JP5592339B2 - 鉄欠乏を検出する方法 - Google Patents

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Description

(関連出願への相互参照)
この出願は、その全体が参考として本明細書によって援用される2006年1月20日に出願された仮特許出願番号第60/760,520号の米国特許法第119条(e)項の下の利益を主張している。
(発明の分野)
本発明は、血液学パラメーターの機能を用いる鉄欠乏の検出の方法に関する。
(発明の背景)
鉄欠乏(ID)は、世界的基準で最も蔓延する単一の欠乏状態である。それは、影響を受ける個体が肉体的労働を行う能力を減少させ、そして子供における成長および学習を減少させるため、経済的に重要である。
貧血をともなうかまたは貧血をともなわない絶対的な鉄欠乏、および機能的鉄欠乏(FID)は、高頻度の臨床症状であり、そしてこれらの患者は、鉄欠乏赤血球産生を有している。絶対的鉄欠乏は、減少した身体の総鉄含量として規定される。鉄欠乏貧血(IDA)は、鉄欠乏が赤血球産生を減少させるほど十分に重篤である場合に起こり、そして貧血の発症を引き起こす。機能的鉄欠乏は、身体の総鉄含量が正常であるか、または高められてさえいるが、鉄が「しまい込まれ(lock away)」、そして血液細胞の産生のために利用可能でない状態を述べている。この症状は、主に、血液透析を受けている慢性腎不全を有する患者において、および慢性炎症または慢性感染を有する患者において観察される。
鉄の状態は、血液学的指標および生化学的指標を用いて測定され得る。鉄の状態の各パラメーターは、種々の身体鉄区画中の変化を反映し、そして鉄枯渇の種々のレベルで影響を受ける。特定の鉄測定は、ヘモグロビン(Hgb)、平均細胞容量(MCV)、ヘマトクリット(Hct)、赤血球プロトポルフィリン、血漿鉄、トランスフェリン、トランスフェリン飽和レベル(TSAT)、血清フェリチン(SF)ならびにより最近では可溶性トランスフェリンレセプター(sTfR)および赤血球分布幅(RDW)を含む。
正常な鉄状態の代表的な値は、SF 100±60ng/ml、ならびに女性について12〜17g/dlおよび男性について14〜19g/dlのHgbである。鉄欠乏貧血についての代表的な値は、SF<22ng/ml、ならびに女性について<12g/dlおよび男性について<13g/dlのHgbである。
ヘモグロビン(Hgb)は、他のいかなる鉄状態のパラメーターよりも長く用いられている。それは、一旦、貧血が発症すると、鉄欠乏の重篤度の定量的尺度を提供する。ヘモグロビン測定は便利かつ単純なスクリーニング方法であり、そして妊娠時および乳児期のように、鉄欠乏の蔓延が重度である場合、特に有用である。鉄状態の尺度としてヘモグロビンを用いることの制限は、その特異度の欠如(なぜなら、ビタミンB12もしくは葉酸欠乏、遺伝子障害および慢性感染のような因子が赤血球産生を制限し得る)、および健常集団と鉄欠乏集団との間の値における顕著な重複に起因するその相対的低感度である。鉄欠乏貧血を同定するために、ヘモグロビンは鉄状態のより選択的な測定方法と一緒に測定される。
平均細胞容量(MCV)の減少は、鉄欠乏が重篤になるときに起こり、それは貧血が発症し始めるときとほぼ同時である。それは、一旦、サラセミアおよび慢性疾患の貧血が排除されると、鉄欠乏のかなり特異的な指標である。80flのカットオフ値が、成人における正常の下限として受容されている。Technicon血液分析器(これは、赤血球の光学測定を用いる)で測定される場合、鉄欠乏血液サンプルは、減少した平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)を有することが報告されている。しかし、インピーダンスに基づく血液分析器(例えば、CoulterまたはSysmex器具)で測定される場合、MCHCは鉄欠乏に対して感度は低いが、より特異的である(非特許文献1)。赤血球分布幅(RDW)は、貧血の分類のためにその他のパラメーターと組み合わせて近年用いられている。それは、赤血球のサイズの変動を反映し、そして僅かな程度の赤血球不同症を検出するために用いられ得る。
現在最も一般的に用いられる鉄状態パラメーターは、トランスフェリン飽和(TSAT)および血清フェリチン(SF)である。しかし、両者は、鉄状態の間接的測定値である。トランスフェリンは、2つの鉄結合部位を含み、それによって鉄を貯蔵部位から赤血球前駆体に輸送する輸送タンパク質である。TSAT(すなわち、鉄が占める結合部位の百分率)は、赤血球産生のために利用可能である鉄の尺度である。TSATは、血清鉄を、循環性トランスフェリンの尺度である総鉄結合能力(TIBC)で除し、そして100を乗じることにより算出される。フェリチンは、網内細胞系内に主に含まれ、一部の量が血清中に放出される貯蔵タンパク質である。鉄過剰の状態下では、フェリチン産生は増加し、血漿鉄の増加を相殺する。したがって、血清中のフェリチンのレベルは、貯蔵中の鉄の量を反映する。
Figure 0005592339
慢性腎臓疾患を有する患者については、TSATが<20%であり、かつSF<100ng/mlである場合に絶対的鉄欠乏と診断され得る。機能的鉄欠乏は診断することがより困難であり得る。なぜなら、鉄状態のパラメーターは、十分な鉄貯蔵を示し得るからである。FIDの規定において異なる基準があり、そのうちの1つは、上記の表に示されるようにKidney Disease Outcomes Quality Initiative−K/DOQI(非特許文献2)によって公開されている。
トランスフェリン飽和を用いることの制限は、血清鉄の制限、すなわち、広範な毎日の変動および低い特異度を反映する。TSATはまた、炎症性疾患時に低減される。トランスフェリン飽和は、鉄状態のその他の指標と組み合わせて集団研究で一般に用いられている。その一方、フェリチンは、急性期反応体であるので、その血清レベルは、慢性炎症、感染、悪性疾患および肝臓疾患の存在下で高められ得る。アルコール消費もまた、血清フェリチンを独立に高めることが示唆されている。
最近、数種の新たな赤血球および網状赤血球のパラメーターが、鉄欠乏および機能的鉄欠乏の検出において有用性を有することが報告されている。これらのパラメーターのうちの二つは、the Bayer ADVIA 120血液学的分析器によって報告された低色素赤血球百分率(%Hypoと称される)およびCHr(網状赤血球ヘモグロビン含量)である(非特許文献3)。低色素赤血球百分率は、28g/dlより少ないヘモグロビンを有する赤血球の百分率として規定される。CHrは、式(CHr=MCVr×CHCMr)によって規定され、ここで、MCVrは平均網状赤血球容量であり、そしてCHCMrは、光学的な細胞ごとのヘモグロビン測定によって得られる網状赤血球の平均ヘモグロビン濃度である。
網状赤血球は、僅か1〜2日の寿命の未成熟赤血球である。これらが骨髄から最初に放出されるとき、それらのヘモグロビン含量の測定は、赤血球産生のために直ちに利用可能な量の鉄を提供し得る。これら網状赤血球中の正常より少ないヘモグロビン含量は、需要に対して不十分な鉄供給の指標である。これら網状赤血球中のヘモグロビンの量はまた、成熟赤血球中のヘモグロビンの量に対応する。CHrは、鉄欠乏および機能的鉄欠乏のための試験として数多くの研究で近年評価されており、そして感度が高く、そして特異的であることが見出された。しかし、正確な閾値は確立されていない。なぜなら、この閾値は、実験室および用いられる器具に依存して変動するからである。
エポエチンは、赤血球の産生を刺激することで有効であるが、ヘムに結合するために十分な鉄供給なくしては、赤血球は、低色素である(すなわちヘモグロビン含量は低い)。それ故、鉄欠乏の状態では、骨髄から離れる赤血球のうちのかなりの割合は、低ヘモグロビン含量を有する。ヘモグロビン含量が<28g/dlの赤血球の%を測定することにより、鉄欠乏が検出され得る。%Hypo>10%は鉄欠乏と相関しており、そしてこれ故、鉄欠乏の検出のための診断基準として用いられている(非特許文献4)。
%Hypoは、光学的な細胞ごとのヘモグロビン測定に基づくいくつかのBayer血液分析器で報告されるパラメーターである。%Hypoは、新鮮な(血液収集の後4時間より少ない)全血サンプルを用いて測定されなければならない。なぜなら、貯蔵またはサンプルのねかしは、赤血球膨潤に起因する%Hypo報告の誤った増加に至るからである(非特許文献5)。
2つのその他のパラメーターが、%HypoおよびCHrに相関して最近報告され、それらは、the Sysmex XE−2100 hematology analyserによって報告されたRBC−YおよびRet−Hである(非特許文献6)。RBC−Yは、Sysmex XE−2100血液分析器での、成熟赤血球集団内の前方光錯乱ヒストグラムの平均値であり、そしてRet−Hは、網状赤血球測定中で得られる網状赤血球集団内の前方光錯乱ヒストグラムの平均値である。
最も近年、赤血球パラメーターおよび網状赤血球パラメーターのいくつかの機能が、同時係属中の出願番号第11/524,682号においてSimon−Lopezにより鉄欠乏の検出において有用であることが開示された。これらは、MCVとMRVとの積の関数として規定されるRBCサイズ関数(RSf)、MCVとHgbとの積の関数として規定される容量ヘモグロビン因子(VHf)、MCV、HgbおよびRDWの関数として規定される容量−ヘモグロビン/分布因子(VHDWf)を含む。
Bain、B.J.、Blood Cells、A Practical Guide、第2版、Blackwell Science Ltd.、1995、第8章、197〜199頁 Eknoyan Gら、Continuous quality improvement:DQOI becomes K/DQOI and is updated. National Kidney Foundation’s Dialysis Outcomes Quality Initiative. Am J Kidney Dis.、2001 1月;37(1):179〜194; Anemia Management in Chronic Kidney Disease:Role of Factors Affecting Epoetin Responsiveness、ESCHBACH、J.、J Am Soc Nephrol 13:1412〜1414、2002 Thomasら、Biochemical Markers and Hematologic Indices in the Diagnosis of Functional Iron Deficiency、Clinical Chemistry 48:7、1066〜1076、2002 Revised European Best Practice Guidelines for the Managemant of Anaemia in Patients with Chronic Renal Failure、Locatelli、Fら、Nephrology and Dyalisis Transplantation、19巻2004年5月(補遺2)、Guideline III.2、ii22〜24頁 Revised European Best Practice Guidelines for the Management of Anaemia in Patients With Chronic Renal Failure、Locatelli、Fら、Nephrology and Dyalisis Transplantation、19巻2004年5月(補遺2)、Appendix B、ii39〜41頁 Machin S.J.ら、Functional Iron Deficiency and New Red Cell Parameters on the Sysmex XE−2100、ISLH 2001 Industry−Spondored Workshops、ISLH XIVth International Symposium、2001:およびLaboratory Diagnosis、Laboratory Hematology 2005、11:14〜23
CHrおよび%Hypoは、Bayerの血液分析器で提供されるのみであることが認識されている。従って、この情報は、多くの臨床実験室および病院にとっては利用可能ではない。その一方、MCV、MCH、MCHCおよびHgbは、すべての自動血液分析器で提供される伝統的な赤血球指標である。これらの伝統的な赤血球パラメーターの利用可能性のため、CHrおよび%Hypoのような公知のパラメーターと比較できる臨床的正確さ、感度および特異度で、鉄欠乏の検出のためにこれらパラメーターを用いて診断指標を開発することが所望される。
(発明の要旨)
1つの局面では、本発明は、鉄欠乏の検出の方法を提供する。
1つの局面では、本発明は、鉄欠乏の検出においてCHrと類似の診断能力を有する新規な鉄欠乏指数(IDI)を用いる鉄欠乏の検出の方法に関する。この方法は、血液分析器で血液サンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞容量(MCV)を得る工程;このMCHおよびMCVの関数として規定される鉄欠乏指数(IDI)を得る工程;このIDIを所定のIDI鉄欠乏基準と比較する工程;および上記IDIが上記所定のIDI鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程を包含する。
1つの実施形態では、IDIは、以下の式:
Figure 0005592339
によって規定される、MCHおよびMCVのロジスティック関数であり、ここで、a、bおよびcは定数である。1つの例示の実施形態では、a、bおよびcは、それぞれ−35.6、0.087および1.61であり、そしてこの所定のIDI鉄欠乏基準は、このIDIが0.9以下である場合に鉄欠乏と定義する。
さらなる実施形態では、本発明は、鉄欠乏の検出において%Hypoと類似の診断能力を有する鉄欠乏指数(IDI)を用いる鉄欠乏の検出方法に関する。この方法は、血液分析器で血液サンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)および平均ヘモグロビン(MCH)を得る工程;このMCHCおよびMCHの関数として規定される鉄欠乏指数(IDI)を得る工程;このIDIを所定のIDI鉄欠乏基準と比較する工程;および上記IDIが上記所定のIDI鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程を包含する。
1つの実施形態において、IDIは、以下の式:
Figure 0005592339
によって規定される、MCHおよびMCHCのロジスティック関数であり、ここで、i、jおよびkは定数である。1つの例示の実施形態では、上記i、jおよびkは、それぞれ−97.98、0.24および2.91であり、そしてこの所定のIDI鉄欠乏基準は、このIDIが0.59以下である場合に鉄欠乏と定義する。
さらなる局面において、本発明は、血液分析器を用いて上記に規定される鉄欠乏指数を得る方法を提供する。
1つの実施形態では、血液分析器で血液サンプルの鉄欠乏指数(IDI)を得る方法は、血液サンプルの第1のアリコートを血液希釈剤と混合して第1のサンプル混合物を形成し、上記血液分析器で上記第1のサンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞容量(MCV)および赤血球濃度(RBC)を得る工程;上記血液サンプルの第2のアリコートを試薬系と混合して第2のサンプル混合物を形成し、上記血液分析器で上記第2のサンプルを分析し、そして上記血液サンプルのヘモグロビン濃度(Hgb)を得る工程;得られたRBCおよびHgbを用いて平均細胞ヘモグロビン(MCH)を得る工程;得られたMCVおよびMCHを用いて上記鉄欠乏指数(IDI)を得る工程;ならびに上記血液分析器の上記血液サンプルのIDIを報告する工程を包含する。
さらなる実施形態では、血液分析器で血液サンプルの鉄欠乏指数(IDI)を得る方法は:血液サンプルの第1のアリコートを血液希釈剤と混合して第1のサンプル混合物を形成し、上記血液分析器で上記第1のサンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞容量(MCV)および赤血球濃度(RBC)を得る工程;上記血液サンプルの第2のアリコートを試薬系と混合して第2のサンプル混合物を形成し、上記血液分析器で上記第2のサンプルを分析し、そして上記血液サンプルのヘモグロビン濃度(Hgb)を得る工程;得られたMCV、RBCおよびHgbを用いて平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)を得る工程;得られたMCHおよびMCHCを用いて上記鉄欠乏指数(IDI)を得る工程;および上記血液分析器で上記血液サンプルのIDIを報告する工程を包含する。
本発明の利点は、本発明の例示の実施形態を示す添付の図面と組み合わせて考慮し、以下の記載から明らかになる。
例えば、本発明は以下を提供する:
(項目1)
鉄欠乏を検出する方法であって:
(a)血液分析器で血液サンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞容量(MCV)を得る工程;
(b)該MCHおよび該MCVの関数として規定される鉄欠乏指数(IDI )を得る工程;
(c)該IDI を所定のIDI 鉄欠乏基準と比較する工程;ならびに
(d)該IDI が該所定のIDI 鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程、を包含する、方法。
(項目2)
前記IDI が、以下の方程式:
Figure 0005592339
によって規定される、前記MCHおよび前記MCVのロジスティック関数であり、ここで、a、bおよびcは定数である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記a、bおよびcが、それぞれ−35.6、0.087および1.61である、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記鉄欠乏が、絶対的鉄欠乏または機能的鉄欠乏を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
鉄欠乏を検出する方法であって:
(a)血液分析器で血液サンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)および平均細胞ヘモグロビン(MCH)を得る工程;
(b)該MCHCおよび該MCHの関数として規定される鉄欠乏指数(IDI )を得る工程;
(c)該IDI を所定のIDI 鉄欠乏基準と比較する工程;ならびに
(d)該IDI が該所定のIDI 鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程、
を包含する、方法。
(項目6)
前記IDI が、以下の方程式:
Figure 0005592339
によって規定される、前記MCHおよびMCHCのロジスティック関数であり、ここで、i、jおよびkは定数である、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記i、jおよびkが、それぞれ−97.98、0.24および2.91である、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記鉄欠乏が、絶対的鉄欠乏または機能的鉄欠乏を含む、項目5に記載の方法。
(項目9)
血液分析器で血液サンプルの鉄欠乏指数(IDI )を得る方法であって:
(a)血液サンプルの第1のアリコートを血液希釈剤と混合して第1のサンプル混合物を形成し、該血液分析器で該第1のサンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞容量(MCV)および赤血球濃度(RBC)を得る工程;
(b)該血液サンプルの第2のアリコートを試薬系と混合して第2のサンプル混合物を形成し、該血液分析器で該第2のサンプルを分析し、そして該血液サンプルのヘモグロビン濃度(Hgb)を得る工程;
(c)該RBCおよび該Hgbを用いて平均細胞ヘモグロビン(MCH)を得る工程;
(d)該MCVおよび該MCHを用いて該鉄欠乏指数(IDI )を得る工程であって、該IDI が該MCVおよび該MCHのロジスティック関数として規定される工程;ならびに
(e)該血液分析器で該血液サンプルの該IDI を報告する工程、
を包含する、方法。
(項目10)
前記IDI が、以下の方程式:
Figure 0005592339
によって規定され、ここで、a、bおよびcは定数である、項目10に記載の方法。
(項目11)
前記a、bおよびcが、それぞれ−35.6、0.087および1.61である、項目10に記載の方法。
(項目12)
血液分析器で血液サンプルの鉄欠乏指数(IDI )を得る方法であって:
(a)血液サンプルの第1のアリコートを血液希釈剤と混合して第1のサンプル混合物を形成し、該血液分析器で該第1のサンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞容量(MCV)および赤血球濃度(RBC)を得る工程;
(b)該血液サンプルの第2のアリコートを試薬系と混合し第2のサンプル混合物を形成し、該血液分析器で該第2のサンプルを分析し、そして該血液サンプルのヘモグロビン濃度(Hgb)を得る工程;
(c)該MCV、該RBCおよび該Hgbを用いて、平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)を得る工程;
(d)該MCHおよび該MCHCを用いて該鉄欠乏指数(IDI )を得る工程であって、該IDI が該MCHおよび該MCHCのロジスティック関数として規定される工程;ならびに
(e)該血液分析器で該血液サンプルの該IDI を報告する工程、
を包含する、方法。
(項目13)
前記IDI が、以下の式:
Figure 0005592339
によって規定され、ここで、i、jおよびkは定数である、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記i、jおよびkが、それぞれ−97.98、0.24および2.91である、項目13に記載の方法。
図1は、実施例1に記載のようなIDIのROC曲線である。 図2は、実施例2に記載のようなIDIのROC曲線である。
(発明の詳細な説明)
1つの実施形態では、本発明は、平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞容量(MCV)の関数として規定される鉄欠乏指数(IDI)を用いる鉄欠乏の検出のための方法を提供する。本明細書中で用いられる鉄欠乏の用語は、絶対的鉄欠乏、および機能的鉄欠乏(FID)を含む。
絶対的鉄欠乏は、しばしば文献中では鉄欠乏と称され、減少した総鉄身体含量として規定される。鉄欠乏貧血(IDA)は、鉄欠乏が赤血球産生を減少させるほど十分に重篤である場合に起こり、そして貧血の発症を引き起こす。潜在的鉄欠乏は、いまだ貧血ではない鉄欠乏の存在のことをいう。その一方、機能的鉄欠乏は、身体の総鉄含量が正常であるかまたは高められてさえいるが、この鉄が赤血球の産生のために利用可能でない状態を規定する。この状態は、主に、血液透析中の慢性腎臓不全を有する患者で観察される。潜在的な機能的鉄欠乏は、機能的鉄欠乏の貧血前段階(pre−anemic stage)をいう。上記に記載のような鉄欠乏の種々の形態を有する個体は、種々の程度の鉄欠乏赤血球産生を有する。
より詳細には、上記方法は、(a)血液分析器で血液サンプルを分析し、そしてその血中サンプルのMCHおよびMCVを得る工程;(b)MCHおよびMCVの関数として規定される鉄欠乏指数(IDI)を得る工程;(c)このIDIを所定のIDI鉄欠乏基準と比較する工程;および(d)上記IDIが上記所定のIDI鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程を包含する。
上記鉄欠乏指数(IDI)は、以下の式:
Figure 0005592339
によって規定される、MCHおよびMCVのロジスティック関数であり、ここで、a、bおよびcは定数である。1つの実施形態において、a、bおよびcは、それぞれ−35.6、−0.087および1.61である。さらに、例示の実施形態では、上記所定のIDI鉄欠乏基準は、IDIが0.9以下である場合、鉄欠乏と定義される。特定の鉄欠乏基準(例えば、本明細書中に記載されるIDI鉄欠乏基準)はまた、本明細書で以後記載される実施例で用いられるような、臨床状態の診断のためのカットオフ値と一般に言及されることに注意されるべきである。
平均細胞ヘモグロビン(MCH)(これは、赤血球あたりのヘモグロビン量とも言及される)は、MCH=Hgb/RBC10と規定され、ここでHgbは血液サンプルの総ヘモグロビン濃度であり、そしてRBCは血液サンプル中の赤血球濃度(これは、一般に赤血球カウントと言及される)である。自動血液分析器で、HgbおよびRBCは、本明細書で以後詳細に記載されるように、代表的には、血液サンプルの2つのアリコートを用いて別個に測定され、そしてMCHは、得られたHgbおよびRBCから得られる。しかし、MCHはまた、血液サンプルを溶解することなく、個々の赤血球の光学的な細胞ごとのヘモグロビン測定によっても測定され得る。本発明の目的のために、MCHは、いずれかのアプローチを用いて得られ得る。
血液分析器での赤血球の測定では、血液サンプルは、代表的には、サンプルチャンバーまたは浴中において、希釈剤で実質的に希釈される。非集束流れアパーチャでのインピーダンス測定を用い、血液サンプルは大幅に(例えば、6250:1の希釈比で)希釈され得る。非集束流れセルが測定に用いられるとき、この希釈比は、290:1のように実質的により低くあり得る。血液分析器での赤血球の測定の間にそれらの容量および形態を維持するために、等張希釈剤が血液サンプルを希釈するために用いられる。代表的には、この希釈剤は、1つ以上のアルカリ金属塩を含む。種々の商業的に利用可能な等張血液希釈剤が、血液サンプルを希釈するために用いられ得る。適切な例としては、米国特許第4,521,518号、同第4,528,274号、同第5,935,857号および同第6,706,256号に記載される希釈剤が挙げられるが、それらに限定されない。
伝導性水性溶液中に懸濁した粒子または血液細胞が、流れセルまたはアパーチャを通過するとき、電気信号またはパルスが、インピーダンスの増加に起因して測定され得る。これら電気パルスは、血液サンプルの血液細胞の数をカウントするために用いられている。その一方、パルス形状、高さおよび幅は、粒子の容量またはサイズに直接相関し、そして測定された細胞の容量に変換され得る。異なる容量を有する2つ以上の異なる血液細胞を含むサンプルが測定されるとき、この測定から得られるヒストグラムは、これら血液細胞の容量分布を提示し得る。DCインピーダンス測定デバイスを装備した血液分析器による細胞カウントおよびサイズ決めのために用いられる検出方法および装置は、一般に米国特許番号第2,656,508号、同第3,810,011号、および同第5,125,737号に記載され、これらは、それらの全体が参考として本明細書によって援用される。本明細書では、語句「血液細胞サイズ決め」は、細胞容量測定をいう。
あるいは、低角度光散乱測定がまた、血液細胞のカウントおよびサイズ決めのために用いられ得る。本明細書では、用語「低角度光散乱」は、入射光から10゜未満にある範囲で測定される光散乱信号をいう。
細胞容量測定では、細胞容量分布ヒストグラムが得られる。赤血球測定のために、得られたヒストグラムは、赤血球分布ヒストグラムと言及される。正常血液サンプルについては、狭くかつ輪郭のはっきりとした赤血球分布、代表的にはガウス分布が得られる。臨床的に異常な血液サンプルについては、分布の種々の歪みが観察されており、より高いかもしくはより低い容量側いずれかへの分布のシフト、非対称的分布、より高いかもしくはより低い容量側いずれか、または両方の側への集団拡大などがある。平均細胞容量(MCV)および赤血球分布幅(RDW)は、上記赤血球分布ヒストグラムから算出される。
血液サンプルの総ヘモグロビン濃度(Hgb)は、代表的には、血液分析器で、血液サンプルのアリコートを溶解試薬と混合することによって測定される。この溶解試薬に曝すと、赤血球は完全に溶解し、そしてヘモグロビンはサンプル混合物に放出され、これは溶解試薬中のリガンドとの反応に際し色原体を形成する。このヘモグロビン色原体は、次いで、所定の波長でUV−VIS分光光度法によって測定され、そしてHgbはこの測定から算出される。
Hgbを測定するために適切な1つの溶解試薬系は、等張血液希釈剤(例えば、米国特許第4,521,518号、同第4,528,274号、同第5,935,857号および同第6,706,526号に記載される希釈剤)、ならびに溶解試薬(例えば、米国特許第5,763,280号、同第5,834,315号および同第6,573,102号に記載される溶解試薬)を含み、これら特許は、それらの全体が参考として本明細書によって援用される。あるいは、この試薬系はまた、米国特許第5,882,934号(その全体が参考として本明細書によって援用される)に記載のような単一の溶解試薬であり得る。さらに、ヘモグロビンの測定のために当該技術分野で公知の種々の溶解試薬が、本発明の目的のために用いられ得る。
Coulter LH750またはGENS血液分析器(Beckman Coulter、Inc.Fullerton、CA)を用いて、血液サンプルのいくつかのアリコートが異なる分析モードで同時に分析される。CBCモードでは、血液サンプルの第1のアリコートは、希釈剤によって希釈されて第1のサンプル混合物を形成し、そして赤血球および血小板がこの第1のサンプル混合物から測定される。同時に、血液サンプルの第2のアリコートが希釈剤および溶解試薬と混合されて第2のサンプル混合物を形成し、そして上記ヘモグロビン濃度は、この第2のサンプル混合物を用いて測定される。とりわけ、種々の赤血球パラメーターが、これらの測定から報告され、これらは、赤血球濃度(RBC)、平均細胞容量(MCV)、総ヘモグロビン濃度(Hgb)、平均細胞ヘモグロビン(MCH)、平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)などを含む。これらの血液分析器で、MCHおよびMCHCは、MCV、RBCおよびHgbから算出される導出パラメーターである。
上記で考察されるように、Bayer血液分析器によって報告されるCHr(網状赤血球ヘモグロビン含量)は、近年、鉄欠乏および機能的鉄欠乏の検出のために用いられており、そして高度に感受性があり、かつ特異的であることが見出されている。代表的には、CHr<28pgまたは<29pgのカットオフ値が、絶対的鉄欠乏および機能的鉄欠乏を決定するために用いられる。
実施例1は、CHrと比較して、絶対的鉄欠乏および機能的鉄欠乏の検出のために上記で規定された鉄欠乏指数(IDI)を用いる本発明の方法を示す。IDIの受信者動作特性(ROC)分析が、鉄欠乏を規定するための基準としてCHr≦28pgを用いて、247の臨床全血サンプルに対して実施された。図1は、IDIのROC曲線を示す。y軸上に感度(真の陽性フラクション)がプロットされ、そしてx軸上に特異度(偽陽性フラクション)がプロットされる。完全識別をともなう試験は、上左隅を通過するROC曲線を有し、ここで、真の陽性フラクションは100%である(完全感度)。識別なしの試験のための理論曲線は、下左隅から上右隅まで45゜の対角線である。曲線が上左隅に近い程、試験の全体の正確さは高い。さらに、ROC曲線の下の領域(AUC)はまた、診断試験の臨床的正確さの一般的な尺度である。
表1は、統計学的分析結果を示す。示されるように、AUCはIDIについて0.9841であり、これはIDIがCHrと高度に相関することを示す。AUCおよびROC曲線の値は、IDIが鉄欠乏の検出においてCHrと類似の診断能力を有することを示した。0.5に等しいカットオフで、IDIは、94.9%の感度および97.6%の特異度を有する。数学的には、0.5のカットオフ値は、最高の感度および特異度を与えることが注記される。しかし、臨床的には、感度が、臨床症状の検出のためにより重要である。0.9に等しいカットオフで、IDIは97.4%の感度および89.9%の特異度を有することが見出された。
CHrのために推奨されたカットオフは、用いられる特定のBayer血液分析器に依存して異なり得る。比較研究では、比較器の基準設定が、カットオフ値およびIDIの方程式中の定数a、bおよびcに影響し得る。例えば、実施例1で、CHr≦29pgが鉄欠乏を規定するために用いられる基準である場合、IDIの方程式中の定数a、bおよびcは、それぞれ、−36.156、−0.0199および1.96である。0.585に等しいカットオフで、IDIは95.7%の感度および95.2%の特異度を有する。この場合、所定のIDI鉄欠乏基準は、IDIが0.585以下である場合に鉄欠乏を規定する。
さらなる実施形態では、本発明は、鉄欠乏の検出のために、MCHCおよびMCHの関数として規定される第2の鉄欠乏指数(IDI)を用いる方法を提供する。より詳細には、この方法は、以下の工程:(a)血液分析器で血液サンプルを分析し、そしてこの血液サンプルのMCHCおよびMCHを得る工程;(b)MCHCおよびMCHの関数として規定される鉄欠乏指数(IDI)を得る工程;(c)IDIを所定のIDI鉄欠乏基準と比較する工程;および(d)このIDIが上記所定のIDI鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程を包含する。MCHCおよびMCHの関数を用い、鉄欠乏検出のための臨床的正確さが増大され得ることが見出された。
1つの実施形態では、この第2の鉄欠乏指数(IDI)は、以下の式:
Figure 0005592339
によって規定されるMCHおよびMCHCのロジスティック関数であり、ここで、i、jおよびkは定数である。1つの例示の実施形態では、i、jおよびkは、それぞれ−97.98、0.24および2.91であり、そして上記所定のIDI鉄欠乏基準は、IDIが0.59以下である場合に鉄欠乏と定義する。
平均細胞ヘモグロビン濃度(これは、赤血球あたりのヘモグロビン濃度とも称される)は、方程式MCHC=(Hgb/(RBCMCV))1000によって規定される。Hgb、RBCおよびMCVの測定は上記に記載されている。最も自動化された血液分析器で、MCHCは、これらの直接的に測定されるパラメーターから得られる。さらに、MCHCは、細胞を溶解することなく、個々の赤血球の細胞容量測定および光学的な細胞ごとのヘモグロビン測定によって得られ得る。本発明の目的のために、MCHCは、いずれかのアプローチを用いて得られ得る。
上記のように、低色素性赤血球百分率(%Hypo)がまた、鉄欠乏を決定するために用いられている。%Hypo<5%は正常と考えられる。2つの異なる基準、より詳細には、%Hypo>5%および>10%が用いられている。%Hypo>10%が、絶対的鉄欠乏および機能的鉄欠乏を規定するためにより一般的に用いられている(Revised European Best Practice Guidelines for the Management of Anaemia in Patients With Chronic Renal Failure、Locatelli、Fら、Nephrology and Dyalisis Transplantation、19巻、2004年5月(補遺2)、Appendix B、ii39〜41頁)。
実施例2は、%Hypoと比較して、絶対的鉄欠乏および機能的鉄欠乏の検出のための上記で規定された鉄欠乏指数(IDI)を用いる本発明の方法を示す。IDIの受信者動作特性(ROC)分析を、鉄欠乏を規定するための基準として%Hypo≧10を用いて、247の臨床全血サンプルについて実施した。図2は、IDIのROC曲線を示す。
IDIのROC曲線の下の領域(AUC)は0.9675であり、IDIが%Hypoと高度に相関することを示す。0.59のカットオフで、IDIは、92.4%の感度および91.5%の特異度をそれぞれ有する。AUCおよびROC曲線の値は、IDIが絶対的鉄欠乏および機能的鉄欠乏の検出において%Hypoと類似の能力を有することを示した。
MCV、MCHまたはMCHCは、鉄欠乏または鉄欠乏赤血球産生条件の下での特定の細胞特徴を反映し得る。鉄欠乏赤血球産生では、2つの異常な細胞特徴が代表的には観察される:低色素症(赤血球中の低ヘモグロビン含量)、および小球症(小赤血球容量)である。歴史的には、MCV、MCHまたはMCHCは、個々に、その他の臨床化学的または血液学パラメーターと組み合わせて鉄欠乏のための指標として用いられてきた。鉄欠乏の検出のためにIDIまたはIDIを用いる本発明の方法は、これら個々のパラメーターの1つ以上を用いる方法に対して利点を有する。
第1に、それぞれ、IDIはMCVおよびMCHのロジスティック関数であり、そしてIDIはMCHおよびMCHCのロジスティック関数である。各指標は、2つの異なる個々のパラメーターの影響を組み合わせ、これらは、診断指標の感度、特異度、またはそれらの両方を増大し得る。さらに、両方の指標は、正常サンプルと鉄欠乏サンプルとをより良好に区別するために最適化される。なぜなら、ロジスティック回帰は、2つの群の間のより良好な識別を提供するからである。さらに、両方の指標は、0〜1(または0〜100%)の範囲のスケールであり、これらは、個々のパラメーターの測定の単位に依存しない。従って、IDIまたはIDIは、鉄欠乏の検出のための独立かつ有効な指標として用いられ得る。
一方、上記のように、低色素性赤血球%は、血液採集後4時間未満の新鮮全血サンプルを用いて測定されなければならない。なぜなら、サンプルのねかしは、赤血球膨潤に起因する%Hypo報告の誤った増加に至るからである。対照的に、MCHC、MCHおよびMCVは、血液採集後24時間で安定である。従って、鉄欠乏の診断の目的のために、IDIまたはIDIのいずれかは、%Hypoの分析で要求されるようなサンプルねかしの狭い窓によって制限されることなく、全血サンプルの慣習的な血液分析を用いて得られ得る。これは、サンプル取り扱いおよび作業フロー管理の点から、血液学実験室のために実質的な利点を提供する。例えば、種々の商業的血液学実験室では、多くの全血サンプルが個々の医者のオフィスで採集され、そして分析のために実験室に送られる。これら血液サンプルは、しばしば、血液採集後24時間以上で受け入れられる。これらのサンプルは、もはや%Hypoの分析にはもはや適切ではない。しかし、信頼性あるIDIおよびIDIがなお、これら24時間が経過した古いサンプルで得られ得る。
報告されたHgb、MCVおよびRBCは、異なる装置製造業者によって用いられる検出方法および試薬に依存して異なる血液分析器間でわずかに変動することが理解されるべきである。結果として、導出パラメーターであるMCHおよびMCHCは、異なる血液分析器の間である程度変動する。従って、本発明の方法において、IDIおよびIDIのためのカットオフ値、または対応する所定の鉄欠乏基準は、用いられる血液分析器に依存して変動し得る。さらに、Hgb、MCVおよびRBC、ならびに導出されたMCHおよびMCHCは、患者人口統計、および癌センターまたは腎臓透析センターのような特定の病院または施設の臨床的な焦点に依存して変動し得る。従って、本発明の目的のためのIDIおよびIDIのカットオフ値は、各病院または用いられる血液分析器について実験的に確認されるべきである。本明細書中に示される研究において得られるIDIおよびIDIのカットオフ値は、本発明の方法の有用性を例示し、そして本発明の制限として解釈されるべきではない。
MCHC、MCHおよびMCVは、高度スループット装置および医者のオフィスで用いられる小機器の両方を含む、すべての製造業者によってもたらされたすべての商業的な血液分析器で報告されたパラメーターであることが認識され得る。従って、IDIおよびIDIは、本発明の方法を用いて鉄欠乏の検出のために必要な指標であり、すべての商業的な血液分析器から得られ得る。
さらに、鉄欠乏の検出のためにIDIおよびIDIを用いる本発明の方法は、時間を節約し、かつ低コストアプローチである。なぜなら、これらのパラメーターは、さらなるコストなくして全血サンプルの慣習的な血液学分析から得られ得るからである。
以下の実施例は、本発明の例示であり、そして特許請求の範囲に規定されるような本発明の範囲を制限するといかなる方法においても解釈されるべきではない。先行する開示に従って、種々のその他の成分および比率が採用され得ることが理解される。
(実施例1)
247の臨床全血サンプルを、University College Hospital of Londonで、Coulter LH750およびBayer ADVIA 120血液分析器でそれぞれ分析した。すべての血液分析器を、それらの標準的な作動条件下で作動させ、そして操作マニュアルおよび研究のプロトコールに従って、製造業者により提供される較正物質を用いて較正した。
Coulter LH750血液分析器(Beckaman Coulter、Inc.,Fullerton、CA)で、サンプルを、CBCおよびReticモードを用いて分析した。血液サンプルの第1のアリコートの1.6μlを、Isoton 3Eにより、6250:1の希釈比で希釈し、第1のサンプル混合物を形成し、これをDCインピーダンス測定によって測定し、赤血球パラメーターを生成した。血液サンプルの第2のアリコートの28μlを、6mlのIsoton 3Eで希釈し、そして次に、1mlのLyse S III diffと混合し、第2のサンプル混合物を形成した。この第2のサンプル混合物の吸収を、540nmで測定しHgbを得た。上記に記載の試薬は、Beckman Coulter,Inc.の製品であった。
鉄欠乏指数(IDI)を、Coulter LH750血液分析器から報告されたMCHおよびMCVを用いて算出した。IDIは、IDI=exp(−35.6−0.087MCV+1.61MCH)/(1+exp(−35.6−0.087MCV+1.61MCH)の方程式を用いて規定した。受信者動作特性(ROC)分析を、正常および鉄欠乏を分類するための基準としてCHr≦28pgを用いIDIに対して実施した。より詳細には、CHr≦28pgを有する78の血液サンプルを、鉄欠乏または陽性として同定し、そしてCHr>28pgを有する169のサンプルを、正常または陰性として同定した。得られたROC曲線を図1に示し、そしてAUC、標準誤差(SE)、p値および95%信頼区間を含む統計学的データを表1に示す。
Figure 0005592339
示されるように、IDIは、CHrと高度に相関していた。AUCおよびROC曲線の値は、IDIが鉄欠乏の検出においてCHrと類似の診断能力を有していたことを示した。IDIのカットオフ値はROC分析から得た。0.5に等しいカットオフで、IDIは、94.9%の感度および97.6%の特異度を有していた。IDIの感度をさらに増加するために、0.9のカットオフ値を選択し、これは、97.4%の感度および89.9%の特異度を有していた。
(実施例2)
実施例1で採集したのと同じ血液サンプルの血液データは、鉄欠乏指数(IDI)を用いる鉄欠乏の検出のためであった。IDIは、Coulter LH750血液分析器から報告されたMCHおよびMCHCを用いて算出した。IDIを、IDI=exp(−97.78+0.24MCH+2.91MCHC)/(1+exp(−97.98+0.24MCH)+2.91MCHC)の方程式を用いて規定した。
ROC分析を、%Hypo>10%を正常および鉄欠乏を分類するための基準として用いてIDIに対して実施した。より詳細には、%Hypo>10%を有する105の血液サンプルを、鉄欠乏または陽性として同定し、そして%Hypo≦10%を有する142のサンプルを、正常または陰性として同定した。得られたROC曲線を図2に示し、そしてAUC、標準誤差(SE)、p値および95%信頼区間を含む統計学的データを表2に示す。
示されるように、IDIは、%Hypoと高度に相関していた。AUCおよびROC曲線の値は、IDIが鉄欠乏の検出において%Hypo類似の診断能力を有していたことを示した。IDIのカットオフ値はROC分析から得た。0.59のカットオフで、IDIは、92.4%の感度および91.5%の特異度をそれぞれ有していた。
Figure 0005592339
本発明を、特に好ましい実施形態を参照して記載している。しかし、種々の変更が本発明の趣旨から逸脱することなくなされ得、そしてこのような変更が添付の特許請求の範囲に包含されると意図されることが認識される。本発明を詳細に説明し、そして添付の図面に絵で示したが、これらは、本発明の範囲に対する制限としてでなく、むしろその好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。しかし、種々の改変および変更が、上記の明細書に記載されおよび添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の趣旨および範囲、ならびにそれらの法律上の等価物内でなされ得ることは明らかである。本明細書中に引用されるすべての特許およびその他の刊行物は、明示して参考として援用される。

Claims (5)

  1. 鉄欠乏を検出する方法であって:
    (a)血液分析器で血液サンプルを分析し、そして赤血球の平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)および平均細胞ヘモグロビン(MCH)を得る工程;
    (b)該MCHCおよび該MCHのロジスティック関数として規定される鉄欠乏指数(IDI)を得る工程であって、該IDI が、以下の方程式:
    Figure 0005592339
    によって規定され、ここで、i、jおよびkは定数である、工程
    (c)該IDIを所定のIDI鉄欠乏基準と比較する工程;ならびに
    (d)該IDIが該所定のIDI鉄欠乏基準を満たす場合、鉄欠乏の指標を報告する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記i、jおよびkが、それぞれ−97.98、0.24および2.91である、請求項に記載の方法。
  3. 前記鉄欠乏が、絶対的鉄欠乏または機能的鉄欠乏を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 血液分析器で血液サンプルの鉄欠乏指数(IDI)を得る方法であって:
    (a)血液サンプルの第1のアリコートを血液希釈剤と混合して第1のサンプル混合物を形成し、該血液分析器で該第1のサンプル混合物を分析し、そして赤血球の平均細胞容量(MCV)および赤血球濃度(RBC)を得る工程;
    (b)該血液サンプルの第2のアリコートを試薬系と混合し第2のサンプル混合物を形成し、該血液分析器で該第2のサンプル混合物を分析し、そして該血液サンプルのヘモグロビン濃度(Hgb)を得る工程;
    (c)該MCV、該RBCおよび該Hgbを用いて、平均細胞ヘモグロビン(MCH)および平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)を得る工程;
    (d)該MCHおよび該MCHCを用いて該鉄欠乏指数(IDI)を得る工程であって、該IDIが該MCHおよび該MCHCのロジスティック関数として規定され、該IDI が、以下の方程式:
    Figure 0005592339
    によって規定され、ここで、i、jおよびkは定数であ工程;ならびに
    (e)該血液分析器で該血液サンプルの該IDIを報告する工程、
    を包含する、方法。
  5. 前記i、jおよびkが、それぞれ−97.98、0.24および2.91である、請求項に記載の方法。
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