JP5595669B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置に関し、詳しくは、空間分解能を向上させる撮影の技術に関する。
従来、マルチスライス(multi-slice)型X線CT装置を用いて被検体の胸部や頭部等を撮影する場合、低ピッチでヘリカルスキャン(helical scan)を行うことがある(特許文献1,第3段落等参照)。特に、ビームピッチ(beam pitch)0.2程度の非常に低いピッチでのヘリカルスキャンは、心臓検査などに行われる。なおビームピッチとは、走査ガントリ(gantry)の回転軸上におけるスライス(slice)方向のX線ビーム幅を基準とするヘリカルピッチ(helical pitch)であり、例えば走査ガントリが1回転する間に、走査ガントリが被検体に対して上記X線ビーム幅分だけ相対移動した場合、ヘリカルピッチは1となる。
この撮影方法によれば、被検体の体動によるアーチファクト(artifact)が抑制された、空間分解能が高い画像を再構成することができる。
しかし、その一方で、被検体の同じ部位を繰り返しスキャン(scan)するため、被検体の被曝が多いという問題がある。
そこで、このような撮影方法に代え、X線検出器のカバレッジ(coverage)が比較的大きい、例えば16列以上のマルチスライス型X線CT装置を用いて、走査ガントリ半回転〜1回転分程度のアキシャルスキャン(axial scan)を1回、または撮影する位置を変えて複数回行うことにより、被検体の撮影領域全体を撮影する方法も用いられている(特許文献2,第4段落等参照)。
この撮影方法によれば、ビームピッチ0.2程度の低ピッチでのヘリカルスキャンと比較して被検体を高速に撮影することができ、また、ヘリカルスキャンのように同じ部位を繰り返しスキャンすることがないため、被検体の被曝が少なく、空間分解能もある程度確保された画像が再構成できる。
特開2008−259679号公報 特開2008−006032号公報
しかしながら、当該撮影方法では、スライス方向の空間分解能は、X線検出器を構成する検出器列の1列分のスライス方向における幅に依存し、場合によっては十分な空間分解能が得られない場合がある。
本発明は、上記事情に鑑み、被検体の被曝を抑えつつ、スライス方向の空間分解能が高い撮影を行うことができるX線CT装置を提供することを目的とする。
第1の観点では、本発明は、X線管と複数の検出器列が配設されたX線検出器とを有しており、これらを用いて被検体を撮影して投影データ(data)を収集する撮影手段と、前記収集された投影データに基づいて前記被検体の画像を再構成する画像再構成手段とを備えるX線CT装置であって、前記撮影手段が、前記X線管およびX線検出器を前記被検体の周りに回転させてπ+ファン(fan)角以上、2π+ファン角以下の所定ビュー(view)角度分の投影データを収集し、該収集の間に、前記X線管およびX線検出器の前記被検体に対する位置を前記検出器列の1列分のスライス方向における幅の0.5倍以上、1.5倍以下の所定距離だけ前記スライス方向に移動させる所定のスキャンを行うX線CT装置を提供する。
第2の観点では、本発明は、前記撮影手段が、前記所定のスキャンを1回行うことにより、前記被検体の前記スライス方向に設定された撮影領域全体を撮影する上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
第3の観点では、本発明は、前記撮影手段が、前記スライス方向における複数の位置にて前記所定のスキャンをそれぞれ行うことにより、前記被検体の前記スライス方向に設定された撮影領域全体を撮影する上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
第4の観点では、本発明は、前記撮影手段が、前記被検体の前記スライス方向に設定された所定範囲の端を開始点また終了点とする前記所定のスキャンを前記所定範囲の少なくとも一端側にて行い、ディテクタピッチ(detector pitch)が前記所定範囲の少なくとも一部にて1.5より大きくなるヘリカルスキャンを前記所定範囲にて行うことにより、前記所定範囲を含む撮影領域全体を撮影する上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
ここで、「ディテクタピッチ」とは、前記検出器列の前記スライス方向における1列分の幅を基準とするヘリカルピッチのことである。例えば、前記X線管およびX線検出器が前記被検体の周りを1回転する間に、前記X線管およびX線検出器が前記被検体に対して前記スライス方向に前記検出器列1列分の幅だけ相対移動した場合、ディテクタピッチは1となる。
第5の観点では、本発明は、前記撮影手段が、前記撮影領域全体の撮影を所定数繰り返し行い、前記画像再構成手段が、前記撮影領域の時系列的な画像を再構成する上記第2の観点から第4の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第6の観点では、本発明は、前記X線検出器が、16列以上の前記検出器列を有しており、前記画像再構成手段が、再構成空間において、前記収集された投影データをそのX線パス(path)に沿って逆投影することにより、前記撮影領域の画像を再構成する上記第1の観点から第5の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。なお、「そのX線パス」とは、ある投影データがあったとき、その投影データを収集する際に用いられたX線ビームの経路を意味する。
第7の観点では、本発明は、前記X線検出器が、64列以上の前記検出器列を有している上記第6の観点のX線CT装置を提供する。
第8の観点では、本発明は、前記所定距離が、前記検出器列の幅の0.8倍以上、1.2倍以下である上記第1の観点から第7の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第9の観点では、本発明は、前記所定ビュー角度分が、π+ファン角分から2π+ファン角分までのいずれかである上記第1の観点から第8の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第10の観点では、本発明は、前記検出器列の幅が、2ミリメートル(millimeter)以下の正数である上記第1の観点から第9の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
本発明によれば、ハーフリコン(half reconstruction)またはフルリコン(full
reconstruction)に用いる所定ビュー角度分の投影データを収集するスキャンを、検出器列の1列分のスライス方向における幅の0.5倍〜1.5倍という微小距離だけX線管およびX線検出器の被検体に対する位置をスライス方向に移動させながら行うので、一般的なアキシャルスキャンと同等の被曝量でありながら、スライス方向でのサンプリング(sampling)間隔を1検出器列の幅より小さくすることができ、被検体の被曝を抑えつつ、スライス方向の空間分解能が高い撮影を行うことができる。
本発明の第一実施形態に係るX線CT装置の構成を示す図である。 X線管およびX線検出器の構成および幾何学的位置関係を示す図である。 第一実施形態に係るX線CT装置の動作の流れを示すフロー(flow)図である。 第一実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。 第一実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図である。 第一実施形態によるデータ収集処理における回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャート(time chart)である。 第一実施形態によるスキャンにおける回転部の各時点での位置を示す図である。 所定の対象物の透過X線を固定されたX線検出器で検出した場合の出力応答を概念的に示す図である。 所定の対象物の透過X線を移動するX線検出器で検出した場合の出力応答を概念的に示す図である。 第一実施形態の撮影によって得られた画像の一例である。 従来のアキシャルスキャンによる撮影によって得られた画像の一例である。 第二実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。 第二実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図である。 第二実施形態によるデータ収集処理における回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。 第三実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。 第三実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図である。 第三実施形態によるデータ収集処理における回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。 第四実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。 第四実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図である。 第四実施形態によるデータ収集処理における回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。 第五実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。 第五実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図である。 第五実施形態によるデータ収集処理における回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係るX線CT装置100の構成を示す図である。
X線CT装置100は、操作コンソール(console)1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者からの入力を受け付ける入力装置2と、データ収集のための各部の制御、収集されたデータの処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得した投影データを収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、投影データを基に再構成された断層像を表示するモニタ(monitor)6と、プログラム(program)や断層像の画像データ等を記憶する記憶装置7とを具備している。
撮影テーブル(table)10は、被検体40を載せて走査ガントリ20の開口部Bに入れ出しするクレードル(cradle)12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータ(motor)で昇降および水平直線移動される。なお、ここでは、クレードル12の直線移動方向をz方向、鉛直方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な水平方向をx方向とする。また、z方向はいわゆるスライス方向に一致する。
走査ガントリ20は、回転部15と回転部15を回転可能に支持する本体部20aとを有する。回転部15には、X線管21と、X線管21を制御するX線コントローラ(controller)22と、X線管21から照射されるX線ビームを整形するX線コリメータ(collimator)23と、照射されたX線ビームを検出するX線検出器24と、X線検出器24の出力を投影データに変換して収集するDAS(Data Acquisition System)25と、X線コントローラ22,コリメータ23,DAS25の制御を行う回転部コントローラ26とが搭載される。本体部20aは、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10と通信する制御コントローラ29を具備する。回転部15と本体部20aとは、スリップリング(slip ring)30を介して電気的に接合している。
図2は、X線管およびX線検出器の構成および幾何学的位置関係を示す図である。
X線管21とX線検出器24とは、図2に示すように、開口部Bを挟んで対向して配置されており、回転部15が回転することにより、回転中心ISOを中心に回転する。
X線管21は、回転陽極式であり、陰極フィラメント(filament)から放出された熱電子を、陰極と回転陽極との間に発生するX線管電圧により加速させて回転陽極に衝突させることにより、回転陽極上のX線焦点FからX線を射出する。X線焦点Fから発生したX線ビームXbは、X線コリメータ23によりファン状に整形され、X線検出器24の検出面に照射される。
X線検出器24は、X線を検出してそのX線線量すなわちX線強度に応じた信号を出力する検出素子24sがチャネル(channel)方向(X線ビームのファン方向)に複数配設されてなる検出器列24rを、スライス(slice)方向(z方向)に複数有する多列検出器である。ここでは、その一例として、1000チャネル×64列の検出素子24sで構成されているものとする。
DAS25は、ビュー毎に、投影データが収集されたときのX線管21の円軌道上のビュー角度位置βとクレードル12のz方向の位置とを、その収集した投影データに付帯してデータ収集バッファ5に送る。これにより、X線管21およびX線検出器24の幾何学的位置関係を基に、X線検出器24の各検出素子に対応する投影データが、撮像空間においてどの位置関係にあるX線ビームによるものかを特定することができる。
なお、走査ガントリ20および中央処理装置3は、本発明における撮影手段の一例である。また、中央処理装置3は、本発明における画像再構成手段の一例である。
これより、第一実施形態に係るX線CT装置100の動作について説明する。
図3は、第一実施形態に係るX線CT装置の動作の流れを示すフロー図である。
ステップ(step)S1では、被検体40を撮影してその撮影領域における投影データを収集するデータ収集処理を行う。このデータ収集処理については、後程詳しく説明する。
ステップS2では、ステップS1にて収集された投影データに基づいて画像を再構成する画像再構成処理を行う。この画像再構成処理については、後ほど詳しく説明する。
ステップS3では、ステップS2にて再構成された画像をモニタ6の画面に表示する。
ここで、第一実施形態によるデータ収集処理(S1)について詳しく説明する。
図4は、第一実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。第一実施形態では、回転部15を例えば図4の矢印CRで示すようにz方向の周りに1回転させて投影データを収集するスキャンであって、その投影データ1回転分を収集する間に、回転部15の被検体40に対する位置をz方向に微小距離Dだけ移動させるスキャンK1を1回行う。これにより、被検体40のz方向に設定された撮影領域全体を撮影する。
図5は、第一実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図であり、図6は、そのデータ収集処理における回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。
ステップA1では、操作者により設定されたパラメータ(parameter)を基に、被検体40の撮影領域、回転部15の1回転時間R、投影データを収集するビュー角度分に相当する回転角度φ(あるいは回転角度φの回転所要時間τ)などを含むスキャン条件を設定する。回転角度φは、π+ファン角α,2π,2π+ファン角α等が考えられる。ここでは、一例として、1回転時間R=0.5秒=R1、回転角度φ=2π=φ1(回転時間τ=τ1)を設定することにする。また、撮影開始前においては、回転部15の位置Zc=Zsである。
ステップA2では、回転部15のクレードル12に対する相対直線移動方向を+z方向に設定する。
ステップA3では、例えば図6の時刻t0に示すように、X線管21およびX線検出器24を搭載する回転部15の「回転」を開始する。
ステップA4では、例えば図6の時刻t0に示すように、「投影データ収集」を開始する。
ステップA5では、例えば図6の時刻t0に示すように、クレードル12の直線移動、すなわち回転部15の被検体40に対する「超低速度V1」による相対直線移動を開始する。超低速度V1は、回転部15が回転角度φ1だけ回転する時間τ1の間に、回転部15が被検体40に対して1検出器列の幅dの0.5倍〜1.5倍、より好適には0.8倍〜1.2倍に相当する距離Dだけz方向に相対直線移動する速度(D/τ1)である。本実施形態では、一例として、D=dとする。
ステップA6では、例えば図6の時刻t0〜t1に示すように時間τ1だけ待つ。つまり、クレードル12を超低速度V1で直線移動させながら回転部15を回転させ、時間τ1だけ投影データを収集する。
ステップA7では、例えば図6の時刻t1に示すように、回転部15の「回転」を終了する。
ステップA8では、例えば図6の時刻t1に示すように、「投影データ収集」を終了する。
第一実施形態によるスキャンについてより詳しく説明する。
図7は、第一実施形態によるスキャンにおける回転部の各時点での位置を示す図である。
ここで、回転部15の回転位置θは、X線管21が最も+y方向側に位置するときを0〔rad〕とする。また、回転部15のz方向の位置Zcは、X線間21のX線焦点とX線検出器24の中心とを結ぶ直線と回転中心軸ISOとの交点のz方向の位置とする。
スキャン開始時点、すなわち時刻t=t0では、図7(a)に示すように、回転位置θ=0であり、回転部15の位置Zcは所定の位置Zsに一致している。
スキャン中間時点、すなわち時刻t=(t0+t1)/2では、図7(b)に示すように、回転位置θ=π〔rad〕であり、回転部15の位置Zcは位置Zsから+z方向に距離d/2だけ移動している。
スキャン終了時点、すなわち時刻t=t1では、図7(c)に示すように、回転位置θ=2πであり、回転部15の位置Zcは位置Zsから+z方向に距離dだけ移動している。
従って、回転部15が回転角度φ1(=2π)だけ回転する間に収集する投影データのビュー数をNとすると、z方向に距離d/Nの間隔でNビュー分の投影データがサンプリングされることになる。
ここで、第一実施形態のスキャンによる撮影のz方向の空間分解能について簡単に説明する。
図8は、所定の対象物の透過X線を、固定されたX線検出器で検出した場合の出力応答を概念的に示す図である。また、図9は、同対象物の透過X線を、移動するX線検出器で検出した場合の出力応答を概念的に示す図である。
ここで、図8および図9に示すように、検出素子24sのz方向の幅dより小さい幅d′(d/2<d′<d)を持つX線吸収体BJiをz方向にd′の距離を置いて等間隔に配列した対象物BJに、平行X線ビームXpを照射し、その透過X線を複数の検出素子24sがz方向に配設されたX線検出器24′にて検出する場合を考える。
X線検出器24′の位置をz方向で固定した場合、X線検出器24′を構成する各検出素子24sの検出信号強度DSは、図8に示すプロット(plot)群P1のように現れる。プロット群P1の各プロットを結んで得られる検出信号波形C1は、X線吸収体BJiの実際の幅d′より大きい幅を半波とする波形として現れており(エリアシング(aliasing))、対象物BJを構成する各X線吸収体BJiを分解して表すことができない。
一方、X線検出器24′の位置をz方向で距離d′だけ段階的に移動した場合、X線検出器24′を構成する各検出素子24sの検出信号強度DSは、図9に示すプロット群P2のように現れる。プロット群P2の各プロットを結んで得られる検出信号波形C2は、対象物BJの構造を厳密に表してはいないものの、X線吸収体BJiの実際の幅d′と略一致する幅を半波とする波形として現れており、対象物BJを構成する各X線吸収体BJiを分解して表すことができる。
従来のアキシャルスキャンは、X線検出器24の位置がz方向において固定されたスキャンであるから、このアキシャルスキャンで収集された各ビューの投影データは、図7に示すプロット群P1の各プロットに対応しており、z方向の空間分解能は、1検出器列の幅dと同等である。
一方、第一実施形態のスキャンは、X線検出器24の位置がz方向に距離d/Nずつ段階的に移動するスキャンであるから、このスキャンで収集された各ビューの投影データは、図9に示すプロット群P2の各プロットに対応しており、z方向の空間分解能は、1検出器列の幅dより小さくなる。
次に、第一実施形態による画像再構成処理(S2)について詳しく説明する。
ここでは、従来のアキシャルスキャンの場合と略同じ画像再構成処理を行う。すなわち、従来の3次元画像再構成方法に則って計算する。この際、ヘリカル的な重み付けは行ってもよいがここでは行わない。ただし、再構成空間の各画素とX線管21およびX線検出器24とのz方向における位置関係について正しいジオメトリ(geometry)で計算する。
具体的には、ステップS1にて収集された投影データをそのX線パスに沿って逆投影し、再構成空間における各画素(ボクセル(boxel))にて投影データの値を累積加算することにより、撮影領域における2次元画像または3次元画像を再構成する。この際、ヘリカルスキャンの場合のように、投影データ収集時のX線管21およびX線検出器24の位置と再構成する画素とのz方向における距離に応じた重み係数を、その投影データに乗算するようなヘリカル的な重み付けは行わない。これは、上述の通り、X線管21およびX線検出器24が搭載された回転部15が、π+ファン角α〜2π+ファン角α回転する間に、z方向に相対移動する移動量が、1検出器列の幅dの0.5倍〜1.5倍と微小であるため、ヘリカル的な重み付けをしなくてもアーチファクトが生じ難いからである。
図10は、第一実施形態の撮影によって得られた画像の一例である。また、図11は、従来のアキシャルスキャンによる撮影によって得られた画像の一例である。撮影の対象物BJ1〜BJ3は、凹部と凸部がz方向にそれぞれ等しい幅で交互に隣接して配列された「くし型」のファントムであり、その幅は、対象物BJ1では0.6〔mm〕、対象物BJ2では0.5〔mm〕、対象物BJ3では、0.4〔mm〕である。
撮影条件は、1検出器列の幅d=1.25〔mm〕、1検出器列に入射するX線ビームXbの回転軸ISO上の幅≒d/2=0.625〔mm〕、回転角度φ=2π+ファン角αであり、第一実施形態の撮影においては、回転部15が回転角度φ1だけ回転する間に回転部15が相対直線移動する距離D=d=0.625〔mm〕である。
従来のアキシャルスキャンによる撮影によって得られた画像では、図10に示すように、対象物BJ1の実際の凹凸を確認できるが、対象物BJ2、BJ3の実際の凹凸より広い幅の凹凸しか確認できない。つまり、z方向の空間分解能は0.6〔mm〕程度である。
一方、第一実施形態の撮影によって得られた画像では、図11に示すように、対象物BJ1〜BJ3の実際の凹凸をすべて確認できる。つまり、z方向の空間分解能は少なくとも0.4〔mm〕であり、z方向の分解能が改善されている。
このように、第一実施形態に係るX線CT装置100によれば、ハーフリコンまたはフルリコンに用いる所定ビュー角度分の投影データを収集するスキャンを、1検出器列の幅dの0.5倍〜1.5倍という微小距離だけX線管21およびX線検出器24を被検体40に対してz方向に相対移動させながら行うので、一般的なアキシャルスキャンと同等の被曝量でありながら、z方向でのサンプリング間隔を1検出器列の幅dより小さくすることができ、被検体40の被曝を抑えつつ、z方向の空間分解能が高い撮影を行うことができる。
また、第一実施形態のX線CT装置100によれば、画像再構成する際に、投影データへのヘリカル的な重み付けを省略しているので、計算が複雑にならず、ハードウェア(hardware)への負担軽減、処理の高速化が可能となる。
(第二実施形態)
第二実施形態に係るX線CT装置100は、第一実施形態と基本的に同じ構成であるが、その動作におけるデータ収集処理の内容が異なっている。
図12は、第二実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。第二実施形態では、例えば図12に示すように、z方向における複数の位置にて第一実施形態で示したスキャンK1をそれぞれ行うことにより、被検体40のz方向に設定された撮影領域全体を撮影する。これにより、1回のスキャンで撮影しきれない広い領域を撮影する。なお、各位置でのスキャン領域同士は、互いに隣接していてもよいし、端部で若干オーバーラップ(over lap)してもよい。
図13は、第二実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図であり、図14は、そのデータ収集処理におけるクレードルの速度や回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。
ステップB1では、スキャン条件を設定する。ここでは、一例として、1回転時間R=0.5秒=R1、回転角度φ=2π=φ1(回転時間τ=τ1)を設定することにする。また、撮影開始前において、回転部15のz方向の位置Zc=Zsである。
ステップB2では、回転部15のクレードル12に対する相対直線移動方向を+z方向に設定する。
ステップB3では、例えば図14の時刻t0に示すように、X線管21およびX線検出器24を搭載する回転部15の「回転」を開始する。
ステップB4では、例えば図14の時刻t0に示すように、「投影データ収集」を開始する。
ステップB5では、例えば図14の時刻t0に示すように、クレードル12の直線移動を開始することにより、回転部15の「超低速度V1」による相対直線移動を開始する。ここでは、一例として、超低速度V1=d/τ1とする。
ステップB6では、例えば図14の時刻t0〜t1に示すように時間τ1だけ待つ。つまり、回転部15を超低速度V1で相対直線移動させながら回転部15を回転させ、時間τ1だけ投影データを収集する。
ステップB7では、例えば図14の時刻t1に示すように、「投影データ収集」を一旦停止する。
ステップB8では、処理を終了するか否かを判定する。処理を終了する場合には、ステップB10に進み、処理を継続する場合にはステップB9に進む。
ステップB9では、例えば図14の時刻t1〜t2に示すように、クレードル12を移動することにより、回転部15のz方向の位置Zcを次の位置に移動する。そして、ステップB4に戻る。
ステップB4〜B9は、例えば図14の時刻t0〜t5に示すように、所定数繰り返し実行される。
ステップB10では、例えば図14の時刻t5に示すように、回転部15の「回転」を終了する。
ステップB11では、例えば図14の時刻t5に示すように、「投影データ」を終了する。
このような第二実施形態に係るX線CT装置100によれば、1度に撮影し切れない広い撮影領域を、低被曝にて、z方向に高い空間分解能で、高速に撮影することができる。
(第三実施形態)
第三実施形態に係るX線CT装置100は、第一実施形態と基本的に同じ構成であるが、その動作におけるデータ収集処理の内容が異なっている。
図15は、第三実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。第三実施形態では、例えば図15に示すように、第一実施形態で示したスキャンK1と、回転部15の相対直線移動する向きがスキャンK1と逆向きで他はスキャンK1と同じであるスキャンK2とを、z方向における略同じ位置にて所定数繰り返し行うことにより、被検体40のz方向に設定された撮影領域全体を撮影する。これにより、撮影領域の時系列的な画像を再構成する。
図16は、第三実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図であり、図17は、そのデータ収集処理におけるクレードルの速度や回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。
ステップC1では、スキャン条件を設定する。ここでは、一例として、1回転時間R=0.5秒=R1、回転角度φ=2π=φ1(回転時間τ=τ1)を設定することにする。また、撮影開始前において、回転部15のz方向の位置Zc=Zsである。
ステップC2では、回転部15のクレードル12に対する相対直線移動方向を+z方向に設定する。
ステップC3では、例えば図17の時刻t0に示すように、X線管21およびX線検出器24を搭載する回転部15の「回転」を開始する。
ステップC4では、例えば図17の時刻t0に示すように、「投影データ収集」を開始する。
ステップC5では、例えば図17の時刻t0に示すように、クレードル12の直線移動を開始することにより、回転部15の「超低速度V1」による相対直線移動を開始する。ここでは、一例として、速度V1=d/τ1とする。
ステップC6では、例えば図17の時刻t0〜t1に示すように時間τ1だけ待つ。つまり、回転部15を超低速度V1で相対直線移動させながら回転部15を回転させ、時間τ1だけ投影データを収集する。
ステップC7では、処理を終了するか否かを判定する。処理を終了する場合には、ステップC9に進み、処理を継続する場合にはステップC8に進む。
ステップC8では、例えば図17の時刻t1に示すように、クレードル12の移動方向を反転させることにより、回転部15の相対直線移動方向を反転させる。そして、ステップC6に戻る。
ステップC6〜C8は、例えば図17の時刻t0〜t6に示すように、所定数繰り返し実行される。
ステップC9では、例えば図17の時刻t6に示すように、回転部15の「回転」を終了する。
ステップC10では、例えば図17の時刻t6に示すように、「投影データ」を終了する。
このような第三実施形態に係るX線CT装置100によれば、撮影領域を、低被曝にて、z方向に高い空間分解能で、高速に繰り返し撮影することができ、撮影領域の時系列的な画像を高い空間分解能、高い時間分解能で得ることができる。
なお、第三実施形態による撮影は、シネスキャンと呼ばれる撮影方法の改良型として考えることができ、当該撮影方法と比較してz方向の空間分解能がよい。
(第四実施形態)
第四実施形態に係るX線CT装置100は、第一実施形態と基本的に同じ構成であるが、その動作におけるデータ収集処理の内容が異なっている。
図18は、第四実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。第四実施形態では、例えば図18に示すように、z方向における第1の位置Zsにて第一実施形態で示したスキャンK1を行い、z方向における第2の位置Zfにて第二実施形態で示したスキャンK2を行うことにより、被検体40のz方向に設定された撮影領域全体を撮影する。そして、このような撮影領域全体の撮影を所定数繰り返し行う。これにより、1回のスキャンで撮影し切れない広い領域の時系列的な画像を再構成する。なお、各位置でのスキャン領域同士は、互いに隣接していてもよいし、端部で若干オーバーラップしてもよい。
図19は、第四実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図であり、図20は、そのデータ収集処理におけるクレードルの速度や回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。
ステップD1では、スキャン条件を設定する。ここでは、一例として、1回転時間R=0.5秒=R1、回転角度φ=2π=φ1(回転時間τ=τ1)を設定することにする。また、撮影開始前において、回転部15のz方向の位置Zc=Zsである。
ステップD2では、回転部15のクレードル12に対する相対直線移動方向を+z方向に設定する。
ステップD3では、例えば図20の時刻t0に示すように、X線管21およびX線検出器24を搭載する回転部15の「回転」を開始する。
ステップD4では、例えば図20の時刻t0に示すように、「投影データ収集」を開始する。
ステップD5では、例えば図20の時刻t0に示すように、クレードル12の直線移動を開始することにより、回転部15の「超低速度V1」による相対直線移動を開始する。ここでは、一例として、超低速度V1=d/τ1とする。
ステップD6では、例えば図20の時刻t0〜t1に示すように時間τ1だけ待つ。つまり、回転部15を超低速度V1で相対直線移動させながら回転部15を回転させ、時間τ1だけ投影データを収集する。
ステップD7では、例えば図20の時刻t1に示すように、「投影データ収集」を一旦停止する。
ステップD8では、処理を終了するか否かを判定する。処理を終了する場合には、ステップD1に進み、処理を継続する場合にはステップD9に進む。
ステップD9では、例えば図20の時刻t1〜t2に示すように、クレードル12を移動することにより、回転部15のz方向の位置Zcを次の位置に移動する。すなわち、直近の撮影の開始点が第1の位置Zsであれば第2の位置Zfに移動し、直近の撮影の開始点が第2の位置Zfであれば第1の位置Zsに移動する。
ステップD10では、クレードル12の直線移動方向を反転させることにより、回転部15の相対直線移動方向を反転させる。そして、ステップD4に戻る。
ステップD4〜D10は、例えば図20の時刻t0〜t7に示すように、所定数繰り返し実行される。
ステップD11では、例えば図20の時刻t7に示すように、回転部15の「回転」を終了する。
ステップD12では、例えば図20の時刻t7に示すように、「投影データ」を終了する。
このような第四実施形態に係るX線CT装置100によれば、1度には撮影し切れない広い撮影領域の時系列的な画像を、低被曝にて、z方向に高い空間分解能で得ることができる。
なお、第四実施形態による撮影は、アキシャルシャトルスキャンと呼ばれる撮影方法の改良型として考えることができ、当該撮影方法と比較してz方向の空間分解能がよい。
(第五実施形態)
第五実施形態に係るX線CT装置100は、第一実施形態と基本的に同じ構成であるが、その動作におけるデータ収集処理の内容が異なっている。
図21は、第五実施形態によるデータ収集処理において実施される撮影の概念を示す図である。第五実施形態では、例えば図21に示すように、被検体40のz方向に設定された相対直線移動範囲(所定範囲)の一端Zsを開始点とするスキャンK1を行い、ディテクタピッチが1.5より大きく、相対直線移動方向が+z方向であるヘリカルスキャンK3を上記相対直線移動範囲の一端Zsから他端Zfまで行い、次いで、上記相対直線移動範囲の他端Zfを開始点とするスキャンK2を行い、ディテクタピッチが1.5より大きく、相対直線移動方向が−z方向であるヘリカルスキャンK4を上記相対直線移動範囲の他端Zfから一端Zsまで行う。これにより、相対直線移動範囲とその外側の拡張領域を含む撮影領域全体を撮影する。そして、このような撮影領域全体の撮影を所定数繰り返し行う。
図22は、第五実施形態によるデータ収集処理を示すフロー図であり、図23は、そのデータ収集処理におけるクレードルの速度や回転部の位置等の時間変化を示すタイムチャートである。
ステップE1では、スキャン条件を設定する。ここでは、一例として、1回転時間R=0.5秒=R1、回転角度φ=2π=φ1(回転時間τ=τ1)を設定することにする。また、撮影開始前において、回転部15のz方向の位置Zc=Zsである。
ステップE2では、回転部15のクレードル12に対する相対直線移動方向を+z方向に設定する。
ステップE3では、例えば図23の時刻t0に示すように、X線管21およびX線検出器24を搭載する回転部15の「回転」を開始する。
ステップE4では、例えば図23の時刻t0に示すように、「投影データ収集」を開始する。
ステップE5では、例えば図23の時刻t0に示すように、クレードル12の直線移動を開始することにより、回転部15の「超低速度V1」による相対直線移動を開始する。ここでは、一例として、超低速度V1=d/τ1とする。
ステップE6では、例えば図23の時刻t0〜t1に示すように時間τ1だけ待つ。つまり、回転部15を超低速度V1で相対直線移動させながら回転部15を回転させ、時間τ1だけ投影データを収集する。
ステップE7では、例えば図23の時刻t1に示すように、回転部15の相対直線移動の速度を「高速度V2」に切り換える。
ステップE8では、回転部15の位置Zcが開始点Zsまたは終了点Zfに達したか否かを判定する。達していればステップE9に進み、達していなければステップE8に戻る。これにより、例えば図23の時刻t1〜t2に示すように、回転部15の位置Zcが開始点Zsまたは終了点Zfに達するまで、回転部15を回転および相対直線移動させながら投影データ収集するヘリカルスキャンを実行させる。なお、ステップE7の「高速度V2」は、このヘリカルスキャンのディテクタピッチが1.5より大きくなるように設定される。
ステップE9では、クレードルの直線移動方向を反転させることにより、回転部15の相対直線移動方向を反転させる。
ステップE10では、例えば図23の時刻t2に示すように、回転部15の相対直線移動の速度を「超低速度V1」に切り換える。
ステップE11では、例えば図23の時刻t2〜t3に示すように時間τ1だけ待つ。つまり、回転部15を超低速度V1で相対直線移動させながら回転部15を回転させ、時間τ1だけ投影データを収集する。
ステップE12では、処理を終了するか否かを判定する。処理を終了する場合には、ステップE14に進み、処理を継続する場合にはステップE13に進む。
ステップE13では、例えば図23の時刻t3に示すように、回転部15の相対直線移動の速度を「高速度V2」に切り換える。そして、ステップE8に戻る。
ステップE8〜E13は、例えば図23の時刻t1〜t5に示すように、所定数繰り返し実行される。
ステップE14では、例えば図23の時刻t5に示すように、回転部15の「回転」を終了する。
ステップE15では、例えば図23の時刻t5に示すように、「投影データ」を終了する。
このような第五実施形態に係るX線CT装置100によれば、相対直線移動範囲より外側のいわゆる拡張領域における画像を、確実に、低被曝にて、z方向に高い空間分解能で得ることができる。
なお、第五実施形態による撮影は、相対直線移動範囲の両端でいわゆる停留(滞留)スキャンを行う、停留スキャン付きバリアブルピッチヘリカルスキャン(variable pitch helical scan)や停留スキャン付きヘリカルシャトルスキャン(helical shuttle scan)等と呼ばれる撮影方法の改良型として考えることができ、これらの撮影方法と比較してz方向の空間分解能がよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、X線検出器24を構成する検出器列の列数を64列としているが、列数はこれに限定されず、16列、32列、128列、256列、320列等であってもよい。ただし、検出器列の列数が少ないと、撮影領域全体を撮影するのに時間が掛かるので、検出器列の列数は、好適には16列以上、さらに好適には64列以上である。
また、上記実施形態では、1検出器列の幅dを1.25〔mm〕としているが、この幅は特に限定されない。ただし、あまり大き過ぎると空間分解能が悪くなるので、0<d≦2〔mm〕が好適である。
また、上記実施形態では、投影データを収集するビュー角度分を回転部15の1回転分、すなわち回転角度φ1=2πとしているが、回転角度φ1=π+ファン角αまたは2π+ファン角αとしてもよい。この場合においても、回転部15が回転角度φ1だけ回転する時間τ1の間に、回転部15が被検体40に対してz方向に相対直線移動する距離Dは変わらず、1検出器列の幅dの0.5倍〜1.5倍、より好適には0.8倍〜1.2倍に相当する距離である。
また、上記実施形態では、クレードル12を直線移動させることにより、X線管21およびX線検出器24を被検体40に対して相対直線移動させているが、X線管21およびX線検出器24を実際に直線移動させるようにしてもよい。
100 X線CT装置
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
15 回転部
20 走査ガントリ
20a 本体部
21 X線管
22 X線コントローラ
23 X線コリメータ
24 X線検出器
24r 検出器列
24s 検出素子
25 DAS
26 回転部コントローラ
29 制御コントローラ
30 スリップリング
40 被検体
B 開口部
F X線焦点
ISO 回転中心
Xb X線ビーム

Claims (11)

  1. X線管と複数の検出器列が配設されたX線検出器とを有しており、これらを用いて被検体を撮影して投影データを収集する撮影手段と、前記収集された投影データに基づいて前記被検体の画像を再構成する画像再構成手段とを備えるX線CT装置であって、

    前記撮影手段は、前記X線管およびX線検出器を所定のスキャン位置において前記被検体の周りに回転させてπ+ファン角以上、2π+ファン角以下の所定ビュー角度分の投影データを収集するスキャンであって、前記スキャン位置において、前記所定ビュー角度分の投影データの収集の間に、前記X線管およびX線検出器の前記被検体に対する位置を、前記検出器列の1列分のスライス方向における幅の0.5倍以上、1.5倍以下の微小距離だけ前記スライス方向に移動する所定のスキャンを行う手段を含むX線CT装置。
  2. 前記所定のスキャンを行う手段は、前記所定のスキャンを1回行う請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記所定のスキャンを行う手段は、前記所定のスキャンを、前記スライス方向における複数のスキャン位置に移動して順次行う請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記所定のスキャンを行う手段は、前記所定のスキャンを、前記所定距離の移動の方向を交互に変更しながら同じスキャン位置にて繰り返して行う請求項1に記載のX線CT装置。
  5. 前記所定のスキャンを行う手段は、前記所定のスキャンを、前記スライス方向における2つのスキャン位置に交互に移動しながら繰り返し行う請求項1に記載のX線CT装置。
  6. 前記所定のスキャンを行う手段は、前記所定のスキャンを、少なくとも一部にてディテクタピッチが1.5より大きくなるヘリカルスキャンの開始点及び終了点からなるスキャン位置において行う請求項1に記載のX線CT装置。
  7. 前記X線検出器は、16列以上の前記検出器列を有しており、
    前記画像再構成手段は、再構成空間において、前記収集された投影データをそのX線パスに沿って逆投影することにより、前記被検体の画像を再構成する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  8. 前記X線検出器は、64列以上の前記検出器列を有している請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記所定距離は、前記検出器列の幅の0.8倍以上、1.2倍以下である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  10. 前記所定ビュー角度分は、π+ファン角分から2π+ファン角分までのいずれかである請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  11. 前記検出器列の幅は、2ミリメートル以下の正数である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のX線CT装置。
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