JP5589728B2 - ヘッド交換式切削工具用ホルダおよびヘッド交換式切削工具 - Google Patents

ヘッド交換式切削工具用ホルダおよびヘッド交換式切削工具 Download PDF

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Description

本発明は、刃部を有する交換式切削ヘッドが着脱可能に装着されてヘッド交換式切削工具を構成するヘッド交換式切削工具用ホルダ、および該ホルダに切削ヘッドが装着されたヘッド交換式切削工具に関するものである。
このようなヘッド交換式切削工具のホルダとして、特許文献1には、超硬合金よりなるシャンク部に鋼部がろう付けにより固着され、この鋼部の切刃部材(切削ヘッド)が着脱自在に装着される側の端面にインロー部が形成され、その奥に切刃部材を軸方向に固定する雌ネジ部を形成したものが提案されている。また、特許文献2、3には、超硬合金よりなる切削ヘッドを鋼よりなるホルダ先端部にネジ止めして取り付ける際に、応力集中による超硬合金のネジ山の欠けを防ぐため、ネジ山が非対称な特殊な形状を採用することが提案されている。
特開2003−251540号公報 特開2007−290120号公報 米国特許第7713004号明細書
しかしながら、特許文献1に記載されているように超硬合金よりなるシャンク部の先端に鋼部をろう付けして切削ヘッドを取り付けたものでは、これらシャンク部と鋼部との接合部の強度を確保することが難しく、切削抵抗による折損が生じたりするおそれがある。また、切削ヘッドとシャンク部との間に鋼部が介在するため、工具全体としての剛性が低下してビビリ振動や加工精度の低下を招いたりするおそれもあり、しかもろう付けされた超硬合金と鋼とは使用後に分別して回収するのは容易ではない。一方、特許文献2、3に記載されているように超硬合金にネジ山を直接形成するのは難しく、特にこれら特許文献2、3に記載されているような特殊な形状のネジ山を形成しようとすると、大幅なコストアップとなるのが避けられない。
本発明は、このような背景の下になされたもので、低コストで、しかも分別回収が可能でありながら、強度や剛性が高くて折損やビビリ振動を生じることがなく、高精度の加工を行うことが可能な超硬合金等の硬質材料よりなるヘッド交換式切削工具用ホルダ、および該ホルダに切削ヘッドを装着されたヘッド交換式切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のヘッド交換式切削工具用ホルダは、刃部を有する交換式切削ヘッドが取付孔に着脱可能に装着されてヘッド交換式切削工具を構成するヘッド交換式切削工具用ホルダであって、ホルダ本体に形成された上記取付孔に、このホルダ本体よりも低硬度の金属材料よりなる筒状の連結部材が収容されており、上記取付孔の内周面には凹部が形成されるとともに、上記連結部材は、その外周面が上記取付孔の内周面に密着して上記凹部と係合させられており、この連結部材に、上記交換式切削ヘッドに形成されたヘッド側ねじ部に螺合させられる取付ねじ部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明のヘッド交換式切削工具は、このように構成されたヘッド交換式切削工具用ホルダに、上記交換式切削ヘッドが、上記ヘッド側ねじ部を上記取付ねじ部に螺合させて上記取付孔に取り付けられていることを特徴とする。
上記構成のヘッド交換式切削工具用ホルダおよびヘッド交換式切削工具では、ホルダ本体に形成された取付孔に収容された連結部材が取付孔内周面の凹部と係合させられることによりホルダ本体と一体化されており、この連結部材に、交換式切削ヘッドのヘッド側ねじ部に螺合させられる取付ねじ部が形成されている。従って、ホルダ本体は超硬合金やサーメット、セラミックスなどの硬質材料により形成されていても、連結部材は、これよりも低硬度である一方で靱性の高いステンレス鋼やダイス鋼等の鋼材によって形成することにより、ネジ山の欠けの発生を防ぐことが可能となるとともに、取付ねじ部のネジ山に特殊な形状を要することがなくなってコストアップも防ぐことができる。
また、筒状の連結部材をこのようにホルダ本体よりも低硬度とすることで塑性変形させ易くすることができるので、例えば、取付孔の凹部が形成された部分に配置した連結部材の素材の内周部に、その内径よりも大きな外径を有する圧入部材を圧入して連結部材全体を拡径するように塑性変形させることにより、その外周部を凹部に嵌入させて外周面を取付孔の内周面に密着させ、連結部材を凹部と確実に係合させてホルダ本体と強固に一体化することが可能となる。なお、連結部材は、その内周部が貫通した貫通孔を有するものであってもよく、また、こうして圧入部材を圧入するような場合でもこの圧入部材が圧入される側が開口していれば、内周部が止まり孔状とされた有底の筒状でもよい。
その一方で、こうして塑性変形等により係合させた連結部材は、ろう付けなどとは異なり、機械的結合でホルダと一体化されているだけなので、治具等を使用して過大な引っ張り力を作用させることによりホルダ本体から引き抜くことができ、例えば破損等が生じて使用不可能となったホルダにおいて材質の異なるホルダ本体と連結部材の分別回収を図ることもできる。
そして、交換式切削ヘッド自体は、そのヘッド側ねじ部がこうして凹部に係合した連結部材の取付ねじ部に螺合されつつ、この連結部材より高硬度のホルダ本体に形成された取付孔に取り付けられるので、ヘッド交換式切削工具全体として高い剛性や強度を確保することができ、折損やビビリ振動が生じるのを防止することができるとともに、高精度の切削加工を行うことが可能となる。
なお、取付孔の内周面に形成される上記凹部は、例えばこの内周面に形成された環状溝や、取付孔の中心線方向に沿った直線溝、あるいは螺旋溝や点在する窪み等とされて、取付孔の孔底側を向く壁部と上記中心線回りの周方向を向く壁部とのうち少なくとも一つが形成されたものとされ、この壁部に連結部材の外周面が当接して密着することにより、連結部材が凹部と係合してホルダ本体と一体化されていてもよいが、特にホルダ本体が上述のような硬質の焼結材料により形成されている場合には、焼結前の素材における取付孔内周面の粗さや焼結条件等を調整することにより、焼結後の内周面を最大高さ粗さRzが5μm以上200μm以下の凹凸面とし、この凹凸面の凹み自体を凹部として、連結部材の外周部の少なくとも一部をこの凹凸面に沿うように塑性変形させ、連結部材外周面を取付孔内周面に密着させて係合させるようにしてもよい。勿論、このような凹凸面と上述のような壁部との双方を備えた凹部としてもよい。
ここで、取付孔の内周面の最大高さ粗さRzが5μm未満であると内周面が滑らかとなりすぎ、連結部材をホルダ本体に強固に一体化することができなくなるおそれが生じる。一方、逆に最大高さ粗さRzが200μmよりも大きいと、上述のように連結部材の内周部に圧入部材を圧入して塑性変形させることにより、その外周部を凹部に嵌入させて外周面を取付孔の内周面に密着させようとしたとき、連結部材を破損することなく塑性変形させてその外周部を確実に凹部である凹凸面に嵌入させるには、嵌入させられる連結部材素材の外周部の外径と取付孔内周面の内径との差を小さくしなければならなくなって、塑性変形前に連結部材素材を取付孔に挿入することが困難となるおそれがある。
また、上記取付ねじ部が雄ねじ部であり、交換式切削ヘッドのヘッド側ねじ部が雌ねじ部であってもよいが、上記取付ねじ部を雌ねじ部とした場合には、上記連結部材において該雌ねじ部が形成された範囲と上記外周面が上記取付孔の内周面に密着した範囲とを、上記取付孔の中心線方向において重なり合わせることができ、取付孔内周面の凹部に外周面が係合した連結部材の直ぐ内周側で、交換式切削ヘッドからヘッド側ねじ部に作用する切削力を受け止めることができる。
さらに、上記取付孔の開口部側を、該取付孔の中心線に直交する断面が該中心線を中心とする円形をなし、上記交換式切削ヘッドに形成された取付部と嵌合する嵌合部とすることにより、この嵌合部においても交換式切削ヘッドに作用する切削力を受け止めることができて、より高い剛性や強度をヘッド交換式切削工具に確保することが可能となる。これは、取り分け上述のように取付ねじ部を雌ねじ部として、連結部材において雌ねじ部が形成された範囲と上記外周面が取付孔の内周面に密着した範囲とを、取付孔の中心線方向において重なり合わせた場合に効果的である。
特に、この嵌合部を、上記取付孔の開口部側に向かうに従い内径が漸次拡大するテーパ形状とすれば、交換式切削ヘッドの取付部も該取付部の基端側に向かうに従い外径が漸次拡大する等しい傾斜角度のテーパ形状とすることにより、これら取付部外周面がなすテーパ面を嵌合部内周面がなすテーパ面に偏り無く均一に押圧してテーパ嵌合させるとともにクサビ効果によってテーパ面間に大きな摩擦抵抗を生じさせ、一層高い工具剛性や工具強度を得ることができる。
その一方で、連結部材の取付ねじ部に作用する切削力やネジの締め付けトルクは軽減することができるので、取付孔への連結部材の係合力を必要以上に大きくしなくても連結部材が抜け外れるような事態を防ぐことができるとともに、上述のようにホルダ本体と連結部材の分別回収を図る場合でも、比較的容易にホルダ本体から連結部材を引き抜くことが可能となる。さらに、こうして嵌合部と取付部とをテーパ形状とすることにより、ホルダ本体の取付孔の中心線と交換式切削ヘッドの取付部の中心線とを高精度に一致させることができ、この取付部の中心線に基づいて交換式切削ヘッドの刃部を形成したりすることにより、一層高精度の切削加工を行うことができる。
なお、こうしてテーパ形状とされた上記嵌合部の上記中心線に対する傾斜角度は、これが大きすぎるとテーパ嵌合による高い剛性や強度を十分に得ることができなくなる一方、逆に小さすぎるとクサビ効果によりテーパ面間に生じる摩擦抵抗が大きくなりすぎて交換式切削ヘッドを取り外す際に大きな力を要することになる。このため、この傾斜角度は1°〜20°の範囲内とされるのが望ましく、1°〜5°の範囲内とされるのがより望ましく、さらに望ましくは1°〜3°の範囲内とされる。
さらにまた、上記取付孔の最奥部には、該取付孔の中心線に直交する断面が直線状をなす壁面を有する凹所を形成するとともに、上記連結部材には、上記壁面に対向して当接可能とされた側面を有して上記凹所に収容される回り止め部を形成することにより、交換式切削ヘッドから連結部材に想定外の過大な切削力が作用しても、この回り止め部の側面が凹所の壁面に当接することによって連結部材の回転が拘束されるため、連結部材が取付孔内で空回りして凹部との係合が外れ、切削ヘッドごと脱落したりするような事態が生じるのを防ぐことができる。なお、上記側面は、初めから上記壁面に対向して当接していて連結部材の回転を拘束するようにされていてもよく、また上記壁面と間隔をあけて対向していて、連結部材が空回りしようとしたときに上記壁面に当接してその回転を拘束するようにされていてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、取付ねじ部が形成される連結部材はホルダ本体よりも低硬度で靱性の高い材質とすることができるので、ネジ山の形成が容易で欠けを生じることもなく低コストとすることができる一方、ホルダ本体は硬質材料により形成されて高剛性、高強度であり、連結部材と分別回収可能としながらも強固に一体化することができ、このホルダ本体の取付孔に交換式切削ヘッドを取り付けることにより、折損やビビリ振動の発生を防いで高精度の切削加工を行うことができる。
本発明のヘッド交換式切削工具用ホルダの一実施形態を示す側断面図である。 図1に示す実施形態のホルダ本体を示す(a)側断面図、(b)(a)におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態の連結部材を示す(a)塑性変形させる前の素材の斜視図、(b)(a)の素材を塑性変形させて取付ねじ部を形成した後の連結部材の斜視図である(ホルダの取付孔に収容されて一体化されている連結部材を単体で見た図である。)。 図1に示す実施形態において連結部材を塑性変形させる場合を説明する図である。 図1に示す実施形態に交換式切削ヘッドを取り付けた本発明のヘッド交換式切削工具の一実施形態を示す側断面図である。 図5に示す実施形態の変形例を示す側断面図である。 図1に示す実施形態の変形例を示す(a)ホルダ本体の図2(a)におけるZZ断面図に相当する図、(b)連結部材を塑性変形させる前の素材の斜視図、(c)(b)の素材を塑性変形させて取付ねじ部を形成した後の連結部材の斜視図である(ホルダの取付孔に収容されて一体化されている連結部材を単体で見た図である。)。
図1ないし図4は、本発明のヘッド交換式切削工具用ホルダの一実施形態を示すものであり、図5はこの実施形態に交換式切削ヘッドを取り付けた本発明のヘッド交換式切削工具の一実施形態を示すものである。このヘッド交換式切削工具は、本発明をヘッド交換式のエンドミルに適用したものである。
本実施形態のヘッド交換式切削工具用ホルダ1は、ホルダ本体2と連結部材3とから構成されている。ホルダ本体2は、超硬合金、サーメット、またはセラミックスなどの硬質材料であって、特に本実施形態では原料粉末を圧粉成形した後に加熱焼結した焼結材料により形成される一方、連結部材3はホルダ本体2よりも低硬度である一方で靱性の高いステンレス鋼やダイス鋼等の鋼材によって形成されている。
ホルダ本体2は、外形が中心線Oを中心とした略円柱状をなしており、ただしその先端側(図1、図2、図3(a)、および図5において左側)の部分は、後端側(図1、図2、図3(a)、および図5において右側)のシャンク部に対して外径が僅かに一段小さな円筒面状とされたネック部2Aとされている。また、このホルダ本体2の先端面2Bには、後端側に向けて凹むように取付孔4が中心線Oを中心として形成されるとともに、ホルダ本体2の後端面2Cからはこの取付孔4の孔底に向けて連通するように、取付孔4よりも小径の貫通孔5が中心線Oに沿って形成されている。
取付孔4には、先端側から後端側に向けて順に、先端面2Bとの交差稜線部に形成された面取り部4Aと、この面取り部4Aから後端側に延びる嵌合部4Bと、嵌合部4Bの後端側の内径よりも極僅かに大きな内径とされた逃げ部4Cと、この逃げ部4Cや嵌合部4Bの後端側の内径よりも一段小さな内径とされた係合部4Dと、中心線Cに直交する断面がこの係合部4Dよりもさらに小さくされた凹所4Eとが形成されており、上記貫通孔5はこの凹所4Eの先端側を向く底面に開口させられている。
ここで、上記凹所4Eを除いた取付孔4の面取り部4A、嵌合部4B、逃げ部4C、および係合部4Dと貫通孔5とは、中心線Oに直交する断面が該中心線Oを中心とした円形とされており、このうち逃げ部4Cおよび係合部4Dと貫通孔5とは、その内径がそれぞれ中心線O方向に亙って一定とされた円筒面状の内周面を有している。従って、逃げ部4Cと係合部4Dとの間には、この係合部4Dの開口部の周りに先端側を向く円環状の壁部4Fが形成される。
これに対して、本実施形態では、上記面取り部4Aは勿論、嵌合部4Bも、その内周面が中心線Oを中心として取付孔4の開口部側に向かうに従い内径が漸次拡大する凹円錐面とされたテーパ形状とされている。ここで、テーパ形状とされた嵌合部4Bの内周面が中心線Oに沿った断面において該中心線Oに対してなす傾斜角度は、面取り部4Aの傾斜角度よりも小さく、本実施形態では1°〜20°の範囲内の一定角度とされている。なお、この嵌合部4Bの後端側の上記逃げ部4Cへの開口部における内径は、嵌合部4Bの内径よりも僅かに大きくされている。
そして、この取付孔4の上記係合部4Dの内周面には、凹部が形成されている。この凹部は、上述のような焼結材料よりなるホルダ本体2を焼結形成した後に、中心線O回りの環状溝や中心線O方向に沿った直線溝、あるいは螺旋溝や点在する窪み等を機械加工等によって形成することにより、取付孔4の孔底側を向く壁部と上記中心線O回りの周方向を向く壁部とのうち少なくとも一つが形成されたものであってもよいが、本実施形態では、こうしてホルダ本体2を圧粉成形して焼結する際の条件等を調整することにより、係合部4Dの内周面の表面粗さを、JIS B 0601:2001(ISO 42887:1997)に規定される最大高さ粗さRzが5μm以上200μm以下の凹凸面として、この凹凸面を上記凹部としている。
すなわち、このような焼結材料よりなるホルダ本体2は、原料粉末をプレス成形金型により圧縮して圧粉体を成形し、これを加熱、焼結して、必要に応じ研磨等の仕上げ加工を施すことにより製造されるが、この圧粉体を成形する際に、上記係合部4Dの内周面を焼結後に上述のような表面粗さとなるように加工を施したり、焼結時の加熱温度や時間を調整したり、焼結後の研磨により表面粗さを調整したり、あるいは逆に係合部4Dの内周面は研磨を省略して焼結肌のままとしたりすることにより、この係合部4Dの内周面を上述のような表面粗さとすることができる。
勿論、これらの手段の1つにより係合部4D内周面の表面粗さを調整してもよく、または2つ以上の手段を適宜組み合わせて調整してもよい。さらに、こうして係合部4Dの内周面の表面粗さを調整して凹凸面を形成するとともに、上述のような溝や窪みを形成して取付孔4の孔底側を向く壁部と上記中心線O回りの周方向を向く壁部とのうち少なくとも一つを形成し、これらを組み合わせて凹部としてもよい。特に、例えば中心線O方向に沿った直線溝を形成する場合などは、圧粉体を成形する際にプレス成形金型よって溝を成形しておいたりしてもよい。
一方、取付孔4の最奥部に位置する凹所4Eは、その中心線Oに直交する断面が、本実施形態では図2(b)に示すように中心線Oに対する直径方向に長軸を有する長円状とされ、この長円状の一定断面のまま中心線O方向に延びるように形成されている。従って、この長軸を挟んだ両側には、中心線Oに直交する断面において直線状をなす壁面4Gが一対、中心線Oに平行かつ互いにも平行に延びるように形成される。
なお、取付孔4における各部の中心線O方向の長さは、本実施形態では係合部4Dが最も長くされて、次に嵌合部4Bが長くされている。次いで、凹所4Eが長くされて、逃げ部4Cはその次に長く、面取り部4Aが最も短くされている。ただし、面取り部4Aは形成されていなくてもよい。また、この取付孔4の開口部の周りに残されるホルダ本体2の先端面2Bは、中心線Oに垂直な平面状とされている。
連結部材3は、このように構成されたホルダ本体2の取付孔4に収容される。この連結部材3は、図3(b)に示すように外形が中心線Oを中心とした多段の略円筒状をなすようにされていて、先端側(図3において下側)から後端側(図3において上側)に向けて順に、取付孔4の逃げ部4Cに収容される鍔部3Aと、係合部4Dに収容される被係合部3Bと、凹所4Eに収容される回り止め部3Cとが、外径が段階的に小さくなるように一体形成されている。
このうち、鍔部3Aは、取付孔4の係合部4Dの内径より大きく、嵌合部4Bの後端側の内径よりは僅かに小さな外径を有していて、中心線O方向の長さも、逃げ部4Cより若干小さくされており、連結部材3がホルダ本体2に取り付けられた取付状態では、取付孔4の上記壁部4Fに先端側から当接させられている。また、回り止め部3Cは、中心線Oに直交する断面が取付孔4の凹所4Eに係合可能な形状、大きさの長円状をなしており、従ってこの長円の長軸を挟んだ両側には、中心線Oに直交する断面において直線状をなす側面3Dが一対、中心線Oに平行かつ互いにも平行に延びるように形成されて、上記取付状態において凹所4Eの上記壁面4Gと間隔をあけて対向させられている。
さらに、連結部材3の内周部は中心線Oに沿って貫通させられており、このうち先端側には雌ねじ部3Eが形成されていて、本実施形態における取付ねじ部とされている。この雌ねじ部3Eは、連結部材3の内周部後端側の上記回り止め部3Cに貫通する貫通孔部3Fより大きな内径を有しており、上記取付状態において連結部材3の先端側から、被係合部3Bの後端よりも先端側の、例えば上記係合部4Dの中心線O方向の長さの1/2を超える当たりの部分にまで延設されている。なお、被係合部3Bの中心線O方向の長さは、係合部4Dの中心線O方向の長さより若干小さくされていて、上記取付状態では、この被係合部3Bの後端に突出する上記回り止め部3Cが、係合部4Dを抜けて上記凹所4Eに収容される。
そして、上記被係合部3Bは、上記取付状態では、その外周面が、係合部4Dの内周面に密着して上記凹部に嵌め入れられるように係合させられている。すなわち、この凹部が上述のような表面粗さの凹凸面とされた本実施形態では、被係合部3Bの外周面は、この凹凸面に倣うような凸凹面とされて係合部4Dの内周面に密着させられ、この凹部に係合させられている。ただし、この被係合部3Bの外周面は、係合部4Dの内周面がなす凹凸面をそのまま反転させるようにして全面的に上記凹部に密着させられたものでなくともよく、連結部材3の取付強度が確保されていれば、凹部の深さの途中までに外周面が嵌め入れられて係合していてもよい。
このように連結部材3の被係合部3B外周面を取付孔4の係合部4D内周面に密着させて凹部に係合させるには、被係合部3Bの外径が係合部4Dの内径よりも僅かに小さくされた図3(a)に示すような連結部材3の多段円筒状の素材6を上記ステンレス鋼等により形成して図4に示すように取付孔4内に収容し、この素材6の内径よりも僅かに大きな外径を有する圧入部材(パンチ)7を該素材6の内周部に圧入して素材6を拡径するように塑性変形させることにより、被係合部3Bの外周面を係合部4Dの内周面に押圧して凹部(凹凸面)に嵌め入れられるようにすればよい。
ここで、上記素材6は、図3(a)および図4に括弧書きで示す連結部材3の各部に対して中心線O方向の長さは略等しくされ、また鍔部3Aと回り止め部3Cはその外径や断面形状、大きさも等しくされている。ただし、この素材6の内周部は、雌ねじ部3Eが形成されておらず、中心線O方向において内周部先端側の上記鍔部3Aに位置する部分が、これよりも後端側の回り止め部3Cに貫通する圧入孔部6Aよりも僅かに一段大径とされた段付き孔とされており、この圧入孔部6Aは、塑性変形させられて被係合部3Bが係合部4Dに係合した状態の連結部材3の貫通孔部3Fの内径より例えば0.2mm〜1.0mm程度僅かに小さな一定の内径とされている。なお、素材6における被係合部3B部分の外径は、取付孔4の係合部4Dの内径よりも例えば0.1mm〜0.5mm小さくされている。
また、圧入部材7は、連結部材3および素材6を形成する上記ステンレス鋼等よりも硬質の材料により形成されて、中心線Oと同軸に配置される圧入軸線Xに直交する断面が円形をなす軸状に形成されている。この圧入部材7の素材6に圧入される側(図4において右側)の突端部7Aは砲弾状に形成されていて、この突端部7Aの後端に大径部7Bを有し、この大径部7Bから圧入部材7の基端側(図4において左側)に向かうに従い外径が僅かに縮径されるテーパ部7Cを介して、図示されない圧入装置に装着される基端部7Dに至るように形成されている。なお、上記大径部7Bとテーパ部7C後端側の小径となる部分との外径の差は、例えば20μm〜200μm程度である。
そして、上記大径部7Bの外径は、素材6における圧入孔部6Aの内径よりも大きくされている。ここで、この大径部7Bの外径と圧入孔部6Aの内径との差は、圧入部材7を圧入孔部6Aに圧入した際に素材6が弾性変形の範囲を超えて塑性変形を生じる大きさ以上とされる。ただし、この径の差が大きすぎると、素材6が必要以上に拡径してホルダ本体2に割れを生じるおそれがあるので、この径の差の上限値はそのような事情を考慮して設定され、上述した圧入孔部6Aと上記貫通孔部3Fとの内径の差と略等しい例えば0.2mm〜1.0mm程度の大きさとされる。
従って、図4に示したように素材6を取付孔4に収容してホルダ本体2を固定するとともに、上述のように圧入部材7の圧入軸線Xを中心線Oと同軸に配置し、上記圧入装置によって圧入部材7を図4に矢線で示すように素材6の内周部に挿入すると、まず圧入部材7の突端部7Aが圧入孔部6Aの開口部に当接して素材6がホルダ本体2の後端側に押し込まれ、鍔部3A部分が取付孔4の上記壁部4Fに当接するとともに回り止め部3C部分が凹所4Eに収容されたところで、素材6の中心線O方向の移動が拘束される。
次いで、圧入部材7をさらに前進させて圧入孔部6Aに圧入してゆくと、大径部7Bによって素材6の被係合部3B部分が拡径するように塑性変形を生じ、これによりこの被係合部3B部分の外周面が係合部4D内周面に密着して上記凹部に嵌入させられるように押圧され、該凹部に係合させられる。そこで、例えば大径部7Bが被係合部3B部分の後端に達したところで、圧入部材7を後退させて圧入孔部6Aから引き抜くと、素材6が取付孔4に取り付けられてホルダ本体2と強固に一体化させられるとともに、圧入孔部6Aが拡径させられて上記貫通孔部3Fが形成されるので、しかる後にこの貫通孔部3Fの先端側に、中心線Oを中心とした所定の内径のねじ下穴3Gと雌ねじ部3Eを形成することにより、上記構成のヘッド交換式切削工具用ホルダ1を得ることができる。なお、圧入部材7がホルダ本体2と干渉するおそれがなければ、大径部7Bが圧入孔部6Aの後端から抜け出るところまで圧入したりしてもよい。
このように構成されたヘッド交換式切削工具用ホルダ1は、その先端部に図5に示すように交換式切削ヘッド10が連結されて取り付けられることにより本実施形態のヘッド交換式切削工具に構成され、ホルダ本体2が工作機械に装着されて被削材の切削加工に使用される。この交換式切削ヘッド10は、先端部に刃部11を有するとともに、この刃部11の後端側にはホルダ本体2の取付孔4に取り付けられる取付部12が形成され、さらにその後端側には連結部材3の取付ねじ部とされた上記雌ねじ部3Eに螺合するヘッド側ねじ部としての雄ねじ部13が、中心線Oを中心とするように設けられている。
ここで、ヘッド交換式のエンドミルとされた本実施形態のヘッド交換式切削工具では、刃部11の先端側部分にホルダ本体2の中心線Oを中心とするように複数の切刃11Aが形成されるとともに、刃部11の後端部外周には交換式切削ヘッド10を着脱する際にレンチ等の作業用工具が係合されて回転させられる回転部11Bが形成されている。この回転部11Bは中心線Oに対して平行、かつ互いにも平行となるような少なくとも一対の平行面とされ、円板状の刃部11後端部を切り欠くように形成されている。
また、上記回転部11Bは刃部11の後端面11Cと間隔をあけて形成されており、これにより、これら回転部11Bと後端面11Cとの間には、中心線Oを中心とするようにして径方向の外側に突出するフランジ部11Dが形成される。なお、後端面11Cは、その外径がホルダ本体2の先端面2Bと略等しくされて、中心線Oに垂直となるような平坦面とされている。
さらに、取付部12は、取付孔4の嵌合部4Bに嵌合させられて取り付けられるものであって、この嵌合部4Bの内周面が取付孔4の開口部側に向かうに従い内径が漸次拡大するテーパ形状とされた本実施形態では、取付部12も、該取付部12の基端側(交換式切削ヘッド10の先端側。図5において左側)に向かうに従い嵌合部4Bと等しい傾斜角度および大きさをなすようにして外径が漸次拡大する中心線Oを中心とした円錐台状のテーパ形状とされている。
なお、これら刃部11および取付部12は、刃部11の切刃11Aの強度や取付部12のヘッド交換式切削工具用ホルダ1への取付剛性を考慮すると、ホルダ本体2と同様に超硬合金、サーメット、またはセラミックスなどの硬質材料により形成されるのが望ましい。その一方で、ヘッド側ねじ部としての雄ねじ部13は、ネジ山の欠けや雄ねじ部13の形成のし易さを考慮すると、上記連結部材3と同様に刃部11および取付部12よりは低硬度の金属材料、例えば上記硬質材料よりも靱性の高いステンレス鋼やダイス鋼等の鋼材によって形成されるのが望ましい。
そこで、このように刃部11および取付部12に異なる材質により形成された雄ねじ部13を取り付けるには、上記実施形態のヘッド交換式切削工具用ホルダ1においてホルダ本体2に連結部材3を取り付けるのと同様に、上述のような硬質材料により一体に形成された刃部11および取付部12に、内周面に凹部を有するヘッド側取付孔を形成して、雄ねじ部13が形成されるステンレス鋼等からなるヘッド側連結部材としての雄ねじ部材をこのヘッド側取付孔に収容し、その外周面をヘッド側取付孔内周面に密着させて上記凹部に係合させればよい。
より具体的に、刃部11および取付部12には中心線Oに沿うように上記ヘッド側取付孔を形成して、その内周面には、最大高さ粗さRzが5μm以上200μm以下の凹凸面よりなる凹部や、ヘッド側取付孔の孔底側(交換式切削ヘッド10の先端側。)を向く壁部と、中心線O回りの周方向を向く、例えば中心線O方向に延びる平面状の壁部との少なくとも一つが形成された凹部を形成する。一方、雄ねじ部材は、雄ねじ部13が形成される部分の内径よりもヘッド側取付孔に収容される部分の内径が小径とされた内周部を有する円筒状に形成する。
そして、この雄ねじ部材を、その内径が小径の部分をヘッド側取付孔に収容して上記孔底側に固定した上で、上記実施形態において連結部材3の素材6に圧入部材7を圧入するのと同様に、その内周部に圧入部材(パンチ)を圧入して雄ねじ部材を塑性変形させることにより、この小径の部分の外周面をヘッド側取付孔の内周面に密着させてその凹部に嵌入させるように係合させれば、上述のように刃部11および取付部12が硬質材料で、雄ねじ部13はこれよりも低硬度とされた交換式切削ヘッド10を得ることができる。
なお、やはり上記実施形態と同様に、圧入前の雄ねじ部材の内径小径部分は、圧入後の同部分の内径および圧入部材の大径部の外径よりも0.2mm〜1.0mm程度小さく、また圧入前の雄ねじ部材のこの内径小径部分における外径は、ヘッド側取付孔の凹部が形成された部分の内径よりも、例えば0.1mm〜0.5mm程度小さくされ、さらに圧入部材の大径部とその後端側の小径となる部分との外径の差は、例えば20μm〜200μm程度とされる。また、雄ねじ部13は、圧入後に雄ねじ部材の内径が大径とされた部分の外周に形成してもよいが、この大径部分の内径が圧入部材の大径部よりも大径であれば該大径部分は塑性変形しないので、予め雄ねじ部13を形成しておいてから圧入をしてもよい。
このように構成された交換式切削ヘッド10は、上記実施形態のヘッド交換式切削工具用ホルダ1に、上記雄ねじ部13を雌ねじ部3Eに螺合させてねじ込まれ、取付部12が取付孔4の嵌合部4Bに摺接してからは、上記回転部11Bに作業用工具が係合させられて回転させられることにより、テーパ形状の嵌合部4Bに同じテーパ形状の取付部12が密着して押圧させられ、連結されて取り付けられる。なお、こうして交換式切削ヘッド10が取り付けられた状態で、上記刃部11の後端面11Cはホルダ本体2の先端面2Bに当接して密着させられるのが望ましい。
さらに、こうして構成されたエンドミルである本実施形態のヘッド交換式切削工具は、上述のようにヘッド交換式切削工具用ホルダ1のホルダ本体2後端部が工作機械に装着されて、中心線O回りに回転されつつ該中心線Oに交差する方向に送り出され、交換式切削ヘッド10の刃部11により被削材を切削加工する。ここで、上記雌雄ねじ部3E、13のねじ込み方向は、この切削加工の際のヘッド交換式切削工具の回転方向に対して反対向きとされる。
上記構成のヘッド交換式切削工具用ホルダ1では、このように後端部が工作機械に装着されるとともに先端部に交換式切削ヘッド10が取り付けられるホルダ本体2が超硬合金、サーメット、セラミックス等の硬質材料により形成されていて、高い強度や剛性を確保することができるので、ヘッド交換式切削工具として切削加工に使用する際に折損やビビリ振動が生じるのを防ぎ、また高い加工精度を得ることができる。特に、本実施形態のヘッド交換式切削工具では、ヘッド交換式切削工具用ホルダ1に取り付けられる交換式切削ヘッド10の刃部11および取付部12も同様の硬質材料により形成されているので、切削工具全体として高剛性、高強度とすることができ、一層の加工精度の向上を図ることができる。
その一方で、この交換式切削ヘッド10を連結する取付ねじ部とされる雌ねじ部3Eが形成される連結部材3は、ホルダ本体2を形成する硬質材料よりは硬度が低く、しかしながらその反面、靱性が高いステンレス鋼等の鋼材よりなる金属材料により形成されているので、雌ねじ部3Eを形成するのが容易であるとともに一般的な形状のネジ山としても欠け等が生じることがなく、上述のような硬質材料に取付ねじ部を直接形成するのに比べてコスト高となるのを防ぐことができる。これは、本実施形態のヘッド交換式切削工具における交換式切削ヘッド10において、上述のようにヘッド側ねじ部とされる雄ねじ部13を、刃部11および取付部12を形成する硬質材料より低硬度の雄ねじ部材(ヘッド側連結部材)に形成した場合も同様である。
そして、こうしてホルダ本体2よりも低硬度で高靱性とされた連結部材3は、その被係合部3Bの外周面が、ホルダ本体2の取付孔4における係合部4Dの内周面に密着して、この内周面に形成された凹部に嵌め入れられるように係合させられており、すなわち被係合部3B外周面に、凹部に嵌入した凸部が形成されるようにして連結部材3が係合させられている。
従って、この連結部材3を強固に取付孔4に取り付けてホルダ本体2と一体化することができ、その雌ねじ部3Eに雄ねじ部13を螺合させて取り付けた交換式切削ヘッド10によって切削加工を行うときでも、切削時の負荷等によって交換式切削ヘッド10にがたつきが生じたりするようなことはなく、ホルダ本体2が高剛性、高強度であることとも相俟って安定した切削加工を促すことが可能となる。
また、このように連結部材3の被係合部3B外周面を取付孔4の係合部4D内周面の凹部に係合させるのに、連結部材3が筒状とされて、しかもホルダ本体2よりも低硬度、高靱性とされた上記構成のヘッド交換式切削工具用ホルダ1では、上述のように被係合部3B部分の外径を係合部4Dの内径より小さくした連結部材3の素材6を用いて、この素材6内周の圧入孔部6Aに、その内径よりも大きな外径を有する圧入部材7を圧入させることにより、素材6を拡径させるように塑性変形させて係合部4D内周面に密着させ、連結部材3の被係合部3B部分を凹部に係合させることができる。
このため、素材6の外周面を均一かつ全面的に係合部4Dの内周面に押圧するように密着させ、この係合部4Dに形成された凹部に塑性変形した外周面を満遍なく嵌入させるようにして、確実に係合させることができる。そして、その後に、この素材6の圧入孔部6Aに雌ねじ部3Eを形成して連結部材3とすることにより、この連結部材3を一層強固にホルダ本体2と一体化したものとすることができる。
しかしながら、その一方で、こうして凹部と係合してホルダ本体2と一体化した連結部材3は、ろう付けなどによる接合とは異なって機械的にホルダ本体2と結合しているだけであるので、例えば治具等を使用して連結部材3に凹部との係合力を上回る過大な引っ張り力を作用させることにより、連結部材3をホルダ本体2から引き抜いて分離することができる。このため、万一破損等が生じて使用不可能となったヘッド交換式切削工具用ホルダ1においても、材質の異なるホルダ本体2と連結部材3とを分別して回収することができ、これらのリサイクルを容易とすることができる。
また、本実施形態では、取付孔4の係合部4D内周面に形成される凹部が、この内周面を最大高さ粗さRzが5μm以上200μm以下の凹凸面とすることにより、この凹凸面の凹み自体を凹部としている。従って、係合部4Dの内周面全体に亙って凹部が形成されることになり、そのような凹部に、上述のように塑性変形した連結部材3の被係合部3B外周面が密着して係合させられることにより、係合部4D内周面と被係合部3B外周面との間には大きな摩擦力が生じることになるので、さらに安定的かつ強固に連結部材3をホルダ本体2と一体化することができる。
例えば、ホルダ本体2の取付孔4における係合部4D内周面の最大高さ粗さRzを7.0μmに調整し、連結部材3に形成される上記素材6の被係合部3B部分の外周面の最大高さ粗さRzを2.0μmに調整して、係合部4Dに収容した素材6に上記実施形態のように圧入部材7を圧入してホルダ本体2と一体化した後、ホルダ本体2を破壊して素材6の被係合部3B部分の外周面の表面粗さを測定したところ、最大高さ粗さRzが5.5μmに変化していることが確認されており、これにより、上述のように係合部4D内周面の凹凸面に沿って素材6の外周面が塑性変形しているのが分かる。なお、上記Rzは、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)に規定された最大高さ粗さであり、基準長さ:0.8mm、カットオフ値λs=0.0025mm、λc=0.8mmという評価条件下で測定した結果である。
また、ホルダ本体2を形成する硬質材料が超硬合金、サーメット、セラミックスのような焼結材料である場合には、焼結前の圧粉体において係合部4Dの内周面となる面が焼結後に上記範囲の表面粗さとなるように加工を施したり、焼結時の加熱温度や加熱時間を調整したり、焼結後に係合部4D内周面に研磨を施して表面粗さを小さくしたり、逆に表面を粗して表面粗さを大きくしたり、あるいは焼結後の係合部4Dの内周面が上記範囲の表面粗さである場合には、この係合部4Dに対しては研磨を省略して焼結肌のままとしたりすることにより、この係合部4Dの内周面を確実に上述のような表面粗さとなるように調整することができる。
ここで、特に、ホルダ本体2を形成する焼結材料がWC−Co基超硬合金のようにCoをバインダーとして含有するものであって、このホルダ本体2の取付孔4における係合部4Dに対して焼結後に研磨を施さずに焼結肌のままとして上記範囲の表面粗さに調整した場合、この係合部4Dの内周面表面には、Coを多く含むコバルトリッチ領域が形成される。このコバルトリッチ領域は、焼結材料の焼結工程において上記圧粉体を加熱することにより係合部4Dの内周面表面に現れる領域であって、Coを主成分として0.5μm〜5μm程度の厚さを有しており、従って上記凹凸面はこのようなコバルトリッチ領域を含んで形成されていてもよい。
なお、この取付孔4における係合部4D内周面の最大高さ粗さRzが5μm未満であると、十分な摩擦力が発生せずに連結部材3をホルダ本体2に強固に一体化することができなくなるおそれが生じる。また、逆に最大高さ粗さRzが200μmよりも大きいと、上記素材6を塑性変形させたときに被係合部3B部分の外周面を確実に凹部とされる凹凸面に係合させるには、この係合部4D内周面の内径と素材6における被係合部3B部分の外径との差を極小さくしなければならなくなり、この素材6を取付孔4に挿入することが困難となるおそれがある。
また、本実施形態では、こうして係合させられた連結部材3に形成される取付ねじ部が雌ねじ部3Eであり、交換式切削ヘッド10に形成されるヘッド側ねじ部としての雄ねじ部13に螺合させられる。そして、この雌ねじ部3Eは、連結部材3が取付孔4の上記係合部4Dに係合させられてホルダ本体2に取り付けられた上記取付状態において、本実施形態では連結部材3の先端側から係合部4Dの中心線O方向の長さの1/2を超える当たりまで延設されており、すなわち連結部材3の内外周においてこの雌ねじ部3Eが形成された範囲と、被係合部3Bが係合部4Dに係合させられた範囲とを、中心線O方向に重なり合わせることができる。
従って、取付孔4の係合部4Dと係合した連結部材3の被係合部3Bの直ぐ内周側で、雌ねじ部3Eに雄ねじ部13が螺合させられて交換式切削ヘッド10が取り付けられるため、この交換式切削ヘッド10の刃部11から切削時に作用する切削力が雄ねじ部13に伝えられても、これを雌ねじ部3Eの直ぐ外周の被係合部3Bを介して係合部4Dによって受け止めることができ、より安定して交換式切削ヘッド10を支持して円滑な切削加工を図ることが可能となる。
ただし、本実施形態では、このようにヘッド交換式切削工具用ホルダ1側の取付ねじ部が雌ねじ部3Eとされ、交換式切削ヘッド10のヘッド側ねじ部が雄ねじ部13とされているが、これとは逆にホルダ側の取付ねじ部を雄ねじ部とし、ヘッド側ねじ部を雌ねじ部とすることも可能ではある。この場合には、交換式切削ヘッド10の刃部11および取付部12に異なる材料よりなる雄ねじ部材を取り付けるのと同様に、先端部外周におねじ部が形成される円筒状の連結部材を取付孔4の係合部4Dに収容して、その内周部に圧入部材を圧入して該連結部材を塑性変形させることにより外周部を係合部4Dに係合させればよい。
一方、上述のような交換式切削ヘッド10に作用する切削力をさらに確実に受け止めるのに、本実施形態では取付孔4の開口部側に嵌合部4Bが形成されており、この嵌合部4Bはホルダ本体2の中心線Oすなわち取付孔4の中心線Oに直交する断面が該中心線を中心とする円形をなしていて、同じく中心線Oに直交する断面が円形をなすようにされた交換式切削ヘッド10の取付部12と嵌合させられるようにされている。従って、こうして嵌合部4Bが取付部12と嵌合することによっても上記切削力を受け止めることができ、ヘッド交換式切削工具としての剛性や強度の一層の向上を図ることができる。
しかも、本実施形態では、この嵌合部4Bが、取付孔4の開口部側に向かうに従い内径が漸次拡大するテーパ形状とされており、この嵌合部4Bと等しい傾斜角度で基端側に向かうに従い外径が漸次拡大するテーパ形状とされた取付部12が嵌合部4Bとテーパ嵌合して、交換式切削ヘッド10がヘッド交換式切削工具用ホルダ1に取り付けられるようにされている。
このため、交換式切削ヘッド10の雄ねじ部13をヘッド交換式切削工具用ホルダ1の雌ねじ部3Eにねじ込むに従い、取付部12の外周面がなすテーパ面が嵌合部4Bの内周面がなすテーパ面を均一に押圧するとともに、取付部12が嵌合部4Bを押し広げるようにしてクサビ効果を生じ、これらによって両テーパ面間に大きな摩擦抵抗が生じるので、過大な切削力が交換式切削ヘッド10の刃部11に作用しても、これをこのテーパ面間だけで受け止めることが可能となる。さらに、本実施形態のヘッド交換式切削工具では、嵌合部4Bが形成されるホルダ本体2と交換式切削ヘッド10の取付部12とが超硬合金等の硬質材料により形成されており、これら硬質材料同士が直接接触して嵌合することになるので、一層高い剛性、強度で交換式切削ヘッド10を支持することができる。
また、このように嵌合部4Bと取付部12とで切削時に作用する切削力等を受け止めることができるため、連結部材3の雌ねじ部3Eに作用する切削力や、あるいは交換式切削ヘッド10を取り付ける際に雄ねじ部13を雌ねじ部3Eにねじ込むことにより連結部材3に生じる引き込み力やトルクを軽減することができるので、連結部材3の塑性変形による係合部4Dへの係合力は必要以上に大きくしなくても済むようになる。このため、例えば上述のようにホルダ本体2と連結部材3を分別回収する場合でも、連結部材3を比較的容易にホルダ本体2から取り外すことが可能となる。
なお、上述のように、交換式切削ヘッド10が取り付けられた状態で、その刃部11の後端面11Cがホルダ本体2の先端面2Bに当接して密着させられるようにすれば、これら先後端面2B、11Cとテーパ形状をなす嵌合部4Bと取付部12の内外周面との当接、密着により、いわゆる2面拘束で交換式切削ヘッド10を取り付けることができる。そして、この場合も、本実施形態では、これら先後端面2B、11Cが硬質材料よりなるホルダ本体2と交換式切削ヘッド10の刃部11に形成されているので、硬質材料同士の直接接触により一層強固に交換式切削ヘッド10を支持することが可能となる。
また、こうして嵌合部4Bと取付部12とがそれぞれ中心線Oを中心とするようなテーパ形状とされて嵌合することにより、ヘッド交換式切削工具用ホルダ1に取り付けたときの交換式切削ヘッド10の中心線を、正確にホルダ本体2の取付孔4の中心線Oと一致させることができる。このため、交換式切削ヘッド10においては、その取付部12がなすテーパ形状の中心線に基づいて刃部11の切刃11Aを形成したりすることにより、この切刃11Aも正確にホルダ本体2の中心線Oを中心としたものとすることができ、ヘッド交換式切削工具において一層高精度の切削加工を促すことが可能となる。
なお、このようにテーパ形状とされた嵌合部4Bと取付部12の内外周面が中心線Oに対してなす傾斜角度が大きすぎると、上述のようなクサビ効果が十分に奏されずに交換式切削ヘッド10を強固に取り付けることができなくなるおそれがある一方、逆にこの傾斜角度が小さすぎるとクサビ効果が強くなりすぎ、摩擦抵抗も大きくなりすぎて、交換式切削ヘッド10を取り外す際に大きな力が必要となる。このため、上記傾斜角度は、本実施形態のように1°〜20°の範囲内とされるのが望ましく、1°〜5°の範囲内とされるのがより望ましく、さらに望ましくは1°〜3°の範囲内とされ、最適な傾斜角度は約2°とされる。
ただし、本実施形態では、このように嵌合部4Bと取付部12とを、取付孔4の開口部側と取付部12の基端側とにそれぞれ向かうに従い内外径が漸次拡径する中心線Oを中心としたテーパ形状としているが、交換式切削ヘッド10を回転させて雄ねじ部13を雌ねじ部3Eにねじ込み可能なように中心線Oに直交する断面が該中心線Oを中心とする円形をなしていれば、例えば図6に示す変形例のように、嵌合部4Bと取付部12の内外周面が互いに嵌合可能な中心線Oを中心とする円筒面状とされていてもよい。なお、この図6に示す変形例や、次述する図7に示す変形例において、上記実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
ここで、この図6に示す変形例では、嵌合部4Bと取付部12の内外周面は、例えば嵌め合い公差の範囲で互いに嵌合可能とされており、従ってクサビ効果は生じないものの、交換式切削ヘッド10はヘッド交換式切削工具用ホルダ1と中心線Oに関して正確に同軸に取り付けることが可能となる。なお、この場合には、交換式切削ヘッド10をねじ込むことにより、その刃部11の後端面11Cがホルダ本体2の先端面2Bに当接して密着、押圧させられ、交換式切削ヘッド10が支持される。
さらにまた、本実施形態では、取付孔4の最奥部に凹所4Eが形成されるとともに、連結部材3の後端部には回り止め部3Cが形成されており、これら凹所4Eと回り止め部3Cとには、中心線Oに直交する断面が直線状をなす壁面4Gと側面3Dとが形成されている。そして、連結部材3を取り付けた上記取付状態において、これら壁面4Gと側面3Dとが対向して回り止め部3Cが凹所4Eに収容されるので、連結部材3は、中心線O回りに回転しようとしても、この回り止め部3Cの側面3Dが凹所4Eの壁面4Gに当接することによっても中心線O回りの回転が拘束されることになり、切削加工時に交換式切削ヘッド10から連結部材3に過大な切削力が作用しても、連結部材3が取付孔4内で空回りすることにより凹部との係合が外れて交換式切削ヘッド10ごと脱落したりするのを防ぐことができる。
なお、本実施形態では回り止め部3Cを断面長円状に形成して一対の上記側面3Dを互いに平行かつ中心線Oにも平行に形成し、これらの側面3Dを、同じく断面長円状に形成された凹所4Eの一対の壁面4Gに対向させて当接させるようにしているが、図7(a)に示す変形例のように凹所4Eを中心線Oに直交する断面が略正方形状となるように形成して周方向に隣接するもの同士が互いに直交する2対の壁面4Gを形成するとともに、回り止め部3Cについても図7(b)、(c)に示す変形例のように周方向に隣接するもの同士が互いに直交するように2対の側面3Dを形成し、これらの側面3Dを壁面4Gに対向させて当接させることによって連結部材3の回転を拘束するようにしてもよい。
また、側面3Dと壁面4Gは、中心線Oに直交する断面において直線状をなして互いに対向して当接することにより連結部材3の回転を拘束することができれば、1つずつでも、3つでも、5つ以上でもよく、さらに後端側に向かうに従い中心線O側に向かう傾斜平面や湾曲面であってもよい。さらにまた、本実施形態では連結部材3の素材6の圧入孔部6Aに圧入部材7を圧入する際に、この圧入部材7の大径部7Bが凹所4Eに収容された回り止め部3Cにまで達することがないように、圧入孔部6Aの上記被係合部3B後端あたりで大径部7Bを止めて引き抜くようにしており、側面3Dが壁面4Gに当接せずに、周方向の位置が合わされて間隔をあけて対向していて、連結部材3が空転したときに当接して回り止めとなるようにされているが、上述のように圧入部材7がホルダ本体2と干渉するおそれがなければ、大径部7Bが圧入孔部6Aの後端から抜け出るところまで圧入して、素材6の回り止め部3C部分も塑性変形させて拡径することにより、初めから側面3Dが壁面4Gに密着して当接させられるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態および図7に示したその変形例では、連結部材3の最後端に回り止め部3Cを形成して取付孔4の最奥部に形成された凹所4Eに収容し、これら回り止め部3Cと凹所4Eに形成された側面3Dと壁面4Gとを当接させるようにしているが、例えば連結部材3の被係合部3Bに中心線Oに平行に延びる平面状の側面を形成するとともに、取付孔4の係合部4Dにはこの側面に対向するようにしてやはり中心線Oに平行に延びる平面状の壁面を形成し、連結部材3の素材6を塑性変形させる際にこれら側面と壁面とが密着して当接させられるようにすることにより、連結部材3の回り止めを図るようにすることも可能である。
なお、上述のように交換式切削ヘッド10において、硬質材料よりなる刃部11および取付部12に中心線Oに沿うように内周面に凹部を有するヘッド側取付孔を形成するとともに、雄ねじ部13が形成されるステンレス鋼等からなるヘッド側連結部材としての雄ねじ部材をこのヘッド側取付孔に収容し、その圧入孔部に圧入部材を圧入することによって外周面をヘッド側取付孔内周面に密着させて上記凹部に係合させるようにした場合、この交換式切削ヘッド10にはヘッド側取付孔および圧入孔部が形成されているので、これらに連通して刃部11の表面に開口するクーラント孔を形成すれば、ヘッド交換式切削工具用ホルダ1におけるホルダ本体2の貫通孔5、凹所4E、連結部材3の貫通孔部3F、および雌ねじ部3Eを介してクーラントを工作機械側から供給することができ、刃部11の切刃11Aの効率的な冷却を図ることができる。
ただし、本実施形態ではこうしてクーラントを供給できるように、連結部材3が貫通孔部3Fを有して内周部が貫通する筒状に形成されているが、孔部3Fが後端側の回り止め部3Cで閉塞された止まり孔とされた有底筒状の連結部材とされていてもよい。この場合には、上述のように連結部材3の素材6の圧入孔部6Aに圧入部材7を圧入する際に、この圧入部材7の大径部7Bが閉塞された回り止め部3Cにまで達することがないように途中で止めて引き抜くようにすればよい。これは、交換式切削ヘッド10においてヘッド側取付孔に雄ねじ部材を係合させる場合でも同様である。
1 ヘッド交換式切削工具用ホルダ
2 ホルダ本体
3 連結部材
3B 被係合部
3C 回り止め部
3D 回り止め部3Cの側面
3E 雌ねじ部(取付ねじ部)
4 取付孔
4B 嵌合部
4D 係合部
4E 凹所
4G 凹所4Eの壁面
5 貫通孔
6 連結部材3の素材
6A 圧入孔部
7 圧入部材
10 交換式切削ヘッド
11 刃部
11A 切刃
12 取付部
13 雄ねじ部(ヘッド側ねじ部)
O ホルダ本体2の中心線(取付孔4の中心線)

Claims (9)

  1. 刃部を有する交換式切削ヘッドが取付孔に着脱可能に装着されてヘッド交換式切削工具を構成するヘッド交換式切削工具用ホルダであって、ホルダ本体に形成された上記取付孔に、このホルダ本体よりも低硬度の金属材料よりなる筒状の連結部材が収容されており、上記取付孔の内周面には凹部が形成されるとともに、上記連結部材は、その外周面が上記取付孔の内周面に密着して上記凹部と係合させられており、この連結部材に、上記交換式切削ヘッドに形成されたヘッド側ねじ部に螺合させられる取付ねじ部が形成されていることを特徴とするヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  2. 上記凹部は、最大高さ粗さRzが5μm以上200μm以下の凹凸面であり、上記連結部材は、その外周部の少なくとも一部が上記凹凸面に沿うように塑性変形させられることにより、上記外周面が上記取付孔の内周面に密着して上記凹部と係合させられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  3. 上記凹部は、上記取付孔の孔底側を向く壁部と上記取付孔の中心線回りの周方向を向く壁部とのうち少なくとも一つが形成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  4. 上記取付ねじ部は雌ねじ部であり、上記連結部材において該雌ねじ部が形成された範囲と上記外周面が上記取付孔の内周面に密着した範囲とが、上記取付孔の中心線方向において重なり合っていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  5. 上記取付孔の開口部側は、該取付孔の中心線に直交する断面が該中心線を中心とする円形をなし、上記交換式切削ヘッドに形成された取付部と嵌合する嵌合部とされていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  6. 上記嵌合部は、上記取付孔の開口部側に向かうに従い内径が漸次拡大するテーパ形状とされていることを特徴とする請求項5に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  7. テーパ形状とされた上記嵌合部の上記中心線に対する傾斜角度が1°〜20°の範囲内とされていることを特徴とする請求項6に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  8. 上記取付孔の最奥部には、該取付孔の中心線に直交する断面が直線状をなす壁面を有する凹所が形成されるとともに、上記連結部材には、上記壁面に対向して当接可能とされた側面を有して上記凹所に収容される回り止め部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダ。
  9. 請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載のヘッド交換式切削工具用ホルダに、上記交換式切削ヘッドが、上記ヘッド側ねじ部を上記取付ねじ部に螺合させて上記取付孔に取り付けられていることを特徴とするヘッド交換式切削工具。
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