JP5598567B2 - 光電気複合伝送モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、電気−光変換又は光−電気変換する光電気複合伝送モジュールに関するものである。
近年、ディスプレイの高解像度化、及び情報伝送機器やストレージ機器で取り扱うデータ量の増加に伴い、データを高速伝送することが可能な高速伝送線が求められている。高速伝送線としては、シールド機能を有する同軸ケーブルや、シールド中に1対の差動線路を有する差動伝送線が用いられているが、ノイズやスキューの問題から、伝送距離に限界がある。
この解決策として、たとえばコンピュータ本体とモニタ、またはサーバとサーバ間などの情報信号をやり取りする部分に光伝送路を設けて光伝送を行う方式がある。
これらの光伝送に用いられるデバイスとしては、光ファイバ、あるいは光ファイバと電気ケーブルが複合された光電気複合ケーブルを介して、光電気複合ケーブルの両端にLD(Laser Diode)やPD(Photo Diode)などの光素子と、それらを駆動するためのIC(Integrated Circuit)から構成されるモジュールと、情報伝送機器やストレージ機器と接続するための電気コネクタを有するモジュールが接続された光電気複合ケーブルがある。
このモジュールに内蔵されたICを駆動するために、信号線が接続されているのと同じコネクタを通して、機器から供給された電力を用いることが開示されている(特に下記特許文献1の図9、図19参照)。
従来の先行技術としては、以下の特許文献がある。
特開2000−214972号公報 特開2002−366340号公報
情報伝送機器やストレージ機器などの外部機器から供給された電源を用いて、光電気複合ケーブルに配設されるモジュールを駆動する場合、供給される電源電圧は必ずしもモジュール内のICの駆動電圧と同じでは無い。このため、使用できるICは限定されてしまう。
また、通常規格化された光伝送を考慮しない高速IF(Interface)では、光素子を駆動するICへの電力供給は想定しておらず、別途IC駆動用に電力が必要となる。IC駆動用に別途電力を供給するためには専用のケーブルやコネクタが別途必要であり、構成も複雑となり、取り扱い性、コストの点で問題となる。
また、光素子を実装する場合、通常10μm以下の高い実装精度が要求されるのに対して、電力ケーブルの実装は光素子の実装と比べ10倍以上の実装誤差が許容され、電気信号線の実装精度は光素子の実装精度と電力ケーブルの実装精度の間である。それぞれ実装精度の異なるものを同一の基板に実装する場合、最も実装精度の厳しい仕様に合わせる必要があり、基板製造が困難となり、基板が高価になる。
更に、高速電気IF仕様のコネクタは光接続を想定しておらず、接続強度は通常の光IFのコネクタの接続強度より弱い。このためコネクタが引っ張られたときには、コネクタが外部機器のコネクタから抜けやすいなどの問題があり、コネクタが抜けると光素子に急激な電圧変化が加わり、光素子破壊に繋がることがある。
上記課題を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1の発明は、電気信号を光信号に変換する電気光変換部、及び/または、光信号を電気信号に変換する光電気変換部を有し、伝送ケーブルである光電気複合ケーブルの端部に接続される光電気複合伝送モジュールにおいて、当該光電気複合伝送モジュール内部には、外部機器と接続するための電気コネクタが接続されるリジッド基板と、上記リジッド基板に実装され、樹脂基板に電気配線が形成されたフレキシブルプリント基板と、を有し、上記フレキシブルプリント基板には、上記電気光変換部及び/または上記光電気変換部と、上記光電気複合ケーブルの光ファイバと、が接続され、一方、上記リジッド基板には、上記光電気複合ケーブルの信号線、電力ケーブル、及びGND線のうち少なくともいずれかが接続されることを特徴とする光電気複合伝送モジュールである。
請求項2の発明は、請求項1記載の光電気複合伝送モジュールにおいて、上記フレキシブルプリント基板は、カードエッジコネクタにより上記リジッド基板と接続されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の光電気複合伝送モジュールにおいて、上記電気コネクタは、直接、上記リジッド基板に接続されていることを特徴とする。
以上、本発明に拠れば、フレキシブルプリント基板に非常に高い位置精度が要求される電気光変換部、光電気変換部を配置することにより、リジッド基板の製造精度は数10μm程度で良くなるため、リジッド基板は安価なものを使用することができ、低コスト化が容易となる。
光電気複合伝送アセンブリの全体構成図。a)光電気複合伝送モジュールに電気ケーブルを接続。b)光電気複合伝送モジュールに電気ケーブルと電力ケーブルを接続。c)光電気複合伝送モジュールに電気ケーブルを接続し光電気電力複合ケーブルの電力ケーブルを分岐。 a)電気ケーブルの断面図。b)光電気複合ケーブルの断面図。c)電力ケーブルの断面図。d)光電気電力複合ケーブルの断面図。 光電気複合アセンブリの全体構成図。a)図1a)の電気ケーブルに代えて電気コネクタを光電気複合伝送モジュールに実装。b)図1b)の電気ケーブルに代えて電気コネクタを光電気複合伝送モジュールに実装。c)図1c)の電気ケーブルに代えて電気コネクタを光電気複合伝送モジュールに実装。 光電気複合伝送アセンブリ全体構成図。a)送信(LD)側断面構造。b)受信(PD)側断面構造。c)a)b)の変形例。 フィルム型光導波路の構造。a)側面断面図。b)鳥瞰図。 図4の光電気複合伝送モジュール部の断面図。 図1c)の光電気複合伝送モジュール部の断面図。a)送信(LD)側断面図。b)受信(PD)側断面図。 フィルム型光導波路の実装構造。
本発明を概説すれば、光と電気を複合して伝送する光電気複合伝送モジュールの発明であって、特に低コスト、高信頼性な光電気複合伝送モジュールに関する発明である。
まず、光電気複合伝送アセンブリ全体の構造図を図1に示す。
光電気複合伝送モジュール12は、外部機器(図示せず)へ接続される電気コネクタ14のついた電気ケーブル13に接続される。電気ケーブル13の断面構造の一例を図2a)に示す。信号の伝送速度が10Mbps以上の伝送路として用いられ、信号線21aが金属管または金属線を編組したシールド21bで覆われる高速差動信号線21、信号の伝送速度が10Mbps未満の伝送路として用いられる低速信号線22、電力ケーブル23、GND線24などから構成される。
光電気電力複合ケーブル11は、外部機器から伝送された電気信号を光電気複合伝送モジュール12内で変換した光信号、および光電気複合伝送モジュール12内では変換せず外部機器から伝送された電気信号や電力を伝送する。
光電気電力複合ケーブル11の両端にはそれぞれ光電気複合伝送モジュール12が接続され、各光電気複合伝送モジュール12には電気ケーブル13が接続されて光電気複合伝送アセンブリ10が構成されている。
光電気複合ケーブル28の断面構造の一例を図2b)に示す。光電気複合ケーブル28は光ファイバ25(4心テープ型)、低速信号線22、電力ケーブル23、GND線24などから構成され、それらは絶縁材料からなる被覆27で覆われ一体化されている。この形態においては、光電気複合伝送モジュール12を駆動するための電力は、外部機器に接続される電気コネクタ14付の電気ケーブル13に設けられている電力ケーブル23を通して供給される。
光電気電力複合ケーブル11としては例えば図2d)に示すように、光電気複合ケーブル28に電力ケーブル29が一体となった構造になっている。一般的には、光電気電力複合ケーブル11の両端に光電気複合伝送モジュール12が接続される。このとき一方の光電気複合伝送モジュール12の内部には後で述べる電気光変換部を配置し、他方の光電気複合伝送モジュール12に後で述べる光電気変換部を配置することにより、一方向の通信を行うことが可能となる。また、両端の光電気複合伝送モジュール12それぞれに、電気光変換部および光電気変換部の両方を配置することで、双方向に通信を行うことも可能で
ある。
一方、図1a)形態において、光電気電力複合ケーブル11に代えて光電気複合ケーブル28を用いて、この光電気複合ケーブル28の両端に光電気複合伝送モジュール12を接続した形態でも良い。
次に、他の形態を図1b)に示す。図1a)の構造に、さらに電力ケーブル15が光電気複合伝送モジュール12に接続され、光電気複合伝送モジュール12を駆動するための電力を供給する。電力ケーブル15としては例えば図2c)に示すように、2本の電力ケーブル29がペアとなった構造になっている。電力ケーブル15の他端には、電気コネクタ(またはプラグ)16が取り付けられる。
この形態においては、光電気複合伝送モジュール12を駆動するための電力は、外部機器に接続される電気コネクタ16付の電力ケーブル15を通して供給される。これは、電気ケーブル13に設けられている電力ケーブル23(図2a)参照)だけでは、電力供給に限界があるためである。勿論、電気ケーブル13に設けられている電力ケーブル23も光電気複合伝送モジュール12内のICを駆動することに用いることもできる。
一般的に、電力ケーブル15の電気コネクタ(またはプラグ)16は、電気ケーブル13の電気コネクタ14よりも接続強度が強い。
そこで本形態では、電気ケーブル13よりも電力ケーブル15の長さを短くしたものである。これにより、外部機器のコネクタから引き抜かれる方向へ電気コネクタ14に不用意な力が加わる前に、電気コネクタ(またはプラグ)16の接続強度が強い仕様となっている電力ケーブル15へ引き抜き力が加わるようになる。従って、電気ケーブル13へ取り付けられた電気コネクタ14に不用意な引き抜き力が加わり難くなり、電気ケーブル13へ取り付けられた電気コネクタ14が外部機器のコネクタから抜けづらくすることができる。
更に他の形態を図1c)に示す。外部機器に接続される電気コネクタ14の付いた電気ケーブル13から電力を供給して光電気複合伝送モジュール12を駆動する。光電気複合伝送モジュール12を駆動しない1本以上の電力ケーブル15は光電気電力複合ケーブル11中にあり、電力ケーブル15には電気コネクタ14とは別の電気コネクタ(又はプラグ)16が設けられている。光電気電力複合ケーブル11が光電気複合伝送モジュール12と接続される前に、光電気電力複合ケーブル11から電力ケーブル15を分岐17して、電力ケーブル15と光電気複合ケーブル28に別ける。電力ケーブル15は光電気複合伝送モジュール12には接続せず、光電気複合ケーブル28が光電気複合伝送モジュール12に接続される。
従って、この形態に拠れば、光電気複合伝送モジュール12のサイズを小さくすることができる。なお、このときの光電気電力複合ケーブル11としては例えば図2d)に示すように、電力ケーブル29が分岐し易いように、分岐する電力ケーブル29を光電気複合ケーブル28の端に配置するなどの構造にすると良い。この形態においても図1b)の形態で述べた理由により、光電気複合ケーブル28よりも電力ケーブル29の長さを短くすると良い。
更に、図1の構成から電気ケーブル13を除去して、図3に示すように電気コネクタ33を直接、光電気複合伝送モジュール32に接続した構造にしても良い。
この場合、光電気複合伝送モジュール32は電気コネクタ33を介して外部機器に直接接続されるため、構成が簡素化されると共に低コスト化が図れる。
次に光電気複合伝送モジュール12の内部構造について、図4を用いて説明する。
光電気電力複合ケーブル411と、外部機器と接続される電気コネクタ401を有する電気ケーブル402と、この電気ケーブル402からの電気信号を光信号に変換するためのレーザ406bとレーザ駆動用のIC406aからなる電気光変換部406、または光ファイバまたは光導波路などの光信号線からの光信号を電気信号に変換するためのフォトダイオード416bとフォトダイオード416bからの電気信号を増幅する増幅用IC416aからなる光電気変換部416と、光電気電力複合ケーブル411と電気ケーブル402との間にフィルム型光導波路407を配設することにより、電気ケーブル402と光電気電力複合ケーブル411との間で信号伝送を行うことができる。
このフィルム型光導波路407の拡大図を図5に示す。フィルム型光導波路517は、ポリイミドなどの樹脂基板502に電気配線501が形成されたフレキシブルプリント基板520(FPC:Flexible Printed Circuit)上にコア503、オーバークラッド504、アンダークラッド519を有する。
フィルム型光導波路517の材料としては、アクリル、エポキシ、ポリイミドなどの樹脂を用いる。フィルム型光導波路517では、図5b)に示すように光ファイバ挿入溝509を形成し、この光ファイバ挿入溝509に光ファイバ508を挿入するだけで、容易に光ファイバ508を実装することができる。光ファイバ508をフィルム型光導波路517に実装することにより、光ファイバ508が多芯である場合でも、フィルム型光導波路517と光素子505との位置合わせが一括でできるため、生産性が向上する。
従って、フィルム型光導波路517に光ファイバ508及びレーザまたはフォトダイオードなどの光素子505、並びに光素子505を駆動するIC506などを実装した光電気複合伝送モジュール516は、低コスト化が容易となる。
一方、図4に示すリジッド基板409に光素子505、IC506を配設する場合には、フィルム型光導波路517に電気配線501を設ける必要が無くなるため、フィルム型光導波路517の製造プロセスが簡単となり、フィルム型光導波路517は低コストに製造することが可能となる。また、リジッド基板409に光素子505を配設することにより、光素子505の放熱効果が高まり、光素子505の動作特性が安定化する。
また、図4のa)の部分の詳細断面図に示すように、電気ケーブル402をリジッド基板409に接続し、同じくリジッド基板409上に実装されたカードエッジコネクタ405を用いて、フレキシブルプリント基板(図5a)参照)上に形成されたフィルム型光導波路407がリジッド基板409に実装される。この実装の際、カードエッジコネクタ405を用いるとフィルム型光導波路に熱が加わる工程が無い。また、フィルム型光導波路407をカードエッジコネクタ405に差し込むだけで位置合わせなどが不要となり、簡単に実装することができる。
更に、フィルム型光導波路407をリジッド基板409上に実装する他の方法としては、異方性導電性樹脂あるいは非導電性樹脂を用いてリジッド基板409にフィルム型光導波路407を実装する方法がある。異方性導電性樹脂とは微細導電粒子を接着樹脂に混在させたものであり、力の加わる部分にだけ電気的に導通するものである。例えばACF(AnisotropIC Conductive Film)などがあり、これを接続する基板間に挟み、圧力をかけながら熱を付与することで配線間を電気的に接続することができる。
また、非導電性樹脂を用いる実装方法は、例えば図5に示すIC506、光素子505などのチップ部品側、または電気配線501側のどちらか一方にバンプ510の形成された配線間に非導電性樹脂を流し込み、圧力とともに熱を与えることで配線間を接続するとともに接着固定するものである。これら異方性導電性樹脂、あるいは非導電性樹脂を用いた実装方法は、温度プロセスを有する実装方法であるが、150℃程度の低温プロセスであるため、フィルム型光導波路の光学特性などに悪影響を与えることを防止できる。そして数10秒程度の短時間に実装できるため、低コスト化に有利である。
このフィルム型光導波路517の配線面上には図5a)に示すようにレーザあるいはフォトダイオードなどの光素子505と、レーザを駆動あるいはフォトダイオードからの電気信号を増幅するIC506が、バンプ510を介して電気配線501とフィリップチップ実装方式などにより実装される。そしてフィルム型光導波路517のコア503と、光素子505とを光結合させるために、光路を90°変換する必要がある。そのため一例として、ダイシングなどによってフィルム型光導波路517に光路変換用ミラー507を形成し、光路変換を行うものである。この光路変換用ミラー507の傾斜面521はコア503の光軸に対して45°傾斜するように形成される。
フレキシブルプリント基板520上に形成されたフィルム型光導波路407,517の配線上に、非常に高い位置精度(例えばコア503がマルチモード用の50μm程度であれば数μm以下、あるいはコア503がシングルモード用の10μm程度であればサブμm以下)が要求される電気光変換部406、光電気変換部416を配置することにより、リジッド基板409の製造精度は数10μm程度でよくなるため、リジッド基板409は安価なものを使用することができる。
次に図4、図5、図8を用いてフィルム型光導波路407の実装構造を説明する。
電気光変換部406および光電気変換部416は、フィルム型光導波路407の面上に実装されると共に、電気光変換部406および光電気変換部416がリジッド基板409の一方の面と対向するように実装されている。そしてリジッド基板409の他方の面には電圧変換器413が実装されている。
また、フィルム型光導波路407の一端はカードエッジコネクタ405に保持され、フィルム型光導波路407の他端側及び光ファイバ被覆部801は、光ファイバを保護するためのガラス板などの保護部材800に接着剤などを用いて保持固定されている。そしてこの保護部材800は、接着剤などを用いてリジッド基板409と機械的に接続、保持されている。
この構造により、光電気複合伝送モジュールの筐体403として、樹脂をモールドした際に加わる力から電気光変換部406あるいは光電気変換部416を保護することができる。
一方、図4の電気光変換部406および光電気変換部416が実装されるフィルム型光導波路407の表面には、電気配線が必要となる。従って、例えば図4c)に示すように、電気光変換部406および光電気変換部416を構成する光素子(416b、406b)やIC(416a、406a)がフィルム型光導波路407とリジッド基板409の間に配設されず、リジッド基板409から遠い方のフィルム型光導波路407表面に配設される構造の場合、異方性導電性樹脂、非導電性樹脂を用いてリジッド基板409の電気配線418aとフィルム型光導波路407に配設されたICなどを電気的に接続するためには、フィルム型光導波路420の両面に電気配線418b、418cを設け、この電気配線418b、418cを電気的に接続するスルーホール419を設ける必要がある。
ここで、レーザ駆動用のIC406aおよび増幅用IC416aの駆動電力は電気ケーブル402から供給する。このとき、電気ケーブル402とカードエッジコネクタ405の電気配線の間にDC−DC(直流−直流)コンバータ、AC−DC(交流−直流)コンバータなどの電圧変換器413を用いて、電気ケーブル402からの電圧をレーザ駆動用のIC406aおよび増幅用IC416aの駆動電圧範囲に合わせることができる。これにより、上述したIC406aおよび増幅用IC416aの駆動電圧に囚われることなく用いることが可能となるため、使用することができるIC406aおよび増幅用IC416aの選択肢が広がる。
更に、図4、図8に示すように、リジッド基板409の一方の面側に電気光変換部406または光電気変換部416がフィルム型光導波路407に実装されて対向するように配設され、リジッド基板409の他方の面上に電圧変換器413が配設されている。リジッド基板409の内部にはグランド層410が形成されており、電圧変換器413と電気光変換部406または光電気変換部416は、グランド層410により電磁ノイズが遮断される構造となる。
従って、電圧変換器413で発生する電磁ノイズにより、電気光変換部406または光電気変換部416の信号線に電気的に影響することが少なくなる。これにより、IC406a、416aなどを部分的に覆って電気的ノイズを遮蔽するための金属製ケースなどを設ける必要が無いため、省スペース化が可能となる。
なお、上述した電気ケーブル402を除去し、図6に示すように外部機器と接続するための電気コネクタ601が、直接リジッド基板608に接続されていても良い。
次に、光電気複合伝送モジュールの構成を図4に基づいて以下説明する。
外部機器と接続される電気コネクタ401を有する電気ケーブル402は、高速差動信号線(2対4本)404と、低速信号線4本とGND線1本からなる複合ケーブル414、および5V電力ケーブル(1本)415から構成されている。また光電気電力複合ケーブル411は、光ファイバ(4心GI50μmテープ型)408と、低速信号線5本とGND線からなる複合ケーブル414、及び5V電力ケーブル412から構成されている。そして高速差動信号線(2対4本)404と5V電力ケーブル(1本)415はリジッド基板409に接続されている。
リジッド基板409は表面および裏面に電気配線を有し、その内部にはグランド層410を有した3層構造である。電気ケーブル402の5V電力ケーブル415は入力5V出力3.3Vの電圧変換器413(DC−DCコンバータ)に接続し、電圧変換器413から出力した電力はスルーホール450を通じてリジッド基板409の裏面(電圧変換器413が搭載されている面と対向する面)に伝送される。
更に、カードエッジコネクタ405により接続されたフィルム型光導波路(FPC付)407に搭載されたレーザ(例えばVCSEL(面発光レーザ))406b駆動用のIC406aに電力を供給し、レーザ406bを駆動している。リジッド基板409上の電力ケーブル415は電圧変換器413の手前で2つに分岐しており、電圧変換器413へ繋がない方の電力ケーブル412は光電気電力複合ケーブル411の電力ケーブル412となる。
図4に示すように、フィルム型光導波路407上に形成された光ファイバ挿入溝509(図5参照)を用いて、光電気電力複合ケーブル411の光ファイバ408をフィルム型光導波路407に搭載し、樹脂などの接着剤を用いて固定した。またフィルム型光導波路407は、カードエッジコネクタ405によりリジッド基板409と接続固定される。電気ケーブル402の高速差動信号線404は、レーザ406bが搭載されている面に接続し、カードエッジコネクタ405を通じて、レーザ406b駆動用のIC406aと信号の伝送を行っている。
また、低速信号線とGND線から成る複合ケーブル414は、電圧変換器413を実装したリジッド基板409の面側に配置されている。光電気電力複合ケーブル411の他端には同様の構造でレーザ406bの代わりにフォトダイオード416bを搭載し、レーザ駆動用のIC406aの代わりに増幅用IC416aを搭載したモジュールが配設されている。モジュールの筐体403はSUSを板金加工し、更にその上をモールドにより樹脂で覆って作製されている。
他の実施形態について、図7を基に光電気複合伝送モジュール718,719の詳細を以下説明する。
外部機器と接続される電気コネクタ701を有する電気ケーブル702は、高速差動信号線(作動2対4本)704と、低速信号線4本と5V電力ケーブル(1本)とGND線(1本)からなる複合ケーブル714とから構成されている。また光電気電力複合ケーブル711は、光ファイバ(4心GI50μmテープ型)708と、低速信号線4本と5V電力ケーブル1本とGND線1本からなる複合ケーブル714と、12V電力ケーブル1本712とから構成されている。そして、12Vの電力ケーブル715と高速差動信号線(作動2対4本)704がリジッド基板709に接続されている。
更に、リジッド基板709は表面および裏面に電気配線を有し、リジッド基板709内にはグランド層710を有した3層構造である。12V電力ケーブル715を入力12V出力3.3Vの電圧変換器713(DC−DCコンバータ)に接続し、電圧変換器713から出力した電力はスルーホール750を伝送してリジッド基板709の裏面側(電圧変換器713が搭載される面と対向する面)に伝送される。カードエッジコネクタ705によりフィルム型光導波路707に搭載されたレーザ706b駆動用のIC706aに電力を供給し、レーザ706bが駆動される。12V電力ケーブル715は電圧変換器713の手前で2つに分岐しており、電圧変換器713へ接続されていないケーブル712は、光電気電力複合ケーブル711の一部となる。
フィルム型光導波路707上には、図5に示した光ファイバ挿入溝509が形成され、光電気電力複合ケーブル711の光ファイバ508をフィルム型光導波路707に搭載し、接着剤を用いて固定されている。
更に、フィルム型光導波路707はカードエッジコネクタ705によりリジッド基板709と接続されている。電気ケーブル702の高速差動信号線704はレーザ706bが搭載されているリジッド基板709の面に接続され、カードエッジコネクタ705を通してレーザ駆動用のIC706aと信号の伝送を行っている。
また、低速信号線と5V電力ケーブルとGND線からなる複合ケーブル714は、電圧変換器713が実装されたリジッド基板709の面に配線接続されている。光電気電力複合ケーブル711の他端にはレーザ706bに代えてフォトダイオード717bを搭載し、レーザ駆動用のIC706aに代えてフォトダイオード717bからの信号を増幅する増幅IC717aを搭載した光電気複合伝送モジュール718が配設されている。
モジュールの筐体703はSUSを板金加工しさらにその上をモールドにより樹脂で覆って作製されている。
12V電力ケーブル715の先端には電気コネクタ716が取り付けられている。また、電力ケーブル715の長さは電気ケーブル702の長さよりも10cm程度短くなって、電気ケーブル702に不用意な引き抜き力が加わり難い構成となっている。更に図1b)も同様に、電力ケーブル15の長さは電気ケーブル13の長さよりも10cm程度短くなっている。
以上、本発明を実施例により具体的に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
10;光電気複合伝送アセンブリ
11、31、411、610、711;光電気電力複合ケーブル
12、32、516、718、719;光電気複合伝送モジュール
13、402、702;電気ケーブル
14、33、401、601、701、716;電気コネクタ
15、29、34、412、415、611、614;電力ケーブル
16、35;電気コネクタ(またはプラグ)
17;分岐部
21、404、603、704;高速差動信号線
21a;信号線
21b;シールド
22;低速信号線
23;電力ケーブル
24;GND線
25;4心テープ型光ファイバ
25a;光ファイバ心線
25b;4心テープ型光ファイバ被覆
27;被覆
28;光電気複合ケーブル
403、602、703;筐体
405、604、705;カードエッジコネクタ
406;電気光変換部
406a;(レーザ駆動用)IC
406b;レーザ(VCSEL)
407、517、606、707;フィルム型光導波路
408、508、607、708;光ファイバ
409、608、709;リジッド基板
410、609、710;グランド層
413、612、713;電圧変換器
414;複合ケーブル(低速信号線、GND線)
416、615、717;光電気変換部
416a、615a、717a;増幅用IC
416b、615b、717b;フォトダイオード
418、501;電気配線
419、450、750;スルーホール
422、510;バンプ
502;樹脂基板
503;コア
504;オーバークラッド
505;光素子
506;IC
507;光路変換ミラー
509;光ファイバ挿入溝
519;アンダークラッド
520;フレキシブルプリント基板
613;複合ケーブル(低速信号線、電力ケーブル、GND線)
712、715;12V電力ケーブル
714;複合ケーブル(低速信号線、5V電力ケーブル、GND線)
800;保護部材(ガラス板)
801;光ファイバ被覆部

Claims (5)

  1. 電気信号を光信号に変換する電気光変換部、及び/または、光信号を電気信号に変換する光電気変換部を有し、伝送ケーブルである光電気複合ケーブルの端部に接続される光電気複合伝送モジュールにおいて、
    当該光電気複合伝送モジュール内部には、
    外部機器と接続するための電気コネクタが接続される第1基板と、
    上記第1基板に実装される第2基板と、
    を有し、
    上記第2基板には、上記電気光変換部及び/または上記光電気変換部と、上記光電気複合ケーブルの光ファイバと、が接続され、
    一方、上記第1基板には、上記光電気複合ケーブルの信号線、電力ケーブル、及びGND線のうち少なくともいずれかが接続される
    ことを特徴とする光電気複合伝送モジュール。
  2. 上記第2基板は、カードエッジコネクタにより上記第1基板と接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光電気複合伝送モジュール。
  3. 上記電気コネクタは、直接、上記第1基板に接続され
    上記電気コネクタを介して上記電気光変換部または上記光電気変換部に駆動電力を供給する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光電気複合伝送モジュール。
  4. 上記電気コネクタは、直接、上記第1基板に接続され、
    上記電気コネクタを介して供給された電力を上記電力ケーブルに伝送する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に光電気複合伝送モジュール。
  5. 上記電力ケーブルを介して上記電気光変換部または上記光電気変換部に駆動電力を供給する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光電気複合伝送モジュール。
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