回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定時間(例えば、3秒)所定の変化値(例えば、変化しきい値)より小さい場合に、電動送風機と回転ブラシ用電動機の少なくとも1つを停止することを特徴とする。
回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定時間所定の変化値より小さい場合に、使用者が手動によって指定できる電動送風機の運転モード(例えば、強モードおよび中運転モードおよび弱運転モード)よりも少ない電力で動作するアイドリング運転モードと使用者が手動によって指定できる回転ブラシ用電動機の運転モード(例えば、強モードおよび中運転モードおよび弱運転モード)よりも少ない電力で動作するアイドリング運転モードとの少なくとも1つを経由して、電動送風機と回転ブラシ用電動機の少なくとも1つを停止することを特徴とする。
回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定時間所定の変化値より小さい場合に、電動送風機のアイドリング運転モードと回転ブラシ用電動機のアイドリング運転モードの少なくとも1つに移行し、電動送風機のアイドリング運転モードと回転ブラシ用電動機のアイドリング運転モードの少なくとも1つにおいて、所定時間内に回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定の変化値より大きくならない場合に、電動送風機と回転ブラシ用電動機の少なくとも1つを停止することを特徴とする。
電動送風機のアイドリング運転モードと回転ブラシ用電動機のアイドリング運転モードの少なくとも1つにおいて、所定時間(例えば、40秒)内に回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定の変化値より大きくなった場合に、電動送風機の運転と回転ブラシ用電動機の運転の少なくとも1つを再開し、電動送風機と回転ブラシ用電動機の少なくとも1つを停止した状態において、回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定の変化値より大きくなっても、電動送風機の運転と回転ブラシ用電動機の運転の少なくとも1つを再開せず、電動送風機と回転ブラシ用電動機の少なくとも1つの停止を維持することを特徴とする。
吸口体は、被掃除面との接地を検知する着床スイッチを備え、着床スイッチが吸口体が被掃除面から離れたことを検知した場合は、電動送風機の運転を停止せずに、回転ブラシ用電動機を停止することを特徴とする。
電動送風機と回転ブラシ用電動機の少なくとも1つが、回転ブラシ用電動機の負荷の変化が所定時間所定の変化値より小さいことによって停止したことを報知する報知手段(例えば、LED)を備えたことを特徴とする。
そして、本発明によれば、吸口体の回転ブラシ用電動機の負荷の変化を用いて比較・判定しているため、吸口体が被清掃面に接地しているか接地していないかに関わらず、電気掃除機の無駄なエネルギーの消費を抑制できる。つまり、吸口体の回転ブラシ用電動機の負荷が変化しない場合またはその変化幅が微弱な場合は、使用者が清掃動作を行っていないとみなして、電気掃除機の運転を停止して、無駄なエネルギーの消費を抑制している。
また、本発明によれば、自動切り替えモードでは、回転ブラシ電動機の負荷状態で掃除機本体の電動送風機の出力を制御し、使用者が吸口体を操作していないときには、所定時間経過した後に掃除機本体の運転を停止するので無駄なエネルギーを使わない省エネが可能な電気掃除機を提供できる。
また、本発明によれば、手動切替モードは、複数の運転モードによって、掃除機本体の電動送風機の出力を制御するとともに、自動切替モードは手動切替モードの最も低出力の運転モードよりも低いアイドリング運転モードを経由してから回転ブラシ用電動機の負荷が所定時間変化しない、もしくは変化幅が微弱の場合に、掃除機本体の電動送風機を停止するので、もうすぐ掃除機本体の運転が停止することを使用者が認識できるため、突然運転が停止することなく使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
また、本発明によれば、吸口体に被掃除面との接地を検知する着床スイッチを設け、吸口体が被掃除面から離れたことを検知した場合は、掃除機本体の電動送風機を停止する機能が働かないので階段掃除など吸込み具を浮かせて掃除しているときには、掃除機本体の運転が停止することがない使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
また、本発明によれば、使用者が掃除をやめて自動停止した後に、小さい子供などが掃除機をいたずらした場合、掃除機が自動復帰して運転開始してしまうことがない安全な電気掃除機を提供できる。
また、本発明によれば、回転ブラシ用電動機の負荷が所定時間変化しない、もしくは変化幅が微弱の場合に、掃除機本体の電動送風機が停止したことを報知する報知手段を備えているので、省エネのために掃除機本体の運転が停止したことを使用者が認識できる。また、本発明によれば、掃除機本体を運転したまま、使用者がその場を離れてしまい、無人の状態で掃除機本体の運転が停止した場合でも、使用者が戻ってきたときに、自動停止したことを認識できる使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
以下、本発明の実施例について、図面を引用して説明する。
まず、図1を引用して電気掃除機の全体的な概要を述べる。図1に示すように、電気掃除機は、掃除機本体1,床用の吸口体2,延長管3,可撓性の吸い込みホース4を有する。延長管3,吸い込みホース4を含む通風管路は、掃除機本体1と吸口体2を連通するように繋ぐ。つまり、掃除機本体1の前面に形成された本体吸気口に、吸い込みホース4の後端が着脱自在に接続され、吸い込みホース4の先端に形成された把手部5(手元操作管)に、延長管3の後端が着脱自在に接続され、延長管3の先端に、吸口体2の継手21が着脱自在に接続される。延長管3は、伸縮可能であるのが好ましい。吸口体2は、略T字形状を有し、被清掃面に対向する開口を有する。尚、先端は、流れの上流側に位置する端部をいい、後端は、流れの下流側に位置する端部をいう。
掃除機本体1は、空気を吸引する送風機と送風機を駆動する電動機が一体になった電動送風機を有する。また、掃除機本体1は、電動送風機の前側(上流側)に集塵室を備える。電動送風機で吸引された塵埃を含む空気から塵埃を濾過して集塵する集塵フィルタが集塵室に配置される。集塵フィルタは、使い捨ての紙パックでもよいし、再使用可能な集塵ケースであってもよい。通風管路の延長管3の先端には、吸口体2が接続され、吸い込みホース4の後端は掃除機本体1に接続される。電動送風機の吸引力で、吸口体2に吸われた塵埃空気は通風管路内を流れて掃除機本体1の集塵フィルタに塵埃が濾過されて溜まる。吸い込みホース4は把手部5を有する。この把手部5に手元スイッチ6が設けられる。手元スイッチ6の使用者からの押圧操作によって電気掃除機の運転が行われる。手元スイッチ6については、後で詳しく述べる。
吸口体2に関し、図2〜図4を引用して説明する。吸口体2は、吸口本体20と継手21を有する。吸口本体20と継手21は、上下および左右に回動可能な自在継手で連結されている。自在継手は、吸口本体20に対して軸によって上下回動可能に連結され、継手21に対して軸によって左右回動可能に連結されている。吸口本体20の外殻は、上ケース22と下ケースとで構成され、図3に示すように、上ケース22を外すと内部が覗かれる。横(左右方向)に長く延びた回転ブラシ23は、図3,図4に示すように、吸口本体20の開口部に回転自在に置かれる。回転ブラシ23は回りにブラシが植毛されている。吸口本体20に内置された回転ブラシ用電動機24は、ベルトを介してその回転動力が回転ブラシ23に伝達される。よって、回転ブラシ23は、回転ブラシ用電動機24によって回転駆動されるパワーブラシである。回転ブラシ用電動機24に供給される電力は、掃除機本体1から供給される。よって、延長管3および把手部5および吸い込みホース4には、掃除機本体1から吸口体2へ電力を供給するための2本の電線が這っている。回転ブラシ23の回転で、絨毯内に存在する塵埃は掻き出され、吸口体2の開口から吸われる。回転ブラシ用電動機24は、回転数の異なる複数の運転モードをもつ。運転モードに含まれる強運転モード(高速回転),中運転モード(中速回転),弱運転モード(低速回転)は、回転ブラシ用電動機24の負荷に応じて自動的、または任意に切り替えが行われる。例えば、回転ブラシ用電動機24の回転数は、掃除機本体1から回転ブラシ用電動機24へ供給される交流電力の位相時間幅によって、変えることができる。運転モードは、3つのモード以外に設けることは可能である。また、運転モードは、強運転と弱運転の2種類であってもよい。
吸口本体20の底面には、着床スイッチ(安全スイッチ)が底面から突出可能に設けられている。吸口体2の被清掃面に接地して、着床スイッチが被清掃面から押し上げられた状態では、着床スイッチがONし、回転ブラシ用電動機24へ電力を供給して、回転ブラシ用電動機24を動作させる。一方、吸口体2の被清掃面から離れて、着床スイッチが吸口本体20の底面から突き出した状態では、着床スイッチがOFFし、回転ブラシ用電動機24への電力の供給を停止し、回転ブラシ用電動機24の運転を停止させる。その後、着床スイッチが再度被清掃面から押し上げられたときは、着床スイッチがONし、回転ブラシ用電動機24へ電力を供給して、回転ブラシ用電動機24を動作させる。着床スイッチがON/OFFに関わらず、掃除機本体の電動送風機の運転は継続している。
吸口体2は、回転ブラシ用電動機24の運転モードを表示する表示機構(表示手段)を備える。表示手段は、図4,図3,図2に示すように、LED25A,25B,導光部材26,電源回り回路基板27、その他の回路基板28,リード線29,透明窓30を有する。二個対のLED25A,25Bは、左右に対称に置かれる。LED25A,25Bに対向するように置かれた導光部材26は吸口体2の左右に延在するように配置される。LED25A,25Bから照射された光が導光部材26を透過することで、導光部材26は発光する。LED25A,25B,導光部材26,透明窓30は、表示手段の表示部になる。LED25Aが点灯すると、導光部材26は赤色で発光する。LED25Bが点灯すると、導光部材26は緑色で発光する。二つのLED25A,25Bが一緒に点灯すると、導光部材26は橙色になる。このように、LEDの点灯する箇所、点灯の増減で、発光する表示色が変化する。変化する表示色が透明窓30から表示される。吸口体2の長手方向に延在する色変化の表示が吸口体2に齎され良く見える。この色変化の表示と回転ブラシ用電動機の運転モードは決められている。赤色は強運転(高速回転)の運転モード、橙色は中運転(中速回転)の運転モード、緑色は弱運転(低速回転)の運転モードにしているが、これ以外の組み合わせでもよい。照明はLED以外のランプを用いることも可能である。このように回転ブラシ用電動機の運転モードは、吸口体2に設けた表示機構(表示手段)の色彩変化で認識できるので、識別がし易く、使い勝手のよい電気掃除機を提供できる。
手元スイッチ6について、図5を引用して説明する。手元スイッチ6は、パワーブラシ入/切の押しボタン60,強/中/弱の押しボタン61,自動の押しボタン62(これっきりボタン),切の押しボタン63を有する。パワーブラシ入/切の押しボタン60は、回転ブラシ用電動機24の運転操作を手動でする押しボタンである。この手動切替モードを設定するパワーブラシ入/切の押しボタン60が押されると、回転ブラシ用電動機24の運転が行われる。更にパワーブラシ入/切の押しボタン60が押されると、回転ブラシ用電動機24の運転は停止するようになっている。
強/中/弱の押しボタン61は、回転ブラシ用電動機24の運転モードと、掃除機本体1の電動送風機の運転モードを一緒に切り替える押しボタンである。強運転(高速回転),中運転(中速回転),弱運転(低速回転),強運転(高速回転)の順番で、強/中/弱の押しボタン61は、運転モードを切り替える。回転ブラシ用電動機24の負荷に応じて、掃除機本体1の電動送風機の回転数が変わる。掃除機本体1の電動送風機の運転モードは、例えば、強運転モード(高速回転),中運転モード(中速回転),弱運転モード(低速回転)を有する。掃除機本体1の電動送風機の運転モードも、回転ブラシ用電動機24の負荷に応じて変わる。例えば、絨毯の清掃時など回転ブラシ用電動機24の負荷が大きいときは、掃除機本体1の電動送風機の運転モードを強運転モード(高速回転)として吸引力を高くし、フローリングなど回転ブラシ用電動機24の負荷が小さいときは、掃除機本体1の電動送風機の運転モードを弱運転モード(低速回転)として吸引力を小さくし、回転ブラシ用電動機24の負荷がその中間のときは、掃除機本体1の電動送風機の運転モードを中運転モード(中速回転)として吸引力を中間とする。電動送風機の回転数は、電動送風機の電動機に供給される電流または印加される電圧によって変えることができる。電動送風機の電動機への入力電力は、強運転モードで1000W程度、中運転モードで600W程度、弱運転モードで200W程度である。掃除機本体1の電動送風機の運転モードは、回転ブラシ用電動機24の負荷の代わりに、掃除機本体1の吸込み風量や吸込み圧力に応じて変えてもよいし、吸込む塵埃量に応じて変えてもよい。そして、この回転ブラシ用電動機24の運転モードは、この掃除機本体1の電動送風機の運転モードに連動している。例えば、掃除機本体1の電動送風機の運転モードが強運転モードのときは、回転ブラシ用電動機24の運転モードも強運転モードとし、掃除機本体1の電動送風機の運転モードが中運転モードのときは、回転ブラシ用電動機24の運転モードも中運転モードとし、掃除機本体1の電動送風機の運転モードが弱運転モードのときは、回転ブラシ用電動機24の運転モードも弱運転モードとする。掃除機本体1の電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転モードは、さらに、アイドリング動作モードを有する。アイドリング動作モードは、弱運転モードよりも電動送風機の回転数および回転ブラシ用電動機24の回転数が小さく、弱運転モードよりも電動送風機の消費電力および回転ブラシ用電動機24の消費電力も小さい。電動送風機の電動機への入力電力は、アイドリング動作モードで100W程度である。ただし、掃除機本体1の電動送風機の運転モードと回転ブラシ用電動機24の運転モードとは連動しなくてもよい。連動しない場合は、強/中/弱の押しボタン61を、掃除機本体1の電動送風機の運転モード用と回転ブラシ用電動機24の運転モード用のそれぞれに(つまり2個)設けるのが好ましい。
自動の押しボタン62は、掃除機本体1の電動送風機の運転モードおよびそれに連動する回転ブラシ用電動機24の運転モードの切り替えを自動に設定する押しボタンである。自動の押しボタン62を押すと、自動切替モードに設定され、さらに押すと、自動切替モードの設定が解除される。切の押しボタン63が押されると、掃除機本体1の電動送風機を停止する。切の押しボタン63が押されると、上記押しボタンによる設定を解除したり、回転ブラシ用電動機24がロックした場合に利用してもよい。
自動の押しボタン62を押した初期の移り変わり形態について、図11を引用して述べる。ステップ620で自動の押しボタン62が押し下げられる。直ちに回転ブラシ用電動機24が強運転(高速回転)の運転モードを基軸とした速度変動(増減)が繰り返される(ステップ621)。10パーセントの増減率で、3秒間ぐらい(622)、その速度変動の運転が行われてから所定の強運転(高速回転)に移行する(ステップ623)。このように、自動の押しボタン62で、自動切替モードが選択されると、強運転(高速回転)の設定に先立ち、強運転(高速回転)の運転モードを基軸とした回転ブラシ用電動機24の速度増減が数秒にわたり実行される。これにより、速度変動に伴う変動で自動切替モードが選択されたことを実感ができる。この速度変動に加え、回転ブラシ用電動機24の供給電力の変化で表示手段のLEDの点灯切替で、表示色を変化させたり(代案1)、ブザー等の音声による報知手段を併用することにより(代案2)、自動切替モードが選択されたことを更に実感することができる。なお、所定の強運転(高速回転)に移行する(ステップ623)に代えて、中運転(中速回転)または弱運転(低速回転)にしてもよい。
回転ブラシ用電動機24の運転モード,表示機構(表示手段)の表示について、図6〜図8を引用して説明する。図6に示す電気掃除機の全体的な電気回路は、掃除機本体側電気回路100と、吸口体側電気回路300と、両電気回路を接続する二本の電線200を有する。二本の電線200は吸口体側電気回路300に電力を供給するもので、延長管3,吸い込みホース4を含む通風管路に這わされる。掃除機本体側電気回路100は、電動送風機の電動機101を除いて大部分が制御基板102で占められる。制御基板102は、種々の制御手段を備えている。主なものを挙げると、制御手段の主要部になるマイコン103,電動機101の駆動回路104,電動機101を駆動するトライアック105を含む半導体スイッチング素子,回転ブラシ用電動機24の駆動回路106,回転ブラシ用電動機24を駆動するトライアック107を含む半導体スイッチング素子,回転ブラシ用電動機24の負荷電流を検知する電流検知回路108(検知手段)を有する。電動機101,回転ブラシ用電動機24は、整流子電動機が使われる。また整流子電動機に代えてブラシレスモータを用いることが可能である。電動機101,回転ブラシ用電動機24は速度制御により運転モードの切替が行われる。速度制御は、位相制御で電動機101,回転ブラシ用電動機24に供給される交流電力の位相時間幅に変えることにより行われる。駆動回路104,駆動回路106がトライアック105,トライアック107の通電位相時間幅を調整することにより、電動機101,回転ブラシ用電動機24は種々の運転モードの速度で回転するのである。
吸口体側電気回路300は、回転ブラシ用電動機24を除いて大部分が吸口制御基板301で占められる。この吸口制御基板301は、前述した電源回り回路基板27、その他の回路基板28を一つに纏めて示した。吸口制御基板301は、前述した表示手段の電気回路で占められる。表示手段の電気回路は、整流回路302,分圧回路303,定電圧電源回路304,矩形波整形回路305,波形比較回路306を有する。更に表示手段の電気回路は、前述したLED25A,25BであるLED1,LED2,LED駆動回路(A)307,LED駆動回路(B)308を有する。LED1,LED2,LED駆動回路(A)307,LED駆動回路(B)308は、前述した表示手段の表示部に含まれる。波形比較回路306は、LED1,LED2の点灯の増減や点灯箇所を切り替える切替部(切替手段)として機能する。この表示手段の電気回路は、回転ブラシ用電動機24に並列接続されるので、回転ブラシ用電動機24に供給される交流電力と同位相で同波形の交流電力が供給される。整流回路302は、位相制御された交流電力を脈流の直流に変換する。脈流の直流は、分圧回路303で分圧される。分圧された10Vの脈流の直流が矩形波整形回路305に供給される。定電圧電源回路304は、電圧変動の大きい脈流の直流を10Vの直流定電圧に作り変え、LED1,LED2,LED駆動回路(A)307,LED駆動回路(B)308の駆動電力を供給する。矩形波整形回路305は、波形比較回路306に供給する矩形波信号を作る。波形比較回路306は、その矩形波信号に応じてLED駆動回路(A)307を駆動したり、LED駆動回路(B)308を駆動したり、あるいは双方を同時に駆動する。LED駆動回路(A)307,LED駆動回路(B)308の駆動により、LED1,LED2が点灯する。LED1,LED2の点灯は、前述したように回転ブラシ用電動機24の運転モードと対応し、運転モードに応じて表示手段の表示部に色別の表示が行われるので、運転モードを容易に知ることができる。
矩形波信号の生成、および矩形波信号と運転モードとの関係について、図7を引用して説明する。図7は回転ブラシ用電動機24に供給されるところの位相制御された交流電力の波形401,402,403(上側)と、矩形波整形回路305が生成した矩形波信号501,502,503(下側)を示す。波形401は100%通電の位相時間(長い)、波形402は70%通電の位相時間(中程)、波形402は60%通電の位相時間(短い)になっている。この位相時間に見合うように矩形波信号501,502,503は生成されている。このため、矩形波信号501は強運転(高速回転)の運転モードに、矩形波信号502は中運転(中速回転)の運転モードに、矩形波信号503は弱運転(低速回転)の運転モードに対応する。波形比較回路306は、矩形波信号501の入力を読んだときはLED駆動回路(A)307が駆動されるように出力する。矩形波信号503の入力を読んだときには、波形比較回路306はLED駆動回路(B)307が駆動されるように出力する。矩形波信号502の入力を読んだときには、波形比較回路306はLED駆動回路(A)307,LED駆動回路(B)308の双方が駆動されるように出力する。これにより、表示手段の表示部には、強運転(高速回転),中運転(中速回転)、および弱運転(低速回転)の運転モードに応じた色別の表示が行われるので、その時々の運転モードを容易に知ることができる。
この回転ブラシ用電動機24の運転モードに応じた表示手段による夫々の表示は、回転ブラシ用電動機24に供給する位相制御された交流電力の位相時間幅に見合う矩形波信号を生成して実現するので、交流電力を供給する以外の電線を必要としない。このため、掃除機本体と吸口体とを繋ぐ延長管に、掃除機本体と吸口体を電気的に繋ぐ信号線を設ける必要がなく、延長管の配線が複雑化せず、量産に好適である。
上記実施例では、位相制御された交流電力の位相時間幅に見合う矩形波信号を用いたが、回転ブラシ用電動機24に供給されるところに位相制御される交流電力の電力量,位相時間幅,交流波形のいずれを読んで運転モードに応じた表示をするようにしてもよい。この中で、位相時間幅に見合う矩形波信号を用いるのが、回路構成が複雑化せず、量産に好適である。
次に矩形波信号に対する回転ブラシ用電動機24の逆起電力の影響回避について、図8を引用して述べる。図8に示す脈流の直流波形402A,402Bは、分圧回路303から矩形波整形回路305に取り込まれる波形である。図7の(2)に示す交流電力の波形402に対応する。矩形波整形回路305は、この脈流の直流波形402A,402Bを用いて矩形波信号502を生成する。矩形波信号502は、脈流の直流波形の電圧が閾値1(開始時点を決める開始規定電圧の閾値)に達したら立ち上がり(オン)、脈流の直流波形の電圧が閾値2(終了時点を決める終了規定電圧の閾値)より下がると立ち下がる(オフ)。脈流の直流波形の終端には、図8に示すように回転ブラシ用電動機24の逆起電力の成分4020の影響が生じる。閾値2を閾値1と同様に低い値にすると、矩形波信号502の終了時点が斜線5020で示すように延びる。しかも、延び時間は一定ではなく、不定である。このため、矩形波信号502の位相時間幅が定まらず、波形比較回路306が誤判断を繰り返し、LED1,LED2の点灯が乱れる。そこで、閾値2を交流電力に対する回転ブラシ用電動機24の逆起電力が影響しないところに設定した。これにより、矩形波信号502の終了時点を安定化でき、LED1,LED2の点灯乱れが解消された。一方、閾値1は位相時間幅を長くとるためにできるだけ低い方が望ましい。矩形波信号の時間幅が位相制御された交流電力の位相時間幅に近づくからである。そこで、閾値1を閾値2よりも低く設定した。定電圧電源回路304は、電圧変動の大きい脈流の直流を10Vの直流定電圧に作り変える。この安定した直流定電圧で、LED駆動回路(A)307,LED駆動回路(B)308,LED1,LED2が駆動されるので、LED1,LED2の点灯表示が安定する。
次に回転ブラシ用電動機24の運転モードの自動的切り替えと、スムーズな運転モードの切替わりについて、図9,図10,図11を引用して説明する。まず、図9を引用して回転ブラシ用電動機24が床面の負荷判定をする電流検知回路108(検知手段)の電流検知から述べる。図9は、縦に電流、横に時間を示す。ここに示す弱判定,中判定,強判定は、吸口体2を前後に往復移動(例えば、1往復)させて回転ブラシ用電動機24に流れる負荷電流900の測定値である。負荷電流900の振幅Hは弱判定で小さく、中判定,強判定へと段階的に大きくなる。負荷電流900の振幅Hの大きさが低しきい値よりも小さいときは、負荷小(弱)と判定し、負荷電流900の振幅Hの大きさが低しきい値より大きく高しきい値(高しきい値は低しきい値より大きい)よりも小さいときは、負荷中と判定し、負荷電流900の振幅Hの大きさが高しきい値より大きいときは、負荷大(強)と判定する。負荷電流900の周期幅Lは吸口体2の前後移動の速度を変えることで多少変化する。図9に示すように、床面がたたみ,フローリングでは、負荷電流900の振幅Hが小さく弱判定になる。逆に目の深い絨毯などでは、負荷電流900の振幅Hが大きく強判定になる。目の浅い絨毯などでは、中判定になる。また、図9に示すように、吸口体2の操作方法が力を入れず動かすなど吸口体2の前後方向の移動速度が遅い場合は、負荷電流900の振幅Hが小さく弱判定になる。逆に吸口体2の操作方法がゴシゴシと吸口体2を押し付けるなど吸口体2の前後方向の移動速度が速い場合は、負荷電流900の振幅Hが大きく強判定になる。吸口体2の前後方向の移動速度が中間の場合は、中判定になる。このように電流検知回路108(検知手段)が検知する回転ブラシ用電動機24の負荷電流を見ることにより、回転ブラシ用電動機24に対する負荷状態(掃除する床面の種類/状況)を判定できる。電流検知回路108では、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hを低しきい値および高しきい値と比較して大小を判定するだけでなく、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化を変化用しきい値と比較して大小を判定する。電流検知回路108では、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの大/中/小に関わらず、振幅Hの変化を判定する。回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化がしきい値よりも小さいときは、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化がゼロまたは微小である。このとき、使用者は、吸口体2の操作をやめて、清掃を中断または中止しているとみなすことができる。この判定を基に、負荷状態に応じた回転ブラシ用電動機24の運転が実行されるように図6に示すマイコン103にプログラムされている。
プログラムの内容を図10に示すステートチャート(状態遷移)を引用して述べる。図10は、自動切替モード(これっきりモード)と手動切替モードの動作機能を示すステートチャート(状態遷移)で示した図である。図10中の左側が手動切替モードで、右側が自動切替モード(これっきりモード)の動作機能を示す。
まず、手動切替モードを説明する。電源OFF状態(電動送風機の停止状態)で、強/中/弱の押しボタン61の押下を受け付けると、電動送風機の強運転(高速回転)を開始し、それに連動して回転ブラシ用電動機24の強運転(高速回転)を開始すると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。その状態で強/中/弱の押しボタン61の押下を受け付けると、電動送風機を中運転(中速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も中運転(中速回転)に切り替えると共に、中運転モードを示すLEDを点灯する。さらに、その状態で強/中/弱の押しボタン61の押下を受け付けると、電動送風機を弱運転(低速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も弱運転(低速回転)に切り替えると共に、弱運転モードを示すLEDを点灯する。さらに、その状態で強/中/弱の押しボタン61の押下を受け付けると、電動送風機を強運転(高速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も強運転(高速回転)に切り替えると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。また、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の動作中に、切の押しボタン63の押下を受け付けると、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転モードに関わらず、電動送風機および回転ブラシ用電動機24が停止すると共に、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転モードを示すLEDが消灯する。また、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の動作中に、自動の押しボタン62の押下を受け付けると、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転モードに関わらず、自動運転に切り替わり、電動送風機を強運転(高速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も強運転(高速回転)に切り替えると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。
次に、自動切替モードを説明する。電源OFF状態(電動送風機の停止状態)で、自動の押しボタン62の押下を受け付けると、電動送風機の強運転(高速回転)を開始し、それに連動して回転ブラシ用電動機24の強運転(高速回転)を開始すると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。その状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅H(電流レベル)が高運転用高しきい値より大きい場合は、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の強運転を維持する。強運転の状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅H(電流レベル)が高運転用低しきい値より大きく高運転用高しきい値より小さい場合は、電動送風機を中運転(中速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も中運転(中速回転)に切り替えると共に、中運転モードを示すLEDを点灯する。強運転の状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅H(電流レベル)が高運転用低しきい値より小さい場合は、電動送風機を弱運転(低速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も弱運転(低速回転)に切り替えると共に、弱運転モードを示すLEDを点灯する。中運転の状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅H(電流レベル)が中運転用高しきい値より大きくなった場合は、電動送風機の強運転(高速回転)を開始し、それに連動して回転ブラシ用電動機24の強運転(高速回転)を開始すると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。中運転の状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅H(電流レベル)が中運転低しきい値より小さくなった場合は、電動送風機を中運転(中速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24も中運転(中速回転)に切り替えると共に、中運転モードを示すLEDを点灯する。弱運転の状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅H(電流レベル)が弱運転用しきい値より大きくなった場合は、電動送風機を強運転(高速回転)に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24を強運転(高速回転)に切り替えると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。弱運転の状態で、2つのしきい値を用いない理由は、図12を用いて後述する。
次に、本発明のアイドリング動作を説明する。自動切替モードにおいて、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転モードに関わらず、時間T0(例えば、3秒)の間、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化幅Dが変化しきい値よりも小さい場合(例えば、使用者が吸口体2の操作を停止した場合)は、電動送風機をアイドリング動作に切り替え、それに連動して回転ブラシ用電動機24をアイドリング動作に切り替えると共に、弱運転モードを示すLEDを点滅する。アイドリング動作では、回転ブラシ用電動機24の運転を停止するようにしてもよい。アイドリング動作の状態で、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化幅Dが変化しきい値よりも大きくなった場合(例えば、使用者が吸口体2の操作を再開した場合)、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転モードを自動切換モードに復帰する。自動切換モードへ復帰したとき、アイドリング動作へ遷移する直前の運転モードに復帰してもよいし、アイドリング動作へ遷移する直前の運転モードに関わらず強運転に復帰してもよい。アイドリング動作の状態で、時間T1(例えば、40秒)経過すると、換言すると時間T1の間、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化幅Dが変化しきい値よりも小さい場合、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の運転を停止するし、弱運転モードを示すLEDの点滅を維持する。その状態で、強/中/弱の押しボタン61の押下を受け付けると、手動切替モードに切り替わり、電動送風機の強運転(高速回転)を開始し、それに連動して回転ブラシ用電動機24の強運転(高速回転)を開始すると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。また、その状態で、自動の押しボタン62の押下を受け付けると、自動切替モードに復帰し、電動送風機の強運転(高速回転)を開始し、それに連動して回転ブラシ用電動機24の強運転(高速回転)を開始すると共に、強運転モードを示すLEDを点灯する。さらに、その状態で、時間T2(例えば、10分)経過すると、換言すると時間T2の間、強/中/弱の押しボタン61の押下も自動の押しボタン62の押下も受け付けない場合、電動送風機および回転ブラシ用電動機24の停止を維持し、弱運転モードを示すLEDを消灯し、電源投入当初の待機状態となる。
そして、着床スイッチがOFFした場合、電動送風機をアイドリング動作に切り替え、回転ブラシ用電動機24の運転を停止してもよい。この場合、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hは変化しないので、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化幅Dの判定制御は行わないのが好ましい。
所定の時間、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化幅Dが変化しない場合またはその変化幅Dが微小である場合に、電気掃除機の運転を停止するため、使用者が清掃動作をしていないときに、電気掃除機の運転を停止するため、無駄なエネルギーの消費を抑制できる。電気掃除機の運転を停止する場合に、いきなり停止するのではなく、電気掃除機が最小電力で動作するアイドリング動作を経由して停止するため。使用者がもうすぐ電気掃除機が停止することを認識できるため、無駄なエネルギーの消費を抑制しつつ、突然の停止によって使用者がびっくりするのを抑制できる。所定の時間、回転ブラシ用電動機24の負荷電流の振幅Hの変化幅Dが変化しない場合またはその変化幅Dが微小であることによって電気掃除機が停止した場合にも、強/中/弱の押しボタン61の押下または自動の押しボタン62の押下を受け付けなければ電気掃除機の運転を再開しないため、子供などが吸口体2を操作して誤って電気掃除機の運転が再開してしまうのを抑制できる。アイドリング動作を経由して電気掃除機の運転を停止した場合には、通常の停止状態(待機状態)でのLEDの消灯と異なり、LEDを点滅しているので、使用者は、電気掃除機が故障によって停止したのではなく、所定時間の不使用によって停止したことを認識できる。
さて、図9に示す手元スイッチ6のパワーブラシ入/切の押しボタン60が押されると、手動切替モード1000が選ばれる。自動の押しボタン62が押されると、自動切替モード2000が選ばれる。ステップ3000では電源がオフになっている。電源投入により、待機状態3001になる。この待機状態3001から手動切替モード1000または自動切替モード2000が選ばれ、切の押しボタン63を押すことにより、待機状態3001に戻る。手動切替モード1000では、開始のステップ1001から運転モードのステップ1002,1003,1004に移る。ステップ1002は強運転(高速回転)の運転モード、ステップ1003は中運転(中速回転)の運転モード、ステップ1004は弱運転(低速回転)の運転モードである。運転モードの切り替えは、強/中/弱の押しボタン61で行う。強運転(高速回転)運転モード,中運転(中速回転),弱運転(低速回転),強運転(高速回転)の順番で切り替わる。自動切替モード2000では、開始のステップ2001からステップ2002に自動的に移る。ステップ2002は強運転(高速回転)の運転モードである。運転モードの最初のステップを強運転(高速回転)にしたのは、一般的に強運転(高速回転)から開始する傾向が多いからである。また、後述するように、負荷状態の自動的な判定に好都合であるからである。ステップ2003は中運転(中速回転)の運転モード、ステップ2004は弱運転(低速回転)の運転モードである。強運転(高速回転),中運転(中速回転),弱運転(低速回転)を含めた運転モードは、上記負荷状態の判定によって自動的に切り替えが行われる。
この自動切替モード2000の運転では、図9に示すように、ステップ2004(弱運転(低速回転)の運転モード)から他の運転モードに移行するときには、強運転(高速回転)の運転モードを経由するプログラム構成にした。これは、負荷状態の判定が電流検知回路108(検知手段)に検知される電流に依存するため、弱運転(低速回転)の運転モードでは電流変化が小さくて迅速な判定ができない。図9の記述からも理解できるように、弱運転(低速回転)の運転モードでの電流検知回路108(検知手段)の検知電流は小さく、判定に困難を来たす。この結果、負荷状態(掃除する床面の種類/状況)が変わったにもかかわらず、それに追随した運転モードの移行がスムーズに行われないので、使い勝手が良くない。そこで、弱運転(低速回転)の運転モードでの運転中に負荷状態の変動が気配する場合は、一旦、強運転(高速回転)の運転モードにして電流変化を拡大することにより、負荷状態の判定が誤りなく迅速に行われる。このため、負荷状態(掃除する床面の種類/状況)に応じた運転モードの移行がスムーズに行われる使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
図12は、夫々の運転モードでの各判定と検知電流をグラフに示している。強運転時の振幅Hと中運転時の振幅Hと弱運転時の振幅Hとは異なるため、強運転時の弱判定と中判定と強判定を行うためのしきい値と、中運転時の弱判定と中判定と強判定を行うためのしきい値と、弱運転時の弱判定と強判定を行うためのしきい値も異なる。よって、強運転用高しきい値と、強運転用低しきい値と、中運転用高しきい値と、中運転用低しきい値と、弱運転用しきい値の5つのしきい値を予め記憶している。そして、このグラフ、および図12の記述から理解できるように、弱運転(低速回転)の運転モード時は、弱判定から強判定に亘って検知電流が小さく、電流変化が少ない。実際には3段階を判定できず、強と弱の2段階程度しか判定できない。これに反し、強運転(高速回転)の運転モード時は、弱判定から強判定に亘って検知電流が大きく、電流変化も多い。そこで、弱運転(低速回転)の運転モード時に、負荷状態の変動(負荷電流の振幅Hが弱判定より大きくなる)が気配する場合は中運転(中速回転)にせず強運転(高速回転)の運転モードに移行させ、この強運転(高速回転)の運転モードで負荷電流の振幅Hの強/中/弱を判定する。これにより、電流変化が拡大するので、誤りのない的確な判定が迅速に行われる。