JP5596458B2 - 相間スペーサ - Google Patents

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Description

この発明は、高圧電線等の導体間隔を保持する相間スペーサに関する。
高圧電線等の導体は、通常、鉄塔間に複数本張設されている。そして、それら導体は、互いに一定の間隔をもって上下又は左右に略並行して張設されているが、強風や着氷によって、上下左右に大きく揺動するギャロッピングが発生すると導体同士が異常接近又は接触し、相間短絡事故を引き起こす虞がある。
そのため、従来より、導体間の間隔を一定に保つ目的で、相間スペーサが導体間に跨るようにして所定間隔で取り付けられていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−224924号公報
ところで、導体は上記にも示したように、導体間の間隔が一定となるように鉄塔間に張設されている。しかしながら、導体に加えた張力や導体自身の伸び等によって多少の誤差が生じてしまうため、実際のところ、一定の間隔とはなっていない。そのため、長さ一定の相間スペーサを用いた場合、長さが足りず、導体同士を近接する方向に引っ張った状態で取り付けたり、逆に長さが余って、相間スペーサを傾けて取り付けたりする必要があった。そのため、取付作業が煩雑なものとなっていたとともに、複数の相間スペーサが夫々異なる角度で取り付けられるため、取付後の見栄えも良くなかった。
特許文献1には、交換可能なロッドを備える相間スペーサと、夫々長さの異なる複数のロッドとを用意し、導体間隔に合わせてロッドを適宜交換することで、相間スペーサの長さを導体間隔とほぼ同じ長さとすることが記載されている。しかしながら、ロッドは、例えば100mm刻みといった比較的大きな間隔をもって製造されるため、微調整を行うことができず、結局のところ、長さに過不足が生じることとなっていた。
また、相間スペーサには、強風や着氷による導体の揺動によって引張応力、圧縮応力、曲げ応力等が加わるが、これが過大なものになると、相間スペーサを構成する部材が塑性変形したり破損することがあり、その都度、補修をしなければならなかった。この際、相間スペーサを導体から取り外す必要があるため、補修作業が煩雑で且つコスト高となっていた。
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、取付作業が簡単で、且つ導体取り付け時の見栄えが良好であるとともに、塑性変形や破損を抑制することができる相間スペーサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、この発明の相間スペーサは、互いに略並行して張設された導体2、2に跨って取り付けられ、導体2、2間の間隔を保持する相間スペーサ10であって、導体2、2を把持する一対の導体把持部20、20と、一対の導体把持部20、20間に連結される碍子30と、一対の導体把持部20、20間に連結され、相間スペーサ10の全長を伸縮可能な伸縮手段40と、相間スペーサ10の塑性変形や破損に先行してヒンジを発生させるヒンジ誘発手段60を備えていることを特徴としている。
具体的には、伸縮手段40は、3個以上の枢軸挿通孔41a・・が穿設され、一方の導体把持部20と連結される一方の基材41と、2個以上の枢軸挿通孔42a・・が穿設され、他方の導体把持部20と連結される他方の基材42とを備え、一方の基材41の枢軸挿通孔41a・・と他方の基材42の枢軸挿通孔42a・・とに跨って2本の枢軸43、43が挿通されることでなる。
また、一方の基材41の枢軸挿通孔41a・・は、枢軸挿通孔41aの径より狭い間隔で連続して穿設されている。
具体的には、ヒンジ誘発手段60は、少なくとも2個の部材に跨って挿通され、部材同士を連結する2本の枢軸61、62のうち、一方の枢軸61の強度を他方の枢軸62より小とすることでなる。
また、伸縮手段40の一方の基材41の枢軸挿通孔41a・・と他方の基材42の枢軸挿通孔42a・・とに跨って、一方の枢軸61の強度を他方の枢軸62より小とする2本の枢軸61、62が挿通される。
この発明の相間スペーサにおいては、相間スペーサの全長を伸縮可能な伸縮手段を備えているため、導体の間隔に合わせて、相間スペーサの全長を伸縮させることができ、導体への取付作業が容易になるとともに、相間スペーサを真直ぐな状態で取り付けることができ、導体に取り付けた際の見栄えを良好にすることができる。
また、伸縮手段として、一方の基材に穿設された3個以上の枢軸挿通孔から択一的に2個の枢軸挿通孔を選んで枢軸を挿通し、基材同士を連結する構成を採用しているため、枢軸の挿通位置を変更するだけで、相間スペーサの全長を微調整することができ、相間スペーサの導体への取付作業が一段と容易となるとともに、導体に取り付けた際の見栄えを一段と良好にすることができる。また、2本の枢軸を挿通しているため、互いの相対的な回転が拘束された状態で基材同士が連結されることとなる。
さらに、一方の基材の枢軸挿通孔が、枢軸挿通孔の径より狭い間隔で連続して穿設されていることで、さらに細かな微調整が行えるようになり、相間スペーサの導体への取付作業がより一段と容易になるとともに、導体に取り付けた際の見栄えをより一段と良好にすることができる。
また、相間スペーサの塑性変形や破損に先行してヒンジを発生させるヒンジ誘発手段を設けているため、導体が揺動し過大な応力が加わった場合、塑性変形や破損が発生する以前にヒンジを発生させることができる。そして、その結果、相間スペーサの可動範囲が広がり、それ以上応力が相間スペーサに加わることが抑制されるため、相間スペーサの塑性変形や破損を抑制することができる。
さらに、ヒンジ誘発手段が、少なくとも2個の部材に跨って挿通され、部材同士を連結する2本の枢軸のうち、一方の枢軸の強度を他方の枢軸より小とすることで構成されていることから、過大な応力によって一方の枢軸が破断し、他方の枢軸のみで連結されている状態、すなわち、ヒンジが発生した場合でも、一方の枢軸を交換するだけで補修することができ、補修作業を容易に、且つ低コストで行うことができる。
さらにまた、伸縮手段の基材同士が、一方の枢軸の強度が他方の枢軸より小とされたヒンジ誘発手段によって連結されていることで、伸縮手段やヒンジ誘発手段を構成する部材の兼用が可能となり、コスト削減を図ることができる。
この発明の実施形態に係る相間スペーサを示す(a)が平面図、(b)が側面図である。 導体把持部と碍子との連結状態を示す(a)が平面図、(b)が側面図である。 伸縮手段を示す分解斜視図である。 ロッドとリンクとの連結状態を示す分解斜視図である。 碍子と伸縮手段との連結状態を示す分解斜視図である。 異なる実施形態の相間スペーサの中板及び外板を示す平面図である。 さらに異なる実施形態の相間スペーサを示す(a)が平面図、(b)が側面図である。 図7に示す相間スペーサの伸縮手段を示す分解斜視図である。 相間スペーサの導体への取付状態を示す概略図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の第1の実施形態に係る相間スペーサ10は、図9に示すように、互いに略並行するようにして鉄塔1、1間に張設された導体2、2に跨って取り付けられ、導体2、2間の間隔を保持することで、ギャロッピングによる導体2、2同士の異常接近又は接触を防止するものである。
また、相間スペーサ10は、図1(a)(b)に示すように、導体2、2を把持する一対の導体把持部20、20と、一対の導体把持部20、20間に連結され、相間スペーサ10を通じての相間短絡を防止するための碍子30と、一対の導体把持部20、20間に連結され、相間スペーサ10の全長を伸縮させる伸縮手段40と、一対の導体把持部20、20間に連結され、相間スペーサ10の大まかな長さ調節を行うロッド50と、相間スペーサ10の塑性変形や破損に先行してヒンジを発生させるヒンジ誘発手段60とから構成されている。
具体的には、導体把持部20は、図2(a)(b)に示すように、導体2を把持するクランプ21とクレビス22とからなる。クランプ21は、半円状の溝部を有する一対の把持片23、23を、互いの溝部が対向するように重ね合わせ、把持片23、23の一端同士をピン24によって枢着するとともに、一方の把持片23の他端に、他方の把持片23を一方の把持片23側に付勢するばね25を設けることでなり、導体2を把持片23、23の溝部にセットすると、ばね25の付勢力によって導体2が把持されるようになっている。また、クレビス22は、一方の把持片23と一体的に形成されている。
碍子30は、例えばガラス繊維強化プラスチックからなる心材に、シリコーンゴムを外装してなるポリマー碍子31であって、ボルト孔の穿設された連結具32、32が両端部に配設されている。なお、碍子30としては、ポリマー碍子31の他にも陶磁器製等、公知の種々の碍子であっても良い。
伸縮手段40は、図3に示すように、一方側にボルト孔が穿設され、他方側に材軸方向に沿って複数(3個以上、例えば、図3に示すように8個)のボルト孔(枢軸挿通孔)41a・・が穿設された一対の中板(基材)41、41と、材軸方向に沿って一方側で2個、計4個のボルト孔(枢軸挿通孔)42a・・が穿設された一対の外板(基材)42と、中板41と外板42とのボルト孔41a、42aに跨って挿通される片側2本、計4本のボルト(枢軸)43・・と、ボルト43に螺合されるナットとから構成されている。なお、中板41の複数のボルト孔41a・・の間隔は、外板42の一方側に穿設されたボルト孔42a、42aの間隔の略半分の間隔とされている。
そして、一対の中板41、41の複数のボルト孔41a・・が穿設された側の端部同士を夫々対向させるとともに、一対の外板42、42に穿設されたボルト孔42a・・と、一対の中板41、41に穿設されたボルト孔41a・・とが連通するように、且つ一対の外板42、42で一対の中板41、41を挟むようにして、一対の外板42、42を一対の中板41、41に重ね合わせ、さらに、連通状態となっている一対の外板42、42のボルト孔42a・・と一対の中板41、41のボルト孔41a・・とに跨って、ボルト43を一方側で2本、計4本挿通させるとともに、挿入側とは反対側から突出したボルト43にナットを螺合することで、中板41と外板42とが互いに相対的な回転が拘束された状態で連結されている。
伸縮手段40の長さ調節は、ボルト43・・を一度抜き取り、短くする場合は中板41、41を近接する方向に移動させ、長くする場合は中板41、41を離間する方向に移動させ、再びボルト43・・を挿通することで行う。なお、伸縮手段40の長さ調整は、相間スペーサ10を導体2、2へ取り付ける以前に、予め、導体2、2間の間隔を測定しておき、この測定値を元に行っておくことが望ましいが、導体取付状態において、伸縮手段40のボルト43・・のみを取り外して行っても良い。
ロッド50は、例えば両端にボルト孔が穿設された丸型パイプであって、導体把持部20、20間に交換可能に介装されている。そして、例えば100mm刻みで長さの異なるロッド50を複数種類用意しておき、ロッド50を交換することで、相間スペーサ10の大まかな長さ調整を行う。なお、相間スペーサ10の大まかな長さ調整を必要としない場合は、ロッド50を用いなくても良い。
ヒンジ誘発手段60は、少なくとも2個の部材に跨って挿通され、部材同士を互いの回転を拘束するように連結する2本のボルト(枢軸)61、62のうち、一方のボルト61の強度を他方のボルト62より小とすることで構成されている。具体的には、図4に示すように、リンク70とロッド50との連結に用いる2本のボルト61、62のうち、一方のボルト61の軸径を他方のボルト62の軸径より小とすることで構成されている。なお、一方のボルト61の軸径を小とする他にも、一方のボルト61の材料強度を小とし、同軸径であっても破断強度が小となるようにしても良く、また、同軸径、同材料を用いた2本のボルトの一方に、切欠部を設けることで断面積が小さくなるようにしても良い。
次に、導体把持部20、碍子30、伸縮手段40及びロッド50の連結状態について詳細に説明する。一方の導体把持部20と碍子30の一方側の連結具32とは、図2(a)(b)に示すように、導体把持部20のクレビス22に碍子30の連結具32を挿入し、夫々のボルト孔を連通させ、ボルトを挿通するとともにナットを螺合することで連結されている。そのため、碍子30は、導体2と平行な方向には回転自在で、導体2と直交する方向には回転が規制された状態で連結されている。
また、碍子30の他方側の連結具32と伸縮手段40の一方側とは、図5に示すように、一対の接続板80、80を介して連結されている。接続板80は、材軸方向に2個のボルト孔が穿設された基部81と、この基部81の材軸方向に平行な両側端から基部81に対して直交する方向に向かって延出された回転規制片82、82とからなり、その断面は略コ字状となっている。そして、碍子30の他方側の連結具32と伸縮手段40の中板41の端部を夫々対向させるとともに、一対の接続板80、80を夫々のボルト孔が連通するように、連結具32と中板41とに跨って外嵌させ、連通したボルト孔にボルトを挿通し、接続板80から突出したボルトにナットを螺合することで、碍子30と伸縮手段40とが連結されている。そのため、碍子30と伸縮手段40とは剛接合であり、いずれの方向に対しても回転が拘束された状態で連結されている。
また、伸縮手段40の他方側とロッド50の一方側とは、図1(a)(b)に示すように、一対の接続板90、90を介して連結されている。これら接続板90、90は、碍子30と伸縮手段40との連結に用いる接続板80と同様に、基部の材軸方向に平行な両側端から基部に対して直交する方向に向かって延出された回転規制片を備えており、伸縮手段40の他方側とロッド50の一方側とは剛接合とされ、いずれの方向に対しても回転が拘束された状態で連結されている。
また、ロッド50の他方側と他方の導体把持部20とは、図4に示すように、リンク70と一対の接続板100、100とを介して連結されている。リンク70は、導体把持部20側に1個のボルト孔が穿設され、ロッド50側に2個の径の異なるボルト孔70a、70aが穿設されている。また、接続板100は、伸縮手段40とロッド50との連結に用いられる接続板90と略同形状であるが、基部101の導体把持部20側からは、回転規制片102、102が延出されていない。また、基部101の導体把持部20側には、リンク70のボルト孔70a、70aと対向する位置に、2個の径の異なるボルト孔101a、101aが穿設されている。
そして、リンク70とロッド50とは、接続板100、100を介して、一方のボルト61が他方のボルト62より細径とされた2本のボルト61、62、すなわちヒンジ誘発手段60によって剛接合とされ、いずれの方向に対しても回転が拘束された状態とされる。なお、リンク70と他方の導体把持部20とは、導体把持部20の一方側に形成されたクレビス22にリンク70を挿入し、夫々のボルト孔を連通させ、ボルトを挿通するとともにナットを螺合することで連結されている。そのため、リンク70は、導体2と平行な方向には回転自在で、導体2と直交する方向には回転が規制された状態となっている。
従って、導体2、2間に跨って取り付けられた相間スペーサ10は、その両端が、導体2、2に平行な方向にのみ回転自在な弾性体として機能することとなり、導体2、2の揺動による圧縮応力や曲げ応力は、通常、相間スペーサ10全体が弓形に湾曲することで吸収される。また、相間スペーサ10に塑性変形や破損を生じさせるような過大な応力が加わると、ヒンジ誘発手段60の一方のボルト61が破断し、2本のボルト61、62による回転の拘束された剛接合から、1本のボルト62を軸とする回転可能なピン接合状態(ヒンジ結合状態)となり、相間スペーサ10の可動範囲を広げ、それ以上の応力が相間スペーサ10に加わることを抑制し、相間スペーサ10の塑性変形や破損を防止する。なお、この際、ピン接合となるのは、相間スペーサ10の端部付近であるため、相間スペーサ10の全長のうちの大部分が弾性体として残っており、導体2、2同士の異常接近や接触を防止し続けることができる。
このように、本発明の相間スペーサ10は、部材を連結する2本のボルト61、62のうち、一方のボルト61の強度を他方のボルト62より小とすることで構成されるヒンジ誘発手段60を備えていることから、過大な応力によって一方のボルト61が破断し、ヒンジが発生した場合でも、一方のボルト61を交換するだけで良く、補修作業を容易に、且つ低コストに行うことができる。
また、伸縮手段40を備えているため、導体2、2の間隔に合わせて、相間スペーサ10の全長を伸縮させることができ、導体2、2への取付作業が容易になるとともに、相間スペーサ10を真直ぐな状態で取り付けることができるため、導体2、2に取り付けた際の見栄えを良好にすることができる。
特に、伸縮手段40として、中板41に穿設された複数のボルト孔41a・・から択一的に2個のボルト孔41a、41aを選んでボルト43、43を挿通し、中板41と外板42とを連結する構成を採用しているため、導体2、2間の間隔に合わせて、相間スペーサ10の全長を微調整することができ、相間スペーサ10の導体2、2への取付作業が一段と容易となるとともに、導体2、2に取り付けた際の見栄えを一段と良好にすることができる。
次に、この発明の異なる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の第2の実施形態に係る相間スペーサ10は、図6(a)に示すように、伸縮手段40の中板41のボルト孔41a・・の間隔が、ボルト孔41aの径より狭い間隔で穿設されている、すなわち、ボルト孔41a・・同士が重なるように穿設され、ボルト孔41a・・同士が連通した状態とされている。
このように、密にボルト孔41a・・を穿設することで、さらに細かな微調整が行えるようになり、相間スペーサ10の導体2、2への取付作業がより一段と容易になるとともに、導体2、2に取り付けた際の見栄えをより一段と良好にすることができる。また、ボルト孔41a、41a間に残存する残存片41b・・によって、ボルト43の移動が拘束されるため、ボルト43がボルト孔41a内でズレ動くことが無く、上記実施例と同様に、導体2、2の振動による加力を受けても、施工当初の取り付け状態を維持し続けることができる。なお、ボルト孔41a・・の穿設間隔は、ボルト孔41aの径より小であれば良く、例えば、図6(b)に示すように、ボルト孔41aを僅かな間隔をもって連続して穿設することで残存片41b・・をなくした状態、すなわち長孔状の孔を穿設しても良い。このように、長孔状に形成することで、伸縮手段40を伸縮させる際に、中板41と外板42とを連結するボルト43を外す必要が無く、相間スペーサ10を導体2、2に取り付けた状態であっても、伸縮作業を容易に行うことができる。
次に、この発明のさらに異なる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の第3の実施形態に係る相間スペーサ10は、図7及び図8に示すように、伸縮手段40の中板41の複数のボルト孔41a・・が材軸方向に沿って2列に穿設されているとともに、一方の列のボルト孔径が、他方の列のボルト孔径よりも小とされている。また、外板42のボルト孔42aが材軸方向とは直交する方向に2個穿設されているとともに、中板41と同様に、一方のボルト孔径が他方のボルト孔径よりも小とされている。
そして、中板41と外板42とに跨って挿通され、互いの相対的な回転を拘束するように連結する2本のボルト61、62のうち一方のボルト61が他方のボルト62より細径とされている、すなわち、ヒンジ誘発手段60とされている。
このように伸縮手段40の中板41と外板42とをヒンジ誘発手段60によって連結することにより、伸縮手段40やヒンジ誘発手段60を構成する部材の兼用が可能となり、コスト削減を図ることができる。なお、上記第3の実施例では、一方の中板41と外板42の一方側のみに、2列のボルト孔41a、42aを穿設していたが、他方の中板41や外板42の他方側にも、2列のボルト孔を穿設しても良く、さらに、他方の中板41と外板42の他方側との連結にヒンジ誘発手段60を用いても良い。
以上に、この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施形態では、一対の導体把持部20、20間に、それぞれ1個ずつ、碍子30と伸縮手段40とロッド50とヒンジ誘発手段60とを設けていたが、これに限らず、複数設けても良い。また、中板41と外板42との連結にボルト43、61、62が使用されていたが、ボルトに限らず、棒状のものであれば適宜使用可能である。また、碍子30と伸縮手段40との連結や、伸縮手段40とロッド50との連結、ロッド50とリンク70との連結においては、上記実施例のように、接続板を介しての接続とする他にも、互いの回転を拘束する連結方法であれば、溶接等、種々の連結方法を用いて良い。
また、上記第1、2の実施例のように、伸縮手段40の一対の中板41、41の双方に複数(3個以上)のボルト孔41a・・を穿設する他にも、いずれか一方の中板41のみに複数のボルト孔41a・・を穿設しても良い。また、外板42に対して複数(3個以上)のボルト孔42a・・を穿設しても良い。また、伸縮手段40としては、上記に示した形態の他にも、扇形のバーニア金具やタンバックル等、長さを変えられるものであれば適宜使用可能である。
また、ヒンジ誘発手段60としては、上記実施例のように、2本のボルト61、62のうち1本の強度を小とする他にも、接続板80、90、100のいずれかの回転規制片を変形し易くし、過大な応力が加わった際に、回転規制片が外側に向かって開き、回転自由なヒンジとなるようにしても良い。要は、ある一定の応力以下では剛接合で、ある一定応力以上となった場合にピン接合となる接合方法であれば良い。また、ヒンジ誘発手段60は、上記実施例の記載に限らず、相間スペーサ10のいずれの位置に用いても良い。さらに、上記実施例においては、ヒンジ誘発手段60が、導体2と平行な方向に回転可能なヒンジを形成するものであったが、導体2と直交する方向に回転可能なヒンジを形成するようにしても良く、また、それらを組み合わせて使用しても良い。
2・・導体、10・・相間スペーサ、20・・導体把持部、30・・碍子、40・・伸縮手段、41・・中板、42・・外板、41a、42a・・ボルト孔、43、61、62・・ボルト、60・・ヒンジ誘発手段、

Claims (5)

  1. 互いに略並行して張設された導体(2)(2)に跨って取り付けられ、導体(2)(2)間の間隔を保持する相間スペーサであって、導体(2)(2)を把持する一対の導体把持部(20)(20)と、一対の導体把持部(20)(20)間に連結される碍子(30)と、一対の導体把持部(20)(20)間に連結され、相間スペーサ(10)の全長を伸縮可能な伸縮手段(40)と、相間スペーサ(10)の塑性変形や破損に先行してヒンジを発生させるヒンジ誘発手段(60)とを備えていることを特徴とする相間スペーサ。
  2. 伸縮手段(40)は、3個以上の枢軸挿通孔(41a・・)が穿設され、一方の導体把持部(20)と連結される一方の基材(41)と、2個以上の枢軸挿通孔(42a・・)が穿設され、他方の導体把持部(20)と連結される他方の基材(42)とを備え、一方の基材(41)の枢軸挿通孔(41a・・)と他方の基材(42)の枢軸挿通孔(42a・・)とに跨って2本の枢軸(43)(43)が挿通されることでなる請求項1に記載の相間スペーサ。
  3. 一方の基材(41)の枢軸挿通孔(41a・・)は、枢軸挿通孔(41a)の径より狭い間隔で連続して穿設されている請求項2に記載の相間スペーサ。
  4. ヒンジ誘発手段(60)は、少なくとも2個の部材に跨って挿通され、部材同士を連結する2本の枢軸(61)(62)のうち、一方の枢軸(61)の強度を他方の枢軸(62)より小とすることでなる請求項に記載の相間スペーサ。
  5. 伸縮手段(40)の一方の基材(41)の枢軸挿通孔(41a・・)と他方の基材(42)の枢軸挿通孔(42a・・)とに跨って、一方の枢軸(61)の強度を他方の枢軸(62)より小とする2本の枢軸(61)(62)が挿通される請求項1又は2に記載の相間スペーサ。
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