。
尚、第1及び第2実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
1、7 改修装置
15、75 接続相決定部
17 不平衡検出部
100 配電系統
101 配電用変圧器
L1、L2、L3、L100 配電線
L200 送電線
LS1、LS2 開閉器
R1、R2、R3、RA、Rn 負荷
Tr1、Tr2、Tr3、TrA、Trn 柱上変圧器

Claims (6)

  1. 三相配電線の第1位置と前記第1位置よりも下流側の前記三相配電線の第2位置との間における、前記三相配電線の三相のうちの何れか二相に一次側が接続され、二次側に電力負荷が接続される複数の柱上変圧器夫々の前記一次側の接続先の二相を決定する接続相決定方法であって、
    複数の前記電力負荷のうち、前記複数の柱上変圧器が接続されている前記三相配電線における、前記第1位置の第1逆相分電流と前記第2位置の第2逆相分電流との差を発生させる電力負荷の電力負荷量の合計値を算出する第1ステップと、
    前記電力負荷量の合計値のうち、他の二相に対して移動させるべき前記電力負荷の移動量を算出する第2ステップと、
    前記電力負荷の移動量に対応する容量となる前記複数の柱上変圧器の中から選択される柱上変圧器の接続先の二相が前記他の二相に変更され、前記電力負荷量の合計値が前記三相配電線の三組の二相に案分されるように、前記複数の柱上変圧器夫々が接続されるべき接続先の二相を決定する第3ステップと、を含む
    ことを特徴とする接続相決定方法。
  2. 前記第ステップが実行される前に、前記三相配電線の前記第1位置における各相の線電流を夫々計測する第1計測装置の計測結果に基づいて前記第1逆相分電流を算出する第4ステップと、
    前記第ステップが実行される前に、前記三相配電線の前記第2位置における各相の線電流を夫々計測する第2計測装置の計測結果に基づいて前記第2逆相分電流を算出する第5ステップと、を含む
    ことを特徴とする請求項に記載の接続相決定方法。
  3. 前記複数の柱上変圧器が接続されている前記三相配電線の電圧不平衡率が所定割合以上であるときに、前記第1ステップを実行させる第6ステップ、を更に含む
    ことを特徴とする請求項に記載の接続相決定方法。
  4. 前記第1位置における前記三相配電線の三組の二相の線間電圧を夫々計測する第3計測装置の計測結果と、前記第2位置における前記三相配電線の三組の二相の線間電圧を夫々計測する第4計測装置の計測結果とに基づいて、前記第6ステップが実行される前に、前記三相配電線の電圧不平衡率を算出する第7ステップ、を更に含む
    ことを特徴とする請求項に記載の接続相決定方法。
  5. 前記柱上変圧器の二次側に接続されている前記電力負荷の電力負荷量は、前記複数の柱上変圧器毎に予め定められている
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の接続相決定方法。
  6. 三相配電線の第1位置と前記第1位置よりも下流側の前記三相配電線の第2位置との間における、前記三相配電線の三相のうちの何れか二相に一次側が接続され、二次側に電力負荷が接続される複数の柱上変圧器夫々の前記一次側の接続先の二相を決定する接続相決定装置であって、
    複数の前記電力負荷のうち、前記複数の柱上変圧器が接続されている前記三相配電線における、前記第1位置の第1逆相分電流と前記第2位置の第2逆相分電流との差を発生させる電力負荷の電力負荷量の合計値を算出する第1算出部と、
    前記電力負荷量の合計値のうち、他の二相に対して移動させるべき前記電力負荷の移動量を算出する第2算出部と、
    前記電力負荷の移動量に対応する容量となる前記複数の柱上変圧器の中から選択される柱上変圧器の接続先の二相が前記他の二相に変更され、前記電力負荷量の合計値が前記三相配電線の三組の二相に案分されるように、前記複数の柱上変圧器夫々が接続されるべき接続先の二相を決定する決定部と、
    を備えたことを特徴とする接続相決定装置。
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