JP5439144B2 - ガス消火システム - Google Patents
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Description
このガス消火システムにおいては、短時間のうちに大量の消火ガスを対象室内に充満させることができるように、対象室内に開口するガス配管の流出口を、断面を絞り込んだノズル形状とするなどして、流出口から高圧の消火ガスを高速で噴出させている。
また、対象室内に短時間で消火ガスを充満させるために、消火ガスをガス配管の流出口から高速で噴出させているが、この噴出流速が部分的に音速を超えると衝撃波が発生し、この衝撃波に起因して騒音が発生する場合がある。
本発明は、消火ガスを貯留するガス供給源と、消火ガスを前記ガス供給源から対象室内に供給するためのガス配管と、前記ガス配管の端部に設けられ、前記対象室内に消火ガスを噴出させる流出口と、備えたガス消火システムであって、前記対象室内に、前記流出口から噴出した消火ガスが前記対象室内の機器に直接向かうのを回避する遮蔽部材が設けられるとともに、前記流出口から噴出した消火ガスが前記機器に到達するまでの経路途中に吸音部材が設けられ、前記遮蔽部材は、前記流出口からの消火ガスの噴出時に前記流出口の前方に展開する袋体によって構成され、前記袋体は、吸音部材によって形成され、展開する前記袋体と流出口の間には、周囲に消火ガスを逃がす隙間が設けられていることを特徴とする。
特に、遮蔽部材は袋体によって構成されているため、流出口から消火ガスが噴出されると、その消火ガスのガス圧によって袋体が流出口の前方側に展開する。こうして、袋体が展開すると、流出口から噴出された消火ガスが袋体に当たり、袋体を構成する吸音部材によって消火ガスの騒音成分が吸収される。
また、流出口から噴出する消火ガスによって袋体が展開するときには、消火ガスの騒音成分が袋体で吸収されつつ、流出口から連続して噴出される消火ガスは袋体の周域の隙間から逃がされる。このため、袋体が急激に開くことによる騒音の発生が抑制される。
また、本願のガス消火システムによれば、遮蔽部材が流出口からの消火ガスの噴出時に流出口の前方に展開する袋体によって構成されるとともに、その袋体が吸音部材によって形成され、展開する袋体と流出口の間に、周囲に消火ガスを逃がす隙間が設けられているため、袋体の急激な展開を防止し、袋体が急激に開くことによる二次的な騒音の発生や袋体の損壊も防止することができる。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るガス消火システムを示す概略構成図である。
本実施形態のガス消火システムは、大型コンピュータ等の精密機器11が設置された対象室12内の消火を行うものであって、対象室12外に設置された消火ガスの供給源21と、供給源21と対象室12内とを連通させ、供給源21から供給される消火ガスを対象室12内まで導くガス配管22と、図示しない火災報知器から出力される火災信号に基づいて、ガス配管22に接続された制御弁23の開閉を行う図示しない制御部とを備えている。
同図に示すように、噴出配管22cの先端部(下流端)には、噴出配管22cから噴出される消火ガスの流れを加速させるオリフィス形状のノズル(流出口)31が取り付けられている。このノズル31は、噴出配管22cの軸方向(消火ガスの流通方向)に沿って延在しており、噴出配管の下流端に外側から覆うように連結される筒状の連結部32と、連結部の下流側に一体に形成され、連結部32よりも縮径した縮径部33とを備えている。ノズル31は、噴出配管22cを流通する消火ガスが縮径部33を流通することで、消火ガスをより高速にして対象室12内に噴出させることができる。
なお、この実施形態においては、ノズル31(流出口)から噴出した消火ガスが対象室12内の精密機器11に直接向かうのを回避する遮蔽部材は袋体40によって構成されており、さらに袋体40は、消火ガスの騒音成分を吸収する吸音部材を兼ねている。袋体40は、ノズル31から噴出する消火ガスを受け止め、消火ガスが精密機器11に到達するまでの経路途中で、消火ガスの騒音成分をその材質と形状によって吸収する。
まず、対象室12内の火災を火災報知器が検知すると、火災報知器から制御部に向けて火災信号が出力される。制御部は火災信号を受信すると、ガス消火システムを起動する。具体的には、制御部は、制御弁23を開放して供給源21からガス配管22に向けて消火ガスを供給させる。
しかし、このガス消火システムでは、消火ガスがノズル31から噴出されると、袋体40がノズル31の前方に展開し、消火ガスとともに噴出する騒音、特に高周波の騒音が精密機器11に直接当たるのを袋体40によって回避される。
そして、消火ガスの噴出を受け止める袋体40では、その材質と形状とが消火ガスの騒音成分を充分に吸収する。
図3は、第1の参考例のガス消火システムを示す概略構成図であり、図4は、噴出配管22cの先端部分の断面図である。
噴出配管22cの先端部分は、ノズル31に袋体が取り付けられていないだけで、その他は上記の実施形態と同一構造となっている。
図5は、第2の参考例のガス消火システムを示す概略構成図である。
この参考例の場合も、ノズル31は第1の参考例のものと同様のものが用いられている。
筒状部材60は硬質樹脂等からなる外筒61の内周面にグラスウール等の吸音部材62が取り付けられた構造とされている。
これにより、対象室12内は消火ガスによって満たされ、対象室12内の火炎は鎮火される。
例えば、上述した実施形態では、ガス消火システムの制御弁23の開閉操作を制御部により制御する構成について説明したが、これに限らず作業者によって手動で制御弁23の開閉操作を行っても構わない。
また、本発明のガス消火システムは、精密機器11が配された対象室12内の消火に限らず、クリーンルーム等の他の対象室12の消火にも適用することができる。
12…対象室
21…供給源(ガス供給源)
22…ガス配管
31…ノズル(流出口)
40…袋体(遮蔽部材、吸音部材)
41…隙間
Claims (1)
- 消火ガスを貯留するガス供給源と、
消火ガスを前記ガス供給源から対象室内に供給するためのガス配管と、
前記ガス配管の端部に設けられ、前記対象室内に消火ガスを噴出させる流出口と、備えたガス消火システムであって、
前記対象室内に、前記流出口から噴出した消火ガスが前記対象室内の機器に直接向かうのを回避する遮蔽部材が設けられるとともに、前記流出口から噴出した消火ガスが前記機器に到達するまでの経路途中に吸音部材が設けられ、
前記遮蔽部材は、前記流出口からの消火ガスの噴出時に前記流出口の前方に展開する袋体によって構成され、
前記袋体は、吸音部材によって形成され、
展開する前記袋体と流出口の間には、周囲に消火ガスを逃がす隙間が設けられていることを特徴とするガス消火システム。
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JP2009240608A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-10-22 | Nohmi Bosai Ltd | 消火用具、消火方法および消火装置 |
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