JP5607132B2 - Icタグ付きフィルターおよびフィルター用のicタグ - Google Patents

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Description

本発明は、ICタグ付きフィルターおよびこのフィルターに装着されるフィルター用のICタグに関する。
建設機械としては、例えば、油圧ショベルやホイールローダ等の各種建設機械や、ダンプトラック等の運搬車両等が知られている。建設機械において、エンジンオイルエレメント、リターンフィルタ、パイロットフイルタ、エアコンフィルタ等の交換部品にICチップを埋め込み、その情報をリーダーライターで検出してフィルターの組み込み時期を建設機械のコントローラに記憶し、前記フィルターの次回の交換時期をモニターに表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−273196号公報
ところで、前記フィルターは、作業者が手作業でフィルターを固定するためのフィルター保持部品(以下、フィルターヘッド)にねじ込んで取り付けることが可能な構造であるため、フィルターのねじ込み量によっては、フィルターの取付位置がばらついてリーダーライター(読み書き装置)あるいはリーダー(読み取り装置)に対するICタグの相対位置がばらつくことになる。そこで、このようなフィルターの取付作業において、例えば、ねじ込みの際のフィルターの回転回数やトルクなどを規定して、ねじ込み量がばらつかないようにフィルターの取付作業管理を行なえば、いずれの作業者が取付作業を行っても当該相対位置がばらつくことは少なくなる。
しかし、このような作業管理を定めて管理運用することは煩わしく、作業者がそのような作業管理を正しく実行するための教育などが必要となる。また、当該相対位置がばらつかないように、フィルターへのICタグの取付位置が所定の位置になるように、フィルターへのICタグの取付工程において、位置決め器具を用意したりして、当該取付工程の作業管理を行う必要がある。特に円筒形のフィルターである場合、ねじ込み量によってフィルターの取付位置がばらついて、ICタグがリーダーライター(読み書き装置)あるいはリーダー(読み取り装置)に正対しないことが想定され、どのようなICタグをどのような位置に取り付けるべきかという点において検討が必要である。したがって、従来においては、建設機械に設置されたリーダーライター(読み書き装置)あるいはリーダー(読み取り装置)が、ICタグの情報を確実に読み出すことあるいはICタグに情報を確実に書き込むことができない場合があるという問題がある。
本発明の目的は、リーダーライター(読み書き装置)あるいはリーダー(読み取り装置)がICタグと確実に通信できるICタグ付きフィルターおよびこのフィルターに用いられるフィルター用のICタグを提供することである。
第1発明に係るICタグ付きフィルターは、金属製でかつ筒状に形成された外装ケースを有し、前記外装ケースの外周面にICタグが貼り付けられたICタグ付きフィルターであって、前記ICタグは、ICチップおよびアンテナを有し、前記ICタグは、前記外装ケースの外周面においてその周方向の1/2以上の領域に配置されることを特徴とする。
第2発明に係るICタグ付きフィルターは、第1発明において、前記ICタグは、ICチップおよびメインアンテナを有するインレイと、前記メインアンテナに対して電磁結合可能な隙間を介して配置された少なくとも1つのサブアンテナとを備えて構成されることを特徴とする。
第3発明に係るICタグ付きフィルターは、第2発明において、前記サブアンテナと外装ケースの外周面との間には、誘電体からなるスペーサが配置され、前記サブアンテナのアンテナ長は、読み取り装置あるいは書き込み装置から送信される電波の波長と、前記誘電体の誘電率とで求められる波長の1/2の長さであることを特徴とする。
第4発明に係るICタグ付きフィルターは、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、前記外装ケースの端面には、前記ICタグ付きフィルターをフィルター保持部品に装着するためのネジ部が形成され、前記ICタグは、前記ICタグの長手方向が前記ネジ部の軸方向と異なる方向に沿って前記外周面に貼り付けられることを特徴とする。
第5発明に係るICタグ付きフィルターは、第4発明において、前記方向とは、前記ICタグの長手方向が前記ネジ部の軸方向と垂直な方向であることを特徴とする。
第6発明に係るICタグ付きフィルターは、第5発明において、前記ICタグは、前記外装ケースの外周面において、前記フィルター保持部品に装着される側の端縁に沿って貼り付けられることを特徴とする。
第7発明に係るICタグ付きフィルターは、第1発明から第6発明のいずれかにおいて、作業車両に搭載されたフィルター保持部品に装着され、前記作業車両に少なくとも一つ搭載された読み取り装置が前記ICタグのタグ情報を読み取ることを特徴とする。
第8発明に係るフィルター用のICタグは、金属製でかつ筒状に形成された外装ケースを有するフィルターの外周面に貼り付けられるフィルター用のICタグであって、ICチップおよびアンテナを有し、前記ICタグは、前記外装ケースの外周面においてその周方向の1/2以上の領域に配置される長さを有することを特徴とする。
第1発明によれば、ICタグは、外装ケースの外周面において、その周方向の1/2以上の領域に配置されている。このため、フィルターをねじ止めする際のねじ込み量のバラツキなどでフィルターの取付位置がばらつき、ICタグと通信する読み書き装置や読み取り装置に対するICタグの相対位置が異なっても、ICタグが外装ケースの周方向の1/2以上の領域に配置されているので、ICタグは読み書き装置や読み取り装置から送信される電波を受信できる。すなわち、ICタグはフィルターの全周囲(360度)からタグ情報を読み取ることができる位置に設けられているので、読み書き装置や読み取り装置に対して、フィルターがどの向きに向いていても、読み書き装置や読み取り装置はICタグに記憶されているタグ情報を読み取ることができる。従って、読み書き装置や読み取り装置においてICタグの情報を容易に受信できる。
第2発明によれば、サブアンテナの長さ寸法を変更することで、サイズが異なる各種のフィルター用のICタグを構成できる。このため、各種のICタグにおいて、ICチップおよびメインアンテナを有するインレイを共通化できる。このため、ICタグ用に市販されているインレイを利用することもでき、コストを大幅に低減できる。
第3発明によれば、誘電体からなるスペーサによって、サブアンテナと外装ケースの外周面とを離して配置できるので、金属製の外装ケースがサブアンテナでの受信に影響することを抑制できる。
また、誘電体による波長短縮効果によりサブアンテナの長さ寸法を短くでき、装着するフィルターのサイズに合わせてサブアンテナの長さを調整できる。その上、サブアンテナの長さを、誘電体で短縮された波長の1/2の長さに設定しているので、アンテナを共振させることができ、アンテナ性能を向上できる。
第4発明によれば、ICタグをネジ部の軸方向と異なる方向に沿って外装ケースの外周面に貼り付けているので、ICタグの長さ寸法を設定することで、ICタグを前記外周面の周方向の1/2以上の領域に容易に配置できる。
従って、ネジ部をフィルターヘッドにねじ止めした場合に、ねじ込み量がばらついても、ICタグは読み書き装置や読み取り装置と容易に通信できる。
第5発明によれば、ICタグの長手方向が前記ネジ部の軸方向と垂直な方向であるため、外装ケースの外周面においてICタグが貼り付けられる領域を最小限にでき、ICタグが貼られていない領域を広く確保できる。このため、外装ケースの外周面において、フィルターの取付指示図などを印刷する印刷領域や、フィルターの着脱作業時に利用する領域を広く確保できる。
第6発明によれば、ICタグがフィルターの外装ケースの端縁に貼り付けられるため、フィルターに印刷された取付指示図などの印刷領域を隠すこともなく、フィルターの装着や取り外しの妨げにならないため、フィルター交換時の作業性低下を防止できる。
第7発明によれば、作業車両のフィルター保持部品にICタグ付きフィルターを装着することで、作業車両に搭載された読み取り装置で、前記ICタグのタグ情報を読み取ることができる。特に、ICタグが外装ケースの周方向の1/2以上の領域に配置されているので、フィルター保持部品への装着作業によって、読み取り装置に対するICタグの相対位置にバラツキが生じても、読み取り装置はタグ情報を確実に読み取ることができる。
第8発明によれば、フィルター用のICタグをフィルターの外周面に装着する際に、ICタグを、前記外周面の周方向の1/2以上の領域に配置できる。このため、第1発明と同じく、読み書き装置や読み取り装置においてICタグの情報を容易に受信できる。
本発明の実施形態のICタグ付きフィルターが利用される作業車両の一例である油圧ショベルを示す斜視図。 前記実施形態の機械室内のICタグ付きフィルターおよびリーダーライターの配置状態を示す概略図。 部品管理システムの概略構成を示すブロック図。 前記実施形態のICタグ付きフィルターを示す斜視図。 前記実施形態のICタグ付きフィルターの配置状態を示す平面図。 前記実施形態のフィルター用のICタグの内部構造を示す平面図。 前記実施形態のフィルター用のICタグの内部構造を示す縦断面図。 前記実施形態のフィルター用のICタグのカバーフィルムを示す平面図。 前記実施形態のICタグ付きフィルターの外周面へ取り付けられるICタグの配置領域を示す図。 本発明の変形例のフィルター用のICタグの内部構造を示す平面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のICタグ付きフィルターが利用される作業車両の一つとしての建設機械である油圧ショベル1の斜視図である。本実施形態において、油圧ショベル1は、車両本体2と作業機3とを有する。車両本体2は、走行装置4と上部旋回体5とを有する。上部旋回体5は、機械室5Aの内部に、図示しないエンジンなどの動力発生装置および油圧ポンプ等の装置を収容している。機械室5Aは、上部旋回体5の一端側に配置されている。
本実施形態において、油圧ショベル1は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関を動力発生装置としているが、油圧ショベル1はこのようなものに限定されない。油圧ショベル1は、例えば、内燃機関と発電電動機と蓄電装置とを組み合わせた、いわゆるハイブリッド方式の動力発生装置を備えるもの等であってもよい。
上部旋回体5は、運転室5Bを有する。運転室5Bは、上部旋回体5の他端側に載置されている。すなわち、運転室5Bは、機械室5Aが配置されている側とは反対側に配置されている。
上部旋回体5は、カウンタウェイト5Cを備えている。カウンタウェイト5Cは、作業機3との重量バランス用に設けられ、内部に重量物が充填されている。
走行装置4は、履帯4a、4bを有している。走行装置4は、図示しない油圧モータが駆動し、履帯4a、4bが回転することにより走行して、油圧ショベル1を走行させる。作業機3は、上部旋回体5の運転室5Bの側方側に取り付けられている。
上部旋回体5は、作業機3及び運転室5Bが配置されている側が前であり、機械室5Aが配置されている側が後である。前に向かって左側が上部旋回体5の左であり、前に向かって右側が上部旋回体5の右である。また、油圧ショベル1又は車両本体2は、上部旋回体5を基準として走行装置4側が下であり、走行装置4を基準として上部旋回体5側が上である。油圧ショベル1が水平面に設置されている場合、下は鉛直方向、すなわち重力の作用方向側であり、上は鉛直方向とは反対側である。
作業機3は、ブーム6、アーム7、バケット8、ブームシリンダ6A、アームシリンダ7A、バケットシリンダ8Aを有する。ブーム6の基端部は、ブームピン6Bを介して車両本体2の前部に揺動可能に取り付けられている。アーム7の基端部は、アームピン7Bを介してブーム6の先端部に揺動可能に取り付けられている。アーム7の先端部には、バケットピン8Bを介してバケット8が揺動可能に取り付けられている。
前記機械室5Aには、図示しないエンジンや油圧ポンプ12が収納される。例えば、図2に示すように、機械室5Aのポンプルームには、油圧ポンプ12が設置されブラケット11Aが取り付けられている。このブラケット11Aには、フィルターヘッド13Aが取り付けられ、フィルターヘッド13Aにはホース14Aが取り付けられている。
前記フィルターヘッド13Aには、フィルター20Aが取り付けられている。このフィルター20Aは、エンジンオイルフィルターであり、ホース14Aを流れたオイルに含まれる塵埃などは、フィルター20Aで除去される。
また、機械室5Aのポンプルームには、ブラケット11Bを介してフィルターヘッド13Bが取り付けられ、フィルターヘッド13Bには燃料ホース14Bが取り付けられている。
前記フィルターヘッド13Bには、フィルター20Bが取り付けられている。このフィルターは燃料プレフィルターであり、燃料ホース14Bに流れた燃料に含まれる塵埃などは、フィルター20Bで除去される。
フィルターヘッド13A、13Bは、フィルター20を保持し固定するためのフィルター保持部品である。
機械室5Aのエンジンルームには、図3に示すように、燃料メインフィルター20Cが図示しないフィルターヘッドを用いて取り付けられている。以上に説明した各フィルター20A、20B、20Cは、内部の濾過部材が使用により目詰まりを起こすようになるため定期的に交換が必要な部品である。その定期的な交換時期の到来は、例えば、油圧ショベル1のエンジンの稼働時間を計時するサービスメータが示す稼働時間によって判断される。
各フィルター20A,20B,20Cには、ICタグ30A,30B,30Cが取り付けられている。
機械室5Aには、前記ICタグ30A,30B,30Cの情報を読み取るリーダーライター(読み書き装置)15がブラケット16を介して取り付けられている。なお、本実施形態では、リーダーライター(読み書き装置)15を用いた場合について説明するが、ICタグ30A,30B,30Cの情報を読み取るだけの機能を有したリーダー(読み取り装置)を用いた場合でも本発明は適用可能である。さらに、ICタグ30A,30B,30Cに情報を書き込むだけの機能を有したライター(書き込み装置)を用いた場合でも本発明は適用可能である。
[作業車両の部品監視システム]
次に、前記各フィルター20A,20B,20CのICタグ30A,30B,30Cの情報を利用した部品監視システムについて図3を参照して説明する。
部品監視システムは、管理センタ100と、油圧ショベル1と、管理センタ100および複数の油圧ショベル1間で部品情報を送受信する通信ネットワーク110とを備える。
管理センタ100は、複数の作業車両の部品情報を含む各種情報を一元的に管理する。管理センタ100の管理サーバ101は、油圧ショベル1の部品情報を管理、記憶する。部品情報としては、部品の種類を特定する品番、製造日、同じ品番の部品のなかで個々の部品を特定するシリアル番号(製造番号)、部品の製造元を示すサプライヤコード等が記憶されている。
通信ネットワーク110は、無線通信によるデータ通信用のネットワークであり、携帯電話網や衛星通信網を利用している。
作業車両である油圧ショベル1には、通信ネットワーク110で通信するためのアンテナ201に接続された通信端末202を有する通信コントローラ200が設けられている。また、油圧ショベル1には、エンジンコントローラ211、ポンプコントローラ212、モニタ装置213、前記リーダーライター15が設けられている。なお、本実施形態では、リーダーライター15として2台のリーダーライター15A、15Bが設けられている。リーダーライター15は、一台だけでもよく、2台以上あってもよい。リーダーライター15と各ICタグ30A、30B、30Cとの通信状態は、相対位置関係によって決まるため、複数のリーダーライター15を設ければ、ICタグの情報を確実に読み取ることができ、あるいは複数のICタグから情報を読み込むことができる。これらの機器と通信コントローラ200とは、車体内ネットワーク210で接続されて、互いにデータ通信可能に接続されている。
リーダーライター15Aは、ポンプルームに設けられ、前記フィルター20A,20BのICタグ30A,30Bと通信する。リーダーライター15Bは、エンジンルームに設けられ、フィルター20CのICタグ30Cと通信する。なお、以下の説明において、ICタグ30A,30B,30Cを、ICタグ30と総称する場合がある。また、リーダーライター15A、15Bを、リーダーライター15と総称する場合がある。
通信コントローラ200は、タイマー機能を備えて一日に一回など定期的にリーダーライター15を作動し、また、管理センタ100の管理者や油圧ショベル1のオペレータの操作指示によって、不定期にリーダーライター15を作動する。つまり、管理者が管理センタ100から通信ネットワーク110を介して所定の起動信号を油圧ショベル1に送信し、通信コントローラ200が、その起動信号を受信した際、リーダーライター15を起動させるようにしてもよい。あるいは、油圧ショベル1のオペレータが所定の起動信号を発生するための操作ボタンを操作した際、通信コントローラ200が、その起動信号を受信した場合にリーダーライター15を起動させるようにしてもよい。さらに、オペレータが、図示しないキースイッチを操作することで油圧ショベル1の図示しないエンジンを始動させた際に、図示しないバッテリからリーダーライター15へ電源を供給し、リーダーライター15を作動させるようにしてもよい。さらに、フィルターヘッド13A、13Bにフィルター20A,20Bの脱着を検出するセンサを設け、このセンサ出力に応じてリーダーライター15を作動してもよい。
そして、通信コントローラ200は、リーダーライター15を作動して、ICタグ30の情報を読み出したり、ICタグ30に新たなデータを書き込んだり、古いデータを更新したりする。
通信コントローラ200は、ICタグ30から読み出したデータを、通信端末202、アンテナ201、通信ネットワーク110を介して管理センタ100の管理サーバ101に送信する。なお、以上に説明したような通信コントローラ200の機能を他のコントローラ、例えばポンプコントローラ212が備えていてもよい。
以上の部品監視システムによれば、管理サーバ101は、ICタグ30A,30B,30Cの情報を読み出すことで、フィルター20A、20B、20Cの装着時期を把握できる。このため、管理サーバ101は、作業車両における各フィルター20A,20B、20Cの交換時期を容易にかつ確実に管理できる。また、作業車両をメンテナンスするサービス担当者に、各フィルター20A,20B、20Cの交換時期を通知することができる。このため、サービス担当者は、顧客の作業車両のフィルター交換サービスを適切な時期に確実に行うことができる。さらに、各作業車両のフィルター交換時期を把握できれば、各フィルターの販売在庫を適正化できる。
さらに、管理サーバ101は、特定の作業車両においてフィルターが頻繁に交換されていることも検出でき、サービスマンは、その作業車両やフィルターに異常があったり、無理な使われ方をされているかなどを把握でき、点検や整備の必要性を判断するなどして、迅速に適切な対応を取ることができる。また、ICタグ30の情報を読み出すことで、純正品のフィルターが装着されているのか、あるいは、模造品のフィルターが装着されているのかを検出できるため、模造品対策を容易に行うことができる。
このように、ICタグ30の情報を、リーダーライター15で確実に取得することは、上記に示したような部品管理上、非常に重要である。
[機械室内の構成]
次に、フィルター20(20A,20B,20C)に付いて説明する。
図4、5に示すように、機械室5Aには、オイルフィルター20Aや燃料プレフィルター20B、燃料フィルター20C等のICタグ付きフィルター(以下、フィルターと略す)20が取り付けられている。
また、機械室5Aには、フィルター20に装着されたICタグ30の情報を読み取るリーダーライター(読み書き装置)15(15A,15B)が設けられている。
[リーダーライター]
本実施形態のリーダーライター15は、例えば、900MHzのUHF帯の電波を用いてICタグ30と送受信するものである。この周波数帯の電波であれば、1m程度離れたICタグ30とも交信できるため、油圧ショベル1のエンジンルームやポンプルーム内でも利用できる。
[フィルターの構成]
フィルター20は、図4に示すように、円筒状の外装ケース21と、リテーナ22とを備えている。
外装ケース21は、鋼板をプレスによる絞り加工で成形したものであり、有底円筒状に形成されている。リテーナ22は、外装ケース21の開口側に配置され、外装ケース21に対して、かしめ結合により一体化されている。リテーナ22は、中心軸部分に形成された雌ネジ部25を備えている。なお、雌ネジ部25に変えて、雄ネジ部を設け、フィルターヘッドに雌ネジ部を設けてもよい。
外装ケース21の側面である外周面23には、ICタグ30が貼り付けられている。ICタグ30は、図4の二点鎖線で示すように帯状形状かつ湾曲可能な材料によって構成され、外装ケース21の外周面23におけるリテーナ22側の端部、つまり図4において外周面23の上端に沿って貼られている。
[ICタグの構成]
ICタグ30は、図6、7に示すように、インレイ31と、サブアンテナ35と、インレイ31およびサブアンテナ35を支持する基台(スペーサ)36と、インレイ31およびサブアンテナ35の表面をカバーするカバーフィルム37を備えている。
ICタグ30は、リーダーライター15から送信される電波による電磁誘導やマイクロ波等によって電力を発生させるパッシブタイプのICタグである。このため、内蔵電池を不要にでき、コストも安価にできるとともに、電池切れによる動作不良も防止できる。
ICタグ30は、基台36の表面に粘着剤38を塗布し、インレイ31およびサブアンテナ35を接着し、さらに、インレイ31およびサブアンテナ35の表面に、粘着剤39を塗布しカバーフィルム37を接着することで製造される。
また、基台36の裏面には、ICタグ30をフィルター20に接着するための粘着剤40が積層されている。ICタグ30のカバーフィルム37があるほうを表とした場合、ICタグ30の裏面、つまり粘着剤40の裏面には、図示略の剥離紙が貼られ、ICタグ30をフィルター20に接着する際には、この剥離紙を剥がして粘着剤40を露出させて接着すればよい。
[インレイ]
インレイ31は、ICチップ32およびメインアンテナ33を、2枚のシート34で挟んで構成される。このインレイ31は、フィルター20の外周面23に沿って湾曲させることができる。このようなインレイ31は、市販されており、安価に購入することができる。すなわち、ICチップ32は、ICタグで利用される一般的なものである。同様に、メインアンテナ33も、ICタグで利用される一般的なものである。特に、メインアンテナ33は、そのインレイ31の長手方向の寸法L1を短くできるように、折り曲げられた構造である。
このため、メインアンテナ33の長さ寸法L1は、後述するサブアンテナ35の長さ寸法L2よりも短くされている。
また、インレイ31のICチップ32は、予め、部品の種類を特定する品番、製造日、同じ品番の部品のなかで個々の部品を特定するシリアル番号(製造番号)、部品の製造元を示すサプライヤコード等といったタグ情報が記憶されている。
[サブアンテナ]
サブアンテナ35は、アルミニウムの箔で構成された帯状のアンテナである。サブアンテナ35は、アルミニウムという変形が容易な材質であって薄い箔であるため、外周面23に沿って湾曲させることができる。このサブアンテナ35は、前記メインアンテナ33の長手方向、言いかえればインレイ31の長手方向に沿って、かつ、メインアンテナ33と電磁結合可能なギャップを設けて配置されている。このギャップ寸法Gは例えば3mm以下に設定すればよい。
基台36は、誘電体で構成される。誘電体の材質は、波長短縮効果の点では高い誘電率のものが好ましく、かつ、アンテナの放射効率を高めるためには誘電損失が低いものが好ましい。また、基台36は、フィルター20の外周面23に沿って貼り付けられることができるように、湾曲可能な材料特性を有する必要がある。
このため、本実施形態では、発泡ウレタン系樹脂や、発泡PET系樹脂等の誘電体材料で構成されている。
発泡ウレタン系樹脂は、安価であるが、水分を吸収する性質があり、水分を吸収すると誘電率が変化するデメリットもある。発泡PET(ポリエチレンテレフタレート)系樹脂は、水分を吸収しない利点がある一方で、コストが高い。従って、基台36を構成する誘電体の材質は、ICタグ30が貼られるフィルター20の配置環境などを考慮して選択される。機械室5Aの構造によって、フィルター20が雨水に触れるような場所に設置されるのであれば、基台36に発泡PET系樹脂を用いることが好ましい。
さらに、金属製の外装ケース21の外周面(金属面)23に、メインアンテナ33,サブアンテナ35が近接すると、金属面が各アンテナ33,35の受信に影響を与えるため、各アンテナ33,35が金属面から離れて配置されることが好ましい。このため、前記基台36は、各アンテナ33,35を金属面から離して配置するスペーサとして機能する。従って、基台36の厚さ寸法は、金属面から各アンテナ33,35を離間させる寸法に合わせて設定される。
サブアンテナ35の長さ寸法(長手方向の寸法)L2は、送受信する電波の周波数(波長λ)と、サブアンテナ35に積層される前記基台36の誘電率εとで求められる波長λ1の1/2程度の長さに設定されている。
すなわち、誘電体には波長短縮効果があり、基台36の誘電率をεとし、リーダーライター15から送信される電波の波長をλとすると、サブアンテナ35で受信される電波の波長λ1は、λ/√εに短縮される。アンテナの長さは、その短縮された波長(λ/√ε)の1/2程度の長さが好ましいので、サブアンテナ35の長さ寸法L2も、短縮された波長の1/2程度の長さに設定されている。つまり、サブアンテナ35の長さ寸法L2と電波の波長λあるいは誘電率εとの関係は、L2=(1/2)×(λ/√ε)という関係式で示され、サブアンテナ35の長さ寸法L2は、この関係式により求まる長さ程度に設定されることが好ましい。
サブアンテナ35の幅寸法Wは、インレイ31の幅寸法とほぼ同じ寸法に設定されている。なお、サブアンテナ35の幅寸法Wを大きくすると、送受信できる電波の周波数帯域が広くなるが、リーダーライター15の電波の周波数は一定であるため、幅寸法Wを積極的に大きくする必要が無い。このため、サブアンテナ35の幅寸法Wは、インレイ31の幅寸法に合わせて設定している。
カバーフィルム37は、ポリエステル系耐熱ラベルや、PET(ポリエチレンテレフタレート)系耐熱ラベルで構成されている。カバーフィルム37には、図8に示すように、ICタグ30を接着するフィルター20の情報が、番号371やバーコード372を印刷することで表示されている。例えば、フィルター20の品番やロットシリアルナンバー、フィルター20の製造日などの情報が、番号371やバーコード372として印刷される。
図9は、本実施形態に係るICタグ付きフィルターの外周面へ取り付けられるICタグの配置領域を説明する図である。図9(A)は、フィルター20の外周面23を展開した図であり、外周面23の全周長さ寸法をFLで示す。また、ICタグ30を配置するべき領域(配置領域)を斜線で領域50として示す。フィルター20の中心軸を軸AXとして示す。すなわち、フィルター20を上方からみると円形であるがその中心点を通る軸が、軸AXである。また、フィルター20の軸AX方向の長さをFHで示す。以上に説明したような構造を有するICタグ30において、ICタグ30の長手方向の長さ寸法Lは、メインアンテナ33の長さ寸法L1、ギャップ寸法G、サブアンテナ35の長さ寸法L2を加算した寸法である。長さ寸法Lを有したICタグ30は、フィルター20の外周面23に貼り付けられ、所定の領域50(配置領域)に貼り付けられる(図9参照)。その領域50(配置領域)に貼り付けられるICタグ30の具体的位置についての詳細は後述する。
ここで、この長さ寸法Lは、フィルター20の外周面23の全周長さ寸法FLの1/2以上に設定されている。本実施形態では、一例として長さ寸法Lは、フィルター20の外周面23の全周長さ寸法FLよりも僅かに短い寸法(全周長さ寸法FLの約95%程度の長さ)に設定されている。つまり、この場合、長さ寸法Lと全周長さ寸法FLの関係は、L=FL×0.95という関係式が成り立つICタグ30が用いられる。
[フィルターへのICタグの貼付]
ICタグ30は、好ましくは図4あるいは図9(B)に示すように、フィルター20の外周面23におけるリテーナ22側の上端縁に沿った領域に、外周面23の周方向に沿って貼られる。このICタグ30の配置領域は、例えば、外周面23の上端縁から20mmの幅寸法の領域である。
本実施形態の場合、ICタグ30の前記長さ寸法Lは、フィルター20の外周面23の全周長さ寸法FLの約95%程度の長さである。図9(A)、(B)を参照しながら以下にICタグ30の貼り付け位置を説明する。全周長さ寸法FLに等しい長さ寸法Lを有したICタグ30を用い、軸AXに垂直な方向に貼り付けた場合、周方向の100%領域に貼り付ける場合とする。本実施形態では、メインアンテナ33とサブアンテナ35を含むICタグ30は、軸AXに垂直な方向に貼り付けた場合であって、フィルター20の外周面23の周方向の95%の領域にICタグ30が貼り付けられたことになる。つまり、ICタグ30は、配置領域という点において、フィルター20の周方向の1/2以上の領域に配置されている。その周方向の1/2以上の領域とは、図9(A)に示す縦軸線LL及び縦軸線LRと全周長さ寸法FLの半分(1/2)の長さ以上の長さとで囲まれる領域50を意味する。縦軸線LLと縦軸線LRは、外周面23の上にあって、軸AXに対し空間上に平行な線である。したがって、図9(B)に示すように、ICタグ30の長手方向の一端が、縦軸線LLの上にまたがるように配置され、ICタグ30の長手方向の他端が縦軸線LRの上にまたがるように配置されれば、リーダーライター15からの電波を受信可能であり、ICタグ30のタグ情報を良好かつ確実に読み取ることやICタグ30にタグ情報を良好かつ確実に書き込むことができる。つまり、上記に説明したICタグ30は、フィルター20の周方向の95%の領域に貼り付けられるものであったが、ICタグ30は、フィルター20の周方向の1/2以上(50%以上)の領域に配置されるようなサブアンテナ35の長さ寸法L2を有したものであればよい。
このようなICタグ30が装着されたICタグ付きフィルター20は、フィルターヘッド13A、13Bの図示しない雄ネジ部に、雌ネジ部25をねじ込むことで取り付けられる。図5は、本実施形態のICタグ付きフィルターの配置状態を示す平面図である。図5は、機械室5Aを上面から見た様子を示しており、リーダーライター15とフィルター20の位置関係を表している。フィルター20は上面からみると円形であるため、図5に示すように円形で示し、フィルター20の外周面23にICタグ30が貼り付けられており、図5(A)は、ICタグ30がリーダーライター15に正対して、フィルター20は、タグ情報が読み取りやすい位置に取り付けられている場合を示している。図5(B)は、フィルター20の取付位置が、図5(A)の場合に対し、180度回転した位置にある場合を示している。
このように、図5(A),(B)に示すように、フィルター20をねじ込む際のねじ込み量のバラツキで、フィルター20の取付位置がばらついて、リーダーライター15に対するICタグ30の相対位置が異なっていても、各アンテナ33,35がフィルター20の周方向のほぼ全周の領域をカバーしているので、ICタグ30は、リーダーライター15から送信される電波(直接波)を受信できる。すなわち、ICタグ30はフィルター20の全周囲(360度)からタグ情報を読み取りやすい位置に設けられているので、リーダーライター15に対して、フィルター20がどの向きに向いていても、リーダーライター15はICタグ30に記憶されているタグ情報を読み取ることができる。
さらに、各アンテナ33,35がフィルター20の周方向のほぼ全周の領域をカバーしているので、ICタグ30は、リーダーライター15から送信された電波が機械室5A内(エンジンルームやポンプルーム)の壁面等で反射した反射波をも受信できる。このため、ICタグ30とリーダーライター15との間に、金属製の部品や配管が配置されて直接波による送受信ができない場合でも、リーダーライター15は、反射波によってICタグ30のタグ情報を読み取ることができる。
従って、複数のフィルター20を配置する場合などに、詳細な電波伝搬状態のシミュレーションなどを行う必要が無く、リーダーライター15はICタグ30のタグ情報を容易に読み取ることができる。
また、フィルター20の外周面23には、フィルター20の取付指示図などの説明書きが記載されている場合が多いが、ICタグ30を外周面23の上端縁に沿って貼り付けているので、取付指示図が隠れることを防止できる。このため、作業者は、取付指示図を確認しながら取付作業を行うことができる。
作業者が新たなフィルター20を取付作業する時には、フィルター20を手で掴んでフィルターヘッド13A、13Bにねじ込むが、フィルター20はある程度の重量があるため、作業者は、フィルター20を手で持ち上げながらフィルターヘッド13A、13Bに押し付けつつ、ねじ込む必要がある。したがって、作業者は、フィルター20の外周面23の上端縁の近傍部ではなく中央部や下方部に触れながら取付作業を行う。ICタグ30は、フィルター20の外周面23の上端縁に沿って貼り付けられているので、作業者の手がICタグ30に触れることが殆どない。このため、作業者の手の力で過度なストレスをICタグ30に与えてICタグ30を損傷することがなく、油や泥などの汚れが作業者の手を介してICタグ30の表面に付着することも防止できる。
また、フィルター20を交換するためにフィルター20を取り外す場合には、フィルタレンチという工具を用いて取り外し作業が行われる。作業者は、フィルタレンチをフィルター20の外周面23に掛けて取り外すが、ICタグ30が外周面23の上端縁に沿って貼り付けられているので、作業者はフィルタレンチを掛ける場所として、フィルター20の外周面23の中央部や下方部を選ぶことができ、作業を妨げることがなく、フィルター20の取り外し作業を容易に行うことができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態のICタグ30では、インレイ31およびサブアンテナ35は、基台36上に貼り付けられて一体化されていたが、図10に示すように、インレイ31と、サブアンテナ35とを別体に構成したICタグ30Aを用いてもよい。この場合には、インレイ31が接着される基台36Aと、サブアンテナ35が接着される基台36Bとを設け、これらの基台36A、36Bをフィルター20の外周面23に貼り付ける際に、アンテナ33、35間のギャップ寸法Gを電磁結合が可能な寸法(例えば3mm以下)となるように近接して貼り付ければ良い。
また、前記実施形態のICタグ30は、インレイ31の長手方向における片側に1つのサブアンテナ35を配置していたが、インレイ31の長手方向の両側にサブアンテナ35をそれぞれ配置してもよい。このように2つのサブアンテナ35を設ければ、ICタグ30の配置領域を決める長さ寸法Lを、サブアンテナ35の長さ寸法L2分だけ長くできる。このため、直径がより大きなフィルター20においても、ICタグ30をフィルター20の外周面23の周方向の1/2以上の領域に配置できる。
さらに、サブアンテナ35としては、前記実施形態の帯状のものに限らない。インレイ31のメインアンテナ33と同様に、折り曲げて構成される短縮アンテナやモノポール型のアンテナを用いてもよい。この場合、ICタグ30の配置領域を決める長さ寸法Lが、前記実施形態よりも短くなるため、このようなICタグ30は、前記実施形態のフィルター20よりも直径の小さなフィルター(全周長さ寸法FLが短いフィルター)に用いることができる。
また、前記実施形態では、インレイ31とサブアンテナ35とでICタグ30を構成していたが、ICチップ32に直接接続されるメインアンテナを帯状に伸ばして、メインアンテナの長手方向の長さ寸法を含めたICタグの長手方向の長さ寸法Lが、フィルター20の外周面23の周方向の1/2以上の領域に配置できるような長さであるICタグを用いてもよい。
ICタグ30の貼付位置は、リーダーライター15によるタグ情報の読み取りや書き込みを良好かつ確実に行うことを優先するならば、上記に説明したような外周面23の上端縁に限定されない。例えば、フィルター20の外周面23の下端縁に貼り付けてもよい。要するに、フィルター20の装着や取り外しの妨げにならず、フィルター20に印刷された取付指示図などの印刷領域を隠すこともない位置であって、フィルター20の外周面23の周方向の1/2以上の領域に、ICタグ30を貼り付ければよい。
また、ICタグ30は、フィルター20の外周面23における周方向の1/2以上の領域に配置されていればよいため、前記実施形態(図4、図9(B))のように、外装ケース21の軸AX方向に垂直な方向に貼られるものに限らず、軸AX方向に対して斜めに傾斜した方向に貼り付けてもよい。図9(C)に示すように、フィルター20には、領域50において、周方向の1/2以上の領域に貼ることが可能な、所定の長さ寸法Lを備えたICタグ30が配置されてもよい。その所定の長さ寸法Lが特に長い場合、つまり、ICタグ30の全長がフィルター20の外周面23の1周以上の長さである場合には、軸AX方向に対して斜めに傾斜した方向に貼り付けて、螺旋状に配置することが好ましい。このようにすれば、ICタグ30の長手方向の両端が重なることも防止できる。
さらに、本発明のフィルターは、前記実施形態の円筒状の外装ケース21を有するフィルター20に限らず、平面四角形や六角形などの角筒状の外装ケースを有するものでもよい。
また、前記実施形態のフィルター20は、雌ネジ部25のねじ込み量によってフィルター20の回転方向の取付位置にバラツキが生じるものであったが、回転方向の取付位置が変動しない取付構造を有するフィルターであってもよい。この場合も、フィルターの取付位置によっては、ICタグ30がリーダーライター15と直接波で送受信できないことが考えられるが、ICタグがフィルターの周方向の1/2以上の領域をカバーしていれば、反射波によって交信でき、タグ情報を読み取ることができる。このため、複数のフィルターを配置する場合などに、詳細な電波伝搬状態のシミュレーションなどを行わずにICタグを配置できる。
ICタグ30は、誘電体からなる基台36を備えていたが、この誘電体からなるスペーサはフィルター20の外周面23に設けてもよい。例えば、外周面23に、誘電体となる樹脂製の塗料などを所定厚さ寸法で塗布し、この塗料の上にインレイ31やサブアンテナ35を貼り付けてもよい。
本発明は、油圧ショベルといった建設機械だけでなく、ホイールローダやブルドーザ、モータグレーダ、ダンプトラックといった他の建設機械に適用可能であるとともにフォークリフトといった産業車両などにも適用可能である。つまり、建設機械や産業車両といった作業車両におけるエンジンオイルフィルターや燃料フィルターに利用することができる。
1…油圧ショベル、15…リーダーライター、20…ICタグ付きフィルター、21…外装ケース、22…リテーナ、23…外周面、25…雌ネジ部、30、30A…ICタグ、31…インレイ、32…ICチップ、33…メインアンテナ、35…サブアンテナ、36、36A、36B…基台、37…カバーフィルム。

Claims (8)

  1. 金属製でかつ筒状に形成された外装ケースを有し、前記外装ケースの外周面にICタグが貼り付けられ、作業車両に搭載されたフィルター保持部品に装着されるICタグ付きフィルターであって、
    前記ICタグは、ICチップおよびアンテナを有し、
    前記ICタグは、前記外装ケースの外周面においてその周方向の1/2以上の領域に配置される
    ことを特徴とするICタグ付きフィルター。
  2. 請求項1に記載のICタグ付きフィルターにおいて、
    前記ICタグは、ICチップおよびメインアンテナを有するインレイと、前記メインアンテナに対して電磁結合可能な隙間を介して配置された少なくとも1つのサブアンテナとを備えて構成される
    ことを特徴とするICタグ付きフィルター。
  3. 請求項2に記載のICタグ付きフィルターにおいて、
    前記サブアンテナと外装ケースの外周面との間には、誘電体からなるスペーサが配置され、
    前記サブアンテナのアンテナ長は、読み取り装置あるいは書き込み装置から送信される電波の波長と、前記誘電体の誘電率とで求められる波長の1/2の長さである
    ことを特徴とするICタグ付きフィルター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のICタグ付きフィルターにおいて、
    前記外装ケースの端面には、前記ICタグ付きフィルターをフィルター保持部品に装着するためのネジ部が形成され、
    前記ICタグは、前記ICタグの長手方向が前記ネジ部の軸方向と異なる方向に沿って前記外周面に貼り付けられる
    ことを特徴とするICタグ付きフィルター。
  5. 請求項4に記載のICタグ付きフィルターにおいて、
    前記方向とは、前記ICタグの長手方向が前記ネジ部の軸方向と垂直な方向であることを特徴とするICタグ付きフィルター。
  6. 請求項5に記載のICタグ付きフィルターにおいて、
    前記ICタグは、前記外装ケースの外周面において、前記フィルター保持部品に装着される側の端縁に沿って貼り付けられる
    ことを特徴とするICタグ付きフィルター。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のICタグ付きフィルターにおいて、
    作業車両に搭載されたフィルター保持部品に装着され、
    前記作業車両に少なくとも一つ搭載された読み取り装置が前記ICタグのタグ情報を読み取る
    ことを特徴とするICタグ付きフィルター。
  8. 金属製でかつ筒状に形成された外装ケースを有し、作業車両に搭載されたフィルター保持部品に装着されるフィルターの外周面に貼り付けられるフィルター用のICタグであって、
    ICチップおよびアンテナを有し、
    前記ICタグは、前記外装ケースの外周面においてその周方向の1/2以上の領域に配置される長さを有する
    ことを特徴とするフィルター用のICタグ。
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