JP5603811B2 - エネルギー消費量予測システム - Google Patents

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Description

本発明は、所定のコミュニティ(例えば、マンション等の集合住宅や、エネルギーの受給が制御される区画など。以下同じ。)で消費されるエネルギー量(以下、エネルギー消費量とする)を予測するエネルギー消費量予測システムに関する。
近年、コミュニティ全体において、エネルギー媒体(例えば、電力やガスなど。以下同じ。)の処理を最適化することで、省エネルギー化や低コスト化を実現することが注目されている。例えば、コミュニティ全体におけるエネルギー消費量の変動を予測して、当該変動を見越したエネルギー媒体の処理(消費、売買、貯蓄、生産等)を行うことで、省エネルギー化や低コスト化を実現することができる。
上記のようなエネルギー媒体の処理の最適化を行うためには、コミュニティ全体のエネルギー消費量を精度良く予測することが、不可欠である。そこで、例えば特許文献1では、エネルギー消費量に影響を与える気温などの計測可能な物理量に基づいて、エネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測システムが開示されている。
特開2008−102816号公報
しかしながら、気温などの計測可能な物理量(換言すると、自然状況)を利用するのみでは、精度良くエネルギー消費量を予測することができないため、問題となる。特に、コミュニティに含まれるそれぞれの消費グループ(例えば、世帯)の社会状況(例えば、消費グループに属する構成員の外出や在宅など)に応じたエネルギー消費量の変動は、計測可能な物理量に基づいたとしても、予測が不可能である。
本発明は、上記の問題点に鑑み、コミュニティ全体のエネルギー消費量を精度良く予測するシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
コミュニティのエネルギー消費量をコンピュータの演算処理によって予測するエネルギー消費量予測システムであって、
情報が入力される入力手段である第1入力部及び第2入力部と、
情報を記憶する記憶手段であるエネルギー消費量記憶部と、
情報を演算する演算手段である状況判定部及びエネルギー消費量予測部と、
情報を出力する出力手段である予測結果出力部と、を備え、
前記第1入力部に、前記コミュニティに含まれる消費グループまたは当該消費グループに属する構成員のスケジュールが入力され、
前記第2入力部に、前記消費グループで単位時間に消費されたエネルギー消費量である宅内エネルギー消費量が入力され、
前記状況判定部は、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記単位時間の前記消費グループの在宅人数を求め、当該在宅人数を示す成分が含まれる状況パラメータを生成し、
前記エネルギー消費量記憶部は、前記状況判定部から得られる前記状況パラメータと、前記第2入力部に入力される前記宅内エネルギー消費量と、を関連付けて記憶し、
前記エネルギー消費量予測部は、将来のある単位時間における前記消費グループの状況パラメータである予測単位時間状況パラメータを、前記状況判定部から取得して、当該予測単位時間状況パラメータに近似する状況パラメータが関連付けられた前記宅内エネルギー消費量を、前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出して合算することで、当該ある単位時間に前記コミュニティが消費すると予測されるエネルギー消費量であるコミュニティ内エネルギー消費量を求め、
前記予測結果出力部は、前記コミュニティのエネルギー消費量の予測結果として、前記エネルギー消費量予測部の演算により求められる前記コミュニティ内エネルギー消費量を出力することを特徴とするエネルギー消費量予測システムを提供する。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、前記状況判定部が、前記消費グループを識別する成分が含まれる前記状況パラメータを生成することが好ましい。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、情報を演算する演算手段である来客時増加量演算部と、
情報を記憶する記憶手段である来客時増加量記憶部と、をさらに備え、
前記状況判定部が、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記消費グループへの来客人数を求め、当該来客人数を示す成分が含まれる前記状況パラメータを生成するものであり、
前記来客時増加量演算部は、来客人数が0人である第1の状況パラメータが関連付けられた宅内エネルギー消費量と、来客人数がn人(nは自然数)であり来客人数以外が前記第1の状況パラメータに近似する第2の状況パラメータが関連付けられた宅内エネルギー消費量と、を前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出すとともに、これらの宅内エネルギー消費量の差分を求めることで、n人の来客があるときに増加すると予測されるエネルギー消費量である来客時増加量を求め、
前記来客時増加量記憶部は、前記来客時増加量演算部が求めた前記来客時増加量に、少なくとも来客人数のn人を示す成分を関連付けて記憶し、
前記エネルギー消費量予測部は、
前記消費グループの前記予測時間状況パラメータを前記状況判定部から取得し、
来客人数が1人以上である予測時間状況パラメータについては、関連付けられた成分が当該予測時間状況パラメータに近似する来客時増加量を前記来客時増加量記憶部から選択的に読み出すとともに、当該来客人数を除く当該予測時間状況パラメータに近似し来客人数が0人である状況パラメータが関連付けられた前記宅内エネルギー消費量を、前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出し、
来客人数が0人である予測時間状況パラメータについては、当該来客人数を除く当該予測時間状況パラメータに近似し来客人数が0人である状況パラメータが関連付けられた前記宅内エネルギー消費量を、前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出し、
読み出した前記来客時増加量及び前記宅内エネルギー消費量を合算することで、前記コミュニティ内エネルギー消費量を求めることが好ましい。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、前記来客時増加量演算部が、前記消費グループ毎の前記来客時増加量を求めるものであり、
前記エネルギー消費量予測部が、ある消費グループの来客時増加量を前記来客時増加量記憶部から選択的に読み出す際、当該ある消費グループの前記来客時増加量が前記来客時増加量記憶部内に存在しなければ、前記エネルギー消費量記憶部に記憶されている前記宅内エネルギー消費量の平均値が当該ある消費グループと近似する他の消費グループの来客時増加量を、前記来客時増加量記憶部から選択的に読み出すことが好ましい。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、前記状況判定部が、前記単位時間が含まれる時間帯、前記単位時間が含まれる日の日付、前記単位時間が含まれる日の曜日、前記単位時間が含まれる日が平日及び休日のいずれであるか、の少なくとも一つを示す成分が含まれる状況パラメータを生成することが好ましい。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、前記状況判定部が、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記単位時間における前記消費グループの行動が定常的なものであるか非定常的なものであるかを判定し、その判定結果を示す成分が含まれる状況パラメータを生成することが好ましい。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、前記状況判定部が、前記単位時間の気象状態を示す成分が含まれる状況パラメータを生成することが好ましい。
さらに、上記特徴のエネルギー消費量予測システムは、前記状況判定部が、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記単位時間における来客目的を判定し、その判定結果を示す成分が含まれる前記状況パラメータを生成することが好ましい。
上記特徴のエネルギー消費量予測システムによれば、世帯の在宅人数に応じて、コミュニティ内エネルギー消費量の予測が行われる。そのため、当該エネルギー消費量予測システムは、構成員の在宅や外出など、世帯の社会状況に応じた変動を反映させたコミュニティ内エネルギー消費量を、予測することが可能になる。したがって、当該エネルギー消費量予測システムは、コミュニティ全体のエネルギー消費量を、精度良く予測することが可能である。
本発明の実施形態に係るエネルギー消費量予測システムの構成例を示すブロック図 スケジュールの構成例を示す図 状況パラメータの構成例を示す図 図1のエネルギー消費量予測システムによる宅内エネルギー消費量の記憶動作例を示すフローチャート 図1のエネルギー消費量予測システムによる来客時増加量の演算及び記憶動作例を示すフローチャート 図1のエネルギー消費量予測システムによるコミュニティ全体のエネルギー消費量の予測動作を示すフローチャート
以下、本発明の実施形態に係るエネルギー消費量予測システムについて、図面を参照して説明する。本発明の実施形態に係るエネルギー消費量予測システムは、コミュニティ全体のエネルギー消費量を予測して出力するシステムであり、この予測に関する処理がコンピュータの演算処理によって行われる。すなわち、本発明の実施形態に係るエネルギー消費量予測システムは、コンピュータによって実装されることが想定されており、ハードウェアとして、情報を演算するCPU等の演算手段、情報を記憶するメモリやハードディスク等の記憶手段、情報の入力を行う入力インターフェースである入力手段、情報の出力を行う出力インターフェースである出力手段を備えている。また、演算手段によって行われる演算処理内容は、ソフトウェアによって決定される。
また、以下では説明の具体化のため、消費グループである「世帯」が複数含まれるコミュニティに対して、本発明の実施形態に係るエネルギー消費量予測システムが適用される場合を例示する。また、当該世帯の全てが、エネルギー消費量予測システムによるコミュニティのエネルギー消費量の予測に協力する場合を例示する。
<エネルギー消費量予測システムの構成例>
最初に、エネルギー消費量予測システムの構成例について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るエネルギー消費量予測システムの構成例を示すブロック図である。エネルギー消費量予測システム1は、世帯または世帯に属する構成員のスケジュールが入力される第1入力部11と、世帯の所定の単位時間(例えば、1分や1時間など)のエネルギー消費量である「宅内エネルギー消費量」が入力される第2入力部12と、気象に関するデータである「気象データ」が入力される第3入力部13と、第1入力部11に入力されるスケジュールと第3入力部13に入力される気象データとを解析することで各世帯における任意の単位時間の状況を判定して判定結果である「状況パラメータ」を生成する状況判定部14と、状況判定部14が生成する状況パラメータと第2入力部12に入力される宅内エネルギー消費量とを関連付けて記憶するエネルギー消費量記憶部15と、エネルギー消費量記憶部15に記憶されている宅内エネルギー消費量に基づいて世帯に来客がある時に増加すると予測されるエネルギー消費量である「来客時増加量」を求める来客時増加量演算部16と、来客時増加量演算部16が求めた来客時増加量を記憶する来客時増加量記憶部17と、状況判定部14が生成する状況パラメータに応じてエネルギー消費量記憶部15から選択的に読み出した宅内エネルギー消費量と来客時増加量記憶部17から選択的に読み出した来客時増加量とに基づいて単位時間にコミュニティ全体が消費すると予測される「コミュニティ内エネルギー消費量」を求めるエネルギー消費量予測部18と、エネルギー消費量予測部18が求めたコミュニティ内エネルギー消費量をコミュニティ全体のエネルギー消費量の予測結果として出力する予測結果出力部19と、を備える。
第1入力部11、第2入力部12、第3入力部13及び予測結果出力部19は、情報の入力または出力を行う機能的手段であり、情報の入力または出力に必要なハードウェア(入力または出力インターフェース)を有するとともに、ソフトウェアの処理により情報の入力または出力を行う。また、状況判定部14、来客時増加量演算部16及びエネルギー消費量予測部18は、それぞれ情報を演算する機能的手段である。また、エネルギー消費量記憶部15及び来客時増加量記憶部17は、それぞれ所定の情報を記憶する機能的手段である。
図1には示していないが、このエネルギー消費量予測システム1は、全体の処理を制御する制御部や、第1入力部11に入力されるスケジュールを記憶するスケジュール記憶部を、必要に応じて備える。また、図1は、エネルギー消費量予測システム1の各部を、その機能に応じて概念的に分けて示したものである。そのため、図1に示す複数のブロックが、実際には1つのハードウェアで構成されることもあり得るし、図1に示す1つのブロックが、実際には複数のハードウェアで構成されることもあり得る。具体的に例えば、エネルギー消費量記憶部15及び来客時増加量記憶部17が、1つの記憶手段で実現されても良い。また例えば、状況判定部14、来客時増加量演算部16及びエネルギー消費量予測部18が、1つの演算手段で実現されても良い。
第1入力部11には、各世帯または各世帯に属する各構成員のスケジュールが入力される。例えば、各世帯に配置される所定の端末の操作によって当該端末にスケジュールが登録され、当該端末からエネルギー消費量予測システム1に、所定のタイミングで(例えば、単位時間毎や、端末でスケジュールの入力や変更がある毎に)スケジュールが転送されることで、第1入力部11にスケジュールが入力される。この場合、当該端末が、定常的なスケジュールと非定常的なスケジュールとを分けて入力可能な構成であると、各世帯におけるスケジュールの登録が容易になるため、好ましい。
具体的に例えば、構成員の定常的なスケジュールを上記端末に登録する場合、「毎週」「月曜日〜金曜日」の「8時〜19時」は「外出」のように登録する。また具体的に例えば、構成員の非定常的なスケジュールを上記端末に登録する場合、「2月12日」の「終日」は「外出」のように登録したり、「2月20日」の「13時〜17時」は「在宅」し「会合」目的の「来客2名」のように登録したりする。なお、上記のかぎ括弧の単語のそれぞれが、有限の選択肢の中から選択(例えば、プルダウンメニュー等により選択)されることで、スケジュールが登録される構成としても良い。この場合、構成員による端末へのスケジュールの登録や、状況判定部14によるスケジュールの解析が容易になるため、好ましい。
また、上記端末に、各世帯の各構成員のスケジュールが登録される場合について説明したが、各世帯のスケジュールが各世帯の上記端末に登録されても良い。この場合、各世帯のスケジュールが、上記端末から第1入力部11に入力される。また、各世帯の上記端末から第1入力部11に各世帯の各構成員のスケジュールが入力される場合について説明したが、各世帯の上記端末が各構成員のスケジュールをまとめることで、各世帯の上記端末から第1入力部11に各世帯のスケジュールが入力されても良い。
ただし、以下では説明の具体化のため、各世帯の各構成員のスケジュールが、各世帯の上記端末に登録されるとともに、当該各世帯の各構成員のスケジュールが、各世帯の上記端末から第1入力部11に入力されるものとする。この場合に、上記端末から第1入力部11に入力される、各世帯の各構成員のスケジュールの構成例について、図2を参照して説明する。図2は、スケジュールの構成例を示す図である。
図2に示すように、上記端末から第1入力部11に入力されるスケジュールには、構成員が属する世帯を示す「世帯情報」と、構成員の行動が定常であるか非定常であるかを示す「定常/非定常情報」と、スケジュールが規定する日時(例えば、時間、日付、曜日、平日または休日などの少なくとも1つ)を示す「日時情報」と、当該構成員が在宅しているか外出しているかを示す「在宅/外出情報」と、構成員に対する来客人数を示す「来客人数情報」と、当該来客の目的を示す「来客目的情報」と、が含まれる。なお、構成員に来客がない(来客が0人である)場合の来客人数情報及び来客目的情報は、0やnullなどの値であっても良い。
状況判定部14は、世帯毎及び単位時間毎に、上記スケジュールの各情報をそれぞれ組み合わせることで、世帯毎及び単位時間毎のスケジュールを得る。なお、上記端末が、単位時間毎のスケジュールを生成し、当該スケジュールを第1入力部11に入力しても良い。
一方、第2入力部12には、世帯毎及び単位時間毎の宅内エネルギー消費量が、所定のタイミング(例えば、単位時間毎)で入力される。当該宅内エネルギー消費量は、例えば、各世帯に配置されるエネルギー消費量の測定装置(電力計や電流計、ガスメータなど)によって測定される。
また、第3入力部13には、例えばインターネットなどの通信回線を介して、気象状態(例えば、晴・曇・雨などの天気の分類や、気温、湿度など)を示す気象データが入力される。この気象データには、現在の気象状態を示すものだけでなく、将来の気象状態の予測を示すもの(即ち、気象予報)も含まれる。
そして、状況判定部14が、世帯毎及び単位時間毎のスケジュールと気象データとを用いて、世帯毎及び単位時間毎の状況パラメータを生成する。さらに、エネルギー消費量記憶部15が、宅内エネルギー消費量と状況パラメータとを、世帯毎及び単位時間毎に関連付けて記憶する。ここで、状況判定部14が生成する状況パラメータの構成例について、図面を参照して説明する。図3は、状況パラメータの構成例を示す図である。
図3に示すように、状況パラメータには、世帯を識別する(どの世帯の状況パラメータであるかを示す)「世帯成分」と、単位時間における世帯の行動が定常であるか非定常であるかを示す「定常/非定常成分」と、単位時間の日時(例えば、単位時間が含まれる時間帯、単位時間が含まれる日の日付、単位時間が含まれる日の曜日、単位時間が含まれる日が平日及び休日のいずれであるか、などの少なくとも1つ)を示す「日時成分」と、単位時間の気象状態を示す「気象成分」と、単位時間における世帯の在宅人数を示す「在宅人数成分」と、単位時間における世帯の来客人数を示す「来客人数成分」と、当該来客の目的を示す「来客目的成分」と、が含まれる。
状況判定部14は、気象成分の生成の際に、第3入力部13に入力される気象データを解析するが、気象成分以外の成分を生成する際には、世帯毎及び単位時間毎のスケジュールを解析する。なお、世帯に来客がない(来客が0人である)場合の来客人数成分及び来客目的成分は、0やnullなどの値であっても良い。
状況判定部14は、第2入力部12に入力される宅内エネルギー消費量が、どの世帯のものでありどの単位時間のものであるかを把握し得る。例えば、状況判定部14が、宅内エネルギー消費量が第2入力部12に入力されるタイミング(例えば、入力される順番や時間など)により、世帯及び単位時間を把握しても良いし、宅内エネルギー消費量に付加された世帯及び単位時間を示す情報により、世帯及び単位時間を把握しても良い。
また、状況判定部14は、エネルギー消費量予測部18がコミュニティ内エネルギー消費量を予測しようとする単位時間(例えば、エネルギー消費量予測システム1の用途等に応じて事前に設定されている将来の単位時間。以下、他の単位時間と区別すべく、「予測単位時間」とする。)についても同様に、それぞれの世帯の状況パラメータ(以下、他の状況パラメータと区別すべく、「予測単位時間状況パラメータ」とする)を生成する。
来客時増加量演算部16は、エネルギー消費量記憶部15に記憶されている宅内エネルギー消費量を用いて、来客時増加量を求める。例えば、来客時増加量演算部16は、来客人数成分が0やnullである状況パラメータ(以下、第1の状況パラメータとする)が関連付けられた宅内エネルギー消費量と、来客人数成分がn人(nは自然数)の状況パラメータ(以下、第2の状況パラメータとする)が関連付けられた宅内エネルギー消費量と、をエネルギー消費量記憶部15から選択的に読み出し、これらの宅内エネルギー消費量の差分を求めることで、n人の来客があるときの来客時増加量を求める。
来客時増加量演算部16は、精度良く来客時増加量を求めるべく、来客人数成分を除いて近似している第1及び第2の状況パラメータを検出する。例えば、状況パラメータは、世帯成分が一致する(世帯が同じ。以下同じ。)ほど、定常/非定常成分が一致する(両方とも定常または両方とも非定常。以下同じ。)ほど、日時成分が一致するまたは近い(例えば、時間帯が同じ、日付が同じまたは近い、曜日が同じ、両方とも平日または両方とも休日など。以下同じ。)ほど、気象成分が一致するまたは近い(例えば、天気が同じ、温度が同じまたは近い、湿度が同じまたは近いなど。以下同じ。)ほど、在宅人数成分が一致するまたは近い(在宅人数が同じまたは近い。以下同じ。)ほど、来客目的成分が一致する(来客目的が同じ。以下同じ。)ほど、近似していると言うことができる。なお、状況パラメータの近似に対する各成分の寄与度(重み)は、同じであっても良いし、異なっていても良い。例えば、世帯成分の寄与度を大きくすることで、来客時増加量演算部16が、世帯成分が異なる状況パラメータを近似しないものと判断するようにしても良い。
また、エネルギー消費量記憶部15が記憶する宅内エネルギー消費量に関連付けられた状況パラメータの来客人数成分の偏りが大きかったり、当該状況パラメータの近似を来客時増加量演算部16が厳格に判断したりすると、直接的に求めることが困難になる来客人数の来客時増加量が生じ得る。このような場合、来客時増加量演算部16が、既に求められている来客時増加量を用いて、求めることが困難な来客人数の来客時増加量を求めても良い。具体的に例えば、来客時増加量演算部16が、既に求められている来客時増加量を用いて、来客人数と来客時増加量との関係を示す近似曲線を求め、当該近似曲線を参照することにより、求めることが困難な来客人数の来客時増加量を求めても良い。
来客時増加量記憶部17は、来客時増加量演算部16が求めた来客時増加量に、上記のn人の来客人数成分を関連付けて記憶する。なお、来客時増加量記憶部17が、来客時増加量を求める時に用いた宅内エネルギー消費量に関連付けられた状況パラメータの少なくとも一部の成分を、来客時増加量に関連付けて記憶しても良い。例えば、来客時増加量記憶部17が、第2の状況パラメータの来客目的成分や、世帯成分を来客時増加量と関連付けて記憶しても良い。
エネルギー消費量予測部18は、状況判定部14が生成する予測単位時間における各世帯の状況パラメータを参照し、エネルギー消費量記憶部15が記憶する宅内エネルギー消費量や、来客時増加量記憶部17が記憶する来客時増加量を選択的に読み出して、コミュニティ内エネルギー消費量を予測する。
例えば、ある予測単位時間状況パラメータの来客人数成分や来客目的成分が0やnullの場合、エネルギー消費量予測部18は、当該予測単位時間状況パラメータの来客人数成分及び来客目的成分を除く成分(世帯成分、定常/非定常成分、日時成分、気象成分及び在宅人数成分)について、近似する状況パラメータが関連付けられた宅内エネルギー消費量を、エネルギー消費量記憶部15から選択的に読み出す。このとき、エネルギー消費量予測部18が、1つの世帯の予測単位時間状況パラメータについて、1つの宅内エネルギー消費量を読み出しても良いし、複数の宅内エネルギー消費量を読み出しても良い。ただし、複数の宅内エネルギー消費量をエネルギー消費量記憶部15から読み出す場合、宅内エネルギー消費量及び来客時増加量の合算(詳細は後述)の前に、当該複数の宅内エネルギー消費量の平均化処理等を行うと好ましい。
また例えば、ある予測単位時間状況パラメータの来客人数成分が1人以上の場合、エネルギー消費量予測部18は、当該予測単位時間状況パラメータの来客人数成分及び来客目的成分を除く成分(世帯成分、定常/非定常成分、日時成分、気象成分及び在宅人数成分)について、近似する状況パラメータが関連付けられた宅内エネルギー消費量を、エネルギー消費量記憶部15から選択的に読み出す。このとき、エネルギー消費量予測部18が、1つの世帯の予測単位時間状況パラメータについて、1つの宅内エネルギー消費量を読み出しても良いし、複数の宅内エネルギー消費量を読み出しても良い。ただし、複数の宅内エネルギー消費量をエネルギー消費量記憶部15から読み出す場合、宅内エネルギー消費量及び来客時増加量の合算(詳細は後述)の前に、当該複数の宅内エネルギー消費量の平均化処理等を行うと好ましい。
さらにこの場合、エネルギー消費量予測部18は、予測単位時間状況パラメータの来客人数成分と近似する来客人数成分が関連付けられた来客時増加量を、来客時増加量記憶部17から読み出す。このとき、来客時増加量に来客人数成分以外の他の成分(例えば、来客目的成分など)が関連付けられている場合、エネルギー消費量予測部18は、関連付けられた来客人数成分及び当該他の成分が、予測単位時間状況パラメータの来客人数成分及び当該他の成分と近似する来客時増加量を、来客時増加量記憶部17から選択的に読み出す。このとき、エネルギー消費量予測部18が、1つの世帯の予測単位時間状況パラメータについて、1つの来客時増加量を読み出しても良いし、複数の来客時増加量を読み出しても良い。ただし、複数の来客時増加量を来客時増加量記憶部17から読み出す場合、宅内エネルギー消費量及び来客時増加量の合算(詳細は後述)の前に、当該複数の来客時増加量の平均化処理等を行うと好ましい。
上述の予測単位時間状況パラメータと状況パラメータとの近似や、予測単位時間状況パラメータと来客時増加量に関連付けられた成分との近似において、世帯成分が一致するほど、定常/非定常成分が一致するほど、日時成分が一致するまたは近いほど、気象成分が一致するまたは近いほど、在宅人数成分が一致するまたは近いほど、来客目的成分が一致するほど、近似していると言うことができる。なお、状況パラメータの近似に対する各成分の寄与度(重み)は、同じであっても良いし、異なっていても良い。例えば、世帯成分の寄与度を大きくすることで、エネルギー消費量予測部18が、世帯成分が異なる予測単位時間状況パラメータ及び状況パラメータや、予測単位時間状況パラメータ及び来客時増加量に関連付けられた成分を、近似しないものと判断するようにしても良い。
エネルギー消費量予測部18は、それぞれの世帯の予測単位時間状況パラメータに基づいてエネルギー消費量記憶部15から選択的に読み出して得られた宅内エネルギー消費量と、同様に来客時増加量記憶部17から選択的に読み出して得られた来客時増加量と、を合算することで、コミュニティ内エネルギー消費量を求める。
予測結果出力部19は、上記のようにエネルギー消費量予測部18が求めたコミュニティ内エネルギー消費量を、予測単位時間におけるコミュニティ全体のエネルギー消費量の予測結果として、出力する。
なお、図2に示すスケジュールの構成や図3に示す状況パラメータの構成のそれぞれは一例に過ぎず、図2や図3に示す情報や成分の他に少なくとも1つの情報や成分を含んでも良いし、図2や図3に示す少なくとも1つの情報や成分を含まなくても良い。ただし、エネルギー消費量予測部18が、世帯の社会状況に応じたエネルギー消費量の変動への影響が大きい在宅人数に基づいて、コミュニティ内エネルギー消費量を求めると好ましい。即ち、スケジュールに在宅/外出情報が含まれ、状況パラメータに在宅人数成分が含まれると、好ましい。
<エネルギー消費量予測システムの動作例>
次に、図1に示したエネルギー消費量予測システム1の動作例について、図面を参照して説明する。なお、図1に示したエネルギー消費量予測システム1は、「コミュニティ内エネルギー消費量の予測動作」と、その準備動作である「宅内エネルギー消費量の記憶動作」及び「来客時増加量の演算及び記憶動作」と、を行う。なお、それぞれの動作は、独立して実行可能であるが、少なくとも2つの動作が何らかのタイミングに同期して実行されても良い。
[宅内エネルギー消費量の記憶動作]
図4は、図1のエネルギー消費量予測システムによる宅内エネルギー消費量の記憶動作例を示すフローチャートであり、以下の文中の各ステップ#11〜#14は、図4内の各ステップを表す。なお、図4は、エネルギー消費量予測システム1が、各世帯のある1つの単位時間の宅内エネルギー消費量をそれぞれ記憶する動作を示すものであり、繰り返し行われる。
図4に示すように、宅内エネルギー消費量の記憶動作が開始されると、第2入力部12に各世帯の宅内エネルギー消費量が入力される(ステップ#11)。すると、状況判定部14は、入力された宅内エネルギー消費量について、状況パラメータ(図3参照)を生成する(ステップ#12)。このとき、状況判定部14は、状況パラメータの生成に必要な情報(例えば、ステップ#11で入力された宅内エネルギー消費量がどの世帯のものであるか、どの単位時間のものであるか、当該世帯及び当該単位時間におけるスケジュール、当該単位時間の気象データなど)を確認する。
そして、エネルギー消費量記憶部15が、ステップ#11で入力された宅内エネルギー消費量に、ステップ#12で生成された状況パラメータを関連付けて記憶する(ステップ#13)。
ここで、エネルギー消費量記憶部15が、未だ全ての世帯の宅内エネルギー消費量を記憶していなければ(ステップ#14、NO)、残りの世帯の宅内エネルギー消費量を記憶する(ステップ#11〜#13)。一方、エネルギー消費量記憶部15が、既に全ての世帯の宅内エネルギー消費量を記憶していれば(ステップ#14、YES)、宅内エネルギー消費量の記憶動作を終了する。
[来客時増加量の演算及び記憶動作]
図5は、図1のエネルギー消費量予測システムによる来客時増加量の演算及び記憶動作例を示すフローチャートであり、以下の文中の各ステップ#21〜#25は、図5内の各ステップを表す。なお、図5は、エネルギー消費量予測システム1が、所定のタイミングで定期的に来客時増加量を求める場合の1回分の動作を示すものであり、繰り返し行われる。
図5に示すように、来客時増加量の演算及び記憶動作が開始されると、来客時増加量演算部16が、エネルギー消費量記憶部15に記憶されている宅内エネルギー消費量に関連付けられた状況パラメータを、確認する(ステップ#21)。そして、来客時増加量演算部16は、ステップ#21で確認した状況パラメータから、求めるべき来客時増加量があるか否かを判断する(ステップ#22)。なお、求めるべき来客時増加量とは、例えば、来客時増加量記憶部17に記憶する際に関連付けられる成分が、既に来客時増加量記憶部17に記憶されている来客時増加量に関連付けられている成分とは異なるものである。
求めるべき来客時増加量が無ければ(ステップ#22、NO)、来客時増加量の演算及び記憶動作を終了する。一方、求めるべき来客時増加量があれば(ステップ#22、YES)、当該来客時増加量を求めるための宅内エネルギー消費量を、エネルギー消費量記憶部15から読み出す(ステップ#23)。さらに、来客時増加量演算部16は、ステップ#23で読みだした宅内エネルギー消費量を用いて、来客時増加量を求める(ステップ#24)。
来客時増加量記憶部17は、ステップ#24で求められた来客時増加量に、来客人数成分などの所定の成分(他に例えば、来客目的成分や世帯成分など)を関連付けて記憶する(ステップ#25)。そして、上記のように求めるべき来客時増加量が無くなるまで(ステップ#22、NO)、来客時増加量演算部16は来客時増加量を求め(ステップ#23,#24)、来客時増加量記憶部17は来客時増加量を記憶する(ステップ#25)。
[コミュニティ全体のエネルギー消費量の予測動作]
図6は、図1のエネルギー消費量予測システムによるコミュニティ全体のエネルギー消費量の予測動作例を示すフローチャートであり、以下の文中の各ステップ#31〜#37は、図6内の各ステップを表す。なお、図6は、エネルギー消費量予測システム1が、1つの予測単位時間におけるコミュニティ全体のエネルギー消費量を求めて出力する場合の動作を示すものであり、所定のタイミングや外部(例えば、コミュニティのエネルギー媒体の処理を制御するシステムなど)からの要請に応じて、繰り返し行われる。
図5に示すように、コミュニティ全体のエネルギー消費量の予測動作が開始されると、状況判定部14が、予測単位時間における世帯のスケジュールを確認することで、予測単位時間状況パラメータを生成する(ステップ#31)。そして、エネルギー消費量予測部18が、関連付けられた状況パラメータが、ステップ#31で生成された予測単位時間状況パラメータに近似する宅内エネルギー消費量を、エネルギー消費量記憶部15から選択的に読み出す(ステップ#32)。
また、エネルギー消費量予測部18は、ステップ#31で生成された予測単位時間状況パラメータに基づいて、来客がある(来客人数成分が1人以上)ことを確認すると(ステップ#33、YES)、関連付けられた成分が、ステップ#31で生成された予測単位時間状況パラメータに近似する来客時増加量を、来客時増加量記憶部17から選択的に読み出す(ステップ#34)。
一方、エネルギー消費量予測部18が、ステップ#31で生成された予測単位時間状況パラメータに基づいて、来客がない(来客人数成分が0やnullである)ことを確認すると(ステップ#33、NO)、来客時増加量の読み出し(ステップ#34)を行わず、次の動作(ステップ#35)を行う。
ここで、エネルギー消費量予測部18が、未だ全ての世帯の宅内エネルギー消費量及び必要な来客時増加量を読み出していなければ(ステップ#35、NO)、残りの世帯の宅内エネルギー消費量及び必要な来客時増加量を読み出す(ステップ#31〜#34)。一方、エネルギー消費量記憶部15が、既に全ての世帯の宅内エネルギー消費量及び必要な来客時増加量を読み出していれば(ステップ#35、YES)、読み出した宅内エネルギー消費量及び来客時増加量を合算することで、コミュニティ内エネルギー消費量を求める(ステップ#36)。
そして、予測結果出力部19が、ステップ#36で求められたコミュニティ内エネルギー消費量を、予測単位時間におけるコミュニティ全体のエネルギー消費量の予測結果として出力することで(ステップ#37)、コミュニティ全体のエネルギー消費量の予測動作を終了する。
以上のように、エネルギー消費量予測部18は、世帯の在宅人数に応じて、コミュニティ内エネルギー消費量の予測を行う。そのため、エネルギー消費量予測部18は、構成員の在宅や外出など、世帯の社会状況に応じた変動を反映させたコミュニティ内エネルギー消費量を、予測することが可能になる。したがって、エネルギー消費量予測システム1は、コミュニティ全体のエネルギー消費量を、精度良く予測することが可能である。
また、エネルギー消費量予測部18は、エネルギー消費量記憶部15及び来客時増加量記憶部17から、宅内エネルギー消費量及び来客時増加量をそれぞれ別々かつ選択的に読み出し、合算することで、コミュニティ内エネルギー消費量を求める。そのため、エネルギー消費量予測部18は、それぞれ適切な宅内エネルギー消費量及び来客時増加量を、別々に選択して読み出すことが可能になり、世帯の社会状況に応じた変動をさらに精度良く反映させたコミュニティ内エネルギー消費量を、予測することが可能になる。したがって、エネルギー消費量予測システム1は、コミュニティ全体のエネルギー消費量を、さらに精度良く予測することが可能である。
<変形例>
なお、来客時増加量演算部16が、世帯成分が異なる状況パラメータを近似しないものと判断する(世帯毎に来客時増加量を求める)とともに、エネルギー消費量予測部18が、世帯成分が異なる予測単位時間状況パラメータと状況パラメータ及び来客時増加量とを、近似しないものと判断しても良い。この場合、来客時増加量演算部16が、来客時増加量を精度良く求めることが可能になるが、来客時増加量が求められない世帯が生じ得る。
そこで、上記の場合、エネルギー消費量予測部18は、来客時増加量が来客時増加量記憶部17に記憶されていない世帯については、エネルギー消費量記憶部15に記憶されている宅内エネルギー消費量の平均値が、当該世帯に近似する他の世帯の来客時増加量を、来客時増加量記憶部17から読み出すこととする。この宅内エネルギー消費量の平均値は、例えばエネルギー消費量予測部18が必要に応じて求める。また、当該宅内エネルギー消費量の平均値は、エネルギー消費量記憶部15に記憶されている全ての宅内エネルギー消費量を世帯毎に平均化して求められるものであっても良いし、ある範囲(例えば、予測単位時間と同じまたは近い単位時間や、直近の所定の期間)の宅内エネルギー消費量を世帯毎に平均化して求められるものであっても良い。
また、コミュニティに新たな世帯が加入した直後は、当該世帯の宅内エネルギー消費量がエネルギー消費量記憶部15に十分に記憶されていないため、コミュニティ内エネルギー消費量の予測精度が劣化することが懸念される。そこで、エネルギー消費量予測部18が、当該世帯についてはエネルギー消費量記憶部15から宅内エネルギー消費量を読み出さず、所定のシミュレーション結果(例えば、世帯構成に基づくモデルケースへの当てはめにより得られる結果など)を代用しても良い。
また、エネルギー消費量記憶部15に記憶する宅内エネルギー消費量のうち、関連付けられる在宅人数成分が0やnullであるものは、その世帯の単位時間における待機電力を示すものとなる。このような宅内エネルギー消費量は、状況パラメータの世帯成分及び在宅人数成分以外の成分が変動したとしても、同様の大きさになる可能性がある。そこで、世帯毎の待機電力を示す宅内エネルギー消費量を、エネルギー消費量記憶部15にそれぞれ記憶するとともに、エネルギー消費量予測部18が、必要に応じて当該宅内エネルギー消費量をエネルギー消費量記憶部15から読み出しても良い。この場合、エネルギー消費量予測部18の演算を、容易化することが可能になる。また、待機電力を示す宅内エネルギー消費量をエネルギー消費量記憶部15に記憶する数を、低減することが可能になる。
また、エネルギー消費量予測システム1が、各世帯から正しいスケジュールを取得することができるように、例えば、スケジュールを継続的に入力している世帯に対して、何らかの利益が与えられるようにしても良い。
また、主として電力やガスなどのエネルギー媒体の消費量を予測するエネルギー消費量予測システム1について説明したが、本発明のエネルギー消費量予測システムは、水などの消費量の予測にも利用可能である。
本発明は、コミュニティ全体のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測システムに利用可能である。また、当該エネルギー消費量予測システムの予測結果を、例えば、コミュニティのエネルギー媒体の処理を制御するシステムに利用すると、好適である。
1: エネルギー消費量予測システム
11: 第1入力部
12: 第2入力部
13: 第3入力部
14: 状況判定部
15: エネルギー消費量記憶部
16: 来客時増加量演算部
17: 来客時増加量記憶部
18: エネルギー消費量予測部
19: 予測結果出力部

Claims (8)

  1. コミュニティのエネルギー消費量をコンピュータの演算処理によって予測するエネルギー消費量予測システムであって、
    情報が入力される入力手段である第1入力部及び第2入力部と、
    情報を記憶する記憶手段であるエネルギー消費量記憶部と、
    情報を演算する演算手段である状況判定部及びエネルギー消費量予測部と、
    情報を出力する出力手段である予測結果出力部と、を備え、
    前記第1入力部に、前記コミュニティに含まれる消費グループまたは当該消費グループに属する構成員のスケジュールが入力され、
    前記第2入力部に、前記消費グループで単位時間に消費されたエネルギー消費量である宅内エネルギー消費量が入力され、
    前記状況判定部は、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記単位時間の前記消費グループの在宅人数を求め、当該在宅人数を示す成分が含まれる状況パラメータを生成し、
    前記エネルギー消費量記憶部は、前記状況判定部から得られる前記状況パラメータと、前記第2入力部に入力される前記宅内エネルギー消費量と、を関連付けて記憶し、
    前記エネルギー消費量予測部は、将来のある単位時間における前記消費グループの状況パラメータである予測単位時間状況パラメータを、前記状況判定部から取得して、当該予測単位時間状況パラメータに近似する状況パラメータが関連付けられた前記宅内エネルギー消費量を、前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出して合算することで、当該ある単位時間に前記コミュニティが消費すると予測されるエネルギー消費量であるコミュニティ内エネルギー消費量を求め、
    前記予測結果出力部は、前記コミュニティのエネルギー消費量の予測結果として、前記エネルギー消費量予測部の演算により求められる前記コミュニティ内エネルギー消費量を出力することを特徴とするエネルギー消費量予測システム。
  2. 前記状況判定部が、前記消費グループを識別する成分が含まれる前記状況パラメータを生成することを特徴とする請求項1に記載のエネルギー消費量予測システム。
  3. 情報を演算する演算手段である来客時増加量演算部と、
    情報を記憶する記憶手段である来客時増加量記憶部と、をさらに備え、
    前記状況判定部が、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記消費グループへの来客人数を求め、当該来客人数を示す成分が含まれる前記状況パラメータを生成するものであり、
    前記来客時増加量演算部は、来客人数が0人である第1の状況パラメータが関連付けられた宅内エネルギー消費量と、来客人数がn人(nは自然数)であり来客人数以外が前記第1の状況パラメータに近似する第2の状況パラメータが関連付けられた宅内エネルギー消費量と、を前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出すとともに、これらの宅内エネルギー消費量の差分を求めることで、n人の来客があるときに増加すると予測されるエネルギー消費量である来客時増加量を求め、
    前記来客時増加量記憶部は、前記来客時増加量演算部が求めた前記来客時増加量に、少なくとも来客人数のn人を示す成分を関連付けて記憶し、
    前記エネルギー消費量予測部は、
    前記消費グループの前記予測時間状況パラメータを前記状況判定部から取得し、
    来客人数が1人以上である予測時間状況パラメータについては、関連付けられた成分が当該予測時間状況パラメータに近似する来客時増加量を前記来客時増加量記憶部から選択的に読み出すとともに、当該来客人数を除く当該予測時間状況パラメータに近似し来客人数が0人である状況パラメータが関連付けられた前記宅内エネルギー消費量を、前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出し、
    来客人数が0人である予測時間状況パラメータについては、当該来客人数を除く当該予測時間状況パラメータに近似し来客人数が0人である状況パラメータが関連付けられた前記宅内エネルギー消費量を、前記エネルギー消費量記憶部から選択的に読み出し、
    読み出した前記来客時増加量及び前記宅内エネルギー消費量を合算することで、前記コミュニティ内エネルギー消費量を求めることを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー消費量予測システム。
  4. 前記来客時増加量演算部が、前記消費グループ毎の前記来客時増加量を求めるものであり、
    前記エネルギー消費量予測部が、ある消費グループの来客時増加量を前記来客時増加量記憶部から選択的に読み出す際、当該ある消費グループの前記来客時増加量が前記来客時増加量記憶部内に存在しなければ、前記エネルギー消費量記憶部に記憶されている前記宅内エネルギー消費量の平均値が当該ある消費グループと近似する他の消費グループの来客時増加量を、前記来客時増加量記憶部から選択的に読み出すことを特徴とする請求項3に記載のエネルギー消費量予測システム。
  5. 前記状況判定部が、前記単位時間が含まれる時間帯、前記単位時間が含まれる日の日付、前記単位時間が含まれる日の曜日、前記単位時間が含まれる日が平日及び休日のいずれであるか、の少なくとも一つを示す成分が含まれる状況パラメータを生成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のエネルギー消費量予測システム。
  6. 前記状況判定部が、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記単位時間における前記消費グループの行動が定常的なものであるか非定常的なものであるかを判定し、その判定結果を示す成分が含まれる状況パラメータを生成することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のエネルギー消費量予測システム。
  7. 前記状況判定部が、前記単位時間の気象状態を示す成分が含まれる状況パラメータを生成することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のエネルギー消費量予測システム。
  8. 前記状況判定部が、前記第1入力部に入力される前記スケジュールを解析することで、前記単位時間における来客目的を判定し、その判定結果を示す成分が含まれる前記状況パラメータを生成することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のエネルギー消費量予測システム。
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