JP5597495B2 - Led電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびled電球 - Google Patents

Led電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびled電球 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、LED電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびLED電球に関する。
蛍光体粉末は、たとえば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の発光装置に用いられる。発光装置は、たとえば、基板上に配置され所定の色の光を出射する半導体発光素子と、この半導体発光素子から出射される紫外光、青色光等の光により励起されて可視光を発する蛍光体粉末を透明樹脂硬化物中に含む蛍光体層(発光部)とを備える。
この蛍光体層は、半導体発光素子を透明樹脂を介して直接被覆するように形成されたり、半導体発光素子から離間した状態で半導体発光素子を覆うグローブの内面を被覆するように形成されたりする。以下、後者の蛍光体層がグローブの内表面を被覆するように形成される発光装置を「リモートフォスファー型LED発光装置」という。また、グローブの内表面が蛍光体層で被覆されるグローブを「蛍光体層付きグローブ」という。蛍光体層は、半導体発光素子から出射される光により励起されて可視光を発する。
発光装置の半導体発光素子としては、たとえば、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlP等が用いられる。また、蛍光体粉末の蛍光体としては、たとえば、半導体発光素子からの出射光により励起されてそれぞれ青色光、緑色光、黄色光、赤色光の光を出射する青色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体、赤色蛍光体等が用いられる。
発光装置は、半導体発光素子と、蛍光体層中の蛍光体粉末とを適宜組み合わせて用いることにより、半導体発光素子から放射された光と蛍光体粉末から放射された光との作用で、可視光領域の光や白色光を発光させることが可能になる。
上記発光装置のうち、リモートフォスファー型LED発光装置は、電球全体の輝度を均一化しやすく、これにより電球のぎらつきや局所的なまぶしさ、いわゆるグレアを低減することができるため好ましい。
特開2005−5546号公報
しかし、リモートフォスファー型LED発光装置の蛍光体層付きグローブでは、加工過程での蛍光体層の付着度合いの不良や経時変化により蛍光体層がグローブの内表面から剥離することがある。リモートフォスファー型LED発光装置において蛍光体層がグローブの内表面から剥離すると、発光強度が低下したり、半導体発光素子から出射された紫外光が発光装置外に放出されたりする等の問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、蛍光体層がグローブの内表面から剥離しにくいLED電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびLED電球を提供することを目的とする。
実施形態のLED電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびLED電球は、グローブの内表面を凹凸形状に形成することにより、蛍光体層がグローブの内表面から剥離しにくくなることを見出して完成されたものである。
実施形態の蛍光体層付きグローブは、上記問題点を解決するものであり、基板上に配置された半導体発光素子を覆うグローブと、このグローブの内表面を被覆する蛍光体層とを有するLED電球用の蛍光体層付きグローブであって、前記グローブの内表面は算術平均傾斜Δaが0.25°以上の凹凸形状に形成され、前記蛍光体層は、前記グローブの内表面の凹凸形状に密着して被覆していることを特徴とする。
また、実施形態の蛍光体層付きグローブの製造方法は、上記問題点を解決するものであり、グローブの内表面に算術平均傾斜Δaが0.25°以上の凹凸を形成する凹凸形成工程と、前記グローブの内表面に、透明樹脂中に蛍光体を分散させた蛍光体スラリーを塗布する塗布工程と、前記塗布された蛍光体スラリーを硬化させる硬化工程とを有することを特徴とする。
さらに、実施形態のLED電球は、上記問題点を解決するものであり、基板と、この基板上に配置され、光を出射する半導体発光素子と、前記半導体発光素子を覆うグローブと、このグローブの内表面を被覆し前記半導体発光素子からの出射光により励起されて可視光を発する蛍光体層とを有する蛍光体層付きグローブとを備えたLED電球であって、前記蛍光体層付きグローブは、前記LED電球用の蛍光体層付きグローブであることを特徴とする。
実施形態のLED電球の部分断面図。 実施形態の蛍光体層付きグローブの断面図。 グローブの断面図。 算術平均傾斜Δaを説明する図。 実施例の試験フローを示す図。
図面を参照して実施形態のLED電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびLED電球について説明する。
(第1の実施形態)
[LED電球]
図1は、実施形態のLED電球の部分断面図である。図1に第1の実施形態として示されるLED電球1は、円錐台形状の基体部50と、基体部50の小径円形状の一方端に絶縁部材60を介して設けられた口金70と、基体部50の大径円形状の他方端に設けられた基板20と、この基板20上に配置され、光を出射する半導体発光素子30と、半導体発光素子30を半導体発光素子30から離間して覆う略半球状のグローブ11とこのグローブ11の内表面12を被覆する蛍光体層16とを有する略半球状の蛍光体層付きグローブ10と、を備える。蛍光体層16は、半導体発光素子30からの出射光により励起されて可視光を発するようになっている。基体部50内には図示しない点灯回路が設けられる。
また、半導体発光素子30と蛍光体層付きグローブ10の蛍光体層16との間には空間25が設けられ、半導体発光素子30と蛍光体層16とは離間して配置されている。空間25は特に密閉された空間でなく、常圧の空気で満たされている。
<蛍光体層付きグローブ>
図1に示されるように、蛍光体層付きグローブ10は、基板20上に配置された半導体発光素子30を覆う略半球状のグローブ11と、このグローブ11の内表面を被覆する蛍光体層16とを有する。
図2は、図1に示された実施形態の蛍光体層付きグローブ10の断面図である。図3は、図1に示された実施形態の蛍光体層付きグローブ10を構成するグローブの断面図である。
図2および図3に示すように、蛍光体層付きグローブ10は、略半球状のグローブ11と、グローブ11の内表面12を被覆する蛍光体層16とからなる。グローブ11の内表面12は凹凸形状に形成されており、蛍光体層16は、グローブ11の内表面12の凹凸形状に密着して被覆している。
なお、グローブ11の外表面13の表面形状は特に限定されない。図1に第1の実施形態として示されるLED電球1では、グローブ11の外表面13は平滑になっている。
グローブ11の内表面12の凹凸形状は、算術平均傾斜Δaが0.25°以上、好ましくは0.32°以上、さらに好ましくは0.32°〜0.36°である。グローブ11の内表面12の凹凸形状の算術平均傾斜Δaが0.25°以上であると、グローブ11の内表面12と蛍光体層16との密着性がよいため好ましい。
算術平均傾斜Δaについて説明する。図4は、算術平均傾斜Δaを説明する図である。
たとえば、触針式の表面形状測定装置を用い、物体の表面に、表面の垂直方向から触針を当てつつ触針を水平方向に移動させると、図4に示すような物体の表面形状の測定曲線80が得られる。そして、測定曲線80に対し、図4に示す一般式(1)を適用すると、算術平均傾斜Δaが算出される。ここで、一般式(1)中、ΔXは所定区間の水平方向の距離、ΔYiはΔXに対する高さ方向の距離である。なお、触針式の表面形状測定装置に代えて、非接触式の表面形状測定装置を用いても算術平均傾斜Δaを算出することができる。
算術平均傾斜Δaは、大きい値であると物体の表面の微小な傾斜が急峻であることを示し、小さい値であると物体の表面の微小な傾斜がなだらかであることを示す。
このため、グローブ11の内表面12の算術平均傾斜Δaが0.25°以上であるとは、グローブ11の内表面12の微小な凹凸形状が平均して急峻であることを示す。グローブ11の内表面12の微小な凹凸形状が急峻であると、内表面12の凹凸形状のアンカー効果により、グローブ11の内表面12と蛍光体層16との密着性がよくなるものと推測される。
グローブ11の材質としては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ガラス等が挙げられる。これらのうち、グローブ11の材質が、ポリカーボネートまたはアクリル樹脂等の透明樹脂からなると、グローブ11が割れたりする危険性が実質的になく安全性が高いため好ましい。
しかし、ポリカーボネートまたはアクリル樹脂は、蛍光体層16を構成する透明樹脂硬化物として一般的に用いられるシリコーン樹脂硬化物に対して密着性が低い。これに対し、実施形態のLED電球1では、グローブ11の内表面12を凹凸形状に形成することにより、グローブ11の内表面12と蛍光体層16との間の密着性を高くしている。
蛍光体層16は、透明樹脂硬化物中に蛍光体が分散したものである。透明樹脂としては、たとえば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が用いられる。シリコーン樹脂は、エポキシ樹脂よりもUV耐性が高いため好ましい。このため、蛍光体層16は、シリコーン樹脂硬化物中に蛍光体が分散していると好ましい。また、シリコーン樹脂のうちでは、ジメチルシリコーン樹脂が、UV耐性が高いためさらに好ましい。
蛍光体層16に用いられる蛍光体としては、特に限定されない。蛍光体としては、たとえば、赤色蛍光体、青色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体、紫色蛍光体、橙色蛍光体等を用いることができる。蛍光体としては、通常、粉末状のものが用いられる。
蛍光体粉末の粒径は、特に限定されない。蛍光体粉末は、たとえば、平均粒径が、好ましくは1μm以上100μm以下である。ここで、平均粒径とは、コールターカウンター法による測定値であり、体積累積分布の中央値D50を意味する。
蛍光体層16は、蛍光体100質量部に対して透明樹脂硬化物20〜1000質量部の割合で構成されていることが好ましい。蛍光体に対する透明樹脂硬化物の割合がこの範囲内にあると、蛍光体層16の発光強度が高い。
蛍光体層16の膜厚は、通常、80μm以上800μm以下、好ましくは150μm以上600μm以下である。蛍光体層16の膜厚が80μm以上800μm以下であると、半導体発光素子から出射される紫外光〜青色光等の光の漏出量が少ない状態で実用的な明るさを確保することができる。蛍光体層16の膜厚を150μm以上600μm以下とすると、蛍光体層16からの発光をより明るくすることができる。
なお、図1に示す第1の実施形態においては、蛍光体層付きグローブ10は略半球状の例を示したが、本発明において蛍光体層付きグローブの形状は特に限定されない。蛍光体層付きグローブの形状は、略半球状以外の形状、たとえば、球状、円柱状等の種々の形状とすることができる。
[蛍光体層付きグローブの製造方法]
LED電球用の蛍光体層付きグローブの製造方法は、凹凸形成工程と、塗布工程と、硬化工程とを有する。
<凹凸形成工程>
凹凸形成工程は、グローブの内表面に凹凸を形成する工程である。グローブの内表面に凹凸を形成する方法としては、たとえば、サンドペーパーやリューターでグローブの内表面をこする方法、またはグローブの内表面にショットブラスト加工を行う方法等が挙げられる。ここでリューターとは、ペン型グラインダーである。
サンドペーパーとしては、砥粒が粗めのものである番手が#100〜#180のものが好ましい。
凹凸形成工程は、グローブの内表面の算術平均傾斜Δaが、通常0.25°以上、好ましくは0.32°以上、さらに好ましくは0.32°〜0.36°になるようにする。グローブの内表面の凹凸形状の算術平均傾斜Δaが0.25°以上であると、グローブの内表面と蛍光体層との密着性がよいため好ましい。
<塗布工程>
塗布工程は、グローブの内表面に、透明樹脂中に蛍光体を分散させた蛍光体スラリーを塗布する工程である。
蛍光体スラリーは、透明樹脂中に蛍光体を分散させたものである。
透明樹脂としては、たとえば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が用いられる。シリコーン樹脂は、エポキシ樹脂よりもUV耐性が高いため好ましい。また、シリコーン樹脂のうちでは、ジメチルシリコーン樹脂が、UV耐性が高いためさらに好ましい。
蛍光体としては、特に限定されない。蛍光体としては、たとえば、赤色蛍光体、青色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体、紫色蛍光体、橙色蛍光体等を用いることができる。蛍光体としては、通常、粉末状のものが用いられる。
蛍光体粉末の粒径は、特に限定されない。蛍光体粉末は、たとえば、平均粒径が、好ましくは1μm以上100μm以下である。ここで、平均粒径とは、コールターカウンター法による測定値であり、体積累積分布の中央値D50を意味する。
蛍光体スラリーは、蛍光体100質量部に対して透明樹脂20〜1000質量部の割合で構成されていることが好ましい。蛍光体に対する透明樹脂の割合がこの範囲内にあると、グローブの内表面に形成される蛍光体層が発光強度の高いものになりやすい。
蛍光体スラリーの塗布は、得られる蛍光体層の膜厚が、通常、80μm以上800μm以下、好ましくは150μm以上600μm以下になる塗布量とすることが好ましい。
蛍光体スラリーをグローブの内表面に塗布する方法としては、たとえば、スプレーで蛍光体スラリーをグローブの内表面に噴霧するスプレー噴霧方法、蛍光体スラリーが満たされた槽中にグローブを浸漬してグローブの内表面に蛍光体スラリーに塗布するディッピング方法、高速回転させたグローブの内表面に蛍光体スラリーを投下し遠心力で蛍光体スラリーの薄膜を形成するスピンコート方法等が挙げられる。なお、ディッピング方法でグローブの内表面のみに蛍光体スラリーを塗布するには、グローブの外表面に予めレジストコートしておき、蛍光体スラリーの塗布後、レジストを剥離する方法が挙げられる。
<硬化工程>
硬化工程は、前記塗布された蛍光体スラリーを硬化させる工程である。
蛍光体スラリーは、たとえば、100℃〜160℃に加熱することにより硬化させることができる。蛍光体スラリーの加熱方法としては、たとえば、ニクロム線等を用いた抵抗加熱法、赤外線ランプを用いた方法等が挙げられる。
硬化工程を終えると、グローブの内表面の蛍光体スラリーが硬化されて蛍光体層が形成され、蛍光体層付きグローブが得られる。
なお、硬化工程を終えた蛍光体層にはバリが発生していることがある。この場合は、不要な蛍光体層であるバリをカットする等により除去すればよい。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されて解釈されるものではない。
[実施例1]
グローブを模し、表面を荒らしたクロスカット試験用樹脂板の表面に、蛍光体膜を形成した後、蛍光体膜に切り込みを入れ、蛍光体膜を引き剥がすクロスカット試験を行った。
(蛍光体膜形成樹脂板の作製)
はじめに、縦100mm×横100mm×厚さ2mmの表面が平滑なポリカーボネート板を作成した。このポリカーボネート板の表面の表面粗さを測定したところ、Raが0.09μm、Rzが0.72μm、Δaが0.01°であった。
次に、ポリカーボネート板の表面をサンドペーパー#100を用いてこすり、表面に微小な凹凸形状を付与してクロスカット試験用樹脂板を作製した。クロスカット試験用樹脂板の表面の表面粗さRa、Rz、およびΔaを測定したところ、表1に示すとおりであった。
一方、平均粒径D50が25μmの蛍光体100質量部を、シリコーン樹脂500質量部に分散させた蛍光体含有スラリーを作製した。
この蛍光体含有スラリーをクロスカット試験用樹脂板の表面に塗布した後、100℃で5時間熱処理し蛍光体含有スラリーを硬化させて、表面に蛍光体膜が形成された蛍光体膜形成樹脂板を作製した。
(クロスカット試験)
次に、蛍光体膜形成樹脂板の表面の蛍光体膜の縦10mm×横10mmの部分に、カッターを用いて、縦2mm間隔、横2mm間隔でそれぞれ直線状に切り込みを入れ、縦2mm×横2mmの正方形のマス目を縦5個×横5個の計25個形成して、クロスカット試験片を作製した。
クロスカット試験片の蛍光体膜面にテープを密着させて引き剥がし、クロスカット試験用樹脂板から剥離した蛍光体層のマスの個数を数えた。
測定結果を表1に示す。
Figure 0005597495
[比較例1]
Raが0.09μm、Rzが0.72μm、Δaが0.01°のポリカーボネート板をそのまま用い、ポリカーボネート板に蛍光体含有スラリーを直接に塗布した以外は、実施例1と同様にして、クロスカット試験片を作製してクロスカット試験を行った。
クロスカット試験用樹脂板の表面の表面粗さRa、Rz、およびΔa、ならびにクロスカット試験の測定結果を表1に示す。
表1において、クロスカット試験用樹脂板の表面粗さの欄の数値は、ポリカーボネート板の表面粗さの数値である。
[比較例2および3]
Raが0.09μm、Rzが0.72μm、Δaが0.01°のポリカーボネート板に代えて、ポリカーボネート板作成時のシボ加工により、ポリカーボネート板の表面にシボを形成した以外は実施例1と同様にして、クロスカット試験用樹脂板を作製し、さらにクロスカット試験片を作製してクロスカット試験を行った。
なお、シボ加工はA、Bの2種類行った。
シボ加工Aを施したポリカーボネート板は、表面粗さがRa7.20μm、Rz35.50μm、Δa0.20°であった。この実験例を比較例2とした。
また、シボ加工Bを施したポリカーボネート板は、表面粗さがRa1.28μm、Rz7.37μm、Δa0.05°であった。この実験例を比較例3とした。
クロスカット試験用樹脂板の表面の表面粗さRa、Rz、およびΔa、ならびにクロスカット試験の測定結果を表1に示す。
表1において、クロスカット試験用樹脂板の表面粗さの欄の数値は、シボ加工を行ったポリカーボネート板の表面粗さの数値である。
[実施例2および3、比較例4〜7]
サンドペーパー#100に代えて、表1に示す番手のサンドペーパーを用いた以外は、実施例1と同様にして、クロスカット試験用樹脂板を作製し、さらにクロスカット試験片を作製してクロスカット試験を行った。
クロスカット試験用樹脂板の表面の表面粗さRa、Rz、およびΔa、ならびにクロスカット試験の測定結果を表1に示す。
[実施例4]
ポリカーボネート板に代えて、縦100mm×横100mm×厚さ2mmの表面が平滑なアクリル樹脂板を用い、このアクリル樹脂板の表面をサンドペーパー#120でこすってクロスカット試験用樹脂板を作製した以外は、実施例1と同様にして、クロスカット試験片を作製してクロスカット試験を行った。
なお、サンドペーパー#120でこする前のアクリル樹脂板の表面の表面粗さを測定したところ、Raが0.01μm、Rzが0.05μm、Δaが0.00°であった。
クロスカット試験用樹脂板の表面の表面粗さRa、Rz、およびΔa、ならびにクロスカット試験の測定結果を表1に示す。
[比較例8]
Raが0.01μm、Rzが0.05μm、Δaが0.00°のアクリル樹脂板をそのまま用い、アクリル樹脂板に蛍光体含有スラリーを直接に塗布した以外は、実施例4と同様にして、クロスカット試験片を作製してクロスカット試験を行った。
クロスカット試験用樹脂板の表面の表面粗さRa、Rz、およびΔa、ならびにクロスカット試験の測定結果を表1に示す。
表1において、クロスカット試験用樹脂板の表面粗さの欄の数値は、アクリル樹脂板の表面粗さの数値である。
(実施例1〜4、比較例1〜8の結果についての評価)
表1に示す結果より、算術平均傾斜Δa 0.25°以上のサンプルではクロスカット試験で剥離しないことが分かった。
[実施例5]
半球状でポリカーボネート製のグローブを用い、内表面をサンドペーパーで荒らした後、グローブの内表面に蛍光体膜を作製した。その後、グローブからの蛍光体膜の自然剥離時間を評価した。
図5に、グローブへの蛍光体膜形成プロセスを示す。
はじめに、ブロー成型により半球状でポリカーボネート製のグローブを作成した。このグローブの内表面の表面粗さを測定したところ、Δaが0.25°未満であった。具体的には、Raが0.09μm、Rzが0.72μm、Δaが0.01°であった。
次に、グローブの内表面をサンドペーパー#100を用いてこすり、表面に微小な凹凸形状を付与した。このグローブの内表面の表面粗さを測定したところ、Δaが0.25°以上であった。具体的には、Raが4.19μm、Rzが26.24μm、Δaが0.36°であった。
一方、平均粒径D50が25μmの蛍光体100質量部を、シリコーン樹脂500質量部に分散させた蛍光体含有スラリーを作製した。
この蛍光体含有スラリーをグローブの内表面にスプレーで塗布した後、ニクロム線を用いた抵抗加熱により100℃で5時間熱処理し蛍光体含有スラリーを硬化させて、グローブの内表面に蛍光体膜を形成した。さらに、蛍光体膜のバリ取りのため、蛍光体膜付きグローブから不要な蛍光体膜をカットして蛍光体膜付きグローブを作製した。
この蛍光体膜付きグローブを、LEDモジュールが設置された基体部に取り付けた。
基体部に取り付けた蛍光体膜付きグローブにつき、蛍光体膜の剥離具合を、蛍光体膜付きグローブの作製当日(0日後)、作製1日後、および作製1ヶ月後に目視観察した。
蛍光体膜付きグローブは、作製1ヶ月後でも、蛍光体膜の剥離は観察されなかった。
観察結果を表2に示す。
Figure 0005597495
[比較例9]
グローブの内表面をサンドペーパー#100を用いてこすらず、平滑なグローブの内表面に蛍光体含有スラリーをグローブの内表面にスプレーで塗布した以外は実施例1と同様にして、蛍光体膜付きグローブを作製し、蛍光体膜の剥離具合を目視観察した。
蛍光体膜付きグローブの蛍光体膜の剥離は、作製1日後に観察された。
観察結果を表2に示す。
(実施例5、比較例9の結果についての評価)
表2に示す結果より、グローブの内表面をサンドペーパー#100を用いてこすって荒らした場合は作製1ヶ月後でも蛍光体膜が剥離しないが、グローブの内表面をサンドペーパー#100を用いてこすって荒らさない場合は作製1日後に蛍光体膜が剥離することが分かった。これは、蛍光体膜に含まれるシリコーン樹脂が経時的に収縮するため、グローブとの応力差により剥離したためであると考えられる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以上説明した実施例によれば、蛍光体層がグローブの内表面から剥離しにくいLED電球用の蛍光体層付きグローブ、その製造方法およびLED電球が得られる。
1 LED電球
10 蛍光体層付きグローブ
11 グローブ
12 グローブの内表面
13 グローブの外表面
16 蛍光体層
20 基板
25 半導体発光素子と蛍光体層との間の空間
30 半導体発光素子
40 透明樹脂層
50 基体部
60 絶縁部材
70 口金
80 物体の表面形状の測定曲線

Claims (6)

  1. 基板上に配置された半導体発光素子を覆うグローブと、
    このグローブの内表面を被覆する蛍光体層とを有するLED電球用の蛍光体層付きグローブであって、
    前記グローブの内表面は算術平均傾斜Δaが0.25°以上の凹凸形状に形成され、
    前記蛍光体層は、前記グローブの内表面の凹凸形状に密着して被覆していることを特徴とするLED電球用の蛍光体層付きグローブ。
  2. 前記グローブは、ポリカーボネートまたはアクリル樹脂からなることを特徴とする請求項に記載のLED電球用の蛍光体層付きグローブ。
  3. 前記蛍光体層は、シリコーン樹脂硬化物中に蛍光体が分散していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のLED電球用の蛍光体層付きグローブ。
  4. 前記半導体発光素子と前記蛍光体層との間に空間が設けられ、前記半導体発光素子と前記蛍光体層とは離間して配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のLED電球用の蛍光体層付きグローブ。
  5. グローブの内表面に算術平均傾斜Δaが0.25°以上の凹凸を形成する凹凸形成工程と、
    前記グローブの内表面に、透明樹脂中に蛍光体を分散させた蛍光体スラリーを塗布する塗布工程と、
    前記塗布された蛍光体スラリーを硬化させる硬化工程とを有することを特徴とするLED電球用の蛍光体層付きグローブの製造方法。
  6. 基板と、
    この基板上に配置され、光を出射する半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を覆うグローブと、このグローブの内表面を被覆し前記半導体発光素子からの出射光により励起されて可視光を発する蛍光体層とを有する蛍光体層付きグローブとを備えたLED電球であって、
    前記蛍光体層付きグローブは、請求項1〜のいずれか1項に記載のLED電球用の蛍光体層付きグローブであることを特徴とするLED電球。
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