JP5653629B2 - エネルギー消費量推定システム - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー消費量を推定するシステムであって、特に熱電併給型のコジェネレーションシステムを導入済のエネルギー消費者のエネルギー消費量を推定するシステムに関する。
従来、一般家庭におけるエネルギー消費形態としては、電力会社やガス会社から供給される電力或いは都市ガスを、夫々個別に消費する形態が採用されていた。これに対し、近年はCO排出量の削減や省エネルギーを志向した分散型エネルギーシステムの開発が活発であり、その実用化も進んできている。
一般家庭内におけるエネルギー供給の形態が多様化したことにより、家庭内のエネルギー需要傾向とエネルギー供給形態の整合性によって、エネルギーコストやCO排出量等の環境性を大幅に改善する余地が生まれている。この点から、家庭内のエネルギー需要傾向を把握することは非常に大切である。
本出願人は、最小限のデータを入力することで、家庭のエネルギー消費量を推定することが可能な推定システムを既に開発している(特許文献1参照)。このシステムによれば、まず、家庭の家族構成、昼間の在宅者の有無、床面積、並びに過去のエネルギー消費実績値の各データによって、一般的な家庭における典型的な1日のエネルギ消費曲線(パターン)の有するピーク時間帯及びボトム時間帯の需要量を推定する。次に、補間処理を行うことで、ピーク時間帯とボトム時間帯の間の時間帯における需要量を推定し、これによって、1日のエネルギー消費量の変動パターンを推定する。
特許文献1に記載のシステムでは、エネルギー消費量の推定に際し、過去のエネルギー消費実績値に関するデータを必要とする。この消費実績値そのもののデータが存在しない場合には、消費者が実際に電力購入に際して電力会社に対して支払った電気料金から消費実績値を導出する方法を採用している。
しかしながら、エネルギー消費者が太陽光発電設備を導入していた場合、電力購入に際して電力会社に支払った電気料金から算出される電力量と実際に消費された電力量との間に齟齬が発生する。このため、電力会社に支払った電気料金からエネルギー消費実績値を導出することができないため、特許文献1に記載の方法でエネルギー消費量を推定することができないという問題がある。
そこで、本出願人は、エネルギー消費者によって容易に取得可能なデータを用いて、太陽光発電設備によって発電された電力量の内、自家消費に用いられた電力量を推定することができるシステムを開発した(特許文献2参照)。より具体的には、太陽光発電設備のパネル面積、パネルの方位角及び水平傾斜角等に関する第1情報、エネルギー消費者家庭の家族構成、昼間の在宅者の有無、延床面積等に関する第2情報、過去1年間の購入電力量又は購入電力費用の実績値に関する第3情報、の各データに基づいて、太陽光発電設備による発電電力量を、自家消費に用いた電力量と電力会社に売電した電力量に分解する。つまり、電力会社から購入した電力量と、太陽光発電設備によって発電された電力量の内、自家消費に用いた電力量を合算して得られる値によって、過去のエネルギー消費実績値とすることができるため、太陽光発電設備が導入されたエネルギー消費者に対しても上記特許文献1に記載のシステムを用いたエネルギー消費量の推定が可能となる。
特許第3823105号明細書 特開2009−213338号公報
近年は、太陽光発電設備以外にも、都市ガスを燃焼させることで得られた電力の一部を自家消費する、いわゆるコジェネレーションシステムを導入した家庭が増えてきている。
コジェネレーションシステムでは、都市ガスを燃焼することで発電を行うため、都市ガスは熱需要用途のみならず電力需要用途としても利用される。このため、過去の電気料金から導出される電力量は、コジェネレーションシステムによって発電された電力量が含まれていないため、実際に消費した電力量に比べれば不足する。逆に、過去のガス料金から導出されるガス量は、コジェネレーションシステムでの発電で用いられるガス量を包含しているため、実際の熱需要用途として消費されるガス量よりも多くなる。
特許文献1に記載のシステムを用いて電力消費量の推定を行うに際しては、過去の電力消費実績に関するデータが必要である。しかし、上記のように、コジェネレーションシステムが導入された消費者においては、購入電力料金と実際の電力消費量に齟齬が生じており、購入電力料金から直ちに電力消費量を知ることはできない。なお、特許文献2に記載の方法は、あくまで太陽光発電設備が導入された形態に特化しているため、コジェネレーションシステムが導入された形態におけるエネルギー消費者の過去の電力消費実績の導出に利用することはできない。
また、特許文献1に記載のシステムを用いて熱消費量の推定を行うに際しても、過去の熱消費用途に利用されたガス消費実績に関するデータが必要である。そして、電力と同様、コジェネレーションシステムが導入された消費者においては、購入ガス料金と実際のガス消費量(或いはこのガス量を熱量換算して得られる熱消費量)に齟齬が生じており、購入電力料金から直ちに電力消費量を知ることはできない。そして、特許文献2には、実際にガス会社から購入したガス量の内、熱消費用途に利用されたガス消費量を導出する方法までは開示されていない。
特に、コジェネレーションシステムが導入されている場合、このシステムによる発電量は、電力消費量と熱消費量の双方に影響を及ぼす。このため、過去の電力消費実績に関する推定のみを単独で行ってから熱消費実績に関する推定を行うという方法を採用することができない。つまり、電力消費実績と熱消費実績の双方の推定を同時に行う必要がある。特許文献2に記載のシステムでは、このような推定を行うことができない。
本発明は、上記の問題点に鑑み、コジェネレーションシステムが既に導入されているエネルギー消費者のエネルギー消費量の推定を行うシステムを提供することをその目的とする。
本発明のエネルギー消費量推定システムは、コンピュータのデータ処理を用いた演算処理によってエネルギー消費量を推定するものであり、各種情報の入力を受け付ける情報入力受付手段、これらの情報を用いた数値計算を行う演算処理手段、及び演算結果を出力する出力手段を備えて構成される。
演算処理手段は、その演算処理内容に応じて、時間帯別電力消費量推定手段、時間帯別熱消費量推定手段、コジェネ発電量推定手段、購入電力量推定手段、購入ガス量推定手段、及び補正手段を備えている。
時間帯別電力消費量推定手段は、演算対象期間(例えば1年)にわたる対象消費者の電力消費量を単位時間別(例えば1時間単位)に推定する機能的手段である。このとき、対象消費者が演算対象期間内に実際に消費した電力量(実質電力消費量)の仮定値を想定電力消費量と呼び、この想定電力消費量と、対象消費者の電力消費傾向に関する第2情報、演算対象期間内の購入電力費用(又は購入電力量)に関する第3情報を用いて推定処理を行う。第2情報及び第3情報は情報入力受付手段に入力されたデータを用いる。なお、第2情報は、例えば家族構成や昼間の在宅者の有無、延床面積といった情報で規定される。
ここで、最初(1回目)の演算時において、時間帯別電力消費量推定手段は所定の第1初期値でもって想定電力消費量と仮定し、この値に基づいて単位時間毎の単位推定電力消費量を算出する。この所定の第1初期値として、特に演算対象期間内の購入電力量を採用することで、容易に取得できる値を利用しながらも、収斂までに要する時間の短縮化を図ることができるという点で効果がある。
算出方法の一例としては、電力消費量は外気温の影響を多分に受けることから、冬期、夏期、及び中間期に分けた上で、暖房及び冷房の需要がない中間期の電力消費量を一般的な回帰式を用いて算出する。特に、回帰式では、一日の電力消費量の変化に現れるいくつかのピーク時及びボトム時の消費量の値として算出し、更に、これらの時刻の間の消費量を、ピーク時及びボトム時の消費量で補間することで算出する。夏期及び冬期については、回帰式に基づいて温度補正量を算出し、中間期のピーク量及びボトム量にこの補正量を反映させた上で同様の補間処理を行うことで算出する。
そして、想定電力量を、このように算出された中間期、夏期、冬期の各時間帯別の電力消費量の比率で配分することで、対象消費者の時間帯別電力消費量が推定される。
時間帯別熱消費量推定手段は、演算対象期間(例えば1年)にわたる対象消費者の熱消費量(或いは燃料消費量)を単位時間別に推定する機能的手段である。このとき、対象消費者が演算対象期間内に実際に消費した燃料量(実質燃料消費量)の仮定値を想定燃料消費量と呼び、この想定燃料消費量と、対象消費者の電力消費傾向に関する第2情報、演算対象期間内の購入燃料費用(又は購入燃料量)に関する第3情報を用いて推定処理を行う。最初(1回目)の演算時においては、所定の第2初期値でもって想定燃料消費量と仮定し、この値に基づいて単位時間毎の単位推定燃料消費量を算出する。このとき、電力の場合と同様、この所定の第2初期値として、特に演算対象期間内の購入燃料量を採用することで、容易に取得できる値を利用しながらも、収斂までに要する時間の短縮化を図ることができるという点で効果がある。
算出方法の一例としては、まず、厨房用途の熱需要は年間を通じてほぼ一定であることから、厨房用途の熱需要を第2情報に基づく回帰式で算出する。次に、中間期は暖房用途の熱需要を0とすることができるため、中間期の単位推定燃料消費量から例えば1日の燃料消費総量を算出した後、厨房用途の燃料消費量を差し引くことで給湯用途の燃料消費量を算定する。厨房用途、暖房用途については、変動パターンが各家庭でほぼ共通しているため、この共通パターンを用いて時間帯別の消費量に配分することができる。更に、冬期の暖房用途に消費される熱量については、電力消費量の冬期と中間期の差分値を熱量換算することで算出する。
時間帯別の熱消費量が算定されると、コジェネレーションシステムの発電時に発生する熱によってこの熱消費をまかなうことができるよう、どの時間帯に発電を行えば良いかにつき、第1情報に基づいてコジェネ発電量推定手段が決定する。コジェネレーションシステムの発電出力が一定である場合には、発電時間帯のみを決定し、発電出力が可変である場合には、発電する時間帯及びその出力を決定する。この決定方法は、既存のコジェネレーションに組み込まれているマイコンの制御方法を利用することができる。
購入電力量推定手段は、推定した時間帯別の電力消費量から時間帯別の発電電力量を差し引き、これを各時間帯にわたって足し合わせることで、演算対象期間内に購入が必要な推定総購入電力量を算定する。購入燃料量推定手段は、推定した時間帯別の燃料消費量に加えて、発電に必要な時間帯別燃料量を加算して、これを各時間帯にわたって足し合わせることで、演算対象期間内に購入が必要な推定総購入燃料量を算定する。そして、補正手段は、上記において仮定した想定電力消費量と推定総購入電力量の差分、想定燃料消費量と推定総購入燃料量の差分を計算し、これが所定の閾値を超えていれば、この差分を想定電力消費量、想定燃料消費量に反映させて、再度同様の演算を行う。そして、閾値以内に収まっていれば、直前に用いた想定電力消費量、想定燃料消費量でもって、実質電力消費量、実質燃料消費量が決定される。
このとき、時間帯別電力消費量推定手段では、すでに実質電力消費量に基づく演算がなされているため、対象消費者が実際に消費している値に近い電力消費量を時間帯別に把握することができる。同様に、時間帯別熱消費量推定手段では、すでに実質燃料消費量に基づく演算がなされているため、対象消費者が実際に消費している値に近い燃料消費量を時間帯別に把握することができる。
本発明のシステムによれば、供給される燃料を用いて発電がなされ、この発電電力が電力消費の一部に利用されるようなエネルギー供給形態を示す対象消費者についても、そのエネルギー消費量を推定することが可能となる。特に、購入電力料金と購入燃料料金のデータ等の簡易なデータを用いてこの推定が行える点が本発明のシステムの特徴である。
そして、実際に購入した電力料金並びに燃料料金に相当する電力量並びに燃料量でもって実際に対象消費者が消費したエネルギー量であると仮定し、演算で得られた値との乖離が所定の閾値以内に収まるまでただ繰り返し同じ演算を繰り返すことのみで推定処理が実現できるため、複雑なプログラムを必要としないという長所もある。
本発明に係るエネルギー消費量推定システムの概略構成を示すブロック図 本発明に係るエネルギー消費量推定システムを用いた演算結果の過程を示すグラフ 本発明に係るエネルギー消費量推定システムを用いた演算結果の過程を示すグラフ 本発明に係るエネルギー消費量推定システムの別の概略構成を示すブロック図
以下、本発明のエネルギー消費量推定システム(以下、適宜「本発明システム」という)の実施形態につき、説明する。
本発明システムは、系統から電力が、燃料源から燃料が夫々供給されて電力消費及び熱消費に利用されると共に、供給される燃料を用いてコジェネレーションシステムが発電を行う際に得られる電力と熱の利用が可能な対象消費者のエネルギー消費量の推定を、コンピュータのデータ処理を用いた演算処理によって行うシステムである。燃料としては、都市ガス、LPガス、石油等が想定される。本実施形態では、エネルギー消費量の推定を行う対象となるエネルギー消費者(以下、「対象消費者」という)が、都市ガス利用型のコジェネレーションシステムを導入している場合を例に挙げて説明する。
図1は、本発明システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明システム1は、情報入力受付手段11、時間帯別電力消費量推定手段12、時間帯別熱消費量推定手段13、コジェネ発電量推定手段14、購入電力量推定手段15、購入ガス量推定手段16、電力量補正手段17、ガス量補正手段18、及び出力手段19を備える。
ここで、上記各手段12〜18は、本発明システム1がノートパソコンやPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯型の汎用コンピュータで構成される場合に、コンピュータのハードウェア資源(CPUや各種記憶装置等)及びソフトウェア資源(OS、各種ドライバ、データベース管理ソフト等)を使用して演算処理を実行する機能的手段である。
情報入力受付手段11は、対象消費者が備えるコジェネレーションシステムの性能に関する情報(以下、「第1情報」という)、対象消費者のエネルギー消費傾向に関する情報(以下、「第2情報」という)、及び所定の演算対象期間内における対象消費者の購入電力費用(又は購入電力量)、並びに購入ガス費用(又は購入ガス量)に関する情報(以下、「第3情報」という)の入力を受け付ける情報入力用インタフェースであり、例えばキーボード、タッチパネル、マウス等の入力装置、或いは電気通信回線を介して情報の入力を受け付ける情報受信手段で構成される。
第1情報は、対象消費者が設置しているコジェネレーションシステムの性能に関する情報であり、発電出力、及び当該発電出力と発電時に発生する熱量の関係に関する情報を含む。ただし、予め本発明システム1内の記憶手段において、コジェネレーションシステムの型番と、前記各情報とを関連付けて記録しておくことで、第1情報としては対象消費者が設置しているコジェネレーションシステムの型番を入力するものとしても良い。コジェネレーションシステムの型番は、設置されているコジェネレーションシステムを確認することで、容易に認識できる情報である。
第2情報は、対象消費者のエネルギー消費傾向に関する情報であり、例えば対象消費者の家族構成(家族数N(人))、昼間の在宅者の有無(在宅者有り:X=1、無し:X=0)、延床面積(S(m))の情報等で構成される。これらの情報は、対象消費者自身によって容易に認識することのできる情報である。
第3情報は、所定の演算対象期間(ここでは一例として1年とする)における対象消費者の購入電力費用(又は購入電力量)及び購入ガス費用(又は購入ガス量)の実績値に関する情報である。例えば、対象消費者が電力料金及びガス料金を口座振替で支払っている場合には、通帳等に記録された情報に基づいて1年間に亘る総購入電力費用、総購入ガス費用を算出することで容易に認識することのできる情報である。
時間帯別電力消費量推定手段12は、まず、入力された第3情報から導かれる年間の購入電力量を対象消費者が1年間に消費した仮の電力消費量と想定する(以下、「想定電力消費量」という)。そして、第2情報に基づいて認識されるエネルギー消費傾向、並びに前記想定電力消費量を用いて、1年間に消費される電力消費量を1時間毎に推定し、時間帯別の電力消費量(以下、「単位推定電力消費量」という)を算出する。
より詳細には、暖房や冷房の空調機器を使用しない中間期における電力消費の実測データに基づいて一般的な手法で導出された回帰式に対して、第2情報から得られる対象消費者固有の情報(前記例で言えば、N,X,Sの各数値に相当)を代入することで、24時間を複数の特徴時間帯にグルーピングしたときの各特徴時間帯毎のピーク値及びボトム値、例えば、朝、昼、夜の3つのピーク消費量EP1〜EP3と、早朝、朝、昼の3つのボトム消費量EB1〜EB3を夫々推定する。EP1〜EP3は、夫々起床時間後の2〜3時間、正午前後の2〜3時間、午後7時前後の2〜3時間の各時間範囲に含まれる3つの特徴時間帯tP1〜tP3における推定電力消費量に相当し、EB1〜EB3は、夫々起床時間前の2〜3時間、午前10時前後の2〜3時間、午後3時前後の2〜3時間の各時間範囲に含まれる3つの特徴時間帯tB1〜tB3における推定電力消費量に相当する。
その後、各特徴時間帯毎の推定電力消費量EP1〜EP3並びにEB1〜EB3に基づいて、隣接する2つの特徴時間帯に係るピーク値とボトム値の間を補間することで、1日の全ての時間帯における電力消費量を推定する。補間方法としては、予め定められた数値に従って各時間帯毎に配分することで行う。例えば、夜のピーク時間帯から早朝のボトム時間帯までの補間は、EP3とEB1の差分ΔEを、特徴時間帯tP3から1時間後に差分ΔEの5%、2時間後に差分ΔEの25%、3時間後に差分ΔEの35%、4時間後に差分ΔEの20%、それ以降特徴時間帯tB1までは、残りの差分ΔEの15%を均等に配分する。他の特徴時間帯間に係る補間も同様に行う。補間処理の際に用いられる配分率に関する情報は、複数の消費者における電力消費量の実測データに基づいて予め定められたものを利用することができる。
更に、一般的な手法で導出された回帰式に対して第2情報から得られるN,X,Sの各数値を代入することで、夏期並びに冬期における各特徴時間帯毎の温度補正量を算出すると共に、中間期に係る各ピーク値及びボトム値に対して前記温度補正量を加算することで、夏期及び冬期における各特徴時間帯毎のピーク値及びボトム値を算出する。そして、前記と同様の補間処理を行うことで、夏期及び冬期夫々において、時間帯毎の電力消費量を推定する。
このようにして推定された中間期(4月〜5月、10月〜11月)、夏期(6月〜9月)及び冬期(12月〜3月)の時間帯毎の電力消費量を累計することで、各期毎の累計電力消費量が概算的に算出される。
次に、第3情報から得られる年間の購入電力量を用途別に分解することで、想定電力消費量に基づく中間期、夏期、冬期夫々の電力消費量を算出する。用途別の分解方法は、例えば前述の方法で概算的に得られた各期毎の累計電力消費量の比率で配分することにより行うことができる。
このようにして、第2情報に基づく各期毎の累計電力消費量、並びに想定電力消費量に基づく各期毎の累計電力消費量が夫々算出されると、期毎に両電力消費量の差分値を算出し、その差分量を予め定められているバラツキ程度に応じて按分することで、補正処理を行う。バラツキ程度は、予め多数の家庭における各時間帯毎の電力消費量データに基づいて算出された中間期、夏期、冬期夫々の時間帯毎の標準偏差が記憶手段に記録されており、当該標準偏差の割合に応じて各期毎の累計電力消費量に加減処理を行うものとすることができる。
そして、各期毎に算出された時間帯別の電力消費量に対して、更に所定の補正処理を行うことで例えば月別平日休日別の時間帯別電力消費量を算出することができる。具体的には、前記方法で算出された時間帯別の電力消費量を、夫々各期で代表される月(例えば中間期は4月、夏期は8月、冬期は2月)の平日の時間帯別電力消費量に相当するものとし、前記代表月の平日の時間帯別電力消費量に対して予め定められた補正係数を乗じることで、更に同一期における異なる月及び休日の時間帯別電力消費量を算出する構成としても良い。また、更に詳細な補正処理を行うことで、日毎の時間帯別電力消費量を算出するものとしても良い。
別の方法としては、例えば、回帰式に前記第2情報(N,X,S)を代入することで前記特徴時間帯毎の電力消費量を算出した後、補間処理を行うことで算出される各期毎の時間帯別電力消費量が、夫々各期で代表される月(中間期は4月、夏期は8月、冬期は2月)の平日の電力消費量に相当するものとし、更に同一期における異なる月及び休日の時間帯別電力消費量を、前記代表月の平日の時間帯別電力消費量に対して予め定められた補正係数を乗じることで算出するものとしても良い。このような構成とするとき、第2情報に基づいて算出される典型的な時間帯毎の電力消費量が、月別且つ平日休日別に算出される。
そして、この月別平日休日別に算出された時間帯毎の電力消費量を累計することで、月別、平日休日別の累計電力消費量が算出される。この後、第3情報から得られる年間の購入電力量を月別平日休日別の前記累計電力消費量の比率で配分することで、想定電力消費量に基づく月別平日休日別の電力消費量が算出される。そして、各月別、平日休日別に、第2情報に基づく累計電力消費量と想定電力量に基づく累計電力消費量の差分値を算出し、その差分量を予め定められているバラツキ程度に応じて按分することで、補正処理を行う。この場合は、予め多数の家庭における各時間帯毎の電力消費量データに基づいて算出された各月別、平日休日別の時間帯毎の標準偏差が記憶手段に記録されており、当該標準偏差の割合に応じて各期毎の累計電力消費量に加減処理を行うものとすることができる。その他、時間帯別電力消費量推定手段12の詳細な演算方法については、特許文献1に記載した方法を利用することができる。
時間帯別熱消費量推定手段13は、まず、入力された第3情報から得られる年間の購入ガス量を、対象消費者が1年間に熱需要として消費した仮のガス量と想定する(以下、「想定ガス消費量」という)。この想定ガス消費量を熱量換算した値、及び第2情報に基づいて認識されるエネルギー消費傾向を用いて、1年間に消費される熱消費量を1時間毎に推定し、時間帯別の熱消費量(以下、「単位推定熱消費量」という)を算出する。
より詳細には、一年を通して厨房用途に消費される熱量はほとんど変化しないことから、まず、一般的な手法で導出された回帰式に対して、第2情報から得られる対象消費者固有の情報を代入することで、厨房熱消費量を推定する。次に、中間期においては、暖房熱使用量が発生しないため、中間期の想定熱消費量と厨房熱消費量の差分によって給湯熱消費量を算定する。更に、中間期以外の給湯熱消費量については、外気温の影響を大きく受けるため、算定対象月の平均気温と中間期の平均気温の値を用いて、中間期の給湯熱消費量に対して補正演算を行うことで算出される。
ここで、厨房総熱使用量、給湯に係る総熱使用量の1日の時間帯別の変動パターンは一般家庭でほぼ共通しているため、その標準的な変動パターンを使用することで、中間期における1日の時間帯別の熱使用量を推定することができる。つまり、予め本発明システム1内の記憶手段に過去の実績データから求めた標準的な変動パターンを登録しておき、中間期における1日の厨房及び給湯に係る熱使用量を、この標準的な変動パターンで時間配分することで、中間期における1日の時間帯別の熱使用量を推定する。
また、冬期において暖房用途に消費される熱量については、電力消費量の情報を利用して推定する。すなわち、上記において推定した冬期と中間期の時間帯別電力消費量の差分値を計算し、この差分値でもって暖房用途に消費された電力量とする。そして、この電力量を熱量変換することで暖房用途の時間帯別熱使用量が推定される。
このようにして、中間期、夏期、冬期夫々において時間帯別の熱消費量が推定されると、この熱消費量をまかなうべく、どの時間帯にコジェネレーションシステムを運転させて発電すれば良いかをコジェネ発電量推定手段14が推定する。コジェネレーションシステムは、発電時に熱を発生するため、予めある時間帯に一定値以上の熱需要が発生することが分かっていれば、この熱需要の一部又は全部をまかなうように発電がされる。一例としてコジェネレーションシステムを定出力(1kW)とする。このとき、不足電力分は系統電力からまかなわれることとなる。
熱需要が存在する場合に、コジェネレーションシステムを運転させるか否かの判断については、熱需要の大きさと電力需要の大きさを勘案した上で、電力を全て系統電力でまかない、且つ熱需要を全てガスでまかなった場合と比べて、一次エネルギー換算で省エネとなる場合、又は低コストとなる場合にのみ、その運転を行う旨の判断をするものとしても良い。
コジェネ発電量推定手段14が、各期毎に時間帯別の発電量を推定すると、購入電力量推定手段15は、時間帯別電力消費量推定手段12が推定した各期別の時間帯別電力消費量から、この発電量を差し引いた値でもって、時間帯別の購入電力量を推定する。そして、この値に基づいて1年間の推定総購入電力量を算出する。
また、購入ガス量推定手段16は、期別の厨房用途並びに給湯用途の熱消費量をガス量換算したものに、コジェネレーションシステムの運転時間帯に同システムで利用されるガス量を加算して、時間帯別の購入ガス量を推定する。そして、この値に基づいて1年間の推定総購入ガス量を算出する。
電力量補正手段17は、対象消費者の購入電力量から、購入電力量推定手段15が算出した推定総購入電力量を差し引き、差分値(以下、「第1誤差」という)を求める。この第1誤差が所定の閾値を超えていれば、電力量補正値として時間帯別電力消費量推定手段12に与えられる。
同様に、ガス量補正手段18は、対象消費者の購入ガス量から、購入ガス量推定手段16が算出した推定総購入ガス量を差し引き、差分値(以下、「第2誤差」という)を求める。この第2誤差が所定の閾値を超えていれば、ガス量補正値として時間帯別熱消費量推定手段13に与えられる。
時間帯別電力消費量推定手段12は、直前の推定処理で利用した想定電力消費量に電力量補正値を加えた値を新たな想定電力消費量として先ほどと同様の演算を行い、時間帯別電力消費量の推定処理を実行する。時間帯別熱消費量推定手段13は、直前の推定処理で利用した想定ガス消費量にガス量補正値を加えた値を新たな想定ガス消費量として先ほどと同様の演算を行い、時間帯別熱消費量の推定処理を実行する。
以下、同様にコジェネ発電量推定手段14,購入電力量推定手段15,購入ガス量推定手段16が同様に演算を行う。そして、電力量補正手段17によって算出される第1誤差、ガス量補正手段18によって算出される第2誤差がいずれも所定の閾値以下の範囲内に収まるまで、同様の演算ループを繰り返す。一方、これらが所定の閾値以下の範囲内に収まれば、直前の演算で用いた「想定電力消費量」、「想定ガス消費量」をもって、対象消費者が演算対象期間内に実際に消費した電力消費量(実質電力消費量)並びにガス消費量(実質ガス消費量)とすることができる。
そして、この最終のループで推定された時間帯別の電力消費量及び熱消費量は、実質電力消費量及び実質ガス消費量に基づいて演算処理が行われたものである。つまり、この推定結果は、対象消費者のエネルギー消費傾向が最も反映されたデータとなる。
図2及び図3は、本発明システムによるエネルギー消費量の推定結果の一例を説明するための図である。本実施例では、第1誤差、第2誤差ともに800円以下となった時点でループ処理を終了するものとした。すなわち、電力、ガス共に閾値を800円と設定した。なお、図2及び図3に示すグラフは、一例として冬期(暖房期)のデータを図示している。横軸は時間帯を、縦軸は相対値を指している。
対象消費者より、年間の光熱費として、電力料金が128,000円、ガス料金が105,000円である旨の情報が提供されたものとする。1回目の演算処理においては、これらの料金から得られる電力量、ガス量を、夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として各推定手段12〜16が演算を行う。また、各補正手段17,18がこれらの推定結果により得られた推定消費量を換算した料金(推定電力料金、推定ガス料金)と、初期時の光熱費の差分を算出する。
図2(a)の結果を見れば、1回目の演算では、電力量の誤差が大きい。これによれば入力して与えた想定電力消費量の値が大幅に少なかったことが分かる。よって、2回目の演算を必要とする。このとき、128,000 + 53,000 = 181,000円を電力料金とする電力消費量、105,000 - 6,500 = 98,500円をガス料金とするガス消費量を夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として演算を行う。
図2(b)の結果を見れば、電力消費量が上昇し、誤差を小さくする方向に補正処理がなされていることが分かる。ただし、依然として入力としての電力料金が少なく見積もられていることが分かるので、3回目の演算を必要とする。このとき、181,000 + 20,500 = 201,500円を電力料金とする電力消費量、98,500 - 14,500 = 84,000円をガス料金とするガス消費量を夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として演算を行う。
図2(c)の結果を見れば、依然として入力としての電力料金が少なく見積もられていることが分かるので、4回目の演算を必要とする。このとき、201,500 + 6,500 = 208,000円を電力料金とする電力消費量、84,000 - 11,000 = 73,000円をガス料金とするガス消費量を夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として演算を行う。
図2(d)の結果を見れば、入力されたガス料金(想定ガス消費量)が低下したことにより、推定される熱消費量が低下し、これに伴ってコジェネレーションシステムの発電時間が削減されたことが分かる(7時台)。電力については誤差がなくなったが、依然としてガスについては閾値を超える誤差が存在するため、更に5回目の演算を必要とする。このとき、208,000円を電力料金とする電力消費量、73,000 - 5,500 = 67,500円をガス料金とするガス消費量を夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として演算を行う。
図3(a)の結果を見れば、ガス消費量が低下し、誤差を小さくする方向に補正処理がなされていることが分かる。しかし、これに伴って推定される熱消費量が低下したことでコジェネレーションシステムの発電量が減り、この発電量の変化に伴って電力消費量に再び誤差が発生している。5回目の演算が行われた時点では、電力,ガス共に閾値を超える誤差が認められるため、引き続き6回目の演算を必要とする。このとき、208,000 - 1,000 = 207,000円を電力料金とする電力消費量、67,500 - 3,000 = 64,500円をガス料金とするガス消費量を夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として演算を行う。
図3(b)の結果を見れば、5回目よりも誤差量が小さくなっていることが分かる。ただし、依然としてガスにおいては閾値を超える誤差が認められるため、引き続き7回目の演算を必要とする。このとき、207,000 - 500 = 206,500円を電力料金とする電力消費量、64,500 - 1,500 = 63,000円をガス料金とするガス消費量を夫々想定電力消費量、想定ガス消費量として演算を行う。
図3(c)の結果を見れば、6回目よりも更に誤差量が小さくなっていることが分かる。そして、これらの誤差は、いずれも閾値以下の範囲内に抑制されたため、各補正手段17,18は補正処理を行わないことを決定し、この結果を出力手段19に出力する。
誤差値が閾値以下の範囲内となった7回目の演算における入力値(電力料金、ガス料金)を消費量換算した値が、最終的な実質電力消費量並びに実質ガス消費量と決定される。そして、これらの値が決定された時点において、時間帯別電力消費量推定手段12、時間帯別熱消費量推定手段13は、この最終的な実質電力消費量並びに実質ガス消費量の値に基づいた演算処理を行っているため、同手段の推定結果は、そのまま対象消費者のエネルギー消費傾向を最も反映した時間帯別電力消費量、時間帯別熱消費量のデータとなる。
上記実施形態では、時間帯別電力消費量推定手段12が最初(1回目)に演算処理を行うに際しての初期値として、演算対象期間における購入電力量を採用し、同様に、時間帯別熱消費量推定手段13が最初(1回目)に演算処理を行うに際しての初期値として、演算対象期間における購入ガス量を採用した。これら1回目の演算処理で用いる初期値としては必ずしもこれらの値に限定されるものではなく、任意の値を設定することができる。任意の値を利用する場合には、情報入力受付手段11は必ずしも第3情報の入力を求める必要はなく、予め内部の記憶手段に記録された値を読み出して利用する構成とすることができる。また、利用すべき任意の値を別途情報入力受付手段11に入力するものとしても良い。
ただし、任意の値に設定する場合と比較し、購入電力量は実際に消費した電力量と著しく乖離した値というわけではなく、同様に購入ガス量は実際に熱消費用途として利用されたガス量と著しく乖離した値というわけではない。従って、任意の値に設定した場合と比較して、演算結果が演算ループを停止させる条件内に収束するまでに要するループ数を少なくすることができ、演算時間の短縮化を図れるという点で効果的である。更には、演算対象期間における購入電力量(費用)、並びに購入ガス量(費用)に関する情報は、容易に取得できる値であるという点においても、この値を初期値として利用することの効果は大きい。
なお、図4に示すように、更に太陽光発電量推定手段21を備え、エネルギー消費者が備える太陽光発電設備の属性に関する第4情報が情報入力受付手段11に入力されることで、コジェネレーションシステムに加えて太陽光発電設備を搭載したエネルギー消費者のエネルギー消費量推定にも利用することができる。
具体的には、第4情報は、エネルギー消費者が備える太陽光発電設備の属性に関する情報であり、例えば、太陽光発電設備のパネル面積、パネルの方位角及び水平傾斜角等に関する情報で構成される。これらの情報は、太陽光発電設備の施工を行った際に用いられた工事図面やカタログ等を参照することでエネルギー消費者が容易に認識することのできる情報である。
太陽光発電量推定手段21は、入力された第4情報に基づいて、1年間にわたる発電量を前記単位時間毎に推定し、時間帯別の推定発電量を算出する。このとき、太陽光発電量推定手段21が単位推定発電量を算出するに際し、本発明システム1の記憶手段内に予め記録されている、太陽光発電設備が設置された地理的位置における緯度及び時間帯別日射量(全天日射量等)に関する情報を利用するものとしても構わない。更に、記憶手段には、入力された第4情報、並びに緯度及び時間帯別日射量に関する情報に基づいて単位推定発電量の演算が可能なプログラムが記録されているものとして良い。単位推定発電量の演算プログラムは、例えばNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のホームページで公開されている太陽光発電量の概算演算式等に基づいて作成することができる。
そして、購入電力量推定手段15は、時間帯別電力消費量推定手段12が推定した各期別の時間帯別電力消費量から、コジェネ発電量推定手段14が推定した時間帯別の発電量と、太陽光発電量推定手段21が推定した時間帯別の発電量を差し引いた値でもって時間帯別の購入電力量とすれば良い。この点以外については上述の実施形態と同様の方法を採用することができる。
上述した本発明システムは、石油等の他の燃料を用いたコジェネレーションシステムが導入されている対象消費者のエネルギー消費量の推定にも、同様に利用できる。この場合、上記実施形態では、ガスを用いたコジェネレーションシステムが導入されている対象消費者を想定していたため、機能的手段や演算時に利用する値の名称の一部に「ガス」という文言を含めていたが、石油等の燃料を想定する場合には、この「ガス」という記載を単に「燃料」と置換して構わない。
1: 本発明システム
11: 情報入力受付手段
12: 時間帯別電力消費量推定手段
13: 時間帯別熱消費量推定手段
14: コジェネ発電量推定手段
15: 購入電力量推定手段
16: 購入ガス量推定手段
17: 電力量補正手段
18: ガス量補正手段
19: 出力手段
21: 太陽光発電量推定手段

Claims (5)

  1. 系統から電力が、燃料源から燃料が夫々供給されて電力消費及び熱消費に利用されると共に、供給される燃料を用いてコジェネレーションシステムが発電を行う際に得られる電力と熱の利用が可能な対象消費者のエネルギー消費量を、コンピュータのデータ処理を用いた演算処理によって推定するエネルギー消費量推定システムであって、
    前記コジェネレーションシステムの属性に関する第1情報、及び前記対象消費者の電力消費傾向に関する第2情報の入力を受け付ける情報入力受付手段と、前記第1及び第2情報に基づいて数値計算を行う演算処理手段と、前記演算処理手段による演算結果を出力する出力手段とを備え、
    前記演算処理手段は、
    前記対象消費者が所定の演算対象期間内に実際に電力需要として消費した実質電力消費量を所定の方法で想定した想定電力消費量に関する情報、及び前記第2情報に基づいて、前記演算対象期間内における単位時間毎の単位推定電力消費量を算出する時間帯別電力消費量推定手段と、
    前記対象消費者が前記演算対象期間内に実際に熱需要として消費した実質燃料消費量を所定の方法で想定した想定燃料消費量に関する情報、及び前記第2情報に基づいて、前記演算対象期間内における前記単位時間毎の単位推定熱消費量を算出する時間帯別熱消費量推定手段と、
    前記演算対象期間内における前記単位推定熱消費量のデータ及び前記第1情報に基づき、前記コジェネレーションシステムの運転時間帯を決定するコジェネ発電量推定手段と、
    前記コジェネレーションシステムの前記単位時間毎の発電電力量と前記単位推定電力消費量の差より前記単位時間毎の推定購入電力量を算出し、この値に基づいて前記演算対象期間にわたる推定総購入電力量を算出する購入電力量推定手段と、
    前記単位時間毎の発電電力量に基づき、前記コジェネレーションシステムが発電に利用する前記単位時間毎の燃料量を算定し、当該算定値を、前記単位推定熱消費量を燃料量に換算した単位推定燃料消費量に加算することで、前記単位時間毎の推定購入燃料量を算出し、この値に基づいて前記演算対象期間にわたる推定総購入燃料量を算出する購入燃料量推定手段と、
    前記演算対象期間内における実際の購入電力量から前記推定総購入電力量を差し引いた値を第1誤差として算出し、前記演算対象期間内における実際の購入燃料量から前記推定総購入燃料量を差し引いた値を第2誤差として算出する補正手段と、を有し、
    前記時間帯別電力消費量推定手段は、1回目の演算時に所定の第1初期値を前記想定電力消費量として演算を行い、前記時間帯別熱消費量推定手段は、1回目の演算時に所定の第2初期値を前記想定燃料消費量として演算を行い、
    前記補正手段は、前記第1誤差及び前記第2誤差の値に基づき、これらを前記時間帯別電力消費量推定手段並びに前記時間帯別熱消費量推定手段に与えて再度演算を実行させるか、又は直前の算出に用いた前記想定電力消費量及び前記想定燃料消費量を夫々前記実質電力消費量及び前記実質燃料消費量と決定するかの判断を行うことを特徴とするエネルギー消費量推定システム。
  2. 前記補正手段は、
    前記第1誤差及び前記第2誤差のうち、少なくとも何れか一方の絶対値が所定の閾値を超えていれば、前記時間帯別電力消費量推定手段に対して直前の演算で用いた前記想定電力消費量に前記第1誤差を加えた値でもって新たな前記想定電力消費量として再度演算を実行させ、前記時間帯別熱消費量推定手段に対して直前の演算で用いた前記想定燃料消費量に前記第2誤差を加えた値でもって新たな前記想定燃料消費量として再度演算を実行させ、
    前記第1誤差及び前記第2誤差の絶対値がいずれも所定の閾値以下に収まっていれば、前記時間帯別電力消費量推定手段が直前の演算で利用した前記想定電力消費量を前記実質電力消費量とし、前記時間帯別熱消費量推定手段が直前の演算で利用した前記想定燃料消費量を前記実質燃料消費量として決定することを特徴とする請求項1に記載のエネルギー消費量推定システム。
  3. 前記情報入力受付手段は、前記演算対象期間内における前記対象消費者の前記実際の購入電力量又は実際の購入電力費用並びに前記実際の購入燃料量又は実際の購入燃料費用に関する第3情報の入力を受け付け、
    前記時間帯別電力消費量推定手段は、1回目の演算時に、前記第3情報に基づく前記実際の購入電力量を前記想定電力消費量として演算を行い、
    前記時間帯別熱消費量推定手段は、1回目の演算時に、前記第3情報に基づく前記実際の購入燃料量を前記想定燃料消費量として演算を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエネルギー消費量推定システム。
  4. 前記燃料が、都市ガス若しくはLPガス若しくは石油であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエネルギー消費量推定システム。
  5. 前記系統からの電力、前記コジェネレーションシステムの発電電力に加えて、太陽光発電設備によって発電された電力も利用可能な対象消費者のエネルギー消費量をコンピュータのデータ処理を用いた演算処理によって推定する構成であって、
    前記情報入力受付手段は、前記太陽光発電設備の属性に関する第4情報の入力を受け付け、
    前記演算処理手段は、前記第4情報に基づいて前記演算対象期間内にわたる前記太陽光発電設備の発電量を前記単位時間毎に推定する太陽光発電量推定手段を更に有し、
    前記購入電力量推定手段は、前記単位推定電力消費量から、前記コジェネレーションシステムの前記単位時間毎の発電電力量と前記太陽光発電設備の前記単位時間毎の発電電力量の和を差し引いた値に基づいて前記推定総購入電力量を算出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のエネルギー消費量推定システム。


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