JP5606683B2 - ケトロラックの経皮吸収用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ケトロラックを効率的かつ安全に生体へ投与しうる、新規経皮吸収用組成物に関する。
従来、整形外科領域において、インドメタシン、ケトプロフェンおよびフルルビプロフェン等の非ステロイド系消炎鎮痛剤は、変形性関節症、肩関節周囲炎、筋肉痛などの治療に経皮吸収製剤の形態で広く用いられている。これら非ステロイド系消炎鎮痛剤の経皮吸収製剤は、優れた治療効果を示すものの、同時に副作用として胃腸障害を生じることが問題となっている。
一方、ケトロラック(化学名:(±)−5−ベンゾイル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−カルボン酸、別名:5−ベンゾイル−1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−a〕ピロール−1−カルボン酸)は、消炎鎮痛作用に優れた非ステロイド系薬剤であり、術後疼痛や季節性アレルギー性結膜炎の痒みに対して使用されている。さらに、ケトロラックは、その優れた消炎鎮痛作用から、腰痛症、慢性関節リウマチ、変形性関節症、腱鞘炎、テニス肘、帯状疱疹後疼痛(PHN)等の治療への利用が期待されている。
ケトロラックを含有する製剤としては、経口剤、注射剤(静注、筋注)、点眼剤等が従前知られている。しかしながら、まず、経口剤および注射剤の場合には、これら製剤は優れた抗炎症・鎮痛効果を有しているものの、連用による胃腸、肝臓、腎臓障害等の副作用をまねくおそれがあり、連続使用が5日間に限定されている。さらに、注射剤においては、患者は注射針による新たな苦痛を受けなければならない。また、点眼剤の場合には、所定の治療効果を得るための薬剤投与量を厳密に設定することが困難であるという製剤として基本的な問題がある。
近年、上記ケトロラック製剤の有する問題を克服する手段として、ケトロラックの経皮吸収製剤が検討されている。
例えば、US5,589,498号公報(特許文献1)には、(−)−ケトロラックの長期投与用経皮パッチが開示されており、該パッチ中の溶剤タイプ吸収促進剤としてプロピレングリコール、可塑剤タイプ吸収促進剤としてミリスチン酸イソプロピル(IPM)が記載されている。
また、US5,804,214号公報(特許文献2)には、ケトロラックトロメタミンと、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよびメタクリル酸を含む接着性コポリマーとを含有するマトリックス層を備えた経皮吸収用デバイスが開示されている。さらに、この文献には、処方中に、プロピレングリコールモノラウレート(PGML)およびプロピレングリコールを加える場合、ケトロラックの皮膚透過性が向上することが記載されている。
また、Drug Delivery, 14: 69-74, 2007(非特許文献1)には、ケトロラックの経皮吸収システムの処方検討において、プロピレングリコールモノラウレート(PGML)と、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)との組み合わせを用いた旨記載されている。
また、種々のケトロラックの経皮吸収製剤のヒトへの応用が報告されている。
Journal of Pharmaceutical Science, Vol.84, No.1, January 1995(非特許文献2)には、ケトロラック、エタノール、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)およびプロピレングリコールを含有する製剤をインビトロでヒト皮膚に適用した旨記載されている。
また、Journal of Pharmaceutical Science, Vol.84, No.10, October 1995(非特許文献3)には、ケトロラックのヒト皮膚透過性の向上を勘案して、イソプロピルアルコール、水およびプロピレングリコールを含有する組成物を製造した旨記載されている。
しかしながら、ケトロラックによる有効な経皮治療を達成するためには、その連用による胃腸障害等を抑制して生体に対する安全性を確保しつつ、かつ高用量のケトロラックを皮内に送達することが求められる。したがって、ケトロラックを効率的かつ安全に投与しうる、新規な経皮吸収剤が依然として望まれているといえる。
本発明者らは、今般、ケトロラックをはじめとする特定成分から構成される組成物を経皮的に生体に投与する場合、胃腸障害等を低レベルに抑制しつつ、顕著に高容量のケトロラックを皮内に送達しうるとの知見を得た。本発明はこれら知見に基づくものである。
したがって、本発明は、ケトロラックを効率的かつ安全に投与しうる、新規な経皮吸収用組成物の提供をその目的としている。
そして、本発明による経皮吸収用組成物は、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステルおよび脂肪酸アルキルエステルを含んでなる。
本発明による経皮吸収用組成物によれば、効率的かつ安全にケトラックを生体に投与することが可能となる。
本発明による経皮吸収用組成物を用いたin vitro ヘアレスマウス皮膚透過試験の結果を示すグラフである。 本発明による経皮吸収用組成物を適用したアジュバント関節炎モデルラットの足容積の変化を示すグラフである。 本発明による経皮吸収用組成物を適用したアジュバント関節炎モデルラットにおける屈曲・伸展刺激後の啼鳴反応(回数)の変化を示すグラフである。
定義
本明細書において、「アルキル」とは、直鎖状、分岐状または環状のアルキルを意味する。
また、本明細書において、「高級脂肪酸」とは、C10以上の飽和または不飽和脂肪酸を意味する。
また、本明細書において、「多価アルコール」とは、2〜6価のC2〜6アルコールを意味する。
経皮吸収用組成物
本発明による経皮吸収用組成物は、上述の通り、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステルおよび脂肪酸アルキルエステルを含んでなることを一つの特徴とする。これら成分を含む上記組成物を皮膚に適用した場合、胃腸障害を低レベルに抑制しつつ、高用量のケトロラックを投与しうることは意外な事実である。
本発明におけるケトロラックの薬学上許容可能な塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム等の無機塩基、あるいは、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、ピペリジン、ピペラジン、コリンおよびカフェイン等の有機塩基の1種あるいは2種以上とから生成される塩が挙げられるが、好ましくはナトリウム、カリウム、トロメタミンから生成される塩であり、より好ましくはトロメタミンから生成される塩である。
本発明による組成物におけるケトロラックの量は、対象となる患者の種類、性質、年齢、性別や、組成物の剤形等によって適宜当業者によって決定されるが、通常、組成物中1〜20質量%であり、好ましくは1〜15質量%であり、より好ましくは2〜8質量%であり、さらに好ましくは3〜6質量%である。
また、本発明における脂肪酸は、好ましくは高級脂肪酸であり、より好ましくはC10〜18脂肪酸であり、さらに好ましくはC12〜18脂肪酸である。具体的には、上記脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられるが、好ましくはオレイン酸および/またはイソステアリン酸である。
また、上記脂肪酸の配合量としては、特に限定されないが、通常、組成物中に1〜20質量%であり、好ましくは1〜15質量%であり、より好ましくは3〜12質量%であり、さらに好ましくは5〜10質量%である。
また、本発明における多価アルコール脂肪酸エステルは、好ましくは多価アルコール高級脂肪酸エステルであり、より好ましくはグリコール高級脂肪酸エステル、ソルビトール高級脂肪酸エステルまたはグリセリン高級脂肪酸エステルであり、さらに好ましくはプロピレングリコール高級脂肪酸エステルである。より具体的には、多価アルコール脂肪酸エステルとしては、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノオレエート、プロピレングリコールモノステアレート、エチレングリコールモノステアレート、グリセリルモノミリステート、グリセリルモノラウレート、グリセリルモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート等が挙げられるが、好ましくはプロピレングリコールモノラウレートである。
また、上記多価アルコール脂肪酸エステルの量としては、通常、組成物中に1〜15質量%であり、好ましくは3〜12質量%であり、より好ましくは5〜10質量%である。
また、本発明における脂肪酸アルキルエステルは、好ましくは高級脂肪酸アルキルエステルであり、より好ましくは高級脂肪酸C1〜18アルキルエステルであり、さらに好ましくは高級脂肪酸C4〜10アルキルエステルである。より具体的には、脂肪酸アルキルエステルは、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル等が挙げられるが、好ましくはミリスチン酸イソプロピルである。
また、上記脂肪酸アルキルエステルの量としては、通常、組成物中に1〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%であり、より好ましくは5〜10質量%である。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記組成物における成分の組み合わせは、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、高級脂肪酸、多価アルコール高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アルキルエステルである。
また、別の好ましい態様によれば、上記組み合わせは、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、高級脂肪酸、プロピレングリコール高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸アルキルエステルである。
また、さらに別の好ましい態様によれば、上記組み合わせは、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、高級脂肪酸、プロピレングリコール高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸C1〜18アルキルエステルである。
また、さらに別の好ましい態様によれば、上記組み合わせは、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、高級脂肪酸、多価アルコール高級脂肪酸エステルおよび高級脂肪酸C4〜10アルキルエステルを含んでなる。
また、上記組み合わせにおける高級脂肪酸はいずれも、好ましくはC10〜18脂肪酸であり、より好ましくはC12〜18脂肪酸である。
また、さらに好ましい態様によれば、上記組み合わせは、ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、オレイン酸および/またはイソステアリン酸、プロピレングリコールモノラウレートおよびミリスチン酸イソプロピルである。
また、本発明による組成物は、ケトロラックの効率的かつ安全な投与を妨げない限り、上記成分の他、最終剤形や所望のケトロラック皮膚透過量等を勘案して、経皮吸収促進剤、ゲル化剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、増粘剤、乳化剤、pH調整剤、皮膚刺激低減剤、防腐剤、保湿剤、水、溶解剤等の外用剤として周知の添加剤や、ポリアクリレート、ポリジメチルシロキサン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、イソプレンゴム、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエンゴム等の高分子や、ロジン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂、テルペン樹脂等の粘着付与樹脂を適宜配合することができる。
製造方法
本発明による組成物は、例えば、上記各成分を同時にまたは逐次に60〜 70℃程度の溶媒中に添加、混合し、得られた混合液を適宜冷却することにより簡易に製造することができる。また、後述するように、本発明による組成物を貼付剤の薬物層に適用する場合、上記組成物をライナー上に塗工し、乾燥させて薬物層を得、必要に応じてこの薬物層に対し、支持体、薬物放出制御膜、接着層やカバー等をラミネートすることにより、貼付剤を得ることができる。
上記製造方法において、混合液を調製する際に用いられる溶媒としては、例えば、水、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、メタノールまたはエタノール等が挙げられる。
用途/適用
本発明による組成物の剤形は、皮膚に適用できる剤形であれば特に限定されず、例えば、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、貼付剤(テープ剤、パップ剤等)等の医薬製剤として用いることができるが、好適な剤形としては、クリーム剤または貼付剤である。
本発明による組成物をクリーム剤として用いる場合には、クリームに通常使用される基剤原料等を含む本発明による組成物を、そのまま皮膚に適用することができる。
また、貼付剤の場合には、本発明による組成物は、貼付剤中の薬物層に適用することが好ましい。したがって、本発明の好ましい態様によれば、上記組成物を含有する薬物層を少なくとも含んでなる貼付剤が提供される。本発明による貼付剤は、マトリックス型であってもよく、リザーバー型であってよく、剤形に応じて、薬物層の他、支持体、薬物放出制御膜、接着層やカバー等を配置してよい。
支持体は、伸縮性であっても非伸縮性であってもよい。支持体を構成する具体的な材料としては、特に限定されず、例えば、織布、不織布、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレンまたはそれらの複合素材等が挙げられる。
また、カバーは、例えば、支持体と同様の材料を用いることができる。
また、薬物放出制御膜の材料としては、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、およびそれらの組み合わせ等が挙げられる。
粘着層の材料は、皮膚と貼付剤を接着しうる生体適合性材料であれば特に限定されないが、好ましくはポリアクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン、SISまたはそれらの組み合わせ等である。さらに、粘着層には、例えば、公知のタッキファイヤー等を適宜加えてもよい。
また、本発明による貼付剤のサイズおよび皮膚への接触面積は、投与期間等および貼付部位等を勘案して適宜決定することができる。貼付剤の形状は使用に支障がなければ特に限定されない。
また、本発明による製剤によるケトラックの投与計画は、患者の症状、性質、性別等に応じ、当業者によって適宜決定される。
また、本発明の対象となる生体としては、例えば、ウサギ、イヌまたはヒト等が挙げられるが、好ましくはヒトである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1:クリーム剤
Figure 0005606683
ケトロラックトロメタミン塩(Dr.Reddy‘s Laboratories社製)、ミリスチン酸イソプロピル、プロピレングリコールモノラウレート、オレイン酸、セタノール、ポリソルベート80を上記処方の割合で用意し、これらを70℃の水中にて混合、撹拌し、冷却してクリーム剤を得た。
実施例2:テープ剤(ケトロラック3質量%)
Figure 0005606683
上記配合量となるようにケトロラックトロメタミン塩、IPM、オレイン酸、PGML、イソステアリン酸、流動パラフィンを混合攪拌後、得られた混合液に、予め用意したSISとアルコンP-100のトルエン溶液を加えて攪拌し、膏体溶液を得た。
この膏体溶液をポリエチレンテレフタレート製ライナー上で乾燥後の膏体重量が100g/m2となるように塗工し、80℃15分間乾燥させた後、支持体(Scotchpak(登録商標) 9732, 3M製)をラミネートし、テープ剤を得た。
実施例3:テープ剤(ケトロラック6質量%)
Figure 0005606683
上記処方の貼付剤を、実施例2と同様の手法により製造した。
また、以下に示される参考例1〜4のクリーム製剤は、実施例1と同様の手法により製造した。
参考例1:クリーム製剤
Figure 0005606683
参考例2:クリーム製剤
Figure 0005606683
参考例3:クリーム製剤
Figure 0005606683
参考例4:クリーム製剤
Figure 0005606683
試験例1
in vitro ヘアレスマウス皮膚透過試験
皮膚表面が約32℃となるように温水を循環させたフロースルーセルに角質層が上になるようにセットしたヘアレスマウス皮膚(適用面積5cm2)上に、実施例1または参考例1〜4のクリーム製剤(1g)を塗布した。レシーバー液としてりん酸緩衝生理食塩液(pH7.4)を使用し、5mL/hrで2時間毎に12時間までレシーバー液を回収した。回収した溶液について流量を測定し、HPLCによりケトロラックの累積薬物透過量を測定した。
結果は図1に示される通りであった。実施例1では、試験開始後12時間の時点での累積薬物透過量の平均値は3435μg/cmであった。一方、参考例1〜4では、1168〜2033μg/cmであった。
試験例2
アジュバント関節炎ラット(n=10、オス、6週齢、日本チャールス・リバー社製)左右後肢足蹠に対し、起炎後14日目から起炎後21日目まで、2.5 cm×3 cmに切断した実施例2または3のテープ剤を一日9時間貼付した。
起炎前、ならびに14日目および21日目の貼付前後において、マウス・ラット後肢浮腫容積測定装置(ユニコム社製)により後肢足容積を測定した。
また、同時点において、後肢膝関節を4〜5秒間隔で10回屈曲・伸展刺激し、各刺激における啼鳴反応の回数を記録した。
測定終了後の動物は剖検し、胃粘膜及び小腸粘膜潰瘍の有無を観察した。
また、参考例として、ケトプロフェンを有効成分とする医療用外用消炎鎮痛剤として知られるモーラステープ(登録商標)(久光製薬社製)を選択し、実施例2および3と同様の実験を行った。
なお、コントロールは「投与なし」とした。
後肢足容積(左後肢足)の測定結果は、図2に示される通りであった。起炎後21日目の貼付後9時間において、実施例2および3における足容積の平均値は、モーラステープよりも低かった。この結果から、実施例2および3はモーラステープと同等以上の足容積増加抑制作用を示すことが確認された。
屈曲・伸展刺激後の啼鳴反応(左後肢膝関節)の測定結果は、図3に示される通りであった。起炎後21日目の貼付後9時間において、実施例2および3の屈曲・伸展刺激後の啼鳴反応(回数)の平均値はモーラステープより低かった。この結果から、実施例2および3はモーラステープと同等以上の鎮痛作用を示すことが確認された。
また、剖検したラットにおける胃粘膜および小腸粘膜潰瘍の測定結果は、以下の表1に示される通りであった。
実施例2または3はモーラステープよりも潰瘍発現が少なかった。
Figure 0005606683

Claims (5)

  1. ケトロラックまたはその薬学的に許容可能な塩、脂肪酸、多価アルコール脂肪酸エステル、および脂肪酸アルキルエステルを含んでなる、ケトロラックの経皮吸収用組成物であって、
    前記脂肪酸が、C12〜18脂肪酸であり、
    前記多価アルコール脂肪酸エステルが、プロピレングリコールC12〜18脂肪酸エステルであり、
    前記脂肪酸アルキルエステルが、C12〜18脂肪酸C4〜10アルキルエステルである、経皮吸収用組成物
  2. 前記脂肪酸が、オレイン酸および/またはイソステアリン酸であり、
    前記多価アルコール脂肪酸エステルが、プロピレングリコールモノラウレートであり、
    前記脂肪酸アルキルエステルが、ミリスチン酸イソプロピルである、
    請求項1に記載の組成物。
  3. 医薬製剤である、請求項1に記載の組成物。
  4. 請求項1に記載の組成物を含有する薬物層を少なくとも含んでなる、貼付剤。
  5. 請求項1に記載の組成物を含んでなる、クリーム剤。
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