JP5596697B2 - 酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金 - Google Patents

酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金 Download PDF

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Description

本発明は高温、たとえば、900℃よりも高い温度での使用が意図されているニッケルベース合金に関する。詳細には、本発明は表面上で安定な酸化アルミニウムの形成を可能にし、それにより、合金が良好な耐酸化性を有する、アルミニウムとともに合金された分散強化型ニッケルベース合金に関する。さらに、本発明はニッケルベース合金の粉末及びニッケルベース合金の使用に関する。
背景技術
アルミニウムとともに合金されたニッケルベース合金は、安定性でかつ保護性の酸化アルミニウムを表面上に形成するので、熱処理炉中などの種々の高温用途に使用される。酸化アルミニウムは、しばしば、非常に良好な付着性を有し、そして表面から砕け落ち又は剥離される傾向がない。さらに、酸化アルミニウムは高温でさえも低い成長速度を有する。このタイプの合金は、それゆえ、しばしば、非常に良好な耐酸化性を有する。
酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金は製造するのが困難であることが知られており、特に、熱間加工するのが困難であることが知られている。これに大きく寄与している要因は金属間相γ’(NiAl)であり、それは、熱処理又は熱間加工の間などのゆっくりとした冷却/加熱の間に約900℃未満の温度で形成される。この金属間相は合金を強固かつ脆性とし、結果的に加工するのが困難になる。γ’の沈殿も合金内でのアルミニウムの活性を低下させ、それにより、表面上での保護性酸化アルミニウムの形成をより困難にさせている。
酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金の1つの例は米国特許第4,882,125号明細書中に開示されている。この合金は27〜35%のCr、2.5〜5%のAl及び2.5〜6%のFeを含む。アルミニウムの高い含有分が材料の靭性を低減させること、及び、良好な酸化保護を生じさせるためにAl含有分が少なくとも2.75%であるべきであるが、延性を悪化させないために好ましくは4%以下であることが開示されている。この特許はFeの高い含有分が酸化特性を悪化させ、このため、鉄含有分は6%以下とすべきであることをさらに教示している。
酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金の別の例は米国特許第4,460,542号明細書中に開示されている。この合金は14〜18%のCr、4〜6%のAl及び1.5〜8%のFeを含む。この特許は、酸化クロムを表面上に形成するニッケルベース合金と比較して、4〜6%のAlの添加が優れた酸化特性を付与することを教示している。また、この特許において、Feが酸化特性に対して負の効果を有し、このため、鉄含有分を最大で8%とすべきであると開示している。
WO2004/067788A1は酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金のさらに別の例を開示している。この場合に、合金は15〜40%のCr、1.5〜7%のAl及び0.5〜13%のFeを含む。最良の結果は、合金が最大で26.5%のCr、最大で11%のFe及び3〜6%のAlを含むときに達成されると言われている。
WO00/34541A1は19〜23%のCr、3〜4.4%のAl及び18〜22%のFeを含むニッケルベース合金を開示している。この合金は高温での使用が意図されている。WO00/34541A1は19〜23%のCr及び3〜4%のAlの組み合わせが保護Al−Crスケールの形成に重要であることを開示している。このニッケルベース合金は、24時間熱処理により達成されると言われる、1〜5モル%の粒状Crの沈殿により強化される。この合金は真空融解などで融解させ、キャスティングしそしてロッド、バーなどの標準的なエンジニアリング形状に加工することにより製造される。この合金は1000℃までの良好な耐酸化性を示す。
鉄ベースのフェライト系酸化アルミニウム形成性合金も以前から知られている。しかしながら、このタイプの合金はしばしば高温で低い機械強度を有する。それゆえ、材料のクリープ強度を上げるために、小さい粒子をしばしば添加する。このことは、たとえば、Metals Handbook, 10th edition, volume 2, page 943に記載されている。このタイプの合金での別の問題はその室温での延性がしばしば非常に低く、それにより、溶接がより困難になることである。フェライト材料において信頼できる溶接を達成するために、溶接しようとする材料の少なくとも200℃への予熱がしばしば要求される。多くの場合には、750〜850℃での応力除去焼なましも溶接後に要求される。
発明の要旨
本発明の目的は高温、特に、約900℃〜少なくとも約1250℃での優れた耐酸化性を有し、なおも良好な熱間加工性及び良好なクリープ強度を有する合金を達成することである。
上記で特定した目的は、質量%(wt%)で、
C 0.05〜0.2
Si 最大で1.5
Mn 最大で0.5
Cr 15〜20
Al 4〜6
Fe 15〜25
Co 最大で10
N 0.03〜0.15
O 最大で0.5
Ta、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素
0.25〜2.2
希土類金属(REM)からなる群より選ばれる1種以上の元素
最大で0.5
残部のNi及び通常に存在する不純物
を含む、分散強化型ニッケルベース合金によって達成される。
本発明に係るニッケルベース合金はオーステナイト系であり、そして非常に良好な耐酸化性を、特に900℃を超えるような高温で有する。耐酸化性は約1100℃の温度でさえ高い。本合金は表面上で安定な酸化アルミニウムを形成するので、酸化クロム形成性材料が広範な酸化に悩まされる温度よりも高い温度、すなわち、約1150℃を超える温度でさえ使用することができる。
酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金に比較的に高い含有分でFeを添加することにより、金属間相γ’の安定性を低減し、それにより、合金を製造しそして加工することが容易になることが発見された。γ’の安定性が低減されることにより、所与の冷却速度でこのような沈殿物の形成が遅くなり、それにより、合金の熱間加工が容易になる。このことにより、Alの活性が低減されるリスクが低減され、それにより、安定でかつ耐酸化性である酸化アルミニウムが合金の表面上で形成されうることが確保される。
本発明に係るニッケルベース合金は、既知のフェライト系酸化アルミニウム形成性合金よりも室温で延性である。それゆえ、溶接前の合金の予熱又は保温は必要なく、そして、続いて行う応力除去焼きなましを回避することができる。本発明に係るニッケルベース合金は、結果的に、フェライト系酸化アルミニウム形成性合金と比較して、容易になった溶接手順が可能になる。
本発明に係るニッケルベース合金は分散強化型である。このことはTa、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素の添加により達成される。これらの元素はC及び/又はNとともに、そして場合により、追加のOとともに分散強化粒子を形成する。分散は機械強度に寄与し、そして合金の熱間加工性を損なうことなく、高温でも優れたクリープ強度を合金に与える。
ニッケルベース合金は粉末冶金により製造される。粉末冶金製造プロセスにより、脆性相が形成する時間がなくかつ大きな組成変動が偏折により生じない、急速に固形化された材料となる。急速に固形化された材料の混合物は、それゆえ、本質的に均一な組成を有しそして非常に小さい分散粒子が本質的に均一に分散された金属体となる。
ニッケルベース合金から製造される粉末は上記のとおりの分散強化粒子を含み、その粒子が粉末から製造された製品に優れた機械特性を付与し、特に高温での優れた機械特性を付与する。さらに、チューブ、ロッド、ワイヤ、プレート及びストリップなどので伝統的な形態の製造に加えて、ニッケルベース合金の粉末は複雑な幾何形状を有する固体部品の製造も可能である。さらに、ニッケルベース合金が取り込まれたコンパウンド材料は所望ならば容易に製造でき、たとえば、第一の耐力部品及び第二の耐腐食性部品を含む最終製品を製造することができる。
本発明に係るニッケルベース合金は、高温、たとえば、900℃を超えそして少なくとも1250℃以下の温度での使用に特に適し、そして特に、材料に対する機械荷重が高くなることがある用途に特に適切である。さらに、本発明に係る合金は良好な耐酸化性が高く要求される環境における使用に適切である。適切な用途の例は熱処理炉のための構成材料、ローラハース炉のためのローラー、保護雰囲気中でのアニーリングのためのマッフルチューブ、ヒーターエレメントのための構成材料、ガスタービン中の燃焼チャンバー材料、ガラス製造工業又はガスタービンなどにおけるガス/ガス熱交換器、熱処理炉用途のワイヤからできた輸送ベルト織布、熱処理炉における加熱のための放熱チューブ又は熱電対のための保護チューブである。
図面の簡単な説明
図1は異なる温度での相安定性に対するNi含有分の効果のシミュレーションの結果を示す。 図1bはγ’の最小安定性に対するAl又はFeの含有分の変動の影響を示す。 図1cはγ’の最小安定性に対するAl又はCrの含有分の変動の影響を示す。 図2はニッケルアルミナイドの安定性に対するFeの効果のシミュレーションの結果を示す。 図3はニッケルアルミナイドの安定性に対するAlの効果のシミュレーションの結果を示す。 図4はニッケルアルミナイドの安定性に対するCoの効果のシミュレーションの結果を示す。 図5は本発明に係る合金の実施例の引張り試験の結果を示す。 図6は室温、500℃及び600℃での本発明に係る6つの異なる溶融処理金属の降伏強度を示す。 図7は室温、500℃及び600℃での本発明に係る6つの異なる溶融処理金属の引張り強度を示す。 図8は室温、500℃及び600℃での本発明に係る6つの異なる溶融処理金属の破断点伸び率を示す。 図9は本発明に係る8つの異なる溶融処理金属及び2つの比較材料の1000℃での空気中での酸化試験の結果を示す。 図10は本発明に係る8つの異なる溶融処理金属及び2つの比較材料の1100℃での空気中での酸化試験の結果を示す。 図11はSEMで取った溶融処理金属Aの微細構造の写真を示す。 図12aは溶融処理金属A中の炭窒化物沈殿物のサイズ分布を示す。 図12bは溶融処理金属A〜Dの沈殿物のサイズ分布を示す。 図13は分散強化されていない組成物のクリープ試験の結果を示す。 図14は分散強化されていない4つの組成物の1100℃での空気中での酸化試験の結果を示す。
詳細な説明
上記のとおり、アルミニウムとともに合金されるニッケルベース合金は熱間加工が一般に困難であると考えられている。重要な要因は、合金の融解と、所望されない金属間相、たとえば、ニッケルアルミナイドの沈殿との間に限定された温度範囲しか存在しないことである。合金元素AlとCrとは両方とも耐酸化性に関して有利であるが、ニッケルベース合金を加工するのを困難にする。というのは、それらの元素はニッケルアルミナイドの安定性を増加させ、それゆえ、合金の熱間加工の温度範囲を狭くするからである。合金の熱間加工性は製品を容易かつ経済的に製造することができるために非常に重要な要因である。本発明に係る合金はその組成の結果として熱間加工性の温度範囲を広げ、それにより、合金に良好な熱間加工性を付与することが判った。
本発明は4〜6%のAl及び高含有分のCrを含むニッケルベース合金に比較的に高い量のFe添加を行うことが金属間相γ’の安定性を下げることを発見したことに基づく。相γ’の沈殿は低温でのクリープ強度を改良するが、製造をより困難にする。というのは、合金はγ’の含有分が高すぎると、硬くかつ脆くなるからである。さらに、γ’は合金中でのAlの活性を低下させ、表面上での保護酸化アルミニウムの形成をより困難にする。高温、たとえば、900℃を超える温度での使用が意図された合金では、γ’の含有分を低減することが結果的に重要であり、そのことは本発明に係る合金の組成により達成される。
さらに、既知の酸化アルミニウム形成性のニッケルベース合金中のγ’の沈殿物は約1000℃を超える温度で安定でなく、それゆえ、この温度を超える温度でのこのような合金の使用の間にクリープ強度へのその影響がなくなる。本発明に係る合金は最小含有分のγ’を含み、そして、結果的に、γ’の溶融の危険性がある高温での使用が主としてさらに意図される。クリープ強度を維持するために、合金は、それゆえ、分散強化される。このことは、殊に、Ta、Zr、Hf、Ti及びNbの選択された含有分との組み合わせで、炭素及び窒素及び可能な場合には酸素の選択された含有分によって達成される。従来の融解製造プロセスによって合金を製造することが可能であるが、その場合には、分散強化が達成されたとしても不十分であろう。それゆえ、合金は粉末冶金によって製造される。その後、製造された粉末から、ホットアイソスタティックプレッシング(HIP)又はコールドアイソスタティックプレッシング(CIP)などの従来から知られている技術によって緻密化させることにより、固体部品が製造されうる。もし必要ならば、製造された固体部品は、その後、ローリング、押出又は引落しなどによってさらに加工され、所望の製品形態を得ることができる。焼結により粉末から直接的に複雑な幾何形状を製造することも可能である。
本合金の組成、及び分散強化型であるということにより、少なくとも1100℃という高い温度でも優れた耐酸化性を有し、熱間加工が比較的に容易でありそして良好なクリープ強度を有するニッケルベース合金となった。
本発明に係る分散強化型ニッケルベース合金の好ましい実施形態によると、分散粒子は平均直径が1μm未満であり、好ましくは500nm未満である。分散粒子は平均直径が50〜200nmであるときに最良の結果が達成される。
本発明に係る分散強化型ニッケルベース合金のさらに好ましい実施形態によると、85%を超える分散粒子は直径が300nm以下であるべきである。
合金の特性に対する種々の元素の効果を下記において議論する。与えられた全ての含有分は質量%である。
炭素
遊離形態の炭素は結晶構造内の格子間配置を取り、それにより、約400〜500℃までの温度で転位移動度をロックするであろう。炭素は、また、Ta、Ti、Hf、Zr及びNbなどの合金内の他の元素と炭化物を形成する。微細分散された炭化物を含む微細構造において、これらの炭化物は転位移動の妨害となり、そしてより高い温度でも効果を有する。転位移動度はクリープ伸びを生じさせる機構であるから、炭素は合金のクリープ強度を改良するための必須の元素である。しかしながら、Cの含有分が高すぎると、300℃未満などのより低温では延性が悪化するために、合金を低温加工するのが困難になるであろう。それゆえ、合金は0.05〜0.2%のCを含む。
ケイ素
ケイ素は1.5%以下の含有分で合金中に存在することができる。ニッケルベース合金中の高すぎる含有分のケイ素はニッケルケイ素化物の沈殿の危険性が高まり、そのことはこのタイプの合金に対して脆化効果を有する。同様の合金のクリープ試験の結果は、クリープ寿命、すなわち、クリープ破壊までの時間が1.5%付近のSi含有分では短くなることを示した。しかしながら、この理由は分からない。このため、Si含有分は好ましくは最大で1%とすべきである。好ましい実施形態によると、合金は不純物含有分、すなわち、0.3%以下でSiを含むのみである。
マンガン
マンガンは合金中に不純物として存在する。合金の特性に負の影響を及ぼすことなく0.5%までの量が可能であるようなので、合金は最大で0.5%のMnを含む。好ましい実施形態によると、合金は不純物含有分、すなわち、0.2%以下でMnを含むのみである。
クロム
クロムは、長期間、密の保護酸化物スケールを形成するときの主導的元素とされてきた元素である。オーステナイト系構造中の15%未満のCrは表面を完全には被覆せずそして密でない酸化物とする傾向があり、結果的に合金に不十分な耐酸化性を付与する傾向がある。酸化物の近傍の材料がCrを欠乏し、そのため、新たな酸化物を形成するのに十分なCrが存在しないために酸化物の可能な損傷が治癒できない危険性もある。
4%のAlを含むニッケルベース合金は、しかしながら、約20%を超えるCrを含むべきでない。というのは、より高い含有分はγ’及びβ相の形成の危険性を増大させるからである。(このことは、たとえば、下記に示されており、約19%のFeを含む合金で計算した図1cを参照されたい)。
それゆえ、γ’及びβ相の存在を最少限にするために、合金は最大で20%のCrを含む。Cr含有分が高すぎると、σ-相及びクロムリッチフェライトなどの所望されない他の相を形成する危険性もありうる。さらに、Crは、また、高含有分で、ニッケルアルミナイドを安定化させることがある。
それゆえ、合金は15〜20%のCrを含み、好ましくは17〜20%のCrを含む。最良の結果は合金が17〜19%のCrを含むときに達成される。
アルミニウム
アルミニウムはCrと比較して、ずっと密で保護性の酸化物スケールを生じる元素である。アルミニウムは、しかしながら、Crを置換することができない。というのは、より低い温度では酸化アルミニウムの形成が酸化クロムよりも遅いからである。合金は少なくとも4%のAlを含み、より好ましくは4%を超えるAlを含み、それにより、高温での十分な耐酸化性を確保し、そして酸化物は表面全体を被覆する。比較的に高い含有分のAlは約1100℃の温度でさえ優れた耐酸化性を提供する。6%を超えるAl含有分では、材料の延性がかなり悪化する量でニッケルベースマトリックス中の金属間相が形成される危険性がある。(このことは下記でも議論し、図3を参照されたい)。合金は、それゆえ、4〜6%のAl、好ましくは>4〜5.5%、より好ましくは>4〜5.2%のAlを含む。

酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金中のFe含有分が比較的に高いと、正の効果を有することができることが本発明により示された。Feの添加により、脆化性のγ’の形成のためにエネルギー的に好ましくない金属構造が形成され、それにより、合金が硬くかつ脆性となる危険性が大きく低減される。結果的に、加工性が改良される。それゆえ、合金は少なくとも15%のFeを含む。しかしながら、高い含有分の鉄は、所望されない相を形成させうる。それゆえ、合金は25%を超えるFeを含むべきでない。
さらに、21〜22%を超えるFr含有分では、β-相(NiAl)の形成の危険性が増加し、ある場合には、脆化させる可能性がある。(このことは、たとえば、下記に示し、図1b及び2を参照されたい。)
好ましくは、合金は、それゆえ、16〜21.5%のFeを含む。好ましい実施形態によると、合金は17〜21%のFeを含む。
ニッケル
本発明に係る合金はニッケルベース合金である。ニッケルは合金中のオーステナイト系構造を安定化させる元素であり、それにより、σ-相などの幾つかの脆性金属間相の形成を打ち消す。合金のオーステナイト系構造は、たとえば、それを溶接する際に有利である。オーステナイト系構造は、また、高温での合金の良好なクリープ強度にも寄与する。このことは、たとえば、フェライト系よりもオーステナイト系構造中での拡散速度が低いということの結果であることができる。
1つの実施形態によると、合金は52〜62%のNiを含み、好ましくは52〜60%のNiを含む。
コバルト
幾つかの市販の合金において、合金の機械強度を上げるためにNiの一部がCoにより置換されており、そのことは、本発明に係る合金においても行える。合金のNiの一部を等量のCoにより置換することができる。このことはBCC-アルミナイドNiAlの安定性を上げ、それが、その後、γ’を犠牲にして成長し、そのことは特定の温度範囲で有利なことがある。このCo添加は、しかしながら、酸化特性に対してバランスさせなければならない。というのは、NiAlの存在がAlの活性を低減し、それにより、酸化アルミニウムを形成する能力を悪化させるからである。Coの添加は、また、合金の融点にも影響を及ぼすであろう。たとえば、10%のCoの添加はNiAlの沈殿物を含む合金とし、それは950℃まで安定であるが、融点を約20℃低下させる。本発明の1つの実施形態によると、ニッケルは、それゆえ、Coによって部分的に置換される。しかしながら、Co含有分は10%を超えないであろう。
窒素
Cと同様に、遊離Nは結晶構造内の格子間配置を取り、それにより、約400〜500℃までの温度で転位移動度をロックする。窒素は、また、Ta、Ti、Hf、Zr及びNbなどの合金内の他の元素と窒化物及び/又は炭窒化物を形成する。これらの粒子が微細分散された微細構造において、これらの粒子は転位移動の妨害となり、特に、より高い温度で妨害となる。それゆえ、Nは合金のクリープ強度を改良するために添加される。しかしながら、アルミニウムと合金化にされる合金にNを添加する際に、二次アルミニウム窒化物(secondary aluminum nitrides)の形成のリスクが高く、それゆえ、本ニッケルベース合金は非常に限定されたN含有分を有する。合金は0.03〜0.15%のNを含み、好ましくは0.05〜0.15%のNを含み、より好ましくは0.05〜0.10%のNを含む。
酸素
酸素は不純物の形態又は0.5%以下の活性添加剤として本合金中に存在してよい。酸素はZr、Hf、Ta及びTiとともに小さい酸化物分散体を形成することにより合金のクリープ強度を増加させることに寄与しうる。上記の小さい酸化物分散体が合金中で微細分布される場合に合金のクリープ強度を改良する。これらの酸化物分散体は対応する炭化物及び窒化物よりも高い溶融温度有し、酸素は高温での使用に好ましい添加剤である。酸素は、また、Al、周期律表の第3族の元素、Sc、Y及びLaならびに14種のランタニドとともに、上記に特定した元素と同様に、分散体を形成することができ、それにより、合金のより高いクリープ強度に寄与する。好ましい実施形態によると、合金は200〜2000ppmのO、好ましくは400〜1000ppmのOを含む。
タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、チタン及びニオブ
Ta、Hf及びZrからなる群の元素は炭素及び窒素とともに非常に小さい安定な粒子を形成する。これらの粒子が構造中に微細分散されるならば、その粒子は転位移動をロックするのを助け、それにより、クリープ強度を増加させる、すなわち、分散強化性を提供する。Tiを添加することによってもこの効果を達成することができる。しかしながら、Tiの添加は、問題を、特に、合金の粉末冶金製造の間にもたらすことがある。というのは、それはアトマイゼーションの前にメルト中に既に炭化物及び窒化物を形成し、次いで、アトマイゼーションの間にオリフィスを閉塞させることがあるからである。
ニオブもC及び/又はNと安定な分散体を形成し、それゆえ、本発明に係る合金に適切に添加されうる。
合金はTa、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素を0.25〜2.2%、好ましくは0.3〜1.5%、より好ましくは0.6〜1.5%の量で含む。
合金は、好ましくは、Ta、Zr、Hf、Ti及びNbの元素に対して本質的にすべてのC及びNが結合するような量でこれらの元素を含む。このことで、たとえば、合金の高温使用の間に炭化クロムの形成の危険性を有意に減じることを確保する。
好ましい実施形態によると、合金は0.1〜0.5%のHfを含む。別の実施形態によると、合金は0.05〜0.35%のZrを含む。さらに別の実施形態によると、合金は0.05〜0.5%のTaを含む。さらに別の実施形態によると、合金は好ましくは0.05〜0.4%のTiを含む。さらに別の実施形態によると、合金は0.1〜0.8%のNbを含む。
希土類金属(REM)
希土類金属(REM)はこの関係において周期律表の第3族の元素、Sc、Y及びLaならびに14種のランタニドに関する。REMは形成される酸化物のドーピングにより酸化特性に影響を及ぼす。これらの元素の過剰な合金は、しばしば、表面を破砕する傾向がある酸化物を提供し、そしてこれらの元素の添加が少量でありすぎると、金属表面に対する付着性がより低い酸化物を提供する傾向がある。合金は合計で0.5%までの含有分で、好ましくは0.05〜0.25%で、REMからなる群より選ばれる1種以上の元素を含むことができる。好ましい実施形態によると、イットリウムは0.05〜0.25%の量で合金中に添加される。
本発明に係るニッケルベース合金は、使用される原料又は選択される製造プロセスの結果として通常に存在する不純物を含むこともできる。不純物の例はCa、S及びPである。
分散強化型ニッケルベース合金はとりわけ、Al及びCrの含有分の結果として非常に良好な耐酸化性を有する。それは、また、降伏強度及び引張り強度ならびに延性など、非常に良好な機械特性をも有する。これは非常に良好な加工性、特に熱間加工性を有し、それにより、たとえば、熱間押出又は熱間圧延により製品を製造することが容易になる。
上記のニッケルベース合金は高温での使用が最も意図されている。合金が特に適切である用途の例は熱処理炉のための構成材料、ローラハース炉のためのローラー、保護雰囲気中でのアニーリングのためのマッフルチューブ、ヒーターエレメントのための構成材料、ガスタービン中の燃焼チャンバー材料、ガラス製造工業又はガスタービンなどにおけるガス/ガス熱交換器、高温プロセスにおける管状反応器、熱処理炉用途の織物ワイヤからできた輸送ベルト、熱処理炉における加熱のための放熱チューブ又は熱電対のための保護チューブである。
シミュレーション
異なる合金組成及び温度での相の安定性をソフトウエアサーモカルク(Thermo-Calc)を用いた熱力学的シミュレーションによって研究した。NiFe−スーパーバージョン4(NiFe-Super version 4)と呼ばれるニッケルベース合金に関する熱力学的データベースをシミュレーションに用いた。このタイプの計算はほとんどの場合に現実によく対応することが一般に知られている。
ニッケルアルミナイドβ(NiAl)及びγ’(NiAl)の安定性ならびにα(クロムリッチなフェライト)の安定性に対する鉄の影響を研究した。クロム含有分18wt%及びアルミニウム含有分4.5wt%に関して計算を行った。温度及びニッケル含有分を変化させたシミュレーションの結果を図1に示す。x-軸にそって、鉄を合金中でニッケルに置換する。
これらのシミュレーションは、γ’の安定性が最小である4.5wt%Al及び18wt%Crの領域が存在することを示した。この最小値はNiが58wt%であり、鉄の含有分が約19wt%であり、点線で描いた円によって図中に示されている。Feの含有分が低くなるほど、γ’の安定性は増加し、一方、含有分が高くなるほど、ニッケルアルミナイドβ(NiAl)を形成させる。
この最小値付近の組成は合金の融解とニッケルアルミナイドの沈殿との間に広い温度間隔を与え、それゆえ、上記で説明したとおり熱間加工性を向上させる。
上記の最小値に対するAl及びCr含有分の変化の影響も研究した。Al含有分を4〜6%で変化させ、そして同時に、γ’安定性の最小値が達成されるようにFe含有分を調節することにより、図1bを計算することができる。図1bはFe及びAlの含有分を変化させる際に最小値がどのように動くかを示している。最小値は、温度が変化されるにつれて、同時に図中のラインにそって移動する。Al含有分が増加すると、最小値を得るために必要なFeの量が低減されることが図から明らかである。さらに、ティックマーク1の814℃からティックマーク9の954℃に最小値の温度が上がっている。
図1cは図1bと同一のタイプの計算を示すが、Cr及びAl含有分を変化させ、そしてFe含有分を約19wt%で一定に維持する。Al含有分が増加すると、最小値を得るために必要なCr含有分が低減されることが図から明らかである。さらに、ティックマーク1の815℃からティックマーク10の951℃に温度が上がっている。
図2において、ニッケルアルミナイド、フェライト及びオーステナイトの安定性に対する異なる鉄含有分の影響を示す。組成はこの場合に、18wt%のCr、4.5wt%のAl、3つの異なる鉄含有分、それぞれ16wt%、19wt%及び22wt%と残部のNiであった。ニッケルアルミナイドの最も低い溶融温度はFeが19wt%で得られた。最も高いFe含有分で、βは安定であり、一方、最も低いFe含有分で、γ’の安定性が上がり、それにより、より高い溶融温度となった。
図3において、ニッケルアルミナイド及びフェライトの安定性に対する異なるAlの影響を示す。組成はこの場合に、18wt%のCr、19wt%のFe、4つの異なるAl含有分、それぞれ4wt%、4.5wt%、5wt%及び6wt%と残部のNiであった。ニッケルアルミナイドの溶融温度はAlの含有分が増加すると増加する。Al含有分6%では金属間β-相が約1100℃付近の温度まで安定である。Al含有分が増加するほど、約800℃未満のより低温の範囲でフェライトの安定性が増加する。
コバルト添加の効果のシミュレーション
コバルトが合金に対してどのような効果を有するかを調べるためにソフトウエアサーモカルク(Thermo-calc)を用いてシミュレーションを行った。NiFe−スーパーバージョン4(NiFe-Super version 4)と呼ばれるニッケルベース合金に関する熱力学的データベースをシミュレーションに用いた。出発組成、18%のCr、19%のFe、4.5%のAl残部のNiで計算を行った。出発組成中、ニッケルを5、10及び15%のCoで置換し、沈殿物の平衡分率を温度の関数として計算した。ニッケルアルミナイドβ(NiAl)及びγ’(NiAl)、α(クロムリッチなフェライト)ならびにσ-相の安定性に対するCoの影響を研究した。結果を図4に示す。
Coの添加はニッケルアルミナイドの溶融温度を増加させることを計算は示す。Coの添加は、また、γ’と比較してニッケルアルミナイドβの安定性をも増加させる。2つの最も高いCo含有分では、約650℃未満の温度でσ-相の沈殿の危険性があり、950℃を超える温度での使用のために、合金中に10wt%以下のCoを用いることができる。
引張り試験
本発明に係る合金の幾つかの組成物を粉末冶金により製造し、そしてホットアイソスタティックプレッシングにより緻密化し、次いで、熱間押出し、次いで、水クエンチングを行った。異なる溶融処理金属の組成を表1に与える。
Figure 0005596697
組成物の引張り試験を標準SS−EN 10002−1にしたがって室温にて行った。各組成の3つのサンプルを試験し、そして3つのサンプルの平均の形で引張り試験の結果を表2に示す。さらに、溶融処理金属1はHIP直後(すなわち、押出前)にも試験した。
Figure 0005596697
本発明に係る合金は室温での良好な破断点伸び率を有することを示し、それにより、冷間加工の間の亀裂形成の危険性を減じることも結果は示す。さらに、合金は多くのオーステナイト系スチール及びニッケルベース合金よりも高い降伏強度を有し、それらの多くのオーステナイト系スチール及びニッケルベース合金は一般に約200〜300MPaの降伏強度を有する。結果は、たとえば、降伏強度Rp0.2が約260MPa、引張り強度Rmが約600MPa及び破断点伸び率が約35%である、公称組成が0.07wt%のC、1.6wt%のSi、1.5wt%のMn、25wt%のCr、35wt%のNi、0.16wt%のN、0.05wt%のCe及び残部のFe(UNS S35315に対応する)であるオーステナイト系クロムニッケルスチールと比較できる。結果は、また、たとえば、降伏強度Rp0.2が約550MPa、引張り強度Rmが約750MPa及び破断点伸び率が約25%である、21wt%のCr、5wt%のAl、3wt%のMo、最大0.7%のSi、最大0.4wt%のMn、最大0.08wt%のCを含む公称組成を有するKANTHAL APMT(登録商標)の商品名で知られている、分散強化型酸化アルミニウム形成性フェライト系スチールと比較できる。
さらに、表1に示す溶融処理金属A〜Fの500℃及び600℃での引張り試験を標準SS−EN 10002−5にしたがって行った。各組成で3つのサンプルを試験し、そして3つのサンプルの平均の形で引張り試験の結果を表3に示す。
500℃及び600℃での引張り試験の結果は、本発明に係る合金は良好な高温機械特性を有し、そしてこれらの温度で良好な破断点伸び率を有することを示す。このことは、熱間押出及び熱間圧延から得られる良好な結果とともに、合金が良好な熱間加工性を有することを示す。
溶融処理金属1及び2の引張り試験の結果を図5に示し、そして溶融処理金属A〜Fの引張り試験の結果を図6〜8に示す。
Figure 0005596697
衝撃試験
衝撃試験を表1に与えた溶融処理金属の金属粉末から製造された材料に対して行った。ホットアイソスタティックプレッシング(HIP)及び続く熱間押出及び水クエンチングによりサンプルを製造した。SS−EN10045−1による試験を室温で行い、そして各組成で3つのサンプルに対して行った。結果を表4に示す。
Figure 0005596697
すべての溶融処理金属の衝撃強度は延性材料及び脆性材料の間の制限値として一般に使用される27ジュールをはるかに超える。
1000℃での酸化試験
クーポンの形状のサンプルを表1に与えた溶融処理金属から製造した。クーポンは220μm紙を有するグリッドであった。さらに、SANDVIK SANICRO(商標)80の商品名で知られているニッケルベース合金(UNS N06003に対応する)の1つのサンプル及びKANTHAL APMTの商品名で知られている、分散強化型酸化アルミニウム形成性フェライト系スチール(21wt%のCr、5wt%のAl、3wt%のMo、最大0.7%のSi、最大0.4wt%のMn、最大0.08wt%のCを含む公称組成を有する)の1つのサンプルを比較のために製造した。
1000℃で空気中で酸化試験を行った。サンプルを炉から取り出し、24、48、95、186、500及び1005時間後に室温に冷却し、そして計量した。計量後に、継続して加熱及び酸化を行うためにサンプルを炉に入れた。酸化試験の結果を図9に示す。
結果は本発明に係る合金が非常に良好な耐酸化性を1000℃で有することを示す。Dを除くすべての溶融処理金属は、SANDVIK SANICRO 80よりもかなり良好な耐酸化性を有する。さらに、本発明に係る合金はこの温度で、優れた耐酸化性があると考えられている合金であるKANTHAL APMTに匹敵する耐酸化性を有する。
本発明に係る合金は素速く保護酸化物を形成し、その酸化物は、形成の後に、非常に成長速度が遅い。米国特許第4,882,125号及び同第4,460,542号明細書に以前に報告されていた、高い鉄含有物の負の効果は観測されなかった。高温にて一般に使用されるほとんど酸化クロム形成性オーステナイト系合金はこの温度で4〜8倍を超える酸化物成長速度を有することに注意されたい。
1100℃での酸化試験
サンプルを、1000℃での酸化物試験の場合と同一の組成物から、同一の様式で製造した。酸化試験を空気中に1100℃で行った。サンプルを24、48、95、186、500及び1005時間後にそれぞれサンプルを取り出し、そして計量した。酸化試験の結果を図10に示す。
結果は本発明に係る合金が非常に良好な耐酸化性を1100℃で有することを示す。この試験で用いられる参照合金であるSANDVIK SANICRO 80及びKANTHAL APMTはクロミア形成剤及びフェライトアルミナ形成剤に対し、優れた耐酸化性があることが知られている。本発明に係る合金の酸化試験は、一般に、SANDVIK SANICRO 80より良好な耐酸化性を示し、そしてKANTHAL APMTよりも幾分さらに良好な耐酸化性を示す。すべての試験した合金はWO00/34541に示された合金よりも実質的に良好な耐酸化性を示す。1200℃での試みの耐酸化性研究は、本発明に係る合金がクロミア形成性合金であるSANDVIK SANICRO 80及び上記のUNS S35315と比較してさらに高い耐酸化性を有することを示す。このことは、開発された合金に、アルミニウムを添加することにより、耐酸化性が増加し、特に1100℃を超える温度で耐酸化性が増加することを示す。
微細構造
金属粉末から製造し、それをHIPにより緻密化し、熱間押出しそして水クエンチングした、溶融処理金属Aによる組成の材料中の微細構造の例を図11に示す。30 000倍拡大で走査型電子顕微鏡(SEM)によって写真を取った。微細構造中に見られる明るい沈殿物はHf、Ta及びZrを主として含有する炭窒化物である。
図11中の材料の10000近い炭窒化物沈殿物の画像分析をSEMを用いて行った。沈殿物の平均直径は約130nmであった。画像分析から、異なるサイズの炭窒化物沈殿物の頻度を図12aに示す。
さらに、溶融処理金属B〜D中の分散強化性沈殿物のサイズを調べた。図12bは溶融処理金属A〜Dの粒子直径の相対頻度を示す。すべての溶融処理金属中の分散体は一般に300nm未満の直径を有することが明らかである。
溶融処理金属1及び2のクリープ試験
表1に与えた溶融処理金属1及び2のクリープ強度試験を行った。試験サンプルは金属粉末から製造し、それをHIPにより緻密化した。クリープ試験の間に、35mm長さ及び5mm胴直径のねじ山付きサンプルを用いた。温度1200℃及び4MPa荷重で試験を行った。2つのサンプルで試験を行った。低いC含有分(0.05%)及びわずか0.395%のHf(Nb、Ti及びTaの添加なし)のために、わずか少量の含有分の分散強化粒子しか含まない溶融処理金属1は、サンプルについて、それぞれ358時間及び387時間という破断までの時間を示した。しかしながら、比較的に高いC含有分(0.14%)及び、Zr、Ta及びHfの合計で1.148%のために、比較的に高い含有分の分散強化粒子を有する溶融処理金属2はそれぞれ3064時間及び4576時間という破断までの時間を示した。このように、分散強化の有利な効果はこれらの結果から明らかである。
溶融処理金属A〜Fのクリープ試験
クリープ試験の試験サンプルは、金属粉末から製造し、それをHIPにより緻密化し、次いで、77mm直径から22mm直径に熱間押出し、次いで、水クエンチングした。クリープ試験の間に、35mm長さ及び5mm胴直径のねじ山付きサンプルを用いた。温度1200℃及び5MPa荷重ならびに温度1000℃及び15MPa荷重で試験を行った。異なる材料についての破断までの時間を表5に示す。
Figure 0005596697
結果は本発明に係る材料がいかに市販の加工したニッケルベース合金よりも優れたクリープ強度を有するかを示す。また、大部分の市販のニッケルベース合金とは対照的に、本発明に係る材料がいかに1200℃を超える温度で実用使用に十分なクリープ強度及び耐酸化性を有するかも示す。
溶融処理金属Dの高いクリープ強度は高い含有分の炭素とともに、高い含有分のTi、Nb、Ta、Hf及びZrであることの結果であると信じられる。
分散強化されていない溶融処理金属のクリープ試験
約1kgサイズの幾つかの実験用溶融処理金属を、比較のために、誘導融解しそして保護アルゴン雰囲気下にキャスティングすることで製造した。溶融処理金属は分散強化されていない。というのは、それらの金属は粉末冶金により製造したものでないからである。組成を表6に示す。
製造された材料を、その後、15mmの直径のロッドに加工し、その後、1200℃で熱間圧延した。クリープ試験のための試験サンプルを加工片から製造し、それを10mm正方形断面に熱間圧延した。クリープ試験の間に、35mm長さ及び5mm胴直径のねじ山付きサンプルを用いた。
Figure 0005596697
クリープ試験を温度1200℃及び4MPa荷重で行った。結果を図13に示す。
上記の溶融処理金属2の試験を含む図13における破断までの時間の比較は粉末冶金により材料が製造されるときにクリープ強度に対して有利な効果を有することを示す。溶融処理金属2は表6に与えた比較のメルトと同一の荷重及び温度で試験し、そして3000時間を超える破断までの時間を示し、一方、比較のメルトはすべて500時間より十分に短い時間で破断した。
高いC含有分(0.13%)及び比較的に高いTa+Zr+Hf含有分(0.96%)を有する、溶融処理金属4249はなおも500時間未満の破断までの時間のクリープ強度を有するが、約同一のC含有分(0.14%)及び若干高い含有分の分散強化性元素(1.148%)を含む溶融処理金属2は6倍より長い破断までの時間を示した。
分散強化されていない溶融処理金属の1100℃での酸化試験
クーポンの形態のサンプルを溶融処理金属4249、4251、4257及び4258から製造し、そして220μmの紙を含むグリッドであった。サンプルを空気中で1100℃で酸化試験した。サンプルを、それぞれ24、48、96、186、500及び1000時間後に取り出し、そして計量した。酸化試験結果を図14に示す。
結果は合金が1100℃で非常に良好な耐酸化性を有することを示す。材料の酸化特性は分散強化と独立であるはずなので、結果は同一の組成を有する、粉末冶金で製造した分散強化型合金、すなわち、本発明に係る合金がこの温度で等しく良好な耐酸化性を有するはずであることを示す。
本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[19]に記載する。
[1]
質量%(mass%)で、
C 0.05〜0.2
Si 最大で1.5
Mn 最大で0.5
Cr 15〜20
Al 4〜6
Fe 15〜25
Co 最大で10
N 0.03〜0.15
O 最大で0.5
Ta、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素
0.25〜2.2
REMからなる群より選ばれる1種以上の元素
最大で0.5
残部のNi及び通常に存在する不純物
を含む、分散強化型ニッケルベース合金。
[2]
前記合金は16〜21.5mass%のFeを含む、項目1記載のニッケルベース合金。
[3]
前記合金は17〜20mass%のCr、好ましくは17〜19mass%のCrを含む、項目1または2に記載のニッケルベース合金。
[4]
前記合金は最大で1mass%のSi、好ましくは最大で0.3mass%のSiを含む、項目1〜3のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[5]
前記合金は合計含有分で0.05〜0.25mass%のREMからなる群より選ばれる1種以上の元素、好ましくは0.05〜0.25mass%のYを含む、項目1〜4のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[6]
前記合金は合計含有分で0.3〜1.5%、好ましくは0.6〜1.5%のTa、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素を含む、項目1〜5のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[7]
前記合金は0.1〜0.5mass%のHfを含む、項目1〜6のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[8]
前記合金は0.05〜0.35mass%のZrを含む、項目1〜7のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[9]
前記合金は0.05〜0.5mass%のTaを含む、項目1〜8のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[10]
前記合金は0.05〜0.4mass%のTiを含む、項目1〜9のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[11]
前記合金は0.1〜0.8mass%のNbを含む、項目1〜10のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[12]
前記合金は>4〜5.5mass%のAl、好ましくは>4〜5.2mass%のAlを含む、項目1〜11のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[13]
前記合金は200〜2000ppmのO、好ましくは400〜1000ppmのOを含む、項目1〜12のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[14]
前記合金は52〜62mass%のNi、好ましくは52〜60mass%のNiを含む、項目1〜13のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[15]
前記合金はM (式中、Mは金属である)の形態の炭化物を本質的に含まない、項目1〜14のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
[16]
項目1〜15のいずれか1項に記載の分散強化型ニッケルベース合金の粉末。
[17]
項目16に記載の粉末のホットアイソスタティックプレッシング又はコールドアイソスタティックプレッシングなどによりニッケルベース合金を緻密化した、酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金を含む、固体部品。
[18]
チューブ、ロッド、ストリップ、プレート又はワイヤの形態の製品における項目1〜15のいずれか1項に記載のニッケルベース合金の使用。
[19]
熱処理炉のための構成材料としての、ローラハース炉のためのローラーにおける、保護雰囲気中でのアニーリングのためのマッフルチューブとしての、ヒーターエレメントのための構成材料としての、ガスタービン中の燃焼チャンバー材料としての、ガラス製造工業又はガスタービンなどにおけるガス/ガス熱交換器としての、高温プロセスにおける管状反応器としての、熱処理炉用途のワイヤからできた輸送ベルト織物布としての、熱処理炉における加熱のための放熱チューブにおける、又は、熱電対のための保護チューブとしての、項目1〜15のいずれか1項に記載のニッケルベース合金の使用。

Claims (19)

  1. 質量%(mass%)で、
    C 0.05〜0.2
    Si 最大で1.5
    Mn 最大で0.5
    Cr 15〜20
    Al 4〜6
    Fe 15〜25
    Co 最大で10
    N 0.03〜0.15
    O 最大で0.5
    Ta、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素 0.25〜2.2
    REMからなる群より選ばれる1種以上の元素 最大で0.5
    残部のNi及び通常に存在する不純物
    からなる、分散強化型ニッケルベース合金。
  2. 前記合金は16〜21.5mass%のFeを含む、請求項1記載のニッケルベース合金。
  3. 前記合金は17〜20mass%のCを含む、請求項1または2に記載のニッケルベース合金。
  4. 前記合金は最大で1mass%のSを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  5. 前記合金は合計含有分で0.05〜0.25mass%のREMからなる群より選ばれる1種以上の元を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  6. 前記合金は合計含有分で0.3〜1.5のTa、Zr、Hf、Ti及びNbからなる群より選ばれる1種以上の元素を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  7. 前記合金は0.1〜0.5mass%のHfを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  8. 前記合金は0.05〜0.35mass%のZrを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  9. 前記合金は0.05〜0.5mass%のTaを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  10. 前記合金は0.05〜0.4mass%のTiを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  11. 前記合金は0.1〜0.8mass%のNbを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  12. 前記合金は>4〜5.5mass%のAを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  13. 前記合金は200〜2000ppmのを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  14. 前記合金は52〜62mass%のNを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  15. 前記合金はM(式中、Mは金属である)の形態の炭化物含まない、請求項1〜14のいずれか1項に記載のニッケルベース合金。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の分散強化型ニッケルベース合金の粉末。
  17. 請求項16に記載の粉末のホットアイソスタティックプレッシング又はコールドアイソスタティックプレッシンによりニッケルベース合金を緻密化した、酸化アルミニウム形成性ニッケルベース合金を含む、固体部品。
  18. チューブ、ロッド、ストリップ、プレート又はワイヤの形態の製品において請求項1〜15のいずれか1項に記載のニッケルベース合金を使用する方法
  19. 熱処理炉のための構成材料とし、ローラハース炉のためのローラーにおいて、保護雰囲気中でのアニーリングのためのマッフルチューブとし、ヒーターエレメントのための構成材料とし、ガスタービン中の燃焼チャンバー材料とし、ガラス製造工業又はガスタービにおけるガス/ガス熱交換器とし、高温プロセスにおける管状反応器とし、熱処理炉用途のワイヤからできた輸送ベルト織物布とし、熱処理炉における加熱のための放熱チューブにおいて、又は、熱電対のための保護チューブとし、請求項1〜15のいずれか1項に記載のニッケルベース合金を使用する方法
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