JP5605691B2 - マグネシウム合金板材およびその製造方法、並びに金型 - Google Patents

マグネシウム合金板材およびその製造方法、並びに金型 Download PDF

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Description

本発明は、切断加工されたマグネシウム合金の板材およびマグネシウム合金のコイル材を切断して板材を製造するマグネシウム合金板材の製造方法、並びにマグネシウム合金の板材を打ち抜く金型に関する。
携帯電話やノート型パーソナルコンピュータといった携帯用電気・電子機器類の筐体などの各種部材に、軽量で、比強度、比剛性に優れるマグネシウム合金を使用することが検討されている。マグネシウム合金の部材は、ダイカスト法やチクソモールド法による鋳造材(例えば、ASTM規格におけるAZ91)が主流であり、近年、ASTM規格のAZ31合金に代表される展伸用マグネシウム合金の板材にプレス加工を施した部材が使用されつつある。一方、特許文献1には、ASTM規格のAZ91合金やAZ91合金と同程度のAlを含有するマグネシウム合金の圧延板を特定の条件で作製し、この板材にプレス加工を施すことが開示されている。
また一般に、アルミニウム合金や鋼を含めて金属部材の場合、工程数の削減による生産性の向上といった観点から、例えば、シート状の素材を機械的切断により所定形状の板材に切断加工し、その板材に必要に応じてプレス加工などを施してほぼ最終形状に近い形状に成形することが行われている。この板材は、例えば、金型のパンチとダイによって、シート状の素材から所定形状に打ち抜く(せん断する)ことで製造される。
特開2007‐98470号公報
マグネシウム合金は、粉末状態では発火・燃焼し易く、危険であるため、取り扱いに注意が必要である。しかし、金属材料をせん断した場合、切断過程において切断作用がせん断から破断に移行することがあり、切断面には、せん断面の他、材料がむしり取られた破断面が生じることから、切り屑が発生する。
したがって、マグネシウム合金のシート材をせん断し、所定形状の板材を作製するときは、破断面の形成を抑制し、切り屑の発生を低減することが望まれる。特に、長尺のマグネシウム合金のシート材を巻き取ったコイル材を巻き戻して、マグネシウム合金のコイル材から板材を連続してせん断する場合は、発生した切り屑を作業の途中で回収することが難しく、切り屑が溜まるので、改善が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、切断面におけるせん断面が大きく、かつ、むしれ量が少ないマグネシウム合金板材を提供することにある。また、別の目的は、切断面における破断面の形成を抑制し、切り屑の発生を低減することができるマグネシウム合金板材の製造方法、並びに金型を提供することにある。
まず、本発明者らは、パンチとダイとを有する金型を用いて各種金属からなるシート材から所定形状の板材を打ち抜き、その板材の切断面を観察することを行った。具体的には、プレス機械に金型を取り付け、シート材の下面(裏面)がダイに接するようにシート材をダイ上に固定した。次に、シート材の上方からパンチを下降させ、シート材の上面(表面)をパンチで押圧して板材を打ち抜いた。このときのパンチとダイとのクリアランスは0.5mmにした。
その結果、アルミニウム合金や鋼の板材では、切断面において、光沢を有するきれいなせん断面の割合が多く、梨地を有するくすんだ破断面が小さいため、問題となる程度ではなかった。これに対し、マグネシウム合金の板材では、切断面において、表面側から厚さ方向の途中までせん断面が形成され、それに続いて裏面側に向かって傾斜する破断面が形成されており、同じ板厚であってもアルミニウム合金や鋼に比べて、破断面の割合が多く、せん断面が小さかった。これは、アルミニウム合金や鋼の場合は、シート材の奥深くまでパンチが侵入し、表面側から裏面側に亘って大部分がせん断されたものと考えられる。一方、マグネシウム合金の場合は、アルミニウム合金や鋼に比べて靭性が低いため、早い段階でせん断から破断に移行することから、せん断面が小さく(表面側から厚さ方向に0.3mm未満)、残る部分で破断面が生じたものと考えられる。
そして、本発明者らは、マグネシウム合金の板材を切断加工するのに適したパンチとダイとのクリアランスを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のマグネシウム合金板材は、切断加工されたマグネシウム合金の板材であり、切断面において、表面側から厚さ方向の途中まで形成されたせん断面と、板材がむしり取られ、厚さ方向の途中から裏面側に向かって傾斜するように形成された破断面とを有する。そして、板材の厚さ方向におけるせん断面の長さが0.3mm以上であり、かつ、せん断面を板材の裏面側に延長した仮想面から、破断面と板材の裏面とがなす境界までの距離が0.1mm以下であることを特徴とする。
このマグネシウム合金板材によれば、切断面において、せん断面の長さが0.3mm以上と大きい。また、せん断面を板材の裏面側に延長した仮想面から、破断面と板材の裏面とがなす境界までの距離(以下、破断面距離と呼ぶ)が0.1mm以下であることから、むしれ量が少なく、寸法精度が均一で良好である。
マグネシウム合金板材の厚さとしては、例えば0.6mm以上3.0mm以下が挙げられる。
マグネシウム合金としては、例えばAlを含有するMg‐Al系合金が挙げられる。Alの含有量が多いほど、耐食性と共に強度が向上する傾向にある。但し、Alの含有量が12質量%を超えると塑性加工(プレス加工)性の低下を招くことから、Alの含有量の上限は12質量%、好ましくは11質量%である。
Al以外の添加元素としては、Zn,Mn,Si,Ca,Sr,Y,Cu,Ag,Zr,Ce,Be及び希土類元素(Y,Ceを除く)から選択された1種以上の元素が挙げられる。これらの元素を含有する場合、その含有量は、合計で0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。また、希土類元素は0.1質量%以上含有することが好ましく、その中でも、Yは0.5質量%以上含有することが好ましい。具体的なMg‐Al系合金としては、例えば、ASTM規格におけるAZ系合金(Mg‐Al‐Zn系合金、Zn:0.2質量%〜1.5質量%)、AM系合金(Mg‐Al‐Mn系合金、Mn:0.15質量%〜0.5質量%)、Mg‐Al‐RE(希土類元素)系合金、AX系合金(Mg‐Al‐Ca系合金、Ca:0.2質量%〜6.0質量%)、AJ系合金(Mg‐Al‐Sr系合金、Sr:0.2質量%〜7.0質量%)などが挙げられる。不純物には、例えばFe,Ni,Cuなどが挙げられる。
本発明のマグネシウム合金板材の一形態として、上記マグネシウム合金は、Alを8.3質量%以上9.5質量%以下含有する形態が挙げられる。
Alを8.3質量%〜9.5質量%含有するMg‐Al系合金(代表例AZ91合金)は、この範囲よりもAlの含有量が少ないMg‐Al系合金(代表例AZ31合金)に比較して、高強度ではあるものの靭性が低いため、せん断面が小さくなって、破断面が生じ易い傾向がある。本発明のマグネシウム合金板材によれば、上記範囲のAlを含有する組成であっても、切断面におけるせん断面の長さが0.3mm以上と大きく、破断面距離も0.1mm以下であることから、むしれ量が少ない。
本発明のマグネシウム合金板材の一形態として、この板材は、金型のパンチとダイによって、マグネシウム合金のコイル材から打ち抜かれたものであり、パンチとダイとのクリアランスが0.3mm以下である形態が挙げられる。
この構成によれば、マグネシウム合金板材の切断面におけるせん断面の長さが0.3mm以上、かつ、破断面距離が0.1mm以下を確保することができる。
また、本発明のマグネシウム合金板材の製造方法は、マグネシウム合金のコイル材を切断し、マグネシウム合金の板材を製造する方法であり、次の工程を備えることを特徴とする。コイル材を巻き戻し、所定長さのコイル材をパンチとダイとを有する金型に供給する工程。供給されたコイル材をダイ上に載置した後、パンチによってコイル材から板材を打ち抜く工程。ただし、パンチとダイとのクリアランスを0.3mm以下にする。
このマグネシウム合金板材の製造方法によれば、板材を打ち抜いた際に、切断面における破断面の形成を抑制し、また、切り屑の発生を低減することができる。そして、コイル材から板材を連続して打ち抜いたとしても、打ち抜き1回あたりの切り屑の発生量が少ないため、生産性と安全性の両立を図ることができる。なお、クリアランスの下限は0超、好ましくは0.1mmである。クリアランスは、0.2mm以下にすることが好ましく、打ち抜く板材の厚さが薄いほど小さくする方が、良好なせん断面が得られる傾向にある。
本発明のマグネシウム合金板材の製造方法の一形態として、パンチによって打ち抜く際、ダイ上に載置したコイル材を押さえ具で押圧して固定する工程を備え、コイル材と接触する押さえ具の押さえ代を、コイル材の幅の1/30以上にする形態が挙げられる。
この構成によれば、コイル材を押さえ具の押圧力によってダイ上に固定することができ、パンチによって打ち抜く際、切断方向にコイル材が巻き込まれることを防止することができ、破断面の形成をより抑制することができる。また、押さえ具の押さえ代をコイル材の幅の1/30以上とすることで、押圧力の集中を防ぎながら十分な押圧力を付与することができ、コイル材を確実に固定し易い。
さらに、本発明の金型は、マグネシウム合金の板材を打ち抜く金型であり、パンチとダイとを有する。そして、パンチとダイとのクリアランスが0.3mm以下であることを特徴とする。
この金型によれば、マグネシウム合金の板材を打ち抜いた際に、切断面における破断面の形成を抑制し、また、切り屑の発生を低減することができる。
本発明のマグネシウム合金板材は、切断面において、せん断面の長さが0.3mm以上、破断面距離が0.1mm以下であるため、切断面におけるせん断面が大きく、かつ、むしれ量が少ない。また、本発明のマグネシウム合金板材の製造方法、並びに金型は、パンチとダイとのクリアランスが0.3mm以下であるため、切断面における破断面の形成を抑制し、切り屑の発生を低減することができる。
試験例1で用いた打ち抜き装置の概略図である。 金型による打ち抜き動作を説明するための図1に示す打ち抜き装置の要部拡大模式図であり、(A)は、コイル材を押さえ具によってダイ上に固定した状態を示し、(B)は、パンチによってコイル材から板材を打ち抜いた状態を示す。 金属素材から打ち抜いた板材の切断面におけるせん断面と破断面とを説明するための模式図である。 金属素材から打ち抜いた板材の切断面と板材が打ち抜かれた金属素材の残余部の切断面を説明するための模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のマグネシウム合金板材は、例えば、金型のパンチとダイによって、マグネシウム合金のコイル材から所定形状に打ち抜くことで製造することができる。
ここで、素材となるマグネシウム合金のコイル材は、例えば、以下の鋳造工程、溶体化工程および圧延工程を備える製造方法により、製造することができる。
鋳造工程:マグネシウム合金の溶湯から連続鋳造により鋳造板を作製する工程。
溶体化工程:上記鋳造板に350℃以上の温度で溶体化処理を施し、固溶板を作製する工程。
圧延工程:上記固溶板に温間圧延を施し、圧延板を作製する工程。
特に、溶体化工程より後の工程では、製造途中のマグネシウム合金の中間作製物(代表的には圧延板)を150℃以上300℃以下の温度域に保持する総合計時間を1時間以上12時間以内とすると共に、300℃超に加熱しないように、上記中間部材の熱履歴を制御する。
上記製造方法は、更に、上記圧延板に温間矯正を施す矯正工程を備えることができる。この矯正工程では、圧延板を100℃以上300℃以下に加熱した状態で矯正を行う。特に、この矯正工程において、圧延板を150℃以上300℃以下の温度域に保持する時間が上記総合計時間に含まれるようにする。
上述のように、鋳造工程以降、特に溶体化工程より後の工程において、マグネシウム合金の中間作製物を金属間化合物(例えば、Mg17Al12やAl(MnFe)など)が析出し易い温度域(150℃〜300℃)に保持し、その温度域に保持する時間を特定の範囲内に制御すると共に、当該中間作製物を溶体化工程より後に300℃超の温度に加熱しないことで、金属間化合物を析出させつつ、その量(面積割合)を特定の範囲内とすることができる。また、上記特定の温度域に保持する時間を制御することで、金属間化合物の過度な成長を抑制して、微細な析出物(金属間化合物)が分散した組織とすることができる。
なお、ここでいう「微細」とは、平均粒径が0.5μm以下のことをいい、また、「分散した組織」とは、板材の断面に占める上記金属間化合物の粒子の合計面積の割合が0%超11%以下のことをいう。金属間化合物の面積割合が0%超であることで、マグネシウム合金中に金属間化合物が十分に存在し、かつ、金属間化合物の平均粒径が0.5μm以下であることで、微細な金属間化合物が分散することによる分散強化の効果が期待できる。上記平均粒径より大きく、マグネシウム母相(マトリクス)中に例えば5μm以上の粗大な金属間化合物の粒子が存在すると、それが割れなどの起点になり易く、耐衝撃性の低下を招く虞がある。また、上記面積割合より大きく、マグネシウム合金中に金属間化合物が過剰に存在すると、マトリクス中のAlの固溶量(Al濃度)が減少するため、耐食性や強度の低下を招く虞がある。加えて、金属間化合物の粒子が粗大で、かつ、マトリクス中にまばらに存在すると、マトリクスと金属間化合物の粒子との間で局部電池が形成され、孔食などの腐食が生じ易くなる。したがって、微細な金属間化合物の粒子が均一に分散していることが好ましい。上記平均粒径は0.3μm以下がより好ましく、上記面積割合は8%以下がより好ましいと考えられる。
以下、上記製造方法の各工程を詳細に説明する。
(鋳造工程)
上記鋳造板は、双ロール法といった連続鋳造法、特に、WO2006/003899に記載の連続鋳造により作製された鋳造板を利用することが好ましい。連続鋳造法は、急冷凝固が可能であるため、酸化物や偏析などを低減できる上に、10μm超といった粗大な晶析出物が生成されることを抑制できる。したがって、塑性加工(圧延加工)性に優れる鋳造板が得られる。鋳造板の厚さは特に問わないが、厚過ぎると偏析が生じ易く、この偏析が圧延時などで割れの原因となるため、10mm以下、特に5mm以下が好ましい。鋳造板の幅は、適宜選択することができる。
(溶体化工程)
上記鋳造板に溶体化処理を施し、組成を均質化すると共に、Alといった添加元素を固溶させた固溶板を製造する。溶体化処理は、鋳造板の保持温度を350℃以上、特に、保持温度:380℃〜420℃、保持時間:60分〜2400分(1時間〜40時間)とすることが好ましい。保持時間は、Alの含有量が多いほど長くすることが好ましい。また、上記保持時間からの冷却工程において、水冷や衝風といった強制冷却などを利用して冷却速度を速めると、粗大な金属間化合物の析出を抑制し易い。このような溶体化処理を施すことで、マグネシウム合金中にAlなどの添加元素を十分に固溶させることができる。
(圧延工程)
上記固溶板に圧延を施すにあたり、中間作製物(固溶板や最終圧延が実施されるまでの圧延途中の板)を加熱することで圧延加工性を高めることができる。特に、中間作製物を300℃超に加熱すると、圧延加工性を十分に高めることができ、圧延を行い易い。しかし、上述のように金属間化合物の過剰な生成や粗大化に伴う耐衝撃性の低下や耐食性の低下を招いたり、中間作製物の焼き付きが発生したり、中間作製物の結晶粒が粗大化して最終的な圧延板の機械的特性が低下したりすることが起こり得る。そのため、圧延工程における中間作製物の加熱温度を300℃以下とする。特に、中間作製物の加熱温度は150℃以上280℃以下が好ましい。また、複数回(多パス)の圧延を施すことで、所望の板厚(例えば、0.6mm〜3.0mm)に圧延することができると共に、圧延板の平均結晶粒径を小さく(例えば、10μm以下、好ましくは5μm以下)して、圧延加工やプレス加工といった塑性加工性を高めることができる。圧延は、公知の条件を利用することができ、例えば、中間作製物だけでなく圧延ロールも加熱する他、特許文献1に記載の制御圧延などを組み合わせて利用してもよい。
多パスの圧延を施す場合、150℃〜300℃の温度域に保持する時間が上記総合計時間に含まれる範囲で、パス間に中間熱処理を施してもよい。この中間熱処理により、当該中間熱処理までの塑性加工(主として圧延)によって中間作製物に導入された歪みや残留応力、集合組織などを除去、軽減することができ、当該中間熱処理後の圧延において、不用意な割れや歪み、変形を防止して、より円滑な圧延を行うことができる。中間熱処理を施す場合も、中間作製物の加熱温度を300℃以下とし、好ましい加熱温度は250℃以上280℃以下である。
(矯正工程)
上記圧延工程により作製された圧延板に、特許文献1に記載の最終熱処理(最終焼鈍)を施してもよいが、この最終熱処理を施さずに、或いは最終熱処理後に上述のように温間矯正を施すと、プレス加工といった塑性加工性を高めることができる。矯正は、WO2009/001516に記載のロールレベラなどを用いて、圧延板を100℃以上300℃以下、好ましくは150℃以上280℃以下に加熱して行うとよい。このような温間矯正が施された圧延板にプレス加工といった塑性加工を施すと、塑性加工時に動的再結晶化が生じることから、塑性加工を行い易い。
上記最終熱処理を施す場合、圧延によって圧延板に導入された歪みを除去することができる。最終熱処理の条件は、例えば、圧延板の加熱温度:100℃〜300℃、加熱時間:5分〜60分とすることが挙げられる。特許文献1では加熱温度を300℃〜340℃とすることが記載されているが、上述のように金属間化合物の成長をできるだけ抑制するため、加熱温度を高める場合は加熱時間を短く(例えば30分未満)することが望ましい。
(特定の温度域に保持する総合計時間)
上述のように金属間化合物が析出し易い上記特定の温度域(150℃〜300℃)に保持する時間を特定の範囲内に制御することで、微細な金属間化合物が分散した組織とすることができる。
特定の温度域に保持する総合計時間が1時間未満では、金属間化合物が十分に析出せず、12時間を超えたり、中間作製物を300℃超に加熱して圧延などすると、平均粒径が1μm以上の粗大な金属間化合物の粒子が存在する組織や、金属間化合物が面積割合で11%超存在する組織が得られる。好ましくは、温度域を150℃以上280℃以下とし、総合計時間が6時間以下となるように、圧延工程における各パスの加工度および総加工度、中間・最終熱処理の条件、温間矯正の条件などを制御する。また、Alの含有量が多いほど、金属間化合物が析出し易いため、上記総合計時間は、Alの含有量に応じて調整することが好ましい。
以下、本発明の具体的な実施の形態を説明する。
[試験例1]
プレス機械に金型を取り付け、パンチとダイとのクリアランスを変更して各種の金属素材から板材を打ち抜き、板材を打ち抜いた際に発生する切り屑の量、並びに板材の切断面を評価した。
金属素材には、以下のようにして作製したマグネシウム合金のシート材およびコイル材と、比較として市販のアルミニウム合金のシート材(JIS規格の5052合金、厚さ:0.6mm、幅:200mm×長さ:300mm)とを用意した。
AZ91合金相当の組成(9.0%Al‐1.0%Zn‐0.15%〜0.5%Mn(全て質量%)、残部Mg)を有するマグネシウム合金の溶湯から双ロール連続鋳造法により鋳造板(厚さ:4mm)を作製した。次に、この鋳造板に400℃×24時間の溶体化処理を施し、固溶板を作製した。次いで、この固溶板に以下の条件で多パスの圧延を施し、圧延板(厚さ:約0.6mm)を作製した
(圧延条件)
圧下率:5%/パス〜40%/パス
中間作製物の加熱温度:250℃〜280℃
圧延ロールの加熱温度:100℃〜250℃
作製した圧延板を200℃に加熱した状態で矯正を行い、圧延板に温間矯正を施した。温間矯正は、圧延板を加熱する加熱炉と、加熱炉で加熱された圧延板に連続的に曲げ(歪)を付与する複数のロールを有するロール部とを備えるロールレベラ装置を用いて行った。上記ロール部は、上下に対向して千鳥状に配置された複数のロールを備える。上記ロールレベラ装置は、圧延板を上記加熱炉内で加熱しながら上記ロール部に送り、ロール部の上下のロール間を通過させる毎に、これらロールにより圧延板に順次曲げを付与するように構成されている。
温間矯正を施した後、更に、♯600の研磨ベルトを用いて湿式ベルト式研磨を施し、圧延板の表面を平滑化すると共に、圧延板の厚さを0.6mmに調整した。なお、溶体化処理以降の工程では、150℃〜300℃の温度域に保持する総合計時間を1時間〜12時間とすると共に、300℃超の温度に加熱しないように、熱履歴を制御した。
マグネシウム合金のシート材は、短尺の鋳造板を作製し、この鋳造板に溶体化処理→圧延(→熱処理)→矯正を施して、厚さ:0.6mm、幅:200mm×長さ:300mmの圧延板(シート材)に加工したものである。マグネシウム合金のコイル材は、長尺な鋳造板を作製し、これをコイル状に巻き取って溶体化処理を施した後、巻き戻し・巻き取りを繰り返して多パスの圧延→矯正を施し、厚さ:0.6mm、幅:200mmに加工した長尺のシート材を巻き取ってコイル材としたものである。
金型による打ち抜きは、次のようにして行った。金属素材がコイル材の場合は、図1に示す打ち抜き装置100を用いて、コイル材から板材を連続して打ち抜いた。この打ち抜き装置100は、アンコイラ101と、搬送ローラ102と、プレス機械103と、コイラ104とを備える。アンコイラ101にはコイル材10が装着され、アンコイラ101は、コイル材10を巻き戻し、所定長さのコイル材を供給する。アンコイラ101から供給されたコイル材10は、搬送ローラ102により、金型30が取り付けられたプレス機械103に移送される。金型30はパンチ31とダイ32と押さえ具33とを備え、パンチ31は上下一対のパンチ(上パンチ31uと下パンチ31l)を有する。金型30による打ち抜き動作については後述する。板材の打ち抜き終了後、板材を回収すると共に、板材が打ち抜かれたコイル材の残余部12をコイラ104に巻き取る。パンチ31とダイ32の材質は、SKD(冷間金型用鋼)である。
上記金型30による打ち抜き動作を説明する。上パンチ31uと押さえ具33とが上方に配置された状態で、アンコイラ101から供給されたコイル材10をダイ32上の所定の位置に載置する。このとき、ダイ32の上面と下パンチ31lの上面とは面一である。次に、図2に示すように、上パンチ31uと押さえ具33とを下降させ、コイル材10の表面に上パンチ31uと押さえ具32とを接触させることで、コイル材10の打ち抜き部を上パンチ31uと下パンチ31lとにより狭持すると共に、コイル材10の打ち抜き部の周囲を押さえ具33の押圧力によってダイ32上に固定する(図2(A)参照)。次いで、この状態のまま、更に、上パンチ31uと下パンチ31lとをダイ32に対して相対的に下降させることで、上下一対のパンチ31によってコイル材10から板材11を冷間で打ち抜く(図2(B)参照)。
金属素材がシート材の場合も、上述のようにプレス機械に金型を取り付け、金型による冷間打ち抜きを行った。ただし、コイル材の場合と違い、シート材をダイ上に載置し、パンチによって板材を打ち抜く毎に、板材と板材が打ち抜かれたシート材の残余部とを回収し、これらの作業を繰り返した。
この試験例1では、パンチとダイとのクリアランス(図2(A)中、cで示す)が異なる金型を用意し、各金型で上記各金属素材から厚さ:0.6mm、縦×横:100mm×100mmの正方形の板材を打ち抜いた。また、金属素材と接触する押さえ具の押さえ代(図2(A)中、wで示す)を10mmとした。そして、板材を打ち抜いた際に発生する切り屑の量、並びに板材の切断面について評価した。
(発生する切り屑の量の評価)
この例では、100回の打ち抜きを行い、それにより発生した切り屑を回収し、打ち抜き1回あたりの切り屑の量(重さ)を算出した。そして、算出した切り屑の量から次の指標を用いて評価、判定した。
(切り屑発生量の評価指標)
本発明者らは、図3に示すように、打ち抜いた板材11の切断面11cにおいて、表面側から厚さ方向の途中までせん断面11sが形成され、それに続いて裏面側に向かって傾斜する破断面11bが形成されることを見出した。そしてさらに、図4に示すように、板材11が打ち抜かれた金属素材(コイル材またはシート材)の残余部12にも、切断面において、板材11と同様のせん断面と破断面とが形成されることを見出した。また、切り屑の発生量は、板材11および残余部12のむしれ量、言い換えれば板材11および残余部12の切断面における破断面の大きさによって決定されると考えられる。例えば、板材11では、せん断面11sを板材11の裏面側に延長した仮想面から、破断面11bと板材11の裏面とがなす境界までの距離(破断面距離、図3中、dで示す)を底辺とし、板材11の厚さ方向における破断面11bの長さを高さとする断面略三角形のむしれ(図4中、右上から左下への斜線で示す領域)が、打ち抜き長さ(切断長さ、板材11の周囲長に相当)に亘って形成される。さらに、残余部12でも、板材11と同様の断面略三角形のむしれ(図4中、左上から右下への斜線で示す領域)が、切断長さに亘って形成される。そこで、この例では、板材11の厚さ方向におけるせん断面の11sの長さが0.3mm以上(つまり、破断面11bの長さが0.3mm以下)、破断面距離dが0.1mm以下の断面略三角形のむしれが発生するときのむしれ量を切り屑発生量の評価指標とした。具体的には、40cm[切断長さ]×(0.012cm×0.03cm×0.5)[断面略三角形の面積]×2[板材と残余部の両方]×1.83g/cm3[Mg合金の比重(Al合金の場合は2.67g/cm3)]により求められた約0.026g(Al合金の場合は約0.038g)を基準として、上記算出した打ち抜き1回あたりの切り屑発生量を評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中、打ち抜き1回あたりの切り屑発生量が、0.013g以下の場合「◎」、0.026g以下の場合「○」、0.04g以下の場合「△」、0.04g超の場合「×」とした。
(板材の切断面の評価)
無作為に10枚以上の板材を抽出し、各板材について切断面におけるせん断面の長さと破断面距離とを測定した。なお、せん断面の長さと破断面距離は、各板材につき、切断面の任意の4箇所を選択して平均値を求め、板材全ての平均値を算出して、これをせん断面の長さと破断面距離とした。その結果を表1に示す。なお、表1中、せん断面の長さが0.3mm以上および破断面距離が0.1mm以下の両方を満たす場合「○」、両方を満たさない場合「×」、せん断面の長さが0.4mm以上および破断面距離が0.1mm以下の両方を満たす場合「◎」とした。
Figure 0005605691
表1の結果から、クリアランスが0.3mm以下の金型を用いた場合、クリアランスが0.5mmの金型の場合に比較して、切り屑の発生量が少ない。また、クリアランスが0.3mm以下の金型で打ち抜いた板材は、切断面におけるせん断面の長さが0.3mm以上(厚さの1/2以上)と大きく、破断面距離も0.1mm以下であることから、むしれ量が少なく、寸法精度が均一で良好である。特に、クリアランスが0.2mm以下の金型を用いた場合は、コイル材から板材を連続して打ち抜いても、切り屑の発生量が少なく、打ち抜いた板材の切断面における破断面の形成を抑制し、より大きなせん断面を得ることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、マグネシウム合金の組成(添加元素の種類や含有量)、マグシウム合金板材の形状などを適宜変更することができる。
本発明のマグネシウム合金板材は、電気・電子機器類の各種部材、特に、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータといった携帯用機器の筐体の他、軽量かつ高強度が求められる各種部材に好適に利用することができる。また、本発明のマグネシウム合金板材の製造方法、並びに金型は、上記本発明のマグネシウム合金板材の製造に好適に利用することができる。
100 打ち抜き装置
101 アンコイラ 102 搬送ローラ
103 プレス機械 104 コイラ
10 コイル材(金属素材)
11 板材 12 残余部
11c 切断面 11s せん断面 11b 破断面
30 金型
31 パンチ 32 ダイ 33 押さえ具
31u 上パンチ 31l 下パンチ

Claims (5)

  1. 切断加工されたマグネシウム合金の板材であって、
    ASTM規格におけるAZ91合金の組成を有し、
    前記マグネシウム合金中に分散する金属間化合物の平均粒径が0.5μm以下で、
    前記板材の断面に占める前記金属間化合物の粒子の合計面積の割合が0%超11%以下である圧延板であり、
    当該マグネシウム合金板材の切断面において、表面側から厚さ方向の途中まで形成されたせん断面と、当該板材がむしり取られ、厚さ方向の途中から裏面側に向かって傾斜するように形成された破断面とを有し、
    当該板材の厚さ方向における前記せん断面の長さが0.3mm以上であり、
    前記せん断面を当該板材の裏面側に延長した仮想面から、前記破断面と当該板材の裏面とがなす境界までの距離が0.1mm以下であるマグネシウム合金板材。
  2. 前記マグネシウム合金板材は、金型のパンチとダイによって、マグネシウム合金のコイル材から打ち抜かれたものであり、
    前記パンチと前記ダイとのクリアランスが0.3mm以下である請求項1に記載のマグネシウム合金板材。
  3. マグネシウム合金のコイル材を切断し、マグネシウム合金の板材を製造するマグネシウム合金板材の製造方法であって、
    前記コイル材として、ASTM規格におけるAZ91合金の組成を有する圧延板で、前記マグネシウム合金中に分散する金属間化合物の平均粒径が0.5μm以下であり、前記圧延板の断面に占める前記金属間化合物の粒子の合計面積の割合が0%超11%以下であるものを準備する工程と、
    前記コイル材を巻き戻し、所定長さの前記コイル材をパンチとダイとを有する金型に供給する工程と、
    供給された前記コイル材を前記ダイ上に載置した後、前記パンチによって前記コイル材から板材を打ち抜く工程とを備え、
    前記パンチと前記ダイとのクリアランスを0.3mm以下にするマグネシウム合金板材の製造方法。
  4. 前記パンチによって打ち抜く際、前記ダイ上に載置した前記コイル材を押さえ具で押圧して固定する工程を備え、
    前記コイル材と接触する前記押さえ具の押さえ代を、前記コイル材の幅の1/30以上にする請求項3に記載のマグネシウム合金板材の製造方法。
  5. マグネシウム合金の板材を打ち抜く金型であって、
    前記マグネシウム合金の板材は、ASTM規格におけるAZ91合金の組成を有し、前記マグネシウム合金中に分散する金属間化合物の平均粒径が0.5μm以下であり、前記板材の断面に占める前記金属間化合物の粒子の合計面積の割合が0%超11%以下である圧延板であり、
    パンチとダイとを有し、
    前記パンチと前記ダイとのクリアランスが0.3mm以下である金型。
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