以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1.1 システム構成>
図1は、第1実施形態に係る会議システム1(1Aとも称する)の概略構成を示す概念図である。この会議システム1は、会議管理装置10と複数の表示装置30と複数のコンピュータ50とを備えている。当該システム1は、電子会議システムあるいはプレゼンテーションシステムとも称される。
会議管理装置10と各表示装置30と各コンピュータ50とは、互いにネットワークNWを介して接続されており、ネットワーク通信を行うことが可能である。ここにおいて、ネットワークNWは、LAN、WAN、インターネットなどによって構成される。各装置のネットワークNWへの接続形態は、有線接続であってもよく或いは無線接続であってもよい。
ここでは、複数の会議体PA,PBが、それぞれ、互いに異なる場所で会議を開催する状況を想定する。たとえば、会議体PAは、或る会議室(第1会議室あるいは役員会議室等)で会議を行い、別の会議体PBは、別の会議室(第2会議室等)で会議を行う。なお、複数の会議体は、それぞれ、互いに比較的近接した場所(たとえば、同一建物内の異なる居室)で会議を開催するようにしてもよく、あるいは、互いに比較的大きく離れた場所(たとえば、東京と大阪)で会議を開催するようにしてもよい。なお、複数の会議体は、上下関係を有するもの(例えば、役員会議と部門会議)であってもよく、対等な関係を有するもの(例えば、第1技術部門会議と第2技術部門会議)であってもよい。
また、各会議体の開催場所には、それぞれ、ネットワークNWを介して会議管理装置10に接続された装置30,50が配置されている。たとえば、会議体PAの開催場所LAには、当該会議体PAに対応付けられた表示装置30aと、表示装置30aによる投影画像の表示用スクリーンCAと、当該会議体PAに対応付けられた複数のコンピュータ50aとが配置されている。同様に、会議体PBの開催場所LBには、当該会議体PBに対応付けられた表示装置30bと、表示装置30bによる投影画像の表示用スクリーンCBと、当該会議体PBに対応付けられた複数のコンピュータ50bとが配置されている。なお、各装置30,50と各会議体との対応付けは、例えば会議管理装置10内の所定のデータテーブル等により管理される。
会議管理装置10は、複数の会議体PA,PB,...による会議情報等を管理する。具体的には、会議管理装置10は、各会議体における議題およびその結論等に関する情報を管理するとともに、各会議体に関する資料データ等をも管理する。
また、会議管理装置10は、後述するように、各会議体に関する会議情報等を、各会議体に対応する表示装置30等を用いて表示させることが可能である。たとえば、会議管理装置10は、会議体PAに関する議題(議題名称)、当該議題に関する資料データ、および当該議題に関する結論を、会議体PAに対応する表示装置30aを用いて表示させ、会議体PAの構成員(出席者)MAに対して提示することができる。同様に、会議管理装置10は、会議体PBに関する議題(議題名称)、当該議題に関する資料データ、および当該議題に関する結論を、会議体PBに対応する表示装置30bを用いて表示させ、会議体PBの構成員(出席者)MBに対して提示することができる。
さらに、会議管理装置10は、会議体PAに関する議題および結論を、他の会議体PBに対応する表示装置30bを用いて表示させ、当該他の会議体PBの出席者MBに対して提示することも可能である。同様に、会議管理装置10は、会議体PBに関する議題および結論を、他の会議体PAに対応する表示装置30aを用いて表示させ、当該他の会議体PAの出席者MAに対して提示することも可能である。
表示装置30は、会議管理装置10から送信されてきた各種情報等を表示する装置である。ここでは、表示装置30は、プロジェクタ装置(投影装置)であり、当該表示装置30は、ネットワークNWを介して会議管理装置10に接続されている。
なお、これに限定されず、表示装置30は、大型液晶表示装置等であってもよい。また、表示装置30は、コンピュータ50を介して会議管理装置に間接的に接続されるようにしてもよい。より詳細には、表示装置30は、コンピュータ50の映像信号出力部(詳細には外部出力端子)等を介して、会議管理装置10からの映像信号を表示出力するようにしてもよい。
上述のように、会議体PAの表示装置30aは、会議体PAの議題、および当該議題に関連する資料データ等を表示する。同様に、会議体PBの表示装置30bは、会議体PBの議題、および当該議題に関連する資料データを表示する。また、会議体PBの表示装置30は、別の会議体PAの会議の結論等を表示することも可能である。同様に、会議体PAの表示装置30は、別の会議体PBの会議の結論等を表示することも可能である。
会議の各出席者は、表示装置30による表示画像(詳細にはプロジェクタによってスクリーンに投影された画像)によって、各種情報(議題、結論および資料データ等)を視認することができる。
また、会議管理装置10は、表示装置30における表示動作と同様に、表示装置50における表示動作をも制御する。コンピュータ50も、会議管理装置10から送信されてきた同様の各種情報等を表示することが可能である。各会議の各出席者は、コンピュータ50による表示画像(詳細にはコンピュータ50の表示部に表示された画像)によっても、各種情報(議題、結論および資料データ等)を視認することが可能である。
会議管理装置10は、この実施形態ではMFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)として構成されている。また、この会議管理装置10(MFP)は、サーバ機能を有している。具体的には、会議管理装置10は、ファイルサーバ機能を有するとともに、アプリケーションサーバ機能をも有している。
図2は、会議管理装置(MFP)10の概略構成を示すブロック図である。
図2の機能ブロック図に示すように、会議管理装置(MFP)10は、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、入出力部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の格納装置で構成される。この格納部5には、画像読取部2等で生成された原稿画像(画像データ)が格納される。また、格納部5においては、各会議に関する情報DA,DB等も格納される。
入出力部6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、表示制御部11とデータ制御部12とを有している。表示制御部11は、表示部6b、表示装置30a,30bおよびコンピュータ50a,50bに関する表示動作等を制御する処理部である。データ制御部12は、会議情報DA,DBの管理動作等を制御する処理部である。たとえば、データ制御部12は、新たな議題の設定動作等を制御する。
また、図3は、会議体PAに関する会議情報DAを示す図であり、図4は、会議体PBに関する会議情報DBを示す図である。これらの会議情報は、それぞれ、システム管理者等によって入力され、会議管理装置10の格納部5内に格納される。
図3に示すように、会議体PAに関する会議情報DAは、会議体の名称、会議の開催場所、構成員(出席者)、各議題に関するデータ(議題名称、当該議題に関する結論、当該議題に関する資料データ等)を有している。より具体的には、会議体PAの名称(「役員会」)、場所LA(「役員会議室」)、各構成員MAの氏名、各議題SA1,SA2,SA3の議題(議題名称)と各議題の資料等とが、会議情報DAとして記録されている。
同様に、図4に示すように、会議体PBに関する会議情報は、会議体の名称、会議の開催場所、構成員(出席者)、各議題に関するデータ(議題名称、当該議題に関する結論、当該議題に関する資料データ等)を有している。より具体的には、会議体PBの名称(「開発部」)、場所LB(「××会議室」)、各構成員MBの氏名、各議題SB1,SB2の議題(議題名称)と各議題の資料等とが、会議情報DBとして記録されている。
<1.2 動作>
つぎに、会議システム1における動作について図5等を参照しながら説明する。図5は、各会議体における議事の進行状況等を示すタイミングチャートである。
ここでは、各会議体PA,PBは、それぞれ、複数の議題を有しており、各会議体における複数の議題の討議順序が別の会議体での議題との関係性を考慮して適切に設定され、且つ、複数の会議体PA,PBが同時並列的にそれぞれの議題を討議するものとする。具体的には、会議体PAは、会議体PBとの関係性の高い議題SA1を優先的に討議し、その結論を(出来るだけ早期に)会議体PBに渡すようにする。これにより、時間を効率的に利用し、最終的な結論に到達するまでの時間を短縮することが可能である。
詳細には、複数の会議体PA,PBは、互いに並行して議事を進行する。また、基本的には、一の会議体PAは、議題SA1(時刻T1〜T3)と議題SA2(時刻T3〜T111)と議題SA3(時刻T15〜T17)とをこの順序で討議し、他の会議体PBは、議題SB1(時刻T2〜T5)と議題SB2(時刻T9〜T14)とをこの順序で討議するものとする。
さらに、一の会議体PAは、他の会議体PBに対して、議題SA1の結論(中間的な結論)に対応する新たな議題SB6についての議論を要求し、当該他の会議体PBが、当該新たな議題SB6についての議論を行う(時刻T7〜T9)ものとする。換言すれば、議題SA1は、会議体PBに関連付けられており、会議体PBは当該議題SA1に対応する新たな議題SB6に関する討議を実行する。
また、会議体PAは、当該新たな議題SB6に関する結論(会議体PBによる結論)に基づく更なる議題SA6についての議論を行う(時刻T13〜T15)ものとする。換言すれば、議題SB6は、会議体PAに関連付けられており、会議体PAは当該議題SB6に対応する新たな議題SA6に関する討議を実行する。
以下、各会議体における議事進行動作等について、さらに詳細に説明する。なお、ここでは、各議題に関する討議の開始時点と終了時点とにおいて、当該各議題(議題名称)等が表示されるように設定されているものとする。また、或る会議体における議題名称等を連携先の他の会議体で表示させるか否かに関しては、議題ごとに設定されるものとする(図11等参照)。
まず、時刻T1において、会議体PAは、会議体PAの最初の議題SA1に関する討議を開始する。時刻T1においては、会議管理装置10は、表示装置30aを用いて最初の議題SA1を表示する。図9においては、最初の議題SA1(新機能「甲」を搭載するか?)が表示装置30aによってスクリーンCAの領域RA1に表示された状態が示されている。また、その後、会議管理装置10は、議題SA1に関する資料データ(プレゼンテーション資料)等を表示装置30aを用いてスクリーンCAの領域RA1に適宜に表示する。なお、領域RA1は、会議体PA自身に関する情報が表示される領域であり、領域RA2は、他の会議体PBに関する情報が表示される領域である。
同様にして、時刻T2において、会議体PBは、会議体PBの最初の議題SB1に関する討議を開始する。時刻T2においては、会議管理装置10は、表示装置30bを用いて当該議題SB1を表示する。図10においては、議題SB1(機能「乙」の改良について)が表示装置30bによってスクリーンCBの領域RB1に表示された状態が示されている。また、その後、会議管理装置10は、議題SB1に関する資料データ(プレゼンテーション資料)等を表示装置30bを用いてスクリーンCBの領域RB1に適宜に表示する。なお、領域RB1は、会議体PB自身に関する情報が表示される領域(表示領域)であり、領域RB2は、他の会議体PAに関する情報が表示される領域である。また、ここでは、時刻T2は、時刻T1よりも後の時刻(たとえば、10分後)である場合を想定しているが、これに限定されず、時刻T2は、時刻T1よりも前の時刻であってもよく、あるいは、時刻T1と同時刻であってもよい。
その後、会議体PAが議題SA1に関する結論に到達すると、会議体PAに関する議事入力者(議長あるいは書記等)MApが、入力画面GC1(図11参照)等を用いて、議題SA1の結論を会議管理装置10に入力する(時刻T3)。入力画面GC1は、議事入力者MApのコンピュータ50aの表示部に表示される画面であり、議事入力者MApは、当該コンピュータ50aの操作入力部(キーボード等)を用いて、結論情報を入力する。また、画面GC1においては、議題SA1に関する連携先の会議体として会議体PB(「開発部」)が入力されており、会議体PAにおける議題SA1の議題名称および結論を他の会議体PBで表示させる旨が指定されている。換言すれば、議題SA1に対して会議体PBが関連付けられている。なお、図11においては、単一の会議体のみが連携先の会議体として指定される場合を例示しているが、これに限定されず、複数の会議体が連携先の会議体として指定されるようにしてもよい。後述する図18等においても同様である。
当該コンピュータ50aを用いて入力された情報は、当該コンピュータ50aから会議管理装置10へと送信され、会議管理装置10は、受信した結論情報を会議体PAの会議情報に追加する。より具体的には、図3の会議情報DAにおいて、議題SA1の連携先の情報として「会議体PB」が記録される。
会議管理装置10は、当該コンピュータ50aを用いて入力された情報に基づいて、表示装置30aの表示内容を直ちに更新する(図12参照)。図12においては、議題SA1と当該議題SA1に関する結論情報とが、表示装置30aによってスクリーンCAの領域RA1に表示された状態が示されている。なお、一定期間経過後に会議体PAが次の議題SA2の討議を開始する際には、表示装置30aの表示内容は、当該次の議題SA2の議題等に変更される。
また、会議管理装置10は、一の会議体PAの議題SA1の結論(中間的な結論)の情報を、当該議題SA1に関連付けられた他の会議体PBの表示装置30bを用いて表示させる。ただし、ここでは、当該結論情報は、直ちに表示されるのではなく、当該他の会議体PBにおける進行中議事の終了後において表示されるものとする。
具体的には、会議管理装置10は、時刻T3では議題SB1の議事が進行中であることを認識して、議題SB1の議事の終了を待機する。そして、会議管理装置10は、時刻T5で議題SB1の討議が終了したことを認識すると、議題SA1の結論情報を表示装置30bを用いて表示する。
時刻T5では、図14のような画面GB3が表示装置30bを用いてスクリーンCB上に表示される。図14においては、図13のような会議体PB自身の結論情報のみならず、別の会議体PAの結論情報もが表示されている。具体的には、会議体PB自身の結論情報が領域RB1に表示されるとともに、別の会議体PAの結論情報が領域RB2に表示されている。
会議体PB(詳細にはその出席者MB)は、当該表示装置30bによる表示に基づき、会議体PAの議題SA1の結論情報をも認識する。そして、会議体PBの議事入力者MBpが、議題SA1の結論情報に基づく新たな議題SB6(機能「甲」の実現性を検討せよ。)を、入力画面GD1(図15)を用いて会議管理装置10に入力する。入力画面GD1は、議事入力者MBpのコンピュータ50bの表示部に表示される画面であり、議事入力者MBpは、当該コンピュータ50bの操作入力部(キーボード等)を用いて、新議題に関する情報を入力する。画面GD1の入力欄PS1には、初期状態では予め画面GC1による入力情報がそのまま入力されている。議事入力者MBpは、必要に応じて当該画面GD1の入力欄PS1の内容を修正した後に、画面GD1内の「はい」ボタンを押下する。
当該画面GD1を用いて入力された情報は、当該コンピュータ50から会議管理装置10へと送信され、会議管理装置10は、受信した新たな議題情報を会議体PBの会議情報に追加する(図6参照)。図6においては、会議体PBに関する会議情報DBに対して、新議題SB6に関する情報が追加された状態が示されている。
会議管理装置10は、時刻T7において、当該コンピュータ50を用いて入力された情報に基づいて、表示装置30bの表示内容を更新する(図16参照)。図16においては、新たな議題SB6が、表示装置30bによってスクリーンCBの領域RB1に表示された状態が示されている。
また、会議管理装置10は、会議体PBで新たな議題SB6が受け付けられた旨を示す情報(受付通知)を、当該議題SB6に関連付けられた会議体PAの表示装置30aを用いて表示させる(図17)。図17の画面GA3においては、新たな議題SB6が会議体PBで受け付けられた旨が、スクリーンCAの領域RA2に表示されている。
その後、会議体PBが議題SB6に関する結論に到達すると、会議体PBに関する議事入力者MBpが、入力画面GD2(図18参照)等を用いて、議題SB6の結論を会議管理装置10に入力する(時刻T9)。入力画面GD2は、議事入力者MBpのコンピュータ50bの表示部に表示される画面であり、議事入力者MBpは、当該コンピュータ50bの操作入力部(キーボード等)を用いて、結論情報を入力する。また、ここでは、議題SB6に関する連携先の会議体として会議体PA(「役員会」)が入力されており、会議体PBにおける議題SB6の議題名称および結論を他の会議体PAで表示させる旨が指定されている。換言すれば、議題SB6に対して会議体PAが関連付けられている。
当該コンピュータ50bを用いて入力された情報は、当該コンピュータ50bから会議管理装置10へと送信され、会議管理装置10は、受信した結論情報を会議体PBの会議情報に追加する(図8参照)。図8においては、会議体PBの会議情報DBに対して、新議題SB6の結論情報と新議題SB6の連携先情報とが追加された状態が示されている。
会議管理装置10は、当該コンピュータ50を用いて入力された情報に基づいて、表示装置30bの表示内容を更新する(図19参照)。図19の画面GB5においては、議題SB6と当該議題SB6に関する結論情報とが表示装置30bによってスクリーンCBの領域RB1に表示された状態、が示されている。なお、その後、会議体PBは、最後の議題SB2についての討議を開始し、時刻T14において会議体PBによる討議が終了する。当該討議終了の際には、会議体PBの議題SB2に関する結論情報等が入力される。ただし、議題SB2に対する連携先の会議体は指定されず、議題SB2の結論情報等は、他の会議体PAには提示されない。
また、会議管理装置10は、会議体PBの議題SB6の結論情報を、当該議題SB6に関連付けられた会議体PAの表示装置30aを用いて表示させる。ただし、ここでは、当該会議体PAにおける進行中議事の終了後において、当該結論情報を表示する。具体的には、会議管理装置10は、時刻T9では議題SA2の議事が進行中であることを認識して、議題SA2の議事の終了を待機する。そして、会議管理装置10は、時刻T11で議題SA2の討議が終了したことを認識すると、議題SB6の結論情報を表示装置30aを用いて表示する。なお、時刻T11においては、会議体PAの議題SA2に関する結論情報が、会議体PAの議事入力者MApによって入力される。ただし、議題SA2については連携先の会議体が指定されず、議題SA2の結論情報等は、他の会議体PBには提示されない。
時刻T11においては、図20のような画面GA4が表示装置30aを用いてスクリーンCA上に表示される。図20においては、議題SA2に関する会議体PA自身の結論情報が領域RA1に表示されるとともに、別の会議体PBの結論情報が領域RA2に表示されている。
会議体PA(詳細にはその出席者MA)は、当該表示装置30aによる表示に基づき、会議体PBの議題SB6の結論の情報をも認識する。そして、会議体PAの議事入力者MApが、議題SB6の結論情報に基づく新たな議題SA6(新機能「甲」を搭載するか(再審議))を、画面GC2(図21参照)の入力欄PS2を用いて会議管理装置10に入力する。入力画面GC2は、入力画面GD1と同様の画面である。議事入力者MApは、そのコンピュータ50aの操作入力部(キーボード等)を用いて、新議題SA6に関する情報を入力する。
画面GC2を用いて入力された情報は、当該コンピュータ50aから会議管理装置10へと送信され、会議管理装置10は、受信した新たな議題情報を会議体PAの会議情報に追加する(図7参照)。図7においては、会議体PAに関する会議情報DAに対して、新議題SA6に関する情報が追加された状態が示されている。
会議管理装置10は、当該コンピュータ50aを用いて入力された情報に基づいて、時刻T13において表示装置30aの表示内容を更新する。具体的には、新たな議題SA6が、表示装置30aによってスクリーンCAの領域RA1に表示される。
議題SA6の討議が終了する(時刻T15)と、会議体PAの操作入力ユーザによって議題SA6に関する結論情報が会議管理装置10に入力され、当該議題SA6に関する結論情報が表示装置30aによって表示される。ただし、ここでは、議題SA6については連携先の会議体が指定されず、議題SA6の結論情報等は、他の会議体PBには提示されないものとする。
その後、会議体PAは、最後の議題SA3についての討議を開始する。そして、時刻T17において、会議体PAによる討議が終了し、会議体PAの議題SA3に関する結論情報等が入力される。ただし、議題SA3については連携先の会議体が指定されず、議題SA3の結論情報等は、他の会議体PBには提示されない。
以上のような動作によれば、複数の会議体PA,PBが互いに並行して議事を進行する状況において、会議体PAによる議題SA1に関する結論情報が、当該議題SA1に関連付けられた会議体PBに関する表示装置30bを用いて表示される。したがって、同時並列的に進行する複数の会議体の相互間で情報が適切に授受され、複数の会議体PA,PBの相互間の連携性を向上させることが可能である。特に、従来に比べて事務処理手続が簡略化され、事務処理手続による遅延が低減される。そのため、会議体PBは、別の会議体PAによる議題SA1に関する結論情報を早期に知得することができる。
また、早期に知得された議題SA1の結論情報に基づく議題が、会議体PBの開催中において(すなわち比較的早期に)新たな議題SB6として設定されている。そのため、複数の会議体PA,PBにおいて相互に関連する議題SB6を早期に討議し始めることが可能である。換言すれば、同時並列的に進行する複数の会議体の相互間で情報が適切に授受され、事務処理手続が簡略化されて事務処理手続による遅延が低減されるため、複数の会議体PA,PBにおいて相互に関連する議題SB6を早期に討議し始めることが可能である。
同様に、会議体PBによる新たな議題SB6に関する結論情報が、当該新たな議題SB6に関連付けられた会議体PAに関する表示装置30aを用いて表示される。そのため、会議体PAは、別の会議体PBによる議題SB6に関する結論情報を早期に知得することができる。当該議題SB6に関連する新たな議題SA6を早期に討議し始めることが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態においては、会議体PAによる議題SA1に関する結論情報は、連携先の会議体PBでの議題SB1に関する討議が終了した後に、当該連携先の会議体PBにおいて表示される場合を例示した。この第2実施形態においては、会議体PAの結論SA1が、連携先の会議体PBでの審議中議題SB1の討議終了を待たずに、直ちに会議体PBで表示される場合について例示する。他の議題についても同様である。
また、上記第1実施形態においては、各会議体の結論情報のみを他の会議体に通知して当該他の会議体で表示させる場合を例示した。この第2実施形態においては、各会議体は、当該各会議体の進行状況、より詳細には、各会議体における各出席者の発言等をも、他の会議体に通知して当該他の会議体にて表示させる場合について例示する。
また、上記第1実施形態においては、「議題」が討議の開始時点と終了時点とにのみ表示される場合を例示した。この第2実施形態においては、「議題」等が、原則として討議中において常に表示される場合を例示する。たとえば、図22のような設定画面を用いて「議題」と「進行状況」とが表示対象として設定される場合には、会議管理装置10は、、原則として、当該設定に基づいて「議題」と「進行状況」とを討議中において常に表示する。
この第2実施形態においては、図22および図23のような設定画面を用いた設定動作が会議の開始前に予め行われているものとする。
図22は、表示項目に関する設定画面GS1を示す図である。設定画面GS1は、ボタンBN21(「議題」),BN22(「(議事)進行」),BN23(「結論」)を有している。各ボタンBN21,BN22,BN23が各々1回押下される毎に、各ボタンの選択状態と非選択状態とが切り換えられる。図22においては、3つのボタンBN21,BN22,BN23の全てが選択状態(オン状態)を有しており、「議題」、「(議事)進行」、「結論」の全てが表示対象であることが設定されている。なお、たとえば、図22においてボタンBN22が1回押下されると、ボタンBN22が非選択状態になり、対応する設定項目「進行」が表示対象から除外される。また、ボタンBN22が再度押下されると、ボタンBN22が選択状態になり、対応する設定項目「進行」が再び表示対象として設定される。
また、図23は、連携先の会議体を設定する設定画面を示す図である。当該設定画面においては、1つ又は複数の選択肢(ここでは2つ会議体PB,PC)が表示されており、連携先の会議体が当該複数の選択肢の中から選択される場合が例示されている。
たとえば、会議体PAの議事入力者MApは、図23の設定画面内において、「会議PB」の右横に配置されている選択ボタンを押下することによって、会議体PBを会議体PAの連携先の会議体として設定することが可能である。同様に、会議体PBの議事入力者MBpは、図23に類似する設定画面を用いて、会議体PAを、会議体PBの連携先の会議体として設定することが可能である。このようにして、複数の会議体PA,PBの相互間の関連性が設定される。
なお、この第2実施形態においては、或る会議体における議題名称等を連携先の他の会議体で表示させるか否かに関しては、上記第1実施形態とは異なり、2つの会議体PA,PBが全ての議題について(議題に依らずに)包括的に連携するように予め設定されているものとする。より具体的には、図23の設定画面等を用いて、会議体PAの全ての議題が会議体PBに予め関連付けられており、会議体PBの全ての議題が会議体PAに予め関連付けられているものとする。そのため、設定画面GC1(図11),GD2(図18)等における連携先設定(関連付け設定)は原則として不要である。ただし、設定画面GC1等における連携先会議体の設定欄を連携先会議体の変更受付欄として利用するようにしてもよい。
図24は、第2実施形態に係る会議システム1(1B)における各会議体の議事の進行状況等を示すタイミングチャートである。以下、図24を参照しながら詳細に説明する。
図24に示すように、まず、第1実施形態と同様に、議題SA1に関する討議が会議体PAにて開始され、議題SB1に関する討議が会議体PBにて開始される。
この第2実施形態においては、会議体PA自身の議題および進行状況等が、会議体PAの表示装置30aを用いて随時表示される。
例えば時刻T2と時刻T3との間の期間においては、図25等に示すように、画面GA11等が表示される。画面GA11の領域RA1内の比較的上側部分には、会議体PAの議題SA1の資料データが表示されるとともに、当該領域RA1内の比較的下側部分には、会議体PAの議題SA1および進行状況等が表示される。より詳細には、会議体PAの議題SA1は常に表示され、その下側に当該会議体PAでの各出席者の発言内容等が進行状況を表す内容として随時更新されて表示される。
図25においては、領域RA1内の下側部分において会議体PAの「議題」および「進行(進行状況)」が表示されている。その後、「結論」が出ると、「進行(進行状況)」に代わって、当該結論に関する情報が表示される。このようにして、議題SA1の議事情報(議題(名称)、進行状況、結論等)が、領域RA1内に表示される。
また、会議体PAと会議体PBとが互いに連携することが設定されているものとすると、領域RA2においては、他の会議体PB(議題SB1等)の会議の進行状況等が随時更新されて表示される。具体的には、会議体PBの議題SB1が領域RA2に常に表示されるとともに、当該会議体PBでの各出席者の発言内容が随時更新されて当該領域RA2に表示される。そのため、会議体PAの出席者は、議題SB1に関する討議の進行状況を随時把握することが可能である。
なお、「発言内容」としては、たとえば、会議管理装置10に直接的ないし間接的に接続されたマイク(録音手段)で発言者の音声を録音して音声データとして取得し、当該音声データに対して音声認識処理を施して得られた文字データを表示するようにすればよい。あるいは、各会議体PA,PBの議事入力者MAp,MBpがキーボード等を用いて操作入力するようにしてもよい。
また、会議体PBにおいても、同様の画面が表示装置30bによってスクリーンCBに表示される(図26参照)。例えば時刻T2と時刻T3との間の期間においては、会議体PBの議題SB1に関する議事情報(議題(名称)、進行状況、結論等)が画面GB11の領域RB1内に表示されるとともに、連携先の(別の)会議体PAの議題SA1に関する議事情報(議題(名称)、進行状況、結論等)が領域RB2内に表示される。そのため、会議体PBの出席者は、連携先の会議体PAにおける各議題に関する討議の進行状況を随時把握することが可能である。
その後、会議体PAで議題SA1に関する討議が終了し、議題SA1の結論が会議管理装置10に入力(時刻T3)されると、会議管理装置10は、その結論情報を会議体PAの会議情報DAに追加する。そして、会議管理装置10は、追加された情報(入力情報)に基づいて、表示装置30aの表示内容を更新する。具体的には、領域RA1の「進行」欄に代えて「結論」欄が表示され、当該「結論」欄に結論情報が表示される。さらに、会議管理装置10は、会議体PAの議題SA1の結論の情報を、当該議題SA1に関連付けられた他の会議体PBの表示装置30bを用いて直ちに表示させる(図27参照)。具体的には、領域RB2において、「進行」欄に代えて「結論」欄が表示され、当該「結論」欄に結論情報が表示される。このように、この第2実施形態では、会議体PBにおける議事の進行度合いにかかわらず、会議体PAの議題SA1の結論情報が会議体PBにて直ちに表示される。
そして、図15の画面GD1と同様の画面を用いて、新議題SB6を直ちに設定すること、が決定されると、会議体PBは、議題SB1の討議を一旦中断して、新議題SB6の討議を開始する(時刻T25)。なお、議題SB6の議事情報(議題(名称)、進行状況、結論等)は、会議体PAの議事進行中において、表示装置30aを用いて領域RA2内に随時更新して表示される。そのため、会議体PAの出席者は、議題SB6に関する討議の進行状況を随時把握することが可能である。
会議体PBで新議題SB6の討議が終了し、議題SB6の結論が会議管理装置10に入力(時刻T26)されると、会議管理装置10は、その結論情報を会議体PBの会議情報DBに追加する。そして、会議管理装置10は、追加された情報(入力情報)に基づいて、表示装置30bの表示内容を更新する。具体的には、領域RB1において、「進行」欄に代えて「結論」欄が表示され、当該「結論」欄に結論情報が表示される。さらに、会議管理装置10は、会議体PBの議題SB6の結論の情報を、当該議題SB6に関連付けられた他の会議体PAの表示装置30aを用いて直ちに表示させる(図28参照)。具体的には、領域RA2において、「進行」欄に代えて「結論」欄が表示され、当該「結論」欄に結論情報が表示される。このように、この第2実施形態では、会議体PAにおける議事の進行度合いにかかわらず、会議体PBにおける議題SB1の結論情報を直ちに表示する。
また、会議体PAにおいては、図21の画面GC1と同様の画面GC12において、新議題SA6に関する討議開始の是非が決定される。ここでは、「後で」が選択され新議題SA6の設定が延期されることが決定されるものとし、会議体PAは、議題SA2の討議を継続する。
会議体PBは、中断していた議題SB1に関する討議を再開する。そして、会議体PBで議題SB1に関する討議が終了し、議題SB1の結論が会議管理装置10に入力(時刻T28)されると、会議管理装置10は、その結論情報を会議体PBの会議情報に追加する。そして、会議管理装置10は、追加された情報(入力情報)に基づいて、表示装置30bの表示内容を更新するとともに、表示装置30aの表示内容をも更新する。具体的には、領域RB1において「進行」欄に代えて「結論」欄が表示され当該「結論」欄に議題SB1の結論情報が表示されるとともに、領域RA2において「進行」欄に代えて「結論」欄が表示され当該「結論」欄に議題SB1の結論情報が表示される。
さらに、会議体PBは、最後の議題SB2についての討議を開始する。そして、時刻T32において、会議体PBによる討議が終了する。そして、会議管理装置10は、議題SB2の結論の入力に応答して、議題SB2の結論情報を領域RB1に表示するとともに、議題SB2の結論情報を領域RA2に表示する。
また、会議体PAで議題SA2に関する討議が終了し、議題SA2の結論が会議管理装置10に入力(時刻T31)されると、会議管理装置10は、その結論情報を会議体PAの会議情報に追加する。そして、会議管理装置10は、追加された情報(入力情報)に基づいて、表示装置30a,30bの表示内容を更新する。具体的には、会議管理装置10は、議題SA2の結論の入力に応答して、議題SA2の結論情報を領域RA1に表示するとともに、議題SA2の結論情報を領域RB2に表示する。
そして、会議体PAの議事入力者MApが、不図示の入力画面を用いて次の討議対象議題を議題SA3から議題SA6に変更する旨の変更指示を入力すると、会議管理装置10は、当該変更指示に基づいて、表示装置30aの表示内容を更新する。そして、会議体PAは、議題SB6に基づく新たな議題SA6の討議を行う。
その後、新たな議題SA6の討議が終了し、議題SA6の結論が会議管理装置10に入力(時刻T33)されると、会議管理装置10は、その結論情報を会議体PAの会議情報に追加する。そして、会議管理装置10は、追加された情報(入力情報)に基づいて、議題SA6の結論情報を領域RA1に表示するとともに、議題SA6の結論情報を領域RB2に表示する。ただし、会議体PBの全ての議題に関する討議が既に終了しているため、議題SA6の結論情報は領域RB2に表示されないようにしてもよい。
さらに、会議体PAは、最後の議題SA3についての討議を開始する(時刻T33)。そして、時刻T37において、会議体PAによる討議が終了し、議題SA3の結論が会議管理装置10に入力(時刻T37)されると、会議管理装置10は、その結論情報を会議体PAの会議情報に追加する。そして、会議管理装置10は、追加された情報(入力情報)に基づいて、議題SA3の結論情報を領域RA1に表示するとともに、議題SA3の結論情報を領域RB2に表示する。ただし、会議体PBの全ての議題に関する討議が既に終了しているため、議題SA3の結論情報は領域RB2に表示されないようにしてもよい。
以上のように、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、特に、会議体PBにおいては、別の会議体PAによる議題SA1に関する結論情報が、当該会議体PBでの進行度合いにかかわらず直ちに表示されるので、会議体PBの出席者は、当該結論情報を非常に早期に知得することができる。したがって、より迅速に対応することが可能である。
また、会議体PAでの議事の進行状況は、会議体PBの表示装置30bを用いて随時表示されるので、会議体PBの出席者は、別の会議体PAの議事内容を随時把握することが可能である。
同様に、会議体PBでの議事の進行状況は、会議体PAの表示装置30aを用いて随時表示されるので、会議体PAの出席者は、別の会議体PBの議事内容を随時把握することが可能である。
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記第2実施形態においては、連携先の会議体は、設定画面内に予め表示された1つ又は複数の選択肢の中から選択されて設定される場合を例示したが、これに限定されず、連携先の会議体はキーワード検索等によって設定されるようにしてもよい。より具体的には、議題に関するキーワードによる検索が実行されその検索結果を用いて連携先の会議体が設定されるようにしてもよい。あるいは、出席者(参加者)の名前あるいは所属部署名等による検索結果を用いて連携先の会議体が設定されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、議事入力者MAp,MBpがキーボード等を用いて、議事情報の一部(或る議題に対する結論、および当該結論に基づく新たな議題等)を操作入力する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、議事進行中の録音音声に基づく音声認識処理によって当該議事情報の一部を自動的に入力するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、2つの会議体の相互間で連携を図る場合について例示したが、これに限定されず、3つ以上の会議体の相互間で連携を図るようにしてもよい。たとえば、或る会議体における一の議題に対して他の複数の会議体を連携させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、会議管理装置10が全ての会議体の情報を管理し、関連する全ての装置30,50と通信する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、会議管理装置10の機能が2つの会議管理装置10a,10bに分散して配置され、2つの会議管理装置10a,10bが協動して、上記と同様の動作を実行するようにしてもよい。より詳細には、会議体PAの情報管理用の会議管理装置10aが、表示装置30aとコンピュータ50aとを管理し、会議体PBの情報管理用の会議管理装置10bが表示装置30bとコンピュータ50bとを管理するようにしてもよい。