JP5593783B2 - 光送信器、光送信方法、及び光送信プログラム - Google Patents

光送信器、光送信方法、及び光送信プログラム Download PDF

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Description

本発明は、光通信に使用する光送信器、光送信方法、及び光送信プログラムに関する。
光通信は、低損失かつ広帯域という特性を有する光ファイバを通信媒体として用いるもので、現在では通信系の基盤技術として広く使われている。光ファイバを用いた光通信を実現するには、電気信号を光源により光に変換すると共に、ある変換回路を用いて光源の強度を変調して光信号にする必要がある。こうした電気信号から光信号への変換を行うデバイスを光変調器という。
電気信号を光信号に変換する方法には大きく分けて2通りある。一つは、半導体レーザ(LD=Laser Diode)を用いて、直接、光源からの出力光の強度を変化させて変調された光信号を生成する直接変調方式であり、もう一つは光源からの出力光に対し、外部から変調器により変調を加える外部変調方式である。
LDを用いた直接変調方式は構成が簡単で、小型化もできるという利点を持つためこれまで広く用いられてきたが、数GHz以上の高周波になるとLDの持つチャーピングにより、伝送速度が制限されてしまう。一方、外部変調器方式はLDからの安定光に対し電気光学効果などにより変調を加えるため、チャーピングの問題がなく、高速で長距離伝送が可能である。 なお、チャーピングとは、半導体レーザの高速変調時(数GHz以上)に、瞬時的なキャリアの変動で活性層の屈折率が変動し、光の波長が変動する(波長揺らぎ、緩和振動)現象をいう。
外部変調方式の変調器の例として、電界吸収型(EA=Electro−Absorption)変調器がある。特許文献1には、光送信器にEA変調器を使用して光信号の光周波数変動量が最適になるようにEA変調器の駆動条件を調整する技術が開示されている。
一方、光通信の信頼性を向上させる技術開発も行われている。特許文献2には、光パルス試験器(OTDR=Optical Time Domain Reflectometer)が、光パルスを光ファイバ伝送路に入力し、伝送路中での後方散乱、あるいは反射点におけるフレネル反射光を戻り光として測定し、光パルス出射からの戻り光の到達時間とそのレベルにより破断点の有無とその位置を検出することが開示されている。これにより破断点までの距離が計測できる。
また、特許文献3には、特許文献2と同様に、OTDRが、戻り光を測定して、その時間分布から光伝送路の損失分布を求め、障害点を評定することが開示されている。
特開平11−305175号公報 特開2000−150997号公報 特開平06−268601号公報
従来の光送信器では、光送信器の駆動条件中いくつかのパラメータは製造時にあらかじめ固定された値が与えられる。光変調器としてLDとEA変調器とが集積され一体になったEA変調器集積型半導体レーザ(EML=Electroabsorption Modulator Integrated Laser Diode)を例にとると、このパラメータにはLD駆動電流、EA変調器の光信号の変調振幅、EA変調器に印加するオフセット電圧、EA変調器を駆動するための駆動信号のクロスポイント調整電圧などがある。
EMLでは、伝送距離に依存した光信号の波形劣化を抑えるためにEA変調器にオフセット電圧を印加する必要がある。しかし、そのオフセット電圧の印加により光出力低下、直近伝送距離での伝送波形劣化が生じる。また、遠距離伝送後の波形、及びパスペナルティー(Pass Penalty)にあわせて送信信号のクロスポイントを調整すると、直近伝送距離での伝送波形が劣化する場合がある。このようにEMLではEMLの駆動条件中のパラメータ(EML駆動パラメータ)が遠距離伝送の場合と直近距離伝送の場合とでトレードオフの関係にあるものがある。
従来の光送信器では、固定された駆動条件で使用するため、近距離伝送/長距離伝送の設定でトレードオフの関係にあるEML駆動パラメータについては、両伝送距離に適したそれぞれのEML駆動パラメータの中間的な値に設定される。
しかし、EMLの駆動条件がこのように設定されると、特定の伝送距離に対しては最適な光送信特性が得られるが、その特定の伝送距離よりも遠距離の伝送の場合、本来の光送信器がもつ伝送能力を十分に発揮させることができない。一方、その特定の伝送距離よりも近距離の伝送の場合、送信信号の出力を低減することができ、消費電力が抑えられるにも関わらず、近距離伝送用には不要な消費電力が発生する。このように、従来の光送信器では、どのような伝送距離に対しても最適な光送信特性を実現するということが出来なかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は伝送距離に依らず最適な伝送特性の光信号の提供が可能な光送信器、光送信方法、及び光送信プログラムを提供することである。
本発明に係る光送信器は、
光伝送路を介して光信号を送信する光送信器であって、
送信用データである入力された電気信号を変調し、変調された光信号として出力する光送信部と、
パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測部と、
決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の光送信波形に係る条件を含む駆動条件を生成し、当該駆動条件に基づき前記光送信部の駆動を制御する駆動制御部と、
を備える。
本発明に係る光送信方法は、
光送信部から出力される変調された光信号を光伝送路を介して送信する光送信方法であって、
パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測ステップと、
決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の光送信波形に係る条件を含む駆動条件を生成する駆動条件生成ステップと、
前記生成された駆動条件に基づいて前記光送信部を駆動して前記光信号を送信する光送信部駆動ステップと、
を備える。
本発明に係る光送信プログラムは、
光送信部から出力される変調された光信号を光伝送路を介して送信する光送信プログラムであって、
パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測ステップと、
決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の光送信波形に係る条件を含む駆動条件を生成する駆動条件生成ステップと、
前記生成された駆動条件に基づいて前記光送信部を駆動して前記光信号を送信する光送信部駆動ステップと、
をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、送信器が接続される光伝送路の伝送距離に応じて光送信部の駆動条件を設定することができるため、各伝送距離に依らず、各伝送距離に対応した最適な伝送特性の光信号を提供することが出来る。
本発明の実施形態に係る光送信器の例を示すブロック図である。 実施形態に係る光送信器のEMLを構成する変調器部の入出力特性、及び光送信器から送信される光信号の直近距離での波形と遠距離伝送後の波形を示す図である。 実施形態に係るオフセットのみを調整した場合の光送信器のEMLの直近距離での光信号波形を示す図である。 実施形態に係るオフセット及びクロスポイントを調整した場合の光送信器のEMLの直近距離での光信号波形を示す図である。 実施形態に係る、LD部と変調器部のそれぞれに対して、伝送距離に応じて調整されるEML駆動パラメータを示す図である。 実施形態に係る光送信方法のフローチャートを示す図である。
(実施形態)
本発明に係る光送信器は光パルス計測部を備え、この光パルス計測部により光送信器に接続される光伝送路の伝送距離を測定し、その伝送距離に対応して光変調器の駆動パラメータを設定することを特徴とする。
図1は実施形態に係る光送信器の構成例を示すブロック図である。本発明に係る光送信器1は、送信するデータを電気信号として入力し、これを変調された光信号に変換し、この光信号を光ファイバーで構成される光伝送路2に送信する光送信部3と、光送信部3と光伝送路2との間に配置され、入射する光信号の内、特定の波長領域の光信号のみを透過させる波長選択フィルタ4と、駆動制御部5と、光伝送路2の伝送距離を計測するための伝送距離計測部6とを有する。
光送信部3は、変調された光信号を生成する光信号生成部であるEML32と、送信するデータを電気信号として入力しこのデータに従って変調された光信号を出力するようにEML32を駆動する光信号生成部駆動回路(EML駆動回路)31とを備える。EML32は、光信号を発生する半導体レーザ(LD)部321と、光信号を変調するEA変調器である変調器部322で構成されている。
伝送距離計測部6は光パルス計測部又はOTDRで構成される(以下ではOTDR6と記載する)。
波長選択フィルタ4は、ダイクロイックミラーのように、透過しない波長の光については、これを反射する性質を有する。駆動制御部5はEML駆動回路31を制御する。OTDR6は、光伝送路2に対して、その片端から光を入射し、光伝送路2内で生じる反射光により、光伝送路2の反射点までの距離、すなわち伝送距離を測定する。
OTDR6は、伝送距離計測用の計測光として、光信号とは異なる波長のパルス光を出力する半導体レーザ(LD)部61と、このパルス光を、波長選択フィルタ4に導くための光カプラ62と、光信号と異なる波長であることにより波長選択フィルタ4で反射され、光伝送路2に入射し、その後、光伝送路2内で反射されたパルス光を、波長選択フィルタ4で反射してその方向を変え、これを戻り光として光カプラ62を介して受光して、その強度を測定し出力する受光部63と、駆動制御部5からの計測開始の指示により、LD部61に対して光パルス出力を指示するとともに、受光部63からの出力を入力し信号処理により光の反射点迄の距離、即ち伝送距離を求め、その結果を駆動制御部5に出力する信号処理部64とを備える。反射点が複数存在する場合は、測定されたデータから一番遠方の距離を抽出し、その距離を伝送距離とする。光カプラとは、光ファイバの結合器のことで、1本の光ファイバを通過する光パワーをある比率で2本の光ファイバに分岐させたり、あるいは逆に2本の光ファイバの光パワーを合流させる光部品である。
駆動制御部5は、信号処理部64を介してOTDR6の動作を制御すると共に、OTDR6の信号処理部64から出力される伝送距離の情報を受けて、この伝送距離に対応してEMLの駆動パラメータを決定し、これをEMLの駆動条件とし、EML駆動回路31に出力する。
EML駆動回路31はこの駆動パラメータと電気信号として入力される送信データとに基づきEML32を駆動する。
EML32はEML駆動回路31に駆動されて、LD部321で光信号を発生するとともに、この光信号を、電気信号である送信データと駆動パラメータとに基づき変調器部322で変調して、変調された光信号を生成する。
次に、この光送信器1の動作を図1に従って説明する。光送信器1は、光信号の送信に先立ち、駆動制御部5からの指示を受けたOTDR6が光伝送路2の伝送距離を計測する。
OTDR6での伝送距離の計測は次のように実行される。駆動制御部5からの指示を信号処理部64が受け、この指示を受けた信号処理部64はLD部61に対して、計測用のパルス光(レーザ光)を出力するように指示する。このパルス光は光信号とは異なる波長を有する。LD部61からのパルス光は光カプラ62及び波長選択フィルタ4を介して光伝送路2に入射され、光伝送路2の入射端とは反対側の端で反射され、この反射光が戻り光となり波長選択フィルタ4及び光カプラ62を経由して受光部63に入射する。受光部63はこの戻り光を計測し、信号処理部64にその計測結果を出力する。信号処理部64は、計測結果を解析し、光伝送路2の伝送距離を算出し、駆動制御部5に出力する。
駆動制御部5は伝送距離に関する計測結果を受けて、その伝送距離に適したEML駆動パラメータを設定し駆動条件とする。駆動制御部5は、あらかじめ伝送距離にあわせたEML駆動パラメータの設定値を保有しておくことにより、伝送距離に対応するEML駆動パラメータを、OTDR6での計測結果に基づき、選択により簡便に設定することができる。
駆動制御部5は、設定したEML駆動パラメータに従って光送信部3のEML駆動回路31を制御する。EML駆動回路31は、駆動制御部5の制御に従ってEML32を駆動する。これにより、EML32は駆動制御部5で設定されたEML駆動パラメータに従って駆動される。すなわち、EML32は伝送距離に応じて設定された最適なEML駆動パラメータで駆動される。
伝送距離とEML駆動パラメータとの関係について図2〜図5に従って説明する。図2は、光送信器1のEML32を構成する変調器部322の入出力特性、及び光送信器1から送信される光信号の直近距離での波形と遠距離伝送後の波形を示す図で、光信号の送信波形が伝送距離によりどのように影響を受けるのかを示す。
図2の上方左側のグラフは変調器部322の入出力特性を示す。このグラフは消光特性とも呼ばれている。この入出力特性の横軸は逆バイアス電圧値、縦軸は消光比又は光強度を示す。消光比とは、光変調器で、透過光の強度を変化したときの最小と最大の透過光の強度の比を言う。消光比の増減は光強度の増減とは逆になる。消光比、光強度のそれぞれにおいて矢印の方向にその値が増加する。この入出力特性は変調器部322に印加する逆バイアス電圧に対する光信号の出力特性であり、この逆バイアスは入力される電気信号の振幅電圧にも対応しており、入力される電気信号はこの入出力特性に対応した波形の光信号に変換される。なお、入力される電気信号にオフセットをかけることにより光信号の波形を変えることができる。
光信号の送信波形の例は、図2の変調器部322の入出力特性の右側上方に送信波形Aと送信波形Bとして示されている。いずれも直近の伝送距離における、デジタルデータとしての0及び1を表す送信波形である。
送信波形AとBとの違いはオフセットの違いである。送信波形AはオフセットAをかけたときの直近距離での送信波形、送信波形BはオフセットAよりも深いオフセットBをかけたときの直近距離での送信波形の例である。デジタルデータとしての0及び1の間で波形の交差する点をクロスポイントと呼ぶ。図2はクロスポイント50%の光信号の例を示している。
図2の変調器部322の入出力特性の右側下方には、送信波形A及びBに対応した長距離伝送後の光信号波形のアイパターンの例が示されている。アイパターンとは、信号波形の遷移を多数サンプリングし、重ね合わせて図示したものである。オシロスコープで観測する場合は、入力するデジタルデータ信号に対するトリガはデジタルデータ信号ではなく、クロック信号で行う。信号波形の歪みが小さく、同じ位置(タイミング・電圧)で複数重ね合っていれば、品質の良い波形であり、アイ開口が大きいと言う。逆に、信号波形の歪みが大きく、信号波形の位置(タイミング・電圧)がずれている場合は、品質の悪い波形であり、ジッターが悪くなる。このときはアイ開口が小さくなる。図2の下方に示す長距離伝送後の光信号波形の例で言えば、丸で囲った部分の面積がアイ開口である。アイ開口が大きいときはデジタルデータの0と1との弁別が容易になる。信号波形の歪みは光伝送路2の持つ波長分散に依るものである。アイパターンもしくはアイ開口を確認することにより、タイミングマージンや電圧マージンを一度に評価することができる。
送信波形Aでは、送信波形Bの場合と比較して長距離伝送後の波形の歪みが大きくなり、アイ開口が小さい。すなわち、この例では、浅いオフセットAでは長距離伝送後のアイ開口が小さくなるため、長距離伝送には深いオフセットBをかけた方がよいことがわかる。
一方、直近距離での送信波形A、Bを比較すると、深いオフセットBをかけると光信号の平均出力が小さくなる。従って、深いオフセットBをかけて長距離伝送を行う場合にはLDの出力を大きくしなければならない。
次に、クロスポイントの調整という点について説明する。図3は、オフセット電圧のみを調整した場合の光送信器1の直近距離での光信号の送信波形を示す図である。図3の下方に示す2つの波形、EML駆動波形C、DはEML駆動回路31に入力される電気信号(送信データ)の波形を示す。この電気信号の横軸は振幅を、縦軸は時間を示す。なお、EML駆動波形CとEML駆動波形Dは見やすくするために時間軸をずらして表示している。EML駆動波形C、及びEML駆動波形Dにかけるオフセットは、それぞれ、オフセットC、及びオフセットDである。EML駆動波形CとEML駆動波形Dのクロスポイントはいずれも50%の場合の例を示している。
図3の上方右側に、EML駆動波形C、Dを変調器部322への入力波形としたときの、各EML駆動波形に対応する、変調器部322の入出力特性を経由した後の光信号の送信波形C、Dを示す。変調器部322の入出力特性が非線形であるため波形が劣化し、送信波形Cではクロスポイントが50%よりも大きくなり、逆に、送信波形Dではクロスポイントが50%よりも小さくなっている。
波形劣化は、信号伝送後のデジタルデータの識別性を劣化させ、識別エラーを起こす要因となる。このような波形の劣化と、オフセットの違いによる送信波形の違いを解消するために、EML駆動波形のクロスポイントを調整する必要が生じる。
図4はオフセット及びクロスポイントを調整した場合の光送信器1のEML32からの直近距離での送信波形を示す図である。このときの送信波形のクロスポイントは、オフセットが異なっても、いずれも50%になっている。これは、図4の下方に示すようにEML駆動波形E、FのクロスポイントをオフセットE、Fに対応して調整したためである。
このように、EML32に入力する電気信号のオフセットとクロスポイントを調整することにより、変調された光信号の送信波形はオフセットの違いによらず波形の劣化が低減する。すなわち、伝送距離に応じてオフセットとクロスポイントを調整する必要がある。
また、変調器部322による電気信号の変調振幅も伝送距離に応じて設定する必要がある。これは、距離により振幅が減衰するためである。
以上から、伝送距離によらず良好な光信号の送信波形を得るために、伝送距離に応じて調整する対象となるEML駆動パラメータは次の(1)〜(4)に示すパラメータになる。
(1)LD部321の駆動電流
EML32から出力される光信号の平均出力を伝送距離に応じて調整する必要があるが、そのためには、EML32を構成するLD部321の出力を調整すればよい。LD部321の出力調整はLD部321の駆動電流を調整することにより実現できる。
(2)変調器部322による光信号の変調振幅(EA変調振幅)
(3)変調器部322で、電気信号に対して設定するDCオフセット電圧(EAオフセット電圧)
(4)クロスポイント調整電圧
光信号のクロスポイント設定のために変調器部322でクロスポイント調整電圧により電気信号のクロスポイントを調整する。
図5は、LD部321と、変調器部322のそれぞれに対して、伝送距離に応じて調整されるEML駆動パラメータを示す図である。光信号の伝送距離に対応した平均出力の調整はLD部321のLD駆動電流を調整することにより対応する。光信号の伝送距離に対応した送信波形、及び送信特性の調整は、変調器部322でのEA変調振幅、EAオフセット電圧、及びクロスポイント調整電圧の調整により対応する。
駆動制御部5は、あらかじめ伝送距離に対応したEML駆動パラメータの設定値を記憶部(図1では図示を省略した)に格納して、適宜これを読み出して、伝送距離に対応するEML駆動パラメータを、OTDR6での計測結果に基づき選択により簡便に設定することができる。
図6に本願発明に係る光送信方法をフローチャートで示す。光信号の送信に先立ち光伝送路2の伝送距離を計測する(ステップS1)。伝送距離の計測は、駆動制御部5の指示によりOTDR6で実施される。OTDR6で計測された伝送距離は駆動制御部5に送られ、そこで、この伝送距離に対応したEML駆動パラメータが設定される(ステップS2)。駆動制御部5は設定したEML駆動パラメータに基づき光送信部3の駆動を制御し、光送信部3は駆動制御部5が設定したEML駆動パラメータ基づき駆動される(ステップS3)。
このように、本願発明に係る光送信器1又は光送信方法は、光信号の送信に先立ち、接続される光伝送路2の伝送距離を測定し、得られた伝送距離に応じてEML駆動パラメータを設定するようにした。そのため、本願発明に係る光送信器1又は光送信方法は、伝送距離によらず常に最適な光送信特性を実現することができる。また、近距離で使用する場合は、遠距離で使用する場合に比べてLD電流やDCオフセット値を小さくすることができるため、光送信部3での消費電力を従来よりも低減することができる。
上記説明では、光送信部3の光信号生成部は、EML32であるとしたが、EML32に限らず、EA変調器とLDとを組み合わせたものであればどのような構成のものであってもよい。また、伝送距離計測部6としてOTDRを使用した例を示したが、伝送距離計測部6は、OTDRに限らず、伝送距離の計測ができるものであればどのような構成のものであってもよい。
なお、光信号の送信に先立ち実施される伝送距離の計測と、得られた伝送距離に対応したEML駆動パラメータの設定は、光信号の送信の都度実施してもよいし、伝送距離が変わる毎に実施するとしてもよい。
駆動制御部5、及び信号処理部64はCPU(Central Processing Unit)と、ワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)等の一時メモリと、プログラム等を記憶する図示を省略した記憶部とを有するコンピュータと考えてもよい。その場合は、記憶部に格納されているプログラムを、駆動制御部5、及び信号処理部64が読み出して実行することにより光送信器1としての上記機能を実現する。本発明に係るプログラムの実行手順は、図6に示す光信号送信方法のフローチャートと同じである。
実施形態はここで開示された趣旨からはずれない限り修正、変形が可能であり、ここで開示された発明の主題の趣旨および範囲内に含まれる限り、本出願はそのような修正や変形の全てを含む。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
光伝送路を介して光信号を送信する光送信器であって、
送信用データである入力された電気信号を変調し、変調された光信号として出力する光送信部と、
パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測部と、
決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の駆動条件を生成し、当該駆動条件に基づき前記光送信部の駆動を制御する駆動制御部と、
を備えることを特徴とする光送信器。
(付記2)
前記光送信器は、
前記光送信部と前記光伝送路との間に設置された波長選択フィルタを更に備え、
前記光パルスを前記光信号とは異なる波長とし、
前記波長選択フィルタは、前記光信号と、前記パルス光のいずれか一方を透過させ、他方の経路方向を変えるものである、
ことを特徴とする付記1に記載の光送信器。
(付記3)
前記光送信部は、
変調された光信号を生成し、出力する光信号生成部と、
該光信号生成部を駆動する駆動回路と、を有し、
前記駆動制御部が、前記駆動条件で前記駆動回路を制御することにより、前記光信号生成部が前記駆動条件に従って光信号を生成する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の光送信器。
(付記4)
前記光信号生成部は、EA変調器集積型半導体レーザ(以下、EMLと略称する)である、
ことを特徴とする付記3に記載の光送信器。
(付記5)
前記駆動条件は、
前記EMLを構成する半導体レーザの駆動電流と、
前記EMLを構成するEA変調器における前記光信号の変調振幅と、
前記EA変調器の逆バイアス電圧であるDCオフセット電圧と、
前記EA変調器の前記光信号のクロスポイント調整電圧と、
を含むことを特徴とする付記4に記載の光送信器。
(付記6)
光送信部から出力される変調された光信号を光伝送路を介して送信する光送信方法であって、
パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測ステップと、
決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の駆動条件を生成する駆動条件生成ステップと、
前記生成された駆動条件に基づいて前記光送信部を駆動して前記光信号を送信する光送信部駆動ステップと、
を備えることを特徴とする光送信方法。
(付記7)
光送信部から出力される変調された光信号を光伝送路を介して送信する光送信プログラムであって、
パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測ステップと、
決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の駆動条件を生成する駆動条件生成ステップと、
前記生成された駆動条件に基づいて前記光送信部を駆動して前記光信号を送信する光送信部駆動ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする光送信プログラム。
1 光送信器
2 光伝送路
3 光送信部
4 波長選択フィルタ
5 駆動制御部
6 伝送距離計測部(OTDR)
31 光信号生成部駆動回路(EML駆動回路)
32 光信号生成部(EML)
61 半導体レーザ部(LD部)
62 光カプラ
63 受光部
64 信号処理部
321 半導体レーザ部(LD部)
322 変調器部

Claims (7)

  1. 光伝送路を介して光信号を送信する光送信器であって、
    送信用データである入力された電気信号を変調し、変調された光信号として出力する光送信部と、
    パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測部と、
    決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の光送信波形に係る条件を含む駆動条件を生成し、当該駆動条件に基づき前記光送信部の駆動を制御する駆動制御部と、
    を備えることを特徴とする光送信器。
  2. 前記光送信器は、
    前記光送信部と前記光伝送路との間に設置された波長選択フィルタを更に備え、
    記パルスを前記光信号とは異なる波長とし、
    前記波長選択フィルタは、前記光信号と、前記パルス光のいずれか一方を透過させ、他方の経路方向を変える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送信器。
  3. 前記光送信部は、
    変調された光信号を生成し、出力する光信号生成部と、
    該光信号生成部を駆動する駆動回路と、を有し、
    前記駆動制御部が、前記駆動条件で前記駆動回路を制御することにより、前記光信号生成部が前記駆動条件に従って光信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光送信器。
  4. 前記光信号生成部は、EA変調器集積型半導体レーザ(以下、EMLと略称する)である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の光送信器。
  5. 前記駆動条件は、
    前記EMLを構成する半導体レーザの駆動電流と、
    前記EMLを構成するEA変調器における前記光信号の変調振幅と、
    前記EA変調器の逆バイアス電圧であるDCオフセット電圧と、
    前記EA変調器の前記光信号のクロスポイント調整電圧と、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載の光送信器。
  6. 光送信部から出力される変調された光信号を光伝送路を介して送信する光送信方法であって、
    パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測ステップと、
    決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の光送信波形に係る条件を含む駆動条件を生成する駆動条件生成ステップと、
    前記生成された駆動条件に基づいて前記光送信部を駆動して前記光信号を送信する光送信部駆動ステップと、
    を備えることを特徴とする光送信方法。
  7. 光送信部から出力される変調された光信号を光伝送路を介して送信する光送信プログラムであって、
    パルス光を前記光伝送路への入力用として出力し、前記光伝送路からの前記パルス光の戻り光を計測し、当該計測した結果から前記光伝送路の伝送距離を決定する伝送距離計測ステップと、
    決定された前記伝送距離に対応する前記光送信部の光送信波形に係る条件を含む駆動条件を生成する駆動条件生成ステップと、
    前記生成された駆動条件に基づいて前記光送信部を駆動して前記光信号を送信する光送信部駆動ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする光送信プログラム。
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