JP5590721B2 - 摺動材及び摺動材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、摺動材及び摺動材の製造方法に関し、より詳細には、発塵や腐蝕等を防止するための樹脂被膜が表面に形成された摺動材及びその製造方法に関する。
半導体製造設備などの被密封流体をシールするメカニカルシールとして、摺動面に積極的に流体を導入し、密封環同士を非接触状態とする非接触シール装置がある(特許文献1等参照)。従来技術に係る非接触シール装置は、摺動面に導入された流体の圧力によって密封環を離反させ、密封環の摩耗及び摩耗に伴う発塵等を防止している。
しかし、非接触シール装置であっても、摺動面に導入されるべき流体の供給が停止された場合や、回転軸の回転速度が低速である場合などにおいて、密封環の摩耗が発生する場合がある。そこで、摺動面間に流体膜が存在しない条件においても、密封環の摩耗及び摩耗に伴う発塵等を防止する技術として、基材の表面に自己潤滑性を有する被膜を形成する技術が知られている(特許文献2等参照)。
特開2006−22834号公報 特開2001−26792号公報
しかしながら、従来技術に係る摺動材の被膜は、基材との密着性が不十分であり、基材から剥がれやすいという問題点を有している。また、摺動材の被膜として、濃硫酸などの薬液に対する耐食性に優れた四フッ化エチレン樹脂(PTFE)被膜を用いる試みもあるが、このような被膜は、基材との密着性が劣る。発明者らは、基材との密着がフッ素系樹脂より良い樹脂を用いて下地層を形成し、下地層の上にフッ素系樹脂被膜を形成する試みも行ったが、それでも被膜の密着性は十分ではなかった。
さらに、従来技術に係る摺動材の被膜には、被膜形成時にピンホールが形成される場合があり、ピンホールから侵入した薬液により下地層や基材が腐食を受け、被膜が剥がれるという問題を有している。また、従来技術に係る摺動材は、ピンホールを塞ぐために被膜を厚くすると、物理的な力によって被膜が剥がれやすくなるという問題を有している。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、基材との密着性に優れ、基材の発塵を好適に防止できる樹脂被膜を有する摺動材及びその製造方法を提供することである。
上述の課題を解決するために、本発明に係る摺動材は、開気孔を有する基材と、
溶融性樹脂からなる樹脂被膜と、を有し、
前記樹脂被膜は、前記基材の表面の少なくとも一部を被覆する被覆部と、当該被覆部と繋がっており前記開気孔に充填されたアンカー部と、を有することを特徴とする。
本発明に係る摺動材は、樹脂被膜が基材の表面を被覆する被覆部だけでなく、基材の開気孔に充填されたアンカー部を有するため、樹脂被膜と基材の密着性が高く、樹脂被膜が剥がれにくい。本発明に係る摺動材は、樹脂被膜を溶融性樹脂で形成しているため、樹脂被膜にピンホールが形成され難く、基材を確実に保護できるため、基材の腐食等に起因する被膜の剥がれも防止できる。また、本発明に係る摺動材は、被膜が基材から剥がれにくく、基材を確実に被覆するため、基材が摩耗して発塵することを好適に防止できる。
また、例えば、前記基材はカーボンであっても良い。カーボンは気孔を多く含む多孔質材料であり、複雑な形状の気孔を有する。そのため、本発明に係る摺動材は、基材をカーボンとすることによって、アンカー部によって樹脂被膜を固定する効果を高めることができる。
また、例えば、前記カーボンは硬質カーボンであっても良い。硬質カーボンの基材を用いることによって、基材表面の凹凸が、当該凹凸と噛み合う樹脂被膜を強固に支持するため、樹脂被膜の剥がれをさらに効果的に防止できる。
また、例えば、本発明に係る摺動材は、前記樹脂被膜が形成されていない摺動面と、前記摺動面以外の表面であって前記樹脂被膜が形成されている非摺動面と、を有していても良い。
このような摺動材は、摺動面に樹脂被膜を形成せず、自己潤滑性に優れたカーボンを露出させることによって、流体による潤滑が得られにくい状況でも、摺動面の摩耗を防止することができる。また、非摺動面には樹脂被膜を形成することによって、基材からの発塵やカーボンへの塵埃の付着を防止し、また、基材を薬液等から保護することができる。
また、例えば、樹脂被膜が形成されていない前記摺動面には、前記樹脂被膜と同じ溶融性樹脂が充填された前記開気孔が形成されていても良い。摺動面に存在する開気孔が溶融性樹脂によって充填されているため、このような摺動材は、摺動面の開気孔を介して基材内部に薬液等が侵入することを防止し、また、基材内部からの発塵を防止することができる。
また、例えば、本発明に係る摺動材は、前記基材の不純物含有量が5000ppm以下であっても良い。基材の不純物含有量を5000ppmとすることによって、基材自体の耐食性が向上するため、たとえ基材が薬液に曝された場合にでも、基材の腐食による被膜剥がれを防止することができる。
また、例えば、本発明に係る摺動材は、前記被覆部の厚さが30μm以下であってもよい。本発明に係る摺動材は、樹脂被膜を溶融性樹脂で形成しているため、樹脂被膜にピンホールが形成され難く、被覆部を薄くしても、基材を薬液から保護することが可能である。そこで、被覆部の厚さを30μm以下とすることによって、このような摺動材は、樹脂被膜が物理的な力によって壊れ難くなり、被膜の剥がれを効果的に防止できる。
前記溶融性樹脂は、フッ素系樹脂であってもよい。フッ素系樹脂は、濃硫酸、フッ素、塩素ガス、臭素などの薬液に対する耐食性に優れているため、このような摺動材は、基材をこれらの薬液から、より効果的に保護することができる。
本発明に係る摺動材の製造方法は、
開気孔を有する基材を準備する工程と、
前記基材の表面に、溶融性樹脂を含む塗料を塗布する工程と、
前記塗料が塗布された前記基材を、前記溶融性樹脂の融点以上の温度で熱処理する工程と、
を有することを特徴とする。
本発明に係る摺動材の製造方法では、溶融性樹脂を含む塗料を、前記基材に塗布することにより、塗料を塗布した際に、基材の開気孔の内部に塗料を侵入させることができる。さらに、塗料が塗布された基材を、溶融性樹脂の融点以上の温度で熱処理することによって塗料に含まれる溶融性樹脂が溶融し、上述のようなアンカー部と被覆部を有する樹脂被膜を形成することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る摺動材を含むシール装置の断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る摺動材の製造方法を説明したフローチャートである。 図3は、本発明の一実施形態に係る摺動材の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。
<シール装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る摺動材である第1密封環12及び第2密封環14を含むシール装置10の断面図である。シール装置10は、供給流体圧力P3によって摺動面間に供給流体を送り、第1密封環12と第2密封環14とを非接触状態とする非接触シール装置であるが、本発明に係る摺動材を用いるシール装置としては、非接触シール装置に限定されない。
シール装置10は、孔を設けたハウジング60と、孔に挿嵌した回転軸50の間に取り付けられている。ハウジングの段部状孔には、2個のOリング65を介して、断面L形の保持部40が取り付けられている。更に、この保持部40の内周孔の周面には、2個のOリング32を介して、第2密封環14が、移動自在に取り付けられている。第2密封環14は内周孔から抜け出さないようにスナップリング67によって係止されている。
また、保持部40の内周孔の側周面には、周方向に沿って複数の穴が形成されており、各穴には、ばね41が配置されている。ばね41は、第2密封環14を、第1密封環12へ向かって弾発に押圧する。尚、図示は省略するが、保持部40と第2密封環14とは、互いにピンにより係止されている。
回転軸50には、固定部21がOリング33を介して固着されている。この固定部21の段部の側周面にはOリング31が設けられており、Oリング31を介して、固定部21に第1密封環12が取り付けられている。第1密封環12は、第1抑え部22と固定部21によって軸方向の両側を挟まれ、軸方向の移動を規制されている。又、固定部21と第1抑え部22は、回転軸50に対して、第2抑え部23を介して固定されている。この第2抑え部23は回転軸50と互いに螺合して、固定部21と第1抑え部22とを締め付けて固定する。
ハウジング60と保持部40には、互いに連通した連通路61が形成されている。この連通路61は、第2密封環14の流体供給通路20と連通している。第2密封環14の流体供給通路20は、第2密封環14の内部を通って、第1密封環の第1摺動面13と第2密封環14の第2摺動面15の間の相対摺動面間まで連通している。なお、図示省略の流体供給源から供給流体圧力P3を供給できるように、連通路61に配管が接続されている。
機内の高圧側P1に被密封流体が存在し、シール装置10より機外側内部は低圧側P2となる。この機外側内部は真空のような低圧である場合がある。供給流体圧力P3の圧力は、高圧側P1の圧力と同等か、それより高く維持される。
このように構成されたシール装置10において、流体供給源から流体供給通路20へ供給された供給流体は、流体供給通路20を通って、第1摺動面13と第2摺動面15の相対摺動面間に流れる。第2密封環14の第2摺動面15には、周方向に沿って形成されている流体案内溝16と、流体案内溝16を径方向に横断しており相対摺動面間に動圧を発生させる動圧発生溝18と、が形成されている。供給流体は、流体案内溝16および動圧発生溝18により相対摺動面間の全面に供給され、相対摺動面間を非接触状態にする。
また、第2摺動面15には、動圧発生溝18に高圧側P1の被密封流体を導入するための導入流路(不図示)が形成されている。供給流体圧力P3の供給が予期せず停止された場合であっても、高圧側P1の被密封流体が、導入通路を介して相対摺動面間に自動的に導入される。したがって、シール装置10は、供給流体圧力P3の供給が停止された場合であっても、摺動面間に被密封流体を導入する導入流路及び動圧発生溝18の作用により、相対摺動面間を非接触状態に保つことができる。
<摺動材>
以下に、密封環12,14の材料面について説明する。密封環12,14は、開気孔を有する基材と、溶融性樹脂からなる樹脂被膜とを有する。
<基材>
基材は、密封環12,14全体の外形状とほぼ等しい外形状を有する。また、基材は、基材表面に開口する気孔である開気孔を有する。開気孔は、基材を構成する材料をカーボン等の多孔質材とすることによって形成してもよく、金属材料等の非多孔質材を、機械的又は化学的に加工して形成してもよい。
基材の材料としては、カーボン、炭化珪素、アルミナ、窒化珪素、ジルコニア、サイアロン、酸化クロム、炭化クロム、各種サーメト、金属等が挙げられるが、カーボンが好ましい。カーボンは、元々多孔質材料であるため、出発原料を焼結等するだけで、三次元網目状の複雑な気孔を有する基材となり得るからである。基材をカーボンのような多孔質材とする場合、基材の気孔率(飽水法JCAS−11)は、1〜25%程度とすることが、所定量以上の開気孔を有し、かつ所定値以上の曲げ強度(60MPa程度)を備える観点から好ましいが、特に限定されない。
また、基材をカーボンとする場合、カーボンは、硬質カーボンであることがさらに好ましい。好ましい硬質カーボンのショア硬度HsDは、80以上である。基材を硬質カーボンとすることによって、基材表面の凹凸が、当該凹凸と噛み合う樹脂被膜を強固に支持するため、このような密封環12,14は、樹脂被膜の剥がれをさらに効果的に防止できる。
基材をカーボンとする場合、カーボン成分は、黒鉛質、炭素質のいずれであっても良いが、樹脂被膜の剥がれを防止する観点等からは炭素質とすることが好ましく、基材を構成するカーボンの好ましい黒鉛化度は、50%以下である。黒鉛質のカーボンは、疎水性が強くなる傾向があるため、基材のカーボンを炭素質とすることによって、塗料の塗布における液ののりを良好に保ち、塗料を開気孔中へ容易に導くことができる。したがって、基材を炭素質のカーボンとすることによって、より多くのアンカー部を有する樹脂被膜を形成することが可能となり、より剥がれ難い樹脂被膜を有する摺動材を形成することができる。また、基材のカーボンを炭素質とすることによって、薬液が基材の黒鉛成分と反応して黒鉛特有の層間化合物を作り、樹脂被膜の剥離を誘発する現象を、抑制することができる。
また、基材に含まれる不純物の含有量は、耐食性を向上させる観点から、5000ppm以下とすることが好ましい。基材に含まれる不純物の中でも、鉄は基材の腐食を助長する傾向が強いため、基材に含まれるFe成分は、1000ppm以下とすることが特に好ましい。
<樹脂被膜>
図3は、本発明の一実施形態に係る摺動材である密封環12,14の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。図3に示すように、樹脂被膜は、基材70の表面の少なくとも一部を被覆する被覆部72と、開気孔に充填されたアンカー部74を有する。アンカー部74は、被覆部72と繋がっており、被覆部72を基材70表面にアンカリングし、樹脂被膜の基材70に対する密着性を高める効果を奏する。
樹脂被膜は、密封環12,14の全体に形成されていてもよいが、基材70をカーボンとした場合は、摺動面13,15(図1参照)には樹脂被膜を形成せず、摺動面13,15以外の表面である非摺動面に樹脂被膜を形成することができる。摺動面13,15は、動圧発生溝18等を介して供給流体が供給されるため、被密封流体中の薬液と接触し難い。そのため、自己潤滑性に優れたカーボンを露出させることによって、回転軸50の回転速度が低下した場合など、摺動面13,15同士が接触するような場合にでも、摺動面の摩耗を防止することができる。
樹脂被膜は、加熱によって溶融する溶融性樹脂からなる。樹脂被膜に用いられる溶融性樹脂としては、フッ素系樹脂等が挙げられる。特に、濃硫酸、フッ素、塩素ガス、臭素などの薬液に対する耐食性に優れる摺動材を得るためには、樹脂被膜を構成する溶融性樹脂は、フッ素系樹脂とすることが好ましい。さらに、樹脂被膜を構成する溶融性樹脂は、フッ素系樹脂の中でも、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)が、熱処理時に溶融しやすく、欠陥の少ない樹脂被膜を形成できるため、特に好ましい。
樹脂被膜を溶融性樹脂によって構成することにより、後述するように、溶融性樹脂を基材表面で溶融させて樹脂被膜を形成することが可能となる。このように形成された樹脂被膜は、基材との密着性が良く、ピンホール等の欠陥も少ない。図3に示す被覆部72の厚さは、特に限定されないが、30μm以下とすることが好ましい。被覆部72の厚さを30μm以下とすることによって、樹脂被膜が機械的な力によって壊れることを防止し、樹脂被膜が基材から剥離することを防止できる。
<摺動材の作製>
図2は、本発明の密封環12,14の製造方法の一例を説明したフローチャートである。図2に示すステップS01では、基材を準備する。基材は、成形、焼成、焼結、機械加工など、構成する材料に応じた方法で作成される。
基材がカーボンによって構成される場合、基材は、原料を成形し、これを焼結することによって作製される。原料としては、炭素質原料(コークス)、人造黒鉛又は天然黒鉛等を、結合材(コールタールピッチなど)と配合したものを用いても良く、自己焼結性を有するメソフェース、バルクメソフェース等を用いても良い。
原料に含まれる黒鉛成分は、焼結後の基材を炭素質カーボンとして塗料を塗布する際の塗料のりを良好に保つ観点から、抑制されることが好ましい。また、基材の耐食性を向上させる観点から、基材の原料には、高純度の炭素原料を用いることが好ましい。原料を焼結する焼結温度は特に限定されないが、原料成分の黒鉛化を防止する観点から、1000℃〜2200℃程度とすることが好ましい。
図2に示すステップS02では、基材の表面処理を行う。基材がカーボンのような多孔質材でない場合は、ステップS02において、サンドブラスト等の表面処理を行い、基材に開気孔を形成することができる。基材がカーボンのような多孔質材の場合は、ステップS02において、必要に応じて基材表面を研磨等し、基材表面の粗さを調整することができる。
図2に示すステップS03では、塗料を塗布する直前の基材を加熱する。さらに、ステップS04では、加熱されて温度が上昇している基材の表面に、溶融性樹脂の分散液からなる塗料を塗布する。基材を加熱する温度は、50℃〜100℃とすることが好ましい。但し、基材が多気孔であったり、塗料とのなじみ性が良い場合は室温状態でも問題ない。基材をこのような温度に加熱した状態で、塗料の塗布を行うことにより、基材の開気孔等、基材表面に形成されている凹凸に、塗料が容易に侵入することができる。また、塗布工程(ステップS04)において基材の開気孔に塗料を侵入させておくことで、後述する熱処理工程(ステップS05)において、アンカー部を有する樹脂被膜を好適に形成することができる。本実施形態では、塗料の塗布は、基材の表面全体に行うが、塗布したくない部分をマスキングするなどして、一部のみに行っても良い。
図2に示すステップS05では、塗料が塗布された基材を、塗料に含まれる溶融性樹脂の融点又は融点を多少上回る温度で熱処理した後冷却し、基材の表面に、アンカー部と被覆部とを有する樹脂被膜を形成する。熱処理工程(ステップS05)により、塗料に含まれる溶融性樹脂が溶融し、基材表面に、連続性が良く欠陥の少ない樹脂被膜が形成される。
熱処理工程(ステップS05)では、塗布工程(ステップS04)において基材の開気孔に侵入していた塗料に含まれる溶融性樹脂も、基材表面に存在する塗料に含まれる樹脂と同様に溶融するため、溶融性樹脂が開気孔内部に侵入し易い環境が形成される。したがって、熱処理工程(ステップS05)では、開気孔に侵入した溶融性樹脂によって開気孔の少なくとも開口付近が充填されるとともに、表面に存在する溶融性樹脂(被覆部)と、開気孔内に存在する溶融性樹脂(アンカー部)との繋がりも確保される。
図2に示すステップS06では、摺動面をラップし、摺動面に形成された樹脂被膜の被覆部を除去する。ラップ工程(ステップS06)により、自己潤滑性に優れたカーボン基材を、摺動面に露出させることができる。また、ラップされた摺動面の開気孔には、熱処理工程(ステップS05)で形成された樹脂被膜の一部であるアンカー部が残存するため、ラップ工程後の摺動面には、非摺動面を被覆する樹脂被膜と同じ溶融性樹脂が充填された開気孔が形成されている。これにより密封環12,14は、摺動面13,15に存在する開気孔を介して基材内部に薬液等が侵入することを防止し、また、基材内部からの発塵を防止することができる。
このようにして作製された密封環12,14は、基材の表面を覆う樹脂被膜を有しているので、基材の発塵を防止し、また、基材に対して塵埃が粘着することを防止できる。したがって、このような密封環を用いるシール装置10は、半導体製造設備など、塵埃を嫌う装置に対して、好適に用いられる。
また、密封環12,14は、樹脂被膜が基材の表面を被覆する被覆部だけでなく、基材の開気孔に充填されたアンカー部を有するため、樹脂被膜と基材の密着性が高く、樹脂被膜が剥がれにくい。特に、樹脂被膜をPFA,FEP,ETFE等のフッ素系樹脂とした密封環12,14は、濃硫酸等に対して優れた耐食性を有している。
上述した製造方法によれば、基材と樹脂の密着性が高い密封環12,14を製造することができるため、発塵防止効果、異物粘着防止効果及び腐食防止効果を奏する密封環12,14を、プライマー層の形成を必要としないシンプルな製造方法によって作製することができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
実施例1では、上述の実施形態において説明した製造工程に従って摺動材を形成したのち、摺動材について腐食試験を行った。
実施例1において、基材は、仮焼コークスとコールタールピッチを出発原料とし、これを1500℃で焼結することによって作製した(図2のステップS01)。基材の形状はΦ41×L17mmの円板状とした。基材の物性を分析したところ、気孔率(飽水法)は20%、不純物量(900℃で燃焼後の残渣)は800ppm、Fe成分量(残渣のX線分析)は約200ppm(残渣の約25%)、黒鉛化度(学振法)は5%であった。なお、基材の表面粗さは、表面粗さRz(JIS B0601−1994)が12.5Zとなるように研磨した(図2のステップS02)。
次に、作製した基材を、純粋中で超音波洗浄した後乾燥させた。さらに基材を室温とし、基材に溶融性樹脂の分散液(濃度15%)を塗布(図2のステップS04)した後、380℃で熱処理(図2のステップS05)し、基材表面に樹脂被膜を形成した。実施例1に係る摺動材の作製条件及び材料分析結果を表1に示す。なお、図2に示す基材加熱工程(ステップS03)及びラップ工程(ステップS06)は実施していない。
Figure 0005590721
実施例1では、基材は同一であるが、樹脂被膜の溶融性樹脂および樹脂被膜の被覆層の厚さが異なる9種類のサンプル(摺動材)を作製した。すなわち、3種類の溶融性樹脂(PFA、FEP、ETFE)について、被覆部の厚さが5μm、10μm、30μmである摺動材をそれぞれ作製した。なお、被覆部の厚さは、塗布工程(図2のステップS04)を繰り返すことによって調整した。
腐食試験は、作製された9種類の摺動材を、99%硫酸中に100、300時間浸漬したのち、浸漬後における樹脂被膜の密着強度を評価すべく、JIS K5400(基板目テスト)に準じてテープ引きはがし強度の測定を実施した。評価結果を表2に示す。
Figure 0005590721
実施例2
実施例2では、基材原料を焼結させる際の焼結温度を2800℃に変更した以外は、実施例1と同様にして摺動材を形成し、実施例1と同様に摺動材の腐食試験を行った。
実施例2に係る基材の物性を分析したところ、気孔率は15%、不純物量は400ppm、Fe成分量は約20ppm(残渣の約5%)、黒鉛化度は50%であった。実施例2に係る摺動材の作製条件及び材料分析結果を表1に、耐食試験の結果を表2に示す。
実施例3
実施例3では、基材原料に人造黒鉛を加えた以外は、実施例1と同様にして摺動材を形成し、実施例1と同様に摺動材の腐食試験を行った。
実施例3に係る基材の物性を分析したところ、気孔率は18%、不純物量は700ppm、Fe成分量は約100ppm(残渣の約15%)、黒鉛化度は50%であった。実施例3に係る摺動材の作製条件及び材料分析結果を表1に、耐食試験の結果を表2に示す。
実施例4
実施例4では、基材原料としてバルクメソフェースを用い、焼結温度を2000℃に変更し、基材を60℃に加熱(ステップS03を実施)して溶融樹脂の分散液を塗布した以外は、実施例1と同様にして摺動材を形成し、実施例1と同様に摺動材の腐食試験を行った。なお、溶融樹脂の分散液を塗布する際に基材を60℃に加熱したのは、実施例4に係る基材の気孔率が低いため、基材の開気孔等へ塗料を容易に侵入させるためである。
実施例4に係る基材の物性を分析したところ、気孔率は5%、不純物量は500ppm、Fe成分量は約100ppm(残渣の約20%)、黒鉛化度は10%であった。実施例4に係る摺動材の作製条件及び材料分析結果を表1に、耐食試験の結果を表2に示す。
参考例1
参考例1では、基材原料に低純度炭素材料である天然黒鉛を加え、焼結温度を1200℃に変更した以外は、実施例1と同様にして摺動材を形成し、実施例1と同様に摺動材の腐食試験を行った。
参考例1に係る基材の物性を分析したところ、気孔率は12%、不純物量は70000ppm(7%)、Fe成分量は約3500ppm(残渣の約5%)、黒鉛化度は30%であった。参考例1に係る摺動材の作製条件及び材料分析結果を表1に、耐食試験の結果を表2に示す。
参考例2
参考例2では、樹脂被膜形成方法を変更した以外は、実施例1と同様にして摺動材を形成し、実施例1と同様に摺動材の腐食試験を行った。参考例2に係る樹脂被膜形成方法は、図2に示すステップS02の後に、基材表面にプライマー層を形成する工程を追加した以外は、実施例1と同様である。
参考例2では、基材の表面処理工程(ステップS02)を終え、基材を超音波洗浄した後、基材の表面にP、Fr及びフッ素系樹脂を含むプライマー層用塗料を塗布し、プライマー層を形成した。その後、実施例1と同様に、図2に示すステップS04〜ステップS05を実施し、プライマー層の上に被膜を形成した。
総合評価
表2に示すように、実施例1〜実施例4では、硫酸浸漬後のテープ引きはがし強度の測定において、樹脂被膜の剥がれは見られなかった。これに対して、参考例1では、硫酸浸漬後のテープ引きはがし強度の測定において、樹脂被膜の剥がれが見られ、基材に対する樹脂被膜の密着性が低下していることが解った。また、参考例2では、被覆層の厚さが5μm及び10μmであるサンプルについて、樹脂被膜の剥がれが見られ、基材に対する樹脂被膜の密着性が低下していることが解った。参考例1及び2での被覆膜の厚さが30μmであるサンプルについて、評価時間100時間のものについてはコーティング膜の剥がれは無かったが、評価時間が300時間になると参考例1及び2で剥がれが見られた。
実施例1〜実施例4に係るサンプルと、参考例1に係るサンプルを比較すると、表1に示すように、基材に含まれる不純物含有量とFe含有量が大きく異なることが解る。参考例1では、基材の不純物含有量及びFe含有量が多いため、基材自体が濃硫酸によって腐食しやすいと考えられる。したがって、参考例1は、硫酸浸漬によって、僅かではあるが基材自体の腐食が進み、基材に対する樹脂被膜の密着性が低下したものと考えられる。これに対して、実施例1〜実施例4に係るサンプルでは、基材の不純物含有量及びFe含有量が少ないため、硫酸浸漬によっても基材の腐食が進行せず、基材に対する樹脂被膜の密着性が維持されたものと考えられる。
実施例1に係るサンプルと、参考例2に係るサンプルを比較すると、表1に示すように、樹脂被膜形成方法のみが異なる。参考例2では、プライマー層の上に被膜を形成しているため、参考例2に係る摺動材に形成される被膜は、実施例1とは異なり、基材の開気孔に充填されたアンカー部と、基材表面の被覆部が接続された構造(図3参照)を有しないと考えられる。したがって、参考例2の被膜は、実施例1の樹脂被膜にくらべて密着性が劣り、一部のサンプルにおいて剥がれが発生したものと考えられる。これに対して、実施例1に係る摺動材は、基材の開気孔に充填されたアンカー部と基材表面の被覆部が接続された樹脂被膜を有するため、基材に対する樹脂被膜の密着性が良好であったと考えられる。
10…シール装置
12…第1密封環
13…第1摺動面
14…第2密封環
15…第2摺動面
16…流体案内溝
18…動圧発生溝
20…流体供給通路
21…固定部
22…第1抑え部
23…第2抑え部
32,65…Oリング
40…保持部
50…回転軸
60…ハウジング
61…連通路
70…基材
72…被覆部
74…アンカー部

Claims (8)

  1. 開気孔を有する硬質カーボンであって、不純物含有量が5000ppm以下である基材と、
    フッ素系溶融性樹脂からなる樹脂被膜と、を有し、
    前記樹脂被膜は、前記基材の表面の少なくとも一部を被覆する被覆部と、当該被覆部と繋がっており前記開気孔に充填されたアンカー部と、を有することを特徴とする摺動材。
  2. 前記樹脂被膜が形成されていない摺動面と、前記摺動面以外の表面であって前記樹脂被膜が形成されている非摺動面と、を有することを特徴とする請求項に記載の摺動材。
  3. 前記摺動面には、前記樹脂被膜と同じフッ素系溶融性樹脂が充填された前記開気孔が形成されていることを特徴とする請求項に記載の摺動材。
  4. 前記被覆部の厚さが30μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項までのいずれかに記載の摺動材。
  5. 前記基材は、炭素質の前記硬質カーボンであって、ショア硬度HsDが80以上であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の摺動材。
  6. 前記基材に不純物として含まれるFe成分は、1000ppm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の摺動材。
  7. 開気孔を有する硬質カーボンであって、不純物含有量が5000ppm以下である基材を準備する工程と、
    前記基材の表面に、フッ素系溶融性樹脂を含む塗料を塗布する工程と、
    前記塗料が塗布された前記基材を、前記フッ素系溶融性樹脂の融点以上の温度で熱処理する工程と、
    を有することを特徴とする摺動材の製造方法。
  8. 前記フッ素系溶融性樹脂を含む塗料を塗布する工程の直前に、前記基材の温度を50〜100℃に加熱する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の摺動材の製造方法。
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