JP5605276B2 - 熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明が解決しようとする課題は、環状オレフィンモノマーを開環メタセシス重合して得られる熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂を含み、封止材、プリプレグ、接着剤に使用される樹脂との十分な離型性と、引張破断伸び、引張破断強度等の機械的強度を有するフィルムとその製造方法の提供である。
ノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環の二重結合以外に、さらに二重結合を有していてもよい。離型フィルムの離型性の向上の観点から、好ましいノルボルネン系モノマーは、非極性の、すなわち炭素原子と水素原子のみで構成されるノルボルネン系モノマーである。
これらのヘテロ原子を含んでいてもよい1価の有機基は、置換基を有していてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。置換基の例は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基、アリール基である。1価の有機基が環を形成する場合、環は、芳香環、脂環及びヘテロ環のいずれであってもよい。
活性剤の使用量は、(重合触媒中の金属原子:活性剤)のモル比で、通常、1:0.05〜1:100、好ましくは1:0.2〜1:20、より好ましくは1:0.5〜1:10の範囲である。
(a)環状オレフィンモノマーは開環メタセシス重合されて、環状オレフィン重合体が得られ、更に、当該環状オレフィン重合体は、開環メタセシス重合後または開環メタセシス重合と同時に、架橋されて架橋環状オレフィン重合体が得られると考えられる。
充填材の粒径、形状、アスペクト比、品位などのグレードは、架橋環状オレフィン重合体の物性により、適宜決定される。これらの充填材の使用量は、(a)環状オレフィンモノマー100質量部に対し、好ましくは5〜400質量部、より好ましくは10〜300質量部である。
(1)炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含む特定の重合体の重量平均分子量
上記重量平均分子量は、下記条件によりGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)法で標準ポリスチレン換算で求めた。
溶媒;テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
流速:0.3ml/min
ガードカラム:Plgel MiniMix−A GUARD 20μm、4.6mmI.D.×5cm(ポリマーラボラトリーズ製)
分析カラム:Plgel MiniMix−A 20μm、4.6mmI.D.×25cm×3本(ポリマーラボラトリーズ製)
検出器:RI検出器/Waters2414(ウォーターズ製)
熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルムの引張破断伸び及び引張破断強度をJIS K6871に準拠して測定した。フィルムの引張破断伸びが大きいほど、金型の密閉性が高くなり、封止樹脂のバリの生成を抑制できる。フィルムの引張破断強度が大きいほど、フィルムは破れ難く、封止樹脂の漏れを抑制できる。
300mm×300mmに打ち抜かれたプリント基板積層用プリプレグ(パナソニック電工(株)製FR−4 R−1661(G)GBタイプ)の両面を、各実施例又は比較例の離型フィルムではさんで真空プレス中に挿入し、1.0MPa、180℃で70分間加熱硬化した後、40℃まで冷却して、得られた試料を真空プレスから取り出した。25mm×150mmの試験片を当該試料から切り出し、180度剥離力をJIS K 6854−2に従って測定した。当該剥離力を対プリプレグ剥離力とした。
表1に示される重合体を準備した。表2及び表3に示される質量の炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含む特定の重合体を、ジシクロペンタジエンに溶解して反応原液を得た。次に、表2及び表3に示される質量の式(7)の構造を有するルテニウム触媒を上記反応原液に添加し、ラインミキサーで混合し、キャスト製膜を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製キャリアフィルム上で25℃で行った。その後、加熱を窒素雰囲気下、200℃で5分間行い、離型フィルムを得た。結果を表2及び表3に示す。
重合体2;綜研科学(株)製アクトフロー(登録商標)CB−3060
重合体3;綜研科学(株)製アクトフロー(登録商標)BGV−12
実施例1〜7の離型フィルムの離型性及び機械的強度は高かった。炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含む重合体を含有しない重合性組成物を開環メタセシス重合して得られる比較例1の離型フィルムの離型性は低かった。炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含む重合体の含有量が少なすぎる重合性組成物を開環メタセシス重合して得られる比較例2の離型フィルムの離型性は低かった。炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含む重合体の含有量が多すぎる重合性組成物を開環メタセシス重合して得られる比較例3の離型フィルムは非常に脆く、その物性を測定できなかった。
更に、本発明の熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルムは、プリント基板製造時及びフレキシブルプリント基板のカバーレイ貼付工程時の離型フィルムとして好適に使用される。
Claims (8)
- (a)環状オレフィンモノマー100質量部及び(b)炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位100〜20質量%と、芳香族ビニル化合物単位又は炭素数2以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位0〜80質量%を含み、重量平均分子量が1000〜200万であり、分子鎖末端がシリル基、カルボキシル基、メタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基で変性されている重合体0.5〜8質量部を含有する重合性組成物を開環メタセシス重合して得られる熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルム。
- 上記(a)環状オレフィンモノマーがノルボルネン系モノマーである、請求項1に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルム。
- 半導体封止工程に用いられる離型フィルムである、請求項1又は2に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルム。
- プリント基板製造用の離型フィルムである、請求項1又は2に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルム。
- (a)環状オレフィンモノマー100質量部及び(b)炭素数3以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位100〜20質量%と、芳香族ビニル化合物単位又は炭素数2以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位0〜80質量%を含み、重量平均分子量が1000〜200万であり、分子鎖末端がシリル基、カルボキシル基、メタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基で変性されている重合体0.5〜8質量部を含有する重合性組成物を、重合触媒を含む組成物の存在下に開環メタセシス重合する工程を含む、請求項1に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルムの製造方法。
- 上記(a)環状オレフィンモノマーがノルボルネン系モノマーである、請求項5に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルムの製造方法。
- 上記重合性組成物と上記重合触媒を含む組成物を支持体上に塗布し、開環メタセシス重合を上記支持体上で行う、請求項5又は6に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルムの製造方法。
- 上記重合触媒がルテニウムカルベン錯体である、請求項5〜7のいずれか1項に記載されている熱硬化性架橋環状オレフィン樹脂フィルムの製造方法。
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