JP5597005B2 - 光ファイバ型光学フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ型光学フィルタ、特に、フォトニックバンドギャップファイバを用いた光ファイバ型光学フィルタに関するものである。
PBGF(フォトニックバンドギャップファイバ)は、光の導波方向に垂直な断面における屈折率分布が、2次元的な周期性を有するクラッド部を備えた光ファイバである。この屈折率分布の周期構造によってフォトニックバンドギャップが形成され、周期構造に対応した特定波長の光をコア部に閉じ込めたり、あるいは逆にコア部から特定波長の光を取り除いたりするなど、選択的な波長特性を実現することができる。PBGFのこのような特性を利用することにより光フィルタ(光ファイバ型光学フィルタ)を実現することができる。
また、従来のPBGFには、大きく分けてホーリーファイバ型とソリッド型との2種類が存在する。
ホーリーファイバ型のPBGFにおいては、その周期構造を、複数の空孔の配置により実現させる。一方、ソリッド型のPBGFにおいては、その周期構造を、複数の高屈折率部(基材である石英よりも屈折率の高い部分)の配置により実現させる。特にコア部の屈折率が高く、コア部に導波構造を持つソリッド型のPBGFの場合、その周期構造に対応した特定の波長の光をコア部から取り除く光フィルタを作製することができる。
特許文献1〜6には、このような従来のPBGFに関する技術が開示されている。特に特許文献6には、従来のPBGFを用いた光ファイバ型光学フィルタを光増幅用ファイバとして利用する技術が開示されている。
特開2000−35521号公報(2000年2月2日公開) 米国公開第2004−175084号公報(2004年9月9日公開) 国際公開2003/019257号パンフレット(2003年3月6日公開) 米国特許第6845204号明細書(2005年1月18日特許) 特開昭56−128904号公報(1981年10月8日公開) 国際公開第2007/057024号パンフレット(2007年5月24日公開)
ところで、ソリッド型のPBGFにおいては、コア部に光強度が偏在する導波モードと、クラッド部の高屈折率部に光強度が存在する導波モードとのモード結合により、コア部を導波する光が、クラッド部の高屈折率部に移るため、コア部を導波する光の強度は、導波方向への伝播にしたがって徐々に減衰する。ここでは、このコア部の光が減衰する波長域を阻止帯域(または、透過損失させる光の波長域である阻止帯域)と呼ぶ。しかし、入射側の端部から特定の長さだけ導波すると、クラッド部の高屈折率部にも所定の強度の光が存在することになるため、コア部からクラッド部の高屈折率部に結合する光の強度と、クラッド部の高屈折率部からコア部に結合する光の強度とが均衡し、コア部を導波する光の強度は、長さに拠らず、一定となる。
従って、上記特許文献1〜6に開示されたPBGFをそのまま用いて光ファイバ型光学フィルタを作製し、PBGF全体の長さを長くしたとしても、コア部の阻止帯域の光の透過損失が飽和してしまい、波長選択性が高い光フィルタを得ることは困難であるという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コア部を導波する阻止帯域内の光の透過損失を大きくすることが可能な光ファイバ型光学フィルタを提供することにある。
本発明の光ファイバ型光学フィルタは、前記課題を解決するために、入射させる光の導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部の周囲を取り囲むクラッド部とを含み、前記クラッド部の基材よりも高い屈折率を有し、前記導波方向に延在する複数の高屈折率部が前記クラッド部に周期的に形成された、2つのファイバ領域と、前記2つのファイバ領域のいずれか一方における前記クラッド部の前記高屈折率部に光強度が存在する導波モードを放射モードに結合させる光損失領域とを備え、前記光損失領域は、前記2つのファイバ領域の互いに対向する端面の間に設けられていることを特徴とする。
前記構成によれば、2つのファイバ領域のそれぞれは、いわゆるソリッド型のPBGF(フォトニックバンドギャップファイバ)を構成する領域である。
ところで、ソリッド型のPBGFにおいては、コア部に光強度が偏在する導波モードと、クラッド部の高屈折率部に光強度が存在する導波モードとのモード結合(モード結合が生じる波長は、PBGFの屈折率分布の周期性によって決まる)により、コア部を導波する光が、クラッド部の高屈折率部に移るため、コア部を導波する光の強度は、導波方向への伝播にしたがって徐々に減衰する。ここでは、このコア部の光が減衰する波長域を阻止帯域と呼ぶ。
よって、入射側の一方のファイバ領域のコア部を導波する光は、入射直後は、導波方向への伝播にしたがって徐々に減衰するが、入射側の端部から特定の導波長だけ導波すると、クラッド部の高屈折率部にも所定の強度の光が存在することになるため、コア部からクラッド部の高屈折率部に結合する光の強度と、クラッド部の高屈折率部からコア部に結合する光の強度とが均衡し、コア部を導波する光の強度は、長さに拠らず、一定となる。このため、コア部を導波する阻止帯域内の光の透過損失は飽和してしまう。
そこで、本発明の光ファイバ型光学フィルタでは、光損失領域が、2つのファイバ領域の互いに対向する端面の間に設けられている構成を採用している。
2つのファイバ領域の間にこのような光損失領域を設けると、入射側の一方のファイバ領域においてクラッド部の高屈折率部を導波していた光が光損失領域にて損失される。
よって、阻止帯域内の光が入射側の一方のファイバ領域から光損失領域へ入射した後は、クラッド部からコア部に結合する光の強度と、コア部からクラッド部へ結合する光の強度との均衡が崩れる。このため、阻止帯域内の光が光損失領域から、他方のファイバ領域へ入射した直後は、クラッド部の高屈折率部の光の強度が小さくなっているため、新たにコア部から高屈折率部に結合する光が生じる。これにより、結果的に他方のファイバ領域におけるコア部を導波する光の光強度がさらに小さくなる。すなわち、コア部を導波する阻止帯域内の光の透過損失を大きくすることができる。
以上より、コア部を導波する阻止帯域内の光の透過損失を大きくすることができる。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタの光損失領域は、前記導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部を取り囲むクラッド部とを含む光ファイバで構成された領域であって、少なくとも前記クラッド部の屈折率分布が前記2つのファイバ領域とは異なる光ファイバにより構成されている領域であっても良い。
また、光損失領域は、前記導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部を取り囲むクラッド部とを含み、前記クラッド部の基材よりも高い屈折率を有し、前記導波方向に延在する複数の高屈折率部が前記クラッド部に周期的に形成された光ファイバから構成された領域であって、前記クラッド部の構成媒質が変質した領域であっても良い。
また、光損失領域を構成する光ファイバは、前記クラッド部の屈折率分布が均一な光ファイバであっても良い。
光損失領域を、前記各領域とした場合、又は光損失領域を構成する光ファイバを、前記光ファイバとした場合、導波方向に対する光損失領域の長さを調整できるので、より阻止帯域内の光の透過損失を大きくすることができる。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタの光損失領域は、前記2つのファイバ領域の互いに対向する端面が融着された領域であっても良い。
光損失領域を、前記端面が融着された領域とした場合は、融着された領域の導波方向に対する厚み(長さ)は適宜調整できるものではないので、その厚みには限度があり、透過損失の向上には限度があるが、従来のPBGFを用いた光ファイバ型光学フィルタよりも透過損失を大きくすることは可能である。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタは、前記光損失領域を構成する光ファイバは、前記クラッド部の周囲を取り取り囲み、当該クラッド部の基材以上の屈折率を有する被覆部を更に含んでいても良い。
このような被覆部がある場合、光損失領域におけるクラッド部を導波する光は、被覆部へ漏れるため、より阻止帯域内の光の透過損失を大きくすることができる。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタは、前記被覆部の前記導波方向の長さが、40mm以上であっても良い。
光損失領域の周囲に形成された被覆部の長さが、40mm以上であれば、クラッド部を導波する光の大部分を放射光として損失させることができる。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタは、前記光損失領域を構成する光ファイバにおいて、透過損失させる光の波長域である阻止帯域外での所定波長における、前記コア部に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径と、前記2つのファイバ領域の一方において、前記コア部に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径が等しいことが好ましい。
ここで、一般に、MFD(mode field diameter)は、コア部を導波する導波モードの電界分布の直径を表す。
前記構成によれば、光ファイバ型光学フィルタを導波する光のうち阻止帯域以外の光は、コア部に光強度が偏在する導波モードとして光ファイバ型光学フィルタ中を導波しているため、光損失領域を構成する光ファイバにおいて、透過損失させる光の波長域である阻止帯域外での所定波長(コア部を導波させたい光の波長)における、コア部に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径と、2つのファイバ領域の一方において、コア部に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径を等しくすることで、2つのファイバ領域の一方と光損失領域との接続部で、阻止帯域以外の光の損失を低減することができる。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタは、前記2つのファイバ領域の光ファイバ構造が同一であっても良い。
これにより、異なる構造の周期構造領域をもつ光ファイバを用いることなく、阻止帯域において、大きな透過損失を得ることができる。
また、前記構成に加えて、本発明の光ファイバ型光学フィルタは、前記2つのファイバ領域の一方における前記光損失領域と異なる側の一端から当該光損失領域までの長さが、飽和長以上であることが好ましい。
なお、飽和長は、2つのファイバ領域の一方における前記コア部を導波する光が導波を開始してから、当該コア部から前記高屈折率部に結合する光の強度と前記高屈折率部から前記コア部に結合する光の強度とが均衡するまでの距離である。
前記構成によれば、コア部から高屈折率部に結合する光の強度と、高屈折率部からコア部に結合する光の強度とが均衡する途中で、クラッド部を導波する光が光損失領域に到達することを回避できるので、より阻止帯域内の光の損失を大きくすることができる。
本発明の光ファイバ型光学フィルタは、以上のように、入射させる光の導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部の周囲を取り囲むクラッド部とを含み、前記クラッド部の基材よりも高い屈折率を有し、前記導波方向に延在する複数の高屈折率部が前記クラッド部に周期的に形成された、2つのファイバ領域と、前記2つのファイバ領域のいずれか一方における前記クラッド部の前記高屈折率部に光強度が存在する導波モードを放射モードに結合させる光損失領域とを備え、前記光損失領域は、前記2つのファイバ領域の互いに対向する端面の間に設けられているものである。
それゆえ、コア部を導波する阻止帯域内の光の透過損失を大きくすることができる。
本発明の一実施形態である光ファイバ型光学フィルタの基本構造を示す斜視図及び入射される光の導波方向に直交する断面の断面図である。 (a)は、前記光ファイバ型光学フィルタに関し、2つのPBFGの互いに対向する端面同士が融着された領域が光損失領域である形態を示す模式図であり、(b)は、クラッド部の屈折率分布が均一な、通常の光ファイバが挿入された領域が光損失領域である形態を示す模式図である。 光ファイバ型光学フィルタの透過損失を測定するための実験系の構成を示す模式図である。 従来のPBGFを用いた光ファイバ型光学フィルタの構成を示す模式図である。 長さが異なる2つの従来のPBGFを用いた光ファイバ型光学フィルタのそれぞれの透過損失の測定結果を示すグラフである。 (a)は、前記実験系のうち、従来のPBGFを用いた比較例の光ファイバ型光学フィルタを測定する場合の実験の様子を示す模式図であり、(b)は、前記2つのPBFGの互いに対向する端面同士が融着された領域が光損失領域である場合の実験の様子を示す模式図であり、(c)は、前記クラッド部の屈折率分布が均一な、通常の光ファイバが挿入された領域が光損失領域である場合の実験の様子を示す模式図である。 前記図6(a)〜(c)のそれぞれの場合における透過損失の測定結果を示すグラフである。 前記光ファイバ型光学フィルタに関し、挿入された前記クラッド部の屈折率分布が均一な、通常の光ファイバの被覆長と透過率の変化との関係を示すグラフである。 前記光ファイバ型光学フィルタに関し、PBGF長と透過率との関係を示すグラフである。 (a)は、従来のPBGFを用いた光ファイバ型光学フィルタの構成を示す模式図であり、(b)は、本発明の前記光ファイバ型光学フィルタに関し、PBGFの構成媒質が変質した領域が光損失領域である形態の光ファイバ型光学フィルタの構成を示す模式図である。 (a)は、図10(a)に示す光ファイバ型光学フィルタのA−A’断面の屈折率分布を示すグラフであり、(b)は、前記光ファイバ型光学フィルタにおける高屈折率部の周囲の屈折率分布のみを変化させた場合のA−A’断面の屈折率分布を示すグラフであり、(c)は、高屈折率部の周囲、コア部及びコア部の周囲の屈折率分布を変化させた場合のA−A’断面の屈折率分布を示すグラフである。
本発明の一実施形態について図1〜図11に基づいて説明する。以下の特定の項目で説明すること以外の構成は、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の項目で説明する構成と同じである。また、説明の便宜上、各項目に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
〔1.光ファイバ型光学フィルタの基本構造及びその製造方法〕
まず、図1に基づき、本発明の一実施形態である光ファイバ型光学フィルタの基本構造(光ファイバ型光学フィルタ10)について説明する。
図1は、光ファイバ型光学フィルタ10の構造を示す斜視図、及び入射される光の導波方向(図1の左下側から右上側に向かう方向)に直交する断面の断面図である。
光ファイバ型光学フィルタ10は、図1に示すように、前記断面が円形状で前記導波方向に延在するコア部11と、前記断面がほぼ円環状で前記導波方向に沿って延在し、コア部11の周囲を取り囲むクラッド部12とを含む基本構造を備える。
また、光ファイバ型光学フィルタ10は、前記導波方向に沿って、2つのファイバ領域である第1PBGF領域(ファイバ領域)15a、光消失領域16、及び第2PBGF領域(ファイバ領域)15bの3つの領域に分かれている。なお、第1PBGF領域15a、及び第2PBGF領域15bのそれぞれは、いわゆるソリッド型のPBGFを構成する領域である。
本実施形態では、第1PBGF領域15a、光消失領域16、及び第2PBGF領域15bのそれぞれにおけるコア部11は、主として石英(二酸化珪素:SiO)により構成され、高屈折率とするために、ゲルマニウム(Ge)をドープして、石英との比屈折率差を実現している。なお、ドーパントは、ゲルマニウムに限られない。
次に、第1PBGF領域15a、及び第2PBGF領域15bにおけるクラッド部12は、前記導波方向に延在してロッド間隔(所定の間隔)lで周期的に配列された複数の高屈折率のロッド(高屈折率部)13と、前記導波方向に延在して複数のロッド13間の隙間を埋める低屈折率の背景媒質(基材)14とを含む。クラッド部12の断面の屈折率分布は、複数のロッド13と背景媒質14とによって周期的に変化し、フォトニックバンドギャップを形成している。
これにより、周期構造に対応した特定波長の光をコア部11に閉じ込めたり、あるいは逆にコア部11から特定波長の光を取り除いたりするなど、選択的な波長特性を実現することができる。第1PBGF領域15a、及び第2PBGF領域15bのこのような特性を利用することにより光フィルタ(光ファイバ型光学フィルタ)を実現することができる。なお、ロッド13のロッド径d3や、ロッド間隔lは、光ファイバ型光学フィルタ10が、所望のフィルタ特性を得るために適宜設計する値である。
第1PBGF領域15a、及び第2PBGF領域15bに形成されたこの周期構造により、コア部11を導波する光のうち、この周期構造に対応した特定の波長の光〔以下、阻止帯域波長光(光)P0と称する〕をコア部11から取り除くことができる。なお、以下、煩雑さを避けるため、第1PBGF領域15a、及び/又は、第2PBGF領域15bを、単にPBGFと称する場合がある。また、ここでは、このコア部11を導波する光が減衰する波長域を阻止帯域(または、透過損失させる光の波長域である阻止帯域)と呼ぶ。
また、光損失領域16は、端面同士が互いに対向するように配置された第1PBGF領域15a、及び第2PBGF領域15bの間に存在している。なお、ファイバ型光学フィルタ10が3以上のPBGF領域を含む場合は、互いに隣接するPBGFの間の各々に光損失領域16が配置される。
次に、本実施形態では、ロッド13の構成材料は、コア部11とほぼ同一であり、その屈折率は、コア部11の屈折率とほぼ同一の屈折率か、又は、コア部11の屈折率よりも高い屈折率である。また、背景媒質14は、無添加の石英により構成され、その屈折率は、石英と同一である。なお、背景媒質14の屈折率をより低くするために石英にフッ素(F)をドープしても良い。なお、このようなドーパントは、フッ素に限られない。
また、上述したように、コア部11及びクラッド部12(高屈折率部13を含む)の基材(又は母材)は、石英であるが、基材は、石英に限られない。
次に、複数のロッド13の周期的な配列は、前記断面に対して、3本のロッド13が正三角形の頂点に配置される三角格子を単位とし、複数のロッド13全体は、六角形を形成するように配列されている。なお、複数のロッド13の周期的な配列は、フォトニックバンドギャップ構造を実現するものであれば良く、このような配列に限られない。
なお、コア径d1及びコア部11の屈折率は、使用する波長領域においてシングルモード伝送を実現するように選定することが望ましい。これは、コア部11を導波するモードが複数あると、得られるフィルタ特性が複雑になり、制御が困難になるためである。ただし、所望のフィルタ特性を得られるのであれば、コア径d1及びコア部11の屈折率は、これに限定されるものではない。
次に、光損失領域16外での使用波長、すなわち、阻止帯域外(コア部を伝播させたい光<信号光>)での使用波長において、第1PBGF領域15a、又は第2PBGF領域15bにおけるコア部11に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径(MFD:mode field diameter)と、光損失領域16におけるコア部11に光強度が偏在する導波モードのMFDが等しいことが望ましい。
ここで、一般に、MFDは、コア部を導波する導波モードの電界分布の直径を表す。
光ファイバ型光学フィルタ10を導波する光のうち阻止帯域以外の光は、コア部11に光強度が偏在する導波モードとして光ファイバ型光学フィルタ10中を導波している。このため、第1PBGF領域15a、又は第2PBGF領域15bのコア部11に光強度が偏在する導波モードのMFDと、光損失領域16のコア部11に光強度が偏在する導波モードのMFDを等しくすることで、第1PBGF領域15a、又は第2PBGF領域15bと光損失領域16との界面において生じる、阻止帯域以外の光(光ファイバ型光学フィルタ10から取り出したい信号光)の損失を低減することができる。
なお、光損失領域16が存在しない従来のPBGFは、公知の方法、例えば、特開2007-304336に記載の方法などによって作製することができる。
〔2.光損失領域16の具体例(その1)〕
次に、図2(a)及び(b)に基づき、光損失領域16の具体例について説明する。
図2(a)は、2つのPBFGの互いに対向する端面同士が融着された領域が光損失領域16である形態(光ファイバ型光学フィルタ20)の構造を示す模式図であり、図2(b)は、クラッド部の屈折率分布が均一な、通常の光ファイバが挿入された領域が光損失領域16である形態(光ファイバ型光学フィルタ30)の構造を示す模式図である。
まず、図2(a)に示す光ファイバ型光学フィルタ20は、上述したPBGFを少なくとも2本用意し、PBGFの端面同士を融着して融着部(光損失領域)16aを形成することによって得られる。
光ファイバ型光学フィルタ20のように、光損失領域16を融着部16aとした場合は、融着部16aにおけるロッド13での不整合により、ロッド導波光P2の一部は、放射光となる。
なお、融着部16aの導波方向に対する厚み(長さ)は適宜調整できるものではないので、その厚みには限度があり、透過損失の向上には限度があるが、後述の測定結果が示すように、従来のPBGFを用いた光ファイバ型光学フィルタよりも透過損失を大きくすることは可能である。
一方、図2(b)に示す光ファイバ型光学フィルタ30は、上述したPBGFを少なくとも2本用意し、PBGF同士の間にクラッド部の屈折率分布が均一な(PBGFでない)、通常の光ファイバを挿入して融着し、ファイバ挿入部16bを形成することなどにより作製できる。
光ファイバ型光学フィルタ30のように光損失領域16を、ファイバ挿入部16bとした場合は、クラッド部12の延在方向に対するファイバ挿入部16bの長さを調整できるので、充分な長さとすれば、後述の測定結果が示すように、ロッド導波光P2の大部分が放射光となる。
以上のように、光ファイバ型光学フィルタ20及び30によれば、ロッド導波光P2が損失するため、阻止帯域波長光P0の透過損失を大きくすることができる。
〔3.従来のPBGFの透過損失飽和特性〕
次に、図3〜5に基づき、従来のPBGFの透過損失飽和特性について説明する。
図3は、透過損失飽和特性を測定するための実験系の一例である。
図3に示した実験系において、光スイッチ2の出力ポート、及び、光スイッチ3の入力ポートをDUT(Device Under Test)ポートに切り替えた場合、白色光源1からの光は、測定対象ファイバを通って光スペクトラムアナライザ4に入射する。逆に、光スイッチ2の出力ポート、及び、光スイッチ3の入力ポートをリファレンスポートに切り替えた場合、白色光源1からの光は、リファレンスファイバを通って光スペクトラムアナライザ4に入射する。ここでは、前者の場合と後者の場合とにおいて、光スペクトラムアナライザ4により得られた測定結果の差分を取ることで、測定対象ファイバの透過損失を求めた。
また、比較例のPBGFとしては、波長1300nm付近に光損失特性を持つ設計としたPBGF100を用いた。具体的には、コア部の直径(コア径d1)=6μm、コア部の石英に対する比屈折率(Δcore)=0.7%、クラッド部の高屈折率部の周期(ロッド間隔l)=7.8μm、クラッド部の高屈折率部の直径(クラッド径d3)=4.5μm、クラッド部の高屈折率部の比屈折率=2.6%である。PBGF100の長さは、約2mのものと、約10mのものを用いた。なお、PBGF100全体は、単一のPBGFで構成されている(PBGF領域15)。
以上の実験系を用いて、白色光源1からの光をPBGF100に透過させて光スペクトラムアナライザ4で測定を行った。
図5にPBGF100の長さが約2mの場合と、約10mの場合の透過スペクトル(波長と透過率との関係)を示す。
図5に示す測定結果では、波長帯域約1100nm〜1400nmの光の透過損失が大きくなっている。このことは、PBGF100により、選択的に所定の波長の光をフィルタリングすることができることを示している。
また、実験に用いたPBGF100は、約2mと、約10mで長さが約5倍異なっているのにも関わらず、透過損失は、約1.5倍しか異なっておらず、明らかな飽和傾向が確認できる。
次に、図4に基づき、このような飽和傾向が生じる理由について説明する。図4は、PBGF100を用いた従来の光ファイバ型光学フィルタの構成を示す模式図である。
図4に示すようにPBGF100のコア部11を導波してきた阻止帯域波長光P0がPBGF100に入ると、一部の光が、コア部11の周囲のロッド13に結合してロッド導波光(光)P2(ロッド導波光P2の波長は、PBFG100のクラッド部12の屈折率分布の周期性によって決まる)となる。なお、このとき、コア部11に残存する光をコア部導波光(光)P1と称する。
コア部11を導波する阻止帯域波長光P0は、入射直後は、導波方向への伝播にしたがって徐々に減衰する。しかし、入射側の端部から特定の長さだけ導波すると、クラッド部12のロッド13にも所定の強度の光が存在することになるため、コア部11からクラッド部12のロッド13に結合する光の強度と、クラッド部12のロッド13からコア部11に結合する光の強度とが均衡し(又は平衡状態に達し)、コア部11を導波する光の強度は、長さに拠らず、一定となる。よって、コア部11を導波する阻止帯域波長光P0の透過損失は飽和してしまう。
この様な特性を示す例として、図9には、PBGF全体の長さ(以下、PBGF長と称する)と透過率との関係を示している。図9に示すように、ロッド13への結合による透過率低減は、約2m導波するとほぼ飽和状態となることが確認された。
〔4.光ファイバ型光学フィルタ20及び30のフィルタ特性〕
次に、図4に示すPBGF100、並びに、図2(a)及び(b)に示す光ファイバ型光学フィルタ20及び30のフィルタ特性を確認するために、上述した実験系を用いて図6(a)〜(c)に示す各条件で透過損失の実験を行った。
図6(a)は、上記実験系のうち、従来のPBGF(PBGF100)を用いた比較例の光ファイバ型光学フィルタを測定する場合の実験の様子を示す模式図である。
また、図6(b)は、光ファイバ型光学フィルタ20の実験の様子を示す模式図であり、「×」で示した部分が融着部16aである。
一方、図6(c)は、光ファイバ型光学フィルタ30の実験の様子を示す模式図であり、2重の「×」の間の部分が、ファイバ挿入部16bである。
なお、光ファイバ型光学フィルタ20及び30のPBGFとしてPBGF100を用いた。
次に、図7に基づき、図6(a)〜(c)に示す各条件での測定結果について説明する。図7は、図6(a)〜(c)に示す各条件での透過損失(波長と透過率との関係)を示すグラフである。図7の実線(四角マークつきの線)は、比較例、破線(三角マークつきの線)は、光ファイバ型光学フィルタ20、一点鎖線(黒丸マークつきの線)は、光ファイバ型光学フィルタ30の測定結果である。
図7の破線に示すように、光ファイバ型光学フィルタ20では、融着部16aにおいてロッド導波光P2の一部が放射され、透過損失が、比較例のPBGFに対して5dB程度増加することが確認できた。ここで、融着する際に、一方のPBGF対して他方のPBGFをコア部11の中心軸を中心として任意の回転角で回転させて実験を行ったが、どの回転角(回転角0度を含む)でも透過損失の増加は、5dB程度であることが確認された。従って、融着時に導波方向に対する前後のPBGFにおけるロッド13の配置関係を考慮する必要がないことが分かる。
次に、光ファイバ型光学フィルタ30でファイバ挿入部16bの長さを約10cmとした場合、透過損失は、比較例のPBGF100の透過損失のほぼ2倍となることが確認された。これは、ロッド導波光P2の大部分が、ファイバ挿入部16bで放射モード(放射光)に変換されたためである。
(被覆長と透過率の変化との関係)
次に、図8は、PBGF100の間に挿入するファイバ挿入部16bの長さ(被覆長)と透過率の変化との関係を示している。ここで、被覆長とは、ファイバ挿入部16bの周囲が樹脂(被覆部:不図示)で被覆されているときのファイバ挿入部16bの長さである。
なお、ファイバ挿入部16bを被覆する樹脂は、屈折率が、クラッド部12の基材の屈折率以上となる樹脂である。実験では、このような被覆部として光通信用に広く使用されている光ファイバの被覆と同じアクリレート系の樹脂を用いた。
また、この被覆部の屈折率は、一般の通信用光ファイバの被覆として広く用いられている樹脂の屈折率で十分であり、当該樹脂を使用することで、安価かつ容易に被覆部を形成することができる。
図8に示すように、ファイバ挿入部16bの長さが短いと、クラッド部12を導波した放射光が再びロッド13に結合してしまうため、透過率の変化は小さくなる。
また、被覆長が40mm以上であれば、クラッド部12を導波する光は被覆を通して十分放射されることが確認された。
この(高屈折率)被覆部への光の漏洩は、被覆長が、150mm程度で飽和してしまうため、透過損失を大きくすることに関しては、150mm以上にする必要は無いが、150mm以上にしても特性上大きな問題は生じない。但し、光損失領域16が長くなりすぎると、光ファイバ型光学フィルタ30(後述する光ファイバ型光学フィルタ40〜60を含む)の大きさが大きくなり、製造時の取り扱いも大変になるため、通常は1m程度あれば十分であり、10m以上にすることはない。
なお、図8では、ファイバ挿入部16bの周囲に被覆部が存在する場合についてのみ示しているが、このような被覆部がない場合でも、透過率の変化量の絶対値は小さくなるものの、同じような特性が得られる。
(PBGF長と透過率との関係)
また、図9から、上述のように、PBGF長が、約2m以上であれば、透過損失は飽和してしまうことが分かる。すなわち、上述した光ファイバ型光学フィルタ10〜30(後述する光ファイバ型光学フィルタ40〜60を含む)のいずれであっても、光損失領域16(融着部16a、ファイバ挿入部16b、変質部16c、又は屈折率変化部16d)と異なる側の一端から光損失領域16までの距離は、飽和長(約2m)以上であることが好ましい。これにより、コア部11からロッド13に結合する光の強度とロッド13からコア部11に結合する光の強度とが均衡する途中で、クラッド部12を導波する光が光損失領域16に到達することを回避できるので、より阻止帯域波長光P0の損失を大きくすることができる。
なお、飽和長は、コア部11を導波する光が導波を開始してから、コア部11からロッド13に結合する光の強度とロッド13からコア部11に結合する光の強度とが均衡するまでの距離である。
〔5.光損失領域16の具体例(その2)〕
次に、図10(a)及び(b)に基づき、光損失領域16の具体例について説明する。
図10(a)は、従来のPBGF(PBGF100)の構成を示す模式図である。
また、図10(b)は、PBGF100の中間部を加熱して変質させ、変質部(光損失領域)16cを形成した形態(光ファイバ型光学フィルタ40)の構成を示す模式図である。
図10(a)に示すように、変質部16cは、炭酸ガスレーザや放電などで、PBGF100のクラッド部12の中間部を加熱して形成する。
このようにクラッド部12の中間部を加熱することにより、PBGF領域15のクラッド部12に、変質した領域が生じ、クラッド部12を導波するロッド導波光P2が散乱するため、光損失領域16(変質部16c)における透過損失を大きくすることができる。但し、コア部11での損失が大きくならないように炭酸ガスレーザの照射条件等を適切に設定する必要がある。
以上のように光損失領域16を、変質部16cとした場合は、クラッド部12の延在方向に対する変質部16cの長さを調整できるので、より阻止帯域波長光P0の透過損失を大きくすることができる。
〔6.光損失領域16の具体例(その3)〕
次に、図11(a)〜(c)に基づき、光損失領域16の具体例について説明する。
図11(a)は、図10(a)に示すPBGF100のA−A’断面の屈折率分布を示すグラフである。
また、図11(b)は、PBGF100におけるロッド13の周囲の屈折率分布のみを変化させた場合(光ファイバ型光学フィルタ50と称する)のA−A’断面〔屈折率変化部(光損失領域)16dと称する〕の屈折率分布を示しグラフである。
さらに、図11(c)は、ロッド13の周囲、コア部11及びコア部11の周囲の屈折率分布を変化させた場合(光ファイバ型光学フィルタ60と称する)のA−A’断面(屈折率変化部16dと称する)の屈折率分布を示すグラフである。
図11(a)〜(c)ようにPBGF100のクラッド部12の中間部に屈折率を変化させた領域(屈折率変化部16d)を形成して光損失領域16としても良い。
例えば、このような屈折率変化部16dを形成するには、PBGF100のプリフォーム体を作製する際に、線引き前の、コア部11、コア部11の周囲、及び/又はロッド13の周囲に対応する領域の一部にドーパント(例えば、ゲルマニウム)をドープするか、ドーパントの量を増加させれば良い。
また、2本のPBGF同士の間に、PBGF領域15の屈折率分布が異なるPBGFを挿入(融着)しても良い。
屈折率変化部16dの屈折率分布の変化のさせ方には、下記の(1)〜(3)の3つのパターンが考えられる。
(1)複数のロッド13の間の屈折率を上昇させる場合(図11(b)の2つのロッド13に挟まれた部分参照)。
(2)複数のロッド13の外側の屈折率を上昇させる場合(図11(b)のロッド13の外側の部分参照)。
(3)複数のロッド13の屈折率を上昇させる場合(不図示)。
なお、図11(c)に示すように、コア部11の周囲の屈折率を上昇させる場合には、コア部11とその周囲の屈折率を同じように上昇させることが好ましい。これは、コア部11とその周囲の屈折率が同じように上昇しないと、コア部11を導波するコア部導波光P1のMFDが変化してしまい、コア部11に閉じ込める光の損失につながるからである。
以上のように光損失領域16を、屈折率変化部16dとした場合は、クラッド部12の延在方向に対する屈折率変化部16dの長さを調整できるので、より阻止帯域波長光P0の透過損失を大きくすることができる。
また、光損失領域16の両側に接続されている第1PBGF領域15a及び第2PBGF領域15bの光ファイバ構造は必ずしも同一である必要はないが、第1PBGFと第2PBGFの阻止帯域波長の少なくとも一部分が重なることにより、その波長での透過損失の飽和特性を改善することが可能となる。この時、光損失領域16の両側に接続されている第1PBGF領域15a及び第2PBGF領域15bの光ファイバ構造が同じであると、阻止帯域波長は同一とできることに加え、コア部11に偏在する導波モードのMFDも同一とできるため望ましくは同一であると良い。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組合せて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、光ファイバアンプやレーザ等に使用する光増幅用ファイバから発光する自然放出光等の不要な波長をフィルタリングする光学フィルタに利用することができる。特に、高い透過損失が要求される光学フィルタに好適に利用することができる。
1 白色光源
2 第1光スイッチ
3 第2光スイッチ
4 光スペクトラムアナライザ
10〜60 光ファイバ型光学フィルタ
11 コア部
12 クラッド部
13 ロッド(高屈折率部)
14 背景媒質(基材)
15 PBGF領域
15a 第1PBGF領域(ファイバ領域)
15b 第2PBGF領域(ファイバ領域)
16 光損失領域
16a 融着部(光損失領域)
16b ファイバ挿入部(光損失領域)
16c 変質部(光損失領域)
16d 屈折率変化部(光損失領域)
100 PBGF
d1 コア径
d2 クラッド径
d3 ロッド径
l ロッド間隔(所定の間隔)
P0 阻止帯域波長光(光)
P1,P1’ コア部導波光(光)
P2,P2’ ロッド導波光(光)

Claims (8)

  1. 第1の光ファイバと、第2の光ファイバと、互いに対向する前記第1の光ファイバの端面と前記第2の光ファイバの端面との間に設けられた第3の光ファイバと、を備え、
    前記第1の光ファイバ及び前記第2の光ファイバは、入射させる光の導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部の周囲を取り囲むクラッド部とを含み、前記クラッド部の基材よりも高い屈折率を有し、前記導波方向に延在する複数の高屈折率部が前記クラッド部に周期的に形成された光ファイバであり、
    前記第3の光ファイバは、前記導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部を取り囲むクラッド部とを含み、当該クラッド部の屈折率分布が前記第1の光ファイバの前記クラッド部の屈折率分布とは異なる光ファイバであり、前記第1の光ファイバにおける前記クラッド部の前記高屈折率部に光強度が存在する導波モードを放射モードに結合させる光損失領域として機能する、
    ことを特徴とする光ファイバ型光学フィルタ。
  2. 前記第3の光ファイバは、前記クラッド部の屈折率分布が均一な光ファイバであることを特徴とする請求項に記載の光ファイバ型光学フィルタ。
  3. 前記第3の光ファイバは、前記クラッド部の周囲を取り取り囲み、当該クラッド部の基材以上の屈折率を有する被覆部を更に含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ型光学フィルタ。
  4. 前記被覆部の前記導波方向の長さが、40mm以上であることを特徴とする請求項に記載の光ファイバ型光学フィルタ。
  5. 前記第3の光ファイバにおいて、透過損失させる光の波長域である阻止帯域外での所定波長における、前記コア部に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径と、前記第1の光ファイバにおいて、前記コア部に光強度が偏在する導波モードのモードフィールド径が等しいことを特徴とする請求項からまでのいずれか1項に記載の光ファイバ型光学フィルタ。
  6. 前記第1の光ファイバにおける前記第3の光ファイバと異なる側の一端から前記第3の光ファイバまでの長さが、前記第1の光ファイバにおける前記コア部を導波する光が導波を開始してから、当該コア部から前記高屈折率部に結合する光の強度と前記高屈折率部から前記コア部に結合する光の強度とが均衡するまでの距離である飽和長以上であることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の光ファイバ型光学フィルタ。
  7. 入射させる光の導波方向に延在するコア部と、前記導波方向に延在して前記コア部の周囲を取り囲むクラッド部とを含み、前記クラッド部の基材よりも高い屈折率を有し、前記導波方向に延在する複数の高屈折率部が前記クラッド部に周期的に形成された光ファイバを備え、
    前記光ファイバは、第1の区間と、第2の区間と、互いに対向する前記第1の区間の端面と前記第2の区間の端面との間に設けられた第3の区間とを有し、
    前記第3の区間は、前記クラッド部の構成媒質が変質した区間であり、前記第1の区間における前記クラッド部の前記高屈折率部に光強度が存在する導波モードを放射モードに結合させる光損失領域として機能する、
    ことを特徴とする光ファイバ型光学フィルタ。
  8. 前記第1の区間における前記第3の区間と異なる側の一端から前記第3の区間までの長さが、前記第1の区間における前記コア部を導波する光が導波を開始してから、当該コア部から前記高屈折率部に結合する光の強度と前記高屈折率部から前記コア部に結合する光の強度とが均衡するまでの距離である飽和長以上であることを特徴とする請求項に記載の光ファイバ型光学フィルタ。
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