JP5598428B2 - モスアイフィルムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、モスアイ構造を表面に有するモスアイフィルムの製造方法に関する。
表面に微細な凹凸構造を有するフィルムは、反射防止効果やロータス効果を発現することが知られている。中でも、凹凸構造の周期(凸部又は凹部同士間の距離)が可視光線の波長以下(380nm程度以下)であれば、反射防止効果やロータス効果が高くなる。特に、モスアイ(蛾の目)構造と呼ばれる、複数の円錐ないし角錐状突起が密に乱立した微細な凹凸構造が基材上に形成されたモスアイフィルムは、空気の屈折率から基材の屈折率へと連続的に屈折率が増大していくことで、有効な反射防止手段となる。
このようなモスアイ構造を備えるモスアイフィルムの製造方法として、特許文献1がある。特許文献1では、粗面化によって算術平均粗さRaが0.06〜0.4μmとされた表面を有し、硬化層との屈折率の差が±0.05以内である基材フィルムの表面と、表面にモスアイ構造の反転構造を有するモールドの表面との間に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させてモールドの凹凸形状が転写されたモスアイ層を有するモスアイフィルムを得る工程と、モスアイフィルムとモールドとを分離する工程とを経てモスアイフィルムを製造している。
また、表面に凹凸を有するフィルムとしては、特許文献2もある。特許文献2では、表面凹凸層が、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、脂肪族有機酸セルロースエステル及び芳香族有機酸セルロースエステルから選択された複数のポリマーと、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、及び少なくとも2つの重合性不飽和結合を有する多官能性単量体から選択された少なくとも一つの硬化性樹脂前駆体とで構成されている。そして、ポリマーのうち少なくとも2つの成分が、液相からのスピノーダル分解により相分離することで表面に凹凸が形成され、続いて前駆体を硬化させることで、防眩性フィルムを作製している。このとき、特許文献2では、熱風乾燥することでポリマーを相分離し、凹凸を形成している。
特開2010−201641号公報 特開2004−126495号公報
特許文献1の方法では、モスアイフィルムを製造するために、モスアイ構造の反転構造を有するモールドを用い、その構造を活性エネルギー線硬化性樹脂組成物へと転写させる工程が必要であり、製造が煩雑である。
一方、特許文献2では、スピノーダル分解による相分離を利用して表面に凹凸を形成しているが、凹凸形成時には熱風乾燥しており、相分離構造のドメイン間の平均距離は1〜70μmとなっている。すなわち、特許文献2のように対流を使用して乾燥すると、可視光線の波長以下の周期の微細凹凸構造を作製することはできず、優れた反射防止効果やロータス効果は得られない。
そこで、本発明の目的とするところは、モールドを使用せずとも確実に微細なモスアイ構造を形成可能な、モスアイフィルムの製造方法を提供することにある。
そのための手段として、本発明は、透明基材フィルム上にモスアイ層用塗液を塗布する塗布工程と、前記透明基材フィルム上のモスアイ層用塗液を乾燥して、モスアイ構造を形成するモスアイ層形成工程と、前記モスアイ構造の形成されたモスアイ層を、活性エネルギー線の照射により硬化させるモスアイ層硬化工程とを有する、透明基材フィルム上にモスアイ層を形成したモスアイフィルムの製造方法であって、前記モスアイ層は、活性エネルギー線硬化型樹脂を60〜97wt%、ポリマー成分を1〜35wt%、光重合開始剤を1〜10wt%含み、且つ前記活性エネルギー線硬化型樹脂と前記ポリマー成分と前記光重合開始剤との和が99〜100wt%である。そのうえで、前記モスアイ層形成工程では、前記モスアイ層用塗液に対して波長2〜20μmのいずれかの波長を含む遠赤外を輻射して乾燥させることを特徴とする。
本発明によれば、所定の組成となっているモスアイ層用塗液を熱の輻射によって乾燥していることで、モールドを必要とせずに、確実且つ容易に微細な凹凸のモスアイ構造を形成することができる。以って、優れた反射防止効果やロータス効果等を有するモスアイフィルムを簡便に製造することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。本実施形態のモスアイフィルムは、透明基材フィルム上にモスアイ層が積層されている。
〔透明基材フィルム〕
透明基材フィルムはモスアイフィルムの基材(ベース材)となるものであって、透明樹脂フィルム等が用いられる。モスアイフィルムを形成する樹脂材料としては、透明樹脂であれば特に限定されず、例えばポリ(メタ)アクリル系樹脂、トリアセテートセルロース(TAC)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹脂等が挙げられる。それらの中でも、汎用性などの観点からトリアセテートセルロース(TAC)系樹脂又はポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂が好ましい。透明基材フィルムの厚みは、通常10〜500μm、好ましくは25〜200μmである。
〔モスアイ層〕
モスアイ層は透明基材フィルムの直上に積層される層であり、その表面にモスアイ構造を有する。モスアイ構造とは、複数の円錐ないし角錐状の突起が密に乱立した凹凸構造である。本実施形態で形成されるモスアイ構造の周期(凸部又は凹部同士の距離)は、少なくとも可視光線の波長以下(380nm程度以下)となっている。これにより、反射防止効果やロータス効果が高くなる。具体的には、モスアイ層の算術平均粗さRa(JIS B0601−1994)が0.05〜0.30μmであり、且つ、凹凸の平均間隔Sm(JIS B0601−1994)が0.001mm以下である。モスアイ層のRaが0.05μm未満でSmが0.001mm以下の場合、空気の屈折率から透明基材フィルムの屈折率へと連続的に屈折率が増大していくには不十分となり、反射防止効果を得ることが出来ない。また、モスアイ層のRaが0.30μmより大きい場合は、Smが0.001mmより大きくなり、可視光線の波長より大きい周期の凹凸構造しか形成できず、十分な反射防止効果を得ることが出来ない。更に、Raが0.05〜0.30μmであってもSmが0.001mmよりも大きい場合は、可視光線の波長より大きい周期の凹凸構造しか形成できず、十分な反射防止効果を得ることが出来ない。
モスアイ層は、活性エネルギー線硬化型樹脂とポリマー成分と光重合開始剤とを含むモスアイ層用塗液を硬化させた硬化物により形成される。また、硬化後のモスアイ層100wt%に対して、活性エネルギー線硬化型樹脂とポリマー成分と光重合開始剤との和は99〜100wt%であり、必要に応じてその他の成分を1wt%以下の範囲で添加することができる。その他の成分としては、レベリング剤等が配合される。また、モスアイ層用塗液中には、塗工性の観点から通常希釈溶剤が含まれる。なお、本発明では凹凸を積極的に形成する微粒子を含まない。
(活性エネルギー線硬化型樹脂)
活性エネルギー線硬化型樹脂は、凹凸性を発現するためのモスアイ層用塗液の主成分である。そのような活性エネルギー線硬化型樹脂としては、単官能単量体、多官能単量体の中から1種又は2種以上が選択して用いられる。単官能単量体として具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(ポリ)エチレングリコール基含有(メタ)アクリル酸エステル等が好ましい。多官能単量体としては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、ウレタン変性アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を2個以上含む多官能重合性化合物等が挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。「(メタ)アクリロイル基」や「(メタ)アクリル系樹脂」も同様である。
活性エネルギー線硬化型樹脂の配合量は、モスアイ層100wt%に対して60〜97wt%とする。60wt%よりも少ない際は、モスアイ構造の凹凸が小さくなる傾向がみられると共に、塗膜強度が弱くなり好ましくない。一方、97wt%よりも多い場合は、光重合開始剤の配合量が相対的に少なくなり、塗膜強度が弱くなる傾向が見られる。
(ポリマー成分)
ポリマー成分は、モスアイ層用塗液に溶解する化合物である。そのようなポリマー成分としては、重量平均分子量1,000〜500,000の熱可塑性樹脂や、(メタ)アクリロイル基を有する重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、スチレン・(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体などが挙げられる。(メタ)アクリロイル基を有する重合体としては、例えば(メタ)アクリルモノマーを重合または共重合した樹脂、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーとを共重合した樹脂、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合およびエポキシ基を有するモノマーとを反応させた樹脂、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合およびイソシアネート基を有するモノマーとを反応させた樹脂などが挙げられる。中でも、スチレン・(メタ)アクリル系樹脂がモスアイ構造(反射防止効果)を最適に発現する観点から好ましい。
ポリマー成分の配合量は、モスアイ層100wt%に対して1〜35wt%とする。ポリマー成分の配合量は少ないほどモスアイ構造の凹凸が大きくなる傾向を示すが、1wt%よりも少ない場合は凹凸が発現せず反射防止性が得られない。一方、35wt%よりも多い場合は、凹凸すなわちRaが小さくなる。
(光重合開始剤)
光重合開始剤は、紫外線(UV)等の活性エネルギー線によりモスアイ層用塗液を硬化させて塗膜を形成する際の開始剤として用いられる。光重合開始剤としては、活性エネルギー線照射により重合を開始するものであれば特に限定されず、公知の化合物を使用できる。例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフェリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。
光重合開始剤の配合量は、モスアイ層100wt%に対して1〜10wt%とする。光重合開始剤の配合量が1wt%よりも少ない場合は、活性エネルギー線を照射してもモスアイ層用塗液の硬化が進まず好ましくない。一方、10wt%を越す配合量は、硬化に対して不必要に多くなり好ましくない。
〔モスアイ層の形成〕
モスアイ層は、次の工程により作製される。
工程1:透明基材フィルム上にモスアイ層用塗液を塗布する塗布工程
工程2:透明基材フィルム上のモスアイ層用塗液を乾燥して、モスアイ構造を形成するモスアイ層形成工程
工程3:モスアイ構造の形成されたモスアイ層を、活性エネルギー線の照射によりモスアイ層を硬化するモスアイ層硬化工程
(工程1)
モスアイ層用塗液の塗布方法は特に制限されず、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用される。尚、密着性を向上させるために、予め透明基材フィルム表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことも可能である。
(工程2)
モスアイ層形成工程で用いられる乾燥方式は、遠赤外線乾燥炉中で波長2〜20μmのいずれかの波長を含む光を輻射する方式が用いられる。ここでいう遠赤外線乾燥炉とは、空気などの流体を媒体として加熱熱風加熱する対流や、熱源と被加熱物を接触させての加熱である伝熱とは異なり、熱源と被加熱物は非接触加熱であり、電磁波を用いた輻射を利用した乾燥炉のことを言う。尚、電磁波の一種である赤外線の中で、特に1〜1000μmの波長領域にあるものを遠赤外線と呼ぶが、モスアイ層を形成するには、波長2〜20μmのいずれかの波長を含む光を用いることが必要である。この波長の光を輻射することで、塗布層が分子運動を起こし、その結果、対流や伝熱を用いる乾燥とは異なり、塗布層の表面温度を上げず、即ち、塗布層の表面温度が低温の状態を保ちながら、短時間で塗布層を乾燥することが出来る。以って、凹凸構造の周期が可視光線の波長以下の微細なモスアイ構造を形成することができる。
一般的に、ウエットコーティングで作製した塗布層を乾燥する場合、熱風乾燥炉(対流)が用いられるが、この場合、熱風設定温度の熱風が塗布層に直接当たり、塗布層の表面温度が高い状態で塗布層が乾燥することとなる。本発明に熱風乾燥炉を用いた場合、モスアイ層表面が直接加熱される結果、モスアイ構造の凹凸形状がなだらかとなり、モスアイ層表面のRaが小さく、Smが大きくなるため不適切である。
(工程3)
モスアイ層を硬化させる活性エネルギー線源としては、例えば高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、窒素レーザ、電子線加速装置、放射性元素等の線源等が使用される。この場合、活性エネルギー線の照射量は、紫外線の波長365nmでの積算光量として50〜5000mJ/cmであることが好ましい。照射量が50mJ/cm未満のときには、塗液の硬化が不十分となるため好ましくない。一方、5000mJ/cmを超えるときには、活性エネルギー線硬化型樹脂が着色する傾向を示すため好ましくない。尚、塗布層の硬化度を向上させるために、窒素雰囲気下で紫外線照射を行うことも可能である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ここで、各実施例及び比較例のモスアイフィルムは、透明基材フィルムの一方の面にモスアイ層が積層された構成のものである。また、各例における、視感度反射率、Ra、Smについては、下記に示す方法により測定した。
<視感度反射率>
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペーパーで粗し、黒色塗料で塗りつぶしたフィルムを、分光光度計〔日本分光(株)製、商品名:U−best560〕により、光の波長380〜780nmの5°、−5°正反射スペクトルを測定した。得られる380〜780nmの分光反射率と、CIE標準イルミナントD65の相対分光分布を用いて、JIS Z8701で規定されているXYZ表色系における、反射による物体色の三刺激値Yを視感度反射率とした。
<算術平均粗さ(Ra)>
表面粗さ測定器〔(株)小坂研究所製、型名 Surfcorder SE500〕を用い走査範囲4mm、走査速度0.2mm/sの条件で、JIS B0601−1994の規定に準拠して算術平均粗さRa(μm)を測定した。
<凹凸の平均間隔(Sm)>
表面粗さ測定器〔(株)小坂研究所製、型名 Surfcorder SE500〕を用い走査範囲4mm、走査速度0.2mm/sの条件で、JIS B0601−1994の規定に準拠して凹凸の平均間隔(mm)を測定した。
〔モスアイ層用塗液の調製〕
モスアイ層用塗液として次の原料を使用し、各原料を表1に記載した組成で混合して、モスアイ層用塗液M−1,2を調整した。尚、表1中の数値はwt%である。
活性エネルギー線硬化型樹脂:6官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業(株)製紫光UV−7600B)
ポリマー成分:スチレン・(メタ)アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製BR−50)
光重合開始剤:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製I−184
溶媒:メチルイソブチルケトン
Figure 0005598428
(実施例1)
モスアイ層用塗液(M−1)を、透明基材フィルムとして厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、硬化後のモスアイ層の膜厚が3.0μmとなるようにバーコーターにて塗布した(工程1)。続いて、遠赤外線加熱炉〔ヤマト科学(株)製 DIR631〕により6〜20μmの波長を含む光を輻射して50℃で10秒乾燥した(工程2)。その後、窒素雰囲気下、120W高圧水銀灯〔日本電池(株)製〕により紫外線を照射し(積算光量400mJ/cm)、モスアイ層を硬化させて(工程3)モスアイフィルムを作製した。
(比較例1)
工程2において、遠赤外線加熱炉を熱風乾燥炉〔東京硝子器械(株)製 F0−30W(WT)〕へと変更した以外(乾燥温度と時間も同じ)は、実施例1と同様の方法にてモスアイフィルムを作製した。
(比較例2)
工程1において、モスアイ層用塗液をM−2へと変更した以外は、実施例1と同様の方法にて活性エネルギー線硬化フィルムを作製した。
各実施例及び比較例の構成と試験結果を表2に示す。
Figure 0005598428
表2に示した結果より、実施例1では、表面凹凸形状(Ra,Sm)が適切に形成されており、視感度反射率、すなわち反射防止効果に優れている。一方、比較例1では、モスアイ構造の形成の際に熱風乾燥炉を使用したことから、Smが広く視感度反射率が悪い。比較例2では、モスアイ層用塗液中にポリマー成分が適切に配合されていないことからRaが小さく、視感度反射率が悪い。

Claims (1)

  1. 透明基材フィルム上にモスアイ層用塗液を塗布する塗布工程と、
    前記透明基材フィルム上のモスアイ層用塗液を乾燥して、モスアイ構造を形成するモスアイ層形成工程と、
    前記モスアイ構造の形成されたモスアイ層を、活性エネルギー線の照射により硬化させるモスアイ層硬化工程と、
    を有する、透明基材フィルム上にモスアイ層を形成したモスアイフィルムの製造方法であって、
    前記モスアイ層は、活性エネルギー線硬化型樹脂を60〜97wt%、ポリマー成分を1〜35wt%、光重合開始剤を1〜10wt%含み、且つ前記活性エネルギー線硬化型樹脂と前記ポリマー成分と前記光重合開始剤との和が99〜100wt%であり、
    前記ポリマー成分は、前記モスアイ層用塗液に溶解する化合物であって、重量平均分子量1,000〜500,000の熱可塑性樹脂、又は(メタ)アクリロイル基を有する重合体であり、
    前記モスアイ層は、モスアイ層の算術平均粗さRaが0.05〜0.30μmであり、且つ、凹凸の平均間隔Smが0.001mm以下であり、
    前記モスアイ層形成工程では、前記モスアイ層用塗液に対して波長2〜20μmのいずれかの波長を含む遠赤外を輻射することを特徴とする、モスアイフィルムの製造方法。


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