JP5597386B2 - 噴出ヘッド及びガス消火システム - Google Patents

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Description

本発明は、噴出ヘッド、及びこれを備えたガス消火システムに関する。
従来、対象室内において発生した火災を消火するガス消火システムとして、窒素ガス、二酸化炭素ガス、ハロゲンガス等の不活性ガスや不燃性ガスからなる消火ガスを対象室内に充満させるものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなガス消火システムは、水や化学消火剤に弱い大型コンピュータやサーバ等の精密機器類が設置された対象室内の消火に対して特に有効である。
このガス消火システムにおいては、短時間のうちに大量の消火ガスを対象室内に充満させることができるように、対象室内に開口する流出口を、断面を絞り込んだノズル形状とする等して、流出口から高圧の消火ガスを高速で噴出させている。
特開2000−60984号公報
しかしながら、上述したガス消火システムにおいては、高圧の消火ガスが流出口から対象室内に噴出される際にガス圧力が急激に開放されるため、消火ガスが急激に膨張し、非常に大きな膨張音が発生するおそれがある。
また、対象室内に短時間で消火ガスを充満させるために、消火ガスを流出口から高速で噴出させているが、この噴出流速が部分的に音速を超えると衝撃波が発生し、この衝撃波に起因して騒音が発生する場合がある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、消火ガスの供給に基づく騒音を低減することが可能な、噴出ヘッド、及びこれを備えたガス消火システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の噴出ヘッドは、対象室内に消火ガスを供給するためのガス配管の流出口に連結されて、前記ガス配管を流通する消火ガスを噴出させる噴出ヘッドであって、前記流出口に連通するとともに、前記対象室内に向けて開口する噴出口を有するチャンバーと、前記チャンバー内の圧力変動を減衰させるダンパー機構と、を備え、前記チャンバーは、上流側で前記流出口に連通する一方、下流側が開放された内筒と、前記内筒の開放端を覆うように配置されるとともに、前記噴出口が形成された外筒と、で分割構成され、前記ダンパー機構は、前記内筒に対して前記外筒を消火ガスの流通方向に沿って移動可能に連結し、前記内筒及び前記外筒の軸方向が、前記流出口と前記噴出口との間の消火ガスの流通方向に一致していることを特徴とする。
この構成によれば、対象室内の消火時に、消火ガスはガス配管の流出口から噴出ヘッドのチャンバー内に流入することで膨張するが、この膨張に伴うチャンバー内の圧力変動をダンパー機構によって吸収・減衰させることができる。そのため、消火ガスが開放される際に発生する膨張音に基づく音圧エネルギーを減衰させ、対象室内で発生する騒音を低減することができる。
また、消火ガスが流出口から噴出される際にガス流速に起因して衝撃波が発生した場合にも、衝撃波に基づく騒音の音圧エネルギーをダンパー機構によって吸収・減衰することができるので、消火ガスの噴出に起因して発生する騒音を低減することができる。その後、消火ガスは、騒音の音圧エネルギーが減衰した後に対象室内に噴出されるので、ガス流速及び圧力を低下させることなく、騒音のみを低減させることができる。
このように、膨張音やガス流速増大による音圧エネルギーをダンパー機構によって効果的に吸収することができるので、消火ガスの供給に基づく騒音を広範囲の帯域において低減することができる。
また、記ダンパー機構は、前記外筒及び前記内筒に連結されて、前記外筒及び前記内筒を互いに接近する方向に付勢する弾性部材と、前記弾性部材の伸縮動作時の抵抗となる抵抗部材とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、チャンバー内に圧力変動が生じると、外筒が流通方向下流側、すなわち弾性部材の付勢力に抗する方向に向けて押圧されることになる。すると、弾性部材及び抵抗部材が消火ガスの流通方向に沿って伸長するとともに、外筒は内筒に対して流通方向下流側に向かって除々に移動することになる。これにより、チャンバー内の容積が拡大して、圧力変動に伴うエネルギーがチャンバー内で吸収される。その結果、消火ガスが開放される際に発生する膨張音に基づく音圧エネルギーを減衰させ、対象室内で発生する騒音を低減することができる。
この場合、内筒及び外筒が抵抗部材によって連結されているので、抵抗部材によってチャンバー内に作用するエネルギーを効果的に減衰させることができる。すなわち、抵抗部材が弾性部材の伸縮動作時の抵抗となり、弾性部材に入力されるエネルギーを低減することができるので、弾性部材の伸長時に吸収したエネルギーによる周期振動の収束を早めることができる。
また、前記チャンバーの内壁面には、吸音部材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、膨張音やガス流速増大による音圧エネルギーを吸音部材で吸収することができるため、消火ガスの供給に基づく騒音をより低減することができる。
また、前記ガス配管の外周面には、防振材からなるスリーブが固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、ガス配管やその近傍で生じる騒音を吸収することができる。
また、消火ガスを貯留するガス供給源と、消火ガスを前記ガス供給源から対象室内に供給するためのガス配管と、上記本発明の噴出ヘッドとを備え、前記噴出ヘッドがガス配管の流出口に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、周知のガス配管に上記本発明の噴出ヘッドを取り付けるだけで騒音を低減することができる。そのため、ガス消火システムの大幅な変更を伴うことなく、設備コストの増加も抑制することができる。
本発明の噴出ヘッドによれば、消火ガスの供給に基づく騒音を低減することができる。
本発明のガス消火システムによれば、周知のガス配管に上記本発明の噴出ヘッドを取り付けるだけで騒音を低減することができる。そのため、ガス消火システムの大幅な変更を伴うことなく、設備コストの増加も抑制することができる。
本発明の実施形態における消火システムの概略構成図である。 本発明の実施形態における要部断面図である。 図2に相当する断面図であり、実施形態の作用を説明するための説明図である。 ガス配管の断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ガス消火システム)
図1は、ガス消火システムを示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のガス消火システム10は、大型コンピュータ等の精密機器11が設置された対象室12内の消火を行うものであって、対象室12外に設置された消火ガスの供給源(ガス供給源)21と、供給源21と対象室12内とを連通させ、供給源21から供給される消火ガスを対象室12内まで導くガス配管22と、図示しない火災報知器から出力される火災信号に基づいて、ガス配管22に接続された制御弁23の開閉操作を行う図示しない制御部とを備えている。
なお、本実施形態の対象室12は、天井14との間に間隔をあけて天板15が配置される一方、床13との間に間隔をあけて床板16が配置された、いわゆる二重床及び二重天井構造をなしている。具体的に、天井14と天板15とに囲まれた空間が天井領域17、床13と床板16とに囲まれた空間が床下領域18、天板15と床板16とに囲まれた空間が機器設置領域19を構成しており、機器設置領域19の床板16上に上述した精密機器11が設置されている。なお、床板16及び天板15は、各領域17〜19を完全に遮断するように設けられることに限らず、図示例のように、各領域17〜19が互いに連通するように設けられていてもよい。
供給源21は、例えば高圧状態で消火ガスを貯蔵するガスボンベ等の耐圧容器によって構成されている。なお、消火ガスには、不活性ガスまたは不燃性ガスとして、例えば窒素ガスや、二酸化炭素ガス、ハロゲンガス等を用いることが可能であり、本実施形態では窒素ガスが好適に用いられている。
ガス配管22は、ガス供給源21から対象室3に至る中途部分において複数に分岐されており、これによって、ガス配管22の複数(図示例では三つ)の流出口が対象室3内に開口している。これら複数の流出口は、より短時間で対象室3内を消火ガスで充満できるように、互いに離れた位置に配されることが好ましい。
なお、本実施形態においては、ガス配管22は、供給源21に接続された供給配管22aと、供給配管22aの下流端が分岐された複数の分岐配管22bと、各分岐配管22bの下流端に接続されて対象室12の側壁25から天井領域17、機器設置領域19及び床下領域18内に向けて開口する複数の噴出配管22cとを備えている。また、本実施形態の制御弁23は、ガス配管22が集合されてなる供給配管22aに接続されているが、これに限らず分岐配管22bや噴出配管22cに接続しても構わない。
また、機器設置領域19の側壁25に対向する側壁27には、対象室12内の圧力が所定圧以上となった場合に開放され、対象室12内に充満するガス(消火ガスや空気)を対象室12の外部へ逃がす避圧口ダンパー26が形成されている。このように、消火ガスが噴出される噴出配管22cに対向する位置に避圧口ダンパー26を配置することで、対象室12内全体に消火ガスを充満させ易くなる。
図2は本実施形態の要部を示す断面図である。なお、各噴出配管22cよりも下流側はともに同一の構成であるため、以下の説明では1つの噴出配管22cの下流側について説明する。
図2に示すように、各噴出配管22cの下流端には、噴出配管22cから噴出される消火ガスの流れを加速させるオリフィス形状のノズル(流出口)31が取り付けられている。このノズル31は、噴出配管22cの軸方向(消火ガスの流通方向)に沿って延在しており、噴出配管22cを流通する消火ガスがノズル31を流通することで、消火ガスをより高速で対象室12内に噴出させることができる。
(噴出ヘッド)
ここで、ノズル31の下流端には、消火ガスを対象室12内に噴出するための噴出ヘッド41が取り付けられている。噴出ヘッド41は、ノズル31の下流端を外側から覆うように連結された筒状の連結部42と、連結部42の下流端に形成されたヘッド本体43とを備えている。
ヘッド本体43は、連結部42に連通するチャンバー44を備えている。チャンバー44は、連結部42の内径に比べて拡大形成された筒状のものであり、連結部42に連結された内筒45と、内筒45の下流側の開放端を覆うように形成された外筒46とで分割構成されている。すなわち、チャンバー44は、ノズル31から流入する消火ガスを対象室12内に噴出させる前段で一旦膨張させる膨張室として機能している。
内筒45は、軸方向が流通方向に一致するように延在する有底筒状の部材であり、上流側の端面の中央において、連結部42に連通している一方、上流側は開放されている。また、内筒45の外壁面には、径方向外側に向かって張り出すフランジ部48が形成されており、このフランジ部48に後述するダンパー機構51の弾性部材52が連結される。
外筒46は、内径が内筒45の外径よりも大きく形成された有底筒状の部材であり、上流側が開放される一方、下流側の端面には対象室12内に向けて開口する噴出口47が形成されている。すなわち、チャンバー44内と対象室12とは、噴出口47を介して連通している。なお、ノズル31内径と噴出口47内径は同等に形成されている。
そして、外筒46は、軸方向を内筒45の軸方向に一致させた状態で、内筒45の開放端を下流側から覆うように配置され、消火ガスの流通方向に沿って内筒45に対して移動可能に構成されている。すなわち、本実施形態の噴出ヘッド41は、チャンバー44内の圧力変動に基づいて外筒46が移動することにより、チャンバー44内の容積が変動するようになっている。
ここで、内筒45及び外筒46はダンパー機構51によって連結されている。具体的に、ダンパー機構51は、外筒46及び内筒45をチャンバー44の内側で連結する抵抗部材53と、外筒46及び内筒45をチャンバー44の外側で連結する複数の弾性部材52とを備えている。
抵抗部材53は、スポンジや低反発ゴム等、衝撃吸収性が高い一方、反発性が低い弾性体により構成されたものであり、抵抗部材53における一端側の端面が内筒45の下流側の開口縁に連結される一方、他端側の端面が外筒46の下流側の内壁面に連結されている。
また、各弾性部材52は、内筒45の外周壁において、周方向に沿って複数配列されており、それぞれ一端が内筒45のフランジ部48に連結される一方、他端が外筒の上流側の開口縁に連結されている。そして、弾性部材52は、内筒45と外筒46とを消火ガスの流通方向に沿って接近させる方向(チャンバー44内の容積が縮小する方向)に向けて付勢している。なお、消火ガスの供給停止状態(ガス消火システム10の未使用状態)において、ダンパー機構51は、弾性部材52が自然長にあるとともに、抵抗部材53は非圧縮状態で保持されている。また、本実施形態の噴出ヘッド44は、ノズル31に一体に固定、あるいは一体に形成しされてもよいが、ノズル31に対して着脱自在に取り付けられることがより好ましい。
(ガス消火システムの動作方法)
次に、本実施形態のガス消火システムの動作方法について説明する。なお、図中矢印Fは、消火ガスの流れを示している。また、なお、ガス消火システム10の未使用状態においては、弾性部材52が自然長にあるとともに、抵抗部材53は非圧縮状態で保持され、チャンバー44内の容積は最小となっている。
まず、対象室12内の火災を火災報知器が検知すると、火災報知器から制御部に向けて火災信号が出力される。制御部は火災信号を受信すると、ガス消火システム10を起動する。具体的に、制御部は、制御弁23を開放して供給源21からガス配管22に向けて消火ガスを供給させる。
供給源21から供給される消火ガスは、ガス配管22(供給配管22a、分岐配管22b及び噴出配管22c)内を流通し、ノズル31内を流通することで加速された状態で、噴出ヘッド41のチャンバー44内に流入する。そして、消火ガスはチャンバー44の噴出孔47から対象室12内に噴出されることになる。
ここで、消火ガスはノズル31から噴出ヘッド41のチャンバー44内に流入することで膨張するが、この膨張に伴うチャンバー44内の圧力変動をダンパー機構51によって吸収・減衰することができる。具体的には、図3に示すように、消火ガスの膨張により、チャンバー44内で圧力変動が生じると、この膨張力により外筒46が流通方向下流側、すなわち弾性部材52の付勢力に抗する方向に向けて押圧されることになる。すると、弾性部材52及び抵抗部材53が消火ガスの流通方向に沿って伸長するとともに、外筒46は内筒45に対して流通方向下流側に向かって除々に移動することになる。これにより、チャンバー44内の容積が拡大することで、膨張力がチャンバー44内で吸収される。その結果、消火ガスが開放される際に発生する膨張力に基づく音圧エネルギーを減衰させ、対象室12内で発生する騒音を低減することができる。
この場合、内筒45及び外筒46が抵抗部材53によって連結されているので、抵抗部材53によってチャンバー44内に作用する膨張力を効果的に減衰することができる。すなわち、抵抗部材53が弾性部材52の伸縮動作時の抵抗となり、弾性部材52に入力される膨張力を減衰させることができるので、弾性部材52の伸長時に吸収した膨張力による周期振動の収束を早めることができる。
また、消火ガスがノズル31から噴出される際にガス流速に起因して衝撃波が発生した場合にも、ダンパー機構51が上述した動作を行うことで、外筒46が内筒45に対して移動することで、衝撃波による衝撃を吸収・減衰することができる。これにより、消火ガスの噴出に基づく騒音の音圧エネルギーを吸収することができる。その後、消火ガスは、ノズル31内径と同等に形成された噴出口47から対象室12内に噴出される。よって、ガス流速及び圧力を低下させることなく、騒音のみを低減させることができる。
その結果、消火ガスは、チャンバー44内から噴出孔47を通過して対象室12内に噴出され、対象室12内全体に供給されることになる。その後、噴出ヘッド41から対象室12内に消火ガスを供給し続け、対象室12内を消火ガスで充満させることで、対象室12内の火災を消火することができる。なお、消火ガスを供給し続け、対象室12内の圧力が所定圧以上になった場合には、避圧口ダンパー26が開放されて対象室12内のガスが自動的に外部へ逃げるようになっている。また、ガス供給を停止させる場合等、ガス流速を低下させた場合には、チャンバー44内に作用する膨張力が低下してき、弾性部材52及び抵抗部材53が除々に復元していく。これにより、外筒46が流通方向上流側に向かって移動し、チャンバー44内の容積が縮小する。
このように、本実施形態では、ノズル31の下流端に噴出ヘッド41を取り付け、噴出ヘッド41のチャンバー44に、チャンバー44内の圧力変動を減衰させるダンパー機構51を設ける構成とした。
この構成によれば、上述したようにオリフィス孔45から消火ガスが開放される際の膨張に起因する騒音、及び消火ガスの噴出時に起因する騒音を、ガス流量の低下を伴うことなく低減することができる。よって、消火ガスの供給に基づく騒音を低減することができる。
ところで、制御弁23を開放すると、ガス配管22における制御弁23よりも上流側と、下流側との圧力差(圧力変動)によって衝撃波(圧力波)が発生する。そして、この衝撃波は、消火ガスとともにガス配管22(供給配管22a、分岐配管22b及び噴出配管22c)及びノズル31内を伝播してチャンバー44内に伝播する。
ここで、ノズル31内を伝播した衝撃波は、ノズル31を通過してチャンバー44内に伝播する際に、回折することで減衰する。さらに、チャンバー44内に伝播した衝撃波は、ダンパー機構51の動作によって減衰された後、噴出孔47を通過して再び回折した後に対象室12内に伝播する。このように、衝撃波は対象室12内に伝播する前段で段階的に減衰することになる。すなわち、衝撃波の膨張が段階的に行われることになるので、制御弁23開放時に発生する衝撃波に起因する騒音も低減することができる。
また、本実施形態のガス消火システムでは、噴出配管22cが対象室12内の天井領域17、床下領域18及び機器設置領域19の各領域に開口しているため、これら複数の領域何れかで火災が発生したとしても、消火ガスをより短時間で充満させることが可能である。
また、本実施形態のガス消火システム10では、対象室12内に消火ガスを充満させることで火災の消火が行われるが、対象室12内に供給された消火ガスによって対象室12内の圧力が上昇することがある。ここで、本実施形態のガス消火システムでは、避圧口ダンパー26を備えているため、過剰な圧力を対象室12外に逃がすことができる。
なお、噴出ヘッド41をノズル31に対して着脱自在に構成した場合には、周知のノズル31に噴出ヘッド41を取り付けるだけで騒音を低減することができる。そのため、ガス消火システムの大幅な変更を伴うことなく、設備コストの増加も抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
噴出ヘッド41の内壁面は、ガス配管22の内面と同様の仕上げに限られず、必要な部材を付加することができる。例えば、チャンバー44の内壁面にグラスウール等の吸音部材を配置する構成も可能である。この構成によれば、衝撃波や噴出量増大に伴いチャンバー44内に作用するエネルギーが吸音部材で吸収されるため、騒音の音圧エネルギーをより効果的に減衰することができる。その結果、消火ガスの供給に基づく騒音をより低減することができる。
また、上述した実施形態では、弾性部材と抵抗部材とによりダンパー機構を構成する場合について説明したが、これに限られることはない。例えば、抵抗部材にゴム等、高衝撃吸収性、高反発性を有する弾性体を採用することも可能であり、このような材料を採用した場合には弾性部材を設けない構成にしても構わない。
さらに、上述した実施形態では、ガス消火システム10の制御弁23の開閉操作を制御部により制御する構成について説明したが、これに限らず作業者によって手動で制御弁23の開閉操作を行っても構わない。
また、ガス配管22内に高速の流れが生じるとガス配管22自体に共振が発生し、この振動に基づき騒音が発生する場合がある。そこで、例えば、図4に示すように、ガス配管22(噴出配管22c)の外周面に、防振材からなるスリーブ80を固定してもよい。なお、図示例のスリーブ80は、対象室12の内外に亘って設けられているが、例えば対象室12内に突出している領域のみに設けられていても構わない。
なお、スリーブ80は、例えば金属材料等の任意の材料によって構成されてよいが、例えばウレタン等の樹脂材料のように吸音性能を有する材料によって構成されることがさらに好ましい。この場合には、ガス配管22やその近傍で生じる騒音を吸収することができる。
そして、本発明のガス消火システム10は、床板16や天板15によって複数の領域17〜19に区画された対象室12の消火に限らず、例えば床板16や天板15の無い一つの領域のみの対象室12の消火にも適用することができる。また、本発明のガス消火システム10は、精密機器11が配された対象室12内の消火に限らず、クリーンルーム等の他の対象室12の消火にも適用することができる。
10…ガス消火システム
12…対象室
21…供給源(ガス供給源)
22…ガス配管
31…ノズル(流出口)
41…噴出ヘッド
44…チャンバー
45…内筒
46…外筒
51…ダンパー機構
52…弾性部材
53…抵抗部材

Claims (5)

  1. 対象室内に消火ガスを供給するためのガス配管の流出口に連結されて、前記ガス配管を流通する消火ガスを噴出させる噴出ヘッドであって、
    前記流出口に連通するとともに、前記対象室内に向けて開口する噴出口を有するチャンバーと、
    前記チャンバー内の圧力変動を減衰させるダンパー機構と、を備え、
    前記チャンバーは、
    上流側で前記流出口に連通する一方、下流側が開放された内筒と、
    前記内筒の開放端を覆うように配置されるとともに、前記噴出口が形成された外筒と、で分割構成され、
    前記ダンパー機構は、前記内筒に対して前記外筒を消火ガスの流通方向に沿って移動可能に連結し、
    前記内筒及び前記外筒の軸方向が、前記流出口と前記噴出口との間の消火ガスの流通方向に一致していることを特徴とする噴出ヘッド。
  2. 前記ダンパー機構は、
    前記外筒及び前記内筒に連結されて、前記外筒及び前記内筒を互いに接近する方向に付勢する弾性部材と、
    前記弾性部材の伸縮動作時の抵抗となる抵抗部材とを備えていることを特徴とする請求項1記載の噴出ヘッド。
  3. 前記チャンバーの内壁面には、吸音部材が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の噴出ヘッド。
  4. 前記ガス配管の外周面には、防振材からなるスリーブが固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の噴出ヘッド。
  5. 消火ガスを貯留するガス供給源と、
    消火ガスを前記ガス供給源から対象室内に供給するためのガス配管と、
    請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の噴出ヘッドとを備え、
    前記噴出ヘッドが前記ガス配管の流出口に取り付けられていることを特徴とするガス消火システム。
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